二ノ宮「あぁ?…なんだよ、おっさん!」
閣下「おっさんではない。我輩はそもそも人間でないからな…と、いうよりそもそも悪魔に性別などないのである」
二ノ宮「はぁ?…わけわかんねぇんだけど?…アンタ、頭大丈夫?だいたい…」
閣下「つべこべ言わずに食うがよい!」ぐいぃ~…
二ノ宮「ちょ…!…や、やめ……」
…シェア・ポッキー!…
二ノ宮「…むぐむぐ」ポリポリ…
閣下「うまいか?」
二ノ宮「……あぁ」
閣下「そうかそうか…それは良かったのである!」ガハハ…
二ノ宮(ぷっ…変な奴…でも……)
二ノ宮「あの…さ、おっさんは……」クルリ…
二ノ宮「…!?…あれ?…いない…」
二ノ宮「どこ行ったんだろ?」
…それが、俺とあの人との出会いだったんだ…
…現在…
『お疲れ様でしたー』
二ノ宮「お疲れさまでしたー!」
櫻井「あー…今日の収録マジ、ハードだったよなぁ」
二ノ宮「だな…、足がもうパンパンだわ」
相葉「ははは…ニノは運動不足なんじゃないの?」
二ノ宮「うっせー!」
大野「…眠い」
櫻井「ちょ!…リーダー」
…アハハハ…
AD「…」
二ノ宮「…ん?」
AD「…」しょんぼり…
二ノ宮「…」
相葉「どうしたの…ニノ?」
二ノ宮「…みんな、先に楽屋行っててくれ」スタスタ…
櫻井「あ、あぁ…」
松本「どうしたんだろ?」
大野「…」コックリ…コックリ…
テレビ局 屋上…
AD「う…うぅ……」ポロポロ…
AD(また収録中に失敗しちゃった…)
AD(配線につまづいてカメラ倒しちゃうなんて…最悪だよ…)
AD(ディレクターさんにもすっごく怒られちゃったし…)
AD「私、向いてないのかなぁ…」めそめそ…
二ノ宮「そんなことないんじゃない?」ポリポリ…
AD「…きゃ!?…二ノ宮さん!?…どうしてこんなとこに…」
二ノ宮「さぁ…なんとなく?ほら、煙となんとやらは高い所にのぼりたがるって言うじゃん?」もぐもぐ…
AD「…!…それって、私がバカってことですか!?」ムカ!
AD「私は…!」くわっ!
二ノ宮「…ほれ!」ひょい!
…レッツ、シェア・ポッキー!…
AD「な…なにひゅるんでゅか!」ポリポリ…
二ノ宮「俺は逆だと思うんだよねぇ」
AD「え…?」モグモグ…
二ノ宮「ADちゃんは真面目で完璧主義すぎんだよな」
AD「私が…完璧主義?」
二ノ宮「そう。だからちょっとした自分の失敗も許せないんだろ?」
AD「あ…」
二ノ宮「そんなに気ぃ張らないでもっと肩の力抜いたら?」ニッ…
AD「でも…どうすれば、そうなれるんですかね?」
二ノ宮「んなの簡単じゃん」スタスタ…
二ノ宮「バカになりゃいいんだよ」
AD「…!」
二ノ宮「無理に背伸びしないで、ダメな自分も、まぁいっかって思えるくらいバカにさ」
AD「そっか…。そうですよね!…私なんでそんなことも分からなかったんだろ」
二ノ宮「バカだからじゃない?」
AD「あー!ひっどーい!」
…あはははは…
二ノ宮「さってと、んじゃそろそろ楽屋戻るわ」
AD「あ、はい!お疲れ様です!」
二ノ宮「おう。お疲れ様」フリフリ…
…スタスタスタ…ガチャ…バタン…
AD「ありがとうございます、二ノ宮さん」
AD「よーし!…明日からまた頑張ろっと!」
楽屋…
…ガチャ…バタン…
二ノ宮「ただいま」
相葉「あ、戻ってきた!」
櫻井「なにしてたんだよ?」
二ノ宮「ん?あぁ、屋上でポッキー食ってた」
相葉「あはは…なにそれ」
松本「ほら、リーダー!起きて起きて!二ノが戻ってきてみんな揃ったから帰るよ」ユサユサ…
大野く「…んん~…マッチョくんが…マッチョくんが…!」フルフル…
櫻井「何寝ぼけてんの?…ってかよりによってマッチョくんて…」
…あはははは!…
同日 深夜…
首都高…
…ブロロロロ…
二ノ宮「ふわぁ~…ちょっと眠くなってきたな。…なんか音楽でもかけるか…」くしくし…
閣下「ならば、我輩が何か歌ってやろうか?」ぬぅ…
二ノ宮「え~…いいよ、そんなの」
閣下「そんなのとはなんだ失敬な。それより我輩がいきなり現れたらもっと驚いてもいいのではないか?」
二ノ宮「さすがに、もう慣れたよ。俺らどんだけ付き合い長いと思ってんの?」
閣下「ふはは!確かにそうであるな!」
二ノ宮「でしょ?」
閣下「…」
二ノ宮「…?…どうしたの?いきなり黙って…」
閣下「ん?あぁ…あの頃と比べると小僧もずいぶんと変わったと思ってな」
二ノ宮「そうだなぁ…あの頃は俺も色々あったからなぁ…」
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