地縛霊「何だ新入りか？」

守護霊「あっ、地縛霊」

背後霊「はじめまして」

地縛霊「見た感じ俺の仲間か？まあ、仲良くやってこうぜ」

背後霊「ウッス」

守護霊「というかどこ行ってたの？地縛霊のくせに外出すんの？」

地縛霊「いやさ…昨日ふと思いついたんだよ」

背後霊「何をッスか？」

地縛霊「俺って土地に縛られてるじゃあないか？だから横の移動は制限されてるわけですよ」

地縛霊「で、『縦の移動はどうかな』って飛んでみたら何か宇宙まで行けちゃったわけ」

守護霊「スゲェ」

背後霊「スゲェ」

地縛霊「この調子なら地球の中心にも行けそうだなと思っている」

背後霊「むしろ裏側まで行けるんじゃないッスか？」

守護霊「裏側ってどこ？」

地縛霊「……ブラジル？」

背後霊「さあ……」

浮遊霊「おお？新入りか？」

地縛霊「珍しいな、お前が来るなんて」

生霊「俺もいるぞ！！」

守護霊「うわぁ…面倒な奴等が来たなぁ…」

背後霊「俺、生霊見るの初めてッス」

地縛霊「……なぁ、もしかしたらコレいけるんじゃないか？」

生霊「うん？…ああ！あの計画か！！確かにこれだけ集まればいけるかもな！！」

浮遊霊「いや…でもあと一人くらい必要じゃ…」

念縛霊「呼んだかい？」

地縛霊「ね、念縛霊さん！来てくれたんですね！」

念縛霊「ああ、そろそろ終止符を打つ時だと思ってな」

背後霊「念縛霊とかレア度最大レベルじゃないッスか、スゲェ」

守護霊「なあなあ、何の話だ？」

浮遊霊「それじゃあ、早速やりますか」

地縛霊「そうだな、善は急げだ」

守護霊「ねえねえ、だから何の話？」

地縛霊「ああ、お前には話してなかったな、今から俺たちは霊力を使ってこの男を地獄に堕とすつもりだ」

守護霊「……そうか、それじゃあ俺は少し離れているよ」

背後霊「？　止めないんスか？」

守護霊「ああ……この人は人の一線を越えたからな…」

生霊「それじゃ行くぞみんな！」

守護霊除く一同『おおおおおおっ！』

守護霊（俺が守護してる人間は人の不幸を啜って生きてる害虫みたいな奴だ）

守護霊（人の弱みに付け込み命まで搾取する、彼奴等も奴の被害者たちの霊だ）

守護霊（守護霊の俺が言うのも何だがざまぁ見ろだ）

守護霊（しかし気になることがある……）