王様「お前が勇者……」 勇者「え?」ヒョロ (191)

いろいろなSSを読んでいたら大まかな設定だけ作って放置してた奴の続きを書きたくなったので書いてみます。

SSはもちろん人目に触れる所にこういうのを書くこと自体初めてなんで多目に生暖かい目で見てください。

書きためも殆どなく完全に見切り発車なんですがご容赦ください。

次からとりあえず10レス程投下します。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1350227836


 【謁見の間】

王様「ええ~い!勇者はまだ見付からんのか!?」

大臣「占い師が全力で探しておりますので。今しばしお待ちくだされ」

王様「大臣よ……そう言って何ヶ月になる?」

大臣「それは……かれこれ半年程でしょうか」

兵士長「その間も魔王は勢力を拡大していますからな。最早この世界の四分の一程が魔王の支配下にあります」

王様「これ以上は待てん!かくなる上は人間の全戦力を持って「失礼します!!」何じゃ騒々しい」

占い師「王様!ついに見つかりました!勇者と呼ぶべき者が」

王様「本当か!してどこのどいつじゃ?」

占い師「はい!城下町に住んでいる勇者と言う者です」

王様「よし兵士長よ!今すぐその者をここへ!」

兵士長「はっ!!」ダダダッ
ダレカワタシニツイテコイ!

王様「勇者が見つかった。これで魔王の好き勝手にはさせんぞ」

大臣「しかし、勇者が城下町にいたとは。
何故今まで気付かなかったのでしょうか?」

王様「それもそうじゃのう、勇者と成りうる者ならば見ればわかりそうなものじゃが」

占い師「私も占いで顔と名前を知っただけなのでわかりませんね」

王様「まあよい、すぐにわかることだ」


【普通の民家】

??「よいしょ……よいしょ……ふん!」ガタン

???「あらお帰りなさい勇者、水汲みご苦労さま」トントン

勇者「ただいま……母さん……ここに……置いとくよ」ハァハァ

勇者母「お疲れ様、もうじきご飯だからね」グツグツ

勇者「うんわかった……少し休んでるね」ツカレタ

ドア「コンコン」

???『失礼、どなたかいらっしゃいますか?』

勇者母「はーい今開けます」

勇者「ボクがいくよ、はーいどなたですか?」ドアガチャ

兵士長「ああどうも、私はこの国の兵士長だ。
この家に勇者という者がいると聞いたのだが?」

勇者「それボクですよ?」

兵士長「えっ?」

勇者母「あらあら、お城の兵士様が何のご用でしょうか?」

勇者「何だかボクに用が有るみたい」

勇者母「あらあら一体何かしら?」

兵士長「えっとその……勇者?」

勇者「はい、そうですけど。
何のご用ですか?」

兵士長「マジですか」エー

勇者・母「「??」」ナンダロ?

兵士長「とりあえず、城まで来てもらえるかな?」

勇者「あ、はいわかりました。
行ってくるね母さん」

勇者母「行ってらっしゃい、気を付けてね」

兵士長「とりあえず行こうか」ハァ


【謁見の間】

王様「兵士長はまだか?」

大臣「そろそろかと思われます」

兵士長「失礼します!」

大臣「おお!帰ってきたか……」

王様「お前が勇者……えっ?」

勇者「おっ王様だ、本物だ、ははー」ペタン

王様「えっ?これが勇者?」

大臣「この子供が?」

兵士長「確認しましたが間違いありません」

王・大「「いや、このほっそい子供が?伝説の勇者?」」

勇者「えっと、何の事ですか?」オロオロ

兵士長「うむ、実はな」

  説明中

勇者「ボクが魔王を倒す?」

兵士長「国一番の占い師が君を見いだしたんだ」

王様「世界の命運はお前の肩にかかっておる!」

勇者「あのでも、ボクすごく弱いんですけど」

大臣「魔王の城に着くまでに強くなるでしょう」

勇者「近所の十才の子供に負ける位弱いですけど」

兵士長「えっ?」

勇者「魔法も使えませんし」

大臣「えっ?」

勇者「頭もそんなに良くないし、特別なものなんて何も無いんですけど」

王様「えっ?マジで?」

王・大・兵(((どうしよう……)))

王様「(こんな時どうすれば……あ!)そうじゃ!あれなら!」

大・兵・勇(((?)))



王様「レベル屋のオヤジを連れてまいれ!この際少々強引でもレベルを上げれば何とか」

兵士「はいっ!すぐさま!」スタタタ

大臣「レベル屋に頼めばレベルを上げられますからな」

兵士長「お金やアイテムはこちらで用意するから。
君は少し待っていてくれ」

勇者「あの……」

大臣「どうしたのだ?」

勇者「レベル屋のオヤジさんって、宿屋の裏のオヤジさんですよね?」

兵士長「ああそうだ、それがどうかしたかね?」

勇者「言いにくいんですけど、多分駄目じゃないかと」

王様「どういう意味じゃ?」

勇者「その……「連れて来ました」あ、オヤジさん」

オヤジ「おう!誰かと思えば勇者じゃねえか!こんな所でどうした?」

大臣「おや、知り合いかね?」

勇者「はい、オヤジさんは城下町ではすごい有名人ですから」

兵士長「実はこの子が魔王を倒す勇者だと、占い師が見いだしたのだが」

オヤジさん「この子が勇者だって?何かの間違いじゃないんですかい?
なんせこの子は強くなれないんですぜ」

大臣「強くなれない?どういう意味かな?」

オヤジ「言葉通りの意味でさぁ、この子は現状ですでに限界近いんでさぁ」

王・大・兵「「「えっ?」」」



  現在値/潜在能力
 勇者
 レベル:03/05
 HP :006/009
 MP :002/004
 腕力 :003/005
 知力 :004/006
 体力 :002/004
 速さ :004/006
 運 :005/008


オヤジ「これがこの子の強さでさぁ」

王・大・兵「「「弱っ!!」」」

オヤジ「前よりもレベルアップしちゃあいるが、それでもスライム相手に負けれるレベルでさぁ」

勇者「最近水汲み頑張ってたからかな?」

王様「強くなってこれ?」

兵士長「新米兵士の方がよほど強いですな」

大臣「伸びしろがこれでは、いくら何でも」

勇者「あの……その」

兵士長「……どうしたのかね?」

勇者「見ての通り何ですけど、ボクが勇者だっていうのは間違ってると思うんです」

大臣「確かに、占い師を疑う訳ではないが。
これではさすがに」

勇者「でも、たとえ間違いでも、ボクが勇者だって言ったのなら」

王様「なら?」

勇者「ボク頑張ってみます。
精一杯やって魔王を倒してみせます!」

王・兵・大「「「いや、無理じゃろう(でしょう)」」」

勇者「そんなにはっきり言わなくても」

王様「でも待てよ……何も一人で行く必要は無いのじゃな」




大臣「と言いますと、仲間を探すのですな?」

兵士長「なる程!強い仲間がいれば何とかなるやもしれませんね」

王様「そうと決まれば早速探しに「あのー」なんじゃ?」

勇者「それならボクに心当たりがあります!」

大臣「魔王討伐に行けるような人ですかな?」

勇者「はいっ!とっても強くて、すごくて頼りになるボクの親友です!」

兵士長「ほう、それはそれは」

勇者「あ、でも最近研究が忙しいって言ってたかも」

王様「場合によってはこちらからも交渉しよう。
兵士長よついて行って様子を見てきてくれ」

兵士長「わかりました!それでは行きましょうか」

勇者「一緒に行けたら心強いんだけどなぁ」


【城下町】

勇者「こっちですよー」

兵士長「勇者殿、その方はどのような方なのですかな?」

勇者「剣を使っても強いけど、魔法はもっと強いんです!
そういえば、前にお城から仕官の申し出が有ったけど断ったって言ってましたから、もしかしたら知ってるかもしれませんね!」

兵士長「……その方の名前は何と?」マサカ

勇者「はいっ!賢者っていいます」

兵士長「勇者殿、諦めましょう」ヤッパリカー

勇者「えっ?」



勇者「何でですか?」

兵士長「賢者殿の事は存じていますが、仕官を断った時の言葉が。

『生憎そんな事をしている暇は無い!研究の邪魔だ!とっとと帰ってくれ!』

だったので、しかも研究が忙しいと言っていたんでしょう?だとしたら絶対に無理ですよ」

勇者「無理だったらしょうがないから、行ってきますって言うだけにしますよ。
賢者君は大事な研究が有るから、無理強いはできないですし」

兵士長「まあ賢者殿の家まであと少しですし、行くだけ行ってみましょう」


【賢者の研究所】

兵士長「まずは私が話してみましょう」

勇者「?わかりました」

ドア「コンコン」

兵士長「すみません!賢者殿は居られますか?」

ドア「シーン」……スタスタガチャッ

賢者「うるさい!今良いとこなんだ!研究の邪魔をしないでくれないか?」

兵士長「お久しぶりですな、今日は賢者殿に頼みたい事がありまして」

賢者「仕官の話なら断っただろう?何度来ても答えは変わらないよ」

兵士長「いえ、今日は魔王討伐の同行を頼みに来ました」

賢者「魔王討伐?そんなもの兵士や冒険者が行けばいいだろう!僕が行く必要は無いはずだ!」

兵士長(とりつく島も無い)



勇者「あのー賢者?」

賢者「あれ?勇者じゃないか、今日はどうしたんだい?あまりゆっくりできないけど、お茶でも用意しようか?」

兵士長(反応違い過ぎる!)

勇者「いや今日は違うんだよ、魔王討伐の話なんだけどさぁ」

賢者「?何で君がそれを?」

勇者「実はね……」


説明中

勇者「一緒なら心強かったけど、忙しいなら仕方……賢者?」

賢者「何だってそんなことに……。ああくそ、あれがああでこれとそれと」ブツブツ

勇者「賢者?」

賢者「出発は明後日だ!いいね?」

勇者「え?」

賢者「明日の午前中までに一段落つけるから、午後は旅に備えて買い物なんかをしよう。
だから出発は明後日だ、さすがに明日出発は無理があるからね」

勇者「えっと、一緒に行ってくれるの?」

賢者「当たり前だろう?僕が君の頼みを断る訳が無いじゃないか」

勇者「本当!?ありがとー」ニッコリ

賢者「き、君の事だから一度決めた事は曲げないんだろう?
ならそれを僕がサポートしなくちゃね。君一人じゃ危なっかしくてほうっておけないよ」

勇者「ボクは賢者と一緒に行けて嬉しいよ」

賢者「君という奴は、もう少し緊張感をだな」

勇者「はーい」



賢者「まあいいや、とりあえず僕は研究の方を何とかしないとな」

勇者「ごめんね、忙しいのに無理させて」

賢者「君が気にする事じゃないよ、でもさすがにお茶を飲む暇は無さそうだな」

勇者「無理はしないでね?一日位出発が遅れても大丈夫だと思うし」

賢者「大丈夫だよ、釜やらツボやらを止めるのに時間と手間が掛かるだけだからね」

勇者「そっか、じやあ明日のお昼頃にまた来るね」

賢者「ああ、待ってるよ」

勇者「それじゃ、ばいばーい」テヲフル

賢者「ああまた明日な」フリカエス

兵士長(完全に空気になってた)シュン


【城に帰る途中】

兵士長「賢者殿と随分仲がよろしいのですな」

勇者「うん!親友ですから!」ニコニコ

兵士長「それにしても、あの反応の違いは驚きました」

勇者「ボクに対してはいつもあんな感じですよ?」

兵士長「あんな風に笑っている所は見たことがありませんね」

勇者「賢者にしてみればボクだけが特別なんですよ」

兵士長「?何かお二人の間に有ったのですか?」

勇者「昔にちょっと、賢者にとってボクは命の恩人なんですよ。
といっても実際はそんなに大げさなものじゃ無いんですけどね」

兵士長「?」



兵士長「よければ聞かせて貰えますかな?」

勇者「構いませんよ、あれは十年前のボク達がまだ六才の頃です」


勇者『あの時は酷い病気が流行ってて、薬が足りなくなっちゃったんです。

その病気に賢者もかかってしまって、しかも子供だから症状が酷くなって。それでどうしても賢者のお薬が足りないって言ってて。

お医者さんが言うにはお薬の材料になる花さえあれば助けられるって、でも町の周りの花は魔物に食べられちゃって一本も見つからなかったんです。

でもボクはお医者さんに聞いたその花を見たことが有ったから、こっそり山の方に取りに行ったんです。

それで賢者は助かったんですけど、ボクの方は思いっきり怒られちゃって、まあ当たり前ですけどね』


勇者「そんな訳で賢者はそれ以来ずっとボクの親友なんです!」

兵士長「なる程それなら納得ですな……でもそれ以来というのは?」

勇者「同じ学校の生徒だったけど、直接話した事は一度も無かったんです」

兵士長「なのに危険を冒してまで薬を取りに?」

勇者「だって病気は苦しいじゃないですか!そう思ったらじっとしていられなくて」

兵士長「……勇者殿が占い師に見いだされたのが少しわかった気がします」

勇者「?どういうことですか?」

兵士長「いえ、何でもありませんよ」ニッコリ

勇者「?」

本日はここまでです

酷評含め意見がありましたらどんどん言ってください。

次は書きためのペース次第ですが、来週のこの位の時間までには投下します。

見ていただいた方はありがとうございます。
とりあえず書き終えるまでは頑張ります。

もし質問があればどうぞ
それではまた次回。

思いのほか筆もとい指が進みまして、一応昨日と同じくらいの量が書けたので12時過ぎ位から投下します。
来週とか言ってたのにすみません。
一応の方針として10~15レス程溜まったらその日の深夜に投下します。
そこまで書けなくても一週間たったら書いた分を投下していくことにします。
それではまた後で、ところでトリって付けた方がいいですか?

トリのテスト上手くいったらこのトリを使います。

少し早いですが投下を始めますが、昨日と違ってメモ機能の文字数制限に引っかかった分を直しながら投下しますので少しゆっくりになります。

では次から13レス程投下します。



兵士長「しかし、十年前の流行病は本当に酷かったですからね」

勇者「あの時は大変でした。賢者は助かったけど、助からなかった人もいましたから」

兵士長「薬が有っても体が保たない者もいましたからな……。
ところで先程山の方に行って花を取ってきた、勇者殿はそう言いましたが。
私の記憶が確かならあの辺りは兵士達が見回っていた筈ですが」

勇者「ボクだけが知ってる抜け道が有るんですよ。体の大きい兵士さん達じゃあ通れないような道が」

兵士長「なる程、つまりは獣道のような草や木の中ですな?」

勇者「そんな感じです、今でもあの道を知ってるのはボクと賢者だけなんですよ」

兵士長「……どうやら特別と思っているのは賢者殿だけではない様ですな」

勇者「そうですね、一番の親友ですから」ニッコリ


【謁見の間】

兵士長「そんな訳で、賢者殿に同行していただける事になりました」

大臣「それは心強い!賢者殿はこの国で一番の魔法の使い手、きっと勇者殿と共に活躍してくださるでしょう」

勇者「ボクは大した事は出来ないですけど」

王様「何はともあれ、出発の日も決まったことだしの。
餞別として何か用意しておこうかの」




王様「大臣よ、旅に必要な通行証や資金の準備はできているか?」

大臣「先程部下に命じておきました」

王様「うむ」

兵士長「勇者殿はこの後いかがなさるのですかな?」

勇者「とりあえず明日は準備で忙しいと思うんで、今日のうちにみんなに挨拶してきます。
何も言わないでいたらみんな驚きそうですし」

兵士長「そうですか、ではまた明後日の出発の時にお会いしましょう」

勇者「はい!それでは王様、これで失礼させていただきます」ペコリ

王様「うむ!よろしく頼むぞ勇者よ」


【城下町】

勇者「よし!まずは友達に会おうかなっと」グキュー

勇者「……先に家でご飯かな」ポリポリ

???「おうっ!勇者じゃねえか!」

勇者「あっオヤジさん、さっきはどうも」

オヤジ「賢者の所に行ったんだろ?どうだった?」

勇者「はいっ、一緒に行ってくれるって、言ってくれました」

オヤジ「やっぱりか、あいつはいっつも研究してるか勇者と一緒だもんなぁ」

勇者「明日買い物とかで準備して、明後日に出発なんです!今日はこの後ご飯食べてから、みんなに挨拶してまわろうと思って」

オヤジ「そうか明後日か……なら明日うちの店にも寄ってくれ!お前らに餞別を渡してぇんだ」

勇者「わかりました、明日お店の方に行きますね。
それじゃあこれで、また明日お店で」

オヤジ「おうっ待ってるぜぃ。
さてと必要なものは確か」




【勇者の実家】

勇者「ただいまー」

勇者母「お帰りなさい勇者、遅かったわね。
お昼ご飯の準備はできてるわよ」

勇者「ありがとー母さん、お腹ペコペコだよ」

勇者母「いっぱい食べなさい。
ところでお城に呼ばれたのは何だったのかしら?何か良いことが有ったみたいだけど」

勇者「あれ?わかるの?」

勇者母「お母さんなんだからわかるわよ、勇者ったらいつもよりもすごく元気だもの」

勇者「そっか、食べながら話すね。
いただきまーす!あのね」モグモグソレデパクパクアレデ


勇者「ごちそうさま!」

勇者母「美味しかったかしら?」

勇者「うん!母さんの料理はいつも美味しいよ」

勇者母「ありがとう、それにしてもあなたが勇者になるなんてね」

勇者「もしかして反対する?」

勇者母「勇者が決めた事ならなにも言わないわ。
でも賢者君が一緒だからって危ない事はしちゃダメよ?無理をせずにね」

勇者「はーい、無理はしません」

勇者母「ならいいわ、それに反対しても勇者はきかないでしょう?」

勇者「賢者にも同じ事言われたけど、ボクってそんなイメージなの?」

勇者母「昔から一度決めたら真っ直ぐに突き進む子だったわね」

勇者「それって誉めてないよね?」

勇者母「そんなことはないわ、すごく誉めているわよ?」

勇者「そうかなぁ?」

勇者母「ふふふ」




勇者「うーん、まあいいや。これからみんなに挨拶に行ってくるね」

勇者母「いってらっしゃい、気をつけてあまり遅くならないようにね?」

勇者「はーい、行ってきまーす」


【城下町】


勇者「これで大体の人には話したかな?
それにしてもみんなして、びっくりして二言目にはやれ無理だの考え直せだのと。
まあ気持ちは分かるけどね、後は明日の買い物の時にでも」

??「あーいたー!」

勇者「ん?あれ?」


兵士長「ふむ、勇者殿に通行証の名前を書いてもらうのを忘れるとは。
大臣殿もうっかりしていますなぁ」

ワーワーソコダー

兵士長「明後日と言いながらまた顔を合わせるとは、ええと勇者殿の家は……となにやら騒がしいな、あの人混みはいったい?」

兵士長「失礼、何か問題でも?」

男「これは兵士長様、特に問題は無いですよ。
ただちょっと面白い事になってるんですよ」

兵士長「?何が……」ノゾキコム

勇者「痛い痛い!入ってるから極まってるから少女ちゃん!離してー」ジタバタ

少女「やだもん!旅に行っちゃったらしばらく遊べないもん!だからその分遊ぶの!」

勇者「ならせめておままごととか、かくれんぼとかって痛い!折れちゃうから!腕が折れちゃうから!」

兵士長「えー」ナニコレ

男「いやー少女ちゃんは勇者君に懐いているからねぇ、離れるのが寂しいんでしょうね」シミジミ

勇者「男さん!和んでないで助け痛いから!本当に痛いから!」マダマダーヒー

男「ファイトー!」

勇者「男さーん!」



兵士長「いつもこんななので?」

男「はい、城下町の名物の一つといわれてます」

兵士長「なる程」

勇者「あっ、兵士長さん!良いところに!助けてください、みんな和んでばかりでって痛いから少女ちゃん!」コレデドウダー

兵士長「勇者殿は随分と親しまれてますな」

勇者「あれ?兵士長さーん?」

男「本人は自覚してないですけどね、レベル屋のオヤジさんと同じくらいの有名人ですよ。
まさかあの子が勇者になって旅に出るとは思いもしませんでしたけど」

兵士長「強い意思と博愛精神、それと皆に親しまれる人柄ですか。
なる程頷けますな」

勇者「なんか兵士長さんまで和んでる!?」ガーン

兵士長「ふむ、ファイトですぞぉ勇者殿!」

勇者「兵士長さーん!?少女ちゃん離して痛いから折れるから!本当に折れちゃうから!」

少女「まだまだいっぱい遊ぶの!」

勇者「ぎゃー」



勇者「うー腕が痛い」

兵士長「いやぁなかなかどうして、微笑ましいものでしたぞ?」

勇者「みんな酷いです!和んでないで助けてくださいよ!」

男「いつもの事じゃないか、それにあの子も寂しいんだよ君が居なくなるのがね」

勇者「それはわかりますよ、でもいきなり飛びついて関節技はさすがに」

男「いつもの事じゃないか」

勇者「そんなぁ」

少女「あー楽しかった」




勇者「あうぅ、みんなして」

兵士長「まあいいではないですか、それだけ勇者殿が愛されているという事ですよ」

勇者「ならせめて痛くないのにして欲しい。
ところで兵士長さんはどうしたんですか?」

兵士長「おお、忘れる所だった。
通行証に勇者殿の名前を書いてもらいに来たんですよ」サシダシ

勇者「腕が痛くて上手く書けません」

兵士長「もう少し早く止めるべきでしたかな」

勇者「今更ですか!?」ガーン

勇者以外『アハハハ』

勇者「笑い事じゃ無いですよー」


少女「じゃーね勇者ちゃん!帰ってきたらまた遊んでね!」

勇者「うん!その時はおままごとにしようねー」

勇者「ふぅ……さてどうしようかな?まだ晩ご飯まで少し時間が有るし。
あの子の所に行っておこうかな、しばらく会えなくなるし。
その後は晩ご飯だー」


【町の外】

勇者「えーと、どこにいるかな?」

????『あれ?勇者だ、久しぶり』

勇者「いたいた!久しぶり!今日はちょっと話しが有ってね」

????『なになに?』


説明中

勇者「という訳なんだ。
旅にでたら暫く会えなくなるからね先に挨拶に来たんだ。
帰ってきたらまたお話ししようね」

????『……』




勇者「どうしたの?」

????『勇者!ボクも一緒に行くよ!ボク勇者の役に立ちたい!勇者のために頑張る!』

勇者「ダメだよ、ボクが言うのも変だけど。
とっても危ないんだよ?それに相手は魔王なんだよ?君は連れていけないよ」

????『大丈夫だよ!ボク勇者よりも強いもん、魔王なんか怖くないもん!』

勇者「じゃあお父さんやお母さんにきいてごらん、絶対にダメって言うから」

????『言わなかったら行ってもいい?』

勇者「そういう意味じゃ無いんだけど……。
まあいいや、そしたらもう一度考えてあげる。そのまますぐに連れて行く訳じゃ無いからね?」

????『わかった!パパとママにきいてみる!じゃーね勇者!』

勇者「うん!またね!」フリフリ


【勇者の実家】

勇者「ただいまー」

勇者母「お帰りなさい、もうすぐご飯よ」

勇者父「帰ったか勇者」

勇者「お帰りなさい父さん!」

勇者父「まあ座りなさい。
大体の事は母さんや町の人に聞いた、お前の事だからやめる気が無いのも分かってる。
だから俺から言えるのは一つだけだいいか?」


勇者父「絶対に無事に帰って来ること。
それだけだわかったな?」


勇者「うん!わかった、絶対に無理はしないし無事に帰って来るよ」

勇者父「そうかそれならいいんだ。
よし母さん晩飯にしようか」

勇者母「はいはい、すぐできますからね」




【勇者の部屋】

勇者「今日は色々あったなぁ、勇者だっていわれて、旅に出ることにもなって。
賢者も一緒だし、あの子も一緒に行くのかな?普通なら反対すると思うけど」

勇者「今日は早めに寝ようかな、おやすみなさい、みんな」


【次の日】

勇者「おはよー母さん、おはよー父さん」グシグシ

勇者母「あらおはよう、今日は早いのね」

勇者父「おはよう、知ってるか?寝坊助が早く起きると雪が降るんだぞ?」

勇者「二人共酷いよー、ボクだってたまには早く起きるよ!」

両親「「ははは(ふふふ)」」

勇者「二人共ー!」


勇者「いってらっしゃい父さん」

勇者父「ああ行ってくる、明日は仕事は休んでお前の見送りをしてやるからな」

勇者「ありがとう父さん」ニッコリ

勇者母「いってらっしゃいあなた」

勇者父「行ってきます」

ドア「ガチャバタン」

勇者母「あなたはどうするの?」

勇者「少し行く所があるから、そこに行ってから、昼前に賢者の家に行くよ」

勇者母「わかったわ、いってらっしゃい気をつけてね」

勇者「うん行ってきまーす」


勇者「まずは昨日の返事をきかなきゃね、なんて言ってくるかな?」




【町の外】

勇者「おーい」

????『あっ勇者だ、今日は早いねー』

勇者「君まで同じ事言うの?」

????『だっていつも寝坊したって』

勇者「否定出来ない」ガックシ

勇者「そんなことよりも、昨日の事をききに来たよ。
お父さん達は何て言ってた?」

????『とっても危険だぞ?わかっているのか?って』

勇者「だよね、お父さん達はちゃんと分かってるみたいだね」ウンウン

????『だからちゃんと考えるんだぞって』

勇者「うんう……ん?」アレ?

????『よく考えて出した答えならそれが正解だって!』

勇者「あれ?なんだか変な流れに」オカシイナ?

????『だから行きたいなら行ってこい!って言ってた』

勇者「良いこと言ってる気はするけど、なんかおかしい」

????『そうかな?』

勇者「まあしょうがないか、連れて行くけど、一つ約束して」

????『なに?』

勇者「敵が強くなって本当に危なくなったら、ボクの言うことをきいてここに帰って来ること。
その約束ができないなら連れていけないよ」

????『うん!わかった、その時はわがまま言わない!』

勇者「よし!じゃあ明日またここでね、ちゃんと準備しておいてね」

????『うん!わかった』

勇者「賢者にはボクが話しておくよ、それじゃあね」バイバイ

????『バイバーイ!よーし頑張るぞぉ!』




【賢者の研究所】

勇者「まだ少し早いけど、大丈夫かな?煙とかは出てないけど」

ドア「コンコン」

勇者「賢者ーいるー?」

スタスタガチャ

賢者「いらっしゃい勇者、今出かける用意をしてた所だよ」

勇者「良かった、それならもう行けるね!」

賢者「ああ問題ないよ、行こうか」

勇者「よーし、しゅっぱーつ」

ソウイエバキノウ エッナンデシッテルノ?


【商店街】

勇者「それであの子も一緒に行くことになったんだ」

賢者「大丈夫なのかい?あの子もかなり弱いけど」

勇者「大丈夫だよ、無理だって思ったらここに帰るって約束したから」

賢者「ならいいけど」

勇者「それよりも買い物しようよ!どんなのを買えばいいの?」

賢者「食糧や着替えなんかを入れる鞄だけど、大きすぎると重くなってしまうからね。
君は特に気をつけないといけないし」

勇者「否定出来ない、もう少し力が上がればいいのになぁ」

賢者「潜在能力が低い以上は仕方ない所があるからね。
君の筋力に合った服や鞄を探そう」

勇者「そういえばレベル屋のオヤジさんが言ってたっけ、餞別があるから店に来てくれって」

賢者「ならまずはそこに行こうか」

勇者「いったい何だろうね?二人共って言ってたから賢者にもあるみたいだけど」

賢者「まあまずは行ってみるとしようか」

勇者「そうだね」




勇者「オヤジさん!来たよー!」

オヤジ「おうっ、よく来たな勇者に賢者!」

賢者「何か餞別を渡したいとききましたが」

オヤジ「まずはこれを見てくれ!」ゴトン

勇者「これって魔石だよね?」

賢者「そうだな、色々な魔法や儀式の媒体になる訳だが」

オヤジ「俺から二人にしてやれるのはこれ位だからな、お前らのレベルを上げてやる!」

賢者「でも僕達お金も他の道具もありませんよ?」

オヤジ「金はいらねぇ、他の物も調達済みだ。
これが俺から二人への餞別だ!すぐに始めるぜ!」

勇者「本当にいいんですか?」

オヤジ「当たりめぇだぁ、俺に二言は無えっ」

賢者「ありがとうございます」

オヤジ「礼なんざいらねぇ、そのかわり二人共無事に帰ってこいよ?」

勇・賢「「はい!!」」


勇者はレベルが上がった03→05
賢者はレベルが上がった27→35


勇者「いいなぁ、そんなに強くて。
ボクはこれで限界だしなぁ」

賢者「大丈夫だよ、僕も一緒に居るんだから」

勇者「だからなんだけど、まぁしょうがないか」

オヤジ「これでよし!後はお前ら次第だ!無理はすんなよ!」

勇・賢「「ありがとうございました!」」

オヤジ「おうっ、行ってこいっ」ニッコリ




勇者「オヤジさんに感謝だね、これでもっと頑張れるよ!」

賢者「ありがたい餞別だったな、無理をするつもりは無いが、しっかりやらなきゃいけないな」

勇者「次は鞄かな?」

賢者「丁度いいのがあればいいが」


勇者「すみません、鞄が欲しいんですけど」

店主「待ってたぜ、二人共」

賢者「待ってた?」

店主「今この商店街は非常に賑わってるんだ」

勇者「何か有ったんですか?」

店主「有るも何も二人の事に決まってるぜ!
今この商店街は『勇者と賢者の旅立ち記念セール』の真っ最中さ!」

勇者「ええー、きいてないよ?」

賢者「さっきから妙に騒がしいと思ったら」

店主「なにせ国一番の天才と、マスコットの旅立ちだからな。
みんなテンションが上がってるんだよ」

勇者「マスコット!?」ガーン

賢者「まあ戦闘中は確かにそうなるかもな」

勇者「賢者!?」

店主「で?何が欲しいんだ?たっぷりサービスするぜ?」

賢者「勇者でも使えそうな鞄があれば」

勇者「あれ?ボクの話しきいてる?」

店主「それなら昨日のうちに見繕っておいたぜ。
この辺なんかどうだ?」

賢者「これが良さそうだな、軽めで丈夫そうだ」

勇者「全然きいてないよー、二人共ー」

店主「さすがだなぁ、目の付け所が違う!この鞄はな」

賢者「なる程、それはすごい!」

勇者「おーいボクを無視して話しを進めるなぁー」




勇者「酷いよ二人共」

賢者「悪かったよ、ほら次は服を見に行こう」

勇者「旅装束とかかな?」

賢者「君の服は防御力重視、いややはり軽さを重視するべきか?」

勇者「何か勇者っぽい服ないかな?」

賢者「見た目は大事だけど、君の場合は二の次だな。
そもそも着て長く動けないと意味が無いからね」

勇者「……防寒具も用意しとこうかな?」

賢者「さすがに気が早い……ことも無いか君の場合は」

勇者「ヒョロっとしてるせいで寒さに弱いんだよねボクって」

賢者「だが防寒具の分だけ荷物が、でも備えは必要だしなぁ」

勇者「あっ、あの服かっこいい!」タタタッ

賢者「って置いてくなよ」


賢者「とりあえず買い物はこんなものかな?」

勇者「このマントすごい!丈夫そうなのにすごい軽いよ!」

賢者「そういう布に簡易の魔法がかかってるんだよ、ある程度の熱と冷気を防いでくれる筈だ」

勇者「つまり、暑い所では涼しくて。逆に寒い所では暖かいの?」

賢者「ある程度はね、まあ簡易の物だし限界はあるだろうけど。
これなら防寒具にもなるし、荷物としてはかさばらないからね」

勇者「骨董屋のおじさんに感謝だね」

賢者「まさかあの店でこんな掘り出し物が見つかるとはね」

勇者「いつもはガラクタばっかり集めてるもんね」

賢者「まあ何はともあれ、準備はできたな」

勇者「それじゃあちょっと遅いけどお昼にしようか」

賢者「そうだね、あの屋台のでも食べようか」

勇者「ごっはんーごっはんー、美味しいごっはんー」


今日は以上です。
見てくださった方ありがとうございます。
意見や質問がありましたらどうぞ。

それにしてもおかしい、書く前は10レス程で旅立ってる筈だったのに。
いざ書いてみると23レス書いてもまだ準備中、予想よりも大分増えてます。

そんな訳で次回は書きためができたらまた来ます、それでは。



勇者「何食べようかなぁ」

賢者「この辺で食べるのも久しぶりだな」

勇者「賢者は研究があるもんね、ボクはたまに食べてるけど」

賢者「普段は食糧のまとめ買いと、研究に必要なアイテムしか買いに来ないからなぁ」

勇者「どっちも買ったらすぐに帰っちゃうもんね」

賢者「あまり時間を無駄に出来ないからね」

勇者「そっかぁ……、研究上手くいくといいね」

賢者「大丈夫だよ、このままいけば必ず成功するよ」

勇者「さすがだね、ちなみに今はどんな研究してるの?」

賢者「今は魔物と意思疎通を図るための魔法を作っているよ」

勇者「……だったら最初から、今回の旅を断る理由は無かったんじゃないの?
兵士長さんにあんな事言ってたけど」

賢者「……言われてみたらそうだな、実際に色々な魔物と遭えば研究に役立つ事になるな」

勇者「賢者って、たまにぬけてるよね」クスクス

賢者「笑う事ないだろ?」

勇者「違うよ、これは嬉しいからだよ」

賢者「何でだ?」

勇者「賢者ってさ、ボクと違って何でも出来るからさ、たまにちょっと寂しくなるんだ。
でもこういうのを見るとさ、ボクと変わらないって安心出来るんだよね」

賢者「……馬鹿だな、僕だって出来ない事はいっぱいあるさ。
そして僕に出来ない事を君はあっさりやっているんだよ」

勇者「そうかな?」

賢者「そうなんだよ、それに僕達は親友だろう?
これからもずっと一緒さ」

勇者「うん、そうだね」ニッコリ

賢者「あーそろそろ僕達の番かな?」

店主2「いらっしゃい待ってたよ」

勇者「何にしようかな?」

店主2「今日は二人に限りタダでいいぜ!
俺のおごりだ!」

勇者「いいの!?」

店主2「ああ好きなのを選びな」

賢者「ありがとうございます、じゃあこれを一つ」

勇者「ボクはこれにする」

店主2「わかった、すぐに作るぜ」




勇者「それでこの後はどうする?」モグモグ

賢者「まだ時間もあるし、もう少し見てまわろうか」ゴチソウサマ

勇者「わかったー」モグモグ

賢者「鞄に服に保存食、ランタンにテント。
必要なものはあらかた買ったしなぁ」

勇者「そういえば武器は買わないの?」モグモグ

賢者「僕は魔法がメインだし、剣よりは杖やメイスを使うしな」

勇者「それなら賢者の家にいっぱいあるしね。
じゃあボクの武器は?」モグモグ

賢者「君が使えそうな武器はナイフ位だし、そもそも君が魔物に攻撃するような事は無いだろうしね」

勇者「それもそうだね」モグモグ

賢者「だから武器屋には行く必要が無いのさ」

勇者「じゃあ何を見ようかなぁ」ゴチソウサマ

賢者「まああちこち歩きながら探せばいいさ」

勇者「よーし、そうと決まれば早速行こう」

賢者「どちらかと言えば、君が食べ終わるのを待っていたんだけどね」

勇者「ボクが遅いんじゃなくて、みんなが早いだけだよー」

賢者「拗ねるなって、とりあえずあっちから見ていこうか」

勇者「うん!とそうだ、おじさんごちそうさま!美味しかったです」

店主2「ありがとうな、旅が終わったらまた来てくれよな。
その時はまたご馳走するぜ」

勇者「ありがとうおじさん」

賢者「旅が終わったらまた来ます」

店主2「ああ待ってるぜ」




勇者「楽しかったねー」

賢者「行く先々で色々渡されたしな」

勇者「旅に関係無いものも有ったしね、この野菜とか」

賢者「長く持たないものはさすがになぁ」

勇者「母さんに渡して晩ご飯だね」

賢者「さて、そろそろいい時間だな。
今日はこの辺にしておいて、明日に備えてしっかり体を休めておこう」

勇者「そうだね、それじゃあさ、今日は賢者もうちで晩ご飯食べない?」

賢者「突然行っても大丈夫かい?」

勇者「まだ大丈夫だよ、母さんにこの野菜も渡したいしね」

賢者「それじゃあ、荷物を家に置いたら行かせてもらうよ」

勇者「待ってるねー」

賢者「ああまた後で」


【勇者の実家】

勇者「ただいまー」

勇者母「あらお帰りなさい、どうだった?」

勇者「ばっちりだよー、賢者のおかげで良いものが買えたし。
それに商店街のみんながいっぱいサービスしてくれたよ、この野菜ももらったんだ」

勇者母「あらあら、こんな台車ごと渡してくれたのね」

勇者「ボクじゃこんなにいっぱいは持てないしね。
そうだ母さん、賢者も一緒に晩ご飯食べてもいいかな?」

勇者母「あら賢者君も来てくれるのね、なら腕によりをかけなくちゃね」

勇者「ありがとう母さん。
ボクも手伝うよ」

勇者母「それならそっちの鍋を取ってくれる?」

勇者「わかった、よいしょっと」

勇者母「今日はこの野菜でスープを作るわね」

勇者「うん!母さんのスープ大好き!」

勇者母「ありがとう、じゃあ野菜の皮むきをお願いね」

勇者「わかったー」




賢者「さて、今日はどんな料理かな?勇者のお母さんのご飯は美味しいからなぁ」

???「おや?賢者君じゃないか」

賢者「勇者父さん、お久しぶりです」

勇者父「そんなに畏まらなくても構わんよ。
準備の方はどうだい?」

賢者「はい、必要なものは揃いましたから、後は出発するだけです」

勇者父「そうか、それは良かった。
明日から勇者をよろしくな、しっかり守ってやってくれ」

賢者「はい!」

勇者父「よろしい。
ところでこんな所でどうしたんだ?」

賢者「勇者が一緒に晩ご飯を食べないかと」

勇者父「なる程な、だとしたら今日はご馳走だな。
君が来てくれると母さんが張り切って食卓が豪華になるからな」

賢者「確かに、一緒に食べる時はいつもご馳走でしたね」

勇者父「こりゃあ楽しみだ、そうとなったら早く帰るとしようか」

賢者「ですね」


ドア「ガチャッ」

勇者父「ただいま母さん、ただいま勇者」

賢者「おじゃまします」

勇者「お帰りなさい、賢者もいらっしゃい!」

勇者母「お帰りなさいあなた、賢者君もよく来てくれたわね」

勇者「晩ご飯もうすぐ出来るからね」ショッキナラベ

勇者父「おっ、やっぱりご馳走だなぁ」

賢者「すごいなぁ」

勇者母「もう少しで出来るから座って待っててね」

勇・賢・父「「「はーい」」」




勇者母「さあ召し上がれ」ニッコリ

勇・賢・父「「「いただきます」」」

勇者「母さんの料理はやっぱり美味しいなぁ」

賢者「旅の間は食べられないからな、今のうちにしっかりと味わっておけよ」

勇者「明日の朝ご飯が最後かな?」

勇者母「それなら明日のお昼用にお弁当を用意しておくわ。
賢者君と一緒に食べなさい」

勇者「母さんありがとう!」

賢者「ありがたいです、外だとお腹もすくと思うので少し多めにしてもらえますか?」

勇者母「わかったわ、三人分のお弁当ね」

勇者父「母さんの弁当か、羨ましいなぁ。
俺もついて行きたくなったぞ」アッハッハ

アハハハハ


賢者「それじゃあ、今日はこの辺で。
また明日な勇者」

勇者「うん、また明日ね」

勇者母「明日から勇者をお願いね」

勇者父「よろしく頼むぞ!賢者君」

賢者「もちろんです。
それではまた明日」

ドア「ガチャッバタム」

勇者父「うんうん、やはり賢者君は頼りになるなぁ」

勇者母「勇者、賢者君の事ずっと大切にするのよ?」

勇者「うん!ずっと大切にする!
だってちゃんと約束したしね」


賢者「明日は勇者と一緒に旅立ちか……。
よし!頑張るぞ!」ミギテグッ




 【勇者の部屋】

勇者(明日から、賢者とあの子と、三人で旅するんだよね。
大変な事もいっぱいあるだろうけど、それよりも良いことがいっぱいあるといいな、楽しみだな)ウトウト

勇者「みんな、おやすみなさい」


【????】

??「勇者が現れた?それは面白いな」

??「どうします?」

??「勿論歓迎してやるさ」

??「ではそのように」スタスタ

??「勇者か……。
ここまで来れるかな?」


【城下町】

勇者「それじゃあ、いってきまーす!」

オヤジ「危ないことはするなよー!」

勇者母「気をつけてねー」

勇者父「約束だぞ!無事に帰って来るんだぞ!」

王様「行くのじゃあ勇者達よ!」

大臣「これがお二人の通行証と、旅のための資金です」

賢者「どうもありがとうございます。
しっかり受け取りました」

兵士長「勇者殿ならば、必ずや達成できます!自信を持って下さい!」

少女「約束だからねー、帰ってきたらおままごとだからねー」

賢者「それじゃ行こうか」

勇者「うん!行こう!いざ魔王退治へ!」


勇者父「行ったか……」

勇者母「行ったわね」

勇者父「ちくしょう、寂しくなるなぁ」

勇者母「少しの辛抱ですよ、あなた」

勇者父「そうだな、あの二人ならすぐに帰ってくるだろうしな」

勇者母「ええそうね」

父・母「「いってらっしゃい」」




【町の外】

勇者「まずはあの子を探さないとね」

賢者「この辺に居るんだったな」キョロキョロ

????『あっ勇者ー』

勇者「あっいた!おーいこっちだよー」

????『わーい勇者ー、賢者も久しぶりー』

賢者「うーむ、やっぱり何言ってるかわからん。
なあ勇者スライムは何て言ってるんだ?」

勇者「賢者も久しぶりってさ」

賢者「ああ久しぶりだな、半年ぶりかな?」

スライム『そんなになるの?』

勇者「賢者は最近ずっと研究してたからね」

スライム『そっかぁ、忙しいんだね』

賢者「やっぱりすごいな勇者は、魔物と会話が出来るなんて。
初めて見た時は驚いたよ」

勇者「いきなり杖を振り回したんだっけ」

スライム『あの時はボクもびっくりしたよー』

賢者「さすがにスライムと友達だとは思わないよ」

勇者「そうかなぁ、可愛いしいい子だし。
みんなと仲良く出来ると思うけどなぁ」

スライム『ボクももっと、みんなと一緒に遊びたいなぁ』

勇者「だよねー」

賢者「スライムは何だって?」

勇者「みんなと遊びたいってさ」

賢者「ふむ、そういうことなら」ゴソゴソ

勇者「どうしたの?」

スライム『?』

賢者「この帽子をかぶってくれ、それで僕はこのピアスをつけて。
これでよしと」




勇者「この帽子とピアスは何?」

スライム『わーい帽子だ帽子だ!』

賢者「えぇと、帽子って言ってるのか?」

勇者「そうだよ、わかったの?」

賢者「まだ試作品だけどな、一緒に旅をするなら直接話せた方がいいしな。
昨日の夜にちょっと改良してみたんだ」

勇者「すごーい!」

スライム『ボクが言ったのがわかるの?』

賢者「ある程度はわかるかな、まだ簡単な言葉しかわからないけど」

スライム『わーい、これで賢者とも話せるー』

勇者「良かったね。
でもそれってどうなってるの?」

賢者「仕組みは簡単さ、まずその帽子がスライムの声を拾って魔力に変換する」

勇者「ふんふん」

賢者「次にその魔力を周囲に放出する」

スライム『むー?』

賢者「次にその魔力をこのピアスが拾う、最後に人間の言葉に変えて耳に届けるのさ」

勇者「んーと、つまりそのピアスがあれば、みんなスライムとお話し出来るの?」

賢者「まだ試作品だから調整と、その帽子が必要だけどね」

スライム『すごーい!賢者ってやっぱりすごい人なんだ!』

勇者「さすが賢者だね!」

賢者「そんなことはないよ、本当にすごいのは。
ピアスなんか無くても話せる勇者の方だよ」

勇者「そうかな?」

スライム『勇者もすごーい!』

賢者(そもそもこの研究自体が、勇者がいたから始めたんだからな)




賢者「まあとりあえずはいいかな、ピアスも上手く効いてるみたいだし」

勇者「これでボクに聞かなくてもお話しが出来るね」

スライム『賢者とお話し!いっぱい話す!』

勇者「あんまり跳ねると、帽子が落ちちゃうよ」

スライム『そうだった、これが無いとお話し出来ない』ボウシギュッ

賢者「もう少し研究が進めばピアスだけでも話せるようになるはずさ、周囲の魔物の声を直接拾って人の言葉に変えるようにね」

勇者「その方が簡単そうだけど?」

賢者「魔物ごとの区別がつかないんだよ。
同時に聞こえるどころか、言葉が混ざって聞こえてくるのさ」

スライム『それじゃあ、何を言ってるかわからないね』

賢者「だから今はその帽子で、スライムの声だけを拾っているのさ」

勇者「なる程、色々大変なんだね」

賢者「せっかくだからね、この旅の間に色々と調べてみるよ。
魔物ごとの声の違いとかをもっと細かく調べていけば、このピアスも完成するはずさ」

勇者「頑張ってね!」

スライム『ボクも手伝う!』

賢者「ありがとう二人共」

勇者「それじゃあ、改めてしゅっぱーつ」

スライム『おー』

賢者「まずは隣町を目指そうか、ここから北西の方向にあるんだ」

勇・ス「『はーい」』




勇者「隣町までどの位だっけ?」

賢者「まっすぐいけば一日半でつくかな?」

スライム『ちょっと遠いね』

賢者「暗くなってきたら、テントを貼って休もうか。
町につくのは明日の夕方位かな?」

勇者「ボク他の町に行くのは初めてだよー、楽しみだなぁ」

スライム『ボクもボクもー』

賢者「スライムの場合は一人じゃ入れないからな、上手く隠しながら連れて入るしかないかな?」

勇者「なんかやだなぁ、この子も大切な仲間なのに……」

賢者「まあスライム位なら、ちょっと頼めば入れてくれるかな?」

スライム『ボクおとなしくする!危ないことしない!』

賢者「まあその事については後で決めようか。
まずは隣町まで行こう」

勇者「そうだね、よーし頑張るぞーん?」

賢者「どうした?」

勇者「あっちから声がする」

スライム『茂みの中?』

??『バレちゃあしょうがない、お前が勇者だな?』ケンジャユビサシ

賢者「ん?何だ?」

勇者「違うよー、勇者はボクだよ!」

??『えっ?』

スライム『勇者に何か用があるの?』

??『というかお前魔物だろ!何で勇者達と一緒に居るんだよ!』

スライム『友達だもん』

??『はあ?勇者は魔王様の敵なんだぞ?何で友達になってるんだよ』

スライム『だってボク魔王のこと知らないもん』

勇者「この辺の魔物は魔王とは関係ないんだよね」

??『えっそうなの?』




??『まあいい、とりあえず勇者だ、お前を倒す!』

勇者「ボクは勇者だよ、君の名前は?」

??『魔王様のって何?名前?』

勇者「だって君の名前は知らないもん」

??『これからやっつける相手に一々名乗ってどうすんだ!
ああくそっ調子狂うなぁ』

勇者「そういうものなのかな賢者?」

賢者「いや、あいつが言ってることはわからないから訊かれても」

勇者「そっか、スライムの言葉しかわからないんだっけ」

??『話しを聞けー!』

勇者「なぁに?」

??『だから!魔王様に刃向かう勇者を俺が倒すって言ってるんだよ!』

スライム『そんなことさせないよー』ピョンピョン

賢者「言ってることはわからないが、どうやら戦うつもりみたいだな」

勇者「名前をきいただけなのに、何であんなに怒るんだろ?」

??『もう少し緊張感を持てよお前!』

スライム『勇者はボク達が守るんだ。
ゆび一本だってさわらせないぞ!』

賢者「くるならこい、返り討ちにしてやるだけだ」

勇者「あんまり戦いたくはないけど」グッ

賢・ス「『勇者は危ないから下がってて」』マエニデル

勇者「……うん」デスヨネー

??『行くぞ!』

賢者「えいっ」コウゲキ

??『うわぁ』

スライム『たあー』タイアタリ

??『ぎゃー』パタリ

勇者「あ、倒したの?」




??『って強すぎないかお前ら、出発したばかりなのに。
レベルいくつだよ!』

スライム『ボクはレベル10だよー』

賢者「レベルをきかれたのか?それなら35だけど」

??『えっ』マジデ?

勇者「うん、ボクは5だけどね」

??『何でそんなに強いの?』

勇者「賢者は国で一番の魔法の使い手なんだよ」

??『そっちはまあわかった。
でも何でスライムのレベルがいきなり10もあるんだよ』

スライム『前に賢者に特訓してもらったんだ、ボクも強くなりたいって』

賢者「あの特訓か、スライムの特訓なんて初めてだったけどな
やってみたら案外楽しかったな」

??『えー』

勇者「君のレベルは?」

??『8だよちくしょう、町から出てきたばかりだから勝てると思ったのに』

勇者「じゃあ名前は?」

??『小鬼だよって、つい言っちまったじゃないか!』

勇者「そっか小鬼君だね。
ねえ小鬼君、君の仲間も近くにいるの?」

小鬼『なんだよ?まあいると思うけど』

勇者「じゃあ友達になろうよ!
君の仲間も一緒にね」ニッコリ

小鬼『はあ?友達だって?何で俺達が勇者達と仲良くする必要があるんだよ!』

勇者「だって仲良くしない理由は無いよ?
だったら友達になった方が楽しいよ」

小鬼『お前は馬鹿か!俺達は魔王様の部下なんだよ!
お前とは敵同士なの!』

勇者「そっかぁ、旅に出たら魔物の友達が増えると思ったんだけどなぁ」

賢・ス「『勇者らしいな(ね)」』

小鬼『なんかやる気削がれたよ、もう帰るわアホらしい』

勇者「またねー」

小鬼『うるさい!またねーじゃねえ!』スタスタ

勇者「行っちゃった」

賢者「彼等は魔王に統治されているからな、簡単に友達にはなれないよ」

勇者「うん、でも諦めないよ!魔物だって友達になれるって、みんなに教えたいしね」

賢者「……そうだな」

スライム『ボクも頑張る!友達いっぱいの方が楽しいもん!』

勇者「うん、それじゃあ改めてしゅっぱーつ」


今日はここまでです。
やっとスライムの名前が出せた。
相変わらず書けば書くほど内容が増えていきます。
不思議ですが皆さんもそうなんでしょうか?

それでは次回はまた書きためがふえたら来ます、意見質問がありましたらどうぞ。
ではまた次回に、さようなら。



勇者「へぇ、この辺ってこうなってるんだ」

賢者「こっちまで来たのは初めてかい?」

勇者「うん、普段スライムと遊ぶのは町の周りだから」

スライム『ボクもこっちには来たことないよー』

賢者「そうか、しばらくは草原を歩くから、よさげな場所があればお昼にしようか」

勇者「今日は母さんのお弁当だよ」

スライム『ボクも食べたい!』

賢者「ちゃんと三人分作ってもらったよ、せっかくだからスライムも一緒に食べたいと思ってね」

スライム『ありがとー賢者』

勇者「どんなお弁当かなぁ」

賢者「とりあえず、向こうに見える岩の辺りが良さそうかな?」

勇者「あの大きな岩?」

スライム『すごく大きいねー』

賢者「もう少し近づけばわかるけど、あの岩の近くに休憩用のベンチとかがあるんだ」

勇者「へー、そうなんだ」

賢者「そこで座ってお弁当を食べよう」

スライム『お弁当っお弁当っ』ニコニコ

勇者「よーし、あそこまで競争だー」タタタ

スライム『わーい』サササ

賢者「待った二人共、まだ結構距離が。
おーい、待てったらー、ちっとも聞こえてないな」

ワーイワーイ ゼェゼェ

賢者「やれやれ、あの様子じゃ岩まで保ちそうにないな」スタスタ




勇者「つ、着いた……疲れた」ゼェハァ

スライム『大丈夫?勇者』

賢者「この岩はかなり大きいからな、近くにあるように見えても、実際はかなり距離があったんだよ」

勇者「そう……いうのは……先に……言ってよ」ゼェハァ

賢者「言う前に走り出したじゃないか」

勇者「たしかに……そうだけどさぁ……、あー疲れた」

スライム『お弁当ーお弁当ー食べるー』

賢者「まああれだよ、これだけ走って疲れた訳だしね。
きっといつも以上に美味しく感じるさ」

スライム『そうなの?』

勇者「疲れたりお腹が空いてたりするとね、その分美味しく感じるんだよ」

スライム『じゃあ勇者のお弁当が一番美味しいんだね!』

賢者「そうだな」

勇者「否定出来ない、まあいいや。
とりあえずお弁当だー」ガサゴソ

スライム『お弁当ー』

賢者「サンドイッチがいっぱい入ってるな、スライムの分は僕達がこの布に分ければいいな」

勇者「こんな感じかな?」ワケワケ

スライム『ありがとー勇者』

賢者「それじゃあ食べようか」

勇・賢・ス「「『いただきまーす」」』

勇者「むぐむぐ、美味しい!」

スライム『ハグハグハグハグゴクン』

賢者「ほらほら、落ち着いて食べないと喉に詰まるぞ?」

スライム『はーい』ムシャムシャ

勇者「あはは、なんだかお父さんと子供みたい」

賢者「そうかな?」

勇者「微笑ましいというか、まあそんな感じかな」

賢者「むう、しかし自分で言っておいてなんだが。
スライムの喉ってどこだ?」

勇者「そういえばどこだろうね、前に詰まらせたことはあるからなぁ」

賢者「どこかにあるのは確かか」

スライム『もぐもぐ、ん?どうしたの?』

勇・賢「「何でもないよ」」




勇・賢・ス「「『ごちそうさま」」』

賢者「さて、少し休んだら出発しようか」

勇者「うん、それにしても大きな岩だね」

賢者「お城と比べられるようなサイズだからね」

スライム『すごーい』

賢者「しかもなぜだかうっすらと魔力を帯びているらしい。
一説には、この岩の中にすごいものが封印されてるそうだ」

勇者「すごいもの?」

賢者「強い魔物とか、空飛ぶ乗り物とか。
中にはこの岩自体が体の一部で、とてつもなく巨大なゴーレムが埋まってる、なんて説もあるらしい」

勇者「これがゴーレムだったら、大きすぎるよー」

賢者「そんなものが必要になるような敵がいた、というのがそのゴーレム説の言い分だよ。
まあ正直なところ、ゴーレム説だけは無いと思うよ」

スライム『正解はなんなの?』

賢者「ただの大きな岩、という可能性もある、むしろその方が高いかな。
魔力を帯びているのも、一部に魔石が混じっているからかもしれないし」

勇者「でも、何かあると思うほうが楽しいよね!」

スライム『ボクもそう思う』

賢者「確かにね、この旅と今の研究が終わったら調べてみようかな?」

勇者「何がでるかな?」

スライム『楽しみー』

賢者「何も無い可能性もあるんだからな?
あまり期待し過ぎないでくれよ?」

勇・ス「『はーい、楽しみにしてまーす」』

賢者「まったく、そろそろ行くとしようか」

勇者「そうだね、あまり遅くなると大変だしね」

スライム『しゅっぱーつ』

賢者「何かの封印か、本当なら面白いんだけどな」




賢者「ここから先はずっと平原が続いてるんだ、あまり景色が変わらないが、一応道があるから迷うことは無いんだ」

勇者「隣町までずっと?」

賢者「そうだね、森なんかを通る必要は無いよ」

スライム『じゃあしばらくは楽ちんなの?』

賢者「大変になるのはその先さ、山道を通ることになるからね」

勇者「ちょっと自信無いかも、抜け道とかないかな?」

賢者「まあ山道といっても、上り下りが激しいだけさ。
崖を登ったりする訳じゃないよ」

スライム『崖があったら勇者が通れないね』

勇者「そういう道は避けないとね」ハァ

賢者「まあ先のことばかり言ってても仕方ないよ、まずは隣町まで行かないとね」

勇者「そうだね」

スライム『あれ?』

賢者「どうした?」

スライム『あっちから何か来るよ?』

勇・賢「「何か?」」

ズンズンノソノソ

勇者「本当だ」

賢者「また敵か?」

??『おいっ、お前達が勇者のパーティか?』

勇者「そうだよ?」

??『さっきはうちのが世話になったそうじゃねえか、今度はこの大鬼様が相手になってやる!』

勇者「大鬼さんっていうの?ボクは勇者っていうんだ、よろしくね」

スライム『ボクはスライムだよ』

賢者「名前をきかれたのか?僕は賢者だよろしく」

大鬼『ちげえよ!誰も名前なんかきいてねえ!』

勇者「でも相手が名乗ったら、こっちも自己紹介しなさいって、父さんが言ってたよ?」

スライム『ボクも言われたよー』

大鬼『だあー本当に調子狂うな!』

賢者「やっぱり早めに改良した方がいいな、会話がいまいちわからない」




大鬼『まあいい、いっておくが俺と小鬼を一緒にするなよ。
俺はあいつの何倍も強いからなぁ』

勇者「うわぁすごーい」

スライム『強いんだね』

賢者「話しについていけないなぁ」

大鬼『まぁな……ってちがーう!とにかく戦うぞ!お前らなんかあっという間に倒してやる!』

勇者「やっぱり戦うの?」

大鬼『当たり前だろう、敵同士なんだからなぁ』

勇者「やだなぁそういうの、敵同士でも戦わないですむ方法ってないのかな?」

スライム『うーん、ゲームで戦うとか?』

賢者「クイズとかなら道具もいらないな」

勇者「よし大鬼さん、クイズで勝負だ!」

大鬼『何でだよ!クイズなんかする訳無いだろうが!』

勇者「じゃあ何がいいの?」

大鬼『普通に戦えばいいんだよ!もういい、こちらからいくぞ!』ブンッ

勇者「うわぁ!」シリモチ

賢者「大丈夫か!?くそっ、僕が相手だ!
火炎魔法!」ゴオッ

大鬼『ぐわっ!』

スライム『えーい!』タイアタリ

大鬼『このっ、なめるな!』ブンッ

スライム『うわっいたた』

勇者「大丈夫?スライム」

スライム『うん、まだまだ大丈夫だよ』

賢者「もう一度、火炎魔法!」

大鬼『ぐうっくそ!覚えてろよ!』

勇者「あっ逃げて行っちゃった」

賢者「倒したみたいだな」

スライムのレベルが上がった10→11

スライム『やったーレベルが上がったよ』

賢者「良かったな」

勇者「おめでとう」

スライム『ありがとう!』



賢者「それにしても、普段襲ってくるような魔物よりもだいぶ強かったな」

スライム『この辺りじゃ見ないなぁ』

勇者「魔王の手下ってことは、新しく来た魔物なんだよね?」

賢者「いきなり出てくるようになった訳だしな、そう考えていいだろう」

勇者「それってつまりボクが勇者になったからかな?」

スライム『勇者のこと知ってたもんね』

賢者「まああれだけ町中で騒いでたからな、魔王達に知られていてもおかしくはない」

勇者「そっかぁ、危ない魔物も来るのかな?」

賢者「そんな魔物から、みんなを守るのが僕達の役目さ。
旅の途中で出会った魔物をしっかり倒していけば、みんなが襲われることもない」

勇者「倒す……うーん」

スライム『どうしたの?』

勇者「決めた!ボクが魔物を説得するよ!」

賢者「説得?倒さないってことかい?」

勇者「うん、確かに魔王の部下で悪い奴かもしれない。
でもいきなり倒すなんてダメだよ」

スライム『まずは友達になるの?』

勇者「そうだね、どうしてもダメだったら仕方ないこともあるけど。
それでも話してみるのは無駄にはならないよ、きっと」

賢者「まったく、君らしいというか。
わかったよ僕も協力する、僕が君を守るから思う存分やってくれ」ニコッ

スライム『ボクも勇者を守る!絶対ケガはさせないぞ!』オー

勇者「ありがとう二人共」ニッコリ

賢者「そ、それじゃあいこうか」フイッ




勇者「そろそろ暗くなってきたね」

賢者「ああ、どこかテントを張れそうな場所を探すか」

勇者「といっても、辺り一面草原が広がってるし、同じじゃないの?」キョロキョロ

賢者「同じと言えば同じなんだけど、他の人達がテントを張った跡があればそこがいいな」

スライム「どうして?」

賢者「テントを張るときの目安にもなるし、火を使う為に組んだ石がそのままになってることもあるのさ」

勇者「そっか、じゃあ石が並んでたり、小さな穴があったりする所を探すんだね」

賢者「できればだけどな、人によってはもっと早く歩く人もいるから、必ずしも同じ辺りでキャンプをする訳じゃないさ」

スライム『そっか、やっぱり賢者は物知りだね』

賢者「ありがとう、まあ周りにそれっぽいものは見当たらないし、今日は適当な場所を探してキャンプをしよう」

勇・ス「『りょうかーい」』


勇者「よいしょっと、賢者ー石ってこんなのでいい?」

賢者「ちょっと小さいけどまあ大丈夫かな」

スライム『テントも張れたしご飯にするの?』

賢者「そうだな、確か保存食が」

勇者「あれ?あっちから声が」

賢者「声?いったい何の?」

??『おーい、勇者じゃないか』

勇者「あっ猫猿さん!こんなところでどうしたんですか?」

猫猿『勇者達が旅に出たって聞いてな、見送りとついでにこいつを渡そうと思ってな。
山で取れた木の実とキノコさ』

勇者「ありがとう猫猿さん!」

猫猿『なあにいいってことよ、それよりも帰ってきたら旅の話しきかせてくれよな』

勇者「帰ってきたら会いに行くね」

スライム『その時はボクも一緒だよ!』

猫猿『スライムの坊主も無茶すんなよ!じゃあな』タッタッタッ

勇者「またねー」




賢者「驚いたな、こんな所まで来るのか」

勇者「猫猿さん達はこの辺の山や森が全部縄張りだって、前に言ってたよ」

スライム『猫猿さんはいつもあっちこっち動いてて、たまにしか会えないんだよ』

賢者「そうか、このピアスが完成したら一度話しを聞いてみたいな」

勇者「とりあえず今日のご飯は、今もらった木の実やキノコだね」

賢者「キノコはスープにして、木の実はそのままかな」

勇者「お水はどうするの?」

賢者「心配ないよ、この魔法の水袋をこうやって」ジャバー

スライム『いっぱい水が出てきた!』

賢者「この袋はかなりの量の水を入れておけるんだ。
でも重さは普通の水袋くらいだけどね」

勇者「すごいねー、そんなの初めてみたよ。
そんなに珍しいものどこで手に入れたの?」

賢者「僕が作ったんだよ」

勇者「作った?これって賢者が考えたものなの?」

賢者「違うよ、この魔法の水袋はもともと砂漠の国とかで使われているんだ。
一応僕達の国でも手に入るけど、ほとんど出回ってないし結構な値段がするんだ」

勇者「だから自分で作ったの?」

賢者「研究中に喉が渇いたり、水が必要になった時に結構便利なのさ。
これのおかげで井戸に行く回数がかなり減ったのさ、まあその代わりに一度に沢山汲む訳だけどね」

勇者「便利だけどなんだかなぁ」

スライム『入った水はどこにいくんだろ?』

賢者「中に水を吸ったり出したりする魔石や魔法陣があるのさ」

勇者「普段は水を吸い込んで、後で出すんだね」

賢者「そういうことさ、それよりも早くご飯にしようか」

勇者「それじゃあさっきのキノコと、干し肉を一緒に煮込んでみようかな?」

スライム『ご飯だー』




勇・賢・ス「「『いただきまーす」」』

勇者「明日もこのまま歩けばいいの?」

賢者「そうだね、このペースなら明日の夕方か、夜になるか位で着きそうだな」

スライム『隣町に着いたらどうするの?』

賢者「まずは町長に話しを聞こう、次の町は山向こうにあるからね。
山道に問題がないかどうか確認しておこう」

スライム『他には?』

勇者「後は着いてから考えればいいかな?」

賢者「そうだね、他にも酒場もありかな。
いろんな人が集まるから、何か有益な情報が聞けるかもしれないな」

勇者「酒場かぁ、何回かステージで踊ったっけ」

賢者「初耳だなそれは、いつの間に」

勇者「踊り子のお姉さんがたまにくるんだ、いっつも同じだとお客さんが飽きちゃうから手伝ってってさ」

賢者「全然知らなかった、言ってくれれば見に行ったのに」

勇者「だっていつもいきなり来るんだもん、そのまますぐに酒場に行って、着替えて踊ってるからそんな暇がなくて」

スライム『勇者ってすごい踊りができるの?ボクも見てみたい!』

勇者「簡単なものしか踊れないよ、というか何でいつもボクだったんだろ?
他にも綺麗なお姉さんや格好いいお兄さんもいるのに」

賢者「まあなんとなくわかるかな」

勇者「そうなの?」

スライム『勇者の踊り見てみたい!』

勇者「うーん、まあいいかな。
さすがに衣装は無いけど踊るだけならこの服でも大丈夫だろうし」

スライム『わーい』

勇者「るーるーらー」クルクルクルリ

賢者(大方人気者の勇者を出してみたら評判になったってところだな。
急にリクエストがあったりして勇者を連れていったんだろうな)




勇者「疲れた」グテー

賢者「お疲れ様、そろそろ寝ようか」

スライム『ボクもちょっと眠いかも』ファー

勇者「そうだね、テントで寝るって初めてだから、ちょっと緊張するなぁ」

賢者「そんなに心配しなくてもいいさ。
そうそう問題は起こらないよ」

勇者「むー、そうかもしれないけどさ」

スライム『ムニャムニャ』スースー

勇者「あっ、もう寝ちゃってる」

賢者「僕達も寝ようか」

勇者「そうだね、おやすみなさい賢者、おやすみなさいスライム」ニッコリ

賢者「ん、ああおやすみ」


勇者「むにゃむにゃ」

賢者「ほら勇者、起きるんだ」ユサユサ

勇者「んー、もう少し」ゴロン

賢者「勇者!起きないとご飯が抜きになるぞ?」ユッサユッサ

勇者「んー、賢者?おはよー」ネボケ

賢者「おはよう寝坊助さん」

勇者「うーん、よく寝たなぁ」ノビー

賢者「緊張してるんじゃなかったのか?」

勇者「むぅ、それはまた別の事だよ」

賢者「まあいいさ、とりあえず朝ご飯にしようか」

勇者「わかった、ところでスライムは?」

賢者「あの子ならとっくに起きて散歩にいったよ」

勇者「いいなぁ、何でボクって起きるのが苦手なんだろう?」

賢者「次の研究のテーマにいいかもな、勇者が朝に弱い訳か」

勇者「賢者?」ジトー

賢者「冗談だよ」ハハハ

勇者「まあいいや、とりあえずスライムを呼んで朝ご飯だね」




勇者「テントもたたんだし、しゅっぱーつ」

賢・ス「『おー」』


【隣町】

勇者「あれが隣町?」

賢者「そうだな、もう暗くなってきたし、まずは宿屋だな」

スライム『宿屋ってどんなかな?』

勇者「楽しみだね!」

賢者「まずは町に入らないとな」


賢者「すいません」

門番「おや?たしか賢者さんですよね?
また何かの研究ですか?」

賢者「いや、今日の僕は付き添いみたいなものさ」

勇者「あのこれ」ツウコウショウ

門番「ふむふむ、勇者として魔王討伐の旅ですか。
なるほどさすがは賢者さんですね」

賢者「だから僕じゃないよ」

門番「えっ、するとこのヒョロっとした人が勇者?」

勇者「はい!勇者っていいます、賢者は仲間として一緒に魔王を倒しに行くんです」

門番「本当ですか?」

賢者「本当だよ、その通行証も大臣から直接受け取ったものさ」

門番「なるほど、さてはすごい魔法が使えたり、もしくはこう見えて実は強かったりするんですね」

勇者「魔法は使えないし、力も弱いよ」

門番「……」エー

勇者「でも勇者だから、頑張って魔王を倒すんだ」

門番「あ、はあ」



賢者「それとこの子なんだが」

門番「えっスライム!?何で魔物が?」

勇者「ボク達の友達で仲間なんだよ」

門番「魔物がですか?」

賢者「魔物といっても大人しいものさ、暴れたりもしないし仲間なのも本当さ。
だから町に入れさせてくれないかな?」

門番「うーむ、賢者さんがそう言うなら特別に許可しましょう。
スライム位ならペットにしてる人もいますしね」

勇者「ありがとう門番さん」

スライム『ありがとう!』

勇者「スライムもありがとうって言ってるよ」

門番「へ?」

賢者「勇者は魔物の言葉がわかるのさ、僕もこのピアスのおかげで、スライムの言ってることだけはわかるけどね」

門番「不思議な人ですね、弱いのに勇者だったり。
魔物と話せたり、よくわかりませんよ」

賢者「まあね、とりあえずいってもいいかな?」

門番「はいどうぞ」

勇者「まずは宿屋だね!」

賢者「部屋が空いてればいいが」

スライム『どんなところかな?』


門番「あれでも勇者か」

???「あの」

門番「はい?」

???「今勇者って言いました?この町にいるんですか?」

門番「はいそうですけど」

???「勇者か面白そうかも」タッタッタッ

門番「あ、君って足が速いなぁ、まあ危ない人じゃなさそうだしいいか」


本日分は以上です。読んでくださった方ありがとうございます
最後のレスできりのいいところまで書き足したら改行数が103になってました、今後は気をつけます。
意見質問がありましたらお願いします、次回もまた書きためがたまったら来ます。
それではまた次回にさようなら。



【宿屋】

勇者「すみませーん」

賢者「泊まりたいんですが、部屋はありますか?」

女将「おやいらっしゃい、部屋ならあるよ」

賢者「じゃあ二部屋お願いできますか?」

女将「二部屋だね、鍵はこれだよ」

勇者「ありがとうございます、今日はもう休む?」

賢者「そうだな、先に酒場に行ってみようか」


???「すみません」

女将「はいはい、お泊まりで?」

???「はい、それと勇者が来ませんでしたか?」

女将「そうねぇ、勇者かはわからないけど、強そうな冒険者なら来たよ」

???「ここにいますか?」

女将「いや、ついさっき酒場に「ありがとう!」ってもう行っちゃった。
どんな人かわかるのかねぇ?」


【酒場】

賢者「ちょっといいですか?」

店主「何でしょう?」

賢者「旅をしているんですが、この辺りで何か危ない所の話しとかありませんか?」

店主「そういえば……」

賢者「じゃあ……」


勇者「向こうの酒場よりも少し小さいかな?雰囲気は同じだけど」キョロキョロ

スライム『いろんな人がいるね』キョロキョロ

男1「なんだと?もういっぺん言ってみやがれ!」

男2「何度でも言ってやらあ!」

スライム『うわぁ!びっくりした、喧嘩かな?
ねぇ勇者ってあれ?』

男2「てめえと一緒だと酒がまずくなるんだよ!」「あのー」

男1「そりゃあこっちのセリフだ!」「すいません!」

男1・2「「なんだ?」」

勇者「喧嘩は止めてください!ここは酒場です、みんなが楽しくお酒を飲む所なんですよ」

男1「うるせえっ、ガキが口出すんじゃねえよ!」ドンッ

勇者「うわっ!」フラッガシッ

???「大丈夫?怪我はない?」

勇者「え……あ、はい大丈夫です」

???「そう良かった、あとは私に任せておいて」



???「ちょっとあんた達!」

男1・2「「あ?」」

???「喧嘩なら余所でやりなさいよ!はっきり言って迷惑なのよ!」

男1「そんなもの関係ねえ!」

男2「そうだ!女はすっこんでろ!」

???「何よ女だからってバカにする気?私こう見えても強いのよ?」

男1「やろうってのか?」

男2「上等だぁ!二人まとめてのしてやるぜ!」

男1「そりゃこっちのセリフ「だめだよ!」あぁ?」

勇者「喧嘩はだめ!みんな仲良くしなきゃ、せっかくのお酒が美味しくないよ」

男2「ガキが知った風なこと言うんじゃねえよ」

勇者「ガキじゃないよ!もう十六才だよ!」

???「えっ、私よりも年上なの?」

勇者「そんなに驚くこと?」

男1「童顔でちっこくて」

男2「しかもヒョロい」

勇者「うう、否定できない」

スライム『落ち込まないで勇者』

勇者「大丈夫だよ、気にしてないし」シュン
ヒソヒソヒソヒソジー

男1・2((あれ?俺これってなんかまずくね?なんか子供をいじめてるみたいな空気が))チラッ

男1「あーあれだ、そのなんか悪かったな?」チラッ

男2「あー俺もちょっと血がのぼっちまったよ、悪かった」コク

勇者「もう喧嘩しませんか?」ジー

男1・2「「ああ」」

勇者「良かった」ニコッ

男1「……なんか酔いがさめちまったな、もう帰るわ」

男2「俺も帰るわ、お勘定頼む」

勇者「良かった騒ぎにならなくて」

スライム『大丈夫?怪我はない?勇者』

勇者「うんあの人のおかげで」

???「ねえ君、ちょっといい?」

勇者「?はい」



???「君の名前は?」

勇者「勇者です」

???「勇者君か、私は武闘家だよよろしくね」

勇者「さっきはありがとうございます、おかげでケガせずに済みました」

武闘家「いいってそんなの、むしろいいもの見れたしね」

勇者「いいものですか?」

武闘家「まわりの人のためにああやって注意する。
私みたいに強さに自信が有るわけでもないんでしょ?」

勇者「はい、みた通りです」

武闘家「なのにああしてはっきりと言うなんて、なかなかできないことだよ」

勇者「そうですか?いけないことをしたら注意するのって普通だと思うんだけど」

武闘家「その普通が案外難しいんだよ、ああいう時は喧嘩に巻き込まれないように遠巻きに眺めてたりするのさ」

勇者「そういうものなんですか?」

武闘家「そういうものなのよ、つまり君はすごいってことよ。
まあ勇者君はわかってないみたいだけどね」

賢者「まあ勇者らしいかなそういうの」

勇者「あっ賢者、この人は武闘家さん、さっき助けてもらったんだ」

武闘家「だから助けたうちに入らないって」

賢者「ああ見てたよ、僕が出る前に全部終わったけどね」

武闘家「えーと、賢者君でいいのかな?」

賢者「ええ、勇者と一緒に旅をしています」

武闘家「そうなんだ、私は武闘家よろしくね」

スライム『ボクはスライムだよ!よろしく!』

武闘家「さっきから気になってたけど、そのスライムは何?」

勇者「この子はボク達の友達で、スライムっていうんだ」

武闘家「スライムと友達なの?」

賢者「勇者は魔物と話せるんだ、僕はこのピアスでスライムの言葉だけわかるけどね」

武闘家「ふーんそっか、なる程ね」

勇・賢・ス「「『?」」』



武闘家「面白そうね君達、今までで一番」

勇者「何がですか?」

武闘家「決めた!私君達についていくよ」

賢者「ついていくって、君の方も何か目的があるんじゃないのかい?」

武闘家「それは問題なし!
元々私の旅の目的は修行と面白いもの探しだもの」

勇者「面白いもの?」

武闘家「そう、人でも場所でも何でもいい、何か面白いと思えるものを探してまわってるんだ」

賢者「それで僕達か」

武闘家「そう!君達みたいな人はなかなかいないよ。
きっと一緒にいれば面白いことに出会えるに違いないよ」

賢者「ふむ、どうする勇者?」

勇者「ボクが決めてもいいの?」

賢者「もちろん、君がリーダーなんだからね」

武闘家「えっそうなの?てっきり賢者君がリーダーかと」

勇者「やっぱりそう見えるよね?」

武闘家「いやその、まあやっぱりね、賢者君の方が見るからに強そうだし」アセッ

賢者「いろいろ理由があってな」

武闘家「理由ねえ」

勇者「うーん、まだ出発したばかりで先は長いし。
大変な目にあうかもしれないけどいいの?」

武闘家「問題ないよ!むしろその位の方が面白そうだよ!」

勇者「わかった、それじゃあこれからよろしくね武闘家さん」

武闘家「私よりも年上なんだよね?だったら呼び捨てで、気楽によろしく!」

勇者「うんわかった、よろしくね武闘家」

スライム『よろしく!』

武闘家「えっと?」

賢者「よろしくってさ」

武闘家「うんよろしく」

賢者「とりあえず宿屋に帰ろうか」

勇者「そうだね」

武闘家「宿屋……ってそうだ忘れてた。
ねえ二人共勇者がこの町に来てるらしいんだけど、何か知らない?」

賢者「それならなぁ」

武闘家「知ってるの?」

賢者「知ってるも何も」

勇者「ボクが勇者だよ」

武闘家「えっ、君が勇者なの?」



勇者「みんな同じ反応するなぁ」

賢者「まあ仕方ないだろうな」

武闘家「あははごめんごめん、でも勇者ときいて面白そうだと思ったのは、間違いじゃなかったわね」

勇者「じゃあ酒場にいたのは勇者を探してたの?」

武闘家「宿屋の女将さんがね、強そうな人が酒場に行ったって」

賢者「たしかにそう言ったな、それで勇者に声を?」

武闘家「いや、それは偶然だよ。
よく考えたら特徴とかきかずに来ちゃったから」

勇者「教えてもらわなかったの?」

武闘家「酒場に行ったってきいてね、すぐに走って来ちゃったのよ」

賢者「なるほど、それでどうするか考えてたら、さっきの騒ぎか」

武闘家「そういうこと、でもまあ結果オーライかな」

スライム『ふわぁ』ネムネム

勇者「大丈夫?」

スライム『ちょっと眠いかな』シパシパ

勇者「寝ていいよ、ボクが運んであげるから」ダッコ

スライム『ありがとー……』スゥスゥ

賢者「寝ちゃったか」

勇者「このままボクの部屋に行くよ」

賢者「ああ頼む」

武闘家「うーん、やっぱり何言ってるかわからないわね」

賢者「たしか予備のピアスがあったから、それを貸すよ」

武闘家「それでこの子の言葉がわかるんだよね?」

賢者「ああ、一応調整とかがいるから明日渡すよ」

武闘家「ありがとう、それじゃあ今日はもう寝るね。
勇者君賢者君おやすみ」

賢者「ああおやすみ」

勇者「おやすみ武闘家、また明日ね賢者もおやすみ」

賢者「おやすみ勇者」


勇者「ふう疲れた、でも仲間も増えたし明日が楽しみだな」

スライム『むにゃ』スヤスヤ

勇者「おやすみスライム」




スライム『起きて勇者』ユサユサ

勇者「うーんもう少し」ゴロン

スライム『もう朝だよ』グイグイ

勇者「んー朝?」ボー

スライム『起きてよー』

勇者「んーおはよう」グシグシ

スライム『おはよう、さっき賢者が呼びに来たよ』

勇者「そっか、じゃあ朝ご飯食べに行こうか」

スライム『わーいご飯だー』ピョーン

勇者「顔洗ってくるよ」


勇者「おはよう二人共」

賢者「おはよう勇者」

武闘家「おはよう勇者君」モグモグ

スライム『おはよう』

賢者「おはようスライム」

武闘家「おおー、本当に言葉になった」

勇者「もうピアスを付けたの?」

賢者「ちょっとした調整だけだったからな、あの後すぐに終わったよ」

武闘家「朝のトレーニングが終わって、帰って来たら丁度起きてきてね」

賢者「朝食を取りながら、簡単に仕組みを説明してたんだ」

勇者「そっか、武闘家は朝早いんだね」

武闘家「トレーニングをサボる訳にはいかないしね」

勇者「すごいなぁ、ボクは鍛えても意味がないしなぁ」

賢者「そういえば武闘家はレベルは?」

武闘家「私のレベル?24だよ」

勇者「すごいなぁ、ボクはレベル05で限界だからなぁ」

スライム『ボクは11だよ!』

賢者「僕は35だな」

武闘家「賢者君って強いのね、勇者君の限界って?」

勇者「ボクは05までしか上がらないんだってさ」

武闘家「レベル05か、ちょっと低めなのね」

勇者「まあ仕方ないけどね、ボクもご飯取ってくるよ」

スライム『ボクもご飯ー』

スイマセンコレトコレヲ




勇者「いただきます」

武闘家「それだけでいいの?」モグモグ

賢者「君は逆に食べ過ぎな気がするが」

武闘家「トレーニングでいっぱい動いたからね、お腹が空くのよ」ムシャムシャ

勇者「すごいなぁ、ボクじゃどうやっても食べれないよ」パクパク

スライム『ご飯美味しい』モシャモシャ

武闘家「私の師匠がね、体を鍛えるにはトレーニングと、しっかりした食事を忘れるなって」

賢者「なるほど強くなるために、まずは健康で丈夫な体を作るんだな」

勇者「よく動きよく食べるってやつだね」

武闘家「そうそうそんな感じ、それで毎日技の修行を怠るなってさ」

賢者「ふむ、理にかなっているな」

勇者「いいなぁ強くなれて、ボクはもう強くなれないからなぁ」

武闘家「え?それってつまり」

勇者「ボクはレベル05だよ」

賢者「レベル屋のオヤジさんの餞別でね、めいっぱいレベルを上げてくれたんだ」

スライム『でも勇者はボクたちが守るんだ、だから勇者がちょっと位弱くても大丈夫なんだよ』

武闘家「そうなんだ、それで限界かぁ」

勇者「まあ別にいいんだけどね、弱いままでもボクはボクだし」

賢者「勇者がもし強くなっても、中身は変わりそうにないな」

スライム『勇者は勇者だもんね』

武闘家「私もなんとなくわかるかな」

勇者「それってほめてる……んだよね?」

賢・ス・武「『「もちろん」』」ニコニコ

勇者「むー、なんかよくわからないなぁ」

賢者「まあいいじゃないか、勇者は今のままでいいって事だよ」

勇者「そっかなぁ」

武闘家「まあとりあえず、早くご飯を食べようよ」

勇者「そうだね」




賢者「さて、朝食も済んだ事だしね。
ちょっとこれからの事を話しておこうか」

武闘家「これからの事?」

賢者「まず僕達の旅の目的は魔王討伐だ。
だがまずは魔王のいる場所まで旅をする事になる、それで昨日は酒場に情報を集めに行った訳なんだが」

勇者「そういえばそうだったね、何かわかった?」

賢者「それなんだがな、何でも最近夜盗が出るらしい」

武闘家「夜盗?」

賢者「ここから山までの辺りに潜んでいるらしい、商人や町の人が何回か襲われたそうだ」

スライム『悪い人達だね』

武闘家「許せないな」

勇者「よし、まずはその夜盗を見つけよう!
それでもうやらないようにするんだ」

賢者「捕まえるのかい」

勇者「うーん、止めてくれなかったら仕方ないかな?」

武闘家「まあ夜盗なんでしょ?なら捕まっても仕方ないんじゃない?」

勇者「たしかにそうなんだけど、でも悪いことをしたらまずはごめんなさいってさせなきゃ」

スライム『そうだね、ちゃんと謝らないといけないもんね』

勇者「それでもうしないって約束させて、あとは町の人に任せるよ。
許すかどうかは、襲われた人達が決めることだしね」

賢者「まあわからなくはないが、うまくいくかわからないな」

武闘家「まあやってみる?」

スライム『ボクはいいと思うな』

賢者「そうだな、まずはやってみようか」

勇者「ありがとうみんな」

賢者「それじゃあまずは町長に会いに行こうか」

勇者「町長さんに?」

賢者「夜盗についてもう少し詳しくききたいからね。
それにこっちの考えを話しておかないといけないだろ?」

スライム『わかったー』

武闘家「じゃあ行こうか」

勇者「町長さんの家ってどこだっけ?」

賢者「たしかあっちだったかな?」




【町長の家】

勇者「すいません、どなたかいらっしゃいますか?」

スタスタガチャ

メイド「どちら様でしょうか?」

賢者「旅の者なんだが、町長にききたい事があってね」

メイド「わかりました、中に入って待っていてください、主人に伝えてまいりますので」

賢者「ありがとう上がらせてもらうよ」

勇者「おじゃまします」

武闘家「大きな家だね」

スライム『町長さんってどんな人なのかな?』

勇者「二人共ちゃんと挨拶しなきゃだめだよ?」

武・ス「『はーい、おじゃまします」』


勇者「まだかな?」

賢者「仕事があるんじゃないかな?僕達が来たのはいきなりだったから」

武闘家「じっとしてると退屈だなぁ」

スライム『うわぁすごいなぁ』キョロキョロ

ドア「ガチャリ」

町長「いやお待たせしてすまない。
して今日は何の話しですかな?」

賢者「はい、実は僕達は魔王討伐の旅をしているんです」ツウコウショウサシダシ

町長「なんと、勇者の御一行でしたか」

賢者「表向きにはただの旅人としておくつもりですがね」

町長「勇者であることを知らせた方が都合が良いのでは?」

賢者「必要以上に目立たせたくはないんですよ」

町長「そうなんですか?ふむ、ところで勇者殿、目立たせたくないとはどういう意味ですかな?」

賢者「いえ、勇者は僕じゃなくて」

勇者「ボクが勇者です」

町長「えっ、あなたが勇者で?えっと」




勇者「この反応にもなれてきたね」

賢者「みんな同じ反応だからなぁ」

町長「あっと失礼、ですが本当に?」

勇者「はい、ボクが勇者です」

町長「それはなんとまあ」

賢者「あまり目立たせたくないのもその辺が多少」

町長「まあそれは理解しました、それで改めまして今日はいったい何の話しですかな?」

賢者「実は……」


町長「なる程夜盗についてですか」

賢者「甘い事を言っているのはわかっていますが、僕としては勇者の言ってる事を通したいんです」

武闘家「私としてもちょっと面白そうだと思うわ、ちょっと位変わってたり大変な方がね」

スライム『ボクも勇者にさんせいー』

町長「ふむ、まあ最終的な判断はこちらでする訳ですし、夜盗をどうにかできるならそれで十分ですよ。
皆さんの好きなようにしてください」

勇者「ありがとうございます!」

賢者「それじゃあ行く前に夜盗が出た場所なんかを教えていただけますか?」

町長「はい、町から出て西にある山の手前の辺りですな。
山道に入る前や越えてきた所を襲われたそうです」

武闘家「山道や町に気を取られた所をって訳ね、いつもその辺にいるのかな?」

町長「ある程度町に近い場所でも何度か、まあ幸い金品を奪うだけでして、抵抗しなければ怪我などはないそうです」

賢者「なるほど、その辺りを歩き回るしかないかな?」

勇者「とりあえず準備したら行ってみようか」

武闘家「まあ私たちなら、夜盗位なら油断しなければ大丈夫だろうしね」

スライム『ボク頑張って夜盗探す』

勇者「それじゃあ行ってみようか」

町長「皆さんお気をつけて」


今日は以上です。
意見質問がありましたらどうぞ。
ではまた次回書きためが溜まりましたらきます。
それでは。

どうも>>1です。
すいません書きためをする時間があまりとれずに5レスしか書けませんでしたが、とりあえず投下します。



【町の外】

武闘家「あっちに見える山までの、どこかに夜盗がいるんだよね」

賢者「そうだな、どこかの洞窟や、森の奥なんかにアジトがあるんだろう」

勇者「まずは夜盗かアジトを見つけなきゃね」

スライム『あの辺りを歩いてたら会えるかな?』

賢者「出てくるのは基本的に夜らしいからな、いつまでも同じ場所に留まっていたら警戒されるだろうな」

武闘家「やっぱりまずは周囲の探索からかな?私よりも賢者君の方が詳しそうだね」

賢者「この辺りは何回か来たことがあるが、色々な薬草や鉱石を探してただけだからなぁ。
正直に言えばそこまで詳しい訳じゃ無いよ、最近は来て無かったしね」

勇者「となると、やっぱり歩き回るしかないね」

武闘家「じゃああの森から行ってみる?」

賢者「そうだな、できれば夜の森は避けたいからな」

勇者「じゃあしゅっぱーつ」

スライム『おー』


【森の中】

勇者「結構薄暗いね」

賢者「かなり木が密集しているからな、夜はほとんど真っ暗だろうな」

武闘家「たしかにそれは危ないわね」

スライム『何かあるかな?』キョロキョロ

勇者「んーと、人は見当たらないね」キョロキョロ

賢者「まあ、いるとすればもっと奥の方だな」

武闘家「獣道みたいのがいくつか見えるけど」

勇者「とりあえず道を辿ってみる?」

賢者「そうだな、あてがある訳じゃないしな」

スライム『何かあるかな?』キョロキョロ


武闘家「何かへんだな?」



スライム『うーん、何もないね』

勇者「結構奥まで来たけど、テントとかはないね」

賢者「車輪や蹄の跡も無いな」

武闘家「……でも変だな」

勇者「どうしたの?」

武闘家「獣道みたいに見えるけど、さっきから一匹も見かけてないよね?」

賢者「そういえばそうだな」

スライム『動物がいないのに、獣道があるの?』

賢者「いやそうじゃないよ」チラッ

武闘家「つまりこれは獣道じゃなくて」コクッ

ガサガサゾロゾロ

夜盗1「よーう兄ちゃん達、迷子にでもなったのかい?」ニヤニヤ

夜盗2「なんなら俺たちが道案内してやろうか?」ヒヒヒ

夜盗3「お代は有り金全部でいいぜ」ヘヘヘ

夜盗頭「怪我させるつもりはないからよ、おとなしくしてくれや」

武闘家「こういう事ね」

賢者「元の獣道をそのまま、荒らさないように使っていたんだな」

勇者「そっか、それで車輪の跡とかがなかったんだ」

夜盗頭「それでどうするんだ?
抵抗するなら多少は怪我をしてもらう事になるんだが」

賢者「囲まれているな、全部で十数人といったところか」

勇者「おじさんが夜盗のリーダーなの?」

夜盗頭「それがどうかしたかい?」

勇者「ボク達は夜盗をやめてもらうために来たんだ」

夜盗頭「はぁ?俺達を説得しに来た?」

勇者「そうだよ、みんなが困ってるからやめてって」

夜盗頭「はっ悪いな、そんな話しは聞けねえよ」

賢者「なら仕方ないな」

武闘家「勇者君には悪いけど、ちょっと痛い目にあってもらわなきゃいけないかな」

スライム『勇者はボクが守るね!』

勇者「うーみんなあまりやりすぎないでね」



夜盗頭「はっ面白え、野郎共少しばかり相手してやんな」

夜盗達「へいっ」ザザッ

武闘家「てやあっ」ブオッ ドガガッ

夜盗達「ぐぁっ」「ぎゃあ」「ぶへっ」

夜盗1「うおっ!大丈夫か?」

賢者「くらえ、束縛魔法」キュイィ

夜盗達「なにっ」「動けない?」「かっ頭ぁ」

夜盗2「ちぃこれでどうだ!」ビュオ

スライム『えーい』タイアタリ

夜盗2「おぶっ」

夜盗頭「なんだと?」

武闘家「せいっやあっ」バシドカッ

夜盗1・3「「うぎゃー」」

夜盗頭「そんなバカな」

賢者「ふむ、もう終わりか?」

武闘家「まだやるつもり?」

夜盗頭「ちぃガキ共が」スッ

武闘家「往生際が悪いね」バッ

勇者「待ってみんな」

賢者「勇者?」

勇者「これ以上は必要ないよ、おじさん達もおとなしくして」

夜盗頭「うるせえっ、お前らに何がわかる!」ブンッ

勇者「!!」ジー

賢者「勇者!」バッ

夜盗頭「なっ!?」ピタッ

夜盗頭「おいお前、何で今避けなかった?」

勇者「何でって、おじさんが最初に言ってたよ。
怪我をさせるつもりは無いって、だからきっと本気じゃないと思って」

夜盗頭「そんなもので?今まさに斬られそうだったのを避けなかったのか?」

勇者「うんそうだよ?」

夜盗頭「……ちっ負けたよ、俺達の負けだよ」

勇者「じゃあ話しをきいてくれる?」

夜盗頭「どの道お前らには勝てる気がしねえしな」

勇者「えっとね実はね」



武闘家「とまあそんなところかな」

夜盗頭「町の連中に謝って、そんで夜盗から足を洗うか」

夜盗1「頭ぁそんなことしたって」

夜盗頭「わあってるよ、そんな事したって俺達はどうせ牢獄行きだ」

武闘家「なら無理やり連れて行こうか?
勇者にはちょっと悪いけど」チラッ

ガミガミキミハ ゴメンナサイ

夜盗頭「あれで勇者ねぇ」

武闘家「まあたしかに弱っちいけどね、でもそれ以上に強いのよね勇者君は」

夜盗頭「……どの道逃げれやしないしな、お前らに従ってやるよ」

夜盗達「頭ぁ」

夜盗頭「ガタガタぬかすな!男なら堂々としやがれ!」

夜盗達「……はいっ」

夜盗頭「よし!それじゃあまずはアジトに行くか。
今までの稼ぎを溜め込んであるからよ」

武闘家「オーケー、賢者君その辺で許してあげなよ」

賢者「そうか?まあいい、これからはあんなことはしないこと!いいな勇者」

勇者「はーい」グデー

スライム『大丈夫?勇者』

勇者「うん大丈夫だよ、今回のはボクが悪かったしね」ハハハ

夜盗頭「あれで勇者ねぇ」

武闘家「あれでもすごいのよ」

夜盗頭「だろうな、よし野郎共アジトに向かうぞ」スタスタ

夜盗達「へいっ」ゾロゾロ

武闘家「とりあえずはうまくいったのかな?」

勇者「話しをきいてくれる人で良かったよ」

賢者「二人共一応でいいから警戒しといてくれよ?」

勇者「はーい」

武闘家「大丈夫だよ賢者君、ちゃんとやってるよ」

スライム『ボクもー』

賢者「やれやれ」




【町の近く】

武闘家「あと少しで町に着くね」

賢者「しかし思っていた程は無かったな」

夜盗頭「俺達が夜盗を始めたのは最近だからな、ずっとこれで生きてきた訳じゃない」

賢者「生活が立ち行かなくなったのかい?」

夜盗頭「そんなところだな」

勇者「町の人が許してくれるかはわからないけど、悪いようにはしないと思うよ」

武闘家「お人好しの勇者君もいるしね」

夜盗頭「どんな結果でも受け入れるさ、自分達の責任なんだからな」

賢者「その覚悟があるなら大丈夫さ、僕も多少は話してみるよ」

夜盗頭「ありがてえな」

勇者「悪い事をしたのはダメだけど、しっかり謝っていけばきっと許してくれるよ」

武闘家「むやみに人を傷つけてはいないんでしょ?
なら多分大丈夫よ」

夜盗頭「まあなるようになるさ」

勇者「あっ門番さーん」

門番「おや勇者さんと賢者さんお早いお戻りで。
その後ろの人達はまさか」

賢者「ああ噂の夜盗達だ、こうして出頭してきたよ」

門番「おお!それでは町長に連絡してきますね」タッタッタッ

勇者「後はしっかり謝るだけだね」

賢者「交渉なんかは僕の役目だな」

武闘家「よっし頑張ろー」

スライム『おー』

夜盗頭「こんな子供達に全部任せる訳にはいかないよなぁ」

夜盗達「へいっ」


すみません今日はこれだけです。
今度はしっかりと書きためてきます。
それではまた次回に



【町の広場】

賢者「とまあこういうわけだ」

勇者「だから夜盗さん達を許してあげてください」ペコッ

町長「勇者殿頭を上げてください」

勇者「許してもらえますか?」

夜盗頭「ありがとな坊主、でもあんたが頭を下げる必要はないんだよ。
俺達は犯罪者だし覚悟も決めた、だからどんな罰でも受け入れる。
許してもらえるとは思わねえ、だが無理を承知で頼む!ここはこの兄ちゃん達の顔を立ててやってくれ!」ドゲザ

夜盗達「この通り、お願いします!」ドゲザ

町長「ええとこれは……」

賢者「町長さん、彼らも反省しています、それに根っからの悪人という訳じゃない。
何とか軽い罰で済ませられないか?」

武闘家「私からもお願い、チャンスをあげてやってよ」

ザワザワヒソヒソ

町長「……わかりました、彼らの態度と皆さんに免じて、なるべく軽めの物にしましょう」

勇者「本当!ありがとう!」ニッコリ

賢者「良かったな勇者」

勇者「ありがとう賢者!武闘家もスライムもありがとう!」ニコニコ

武闘家「面白かったからね、お礼を言うのは、むしろ私の方よ」

スライム『良かった良かった』ピョンピョン

夜盗頭「ありがとな、あんた達の事は忘れねえよ」



【酒場】

??「ちょっといいかしら?」

店主「いらっしゃい、何にします?」

??「お酒とそうねぇ、何か変わった事とかあるかしら?」

店主「それなら勇者と夜盗の話が」

??「勇者と夜盗?変な組み合わせねぇ」

店主「実はですね……」

??「ふーん、なるほどねぇ、いいネタじゃない」

店主「いやーあれはびっくりしましたよ」

??「ありがとねぇ、そろそろお勘定を」

店主「ああはい」

??「勇者か」ニヤリ


【宿屋】

賢者「勇者起きろー」トントン

スライム『起きないねー』

賢者「しょうがないな、スライム悪いけど、中に入って起こしてあげてくれ」

スライム『わかったー』オーイユウシャー

賢者「まったく、小さい頃から変わらないな」

ドア「ガチャ」

勇者「おはよう賢者」ファー

スライム『勇者起きたよー』

賢者「それじゃあ朝ご飯を食べに行こうか」

勇者「うん」ヌボー

賢者「寝癖ついてるぞ」

勇者「えっどこ?」グシグシ

スライム『ボクが直すー』ピョングシグシ

勇者「ありがとうスライム」

賢者「さて朝ご飯は」

武闘家「おはようみんな」モシャモシャ

勇者「おはよう」

スライム『おはよー』

賢者「もうトレーニングは終わったのかい?」

武闘家「そうだよ」モシャモシャ

勇者「ボクたちも、朝ご飯にしようよ」

賢者「そうだな」

スライム「今日は何かな?」

武闘家「私もおかわりを」

勇・賢・ス「「『よく食べるなぁ」」』

武闘家「いっぱい動いて、お腹がすくんだもん」



賢者「この後だけど、簡単に必要な物を集めて、昼過ぎくらいに出発しよう」

勇者「昼過ぎ?」

賢者「山を越えるのに、半日くらいはかかるんだ。
今から行っても途中で夜になる、夜の山は危険だからな、山の手前で一晩すごすのさ」

武闘家「明日の朝から、一気に山越えするわけね」

スライム『賢者は何でも知ってるね、すごいすごい』

賢者「そんな事はないけどね」

勇者「そんな事はあるよ、スッゴく頼りになるもん」

賢者「ありがとう」プイッ

武闘家「あれ?賢者君テレてる?」ニヤ

賢者「別にそんなんじゃ……」

スライム『賢者テレてるー』

賢者「テレてないったら」

勇者「認めちゃいなよ」クスクス

賢者「ああもう、買い物に行くぞ!」スタスタ

勇者「待ってよー」

武闘家「賢者君って、案外照れ屋なのね」アハハ

スライム『照れ屋さん』アハハ


賢者「こんなものかな?」

勇者「テントは大丈夫?」

賢者「一応三人なら入るはず、スライムは小さいから問題ないからな、武闘家はどう思う?」

勇者「男用と女用で分ける?」

武闘家「別に一緒でいいよ、変な事をするようには見えないし」

賢者「まあな、じゃあこれでいいな」

勇者「よーし、準備かんりょー」

武闘家「じゃあ少し休んでから、お昼にしようか」

スライム『やっぱりたくさん食べるの?』


??「ふーん、あれが勇者ねぇ、可愛いじゃない。
そうだ、いい事思いついた」フフフ

はい本日は以上です、すみません予想以上に少ないです。
今度はもう少しちゃんと書きためてきます。
それではまた次回に。

どうも1です。
お待たせしてすみません。
現在書きためている最中ですが、1週間たったので今日の夜に投下します。
ではまた夜に。

どうも1です。
煮詰まるというか、どうも筆が進みません。
話の流れは出来ているので調子が出ればスラスラ書けるんですが。
早いですが今日はここまでにして次から4レス分だけ投下します。



【町の外】

勇者「あの山を越えたらどこに着くの?」

賢者「隣の国さ、僕達の国と違って、海に面した国だよ」

武闘家「海かあ、まだ見たことないなぁ」

スライム『とっても大きいんだよね』

賢者「僕も一度しか見てないよ、大分前に研究で近くまでね」

勇者「楽しみだなぁ」ワクワク

スライム『泳げるかな?』

武闘家「海の水は辛いらしいよ」

スライム『そうなの?』

勇者「塩が沢山入ってるんだって」

賢者「直接飲むのは厳しいそうだ、僕も知識としてしか知らないけどね」

スライム『そっか、じゃあ泳ぐ時は気をつけないとダメだね』

武闘家「泳ぐのはやめないのね」クスクス

スライム『ボク泳ぐの大好きなんだ』

勇者「川でよく遊んだよね」

賢者「たまに君が流されかけたけどな」

勇者「それは言わなくてもいいの!」

武闘家「その光景が、目に浮かぶわね」

スライム『あの時は危なかったよ』

勇者「みんなしてひどいよー」


??「随分と賑やかねぇ、まあ見失わないからありがたいけどねぇ」ニヤリ


【山のふもと】

賢者「じゃあさっきも言った通り、今日はここでテントを張ろう」

武闘家「任せて」

勇者「手伝うよ」

スライム『ボクも手伝う』

賢者「さてと、手ごろなサイズの石は」キョロキョロ

??「ちょっといいかしら?」

勇者「え?」



勇者「どうしたのお姉さん?」

??「あなた達もこの山を越えるのよねぇ?私も連れてって欲しいのよ」

賢者「一人旅ですか?」

??「そんなところねぇ」

武闘家「一人で山越えは大変そうね」

勇者「いいですよ、お姉さんも一緒に行きましょう」

??「ありがとう助かるわ」

スライム『お姉さんの名前は?』

??「このスライムは?」

賢者「僕達の仲間さ、ちなみに今スライムは、あなたの名前を訊いてますよ」

??「そういえば自己紹介がまだねぇ、私は盗賊よ」

勇者「ボクは勇者だよ」

賢者「賢者だ」

スライム『スライムっていうんだ』

武闘家「この子はスライム、それで私は武闘家ね」

盗賊「なる程ねぇ、勇者ちゃんに賢者君、スライムちゃんに武闘家ちゃんねぇ、よろしく頼むわねぇ」

勇者「こちらこそ」

賢者「じゃあさっさとキャンプの準備をしようか」

盗賊「私も手伝うわ」

勇者「ありがとう盗賊さん、じゃあそっちの……」


賢者「……ふむ」


勇者「ご飯美味しかった?」

武闘家「美味しかったよ、勇者君って料理上手なんだね」

賢者「勇者のお母さんが料理好きでね、勇者も教わってるんだよ」

勇者「体力がないから、あまり沢山は作れないけどね」

武闘家「いいなぁ料理が出来て、私の料理はちょっと大ざっぱでさ、こんど教えてよ」

勇者「簡単な料理なら少しは」

武闘家「ありがとう!」

盗賊「男でも女でも、料理ができるってポイント高いわよね」

賢者「盗賊さんは料理は?」

盗賊「私の台所での異名は、錬金術師よ」

武闘家「それって?」

盗賊「その食材や調味料では、できないはずの味になってしまうのよ」

武闘家「壊滅的ってことね」

賢者「一度研究する価値があるかな?料理下手の錬金術」

勇者「言いすぎだよ賢者」



スライム『ねえねえ勇者ー、この間の踊りまた見たい』

勇者「ボクの踊り?」

武闘家「踊りもできるの?」

勇者「簡単なやつだけなら」

賢者「たまに町の酒場で踊ってたらしいよ」

スライム『とっても上手なんだよ』

勇者「そんなことないよ、それに衣装もないしね」

盗賊「勇者ちゃんの踊り子衣装ねぇ、似合いそうねぇ」

武闘家「せっかくだし見てみたいな」

勇者「うーん……、じゃあちょっとだけね」スクッ

スライム『わーい』

勇者「るーらーらー」クルクルクルリ

盗賊「なかなか様になってるじゃない」

武闘家「勇者君って戦いじゃ弱いけど、他の部分のスペックが高いのね」

賢者「真面目ないい子だったしな、まあ勉強自体はそこそこだったけど」

スライム『勇者すごーい』

勇者「るーらーるー」トットックルッ

盗賊「可愛いじゃない、そういうの」

武闘家「たしかにそうかも」クスッ

賢者「本当に、いくつになっても変わらないよ勇者は」ハハハ

勇者「ふう、こんな感じかな?」

スライム『お疲れ様ー、やっぱり勇者は上手だよ』

勇者「ありがとうスライム」

武闘家「今度私にも教えてよ」

勇者「ボクの知ってるのでよければ」

武闘家「じゃあ料理と一緒にお願いね」

勇者「わかったよ」

盗賊「本当にいい子ねぇ」



賢者「さてそろそろ寝るかな」

勇者「そういえばテントはどうするの?確か三人までだよね?」

武闘家「四人じゃちょっと狭いわね」

賢者「僕が外で寝袋を使うよ、さすがに女性を外に出すのはね」

盗賊「あら悪いわねぇ、じゃあお言葉に甘えるわねぇ」

勇者「そうだ、賢者このマント使ってよ、これ羽織れば快適に過ごせるんでしょ?」スッ

賢者「大丈夫だよ、今の時期はそんなに寒くないし、それにそのマントは勇者のだろ?」

勇者「本当に大丈夫?言ってくれればすぐに渡すからね」

賢者「ありがとう勇者、それじゃあおやすみ」

勇者「うんおやすみ、じゃあボク達も寝ようか」

スライム『わかったー』

武闘家「明日は山越えだしね、しっかり休まないと」

盗賊「そうねぇ、じゃあおやすみなさい」

勇者「おやすみスライム、おやすみ武闘家、おやすみ盗賊さん」


武闘家「起きて勇者君」ユサユサ

勇者「うーんもう朝ー?」ボー

武闘家「早く起きないと、みんなもう起きてるよ」

勇者「うーんおはよー武闘家」グシグシ

武闘家「ほらほら早いとこ顔洗って」

勇者「わかったー」ポケー

武闘家「本当にお寝坊さんね」クスッ

勇者「眠い……顔洗って」ウトウト

武闘家「ほらほらシャキッとしなさい」

勇者「うーん、お水はあっち?」

武闘家「手がかかるわね」クスッ


以上で今日は終了です。
もう一つのSSと比べて筆が進まない。
でも自分が考えたものを書ききるまではちゃんと続けます。
それまでのんびりと見てやってください。
ではまた次回に。

どうも1です。
すみません結局3レス分しか書けませんでした、とりあえず投下します。



勇者「おはようみんな」グシグシ

賢者「おはよう勇者」

スライム『おはよう!』

盗賊「ずいぶんのんびりしてるわねぇ」

武闘家「ほらしゃんとして」

勇者「んーまだ眠いよ」ノビー

盗賊「寝起きが悪いの?」

賢者「昔から朝は弱いんですよ、よく寝坊して遅刻してたし」

武闘家「なんなら私と一緒にトレーニングする?」

勇者「遠慮しとくよ」ハハ

スライム『朝ご飯食べよー』

勇者「そうだね」

賢者「簡単に用意しといたよ」

勇者「ありがとう賢者」

盗賊「何であんなに簡単にできるのかしら?私がやると緑色の塊になるのに」

武闘家「一度見せてもらいたいわね」


賢者「それじゃあそろそろ行こうか」

勇者「一気に越えるんだよね」

賢者「できれば山を降りてから休みたいからな」

武闘家「よし、頑張るぞ!」

スライム『おー!』

盗賊「みんな元気ねぇ」

勇者「しゅっぱーつ」


【山道】

勇者「思ってたほどは、きつくないね」ハァ

賢者「ちゃんと整備されてるからな」

武闘家「あんな所に木の実があるよ」

スライム『ほんとだ』

盗賊「このままならいいんだけどねぇ」

勇者「眺めがいいね」ハァ

賢者「大丈夫か勇者」

勇者「なんとかね」ハァハァ

武闘家「ほら頑張って勇者君」

スライム『がんばれー』

盗賊「この山を越えたら」ボソッ

賢者「何か言ったかい?」

盗賊「いいえぇ、何も言ってないわよ」



賢者「だいぶ登ってきたな」

盗賊「そろそろお昼ねぇ」

武闘家「ほら頑張って」グイグイ

勇者「ありがとう、もう少し……だから……大丈夫」ゼェハァ

スライム『がんばれ勇者!』

賢者「もう少ししたら昼ご飯にしよう」クスッ

盗賊「賛成ねぇ、ん?」

大鼬『獲物だ!』ガサッ

武闘家「魔物!?」バッ

スライム『初めて見る子だ』

勇者「ボ……ボクは勇者……、君の名前は……何?」ゼェハァ

大鼬『オイラは大鼬だ!お前らオイラの飯になれ!』

勇者「ご飯にはなれないけど……、食料を少しあげるくらいは……できるよ」ハァハァ

大鼬『……何でお前だけそんなに疲れてるんだ?』

勇者「そこは聞かないで」フゥ

スライム『どうする?一緒にご飯食べる?』

大鼬『……食料ってどのくらいだ?』

勇者「簡単なやつを作ってみようか?」ニコッ

大鼬『……うん』


勇者「はいどうぞ」

大鼬『どれどれ……!美味い!』ガツガツ

勇者「ありがとう、みんなも食べてよ」

賢者「ああいただくよ」

武闘家「おお!これも美味しい」

スライム『モギュモギュ』

賢者「飲み込んでから喋らないとわからないぞ」ハハッ

盗賊「私と何が違うのかしら?手順は正しいはずなのに、何で緑色の物体になるのかしら?」

賢者「本気で研究対象にしたいな」

武闘家「食べたくはないけど、見てはみたいわよね」

スライム『おいしいー』ニッコリ

大鼬『こんな食いもんがあったんだな』ガツガツ



大鼬『ご馳走さん、うまかったぜ!』

勇者「良かったよ口にあって」

大鼬『こんなうまいもん食わせてもらったからな、何か礼をさせてくれよ』

勇者「そんなの別にいいよ、美味しいって言ってくれたし」

大鼬『それじゃオイラの気が済まねえ!何でも言ってくれよ、オイラに出来ることならやってやるからよ』

勇者「じゃあこの先で、安全で歩き易い道はあるかな?このまま山を越えるつもりなんだけど、ちょっと疲れちゃってさ」

大鼬『それならあっちに洞窟があるぜ、ほとんど平坦な道が向こう側まで続いてるんだ』

勇者「その洞窟は危なくないの?」

大鼬『最近何かが来たみたいだけどな、音が聞こえるだけで、一度も見てないからわからねえんだ』

勇者「そっかありがとう、助かったよ」ニコッ

大鼬『いいってことよ、じゃあまたな』ガサッ

勇者「バイバイ、えっとあっちに洞窟があるんだってさ」

賢者「洞窟?」

勇者「それが向こう側まで続いてるんだってさ、でも最近何かの魔物が住み着いたって言ってた」

武闘家「どんな魔物なの?」

勇者「姿は見てないからわからないって」

盗賊「歩きやすいだろうけど」

賢者「その魔物が気になるな、僕達の手に負えるならいいんだが」

勇者「とりあえず様子だけでも見てみる?」

武闘家「そうだね、無理そうならそのまま普通に山越えって事で」

スライム『どんな魔物かな?』

勇者「優しくて話しを聞いてくれるといいなぁ」

賢者「……山頂付近の洞窟に突然か、最低でも空は飛ぶだろうな」

盗賊「案外ドラゴンだったりしてぇ、まあこんな所に住んでる訳はないわよねぇ」

賢者「……ドラゴンか、逃げ道は確保しておきたいな」

勇者「よーししゅっぱーつ」

武・ス「「おー」」

本日は以上です。
お待たせしたのに少なくてすみませんでした、なんとか次回は多めに投下できるように頑張ります。
ではまた次回に、今度は早めに来たいと思います。

どうも1です。
大変待たせてしまって申し訳ありませんでした。
時間がギリギリになってしまいましたが、とりあえず3レス分だけ投下します。



勇者「あれがそうかな?大きな洞窟があるけど」

賢者「随分大きいな、本当にドラゴンでも出そうだ」

武闘家「住み着いた魔物って何だろうね?」

盗賊「でもまあ飛ぶのは間違いないみたいねぇ、それらしい足跡が見つからないし」キョロキョロ

スライム『仲良くしてくれるかな?』

勇者「うーん、まあこうしてても仕方ないよね、とりあえず入ってみようよ」

賢者「そうだな、とりあえず先頭はランタンを持ってる僕と武闘家、間に勇者を挟んで後ろからスライムと盗賊さんが来てくれ」

武闘家「任せて!」

盗賊「いいわよ」

スライム『はーい』

勇者「じゃあ行こうか」


カツンカツンピチャン

武闘家「何もいないわね」キョロキョロ

盗賊「でも変な気配はあるわねぇ、隠れてるのかしら?」

スライム『恥ずかしがり屋さんなのかな?』

賢者「みんな警戒は怠らないでくれよ?」

勇者「はーい」

ニンゲンカ

勇者「うーん?」

賢者「どうした?」

勇者「今何か聞こえたような」キョロキョロ

武闘家「どこ?」スッ

スライム『ボクは何も聞こえなかったよ?』

勇者「気のせいかな?」

盗賊「どうかしらね?私は何も聞こえないけど、勇者ちゃんはちょっと特別だしねぇ」

賢者「とりあえず慎重にゆっくり行くか、何が出てきてもすぐに対処出来るように」

ワガコエガキコエルカ?

勇者「また?……君は誰?」

スライム『勇者?』

ノゾムナラコチラニコイ

勇者「……呼んでる、あっちから?」

賢者「あっちに何かあるのか?」

武闘家「……何もいないみたいだけど?」

盗賊「勇者ちゃんの気のせい……、じゃなさそうだけど」

コノコエガキコエルナラココニキタレニンゲンヨ

勇者「……この壁の向こうからだ」スタスタ

賢者「おい勇者、気をつけろよ?」



勇者「この向こうから、ボクを呼んでるの?」

ソノイシヲミセヨ

勇者「意志?一体何のこと?」スッ

……トキハキタレリツヨキイシヲモチコトノハヲカイスモノヨ ズズッ

武闘家「壁が動いて!?」

賢者「いや違う、これは壁じゃない!」

ズオアッ

ドラゴン『人間よ……、強き意志を持ちコトノハを解す人間よ』

盗賊「ちょっ、本当にドラゴン?」

スライム『うわぁ凄い!』

勇者「何でボクを呼んだの?」

賢者「話せるのか?勇者」

勇者「うん大丈夫だよ、さっきから聞こえてた声と同じだし」

ドラゴン『まさか本当に再びコトノハを解す人間が現れるとはな』

勇者「コトノハ?言葉の事?それならみんな使えるよ?」

ドラゴン『その言葉ではない、言葉とは人間が発するもの、そしてコトノハとは魔物や魔族が発するものだ。
そのものを指す単語は存在していないが故に、人間の言葉よりとってコトノハと呼ぶのだ』

勇者「そうなんだ、でもなんでボクがそんなの分かるんだろ?」

ドラゴン『……それは私からは話せん、だがコトノハを解す人間は必ず、何らかの素質を持つはずだ、当然お主もな』

勇者「それってつまり、ボクが勇者なのと関係があるの?」

ドラゴン『ふむ、お主が勇者か……、いささか頼りないがまあ、仕方あるまい』

勇者「何の事?」

ドラゴン『現代の勇者よ、私は先代のコトノハを解す人間より、言伝を預かっておる、それをお主に伝えよう』

勇者「言伝?それって?」

ドラゴン『遥か時を越え、この言伝を伝えん、己の中の正しき道をゆけ、いかな時もその意志を保ち続けよ。
これが頼まれた全てだ、これをコトノハを解す人間に伝えて欲しいとな、もっとも何を意味するかまでは聞けなんだが』

勇者「でも何でボクに?他の人の可能性もあるんじゃ?」

ドラゴン『そやつは未来を視たらしい、私の前に必ず現れるとな、しかも間違いようもあるまい、そのように細い体の人間はそういないからな』

勇者「そんな伝え方だったんだ」ガクッ

ドラゴン『確かに伝えたぞ、とっとと魔王を倒してこい勇者よ』

勇者「あれ?ドラゴンさんは魔物なのに魔王が嫌いなの?」

ドラゴン『……そもそも私は魔王の配下ではない、ましてあのような若輩者に従う理由などない』

勇者「今の魔王って若いんだ」

ドラゴン『あやつが魔王になってから、ほんの三百年ほどよ』

勇者「十分な気もするけどなぁ」



ドラゴン『人から見ればそうかもしれん、だが長寿の魔物からすればまだまだひよっこだ、まして魔族ならなおさらな』

勇者「へーそうなんだ」

ドラゴン『そんなひよっこが、私を配下にしようとしつこかったのでな、ここに移ってきたのだ』

勇者「大変だったんだね、あれ?じゃあ前は魔王城の近くに住んでたの?」

ドラゴン『近くも何も、私のいた山にあのひよっこが城を建てたのだ』

勇者「へえー、じゃあドラゴンさんはすごい魔物なんだね」

ドラゴン『まあ昔はそれなりにな、今では大分衰えてはいるが』

勇者「そういえば、ドラゴンさんっていくつ位なの?」

ドラゴン『ふむ、おおよその寿命である、二万を越えてからは数えていないな、まあ二万と数百年といった所か』

勇者「二万年!?やっぱりドラゴンさんってすごいんだね」

ドラゴン『一部の魔族を除けば、この世でもっとも長寿な種族だからな』


賢者「いったい何の話しをしてるんだ?スライム通訳してくれ」

盗賊「じゃあ武闘家ちゃん、それを更に通訳してくれないかしら?」

武闘家「えーと、それは賢者君の方が適任じゃないかな?」

スライム『えっとね、ドラゴンさんの言ってる事だけど、ボクもよく分からないの』

賢者「え?でも勇者は普通に話してるぞ?」

スライム『うんとね、いくつかの言葉は分かるんだけど、難しい言葉とか知らない言葉とかがあって』

武闘家「スライム君とは違う言葉なのかな?」

盗賊「……会話がまったく分からないわねぇ、疎外感を感じるわ」

賢者「……違う言葉というよりは、古い言い回しなのかもしれないな、あるいは地域で違いがあるのか」

武闘家「なる程、確かに昔の言葉って、分かりにくかったりするもんね」

盗賊「?言葉が違う?ドラゴンの言ってる事が分からないのかしら?」

賢者「となると、後で勇者から聞くしかないな」チラッ

勇者「じゃあドラゴンさんは、沢山の勇者を見てきたんだね」

ドラゴン『いかにも、今世界にいるドラゴンでは、私が一番の年上だ』

勇者「すごーい」

賢者「……あまり期待はできないかもな」ハァ

武闘家「あはは……みたいだね」

盗賊「勇者を見てきた?すごい?何の話しなのかしら?」

スライム『勇者すごーい』

今日は以上です。
こんなに待たせた上に、少なくてすみません、なんとかペースを取り戻せるように頑張ります。
次回はまだ未定ですが、こんな事はもう無いようにしたいと思います。
ではまた次回に。

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