モバP「世界名作劇場 シンデレラ」 (44)


『むかーしむかし、とある国にひとりの女の子がおりました』


『その子の名はシンデレラ』



愛梨「うんしょ....よいしょっと......」ゴシゴシゴシ

愛梨「ふー、やっと掃除が終わったよ〜」

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『シンデレラは継母と二人の姉と暮らしていました』


『ところが.....』



美優「....シンデレラ、屋根の修理は終わりましたか?」

愛梨「あっ、お母さま、まだ終わってません」

美優「.....な、何をグズグズ....しているのです.....」

愛梨「申し訳ありません、お母さま」

美優「は...早くしないと....雨が降ってきてしまいます...あなたが風邪でも引いたら大変ですから....」

愛梨「はい、なるべく急いでやります!」

美優「.....ケガをしないように....気をつけてくださいね.....」

あい「シンデレラ、まだ床に汚れが残っているようだが....」

愛梨「すみませんお姉さま、やったつもりだったんですけど.....」

あい「ふむ....見たところモップの使い方がなっていないようだ」

愛梨「そうですか?」

あい「もっとモップ全体を使うといい、あと水はしっかり切るんだ」

愛梨「はい、ありがとうございます」

あい「早く済ませるんだよ、仕事はまだ残っているからね」

愛梨「はい、がんばります!」

あい「わからないことがあったら私に聞くといい、教えてあげよう」

愛梨「ありがとうございます、お姉さま!」

ちひろ「シンデレラ、洗濯は終わったかしら?」

愛梨「お姉さま、まだ終わっていません」

ちひろ「何をやっているんですかあなたは!」

愛梨「す、すみません......」

ちひろ「もっとテキパキとやりなさい!時は金なりなんですから!」

愛梨「うぅぅ....早くやろうと思ってたんですけど.....」

ちひろ「思うだけじゃなく実践してください、のんびりしすぎですよ」

愛梨「申し訳ありません、お姉さま.....」



『シンデレラは意地悪な継母と姉たちにいつも働かされていました』



愛梨「はぁ....なにか私にも素敵なことないかな〜」



『そんなある日.....』


美優「.....シンデレラ、....ドレスを用意してもらえますか....」

愛梨「なにかあるんですか?」

あい「どうやら、今度お城で舞踏会があるようだ」

愛梨「っていうことはお母さまたちも行くんですか?」

ちひろ「もちろんです!そこで王子様に気に入られれば一気に玉の輿にのれるというわけです!」

愛梨「わぁ!私も行ってみたい!」

美優「.....行かないほうが.....いいと思いますよ...」

愛梨「どうしてですか?行ってみたいです!」

ちひろ「だって貴方の格好をごらんなさい、顔は灰だらけで服はボロボロ」

あい「後で少し直してあげよう、胸が見えてしまいそうだからね」

ちひろ「と、とにかく!そんな格好では王子様がふり向いてくれるはずがありません!」

美優「それに...お城にはどんな人がいるかわかりませんし......」

あい「不埒な輩もいるかもしれないな、君は家にいた方がいい」

愛梨「そんなぁ〜.....」


『かわいそうなシンデレラは舞踏会へ連れて行ってもらえません』


『そして、舞踏会の夜.....』



美優「....では....行ってきます.....」

あい「お土産も買ってくる、安心するといいよ」

ちひろ「あなたはしっかりと留守番していなさい!」



『継母と姉たちはお城に出かけて行きました』

愛梨「あぁー、私もお城に行って王子様に会ってみたーい!」


『その時です!』


ボワンッ!


?「ふっふっふ....その願い、この魔法使いウサミンがかなえて差し上げましょう」

愛梨「だ、誰ですか?」

菜々「細かいことは気にしないでください、それよりもお城に行ってみたいですか?」

愛梨「はい、ぜひ行ってみたいです♪」

菜々「わかりました、では.....」


菜々「マジカル・ミラクル......」

菜々「ウーサミンッ、ハイ!」ボン!


愛梨「わぁー、素敵なドレス!」

菜々「これがウサミンの力です!」

菜々「そしてこれをどうぞ」

愛梨「すごーい!ガラスの靴ですね♪」

菜々「これであなたはまさに大人の階段登るシンデレラです!」

愛梨「よくわかりませんけどありがとうございまーす♪」

菜々「まだありますよ、さらに倍!」ボンッ!

愛梨「わっ、カボチャの馬車!」

菜々「これに乗って舞踏会に行くといいです」

愛梨「ありがとうございます、ウサミン!」

菜々「ただし気をつけて下さい、この魔法は12時になると解けてしまいます、必ずそれまでに帰ってきてくださいね」

愛梨「はーい、わかりましたー」

菜々「では、行ってらっしゃい」

愛梨「行ってきまーす!」


きらり「にょわー!きらりんパワーで超特急だにぃ!」

雫「もぉー...じゃなかった、ひひーん!出発です!」



『魔法使い....えーっと.....ウサミンの魔法で美しく着飾ったシンデレラは舞踏会へ出発しました』


『お城では舞踏会が盛大に開催されていました』


ちひろ「どこでしょう王子様は!?玉の輿、玉の輿♪」

あい「むっ、あれを見たまえ」

美優「素敵.....」



愛梨「王子様、どこにいるのかな〜?」


『シンデレラの美しさは注目の的でした』


『そこへついに凛々しい王子様が現れました』


凛「ややっ、なんて美しい人なんだ!」

なんでや大橋巨泉関係ないやろ!


『王子様はシンデレラを一目見たとたん夢中になってしまいました』


凛「美しいお嬢さん」

愛梨「えっ、私ですか?」

凛「ぜひ私と踊っていただけませんか?」スッ

愛梨「は、はい!」


ちひろ「キーッ!誰でしょうあの子!」

あい「可憐だ.....」

美優「綺麗です....」


『シンデレラは王子様と夢のような時間を過ごしました』

凛「ありがとう、一緒に踊ってくれて」

愛梨「いえいえ、っていうか踊ったら熱くなっちゃいました、コレ脱いでも....」

凛「ちょ、ちょっと愛梨さ....じゃなかった....君!」

愛梨「はい、なんでしょう?」

凛「ぜひこの私と.....」



ゴーン ゴーン ゴーン



愛梨「忘れてた!12時になったら魔法が解けちゃう!」ダッ!

凛「あっ、君!待ってくれ!」

愛梨「ごめんなさい!私、帰りま、あいたっ」ビターン!!

凛(本気で転んでる.....)

愛梨「いたたた.....」

凛「胸、胸隠して下さい!はだけちゃってますから!」

愛梨「と、とにかく帰ります!さよなら〜」ダダッ!


『シンデレラは急いで馬車へと乗り込みました』


愛梨「早くしてください、魔法解けちゃう!」

きらり「にゃっほーい!きらりにおまかせだにぃ!」

雫「ひひーん!しっかりつかまっててくださいねー」


凛「ま、待ってくれ.....行ってしまった.....」

凛「むっ、これは.....あの人の履いていた靴......」

凛「じいやっ!」

未央「ははーっ」

凛「国中を探してでもこの靴に合う人を探し出すのだ!」

未央「お任せを、王子様!」

Magical × Miracle(水谷悠珠/2002~2006)
http://i.imgur.com/6VjApiy.jpg

想い出がいっぱい(H₂O/1983)
http://i.imgur.com/MOoEacj.jpg

クイズダービー(TBS/1976~1992)
http://i.imgur.com/88edCG8.jpg

http://i.imgur.com/FyQL85o.jpg
http://i.imgur.com/RtEQYwA.jpg
及川雫(16)

http://i.imgur.com/AYzKItn.jpg
http://i.imgur.com/YkkjIen.jpg
本田未央(15)

http://i.imgur.com/ldnDlnA.jpg
http://i.imgur.com/z4Gf8SZ.jpg
諸星きらり(17)


『王子様の命令を受けたお城の家来たちは靴に合う女性はいないかと国中を探して回りました』


『しかしガラスの靴にピッタリと合う女性はなかなか見つかりません』


『そしてとうとうシンデレラの住んでいる家に王子様の一団がやってきました』


ちひろ「えいっ!ふんぬっ!」グッ! グッ!

未央「どうやら違うようでございますな」

あい「そろそろあきらめた方がいい、足をケガするぞ」

ちひろ「ダメだわ、せっかくドサクサにまぎれて玉の輿を.....」

美優「....ズルは....いけませんよ.....」

画像支援ありがとうございます

凛「これでこの家もハズレか.....あの人はどこにいるんだろう.....」

未央「おや?まだ一人いるようですな」

ちひろ「この子なわけありませんよ、時間の無駄です」

あい「そもそも舞踏会には行っていないはずなんだが」

未央「女性であるならば可能性はありますぞよ」

美優「....そうでしょうか....」

未央「さあお嬢さん、あなたも履いてごらんなさい」

愛梨「は、はい!」


スッ


凛「おぉ!」

未央「ピッタリですな♪」

ちひろ「キーッ!どうしてこの子が!」

あい「まあまあ」

未央「王子様、見つかりましたぞ」

凛「君があの人だったのか」

愛梨「王子様......」

凛「結婚.....してください!」

愛梨「はい!」


『こうしてシンデレラは王子様と結ばれることとなり』


『大きなお城でいつまでもいつまでも、幸せに暮らしましたとさ』


『めでたし めでたし』


♪〜


パチパチパチパチパチパチ.......

−−−−キャスト−−−−


シンデレラ 十時 愛梨


王子様   渋谷 凛


継母    三船 美優


長女    東郷 あい


次女    千川 ちひろ(CGプロダクション)


魔法使い  安部 菜々


じいや   本田 未央


馬     諸星 きらり


馬     及川 雫


ナレーター 輿水 幸子


−−−−−楽屋−−−−−−


P「いやー、みんなお疲れ様!とってもよかったぞ!」

愛梨「プロデューサーさん、どうでしたか私のシンデレラ?」

P「セリフをちょこっと変えてたみたいだけど、まぁ愛梨らしさが出ててよかったぞ」

愛梨「えへへっ、ありがとうございます♪」

凛「プロデューサー、なんで私が王子様役なの?」

P「ん?いやだったか?凛の雰囲気は王子様によく合ってたと思うんだけどな」

未央「そうだよ、しぶりんカッコよかったよ♪」

P「未央は結構ノリノリでやってたな....」

未央「まあね」

凛「でもさ、そういうのだったら木場さんとか今日のメンバーでいえばあいさんとかいるじゃない」

P「いやでも王子様が年上過ぎてもなぁ....」

凛「言いつけちゃうよ?」

P「いやいや!本当に似合ってたと思うからキャスティングしたんだって!年齢も近いしな」

凛「今度は女の子の役やらせてよね」

P「わかったわかった」

P「美優さんは継母にしてはちょっと優しすぎましたかね」

美優「....す、すみません...演技とはいえ.....どうしても...」

P「わかってますよ、美優さんは優しいですからね」

美優「....はい...ありがとうございます.....」

P「あいさんもお疲れさまでした」

あい「ふむっ、こう言ってはなんだが王子の役は私だと思っていたよ」

P「凛もそんなこと言ってましたね、それもありかなと思いましたけどあんまり直球すぎるのもアレかなと思いまして」

あい「なるほどね.....」

P「でもあいさんのドレス姿、似合ってましたよ」

あい「ふむ、そう....か....」

あい「そういうのもありなのかもしれんな......」ボソッ

P「お疲れさまでした、ちひろさん」

ちひろ「ちょっとプロデューサーさん!なんで私がこんなことしなきゃいけないんですか!?事務員ですよ私!」

P「いや、そのわりには結構ノリノリだったじゃないですか.....」

ちひろ「それはまぁ、あれくらいしないと伝わらないかなと思って......」

P「まあ確かに、今回の演劇は小さな子ども向けのものですからあれぐらいの方がいいかもしれませんね」

ちひろ「もう....これっきりにしてくださいね」

P「でも結構ウケてましたよ、ちひろさんの頑張りのおかげです」

ちひろ「憎まれ役としてですけどね、もうやりませんよ」

P「うーん残念、もう一度見てみたかったけど.....」

ちひろ「ま、まぁ報酬しだいってところですかね.....」

P「報酬か.....考えときます.....」

ちひろ「ハイ♪」

菜々「プロデューサー!どうでしたかナナの演技♪」

P「演技以前にアドリブを入れすぎですよ」

菜々「いや、ああした方がおもしろいかなと.....」

P「クイズダービーとか思い出がいっぱいとかが小さい子どもにわかるわけないじゃないですか」

菜々「ぐっ!そう言われると......」

P「でも魔法使いっぽいっていうか、人外っぽさは出てたと思います」

菜々「その言い方はちょっと.....」

P「演技自体はとっても上手でしたし」

菜々「そ、そうですか!?えへへっ、ありがとうございます♪」

P「さじ加減が大事なんだけど.....」

雫「あっ、プロデューサーさん、お疲れさまでしたー」

P「おう、お疲れ様、すまないな馬の役なんて」

雫「いいえ、結構おもしろかったですよー、牛さんの役の方がよかったですけどー」

P「まぁ....機会があればな....今度は人間の役ができるようにするよ.....」

きらり「Pちゃーん、きらりはどうだったにぃ?」

P「おお、ばっちしだったよ」

きらり「にゃっほーい!はぐはぐすぅ!」ギュウゥゥゥ

P「はいはい」ポンポン

幸子「プロデューサーさん!このボクがナレーションってどういうことですか!?」

P「いや、それは配役上の都合ってやつで.....」

幸子「ボクほどカワイかったら普通はボクがシンデレラでしょう!」

P「だけどお前のナレーション評判良かったぞ?」

幸子「ま、まぁ....当然ですけど.....」

P「それに幸子も今度CD出すだろ?発声の練習にもなっていいと思うぞ」

幸子「そ、そうですか?」

P「ファンのみんなによりよい歌声を聴かせるには何事も練習だ、今回の経験もきっとお前のためになるぞ」

幸子「フ、フフン!そ、そんなことはわかってますよ!ただ少し釈然としなかっただけで.....」

P「悪いな、今度はなにか役ができるようにするから」ナデナデ

幸子「フン、期待してますからね......」

P「いやー、無事に終わってよかったよかった」

P「小学校低学年向けで演劇って依頼だったからどうなるかと思ったがなんとか成功したみたいだし.....」

P「やっぱりシンデレラガールがシンデレラを演じるってのが決め手だったかな」

P「まぁ愛梨の衣装がはだけたときは親御さんの方が歓声あげてたけど.....」

P「にしてもシンデレラって改めて見てみると結構おもしろいな」

愛梨「私も好きですよ、シンデレラ♪」

P「おっ、そうか?」

愛梨「だって素敵じゃないですか、魔法使いに綺麗にしてもらっておまけに王子様と結婚するんですもん」

P「まぁ...夢のある話だとは思うけどな」

愛梨「それに今はとっても共感できますよ」

P「どういうところがだ?」

愛梨「だって私にも魔法使いが来てくれたんですもん」

P「それって....」

愛梨「ね?プロデューサーさん♪」ギュッ

P「そっか.....俺が魔法使いの代わりになれたんだったら俺も嬉しいよ」ナデナデ

愛梨「えへへっ」

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