民子「緒花、また鼻血出てる」 (53)

緒花「え?」タラー

菜子「はい、ティッシュ」

緒花「ああ!ありがと!」

民子「最近多くない?」

緒花「私鼻弱いから」

菜子「ティッシュ持ち歩かなきゃダメだよ」

緒花「はーい」

民子「・・・」

http://i.imgur.com/qfw861g.jpg

緒花「はぁー今日も疲れた」

菜子「お風呂入ろっか」

緒花「うん!」

民子「・・・」



緒花「はぁー!さっぱりした!」

菜子「私は帰るね」

緒花「うん、また明日ね!」

菜子「またね」

民子「・・・」

緒花「ああ、なんか頭痛い。のぼせたかな」

民子「これ」

緒花「ん?箱ティッシュ?」

民子「枕元に置いて寝な」

緒花「ああ、ありがと」

民子「どうせ鼻血で布団汚すから」

緒花「大げさだなぁみんちは」

民子「頭痛いのは治った?」

緒花「もう治まったよ!のぼせただけだから!」

民子「そう」

緒花「うん!」タラー

民子「!」

緒花「おおおー!」

緒花「ティッシュが手元にあって助かったよ。ありがとみんち」

民子「・・・」

BBA「緒花は昔から鼻が弱い子だと聞いているよ」

民子「でも少し異常だと思います」

BBA「慣れない仕事で身体が参ってるんだろう」

民子「でも・・・」

BBA「お客様の前で鼻血を出したことがあるかい?」

民子「多分ないと思います・・・」

BBA「緊張が解けたときにフッと出てしまってるんだろう」

民子「・・・」

徹「あ!?緒花がなんだって?」

民子「だから鼻血!」

徹「あー、そういやあいつよく鼻血出してるよな」

民子「変じゃないですか?」

徹「え?何が」

民子「いくらなんでも出過ぎじゃないですか」

徹「鼻が弱いって言ってたからそのせいなんだろ」

民子「鈍感」

徹「あ?なんか言ったか?」

民子「いえ、なにも」

客「緒花ちゃんと菜子ちゃんを見てると元気が出てくるよ」

緒花「ありがとうございます!」タラー

菜子「お、緒花ちゃん!」

緒花「んん!?」

客「こりゃ大変だ、はい、これで拭きなさい」

緒花「すみません!」

菜子「申し訳ありません、失礼します」

客「頑張り過ぎないようにね」

緒花「はい」

BBA「お客様の前で鼻血を出したのかい?」

緒花「すみません!でも、なにも汚していません!」

BBA「お客様に不快な思いをさせてしまったことは分かっているね?」

緒花「はい、すみません」

民子「やっぱりおかしいです!」

BBA「民子は黙ってなさい」

民子「・・・」

BBA「緒花、明日は一日休みなさい」

緒花「はい」

BBA「まだ何か言いたいことがあるかい?民子」

民子「いえ・・・ありません・・・」

民子「あんたこの前頭痛いとか言ってたよね」

緒花「あーのぼせた時ね」

民子「鼻血も出てた」

緒花「あのダブルパンチはキツかったなー」

民子「・・・」

緒花「なに?どうしたの?」

民子「一度病院行った方が」

緒花「明日休み貰ったからそれで体調良くするよ!」

民子「・・・」

縁「緒花ちゃんのご両親?」

民子「はい」

縁「僕の姉さんが母親なのは知ってるよね」

民子「はい、でも父親はどんな方なんですか?」

縁「緒花ちゃんの父親はね、15年前に亡くなってるんだよ」

民子「え?」

縁「それ以来姉さんは1人で緒花ちゃんを育ててきたんだよ」

民子「・・・」

縁「あんな人だけどね、緒花ちゃんもすっかりしっかり者だよね」

民子「その、緒花の父親はどうして亡くなったんですか」

縁「ん? なんか病気だったらしいよ、詳しくはよく知らないけど」

民子「そうですか・・・」

縁「にしてもどうしたのさ急に、緒花ちゃんの両親のことなんて」

民子「いえ、特に理由は」

縁「まあ気になるよねえ、あの姉さんからしっかり者の緒花ちゃんができるなんて」

民子「はあ」

縁「あの姉さんだからあの緒花ちゃんになったのかな」

民子「はあ」

徹「おーい民子!ちょっと来い!」

縁「お、呼んでるよ」

民子「あ、はい! ありがとうございました」

縁「はーい」

縁「・・・」

http://i.imgur.com/9bnDCCT.jpg

縁「緒花ちゃんの様子、やっぱりおかしいよ」

BBA「皐月から何か聞いているかい?」

縁「ああ、やっぱり早く病院に連れて行ったほうが」

BBA「16歳の子には酷だねえ・・・」

縁「姉さんにももう一度話してみるよ」

BBA「民子にも話しておやり」

縁「え」

BBA「あの子はとっくに気付いているよ」

縁「そうだね・・・」

民子「女将さん!」

BBA「おや、どうした?」

縁「あ、ちょうど良かった、緒花ちゃんのことなんだけど」

民子「緒花が!大変です!」

縁「ええ??」

民子「急に倒れました!」

BBA「縁、すぐに緒花を病院に連れていきなさい」

縁「でも、救急車を・・・」

BBA「馬鹿言うんじゃない、仮にもここは旅館。お客様がいらしてるんだよ」

縁「分かった」

民子「緒花! しっかりしろ!」

巴「緒花ちゃんどうしたの!」

緒花「ちょっと気持ち悪い・・・」

菜子「緒花ちゃん・・・」

縁「すぐに病院に連れていくから!」

徹「おい!緒花! なにがあった!?」

民子「・・・」

BBA「仕事に戻りなさい」

徹「でも」

BBA「お客様を待たせる気かい」

徹「はい・・・」

菜子「緒花ちゃん大丈夫かな・・・」

民子「・・・」

菜子「みんち?」

民子「あいつ、よく鼻血出してた」

菜子「ここのところよく出てたね」

民子「明日、病院行ってくる。菜子も行く?」

菜子「うん・・・」

菜子「じゃあ、また明日ね」

民子「うん」

民子「ゴミ箱に血のついたティッシュだらけ・・・」

民子「よいしょっと」

民子「シーツにもついてる・・・」

民子「緒花、どうなったんだろ・・・」

民子「そろそろ寝よっかな・・・」

民子「・・・」

民子「」スースー

緒花「おはよみんち!」

民子「ああ!!?? 緒花!?」

緒花「おほ!? なに大声だしてるの?」

民子「だって昨日病院に・・・」

緒花「病院? 昨日はずっとここで休んでたじゃん。 おかげで今日は元気だよ!」

民子「・・・あぁ、夢かぁ」

緒花「どんな夢みたのかな!」

民子「・・・」

緒花「えへ」タラー

民子「緒花、また鼻血出てる」

fin.


エンディング "Bring me to life" Evanescence

まあ分かってるとは思うけど、このみんちは緒花ちゃんを遺伝子性の脳腫瘍持ちだと疑ったっていうだけの話だ

それは興奮する

はよ

白血病も鼻血出んのか

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