キョン「お前、謝るとかできないのかよ」(280)
ハルヒ「なんでアタシが謝らなくちゃならないのよ」
キョン「なんでって・・・」
キョン「今日だって朝比奈さんのこと泣かしただろ」
ハルヒ「そんなのいつものことじゃない」
ハルヒ「それに、みくるちゃんは泣き虫だからいけないんだわ」
キョン「じゃあいつも謝れ」
ハルヒ「いやよ!なんでアタシが!」
キョン「・・・」
キョン「わかった、もういい」
キョン「じゃあな」
スタスタスタ
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「なによ・・・」
≪次の日・朝≫
てくてくてく
ハルヒ「まったくキョンのヤツ・・・」ぶつぶつ
ハルヒ「あ」
ハルヒ「おーい!キョン、それに古泉くん!おっはよー!」
キョン・古泉「・・・」チラ
キョン「だから・・・ハルヒが・・・」ヒソヒソ
古泉「ええ・・・それは・・・・」ヒソヒソ
ハルヒ「・・・」
キョン「お、おうハルヒ」
古泉「おはようございます」
ハルヒ「な、なに今の。すごく感じ悪いわ」
ハルヒ「なんで私に聞こえないようにコソコソ話するのよ」
キョン「何言ってんだ?気のせいだろう」
ハルヒ「はぁ?今してたでしょ?二人でコソコソと」
古泉「さぁて、何のことでしょう」
ハルヒ「気分悪いわね」
キョン「なんだ?お前、言いがかりつけるつもりか?」
ハルヒ「だってコソコソするから!」
キョン「してねぇっつーんだよ」
ハルヒ「なによ・・・」
キョン「こっちこそ気分が悪いな」
キョン「謝ってもらおう」
ハルヒ「なんでアタシが・・・」
キョン「お前なぁ・・・」
キョン「だから・・・ダメ・・・・」ヒソヒソ
古泉「これ以上・・・無駄で・・・」ヒソヒソ
キョン「もういい。じゃあな」
ハルヒ「なんなのよ・・・」
ハルヒ「私が何したっていうのよ・・・」
キョン「そもそもお前は日頃の行いを思いだしてみるんだな」
スタスタスタ
ハルヒ「私は・・・別に悪くなんかないもん・・・」
ハルヒ「・・・」
≪休み時間≫
スタスタスタ
ハルヒ「なんなのよキョンのヤツ・・・」ぶつぶつ
ハルヒ「あの態度・・・」
ハルヒ「・・・・」
ハルヒ「あ」
ハルヒ「有希ー!みくるちゃーん!」
ハルヒ「ねぇ聞いてよ!キョンと古泉くんったらね」
みくる「できな・・・無理・・・」ヒソヒソ
長門「・・・・そう」
ハルヒ「・・・」
みくる「・・・あ、涼宮さん・・・・」
長門「・・・・」
ハルヒ「なんで二人でコソコソ話するのよ」
みくる「べ、別にしてませんよぉ」
ハルヒ「してたじゃない!」
みくる「ひっ・・・」ビクビク
ハルヒ「なんなのよ!みんなして!」
みくる「・・・」
長門「あなたは普段の行いを悔い改めるべき」
ハルヒ「有希・・・」
みくる「な、長門さん・・・」
みくる「で、では私達はこれで・・・」
ハルヒ「・・・」
≪教室≫
ハルヒ「ね、ねぇキョン?」
キョン「なんだ?」
ハルヒ「あのね、今日のSOS団の活動なんだけど・・・」
キョン「悪いな、今日は用事がある」
ハルヒ「そ、そう」
キョン「そうだ、古泉から休むと伝えてくれと頼まれていたんだ」
ハルヒ「そ、そっか・・・」
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「有希とみくるちゃんなら来てくれるわよね・・・」ボソッ
ハルヒ「・・・」
≪放課後・部室≫
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「誰もこないな・・・」
ハルヒ「もう少し待ってみようかな・・・」
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「遅いわね・・・・」
≪30分後≫
ハルヒ「・・・・」
ハルヒ「・・・私」
ハルヒ「もしかして嫌われちゃった?」
ハルヒ「・・・あははっ」
ハルヒ「・・・ぐすっ」
ハルヒ「・・・帰ろう」
≪次の日≫
谷口「キョンよぉ」
キョン「なんだ」
谷口「聞いたぜ?最近、涼宮のこといじめてるんだって?」
キョン「なっ、ひ、人聞きの悪いことを言うな!」
谷口「違うのか?」
キョン「・・・違う」
谷口「じゃあなんだよ」
谷口「アイツ、誕生日か何かか?」
谷口「それでみんなでびっくりさせようとか」
キョン「それも違う・・・」
谷口「はぁ~」
谷口「お前らさぁ、涼宮に振り回されてイライラすんのもわかるけどよぉ」
谷口「ほどほどにしといてやれよ。最近あからさまに落ち込んでるぞ」
キョン「・・・・」
谷口「ったく・・・」
キョン「アイツは一度、ツライ思いをして心から誰かに謝る必要がある・・・」
谷口「え?」
キョン「いや、なんでもない・・・」
そう。アイツはそれをしなくてはならない。
じゃなきゃダメなんだ。
またハルヒのやつ!面倒なことを!
事のてん末はこうだ。
≪数日前・部室≫
ハルヒ「ふぇ・・・ふぇ・・・」
ハルヒ「ふぇっっっくしゅんっ!」
長門「・・・・」
長門「・・・顔に唾が飛んだ」
長門「あやまって」
ハルヒ「え?」
ハルヒ「何言ってるのよ有希」
ハルヒ「この距離で飛ぶわけないじゃない」
長門「でも飛んだ。あやまって」
みくる「ひっ・・・」
古泉「・・・」
キョン「ちょ!長門・・・」
長門「あやまって」
ハルヒ「なんであたs」
長門「謝って」
ハルヒ「いやよ!」
キョン「お、おい長門!」
長門「・・・」
長門「・・・わかった」
キョン「なんなの!?アタシもう帰る!」
バタンッ
キョン「おいお長門、どうしちまったんだ?」
長門「涼宮ハルヒに謝罪を求めた」
いや、それは見てたけど
キョン「だからなんでそんなことするんだ?」
長門「彼女のため」
キョン「ハルヒに謝らせて何の意味がある?今のだって言いがかりだろ?」
まぁ謝らせればさぞ気分がいいのだろうがな。
長門「彼女をこのまま放置すれば世界が消滅する」
・・・え?今、何て言った?
ミスはスルーでたのむぜwwwwwww
恥ずかしいんだぜwwwwwww
長門「正確にはこの銀河系を含んだ第1宇宙から始まりこの次元に存在するあらゆる宇宙がs」
キョン「わ、わかった!もういい!」
長門は何を言っている?とてもついていけん。
宇宙?銀河?消滅?
キョン「わかった・・・アレだろ?いつものハルヒの能力関係の話だろ」
自分の望み通りに世界を改編できる力・・・
あいかわらずバカげた話だ。
だが、それは事実だ。
おそらくは。
長門「おおよそはそう・・・でも少し違う」
長門の説明はこうだ。
なんでも、ハルヒはまたとんでも宇宙人を地球に呼び寄せちまったらしい。
長門「情報統合思念体の亜種」
そう、その情報何とか体のはぐれ者はこともあろうか地球に来てハルヒの能力に引きつけられ
長門「涼宮ハルヒに寄生している」
のだそうだ。
そしてハルヒの頭を乗っ取り
長門「精神を破壊する」
するとどうなるか。
長門「涼宮ハルヒとこの世界は密接にリンクしている」
つまり、ハルヒの脳が破壊されると
古泉「世界は消滅してしまうかもしれない」
キョン「ってこったな」
みくる「ふえぇ~大変ですぅ」
キョン「で、長門。それとハルヒに謝らせるのと何の関係がある」
キョン「そもそもその亜種とやらは前にコンピ研の部長を襲ったヤツだろ?」
キョン「おまえが倒したり出来ないのか?」
長門「可能」
キョン「だったら」
長門「しかし簡単ではない」
長門「物理的攻撃を与えれば涼宮ハルヒの肉体がもたない」
キョン「だろうな」
長門「内側から破壊する必要がある」
長門「しかし強力なバリアが張ってある」
門「攻撃を加えるにはバリアを消滅させる必要がある」
長門「それにはパスコードが必要」
古泉「で、そのコードとは?」
長門「言語というわけではない」
長門「この星の言葉で言えば謝罪、に該当する感情」
キョン「・・・で、さっきのアレか」
長門「・・・」コクッ
キョン「なんだってそんなもんパスコードに・・・」
長門「たまたま攻略困難なパスがそれに該当したと推測される」
キョン「ようするにだ、アイツは他人に頭を下げることをしらないんだな」
キョン「ったく。なんてこった」
キョン「アイツ、謝れって言ったって素直になんかあやまらねぇぞ」
長門「私もさっき失敗した」
長門よ・・・
アレはいくらなんでも理不尽すぎだぞ・・・
それから俺達はハルヒに謝らせようと必死になった。
しかしことごとく失敗に終わった・・・。
キョン「なぜあやまらん・・・」
古泉「それどころか少々意気消沈のようですね」
みくる「ふえぇ~」オロオロ
長門「・・・」
≪休み時間・廊下≫
ハルヒ「あ、みんなそろってどうしたの?」
古泉「い、いや・・・」
みくる「なんでもないですぅ」
キョン「なぁ?もう一回チャレンジしてみる」ヒソヒソ
古泉「やれやれ、無駄足にならなければいいのですが」ヒソヒソ
ハルヒ「・・・」
キョン「おいハルヒ」
ハルヒ「・・・なによ」
キョン「謝れ」
古泉「ちょ!いきなりですか!」ヒソヒソ
ハルヒ「・・・いやよ。それにアタシが謝る理由がないわ」
キョン「理由か・・・」
キョン「どうしよう古泉」ヒソヒソ
古泉「アナタはバカなんですか!」ヒソヒソ
キョン「うるさい」ヒソヒソ
キョン「お前のその顔が気に食わん!」
古泉(ひどっ!)
みくる(ひどっ!)
長門「・・・」
ハルヒ「な、なによそれ・・・」
キョン「だから謝れ」
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「・・・ない」
キョン「ん?」
ハルヒ「・・・絶対に謝ったりしない」
ハルヒ「こ・・・このバカキョン!しねー!」
ドカッ
キョン「おぐぅっ!」
ハルヒ「バーカバーカ!みんな馬鹿よー!」
ダッダッダ
キョン「行ってしまった・・・」
キョン「なんなんだアイツ・・・」
キョン「俺、何かミスったか?」
古泉「・・・」
みくる「・・・」
長門「・・・もうアナタに理不尽とか言われたくない」
≪お昼休み・屋上≫
ハルヒ「ぎ・・・ギギギ・・・」
ハルヒ「やっとの思いで手に入れたこのヤキソバパン・・・」
ハルヒ「お、おいしそう・・・」ゴクリ
ハルヒ「いただきまぁーすっ!」ニコニコ
ハルヒ「あーん!」
ドン
ハルヒ「キャッ」
ポトッ
ハルヒ「あ・・・あああ・・・」
キョン「いてぇなハルヒ!肩が当たった!謝れ!」
ーーー
ーー
ー
キョン「ダメだった・・・いてて・・・」
古泉「・・・」
みくる「・・・」
長門「・・・」
≪廊下≫
てくてくてく
ドンッ
ハルヒ「いたた・・・」
長門「・・・」
長門「・・・今ので本を落とした」
長門「とても大事な本」
ハルヒ「いや、有希からぶつかってきたんだから謝りなさいよ」
長門「・・・大事な本・・汚れてしまった」
長門「あやまっt」
ハルヒ「ったく・・・しょうがないわね」
ちりーん
ハルヒ「これで同じのを買うといいわ」
ハルヒ「じゃあね」
長門「・・・100円」ブルブルブル
キョン「お、落ち着け長門!」
長門「・・・これじゃあ買えない」ブルブルブル
古泉「本当に大事な本だったんですね・・・」
みくる「ど、どんまいです長門さぁん」
キョン「長門・・・無茶しやがって・・・」
≪次の日・朝≫
古泉「先日の長門さんの死は無駄にはいたしません」キリッ
長門「死んでない」
古泉「今度は僕が」
てくてくてく
古泉「おや、涼宮さん」
ハルヒ「あ、古泉くん。おはよう」
古泉「先日アナタは無断でSOS団を欠席しましたよね?」
古泉「あれ、困るんですが」
ハルヒ「あ、あれはね。みんなで食べようと思ってケーキを買いに行っていたのよ」
ハルヒ「びっくりさせようと思ってみんなには内緒にしていたんだけどね」
ハルヒ「バレちゃしかたないわっ!今日はみんなで食べましょう!」
古泉「す・・・涼宮さん・・・」
ーーー
ーー
ー
古泉「ぼ、僕にはできません・・・うっう・・・」
ドカバキドカ
古泉「うぅ・・・」
キョン「チッ、つかえねぇな」
長門「役立たず」
みくる「今度はわ、私が!」
≪廊下≫
てくてくてく
ドンッ
ハルヒ「ちょっとみくるちゃん」
みくる「ひっ・・・」
ハルヒ「痛いじゃない」
みくる「ご、ごめんなさぁい涼宮さん!」ビクビク
ーーー
ーー
ー
みくる「・・・テヘッ」
キョン「・・・」
古泉「・・・」
長門「・・・」
キョン「ハルヒのヤツ・・・」
キョン「いつまでたっても謝る気配がないな」
古泉「なぜでしょう」
みくる「あわあわ、こまりましたぁ」
長門「アナタ達は自分の行動を振り返って反省すべき」
放課後・部室≫
ハルヒ「今日も誰もこないのね」
ハルヒ「また私一人ぼっちじゃない・・・」
ハルヒ「みんなでケーキ食べようと思ってたのに・・・」
ハルヒ「・・・」ムシャムシャ
ポトッ
ハルヒ「あ・・・こぼしちゃった・・・」
ハルヒ「・・・」フキフキ
ガチャ
ハルヒ「きょ、キョン!」
谷口「い、いや、その、俺だ」
ハルヒ「・・・何の用?」
谷口「キョンから伝言だ、先に帰るってよ」
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「・・・そう」
ハルヒ「・・・」
谷口「・・・おい」
ハルヒ「なによ」
谷口「お前、大丈夫か?」
ハルヒ「なにがよ」
谷口「いや・・・」
谷口「少し心配になっただけだから気にするな」
ハルヒ「・・・」
谷口「じゃ、じゃあな」
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「待ちなさいよ」
谷口「・・・ん?」
ハルヒ「このケーキ・・・」
ハルヒ「私一人じゃ食べきれないのよ」
谷口「それがどうしたんだ?」
ハルヒ「まったく鈍感ね」
ハルヒ「そ、その・・・アンタも食べるの手伝いなさいよ」
谷口「涼宮・・・」
ハルヒ「なによ、嫌なわけ?」
谷口「いや・・・そういうわけじゃないが」
ハルヒ「だったらっ・・・!」
谷口「だってお前にはキョン・・・いや」
谷口「じゃあ俺も食べていくよ」
ハルヒ「ホント!?」
谷口「ああ、本当だとも」
ハルヒ「一人じゃこのケーキは大きすぎるわ」
谷口「ああ。だが二人なら・・・」
ハルヒ「はぁ?アンタ一人で食べなさいよ!」
谷口「へ?」
ハルヒ「アタシはもう食べたわっ!」
ハルヒ「じゃ、頼んだわよ!」
ハルヒ「キョンのやつー!!アタシを一人にしてー!」
バタン
ダッダッダ
≪一時間後≫
谷口「むぐう」むしゃむしゃ
谷口「んぐっ」ごくん
谷口「食ったど」
谷口「・・・」
谷口「キョンのやつー!」
バタン
ダッダッダ
≪その頃某ファミレス≫
キョン「・・・」ブルッ
古泉「おや、どうしました?」
キョン「いや、今何やら殺気を感じた」
長門「・・・・」じっ
キョン「あ、いやすまん。話を続けよう」
長門「このメンバーでは彼女に謝罪させるのは困難」
古泉「やれやれ、困りましたね」
キョン「俺は惜しいところまではいったんだがな」
古泉「コメントはひかえさせていただきます」
長門「右に同じ」
みくる「そ、そんなみなさん・・・キョンくんは頑張ってますよ」
みくる「少なくとも私なんかよりは・・・」
長門「・・・」
長門「あまり落ち込まなくていい」
長門「あなたは心配する必要はない」
みくる「長門さぁん・・・」
長門「アナタは元々、数に入れていない」
みくる「・・・」
キョン「おいおい長門、言い過ぎだぞ」
長門「今回の件で朝比奈みくるは完全に戦力外」
キョン「だ、だからって!」
みくる「ふぇ~んキョンくぅん否定はしてくれないんですねぇ~」だきっ
キョン「特盛りっ!」
みくる「ふぇ~ん」ぷるるんぷるるん
キョン「さらに倍!」
キョン「はっきり言おう。長門、お前が全部悪い」
長門「なぜ・・・」
長門「ひどすぎる」ピクピク
古泉「まあまあ長門さん」ニヤニヤ
長門「fvbrgdんfmg」
古泉「あいたっ!」
古泉「め、目が!目がぁ~!」
みくる「キョンくぅん~」すりすり
長門「・・・ひどいひどい」ぶつぶつ
古泉「目がぁ~」うねうね
キョン「・・・はぁ」
キョン「コイツら大丈夫か?」
キョン「先が思いやられるぜ・・・」
長門「これではラチがあかない」
長門「助っ人が必要」
古泉「おやおや長門さん、立ち直りが早いんですね」ニヤニヤ
長門「rfbghgんb」
古泉「ん?え・・・?抜けとる!ギギギ・・・」
キョン「助っ人?一体誰だ?」
長門「バックアップシステム再起動」
長門「情報連結再開」
長門「パーソナルネーム朝倉涼子を復元する」
ピロリロリン
朝倉「あら?お久しぶりねみんな」
キョン「マジかよ・・・」
朝倉「じゃあさっそくで悪いんだけどさ・・・」
朝倉「キョンくん?死んで?」
シュッ
キョン「おわっ!」
キョン「あっはっは!」
キョン「やっっぱりね!」
長門「やめなさい」
朝倉「はぁい長門さん」
朝倉「私、おなかすいちゃたな~」
キョン「おい朝倉、自由すぎるぞ」
朝倉「だってぇ~」
朝倉「じゃあ死んでくれる?」
キョン「何でも好きなものを食え」
朝倉「じゃあこのチーズハンバーグセットにするわ!」
キョン「わかった。」
キョン「すいません店員さん」
キョン「ライス大盛り単品で」
店員「かしこまりました」
朝倉「ちょっ!」
朝倉「ライスおいしいわ」むしゃむしゃ
キョン「そうだろう」
朝倉「あなた達の前にある鉄板って・・・」
キョン「ハンバーグだ」
朝倉「そうなの・・・」
キョン「なんだ?」
朝倉「いえ・・・」
朝倉「あいてる鉄板はさげてもらうわね(目ざわりだし)」
朝倉「店員さーん」
古泉「これはこれは朝倉さんは出来た方ですね」
長門「・・・」じっ
キョン「おい・・・朝倉、古泉」
キョン「・・・」
キョン「長門がまだ食ってるでしょーが!!!」
≪次の日≫
朝倉「じゃあ行ってくるわね」
古泉「今さらなんですが、本当にこの作戦で通用しますかね」
キョン「いいんじゃないか?」
みくる「はわわぁ~」
長門「・・・」
てくてくてく
どん
ハルヒ「あいたぁ」
朝倉「涼宮さん・・・」
ハルヒ「アンタ・・帰ってきたの?」
朝倉「うふ、そうなの。さっそくだけど死んでね」キラッ
ハルヒ「ひっ・・・な、なに?」
朝倉「謝るなら今のうちよ?」
キョン「やっぱり作戦に問題があるんじゃないか?」
長門「提案したのはアナタ」
古泉「はたしてうまくいくでしょうか」
みくる「あわわぁ」
キョン「む、動いたぞ」
朝倉「えいっ!」シュッ
ハルヒ「ひゃっ!」
朝倉「えいっえいっ!」シュッシュッ
ハルヒ「ちょっ!っと!やめっ!」
ハルヒ「だ、誰かっ!」
朝倉「さっ!はやく謝っちゃいなさい?」
???「まてーい!」
キョン「なっ!?」
朝倉「邪魔しないでよね」
谷口「涼宮!俺が盾になる!今のうちに!」
ハルヒ「あ、アンタ・・・」
谷口「いいんだ・・・さぁ今のうちに逃げろ!」
ハルヒ「そ・・・そんなことできない!」
谷口「俺のことは気にするな」
ハルヒ「逃げるなんてできないわよ・・・」
ハルヒ「やられたらやりかえす。それがアタシのモットーなの」ドン
谷口「へ?うわっ」よろよろ
ドスッ
谷口「ヒュ」
ハルヒ「えーい!」
朝倉「きゃっ!いたーい」
ハルヒ「バーカバーカ!」
ダッダッダ
朝倉「・・・逃げた」
谷口「げふっ」
ーーー
ーー
ー
長門「打つ手なし」
キョン「まいったな」
朝倉「困ったわね」
古泉「・・・」
みくる「ふえぇ」
谷口「あがが・・・」
長門「ここで残念なお知らせ」
キョン「なんだ藪から棒に」
長門「タイムリミットは今夜24時」
古泉「おやおや、巻きに入りましたね長門さん」
長門「しかたがない」
キョン「なんとかするしかないな」
≪ハルヒ邸≫
わーたしつーいていくーわ♪
ピッ
ハルヒ「もしもし」
キョン「おう、悪いな。俺だ」
ハルヒ「キョン!」
キョン「今から学校へきてほしいんだが」
ハルヒ「学校?」
キョン「無理か?」
ハルヒ「む、無理じゃないわっ!すぐ行くから!」
キョン「そうか、悪いな」
ハルヒ「うんっ!」
ピッ
ハルヒ「キョンッ!キョンッ!」
ハルヒ「キョンが誘ってくれた!」
≪その頃・学校≫
キョン「これでよし、と」
朝倉「ちゃんと来るかしら」
キョン「どうだろうな」
古泉「きっと来てくれるでしょう」
長門「・・・彼女は来る」
みくる「来てください涼宮さん・・・」
キョン「学校なら人も来ないだろうしな」
古泉「ここまできたら体裁など気にしている暇はありません」
キョン「そうだな。無理矢理にでも謝らせる他ないだろう」
みくる「で、でもちょっとかわいそうですぅ」
長門「・・・」
キョン「だが・・・それで世界が救われるなら・・・」
≪ハルヒ邸≫
ハルヒ「な、何着ていこうかしら!」
ハルヒ「そ、そうだ!髪の毛・・・」
ハルヒ「ふんふーん♪」
ハルヒ「最近なぜか険悪だったからね」
ハルヒ「急がなきゃ!」
ハルヒ「ふんふーん♪」
≪学校≫
みくる「遅いですね涼宮さん・・・」
キョン「まずいな、時間がない・・・」
朝倉「もしかしてこれで世界消滅だったりしてね」
長門「・・・させない」
古泉「しかし作戦もナシに・・・」
キョン「なんとかさせるしかないだろう」
古泉「最悪、少々痛い目にあってもらうことになるかもしれませんね」
キョン「そ、それは・・・」
長門「やむおえない」
キョン「おい・・・」
朝倉「しかたないわね」
キョン「お、お前ら本気か・・・?」
みくる「涼宮さん・・・」
古泉「はたしてこのメンバーで勝てるかどうか・・・」
キョン「おい!ハルヒは女の子なんだぞ!?」
キョン「勝てるとかそういう・・・」
古泉「女の子・・・クスッ」
キョン「何がおかしい」
古泉「言ったはずですよ?」
古泉「我々は彼女をこう呼んでいます」
古泉「神と・・・」
長門「説得出来なければ戦うしかない」
キョン「長門・・・」
キョン「いいか?ハルヒは人間だ!」
キョン「お前が本気なんか出したら・・・」
古泉「おや、おでましですよ」
キョン「ハルヒ・・・」
≪学校・校庭≫
ハルヒ「あ、キョンみっけっ!」
ハルヒ「あ、あれ?みんな?」
ハルヒ「きょ、キョンだけじゃないの?」
ハルヒ「そっかそっか!」
ハルヒ「今日はみんなで遊ぶのね!」
ハルヒ「そっか」
たったった
ハルヒ「古泉くん!みくるちゃんに有希も!」
朝倉「こんばんは涼宮さん」
ハルヒ「あ、アンタ・・・」
キョン「ようハルヒ」
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「なんでこの女も一緒なの?」
ハルヒ「ねぇ?なんでよ」
キョン「朝倉には手伝ってもらった・・・」
ハルヒ「何の話?ねぇ!キョン!」
キョン「・・・すまん」
ハルヒ「何?何なの!?何でアタシを呼び出したの!?」
ハルヒ「ね、ねぇ古泉くん!」
ハルヒ「どうしたのよ!?そんな怖い顔して!」
古泉「・・・」
ハルヒ「みくるちゃん!有希!」
みくる「・・・」
長門「・・・」
キョン「なぁハルヒ」
ハルヒ「な、なに?」
キョン「お、俺達は・・・」
キョン「ずっとお前に苦しめられてきた」
キョン「だ、だから・・・」
キョン「今、この場でみんなに謝るんだ」
キョン「・・・クッ」
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「そういうこと・・・」
ハルヒ「そういうことなの・・・」
ハルヒ「結局みんなアタシが嫌いなのね」
キョン「ちがっ・・・」
ハルヒ「友達じゃなかったのね・・・」
古泉「・・・やるしかなさそうな雰囲気ですね」
長門「・・・」
ハルヒ「・・・ひどいわみんな」
ハルヒ「みんなー遅れちゃってゴメンね」
全員「!?」
こんなオチだと思ってました
ハルヒ「嫌いよ・・・みんな嫌い!」
古泉「こうなったら力ずくです!」
ハルヒ「近寄らないで!」
バシュ
古泉「が、ぐがぁぁぁ!」
長門「力が暴走している・・・」
古泉「涼宮さん、聞いてほしいことがあります。僕が団員を代表して言わせてもらいます。」
古泉「僕らは涼宮さんの行動にすっかりうんざりしています。」
古泉「僕は1年間SOS団にいますが、こんな状況は初めてです。」
古泉「僕らはどうやって接したらいいのかわからないし、どこにいればいいのか、どうやって振る舞えばいいのかもわからない。」
古泉「どうしたらいいのかわからないんです。スタイルもなければ、指針もない。うまくいってないんですよ」
ハルヒ「有希!」
ドカン!!!
長門「・・・グ」
ハルヒ「みくるちゃん!」
ドカン!!!
みくる「きゃぁぁぁぁ!!!」
古泉「クッ・・・みんなで一斉に取り押さえましょう!」
ハルヒ「い、いや・・・」
ハルヒ「こないで・・・」
ハルヒ「こないでー!!!!」
ヴゥゥゥン
長門「涼宮ハルヒを中心に異空間フィールド展開」
古泉「こ、これは・・・まさか!」
キョン「閉鎖空間・・・・」
ハルヒ「みんな消えればいいんだわ・・・」
ハルヒ「みんな消えちゃえー!!」
長門「ゴフ・・・」ガク
古泉「げふっ・・・」ガク
みくる「う・・・」ガク
朝倉「・・・」ガク
キョン「みんな!」
長門「・・・」
長門「情報統合思念体亜種が涼宮ハルヒの脳へ浸食を開始した」
長門「もってあと10分」
キョン「ちっ・・・」
キョン「八方ふさがりじゃねぇか!」
ハルヒ「あ・・・あああああああああ!!!!!」
キョン「ハルヒ!!!」
ハルヒ「あ、頭が・・・」
キョン「おいっ!!!!」
ハルヒ「キョ・・・ン」
キョン「ハルヒー!!!!」
古泉「長門さん・・・!」
長門「fgksdrんghsl;」
ハルヒ「ああああああああああああ」
キョン「何してんだ長門!」
長門「もう・・・時間がない」
長門「内側から攻撃をしかけている」
長門「・・・ごめんなさい」ポツリ
キョン「やめろよ・・・」
キョン「やめてくれよ・・・」
古泉「もう時間がないのです!」
キョン「お願いだ長門・・・」
長門「・・・」
長門「大丈夫・・・涼宮ハルヒの肉体には傷をつけないから」
ハルヒ「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」
はたして俺達はこうするしか道はなかったのだろうか
ハルヒ「痛いよぉ!あ、ああああああああ」
見てみろ、ハルヒのやつあんなに痛がっているじゃないか
ハルヒ「う・・・うあぁぁぁぁぁぁ!!!」
もういいだろう
キョン「ハルヒ・・・」ギュ
ハルヒ「あああああああ」
キョン「もういいハルヒ」
ハルヒ「ああああ放せぇぇぇぇぇ!!!!」
キョン「もういいんだよハルヒ」
キョン「長門もやめてくれ」
キョン「俺に秘策がある」
長門「・・・」
長門「・・・わかった」
古泉「だ、ダメだ長門さん!」
長門「秘策があるらしい」
古泉「そんなもの嘘に決まっているじゃないですか!」
長門「私は彼を信じている」
古泉「な・・・」
キョン「・・・」
わるいな長門。
秘策なんてねぇんだ。
でもな。
ハルヒにこれ以上苦しんでほしくないんだよ。
世界?消滅?
それは困るさ。
でも・・・
でもな・・・
ハルヒが苦しんで救われる世界なんてな
キョン「馬にでも蹴られて消えちまえぇぇぇぇぇ!!!!」
古泉「・・・やれやれ」
古泉「これで世界も終わりですか」
古泉「困ったものですね」
長門「彼の選択ならしかたがない」
古泉「やれやれ」
長門「・・・」
古泉「ふふっ」
みくる「ふぇ・・・し、しかたないですよね」
みくる「えへへ・・・まぁ・・・」
みくる「みんな一緒ですしね・・フフッ」
キョン「朝比奈さん・・・」
まあこれも一種のハッピーエンドってことで。
みんな笑えてるしな。
長門は・・・うん。
無表情だな。
ハルヒ「はぁ・・はぁはぁ・・・キョン・・・」
キョン「すまないハルヒ」
キョン「お前は何も悪くないんだ」
キョン「でも最後は一緒だぞ」
ハルヒ「はぁはぁ・・・」
ハルヒ「・・・・?」
キョン「それにな?誰もお前のことを嫌ってなんかいない」
キョン「みんなお前が大好きだから一緒にいたんだ」
キョン「もちろん・・・その・・・」
キョン「俺もなんだが」
ハルヒ「ほ・・・本当に・・・?」
古泉「やれやれ。最後はみんな一緒ですか」
長門「タイムリミット」
ハルヒ「ああ・・・え?そ、空が・・・」
古泉「これが終幕ですか・・・悪くない」
みくる「きれいですぅ」
長門「・・・」
ハルヒ「これ、どうなってるのキョン?」
キョン「きれいだろう?」
ハルヒ「うん・・・」
以上、はめられたキョンさんでした~
ハルヒ「私・・・なんだか眠くなってきたわ・・・」
キョン「眠るといい」
キョン「俺が膝枕でもしてやろうか?」
キョン「ははっ・・・なんつってな・・・」
ハルヒ「・・・」
キョン「俺はお前に嫌いって言われちまったからな・・・ははっ」
ハルヒ「キョン・・・」ギュ
こうして俺達の長い人生は終幕を迎えた。
なぁにハルヒがいるんだ。
これも悪くない終わり方だろう?
なあハルh
ハルヒ「うぅっ・・・・さい」
ハルヒ「ヒック・・・なさい」
ハルヒ「ご・・・ごめん゛なざい゛!!!!!!」
ハルヒ「ひっく・・・ぎらいじゃないっ!」
ハルヒ「ぎらい゛なんでい゛っでごめん゛なざい゛!!!!!!」
ハルヒ「うぇ・・ひっく・・・」
ハルヒ「あだじ・・・ずずっ・・・ぐすっ」
ハルヒ「キョン゛どもっどながよぐじだいっ!!!!」
ハルヒ「みんなど・・・ひっく・・・ながよぐじだい!!!!」
ハルヒ「う・・・うわぁぁぁぁぁん!!!!!」
キョン「・・・・・・・」
ハルヒ「わーーーーん!!!!」
キョン「・・・・長門?」
長門「もう済んでいる」
キョン「・・・・そうか」
古泉「・・・あ、朝比奈さん?奇跡とはどのようなものか知っていますか?」
みくる「あ・・・い、いえ・・・」
みくる「でも・・・あの二人が奇跡を起こせるのは知っています・・・・」
ハルヒかわええのう
ハルヒ「うぅ・・ひっく・・・・」
キョン「・・・」ぎゅっ
古泉「やれやれ、見せつけられてしまいましたね」
みくる「えへへっ・・・こればっかりは仕方ないですよ」
みくる「最初からみんな知っていたことじゃないですかぁ~」
古泉「フフ・・・」
キョン「・・・」
古泉が何か不愉快なことを言っていたのが聞こえた。
走って行って文句の一つでも、あのインチキスマイル顔にぶつけてやろうか。
でもまぁしかしそれは
もう少しだけこの腕の中でグズるハルヒの頭をなでてからでも遅くはないだろう。
完
最後まで付き合ってくれてありがとう。
実は暇だったからコレの続編、さらに続編まで作ってあるんだ。
スレが残っていればまた投下する。
なくても自分で立てる
次スレ名ん何
>>196
とりあえず今のを修正して投下するwwwww
タイトルは同じにする
キョン「お前は人に謝ることを知らないのか?」
ハルヒ「ごめんなさい」
キョン「いや……こっちこそ……その、ごめん」
ハルヒ「……うん」
古泉「つきあって下さい」
ハルヒ「ごめんなさい」
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