ブス「もぎゅもぎゅ」不細工「やれやれ」 (26)
不細工「黙ってれば可愛いんだがなあ、こいつ。」
ブス「むむっ!」ビシッ
不細工「いってえ!何すんだよ!俺の脳細胞を殺す気か!?」
ブス「もぎゅもぎゅうまうま」
不細工「やれやれ」
不細工(こいつと付き合ってもう三ヶ月だというのに、未だにそれらしい事をしていないのは如何なものか。)
ブス「ケーキうまうま」
不細工(告白しよう。俺は付き合って三ヶ月にもなるのに彼女にキスすらできていない。笑え、俺をチキンだと笑うがいい。この俺の高等な葛藤はリア充にはわかるまい!)
ブス「…そんなにじっと見るな……」ジトッ
不細工「あ、ああ。すまない。」
不細工(しかし関係を進めるにはどうしたら良いのか。せめて手を繋ぐ位はしておきたい、あわよくばキス、さらにあわよくばその先まで…という下衆な妄想をしてみる。いいやイカンイカンデート中だぞ俺!クールになれ!俺!)
ブス「食べ終わったぞ」ムスッ
不細工「お、おお、じゃあどこ行こうか?」
ブス「…アニメイト……行きたい」
不細工「またか…まあ俺も新刊見たいしいいか…」
ブス「さっさと行くぞ…」
ブス「…」
不細工「オッ進撃か。やはりお前もリヴァエレとやらが好きだったりするのか?」
ブス「バッ!馬鹿いうなこの馬鹿!私がBLなんて好きなわけないだろ!!」
不細工「お、おお…そうか…」
ブス「まったく!」プンスカ
不細工「ふむ…プラズマイリヤのPVか…」
ブス「ムー!」グイッ
不細工「いでっ!!なんだよ!!耳を引っ張るな!千切れたらどうするんだ!」
ブス「…うわきもの」
不細工「やれやれ…女というのはよくわからない」
不細工(これではいつもと変わらぬではないか!進展を!進展を求める!前進せよ!俺!)
不細工「な、なあ、今日は早めに帰って俺の家でアニメでも見ないか?」
ブス「…何を考えている?」
不細工「何も?新作アニメの感想を聞きたいだけだ」
ブス「ふん…まあいいだろう…」
不細工(この日俺は始めて神というものに感謝した)
不細工「なんやかんやで地元に帰ってきた…が」
ブス「な、なんだこのリア充の群れは…」
不細工「人がゴミのようだ」
リア充美少女「あははは」
リア充巨乳「まじー?」
リア充イケメン「まじまじ」
不細工(何故だろうか俺の胸の奥の方が仄かに痛む気がする。今リア充の香りは身体に毒である事が証明された。さっさと家に帰るのが正解であろう。)
ブス「うみゅ…」
不細工「おい、大丈夫か?顔色悪いぞ?」
ブス「平気だ…気にするな…」
DQN「ギャハハハハハハwww」
ブス「ふみゅっ!」ビクッ
不細工「大丈夫じゃないだろう…」
ブス「大丈夫だと言ってるだろこの愚民め!ほら!さっさと行くぞ!」
不細工「やれやれだぜ」
不細工「ふーなんとか帰ってこれたな」
ブス「みゅ……」
不細工「…」
不細工(俺が守ってやらなきゃな)ギュ
ブス「うにゅ…」
ブス「けっ、けっ、け」
不細工「毛?」
ブス「汚らわしいッッッッッ!!!」
不細工(俺の顔に彼女の拳がめりこんだ事を理解するのには時間を要した)
ブス「アホッ!えっち!変態!」
不細工「あ………が……………」
不細工(泣きながら出て行く彼女の背中を見ながら俺はこう思った。「神様なんていない」)
眠いから寝る
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