アルミン「もうっ、知らない!」プンスカ(245)

ミカサ「あ、アルミンっ…その…」オロオロ


エレン「お、俺達が悪かったっ!だから機嫌直してくれよ…」アセアセ


アルミン「………」ツーンッ


ミカサ「アル、ミン……?」


アルミン「……」ガタンッ


エレミカ「」ビクッ

アルミン「僕……他の人と食べてくるからっ」タッタッタッタッ


エレミカ「」


――――――

――――

アルミン「あ、あのっ」ビクビク


アルミン「…いっしょに、ご飯、食べてくれません、か……?」フアンゲッ



アニ「……私と?」

アルミン「うん!アニとっ!えっと、その……ダメ、かなぁ?」フアンソウナ、メッ


アニ「……別にいいけど。いつもベタベタしてるあの二人はいいの?」


アルミン「ベタベタなんてしてないよっ!!いいのっ」フンッ


エレミカ「」


アニ「…そう。勝手にしたら?」

アルミン「………」モグモグ


アニ「………」モグモグ


アルミン「………」ハムハム


アニ「………」ムシャムシャ


アルミン「………」ゴクゴク…


アニ「……ねぇ」


アルミン「!?はひっ!」ゲホゲホ

アニ「何で来たのかは知らないけど、来といて無言ってのは失礼なんじゃないの?」マッタク…


アルミン「そ、そうだよねっゴメンねっ…ちょっとイライラしてて…」アセアセ


アニ「……何?あの仲良し二人と喧嘩でもしたの?」


アルミン「……うん」


アニ(あ、仲良し、は否定しないんだ)

アルミン「アニはさ、エレンと仲がいいよね……?」


アニ「…別に。アイツが勝手に技教えてくれ!って来てるだけだよ」


アルミン「ふふふ。でも周りから見るとすごく仲良さそうだよ?」


アニ「……そう」


アルミン「うん!エレンも楽しそうだし。対格闘訓練のときなんか、今日こそアニを倒してやる!っていつも張り切っちゃって―」ペチャクチャ

アニ「……アンタさぁ、アイツと喧嘩中なんじゃなかったの?」


アルミン「!?あ、そ、そうだよ!?エレンのことなんてどうでもいいからっ」フ、フンッ


アニ「……そ」


アニ(全然どうでも良さそうじゃなかったよね……ったく…何であたしがこいつ達の痴話喧嘩に巻き込まれなきゃいけないの……)モグモグ

アルミン「アニはさ、対格闘訓練のとき、なんていうか…すごく生き生きしてるよね?」


アニ「………別に、そんなことないけど」…


アルミン「そうかな?でも僕は格闘訓練してるときのアニの楽しそうな姿、好きだよ?」ニコッ


アニ「…っ」

アニ「…じゃ、教えてあげてもいいけd…アルミン「本当に!?」



アルミン「やったぁ!!アニの足技、かっこいいから憧れてたんだよねっ」ニコニコ



アニ「…っ。ま、まぁアンタみたいなひ弱なやつが覚えられるとは思えないけどねっ」フ、フンッ


アルミン「そうだよね……でも頑張るよ!覚えられたら嬉しいからね」



アニ「……」

アニ「…ま、まぁアンタならなんとかなるんじゃないの?………アンタ、ひ弱だけど意外と根性あるし」



アルミン「え、そうかな…?ありがとう」テレテレ


アニ「べ…別に…」



アルミン「あ、じゃあさ、あの足技は膝を使って――」

アニ「違うよ。膝よりもスネで回すように蹴って――」


――――――

――――

アルミン「―なるほど…。あ、じゃあ僕そろそろ寮に戻るね」


アニ「あ、あぁ」

飯忘れてた…ちょっと食ってくる。続きは夜書く。

負けたく、ないからの続きだったりする?

>>25
別の話。がんばるアルミン書いてたら、どうしても可愛ミンが書きたくなって立てた。我慢できなかった。

アルミン「〜♪」


エレン「あ、アルミンっ」


エレン「いっしょに風呂に…アルミン「マルコ!」


アルミン「いっしょにお風呂行かない?」


マルコ「?もちろんいいけどエレンが…アルミン「やった、ありがとうマルコ」ニコニコ


エレン「」

ジャン「マルコ、風呂いくぞ!って、何でそいつが…」


アルミン「その…僕がいっしょに行こうってお願いして……えっと、迷惑、だったかな?」フアンソウッ


ジャン「…っ。別にかまわねぇけど。」


マルコ「じゃあ行こうか」

浴場

カポーン…ザバァーン…


アルミン「ふぅ」

マルコ「ふぅ」

ジャン「ふぅ」



アルマルジャン「………」ジワワ-ンッ

マルコ「ふー…癒されるねぇ」


アルミン「うん…1日の疲れがとれるよ…」


ジャン「……まぁな」



マルコ「で」


マルコ「どうしたの、アルミン?」

アルミン「………」ブクブク


ジャン「おいおい沈むなよ…」


マルコ「何かあったんだよね?」


アルミン「…さすがだね、マルコは。…うん」


マルコ「ははは、誰でもエレンとのあの様子見てたら気がつくよ」アハハ

アルミン「……ちょっと…喧嘩しちゃって」


マルコ「喧嘩?いったいどんな?」


ジャン「………」


アルミン「それは……秘密」


マルコ「…そっか」


アルミン「で、でも気にしないでっそんなに大したことじゃないから」アセアセ

ライナー「気にしないでって言われるとよけい気になるよな?」


ジャン「あぁ…まったくだぜ…ってライナー!?とベル……とにかくナチュラルに話しかけてくんなよ!びっくりするだろ…」


マルコ「まぁまぁ」


ベルトルト「………」

ライナー「で、何で喧嘩したんだ?アルミン」

アルミン「それは、その……あんまり…言いたくないんだ…、どうしても、言わなくちゃ、ダメ…かな…?」


ライナー「いや、全然問題ない」キリッ



ベルトルト「ライナー…」ササッ


ジャン「お前…」ササッ


マルコ「うわっ…」サササッ


アルミン「…」サササッ


ライナー「はっ!ち、違うっ!これは浴場の雰囲気にまどわされて……っておい、そんな目で見るなぁぁっ!!」

ジャン「冗談だ……そんなに気にするなよ。お前らしくもないぞ?」サササッ


マルコ「ライナーは優しい人だからね。場の空気を和ませようとしてくれたんだろ?」サササッ


アルミン「そうだよ、ライナーのことはちゃんとわかってるからさ」ササササッ


ベルトルト「まったく、何年の付き合いだと思ってるの?もっと信用してくれてもいいんじゃないの?」ササササッ


ライナー「だったら離れるのをやめろぉっ!!!!」


ワイワイ

アルミン「…ふふふ。でも本当に気を使ってくれてありがとう。ライナー」


ライナー「あ、あぁ」ソワソワ


アルミン「…本当は……二人のこと嫌いになった訳じゃないのに、意地を張って冷たくしちゃったんだ…エレンも…ミカサも、あんな態度とっちゃって…きっと怒ってるだろうな…」シュン…


マルコ「アルミン……人の気持ちは、ちゃんと聞いてみなきゃわからないだろ?」


アルミン「……」

マルコ「アルミンはすごく賢いけど、二人のことになるといつもオロオロしてる。それは…二人のことがとても大切だからだ……違うかい?」


アルミン「……そうだよ」


マルコ「エレンもミカサも……いつも自分の意志を曲げないのに、アルミンが怒ったときはすぐに謝ってくれたんだろ?それは二人とも、アルミンのことを大切に思ってるからじゃないのかい?」


アルミン「…っ」


マルコ「…そんな二人が、アルミンのこと許さないわけがないだろ?」ニコッ

アルミン「マルコぉ…」ウルウル


ジャン「…やっぱりマルコは指揮官に向いてるな」


ライナー「……」ジーッ


ベルトルト「ライナー、アルミンを凝視するの本当に止めて。君のこと本気で避けるよ?」


ワイワイガヤガヤ


アルミン「エレンとミカサに、謝ろうと、思う」ポツリ


マルコ「うん。それがいいよ」

アルミン「でも…これほど二人に冷たくしちゃったの初めてだから…こういうとき、どうやって謝ればいいかわからないんだ……」


マルコ「………」





ジャン「…こんなとき、どうやって謝ればいいかわからないのっ」ウラゴエ

マルコ「ジャン、止めて」

ベルトルト「本当に空気読んでよ」

ライナー「それ、面白いと思ったのか?」

アルミン「ごめん、ちょっと笑えない」



ジャン「え」

アルミン「…なんか、ちょっと湯冷めしちゃったから出るね」ザパァ


マルコ「あ、僕も……なんかどっと疲れがでたよ」ザバァ


ライナー「そうだな…もう寝るか」ザバァーン


ベルトルト「うん……明日も訓練か」ザババァーン


ゾロゾロゾロゾロ

カランカラ-ン…ピシャリッ





ジャン「」ポツーン

――――――

――――

朝、食堂


アルミン(昨日は結局あのまま寝ちゃって、何も相談できなかったな…)

アルミン(うーん、いきなり二人のとこに戻るのも気まずいし…)

アルミン(誰か……あ、)


アルミン「あ、あの…ここ…座ってもいいかな……?」アセアセ




サシャ「?いいですよ!ご飯は大勢で食べた方が美味しいですからね!」

サシャ「うーん、このスープ美味しいです!!」モグモグガツガツ


アルミン「……」ジ-ッ


サシャ「あ、なかなかどうして……サラダも悪くないですねぇ〜」バクバクムシャムシャ


アルミン「……」ジーッ


サシャ「これは……パァンが2つ!?」パァッ


アルミン「……っ」フフフ


サシャ「も、もぅっどうして笑うんですか」プンスカ

アルミン「ごめんごめん…サシャを見てると楽しくてつい」ニコニコ


サシャ「?見てるより、いっしょに食べる方が楽しいですよ?」ガツガツ


アルミン「ふふふ、そうだよね」ニコニコ


サシャ「ええ!アルミンもエレンやミカサと食べるご飯は、美味しいでしょう?」ニコッ


アルミン「…っ!?………うん」モグモグ

もう眠いから寝る。今日はここまで。

ちょっとだけ書く。

サシャ「?どうかしたんですか、アルミン?そういえば今日はミカサやエレンとお食事してないですけど…」モグモグ


アルミン「…サシャにまで気付かせちゃったか、ははは…情けないな、僕って…」モグモグ…


サシャ「………」ジーッ


サシャ「アルミン!」ガタンッ


アルミン「!?ふ、ふぁいっ!?」ゲホゲホ

サシャ「よかったら、話してみてください!」


サシャ「ご飯はみんなで食べると美味しいですけど…悩み事も、みんなで分け合うと苦しくないですから」ニコッ


アルミン「………」ジーッ


アルミン「……ごめんね、サシャ。僕は…昨日からみんなに迷惑かけてばかりだ」シュンッ

アルミン「エレンと、ミカサと、喧嘩したんだ…二人は…僕に頼みたいことがあったけど……僕は、どうしても、……それを受け入れられなかった」ポツリ


アルミン「二人が……僕に、頼むなんて……どうしても信じたくなかった…」


アルミン「二人なら、自分でできるはずなのに……よりによって僕に」ウルウル


サシャ「それは…どんな頼み事なんですか?」

アルミン「……言えない。どうしても言えないよ…ごめんね、サシャ…」


サシャ「ふむ…」


サシャ(これは……重症ですねぇ)ウーン


サシャ「でしたら、アルミン!」


サシャ「理由は聞きません!私に協力させてください!」

アルミン「そんな、サシャまで…サシャ「お代はっ」


サシャ「パァン1つで、けっこうですので」ニコッ


アルミン「サシャぁ」ウルウル


サシャ「ふふふ、アルミン私の女気に惚れちゃダメですよ?」


アルミン「あはは、気をつけるよ」


サシャ「はいっ!では、次は対格闘訓練なので、またあとで話し合いましょう」カタンッ

アルミン「うん……あ、サシャ!」カタンッ


サシャ「はい?」クルッ


アルミン「でも、僕は前から、サシャのこと、大好きだよ?」ニコッ


サシャ「!?えっ!?」


アルミン「じゃあ、またあとでねー」タッタッタッタッ


サシャ「な、な…」カァ


サシャ「アルミン…恐るべしです…」

――――――

――――

対格闘訓練


アルミン「………」キョロキョロ


アルミン「あ」


アルミン「いたっ、おーい」フリフリ


アニ「…本当に来たんだ」


アルミン「うん!」

ここまで。続きは夕方。

アルミン「っわ」クルンッ ドサッ


アルミン「痛たた…すごいなぁアニは…」サスサス


アニ「……別に」


アニ「……あんた、まだあの二人と喧嘩してんの?」カマエッ


アルミン「……うん」エイッ


アニ「……いい加減にしなよ、あの二人も…あんたも、ウジウジして見てられないから」サッ

アルミン「でもっどうすればいいか…」トウッ


アニ「そんなの」シュッ

アルミン「!?」クルンッ


アニ「決まってるでしょ」ドサッ


アニ「あいつと話しなよ」パッパ


アルミン「…っ」

アルミン「………」


アルミン「わかった」


アルミン「もう、みんなに迷惑をかけてられない!!まだ、どうすればいいかわからないけどっ」キリッ


アルミン「全て、終わらせてくる!!」バァァンッ


アニ「……よし、行ってきな」フンッ


アルミン「うん!」タッタッタッ

――――――

――――

アニ(エレンは馬鹿と組んでるのか…)


コニー「?どうした?いつもよりトロいぞ?」


エレン「あ?別になんでもねぇよ」シュン


アルミン「………」タッタッタッタッ


アニ(!!アルミンが行った…)

アルミン「ぅ…」ウロチョロ


アニ(あれ?)


アルミン「…」キョロキョロ


アルミン「…」エレンヲ、ジーッ


アルミン「…っ」ダッ


アニ(!行ったっ)

アルミン「ぅー…」ピタッ


アルミン「…く」アセアセ


アニ(行かないのかい…)


アルミン「ぁー…」パクパク


アニ(口パクパクさせて何してんの…?)

アルミン「ぅー…」コホンッ


アルミン「ぁーエレェン…?」アセダラダラ


アニ(声ちっちゃ!てか、5mも後ろから話しかけて聞こえるわけないだろ!!)


エレン「――っ!!」


コニー「――ろ?」


アニ(ほら…全然聞こえてないよ……)


アルミン「……エレェ-ン…」ウルウル

アルミン「…っ」ゴシゴシ


アルミン「………」ジーッ


アルミン「……」スゥッ


アルミン「……え、えれっ」



アニ(お!?)


エレン「ん?」オレェ?


エレン「?」キョロキョロ

アルミン「…っ!え…れ」プルプル


エレン「!!」


エレン「アル?ミ……アルミン「エレキブルゲットだぜぇ!!」

エレン「」


アルミン「やったね!!マルコ!!」


マルコ「え?あ、うん。おめでとう…?」


エレン「…」シュンッ


アニ(あ、ダメだこの子)

キース「アルレルト訓練兵…」ゴゴゴゴ


アルミン「!?」


キース「貴様……今なんと言った?」ゴゴゴゴ…


ザワザワザワ


アルミン「…っ、エレキブル…ゲットだぜぇ、と、拳を振り上げて、高らかに叫びました…」プルプル


キース「……わからんな、なぜ、今、エレキブルの話しをした」ゴゴゴ


アルミン「…っ。それは、なぜエレキブルは通信交換をしないと…手に入らないのか、という話しでしょうか……」ウルウル

キース「………」


アルミン「…っ」


アルミン「よ、よかったら……僕が相手になりましょうか?」オズオズ


キース「…相手?」



アルミン「は、はい!たまたま…エレキブースターを2個、持っていますので……」



キース「………」


アルミン「………」ニコッ


――――――

――――

アルミン「っはぁはぁはぁ…」ムシノイキッ

アニ「あんた…本当に座学1位なの……?」ミズ、サシダシ


サシャ「アルミン!あの返しはみごとでしたよ」ニコニコ


アルミン「はぁ…はぁ…ありが、とうアニ、サシャ…」フラフラ



マルコ「二人から話しは聞いたよ。二人とも協力してくれるんだってね」

アニ「…まぁ、あんな風にウジウジされたら、こっちが気になるし」フンッ…


サシャ「アルミンからパァンをもらうためですからね!!」ニコッ


アルミン「本当にありがとう…みんなぁ」ウルウル


ベルトルト「………」


マルコ「よし、じゃあ作戦を練ろうか!!」


ライナー「おぅ!!」


ワイワイ…

ここまで。続きはまた夜書く。

――――――

――――

チュンチュンチュン…


アルミン(よし、昨日はみんなで作戦を練った!大丈夫だ…行くぞっ…)



マルコ(がんばれっアルミン!!)

――作戦その1――

ジャン『まぁあれだ。今日はごちゃごちゃしちまったから緊張してんだよ』


ジャン『朝になったら意外と平気なんじゃねぇの?』


マルコ『よし、じゃあ作戦その1っ寝起きでごめんなさいだ!!』


―――――――――

アルミン「眠い……よし、この倦怠感なら大丈夫だ…」ウトウト

アルミン「よし……エレンのベッドに行くぞ……えっと、何て言おう……えr……エレン「アルミン!!」


エレン「やっぱりちゃんと話し合……アルミン「エリンギっ!!」ダッ


アルミン「」ヒュ-ッバタンッ


エレン「」


――――――

――――

アルミン「はぁ…はぁ…いきなり来るのは反則だよぉ」ウルウル

食堂


アルミン(うぅー…結局食堂まで来ちゃったよ……)


アルミン(……でもめげてられない!!よし!作戦その2だ)


――作戦その2――

マルコ『……それか、エレンに話しかけづらいならミカサに話しかけたらどうだろう?』


ライナー『!?それはいい考えだなマルコ』


ジャン『…まぁミカサなら優しいからすぐ許してくれるだろう』


マルコ『よし!作戦その2!ミカサを狙え!!だ』


―――――――――


アルミン(……ターゲットはミカサだ!!よし、ミカサが1人になったときに話しかけるぞっ)

ミカサ「エレン、いっしょに食べよう…」


エレン「あ?あぁ…」


アルミン「………」ジーッ


ミカサ「エレン、頬にパンくずついてる」


エレン「お前は俺の母ちゃんかよ…」


アルミン「………」ジーッ


エレン「ちょっとトイレ」カタッ


アルミン「!?」ガタンッ


ミカサ「そう…私は食べ終わった。今のうちに女子寮に戻って訓練服に着替えてくる。エレンを待たせたくない…ので最速で行く」ビュンッ


アルミン「………」

アルミン「無理」


アルミン(ミカサは常にエレンのそばにいるし、そうじゃないときは速すぎて追い付けない…)


アルミン(……というか、二人とも…僕がいなくてもいつも通りじゃないか……ひょっとして、僕がいない方が邪魔にならな……エレン「はぁぁ……」


エレン「今日もアルミンどっか行っちまったな…」ポツリ…


ミカサ「えぇ…。……寂しい。また3人でご飯たべたい…」シュン…


アルミン「…っ」

アルミン(僕は…っ馬鹿だ……)ウルウル


アルミン(早く二人と仲直りしないと!!)キリッ


アルミン(よし!次の作戦だ!)


――作戦その3――


ベルトルト『……それでもダメなら、そうだね…いっそ手紙でも書いてみたら?』


サシャ『うーん、そうですねぇ。直接がダメならそれでもいいんじゃないですか…?』


ベルトルト『………』


マルコ『うん。じゃあ作戦その3手紙。』


ベルトルト(雑になってきたな……)


―――――――――

アルミン「手紙かぁ……」ボソリ


アルミン(……大丈夫、文章なら得意だ!書くぞぉぉ!)ォオッ


アルミン(書くぞぉ)カリカリカリカリ


アルミン(書くぞ…)カリカリカリカリ


アルミン(………)カリカリカリカリ



アルミン(書く?ぞ…?)カリカリカリカリ

ミカサ「エレン!アルミンから手紙が!!」ザザッ


エレン「何!?読むぞ!!」バァッ!


――――――

――――

――――――――――――――――――――

拝啓 エレン様ミカサ様

本日はお日柄も良く、訓練には大変適した―日ですね。こんな暖かな日差しの中にいると三人で共に夢を語り合った、あの頃のことを思い出します。覚えているでしょうか。あの爽やかな草原に伏せって、外の世界について話し合った日々を。思えばあの頃の私はいつも二人に頼ってばかりでしたね。僕が森に入って、急に蝶々を集めたいといったこと、覚えてますか。二人がカブトムシが良いと言うのに反対して蝶々の魅力について語り続け、気づけば既に日が暮れていました。申し訳なさで泣く私を二人は優しく慰め続けてくれましたね。今の私はその時と同じような気持ちなのかもしれません。その後、また三人でカブトムシと蝶々を取りに出かけましたよね。容赦なく照り続ける日差しの中、共に汗だくになりながらも蝶々を探し続けましたが結局見つからず、日も暮れ、諦めかけたその時に舞い上がった蝶々の大群は今でもよく覚えています。あれはまるで花束を夕空に投げ捨てたかのような美しさでした。きらびやかな揚羽蝶。純白のレースのような紋白蝶。僕はそのあまりの美しさに目を奪われ、結局―匹の蝶々も捕まえることができませんでした。そういえば蝶々の生態についてはお話したでしょうか。蝶々は卵、幼虫、蛹、成虫と進化します。これを完全変態といい、蝶々は完全変態の例としてよく挙げられる生き物です。幼虫は外見や行動によって青虫、毛虫、芋虫に分類され幼虫はほとんどが草食で、種類によってほぼ同じ物を食べ続けます。また…

――――――――――――――――――――

エレン「………」


ミカサ「………」


エレン「………」


ミカサ「………」


エレン「……で」


エレン「結局、何が言いたいんだ…?」


ミカサ「…全くわからない」


アルミン(うわぁぁ!!遠回しに書きすぎたぁぁ!)ゴロンゴロン

ミカサ「……しかも同じくらいびっしり書かれた手紙が、あと10枚ある」


エレン「………」


ミカサ「………」


エレン「……あとで、読むか」


ミカサ「うん」


アルミン(いやぁぁ!黒歴史決定っ!!)ゴロンゴロンッ


マルコ(アルミン…廊下で何してんの…?)

アルミン「………」


アルミン「…何してんだろ、僕」ボソリ


アルミン「………」


アルミン「っ」


アルミン「まだだ!まだ作戦があるぞっ!!」キリッ

眠たい…もう寝る。今日はここまで。明日また書く…

――作戦その4――

マルコ『えっと、手紙でダメだった場合は?』


ライナー『………』


ベルトルト(手紙で、ダメ……?)


アニ『……いっそ口でも文字でも無理だったらもう体当たりでしかないだろ』ヒユ、テキナイミデッ


マルコ『…そうだね』ハハハッ


ベルトルト(え?そうなの?)


マルコ『じゃあ作戦その4は体当たりでー』


ワハハハハッ


―――――――――

アルミン(ん?体当たり?なんでそれで謝ったことになるんだ…?)

アルミン(いや、今の僕はさっきの黒歴史作成で混乱してる…)


アルミン(全く意味がわからないけど、みんなを信じて体当たりだ!)


アルミン(きっと僕が知らないだけで、体当たりにはごめんなさい的な意味があるんだ!!)


アルミン「」ダッ

アルミン「エレンっ!!」ドンッ


エレン「!?アルミ…アルミン「」ダッ


エレン「は?おい、さっきからどうし…アルミン「攻撃!」ドスン


アルミンのたいあたり!!エレンに100のせいしんてきダメージをあたえた!!


アルミン「……っ」タッタッタッタッ


エレン「」

エレン「」


アルミン「…」タッタッタッタッタッ


エレン(!?戻ってきた!?)


アルミン「…」


エレン「…」


アルミン「…ゴメンネッ」


エレン「!?」


アルミン「」タッタッタッタッタッ

アルミン(……何やってんだ僕。冷静に考えて体当たりが謝罪になるわけないじゃないか…)


アルミン(もっと落ち着こう、僕。座学トップとしてのアイデンティティーを取り戻すんだ……)


アルミン(落ちついて考えろ…落ちついて……)


アルミン「は!」


アルミン(僕さっきごめんねって謝ったじゃないかぁぁぁ!!)

アルミン(エレンは!?)ジーッ



ミカサ「!?エレン、そんなところで倒れてどうしたの!?」


エレン「……なんか、アルミンが急にやって来て攻撃したと思ったら戻って来て……ジーっと睨んだあと、戻っていった……」


アルミン(聞こえてなかったよ!!)


エレン「アルミン……やっぱり怒ってんのかな?」


アルミン(謝罪どころか悪化してるよ!!)

ミカサ「…わからない。さっきの手紙も、空白無しでびっしり埋め尽くされていた。それが何枚も……もしかしたら嫌がらせなのかもしれない」シュン


アルミン(違うよミカサ…蝶々のこと思い出したらヒートアップしただけだよ…)


エレン「そっか……はは……すっかり嫌われちまったな」ウツムキッ


アルミン(え…エレェン…違うよ……)


ミカサ「……アルミンが、私達の、前から、いなく、なる…?嫌…そんなの」ウルウル


アルミン(いなくなったりしないよ、ミカサ……僕はずっと三人でいっしょにいたいよ……)


ミカエレ「………」


アルミン(………)

アルミン(もう、あとがないぞ……)


アルミン(………どうしよう、僕の考えじゃ『ここでエレンとミカサに話しかけ、考えがまとまっていなくてもいいから精一杯思っていることを打ち明けてから、謝る』ってのが一番の解決策だけど)ウーン…


アルミン(マルコにも言われたように僕は二人のことになると判断力が鈍ってしまう……)


アルミン(よし、ここは作戦に従った方が良いと判断するっ!!)キリッ

ここまで。続きは夜にちょっとだけ書く。

――作戦その5――

ジャン『…でさぁ、そのときにマルコが、じゃあ巨人でも連れてくれば?って言ってさ』

ワハハハハッ


サシャ『あははは、マルコも言いますねぇー』


マルコ『あの時はついカッとしちゃてさー』


アニ『わからなくもないね…そういや作戦は?』


サシャ『ん?あぁまぁ美味しいものでも食べとけばみんなご機嫌でしょう!』


マルコ『だね、じゃあ作戦その5は食べ物でー』

アハハハッサシャカヨッ…

ソンナコトヨリ、コノマエサ-…

―――――――――


アルミン(よし!食べ物だ!!)

アルミン(食べ物か…うーん、食べ物といってもいろいろあるしなぁ…)


アルミン(というかみんな同じ物を配給されてるし…)ウーン…


アルミン(どうしよう……あ、そうだ!)


アルミン(捕ってくればいいじゃないかぁぁぁ!!)



アルミン(よし、作戦決行だ!)キリリッ

――――――

――――

食堂

エレン「…なんか今日は疲れたな」スタスタ


ミカサ「…えぇ。早く夕食を食べてもう寝たい」スタスタ


エレン「…ん?イスになんか……」


エレン「」


ミカサ「」


ミカサ「…これは」


アルミン(イスの上にウサギを置いておいたよ!!)


ウサギ「………キュウッ」

ミカサ「………」


エレン「………」


アルミン(ミカサは山暮らしのころ、よく食べてたって言ってたし喜んでくれるはずだ!!)


ミカサ「ウサギが…イスに繋がれている」


エレン「…寝てるな」


アルミン(…この世界は残酷だけど……ウサギはとても愛らしい…僕にはどうしてもできなかった)

ミカサ「………」


エレン「………」


ミカサ「………」


エレン「……野に、返すか」


ミカサ「うん」ポイ


アルミン(す、数時間かけて捕まえたのに!!)

アルミン(なんだかさっきからすごく空回りしてる気がする…)


アルミン(…ことごとく作戦失敗した疲労で思考力も鈍ってるし)


アルミン(それに今日の僕は回りから見るとちょっと変な気がする……)


アルミン(……いや、あのアニやサシャ、ジャンが頑張って作戦を練ってくれたんだ!!僕が信じないでどうするんだ!!)


アルミン(よし!!やるぞ!!)

――――――

――――

翌日


アルミン「………」


マルコ「………」


ジャン「………」


アニ「………」


サシャ「………」


ライナー「………」


ベルトルト「………」

アルミン「…ごめん、みんな……」


マルコ「…いや、なんか…こちらこそごめんね」


ジャン「まさか後半の雑談を本気でやるとは思わなかったぜ……」


アルミン「はは……そうだよね。朝になってから冷静に考えたら1日でびっくりするくらい黒歴史量産してたから本当に驚いたよ……」


アニ「……しょうがないね。私からエレンに話してみるよ」


アルミン「!?」

サシャ「私からもミカサに話してみます!!」


アルミン「サシャ…アニ…本当にありがとう。今度必ずお礼するよ…!」


サシャ「いえいえ、パァン1つでけっこうですよ」


アルミン「いや、それじゃあ僕の気持ちがおさまらないよ。ここまでしてくれたんだ…」


アルミン「えっと、じゃあ、みんなの頼み事を1つずつかなえるよ!!僕にできることだったら何でもするから言ってね」ニコニコ


アニライ「!?」

アニライ(何でも…だと……?)


マルコ「あはは、座学トップが頼み事聞いてくれるんだったら嬉しいよ。勉強のコツでも教えてもらおうかな」フフフ


アルミン「そんなことでいいなら喜んで!」


サシャ「じゃあ今度いっしょに街にお出かけしましょう!美味しい食べ物屋さんがあるんです!!」


アルミン「うん!僕も楽しみだよ」ニコニコ


アニライ(………)

ジャン「俺はミカサとの関係を取り持ってもらう!!」


アルミン「……一応頑張るよ」


ベルトルト「アルミン!!僕は名前を布教してもらう!!どんな手を使ってもいい、だから頼むよ!!」


アルミン「…全力を尽くすよ」




アニライ(………)

アニ「………私は、保留で」


ライナー「!!……俺もだ」


アルミン「了解。なんでも言ってね」ニコニコ



ベルトルト(……アニ、ライナー、まさかな)


ベルトルト(……いやいやいや無い。ライナーはともかくアニは無い。うん、無い)


ベルトルト(ライナーは……)


ベルトルト(……考えたくないな)

アニ「…それじゃあ私がエレン、サシャがミカサに話をつけて夕食後呼び出す」


サシャ「はい、がんばります!!」


マルコ「うん。そこで三人には話合ってもらうよ」


ライナー「勝負は夕食後、決めるってわけだな」


ベルトルト「うん」


アルミン「なんか緊張するね…」


ジャン「おいおい、大丈夫かよ…」


マルコ「よし!じゃあ解散だ!また夕食後に!!」


オォォ!!

眠いから今日はここまで。また明日書く。

アルミン(あぁー緊張するなぁ二人になんて言おう…)


アルミン(…まぁ普通は冷たくしちゃってごめんね…とかだよね…)


アルミン(…というかそもそも二人があんなこと言い出すからいけないんだよ)…


アルミン(……本当に、二人があんなこと考えてたなんて……なんで、す…ベルトルト「ねぇ、アルミン…」



アルミン「あ、どうしたのベルトルト」

ベルトルト「…君は僕の名前をちゃんと呼んでくれる数少ない内の一人だ……だから本当に感謝してるんだ」


アルミン「う、うん?」



ベルトルト「……だから君のためを思って言うけど…本当にあんなこと、言ってよかったの?」


アルミン「?あんなこと…?」



ベルトルト「うん…なんでもするって……」

アルミン「あぁ。心配してくれたの?ありがとう。……まぁ確かに、すごい重労働なんか頼まれたら大変そうだけど…」



アルミン「みんなが僕のくだらない相談に付き合ってくれたんだ!これくらいしないとね」ニコニコ


ベルトルト(アルミン…君は何もわかってないよ…!このままじゃ相談とかじゃなくて、とんでもないことに付き合わされちゃうんだよ!?)


ベルトルト「……今からでもさっきの発言は取り消した方がいい…まだ間に合うはずだ」

アルミン「それはできないよベルトルト」



アルミン「僕は、どうやって謝ればいいかわからないっていう、くだらない悩みのために君達を巻き込んだんだ」



アルミン「僕一人で解決しないといけない問題に君達を付き合わせたんだ」



アルミン「もちろん、君達が見返りを求めてそんなことしたんじゃないってことはわかってる」

アルミン「……でもね、僕にだって意地があるんだ!」


アルミン「助けられてばかりなんて、そんなこと絶対にできないよ!」



アルミン「こればかりはどうしても譲れない…」


アルミン「みんなが助けてくれて、本当に嬉しかったってこと」



アルミン「微力でもいい、せいいっぱい、みんなに伝えたいんだ!」キリッ



ベルトルト(そういう問題じゃないよアルミン!!本当に、微力以上のこと頼まれちゃうよ!?)

ベルトルト(というか、謝るのが恥ずかしいとか、蝶々がどうとか言っておきながら、なんでそういうところは男らしいんだよ!!!)


アルミン「…だから、どんなことでも、僕は全力で手伝いたいんだ」キリリッ



ベルトルト「……わかった。じゃあせめてライナーだけでも断った方がいい」


アルミン「え?ライナー?どうして?」



ベルトルト「いや、どうしても何も、ライナーはあきらかにホm…ライナー「何話してんだ?アルミン、ベルトルト」ガシッ

アルミン「あ、ライナー」


ベルトルト「」



ライナー「なんか俺の名前が聞こえたんだが、なぁ、ベルトルト…」カタクミッ


ベルトルト「」



アルミン「ベルトルトが『何でもする』ってのは取り消した方がいいって、心配してくれてたんだ」



ライナー「……ほぅ」

ベルトルト「…っ。そうだよライナー…『誰か』が、とんでもないこと、頼むんじゃないかって心配でね……」キッ


ライナー「………」



アルミン「?」


ライナー「……そうか。すまないがアルミン。ちょっと席を外してくれないか?」シュン



アルミン「?わかったよ…じゃあまた夕食後」タッタッタッ

ライナー「………」


ベルトルト「………」


ライナー「…なぁベルトルト」


ベルトルト「…何?言っとくけど力ずくでも止めるからね」


ライナー「お前には…俺は……そんな風に見えるのか?」シュン


ベルトルト「え?」

ライナー「確かに、俺はどっちでも、いける男だ…」



ベルトルト(うわっ…あっさり認めちゃったよ)



ライナー「…お前みたいな普通のやつにとっては気持ちのいいことじゃないだろう……」



ベルトルト「………」

ライナー「……でもなぁ」


ライナー「…俺は相手が嫌がることを無理やり求めたりはしない」


ベルトルト「!?」


ライナー「クリスタとアルミンは俺にとっては天使なんだ…」


ベルトルト「………」


ライナー「…だから二人が嫌がるようなことはしたくないんだ…」



ベルトルト「………」

ライナー「…でもまぁ、信用ないよな…こんなこと言っても……悪い忘れてくれ」シュン


ベルトルト「もう、いいよ、ライナー」


ベルトルト「君の言いたいことはよくわかった」


ライナー「………」


ベルトルト「だから」


ベルトルト「僕は君を信用するよ」


ライナー「!?ベルトルト…」


ベルトルト「長い付き合いの僕が信用しなくて誰が君を信じるんだ」ニコッ

ベルトルト「あぁー…僕も一応、応援?するよ。そんなに大切に思ってるなら、アルミンだってわかってくれるはずだ」


ライナー「あぁ…ありがとうベルトルト」


ベルトルト「うん。じゃあ次は対格闘訓練だから、僕もそろそろ行くよ」


ライナー「あぁ…」




ライナー「………」


ライナー「………」


ライナー「……ベルトルト、マジちょろい」

――――――

――――

対格闘訓練

アニ「…話がある。いっしょに組むよ」


エレン「!?アニから誘ってくれるなんて珍しいな。あぁ、いいぜ!」


ミカサ「………」


サシャ「ミカサ!いっしょに組みましょう!!」


ミカサ「……わかった」

ここまでで。続きはまた夜に。

ベルトルト「…アニとサシャが動いたね」


ライナー「あぁ」


マルコ「じゃあ、様子見をかねて5人で組もうか」


ジャン「かまわねぇけど……5人でどうやって組むんだ?」


マルコ「2・2に分かれて一人が審判すればいいよ」


アルミン「…じゃあ、僕が初めに審判するね」



マルコ「うん」

アニ「……あんた、アルミンと喧嘩中なんだって?」シュッ



エレン「あ?なんでアニがそのこと知ってんだよ…」ササッ


アニ「…あいつから聞いたんだよ。」シュッシュッ


エレン「!?アルミンから!?」


アニ「おっと」バシュッダンッ


エレン「…っ」


アニ「よそ見してる暇なんてあるんだ」フンッ

アニ「……あいつ、あんた達に冷たくしすぎたって悩んでたよ」ヒュンヒュン


エレン「…っ」サササッ


アニ「…確かにアルミンの対応はほめられることじゃないけど、あんた達だってあいつになんかしたんだろ?」ガッ


エレン「………」ググ…


アニ「今日の夕食後、三人で話したいってアルミンが言ってた」シュバッ


エレン「!?」サッ



アニ「そこで……ちゃんと話し合うんだね」

エレン「……っ」


エレン「俺は……馬鹿だ」ギリギリ


エレン「アルミンは…俺たちがあんなこと頼んだのに」


エレン「俺たちに謝ろうとしてくれてるっ…それなのに……」ウルウル



アニ「………ねぇ」


アニ「あんた達、いったいアルミンに何したんだい……?」


エレン「それは―――」

ベルトルト「ふんっ」テイッ


ジャン「っわ」ドサリッ


アルミン「ベルトルトの勝ち、だね」



マルコ「……アニとエレン、なんか真剣にずっと話し合ってるね」トウッ


ライナー「あぁ…」ササッグルンッ


マルコ「わっ」ドスッ


アルミン「ライナーの勝ち。……あんなに何を話し込んでるんだろ?」

マルコ「痛てて…次は僕が審判やるね」ヨイショッ


ジャン「あぁ…。ん?なんかお互いにうなずきあってるぞ…?」アルミン、クモーゼ



アルミン「うん…何だろう?」エイッ


ベルトルト「…!?握手してるね」オリャッ


ライナー「二人とも表情は真剣そのものだな…」セイヤッ

アルミン「うん……なんだか嫌な予感が…ってわわっ」クルンッドサッ


マルコ「ジャンの勝ちだね。アルミン大丈夫?」


ジャン「もうちょっと鍛えた方がいいぞ…立てるか?」


アルミン「うん…大丈夫だよ。痛た…サシャとミカサは?」


ベルトルト「サシャはまだ切り出してないみたいだよ」ウバシャアッ


ライナー「うおっ」ドサリッ


マルコ「またベルトルトの勝ち。さすがだね」

ベルトルト「ありがと…次は僕が審判やるね……あ、サシャがなんか話し出したよ」


マルコ「うん。にしても真剣だね…」アルミン、クマナイ?


アルミン「いいよ……あ、また握手してる!?」エイッ


ライナー「いったい何だろうな……?」ドグシャアッ


ジャン「っち……サシャの野郎羨まし…おっと」ドテッ


アルミン「あっ」ドサリッ


ベルトルト「ライナーとマルコの勝ち。」


マルコ「よし…じゃあこのまま訓練しつつ観察を続けようよ…次は…」

――――――

――――


マルコ「えっとその……アルミン、大丈夫?」


アルミン「……うん」ボロリ


ジャン「訓練はベルトルトとライナーの圧勝だったな……」


ベルトルト「ありがと…体格差もあるしね……で、アニとサシャはどうしてる?」

マルコ「二人とも、訓練が終わるとどっか行っちゃったね…」


アルミン「………」


ベルトルト「うまくいったのかな?」


ジャン「…まぁ失敗報告がないってことはそういうことだろ」


ライナー「あぁ…俺たちが考えてもどうすることもできない…今は夕食後の作戦を練ろうぜ」


マルコ「……そうだね」


ライナー「あぁ…」

アルミン(……何だろう…何かひっかかる…)


アルミン(アニとサシャ…途中からやけにこっちを見てたな…)


アルミン(………)


アルミン(……ライナーの言った通り、考えても仕方ないな…今は作戦に取り組むんだ)

―――――――

――――

そして、夕食後…


アルミン「………」


マルコ「………」


ジャン「………」


ベルトルト「………」

マルコ「…ついにやってきたね」


アルミン「うん…いよいよだ……あれ、ライナーは?それにアニとサシャも……」


マルコ「アニとサシャは二人を呼びに、ライナーはお腹を壊したからあとで来るってさ」


ジャン「俺たちはどうするんだ?」


マルコ「えっと、後ろで待機してよう。ここまできたら結末が気になるしね」


ベルトルト「うん…頑張ってねアルミン」


アルミン「うん…ありがとう」ソワソワ

ザッザッザッザッ


マルコ「!?きた!!後ろに隠れるよっ…頑張ってねアルミン」


アルミン「うん……」


ザッザッザッザッ


アルミン「………」


マルコ(………)


ジャン(………)


ベルトルト(………)

アニ「…連れてきたよ」


サシャ「………」


エレン「……アルミン」


ミカサ「………」


アルミン「……ありがとうアニ、サシャ…もう戻ってもいいよ」


アニサシャ「………」


アルミン「…?アニ、サシャ?」


サシャ「………」


アニ「…悪いが、アルミン……」



アニ「それは、出来ない」

アルミン「!?」


マルジャンベル(!?)


アルミン「…それは……どういうことだい、アニ?」


エレン「………」


ミカサ「……アルミン」


ミカサ「……わたし達の頼み事…覚えてる?」

アルミン「…もちろんさ…なかなか忘れられるようなことじゃないだろ?」キッ


ミカサ「……それを…二人に話した」


アルミン「な!?」


マルコ(なんだ…?いったい何が起きてるんだ?)


ベルトルト(…わけがわからない……ライナーは何をしてるんだ!!)


ジャン(ミカサ綺麗だなー)

アルミン「な…なんで……」プルプル


ミカサ「そしたら……アニとサシャも、そうするべきだと言ってくれた」


アニサシャ「………」


エレン「……アルミン、俺たちは怒ってない。ただ…」


エレン「この俺たちの頼み事はかなえてもらうしかないんだ、どうしても……」


エレン「……決行するしかない…もう後戻りは出来ない」

アルミン「や…やだよ……二人は僕の親友だろ…?どうしてそんなこと言うんだよ…」プルプル


エレン「…親友だからだよ」


ミカサ「……アルミン、この世にはどうしても避けて通れないこともある…これがそう」


サシャ「すみませんアルミン……こればっかりは、どうしようもないです…」


アニ「わたし達がどうこうできるような問題じゃないんだよ……」

アルミン「…僕だって、譲れないよ…嫌だ」


エレン「………」


ミカサ「…しょうがない、力付くでも決行する!!」



マルコ「待て!!!」ザザッ


ジャンベル「………」ザザッ


ミカサ「…あなた達は」

マルコ「理由はわからない……でもアルミンが困っているんだ僕達が助ける!!」


アルミン「ま、マルコ…」


アニ「…はっあんた達だけでわたし達を倒せるの?」


ジャン「…いくらミカサでも、これは見逃せないな」


ミカサ「…どいて、ジャン。あなた達は何もわかっていない」


ベルトルト「…っわかっているのは、アルミンが嫌がってるってことだよ!!」


アルミン「み、みんなぁ…」ウルウル

サシャ「……関係ないですね。力付くで行きますよ…」


ベルトルト「…っ数が多すぎるっ!!こんなときにライナーがいてくれたら…っ」


ズザザッ


マルコ「!?」


ライナー「…待たせたな」



ベルトルト「!?ライナー!!!」

ベルトルト「ライナー!!!君ってやつはっ」


ジャン「っち……遅れてやってくるなんてギザなことしやがるぜ!!」


マルコ「よし!!鉄壁の君がいればっなんとか逃げ切れる!!」


アルミン「すまないっライナー君の力が必要なんだ…っ」


ライナー「あぁ!まかせておけ…」ザッザッザッ

アルミン(…ん?……待てよ……)

ライナー「……」ザッザッザッザッ

アルミン(ライナーは……今なんて言った?)

ライナー「……」ザッザッザッザッ

アルミン(『まかせておけ』だって……?)

ライナー「……」ザッザッザッザッ

アルミン(待てよ…なんで……)


ライナー「……」ザッザッザッザッ


アルミン(いきなり来た人間が 瞬 時 に 状 況 を 把 握 で き る ん だ ?)


アルミン「ベルトルト!!ライナーから離れろ!!!」


ベルトルト「えっ…」グルンッドサリッ!



ライナー「すまんな、ベルトルト」

ジャンマル「!?」


ベルトルト「ら、ライナー……?」タオサレッ


ライナー「一番戦闘力が高いベルトルトは無効化した…これで後は大丈夫だろ」


エレン「あぁ…すまんなライナー」


アニ「………」


ジャン「ま、待てよライナーどういうことだよ……」


アルミン「ジャン、マルコ、ベルトルト……ライナーはもう」


アルミン「こっち側の人間じゃない」


ジャンマルベル「!?」

中途半端だけどもう無理眠い…。続きはまた明日

ライナー「……さすがだな、アルミン……いつから気付いてた?」


アルミン「つい、さっきだよ。……でも、その前から違和感はあった」


ライナー「……そうか」



アルミン「ライナー…君は…」


アルミン「はじめから、知ってたんじゃないか?…僕が、二人に何を頼まれたか」


ベルトルト「!?」


ライナー「………」

ジャン「…待てよアルミン、それはおかしいだろ…こいつが風呂場で話しかけて来たとき、こいつ達は……アルミン「そう、それだよジャン」



アルミン「思えば……はじめからおかしかった。お風呂場で話に加わって来たのもライナーからだ」



ベルトルト「っ、それだけのことで、ライナーを疑うのか…?ライナーは……真剣に、君と向き合おうとしてるんだよ…!?…ライナー、君がそっち側にいるのも、くだらない冗談だって可能性があるから…っ」

アルミン「…違うよベルトルト」


アルミン「僕が疑ったのは…そこじゃない」


ベルトルト「え…?」



アルミン「ライナー、君は僕達にこう話しかけて来たんだ……『で、何で喧嘩したんだ?アルミン』って…」


アルミン「ねぇライナー」



アルミン「ライナーはどうして、『僕達が喧嘩したこと』知ってたの?」



ベルトルト「!?」


ライナー「………」

アルミン「それに、どうして君一人だけ……謝る作戦を出さなかったの?本当は、僕達に、仲直りさせたくなかったからじゃないのかい?」


ライナー「……アルミン、お前の前では」


ライナー「隠し事なんて、できそうにないな」


ベルトルト「!?嘘だライナー!!君はあんなに真剣にアルミンのことを……そんな君がアルミンをずっと騙してたわけない……っ」

アルミン「?」


ライナー「あぁ、そのことなら」


ライナー「俺は、嘘はついてないぞベルトルト。」


ライナー「俺は『嫌がるようなことはしたくない』って言ったんだ……」


ライナー「……『したくない』が『しない』とは言ってない」

ライナー「……まぁだから、アルミン本人が『何でもする』って言うなら」



ライナー「『したくない』けど仕方ないよなぁ」ニヤァ…

ベルトルト「な…な…」プルプル


ベルトルト(嘘だろ……このホモゴリラ…あんなに、真剣に、語ってたのに…)


ベルトルト(…あれは、全部……嘘だって言うのか……)


ベルトルト(なぁ君は、どんな目的があって、僕を騙せたんだよ…)


ベルトルト「ライナー…このっ……」



ベルトルト「裏切り者がァァァっ!!!!」

アルミン(?ベルトルトはいったい何の話をしてるんだ…?…いや、今は真相を明かすのが先だ)


アルミン「ライナー君は、食堂で二人が僕に頼んだとき…近くにいて、聞いてたんだね…?」


ライナー「あぁ」


ミカサ「…そのことはわたし達もさっき聞いた」


マルコ「お腹を壊したってのは言い訳か……」


アルミン「これで全ての真相がわかったよ……だけど、1つだけわからないことがある」


アルミン「そもそも、なんで、そんなことしたんだい…?」

アルミン「まとめると、君ははじめから何も知らないふりをして僕達に近づき…」


アルミン「そして、僕達が仲直りしないように動いた」


アルミン「……君の目的は、今、この状態を引き起こすことだったんだろ?」


アルミン「……でも、理由がわからないよ……なぜだライナー!!」


ライナー「本当にわからないのかアルミン?」


アルミン「あぁ!!」

ライナー「そんなの、決まってるだろ…」


ライナー「お前が、頼みを実行するしかない状態に追い込むためだ」


アルミン「なっ」


マルコ(また『頼み』か!!いったいなんなんだ!?)


ジャン(ミカサもすごい真剣な顔してる……なぁ、アルミン…いったいお前何を断ったんだよ……)


ベルトルト「ライナーは鎧の巨人…僕は超大型巨人…」ボソボソ


ジャン「くそっベルトルトは完全に混乱してるっ!!!」

ライナー「アルミン……俺があの話を聞いたとき」


ライナー「完璧だと思ったよ」


ライナー「これは『正しいこと』なんだアルミン」


アニ「…そうだよ。私はこの考えを聞いたとき、あんたに協力したのを後悔したよ」


サシャ「えぇ…ミカサとエレンは正しいです」


アルミン「…っ!!君たちはどうかしてる!!!」

ミカサ「…もういい。不毛」


ミカサ「ベルトルトを抑えた今、あとは力でねじふせるだけ」


エレン「……アルミン、来てもらおうか」


アルミン「い、いやだ!!エレン、ミカサ…今ならまだ間に合う!!まだ…まだ…!」


ミカサ「…あきらめて、アルミン…この世界は……」グイッ


アルミン「残酷、なんだよね……」トコ、トコ、トコ


マルコ「あ…アルミィィィン!!!」

ミカサ「…もういい。不毛」


ミカサ「ベルトルトを抑えた今、あとは力でねじふせるだけ」


エレン「……アルミン、来てもらおうか」


アルミン「い、いやだ!!エレン、ミカサ…今ならまだ間に合う!!まだ…まだ…!」


ミカサ「…あきらめて、アルミン…この世界は……」グイッ


アルミン「残酷、なんだよね……」トコ、トコ、トコ


マルコ「あ…アルミィィィン!!!」

――――――

――――

ジャン(あぁ……俺たちはいったいどうなってんだ…?)


ジャン(ミカサと戦うのは覚悟してたはずだ……それなのに)


ジャン「なぁ…マルコ……俺たちはいったい何を見せられてるんだ…?」





マルコ「猫耳アルミンだね」


サシャ「アルミンかわいいですー!!!」

ミカサ「訂正して、マルコ。これはただの猫耳ではない」キリッ


ミカサ「全身黒猫コーデ。耳はそこらの薄いやつではなく、本物そっくりに厚みがある物を使用している」


ミカサ「首には鈴付きの真っ赤なリボンが蝶々結びに、上着はノースリーブの黒いファー付きのベストでアルミンの怯えた肩がよく見える」


ミカサ「そして何より下は、黒いレースのフワフワしたミニスカート。見えるか、見えないかの長さ」


ミカサ「そこからは黒いしっぽがダランとたれている。これを完璧といわずに何と言うの?」キリリッ


アルミン「この世界は残酷なんだ…」ブツブツ

エレン「いやいやいや、この格好はアルミンには刺激的すぎるだろ!!」カァァ


エレン「こっちがいいって!!新人ウエイトレスコーデ!」


エレン「髪は後ろでまとめて短めのポニーテールに、上は白のブラウス、ボタンは第2ボタンまで外してある」


エレン「そして下は赤いミニスカートと白いエプロン、これは外せないな」


サシャ「甘いですねエレン!私はやっぱりバニーをおします!!アルミンならではの怯えスキルを最大限に引き立てた――」

アニ「私はやっぱりフリフリ系がいいね…」


ライナー「どれも……完璧じゃないか」タラーッ


アルミン「この世界は……この世界は……」ブツブツ


ミカサ「時間はいくらでもある、全て着せてみよう」キリリッ


エレン「おぅ!!」


ベルトルト「いやいやいやちょっと待ってよ!!」

ベルトルト「えっと……女装?」


サシャ「?はい、そうですが?」


ミカサ「これが他に何に見えるというの?ベルなんです」


エレン「邪魔するなよベルタルト……」


ライナー「お前はそれでも戦士か」タラーッ


アニ「フリフリマジきゃわわ!!」


ベルトルト「いやいやいやいや、おかしい。これはおかしい。だってさっきまでシリアスだったもん」

ベルトルト「…ライナー、さっき『正しいこと』って…」


ライナー「かわいいは正義だろ」タラーッ


ベルトルト「……アニ、『わたし達がどうこうできるような問題じゃない』って」


アニ「あぁ、どうしようもないよね。だってかわいいんだもん」


ベルトルト「………ミカサ、『この世にはどうしても避けて通れないこともある』って」


ミカサ「アルミンはかわいい」


ミカサ「ので、女装をさせられる。これは仕方のないこと」


ベルトルト「………」


アルミン「残ー酷ーな、天、使のテーゼー♪」

ベルトルト「あ、アルミィン!!無事か!?」


うさミン「あ、ベルトルト」


ベルトルト「アルミィィィン!!!」


黒耳うさミン「男としての尊厳を死守しようとしたけど、ダメ、だったよ」


ベルトルト「き、気をしっかり持つんだ!!!すぐ、終わるはず…」


ミカサ「次の衣装、持ってきた」ドンッ


ベルトルト「アルミィィィン!!!」



ジャン「……なんだこれ」


マルコ「……さぁ」

――――――

――――


マルコ「……こうして、夜が明けた」


マルコ「アルミンは結局その後もミカサ達に捕まって何度も女装させられているようだ」


マルコ「…本当に、アルミンには頑張ってほしい」

マルコ「アルミン自身はあきらめがついたらしく」


マルコ「『この世界は残酷で、ただ二人は強くあろうとしたんだ…』と悟ったように呟いてる」


マルコ「ミカサ、エレン、アニ、サシャはその……」


マルコ「最近すごく楽しそうだ」ニコッ

マルコ「僕とジャンとベルトルトはあれを機にアルミンと仲良くなって、愚痴なんかを聞いている」


マルコ「ライナーは……」


マルコ「アルミンにとんでもないことを頼もうとして、ミカサに半殺しにされた。今は病院にいる」


マルコ「………ライナーの頼んだ内容は言いたくない」ボソッ

マルコ「まぁ結局は平和に解決して良かったと思ってる」


マルコ「以上。僕達の近況報告でした!!」










アニ「……ねぇ」

アルミン「ん?なんだいアニ?」

アニ「……『何でもする』ってやつの私の分、まだ残ってんだけど」


アルミン「………え?」


以上。長々と見てくれてありがとうー

続編ではアニのお願いについてやるんですよね(ゲス顔)

>>241
続きは考えてないけどアルアニはそのうち書いてみたい。

じゃあそろそろ去る、本当にレスありがとうー

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