コーウェン「進撃の巨人」スティンガー「うん」(467)

コーウェン「ぬああああああ」ブンッ

巨人「がああああ」ヒュー

巨人「」ドゴーン

スティンガー「さ、さすがだね、コーウェンくん」

コーウェン「いや、まだみたいだ」

巨人「ああああ」ムクッ

スティンガー「首が折れても生きてるね」

コーウェン「ふふふふ…楽しいね、スティンガーくん」

コーウェン「しょせん劣等生物。我々には勝てんよ」

スティンガー「コーウェンくん、ゲッターの修理が終わったよ」

コーウェン「一人足りないが問題ない」

コーウェン「そうだろ?スティンガーくん」はぁと

スティンガー「うん、そ、そうだねコーウェンくん」

コーウェン・スティンガー「ゲッターロボ、発進!」

ゲッタードラゴン「…」クワッ

バシュッ

スティンガー「これからどうしようか、コーウェンくん」

コーウェン「あの壁は…」


その日、人類は体験する
圧倒的な力の差を

終わり

三年前


キース「貴様は何者だ!」

アルミン「ハッ!シガンシナ区出身、アルミン・アルレルトです」



キース「…」ジロッ

弁慶「…」

キース「…」ジロッ

隼人「…」

キース「…」ジロッ

竜馬「…」

キース「よし、後ろを向け!」

ザッ

竜馬(一ヶ月前…俺たちはスティンガーとコーウェンと戦っていた…)

竜馬(俺たちが有利だったが、やつらは異次元に逃げていった)

竜馬(逃すまいとして次元の穴に突っ込んだはいいが、真ドラゴンとはぐれてしまった…)

竜馬(気がついたら、隼人と弁慶と、トロスト区の路地で倒れていた)

竜馬(真ゲッターがどこへいったのかはわからん)

隼人(とりあえず俺たちは、事態を把握するために聞き込み調査をした)

キース「逆だコニー・スプリンガー…」

隼人(結果、この世界のことを知ることができたが、ゲッターの行方はわからなかった)

キース「おい、貴様…何をしている」

隼人(この世界にゲッターも来ているとして、壁の中でゲッターは隠しようがない。ということは、ウォールローゼの外側にあるはず)

隼人(しかし外側に出るためには、調査兵団に入るしかない)

隼人(何より、巨人と生身で戦うための技術が必要だ)

サシャ「蒸かした芋です」

弁慶(食い扶持も確保しなくちゃならんからな)

弁慶(兵士になるのが一番というわけだ)

キース「半…分…」

サシャ「フー」ドヤ

エレン「あの芋女、まだ走らされてるぞ」

竜馬「当然の罰だな」

コニー「そういえば、あんたら名前聞かれてなかったな」

アルミン「あの、おいくつなんでしょうか?」

隼人「俺は神隼人。見ての通りおっさんだが、年齢は関係ない。俺たちは同期だ」

竜馬「そうだ。俺は流竜馬。タメ口で構わない。これから一緒に過ごす仲間だからな」

弁慶「車弁慶だ」

アルミン「えっと、よろしく!」

弁慶「はは、また子どもができたみたいで嬉しいぞ」ワシャワシャ

アルミン「うわっ、やめてよ」

ミーナ「えっ、家庭持ち?」

弁慶「いや、知人の子を育ててたんだ。血は繋がっていないが、本当の娘のようでな」ナデナデ

アルミン「ぅぅ…///(ナデナデされるの久し振り…)」

ミカサ「そう、血が繋がっていなくても家族」ギュッ

エレン「離せよ」パッ

隼人「そういえばシガンシナ区出身だってな」

食堂




隼人「超大型巨人は見たのか?」

アルミン「う、うん」ワシャワシャ

隼人「どのくらいの大きさだ?」

エレン「壁から首を出すぐらいだ」

竜馬(壁は50m…ゲッターと同じかそれ以上か)

コニー「鎧の巨人は?」

エレン「そう呼ばれているけど、俺には普通の巨人に見えたな」

マルコ「じゃあ、普通の巨人は?」

エレン「ウッ…」カラン

弁慶「この話はもうよそう。思い出したくないこともあるだろう」ワシャワシャ

アルミン「弁慶さん、そろそろやめてよ///」

弁慶「はは、すまんな」ポンポン

エレン「巨人なんてな、実際大したことねえ。立体機動装置さえ使いこなせれば、俺たちでも奴等と戦える」

エレン「俺は調査兵団に入って、巨人を一匹残らず駆逐してやる!」

ジャン「調査兵団に入るって?」

エレン「ああ…あんたは憲兵団志望だったな」

ジャン「俺は自分に正直でね。内地にいって安全に暮らしたいんだ。調査兵団なんて死に急ぐようなもんだろ」

エレン「なんだと」ガタッ

竜馬「やめろ。奴の言ってることは間違いじゃない。誰しも命は惜しい」ガッ

エレン「ぐっ…」

カンカンカン

ジャン「…いや、悪かった。俺もあんたの考えを否定したい訳じゃないんだ。これで手打ちにしよう」スッ

エレン「…ああ」ポン

スタスタ

ジャン「!」

ジャン「あ、あんた!」

ミカサ「何?」

ジャン「いや、見慣れない顔立ちだと思って…その黒髪、とてもキレイだ」

ミカサ「どうも」スタスタ

ジャン「…ハッ!」ダッ

隼人「青春だな」

竜馬「勝ち目は無さそうだがな」

弁慶「俺たちも寝るか」スタスタ

コニー「何拭ったんだよ!?」

ジャン「人との信頼だ…」

翌日


キース「今から貴様たちの立体機動の適正を見極める!これができんやつは囮にも使えん!すぐに開拓地へ戻ってもらう!」

教官「これは立体機動の初歩中の初歩だが、この段階から才能の差が見てとれる」

教官「あれを見てみろ」

ミカサ「…」プラーン

竜馬「…」プラーン

隼人「…」プラーン

弁慶「…」プラーン

教官「全くブレがない。何をどうすればいいのか全てわかるのだろう。才能とはそういうものだ」

教官「今年は優秀なのが多いようだ」

隼人「余裕だな」

弁慶「そりゃゲッターに乗ってりゃな」

キース「上体を起こせ!!」

エレン(なんだこれ…)

竜馬「…」

あと、ネタバレ注意



コニー「悪いけど、俺天才だから」

ジャン「俺は逆に教えてほしいね」


ライナー「すまんが、ぶら下がるのにコツがいるとは思えん」

ベルトルト「あの三人ならもっと何かわかるんじゃないかな?」


隼人「あの訓練のコツ?」

弁慶「うーむ…」

エレン「もうあんたたちしかいないんだ」

弁慶「とは言ってもなぁ」

竜馬「…ちょいと失礼するぞ」モミモミ

エレン「うわっ///なんでいきなり腕揉んでんだよ///」

竜馬「我慢しろ…次は脚だ」モミモミ

竜馬「ふむ…」モミモミ

竜馬「アルミン、失礼するぞ」モミモミ

アルミン「ひゃぁ///」

竜馬「…」モミモミ

竜馬「筋肉がないわけじゃない。むしろアルミンよりしっかりしている」

隼人「となると、バランス感覚か?」

竜馬「いや、ただぶら下がるだけの段階で、そこまでバランス感覚は必要ない」

エレン「じゃあ何が原因なんだよ?」

竜馬「…おそらく装備の欠陥だな。明日、点検箇所以外にも違いがないかチェックしてみろ」

翌日

エレン「おお…」ブラブラ

キース「このベルトの破損、よく見つけたな。合格だ。訓練に励め!」

アルミン「本当に壊れてたんだ」

弁慶「竜馬、いつ気づいたんだ?」

竜馬「確証はなかったが、エレンが逆さまになってた時だ。他の出来ないやつと比べても、明らかに次元の違う下手くそっぷりだったからな」

隼人「やれやれ」チラッ

隼人「昼食が待ち遠しい」

二年後

アルミン「はぁ…はぁ…」タッタッタッ

キース「どうしたアルレルト!貴様だけ遅れているぞ!」

アルミン「はぁ…はぁ…」タッタッタッ

キース「貴様にその荷物は重いか!?貴様だけ荷物を下ろすか!?」

キース「これが実戦なら、貴様はここで巨人のエサだ!」

アルミン「はぁ…はぁ…くそっ!」タッタッタッ

ライナー「貸せ!」バッ

アルミン「ライナー、そんなことしたら、ライナーまで…」ハァ ハァ

ライナー「バレないように尽くせ!」タッタッタッ

キース(ライナー・ブラウン。屈強な体格と精神を持ち合わせており、仲間からの信頼も厚い)

弁慶「ライナー、荷物をアルミンにかえせ」タッタッタッ

ライナー「でもよ、弁慶さん…」タッタッタッ

弁慶「気持ちはわかるが、それではアルミンのためにならん!」タッタッタッ

アルミン「はぁ…はぁ…」タッタッタッ

キース(クルマ・ベンケイ。高齢ながらブラウンと同等以上の体力と精神力を持つ。また、ブラウン同様仲間からの信頼が厚い)

キース(ブラウンが兄貴分なら、ベンケイは父親分といったところか…)

アルミン「くそっ、足手まといは、死んでもごめんだ!」バッ

ライナー「あっ、おい!」タッタッタッ

アルミン「はぁ…!はぁ…!」ダッダッダッ

弁慶「見ろ。アルミンは自分に負けたくないんだ。手を出さずに見守ってやるのが、優しさだ」タッタッタッ

ライナー「…なるほどな。伊達に年は食ってないな」タッタッタッ

弁慶「当たり前だ。子どもを一人育て上げたんだぞ」タッタッタッ

キース(アルミン・アルレルト。体力は兵士の基準に満たないものの、座学ではトップ。自信を持てば才能が開花する可能性あり。ベンケイのサポートが良い方向へ向けば…)

立体機動 斬撃訓練

アニ「ふっ!」ザシュ

キース(アニ・レオンハート。斬撃に非の打ち所がないが、仲間から孤立ぎみ)

ベルトルト「ふっ!」ザシュ

キース(ベルトルト・フーバー。どの訓練もそつなくこなし、高い潜在能力を感じさせるが、積極性に欠ける)

隼人「ふっ!」ズバッ

キース(ジン・ハヤト。ベンケイと同じく高齢ながら高い身体能力と精神力を持つ。対人格闘術は今期のトップ。対巨人訓練でも、的確にうなじを捉えている)

ジャン「ちっ!斬撃じゃこいつらに勝てねえ!」

ジャン、コニー、サシャは原作通りなのでカット

ミカサ「ふっ!」ザシュ

キース(ミカサ・アッカーマン。あらゆる訓練で上位に位置する。若手の中ではトップで、歴代でも類を見ない逸材との評価は妥当)

エレン「ふっ!」ザシュ

エレン「ちぃっ!またミカサより浅い!」

キース(エレン・イェーガー。特に秀でた点はなかったが、死に物狂いの努力で力を伸ばした。また、強い目的意識をもつ)

ヒュッ

竜馬「うおらぁあああ!」ズバシュッ

ゴトン!

キース「リョウマ訓練兵!誰が首まで落とせと言った!目的はうなじを削ぐことだ!」

竜馬「ハッ!」ズバシュッ

キース(ナガレ・リョウマ。立体機動、体力、パワーの全てが規格外。座学も上位。唯一、熱くなると回りが見えなくなることがあるのが欠点だが許容範囲。リヴァイを超えていると評価されている)

対人格闘訓練

ライナー「うらぁ!」ヒュッ

隼人「ふん!」シュッ ドスッ

ライナー「いてぇ!」ポロッ

隼人「俺の勝ちだな」

エレン「こんな訓練、巨人と戦うのに意味ないだろ…時間の無駄じゃねえの?」スッ

竜馬「エレン、兵士の仕事は巨人と戦うだけじゃないんだ。犯罪者を捕まえたり、暴動が起きたときに鎮圧したりな」スッ

エレン「ふっ!」ダッ

竜馬「ほっ!」ヒュッ ドガッ

エレン「ぐぎっ!」ドサッ

竜馬「そんなようじゃ、平常時にクビになっちまうぜ?」ギギ

エレン「ギブだ!ギブ!」バンバン

竜馬「ちとやり過ぎたな」パッ

エレン「死ぬかと思ったぜ…」

隼人「竜馬、次やるぞ」ザッ

竜馬「わかった。エレン、ライナーと組んでくれ」スッ

エレン「よろしくな、ライナー」スッ

ライナー「ああ、まず俺が暴漢だな…」スッ

ライナー「いくぜっ!」シュッ

エレン「くっ!」ガッ

エレン「せいっ!」グイッ

ライナー「うっ!?」ドサッ

ライナー「いってえ…」

エレン「わりぃ、力の加減が難しくてよ」スッ

ライナー「いや、大丈夫だ」ガシッ

竜馬「うおりゃあぁ!」ブン ブン

隼人「…」サッ サッ

竜馬「そこだ!」シュッ ドゴッ

隼人「くっ…」ヨロッ

竜馬「もらった!」グオッ

隼人「!」ゴロッ

ドスッ

竜馬「ちっ、外したか」ヌキッ

隼人「甘いな」スクッ

弁慶「おしいな」

アルミン「ちょっと!本気でやりすぎだよ!ナイフが地面に突き刺さってるじゃん!」

竜馬「当然だ。俺はこいつを殺すつもりでやってるからな」スッ

隼人「やれるもんならやってみろよ」スッ

弁慶「ま、色々あったんだ。アルミンは気にしなくていい」ポンポン

アルミン「でも…」

弁慶「さっ、アルミンも続きだ。サボりは良くない」

アルミン「そうだけど…」

隼人「ふっ!」シュッ

竜馬「ちっ!」ゴッ

ライナー「さすがトップ二人はレベルが違うな」

エレン「次元が違って参考にならないってやつだな」

ライナー「さて…おっ、あれを見ろよ」

エレン「えっ…ああ、アニか。また教官にバレないようにサボってるな」

ライナー「竜馬さんも言ってたろ?兵士として、しっかりと訓練すべきだ」

ザッ

ライナー「おい」

アニ「…?」



………


ーナイラ「…」

アルミン「すごい…」

弁慶「見事だな」

弁慶「アルミンも練習すればライナーを倒せるようになる」

アルミン「ホント!?」

弁慶「ああ。要は相手のバランスを崩して、そこを狙うってことだからな」

弁慶「お前には柔道を教えてやろう」

隼人「ライナーを倒すか…思わぬ伏兵だな」

竜馬「おもしれえ。おいアニ!次は俺と組んでくれ!」

アニ「…いいけど」

アニ「ふっ!」ゲシッ

竜馬「…なかなか良い蹴りだな」

アニ「っ!?ふっ!くそっ!」ゲシッ ゲシッ

竜馬「圧倒的な力の差の前では、小手先のテクニックは通用しない」ガシッ

アニ「きゃっ!?」ドサッ

竜馬「相手が悪かったな。これに懲りたら、これからは訓練をサボるんじゃねえぞ」

アニ「…」

弁慶「大雪山おろしぃいい!」ブン!

アルミン「うわああああああ」ピュー

キース「ベンケイ!ふざけるな!」

夕食時

アルミン「全身が痛い…」

弁慶「ははっ、ちと気合いを入れすぎたな」

アルミン「弁慶さんが投げ飛ばすからだよ」

弁慶「柔道ってのは、そういうもんだ。しかしお前もなかなか飲み込みが早い。自信を持てよ」ポンポン

アルミン「えへへ…」

ミーナ「弁慶さんとアルミンって、仲いいよね」

弁慶「昔育ててたのが男の子みたいな女の子だったからな」

アルミン「それどういう意味だよ!」

弁慶「ははは、そうやってムキになるとこも似とるな」ワシャワシャ

アルミン「あーもう」

ミーナ「…親子みたいだね。羨ましっ」

弁慶「何言っとる、ミーナも俺にとっては大事な娘も同然だぞ?」ワシャワシャ

ミーナ「きゃっ!ちょっと、女の子の頭をいきなり撫でるなんて、セクハラよ!」

弁慶「はははは」

竜馬「弁慶のやつ、楽しそうだな」

隼人「ああ…元気が自立して、寂しくて仕方がないのかもしれんな」

竜馬「いつか、俺たちは帰らなければならんのだぞ。あまり親しくなるのは…」

隼人「弁慶もわかってるだろうさ。今だけはいいじゃないか」

ジャン「おいマルコ。正直に言えよ。憲兵団に入るのは、安全で快適な内地での生活が待ってるからだって」

エレン「ジャン」ガタッ

ワーワー
フザケンナウラヤマシイ

竜馬「またやってんのか」

隼人「若い証拠だ。好きにさせてやれ」

竜馬「お前、言うことがジジイみたいになったな」

隼人「お前は時間を飛んでるから、まだ少し若いしな」

トーマス「憲兵団に入らないのか?」

竜馬「ああ。俺たちは調査兵団にする」

ミーナ「もったいないよ」

竜馬「最初から決めていたからな」

エレン「なんで竜馬さんたちは調査兵団に入るんだ?」

隼人「…壁の外を探索したいからな。調査兵団はその第一歩だ」

エレン「なるほどな」

ジャン「けっ、死に急ぎやがって」

翌日
トロスト区

竜馬「門兵の手伝いが、最後の訓練か」

アルミン「竜馬さん、本当に調査兵団に入るの?」

竜馬「ん?ああ。そういうお前も調査兵団にするらしいな」

アルミン「うん…」

竜馬「自分で決めたことには自信を持て。他人に理解される必要はない」

アルミン「…」

竜馬(ジジイ…)

ゴォオオオオ

アルミン「うわ!?何の音!?」

竜馬「上だ!」

アルミン「あれは…隕石!?」

竜馬「でかいな……っ!?」

………

弁慶(あれは、ゲッタードラゴン!)

………

隼人(コーウェンとスティンガーか!)

ゴォオオオオ

スティンガー「以上発生!飛べないよ、コーウェンくん!」

コーウェン「やはりドラゴン号なしでの次元跳躍は!」

スティンガー「制御不能!墜落するよ!」

コーウェン「ま、どうせ死なないし、潔く墜落しよう!」

スティンガー「一応逆噴射!」

ゴォオオ

ドカン

シュー

コーウェン「…無事かい、スティンガーくん」

スティンガー「大丈夫だよ、コーウェンくん。奴らから逃げ切れたかな?」

コーウェン「追いつかれたのならとっくにお陀仏だよ。ゲッターの損傷具合を調べよう」

スティンガー「うん。…大丈夫、時間はかかるけど、自己修復できるよ。ゲッター線の数値も高いし」

コーウェン「炉心を露出させて、ゲッター線を多く吸収させる」ピッ

ウィィィン

スティンガー「これなら二、三週間でドラゴン号の生成も可能だよ、コーウェンくん」


※話の都合により、ゲッターは自己修復、増幅が可能です

巨人「…」ズシン ズシン

コーウェン「なんだ?」

スティンガー「この星の人間かな?コーウェンくん」

巨人「…」スッ

コーウェン「おっと、ゲッター炉心には触れるな」ガッ

巨人「…」グググ

コーウェン「wwwww劣等生物が、我々に素手で勝てると思うなよ」グググ

スティンガー「コーウェンくん、こいつに寄生してみるね」パキパキ

巨人「…」ピキピキ

スティンガー「…だめだったよコーウェンくん」パキパキ

コーウェン「我々が寄生できないとは、どうなっている…」グググ

コーウェン「ま、邪魔者は排除するのみ」グググ

コーウェン「ぬああああああ」ブンッ

巨人「がああああ」ヒュー

巨人「」

スティンガー「さ、さすがだね、コーウェンくん」

コーウェン「いや、まだみたいだ」

巨人「ああああ」ムクッ

スティンガー「首が折れても生きてるね」

コーウェン「生命力があるね。…ん?」

巨人2「…」ズシン ズシン

巨人3「…」ズシン ズシン

コーウェン「仲間がいたのか」

スティンガー「こいつら、どうやらゲッター炉心に用があるみたいだよ」

コーウェン「スティンガーくんは投げたやつを頼む」

スティンガー「う、うん。頼んだよ、コーウェンくん」

コーウェン「ぬああああああ」シュババ

巨人2・3「があああああ」ズシーン

スティンガー「コーウェンくん!こいつ、腕を切っても再生するよ!」シュババ

コーウェン「こっちもだ!」シュババ

スティンガー「すごい!地球人とは体の構造が異なるんだね!」グチャ

コーウェン「ゲッターが修復し終わるまでの暇潰しにはもってこいだ」シュババ

コーウェン「ふふふふ…楽しいね、スティンガーくん」

トロスト区・壁上


トーマス「どうやら隕石はウォールマリアよりだいぶ外に落ちたらしい」

エレン「よくわかるな、そんなこと」

トーマス「なんでも、落ちてくる角度と速度で大体の位置がわかるらしい」

ミーナ「なーんだ、つまんないの」

エレン「ただでさえ壁の中は狭いのに、隕石まで落ちてきたらたまんねえよ」

サシャ「あの…皆さん。食糧庫からお肉盗ってきました」ハァ ハァ

一同「!?」

トロスト区・ウォールローゼの内門


竜馬「奴らは大体この位置だ」ピッ

隼人「こんなざっくりとした地図、あてになるのかよ」

弁慶「位置は気にすることじゃないだろ。問題は奴らが来たってことだ。こっちにはゲッターがないんだぞ」

隼人「んなことぐらい、わかってるさ。こっちには打つ手なしだ」

竜馬「ただ、奴らのゲッターはだいぶくたびれていたように見えた。すぐ襲ってくるとは思えん」

弁慶「しかしなぜ今頃現れたんだ?」

竜馬「宇宙にでも行っていたとかか?」

隼人「…うーむ」

アルミン「…」コソッ

ドゴォオン

弁慶「なんだ!?次は何の音だ!?」ガタッ

隼人「あっちの門からだ!」ガタッ

竜馬「ちっ、奴らか!?」ガタッ


隼人「門から土煙が出てるぞ」

竜馬「おい、ありゃ…」

超大型巨人「…」ヌッ

隼人「あれが超大型巨人か!」

弁慶「さっきのは門が破られた音だったようだな」

竜馬「ちくしょう、こんな時に!」

弁慶「とにかく今俺たちができることをやるしかない!」

隼人「マニュアル通りに動くぞ!まずは近隣住民に避難を呼び掛けつつ、本部に直行だ!」

本部


隼人「俺たちは後衛だとよ」

弁慶「何?他の訓練兵は中衛なのにか?」

隼人「最終防衛ラインを任されたってことだ」

弁慶「納得いかんな。前衛を精鋭で固めて被害を最小にするのが基本だろ」

竜馬「それは俺たちの基本だろ。ここにいる以上、ここのルールには従うべきだ」

弁慶「しかしだな…」

隼人「他の訓練兵が心配なのはわかるが、兵士なら上の命令に従うべきだ」

弁慶「…ふん」

隼人「しかし超大型巨人は、門を破壊した後、壁上の固定砲を破壊し、消え去った……妙だな」

弁慶「エレンの報告か…」

竜馬「確かに妙だ。基本的に巨人は知能が低いってんだろ?それが本当なら、一番薄く破りやすい門を狙って破壊できるわけがねえ」

隼人「身長と同じで個体差かもしれん。とにかく今回の初陣で、巨人の能力を把握する必要があるな」

竜馬「弁慶、他の訓練兵に『訓練と実戦は違う。絶対に油断するな』と伝えておいてくれ」

弁慶「わかった」タッ

隼人「そう言う資格があるのか?巨人と戦ったことのない俺たちに」

竜馬「インベーダーよりはマシに決まってるだろ」

隼人「確かに」フッ

隼人「だが油断は禁物だ」

タッタッタ

フランツ「大丈夫だよハンナ…僕が必ず君を守るから」

ハンナ「フランツ…」

弁慶「フランツ、お前も死ぬなよ。ハンナが悲しむぞ」

ハンナ「弁慶さん!」

フランツ「当然だよ!僕は帰ったらハンナと…」

弁慶「馬鹿野郎!続きは帰ってから二人でひっそりとしろ!俺には刺激が強い」

フランツ「はは、そうだね」

弁慶「わかっているとは思うが、訓練と実戦は違う。油断するなよ」

弁慶「それと…」コソッ

弁慶「もし勝てないと判断したら逃げろ。いいな」ヒソヒソ

ハンナ「それは敵前逃亡で死刑じゃ…」ヒソヒソ

弁慶「いや、そうじゃない。功を焦ったり、命令だからといってただがむしゃらに突っ込むのは馬鹿のやることだ。勝算が皆無ならば一時撤退は許される。生きていれば反撃のチャンスはあるからな」ヒソヒソ

弁慶「この作戦の目的は住民の撤退が済むまでの時間を稼ぐことだ。巨人を引き付けるだけでいい。逃げ回っていても大丈夫だ。無理に戦って死ぬことはない」ヒソヒソ

フランツ「確かにそうだけど…」ヒソヒソ

弁慶「何、討ち漏らした巨人は俺たちが始末する。後ろを心配することはない」ポン

弁慶「とにかく生き延びろ。いいな」ダッ

フランツ「弁慶さんもご武運を!」



エレン「アルミン、落ち着け!」ガッ

アルミン「…ごめん、大丈夫」

ミカサ「…」

弁慶「お前たち、そこにおったか!」スタスタ

アルミン「弁慶さん…」

弁慶「竜馬からの伝言だ。『訓練と実戦は違う。絶対に油断するな』だ」

エレン「それくらい言われなくてもわかってる!」スタスタ

ミカサ「エレン!」ダッ

アルミン「エレン…」

弁慶「…」

弁慶「アルミン、お前は賢い。自分を抑制し、的確な行動をすることができる」ポンッ

アルミン「…」

弁慶「でもな、エレンは違う。お前の方がよくわかっているとは思うが、あいつは熱くなると竜馬よりも周りが見えなくなる。竜馬はあれだが、エレンには力がない。無鉄砲な行動を起こす前に、お前が食い止めてくれ」

アルミン「…」コクッ

弁慶「無理に戦うな。どうしたってトロスト区は放棄せにゃならんのだ。逃げてでも生き延びろ。約束しろ」グッ

アルミン「…うん」

弁慶「よし、作戦が始まる。行くぞ」ワシャワシャ

アルミン「うわっ、やめてよ」ワシャワシャ

弁慶「はははは」ワシャワシャ

後衛

竜馬「訓練兵精鋭班4名、後衛の任に就きます」

イアン「助かる。我々の任務は前衛と中衛を突破した巨人の掃討、及び住民の避難誘導だ」

イアン「我々が突破されることは許されない。気を引きしめて任務に当たれ」

竜馬「ハッ!」バッ

ミカサ「エレン…」

弁慶「心配するな。住民の避難が終われば、あいつらの撤退を支援できる」

ミカサ「…!」

隼人「そうだ。今は目の前のことに集中しろ。今はな」

竜馬「ああ。今は、な」



竜馬「うらあああ!」ズバッ

巨人「」ズシーン

隼人「今ので三体目か」

竜馬「中衛が粘ってくれているのか」スタッ

隼人「もしくは食事の最中かもな」

ミカサ「…」

竜馬「ありえる話だが、そうは思いたくねえな」

弁慶「ん?ありゃ…」

奇行種「…」ズシン ズシン ズシン ズシン

駐屯兵1「くそっ、追い付けねえ!」バシュ

駐屯兵2「奇行種め!」バシュ

奇行種「…」ズシンズシン

竜馬「ちっ!あっちは門だ!」

ミカサ「食い止める!」バシュ

シュルシュル

ミカサ「ふっ!」ザシュッ

奇行種「」ズシーン

住民「おおぉ…」

ミカサ(刃が…)チャッ

ミカサ「…!…何を、しているの?」

隼人「ん?何門の前で止まってんだ?」スタッ

弁慶「駄々をこねてるやつがいるようだな…」スタッ

ミカサ「今、仲間が死んでいる…住民の避難が完了しないから…巨人と戦って死んでいる…」

商会のボス「当然だ!住民の命や財産を守るために心臓を捧げるのがお前らの務めだろうが!」

ミカサ「…」スッ

隼人「すみませんが、どいてくれませんかね?斬りますよ?」チャッ

ミカサ「…隼人さん!」

商会のボス「やってみろ!俺はこの街の…」

隼人「最後だ。どけ」ギロッ

商会のボス「うっ…」

商会のボス「荷台を引け…」

隼人さんなら耳ぐらいは落としてから言いそうだな

少女「ありがとう!」

隼人「…ふん」バシュ

少女母「おかげでみんな助かりました。感謝いたします」

ミカサ「…」カシャ トン

少女「わぁ!」


竜馬「本来ならお前があれをするんじゃねえのか」

隼人「ガラじゃねえよ」スタッ

竜馬「もうガラにもねえことしたじゃねえか」

隼人「兵士を無駄に損耗するわけにはいかんからな。元司令として、当然だ」

>>96
さすがにそこまでやるとみんなパニックになって避難が遅れるから隼人はしないと思う

ミカサ「…」スタッ

イアン「よく仕留めた、アッカーマン。さすがだな…」

ミカサ「ありがとうございます…しかし焦って一回の攻撃で…刃をなまくらにしてしまいました。次は注意します」

弁慶「ははっ、それなら竜馬に刃を渡してやってくれ。こいつならなまくらだろうが関係ない」

竜馬「おいおい。俺をなんだと思ってんだよ」

隼人「首席の強いおっさんだ」

竜馬「お前らの方がおっさんじゃねえかよ」

弁慶「はははは」

イアン(こいつらは間違いなく逸材だ…巨人を難なく蹴散らしている)

イアン(しかしこの落ち着きはなんだ?談笑する余裕もあるとは…)

……

カン カン カン

竜馬「撤退の合図か」

ミカサ「!」

イアン「撤退だ!ガスを補給しろ!壁を登るぞ!」

ミカサ「前衛の撤退を支援してきます」バシュ

イアン「な!?」

弁慶「待て!ミカサ!先にガスを補給しろ!」

隼人「行っちまった…」

竜馬「とにかくガスの補給だ。おいあんた!刃もよこせ!」

駐屯兵1「俺か?」

竜馬「そうだ、早くしてくれ!」

……

ミカサ「アニ!」スタッ

アニ「ミカサ!後衛のはずじゃ…」

竜馬「よっと」スタッ

隼人「やっと追いついた」スタッ

弁慶「老体には堪えるな」スタッ

ライナー「あんたら…」

ミカサ「エレンの班を見かけなかった?」

アニ「私は見てないけど、壁を登れた班も…」

ライナー「そういや、あっちに同じ班のアルミンがいたぞ」

ミカサ「アルミン!」タッ

アルミン「!」ビクッ

弁慶「おお、無事だったか!」タッ

竜馬「アルミン一人か…」ボソッ

隼人「のようだな…」

ミカサ「アルミン、ケガはない?大丈夫なの?」

アルミン「…」コクッ

ミカサ「エレンはどこ?」キョロキョロ

アルミン「…ぅ」ポロポロ

弁慶「まさか…」

…略…

アルミン「以上五名は自分の使命を全うし…壮絶な戦死を遂げました…」

サシャ「そんな…」

隼人「俺たちでも少し手こずる相手だ。普通の連中ならこんなもんだろ」ヒソヒソ

竜馬「そうだが…まさかエレンが…」ヒソヒソ

ミカサ「アルミン、落ち着いて。今は感傷的になってる場合じゃない。さぁ、立って」

アルミン「…」

弁慶「ミカサの言う通りだ。悲しんでいても何も変わらん。お前だけでも生きていてくれて、よかった」ポン

ミカサ「…マルコ、本部に群がる巨人を排除すればガスの補給ができてみんなは壁を登れる。違わない?」

マルコ「あ…あぁ、そうだ…けど、あるだけの数は…」

ミカサ「できる」スッ

マルコ「え…」

ミカサ「私は…強い…あなた達より強い…すごく強い!」

ミカサ「…ので」

…略…

ミカサ「戦わなければ、勝てない」ダッ

マルコ「お、おい!」

ジャン「オイ!俺たちは仲間に一人で戦わせろと学んだか!?お前ら、本当に腰抜けになっちまうぞ!」バシュ

ライナー「そいつは心外だな」ダッ

マルコ「はぁ…」ダッ

竜馬「おいおい、あいつ、俺たちより強いってか?」ダッ

隼人「それはないな。力の差を見せつけてやるのも面白い」ダッ

弁慶「はっ!アルミン、行くぞ!」ダッ

アルミン「う、うん」ダッ

うおおおお!

ミカサ「…」ザシュ

巨人「」ドシーン

ジャン「急げ、ミカサに続け!とにかく短期決戦だ!俺たちのガスが無くなる前に本部に突っ込め!」ビュン

隼人「いい判断だ。じっとしてたら巨人がどんどん増えてくるだけだからな」ビュン

弁慶「しかし速すぎる!ガスを蒸かしすぎだ!あれでは…」

ミカサ「!」プスッ

ガンッ

アルミン「ミカサ!」バシュ

コニー「おい、アルミン!」バシュ

弁慶「ちぃ、言ってるそばから!竜馬、隼人、そっちは任せた!」バシュ

竜馬「弁慶!」ビュン

隼人「竜馬、放っておけ!俺たちはこっちのガキ共の御守りだ!」ビュン

……

弁慶「くそっ、ミカサのやつ、どこに落ちたんだ!」

コニー「おい、あそこに巨人が二体いるぞ」

アルミン「…いた!下だ!」バシュ

アルミン「ミカサ!」ガシッ

ヒュゥ ドサッ

アルミン「ミカサ!ケガは!?」

ミカサ「私は大丈夫…」

弁慶「よし、すぐに移動だ!近くに巨人がいる!」

コニー「まずい、もう一体きたぞ!」

ミカサ「いや、あの巨人は…」

エレン巨人「アアアア!」ドゴッ

ブチッ

巨人「」ドサッ

エレン巨人「…」ドスッ

巨人「」

アルミン「とどめを刺した…」

弁慶「弱点を知っているのか…」

コニー「とにかく逃げねえと。あいつがこっちに来たら…」

アルミン「いや…僕たちに無反応だ。とっくに襲ってきてもおかしくないのに…」

弁慶「奇行種だからだろう、としか今は言えんな。とにかく本部に向かってる連中に合流せにゃならんが…」

アルミン「…ミカサ、ガスが空でしょ?僕のと交換するんだ!」カチャカチャ

ミカサ「アルミン!?」

アルミン「僕が持ってても意味がない。ミカサならみんなを助けられる!」カチャカチャ

ミカサ「!」

弁慶「心配するな。アルミンは俺が抱えて飛んでやる」

アルミン「でも、巨人が大勢いるところを人一人抱えて…」

弁慶「馬鹿野郎!ごたごた言ってないでさっさと行くぞ!」ヒョイ

ダッ

アルミン「…」

アルミン「!」

アルミン「ちょっと待って!」

弁慶「ん?」ピタッ

コニー「なんだよ?」

アルミン「提案がある」



ひぃぃぃ

ジャン「…」

ジャン「今だ!巨人が少しでもあそこに集中しているスキに本部に突っ込め!」ダッ

マルコ「今しかない!」ダッ

隼人「竜馬、ガスはあとどのくらいだ!」バシュ

竜馬「わからんが、もうそうはもたねえだろうよ!」ビュン


巨人「…」ガシッ

ジャン「ふっ!」ズバッ

竜馬「やるな、ジャン!」プスッ

竜馬「!?」カチカチ

竜馬「ちくしょう、ガス切れか!」スタッ

竜馬「あと少しなんだが…」

巨人「…」ズシン

竜馬「ちょうどいい!踏み台にさせてもらうぜ!」ダッ

巨人「アーン…」

竜馬「ふっ!」タンッ

巨人「(´・ω・`)」

竜馬「うおおお!」ガシャーン

ゴロゴロ

竜馬「いてて…」

隼人「竜馬!無事だったか!」

竜馬「お前を殺すまで死ねるかよ」

隼人「ふっ…」

ドオオオン

巨人「…」ニヤニヤ

うわああああ

隼人「くそっ!人が集中しすぎたか!」

ジャン「…」

竜馬「ジャン!何ぼさっとしてる!逃げるぞ!」

巨人「」ドオオン

竜馬「!?」

エレン巨人「アアアア!」

ジャン「何だ…ありゃ…」

ガシャーン

ミカサ「…」スタッ

コニー「くっ…」スタッ

弁慶「よっ…」スタッ

アルミン「弁慶さん、ありがとう」

弁慶「やったな、アルミン。お前の作戦のおかげだ!」バシバシ

アルミン「痛い!」

竜馬「弁慶!」

隼人「作戦って何のことだ?」

コニー「あの巨人は、他の巨人を殺しまくる奇行種だ!しかも俺たちには興味がねえ!」

弁慶「やつをここまで誘導してきた。あれが上手く周りの巨人を殺してくれれば、俺たちは助かる」

ジャン「そんな夢みたいな話…」

ミカサ「夢じゃない。これが現実的に私たちが生き残るための最善策」

隼人「…」



ジャン「弾は本当に散弾でいいのか?」

ジャン「そもそもこの鉄砲は、巨人相手に役に立つのか?」

ミカサ「…」

アルミン「…無いよりはずっとマシだと思う」

アルミン「補給室を占拠している3、4m級が7体のままなら、この程度の火力でも7体同時に視覚を奪うことは不可能じゃない」

アルミン「まず…」

…略…

アルミン「運動能力的に最も成功率が高そうな7人にやってもらうけど…」

竜馬「なるほどな」

隼人「他に良さそうな案は思い付かん。異義はない」

アルミン「全員の命を背負わせてしまって…その…ごめん」

ライナー「問題ないね」

弁慶「必ず成功させてやる。心配するな」ポン

ジャン「リフトの用意ができたぞ!」

コニー「鉄砲もだ!全部装填し終わった!」

フランツ「ハンナ、帰ったら、その…」

ハンナ「フランツ…」

弁慶「おい、こんなときにやめろ!おっさんには刺激が強すぎると言っただろうが…」

ハハハハ


ゴゴゴゴ

巨人「…」ズシン

マルコ「待て…」

巨人「…」ズシン

マルコ「待て…」

巨人「…」ズシン

マルコ「撃て!」

ドドドド

竜馬「いくぜっ!」シュタッ

隼人・弁慶・ミカサ・ライナー・ベルトルト・アニ「ふっ!」シュタッ

ズバッ

ミカサ(捉えた…!)スタッ

ミカサ(皆は…!?)

竜馬「よっと」スタッ

隼人「他のやつは!?」スタッ

ライナー「っと」スタッ

ベルトルト「…」スタッ

アニ「ふぅ…」スタッ

巨人「…」ガシッ

弁慶「しまった!?」

マルコ「弁慶さん!」

竜馬「馬鹿野郎!討ち漏らしやがって!」

巨人「…」ググッ

弁慶「この野郎…!」ググッ

巨人「…!?」ベキッ

弁慶「おおおおお!」グオッ

ライナー「巨人を持ち上げた!?」

弁慶「ライナー!そこを退いてろ!」

弁慶「大雪山おろぉぉおし!」ブンッ

巨人「…」ヒュー ドカッ

ライナー「うお!」

隼人「ふん!」ズバッ

巨人「」

弁慶「ふー…後始末ありがとよ、隼人」

隼人「お前も老いたもんだな」ゲシッ

巨人「」ゴロッ

竜馬「小さいとはいえ、巨人だぞ。噛みつかれてたらやばかっただろ」

弁慶「面目ない」

ライナー「…あんたら本当に人間か?」

竜馬「ああ。人間だ」

隼人「一応な。誰かマッチ持ってねえか?煙草を吸いたいんだが」

ベルトルト「…」ゴクリ

弁慶「全部仕留めた!補給作業に移ってくれ!」



竜馬「よし、壁を登るぞ」

ジャン「一斉に出るぞ!」

一同「おおっ!」

バシュ

ビュン

ミカサ「…!」ピタッ

ミカサ「…」バシュ

アルミン「ミカサ!?何してるんだ!」スタッ バシュ

弁慶「ん?なんだ?」スタッ バシュ

竜馬「おい!弁慶!」スタッ

アルミン「ミカサ、早く逃げないと」

弁慶「何をやっとる!お前たち!」スタッ

ミカサ「あの巨人…」

隼人「ん?」スタッ

竜馬「よっ」スタッ

巨人「」ガブガブ

エレン巨人「グアアア…」

アルミン「共食い…?」

ミカサ「どうにかしてあの巨人の謎を解明できれば、現状を打開するきっかけになるかもしれないと思ったのに…」

ライナー「同感だ。あのまま食い尽くされちゃ何もわからず終いだ」

竜馬「なら、俺たちで助けるか?」

ジャン「正気かよ!」

弁慶「俺たちならできんこともないが…どうする?隼人」

隼人「…」

奇行種「…」ズシン

アルミン「あれは…トーマスを食った奇行種!」

エレン巨人「アアアアア!」ダンッ

グオッ ドガン

ドオオオン

エレン巨人「ウオオオオ!」

竜馬「全滅か…」

ジャン「…おい、何を助けるって?」

エレン巨人「」ズシーン

竜馬「…さすがに力尽きたか」

エレン巨人「」シュウウウ

エレン「」ブチッ

ミカサ「…!!」ダッ

隼人「何!?」

弁慶「エレン!?」




ミカサ「うわああああん」ダキッ

アルミン「エレン…切断されたはずの腕と足が…巨人に飲み込まれた…」グスッ

アルミン「一体…何が…」ニギッ

弁慶「こりゃあ…一体どうなってるんだ?」

竜馬「俺に聞くなよ」

隼人「…」

竜馬「隼人は何かわかったのか?」

隼人「…いや。わかるわけないだろうが」

……

弁慶「守秘命令か」

隼人「妥当だな。あれは全体の士気に関わる。それに敵かもしれん」

竜馬「しかし、いつまでも隠せることじゃないだろ」

隼人「そりゃ上も承知だろうよ。処分しなけりゃな」

弁慶「処分って…まさか…」

隼人「俺ならそうする。限りなく敵に近いからな。災いの元は早急に断つべきだ」

弁慶「しかしだな、仲間だぞ」

隼人「インベーダーに置き換えてみろ。寄生されたやつを救うには殺すしかない。新たな犠牲者を出す前にな」

ドオオオオン

竜馬「砲声!?」

ライナー「…っ!」バシュ

ジャン「ライナー!?」

ベルトルト「…」バシュ

アニ「…」バシュ

隼人「俺たちも行くぞ!」バシュ

竜馬「おう!」バシュ

弁慶「…」バシュ

ジャン「おい!」

スタッ

竜馬「これは…」

エレン骨巨人「…」シュウウウ

弁慶「巨人…なのか?」

ライナー「…」

エレン「うわっ!?」ブチッ

隼人「どうなって…エレンがやったのか…?」

小鹿「ひいいい!」

大幅カット………


トロスト区奪還作戦


イアン「ここだ!」

竜馬「岩までの最短ルートか…」

隼人「巨人が見当たらんな…囮の連中が上手いことやっているのか」

弁慶「心の準備はいいか?」

エレン「ああ…」

ミカサ「私がエレンを守る」

イアン「よし、行くぞ!」

ダッ

バシュ

バシュ


竜馬「あれか!」

エレン「…」ガリッ


ピカッ

エレン巨人「」メキメキ

ドオオオオン

エレン巨人「アアアアア!」

隼人「…!?」

弁慶「本当に巨人になれるのか…」

エレン巨人「…」ズシン ズシン

ミカサ「…エレン?」

竜馬「まさか…ミカサ!逃げろ!」

ミカサ「!」バッ

エレン巨人「…」グオッ

ドガァ

ミカサ「くっ…」スタッ

エレン巨人「…」ゴォッ

ドゴッ

ミカサ「エレン!私がわからないの!?私はミカサ!あなたの家族!」

隼人「自我を失っているのか?」

弁慶「ミカサ!避けろ!」

ミカサ「!」サッ

エレン巨人「」ドゴォ

ドォォオン

イアン「自滅…」

ミタビ「なんだこいつ…頭の悪い普通の巨人じゃないか」

リコ「作戦失敗だ…」パン

隼人「…」

弁慶「あの岩が持ち上がるかどうかもわからずにか…」

竜馬「ゲッターさえあれば…」ボソッ

エレン巨人「」グッタリ

隼人「…?」

隼人(破損した部分が直らない…疲労が原因か?)



竜馬「うおるぁああ!」ズバッ

巨人「」ズシン

弁慶「なんでこいつら、こっちに来るんだ?人間の数は少ないはずたが…」

隼人「…エレンに引き寄せられているのか?」チラッ

隼人「!」

隼人(まさか…いや、今はそんなことはいい…)

ミカサ「アルミン!?」

アルミン「僕がエレンをここから出す!」

弁慶「無茶はするなよ!」



エレン巨人「…」ズシン ズシン

アルミン「エレンが勝ったんだ!エレンを扉まで守りきれば、僕らの勝ちだ!」

イアン「死守せよ!我々の命と引き換えにしてでも、エレンを守れ!」

竜馬「おお!」

弁慶「言われなくても!」

隼人「…」




戦え!


アルミン「いけええエレン!」

エレン巨人「…」グオッ

ドオオオン!


トロスト区奪還作戦、成功

ここまで消化試合なのでもうダイジェストにしました
終わりが見えないのでご勘弁を

ここから本題に入ります

……

ジャン「お前…マルコ…か?」

マルコ「」

ジャン「そんな…見かけねえと思ったら…」

竜馬「19班班長、マルコ・ボットだ」

女「マルコか…」カリカリ

ジャン「誰か…こいつの最期を…」

竜馬「ジャン、何をしてる。作業を続けるぞ」

ジャン「…」ギロッ

竜馬「マルコを早く弔ってやるんだ。作業に戻れ」

ジャン「…」

サシャ「何ですか、これは…」

死体の山「」

男「巨人が吐いた跡だ…消化器官が無いから、腹一杯になったらああやって吐いちまうらしい…うっ」

サシャ「そんな…」

弁慶「…巨人のやつら、本当に殺戮のために食ってるのか」

隼人「…」チラッ

弁慶「ん?腕時計なんか見てどうした?」

隼人「…この腕時計にはゲッター線量を測る機能がついている」

弁慶「それがどうした?」

隼人「…いや、だから何ってわけじゃねえが」

待ってる。

>>145
 《 《  《  《  《  《 ,_||__,--||--___________
\》 》  》___》__||--||~~||~ ||   彡  ;;;;;;;;;;;;;;;;
  (___》,,,--';;;\(((/;;;;;/(,,,,,,,,   )) 彡   二  不 あ  う  う
 Oヽヾ_-_,-ヽ,( ミ;;/,ノ~'''__-,,_, ノノ彡  二     用 ん  う  :
   /--~~''"iiノ;;ヾミ;;ヽ二~ヽ""´ノ  ミ //)    意 ま  う  :
 O/;;;/;;;iii/ ;; \;ii;;\ .)..ノヽヽ   //ii /    に  り
  .(/;;;iii;;;;(___,,,--,;;)ii|ヾ;;;;;;;|  | |   ;; |;; /    上  だ

//ヽ/\ヾ-'~~ ,_, "ヽ;;;;\ ||   ii_)ii )    げ   ぁ
  ノ ( (\-,__,-'~  ) )ヾ;;;;;;;;| | ./;;;;)/ヽ    る  :
 ノ ノ~~└└└└( (  |;;;;;ii\/;;;/~ヽノヾヽ な

     .\;;;;;;;;;;;;;(___;;;;;;;>- |;;;;;iiii(;;;;(     ) ) ん
     __|,>┌┌┌ /  ..|;;;;;;iiiiiヾヽ,,____ノ / て
     ('' 二''--,___ ノ  _,-~~´~ \, .  ノ
     > ii~~~--   /iiiiii       ~~~~
     / ii    __./iiiiiii
     ~'-~'----’'ヽiiiii
            \

……

男憲兵「最後にシャフトを交換したのはいつだ?」

サシャ「6日前の掃討作戦の後です」

女憲兵「すべて登録にある」

男憲兵「よし次!お前だ」

竜馬「まさか、捕獲した巨人を殺すバカがいるとはな」

弁慶「よほど憎かったのか」

隼人「…なあ」

竜馬「ん?」

隼人「今回の実験で新たに得られた情報は、日光が活動に必要で、日没後の活動時間には個体差がある、ってことだけだったな」

竜馬「ああ。それがどうした?」

隼人「時期が来たら話す」

弁慶「奴らに関係あるのか?」

隼人「なんとも言えん」

アルミン「…」チラッ

……

エルヴィン「そして、シガンシナ区の彼の家の地下室には、彼も知らない巨人の謎があるとされている」

エルヴィン「我々はその地下室にたどり着きさえすれば、この100年にわたる巨人の支配から脱却できる手がかりを掴めるだろう」

ザワザワ

ライナー「地下室だと…」

アルミン「…」チラッ

竜馬「…」

弁慶「…」

隼人「…」チラッ

アルミン「…」ビクッ

アルミン「…」サッ

隼人「…ふん」

調査兵団に入団してから一週間後

ジャン「あーあ、調査兵団に入ってからも訓練ばっかかよ」

弁慶「はは、憲兵団に入っとくべきだったな」

ジャン「そうかもな」

コニー「ほんとお前、なんで憲兵団にしなかったんだよ」

竜馬「コニー。理由は人それぞれだ。お前もなんで駐屯兵団にしなかった?」

コニー「俺は、その…」

竜馬「言いにくいだろ?聞いてやるな」

コニー「あーはいはい」

アルミン「ははは」

隼人「竜馬、弁慶、それにアルミン。話がある。ちょっと着いてきてくれ」

アルミン「えっ?」

倉庫

隼人「ここなら誰にも聞かれないな」

アルミン「…」

竜馬「で、何の話だ?」

隼人「竜馬、弁慶。アルミンに俺たちのことを話そうと思う」

弁慶「なに?」

竜馬「どうしてだ?」

隼人「最近、アルミンが俺たちを疑ってるんだよ。巨人の仲間じゃないか、ってな」

アルミン「…」ビクッ

竜馬「ほう」

弁慶「ん?そうなのか?アルミン」

アルミン「…」

隼人「お前がこそこそと俺たちの会話に耳を立ててたのは知ってるぞ?トロスト区が襲撃された日とかな」

竜馬「ああ、あの時か」

アルミン「気づいてたんだ…」

隼人「当たり前だ。もう少し気配を消す努力をしろ」

隼人「いや、そんなことはどうでもいい。とにかく、俺たちが敵ではないことを説明したい」

弁慶「待て。俺たちが巨人の仲間だと疑われること自体、よくわからないんだが」

隼人「そのことも話すが、それにはいくつかの段階を踏む必要がある。俺たちの世界のことを話すのは、その最初の段階なんだ」

竜馬「…」

弁慶「しかし、それは」

隼人「アルミンなら理解できるはずだ。俺たちを抜いて座学トップだからな」

弁慶「ううむ…」

アルミン「…」

隼人「アルミン、落ち着いて聞いてくれ。俺たちはこの世界の人間じゃない」

アルミン「えっ」

………

隼人「…で、そのコーウェンとスティンガーを追って、俺たちはこの世界にやって来た」

アルミン「えーっと…」

隼人「わかったか?」

アルミン「ちょっと待って。そのゲッターロボっていうのは、どこに行ったの?」

竜馬「行方不明だ。気がついたらトロスト区の路地で倒れていたからな」

アルミン「信じられないんだけど」

隼人「この腕時計を見ろ。この世界の技術力じゃ、造るのは不可能なはずだ」スッ

アルミン「そうだけど」

竜馬「俺たちがこんな嘘ついても仕方ないだろ」

弁慶「アルミン。黙っていて悪かった。信じてくれ」

アルミン「…わかった。信じるよ」

隼人「ま、本心はどうかは知らんが、話を進めるぞ」

隼人「まず、この惑星のゲッター線量だが」

隼人「夜間は俺たちの地球と同じ線量だが、昼間は10倍以上だ」

竜馬「なんだと!?」

弁慶「何故今まで黙っていた!?」

隼人「身体に悪影響が出るなら問題だが、特にそういったことは見られなかったからな。いや、むしろ良い影響が出た」

隼人「おかしいと思わなかったのか?いくら俺たちが元々人外みたいな身体能力を持っているからといっても、年寄りが最盛期の若者を差し置いて成績上位を独占するなど。弁慶に至っては3、4m級とはいえ、巨人を放り投げた」

隼人「おそらく、ゲッター線の影響で身体能力が上がったからだと思う」

アルミン「…えっと、ゲッター線には進化を促す効果があるんだっけ?」

竜馬「むしろ進化というより突然変異か?」

弁慶「そうだが、いくらなんでもあり得るのか?アルミンはお世辞にも身体能力が高いとは言えんし、俺たちだけがゲッター線の影響を受けていることになるんだぞ?」

隼人「そうだな。そう思うのも無理はないな」

隼人「巨人とは何だ?」

弁慶「人類を食う存在…いや、違うな。ここでの答えではないか」

アルミン「巨人とは…」

竜馬「!…まさか」

隼人「気づいたか。俺の推測が正しければ、ゲッター線をエネルギー源とする新人類だ」

弁慶「まさか…」

隼人「ゲッター線に対し、抵抗力のある人間が人類、抵抗力のなかった人間が巨人になっちまったと思う。アルミンたちが何も影響を受けていないのは、抵抗力のある血筋だからだろう」

竜馬「なるほど。巨人はゲッター線の影響で進化したと」

隼人「ああ。そうだ」

アルミン「巨人に消化器官はない…でも活動をすることができる…しかし、それは日没まで…」

隼人「さすがだな。お前に打ち明けて正解だった。その通り、それらから、巨人の活動源がゲッター線だと判断した」

弁慶「昼夜でゲッター線量が変わるのは」

竜馬「ゲッター太陽か」

隼人「ああ。そうとしか考えられん」

アルミン「巨人が元々人類なら、なぜ人を食べるのか…」

隼人「簡単なことだ。人類同士でも争いは起きる。新人類と旧人類とでは尚更起きるだろう」

弁慶「しかし巨人は、巨人化したエレンを襲っていたぞ?それはどう説明する?」

隼人「巨人が人間を食う理由がもうひとつある。これも推測でしかないがな」

竜馬「何だ?」

隼人「ゲッター線の摂取だ」

竜馬「はあ?」

隼人「ゲッター線量を調べていたら、どうも人間は他の動植物よりゲッター線を多く体表に帯びるようだ」

隼人「巨人は人間の位置を探知できる。しかし人間の何に反応していたのか。それが体表のゲッター線だ」

隼人「巨人はさっき言ったように、ゲッター線をエネルギーとして活動している。しかし、夜にはエネルギー切れを起こし、活動を停止する」

隼人「それを防ぐためか、もしくはインベーダーの如く更なる進化を求めているのか。とにかく人間を食ってゲッター線を摂取しているのは間違いない。トロスト区で巨人が吐いた人間の塊は、周りの建物や地面よりもゲッター線量が低かった」

弁慶「それはエレンが食われていた理由にはならんぞ」

隼人「それについてだが…アルミン」

アルミン「えっ」

隼人「確かエレンの証言では、エレンの親父になんらかの薬を注射器で打たれた。そうだな?」

アルミン「そうだけど…なんでそれを知ってるの?」

隼人「この一週間で、色々調べさせてもらった。最重要書類の保管庫もセキュリティが甘すぎる」

竜馬「夜な夜な抜け出してたのはそれか」

隼人「まあな。で、巨人がゲッター線によって進化した人類だと仮定すると、当然その注射は」

弁慶「ゲッター線だってか?ゲッター線は液体じゃないぞ」

竜馬「…おい、隼人」

隼人「ああ、そうだ。弁慶、お前今、液体じゃないって言ったか」

弁慶「?…まさか!?」

隼人「エレンに打たれた注射は、おそらくゲッター炉心の液体だろう」

弁慶「馬鹿な!そんなもん人体に打ったら即死するぞ!」

隼人「普通はな。しかしそれは俺たちの話だ。ここの人間に当てはまるかどうか」

弁慶「ゲッター線に耐性があるって話か?」

隼人「それしかないだろ?それとも、ゲッター線以外にあんな摩訶不思議なことができる物質があるか?」

竜馬「確かにそうだな。少なくとも、俺たちは物理法則を無視した現象を何度か見てきた」

弁慶「…そうだな」

アルミン「ゲッター線って、一体…」

弁慶「その正体は俺たちもよくわかっていない」

隼人「エレンが人間の状態の時で、体表から検出されるゲッター線量は他の人間と変わらなかった。しかし、巨人化した時には周囲のゲッター線量が跳ね上がった」

隼人「エレンが巨人化する条件に傷口が必要と推測されているが、その実態は血液中から膨大なゲッター線を放出することによって巨人の肉体を形成していたわけだ」

隼人「で、巨人はその膨大なゲッター線を求めて、人間を無視してエレンに食いついていた、ということになる」

アルミン「ゲッター線で体なんか作れるの?どこからともなく現れてるみたいだけど」

隼人「それはお前には理解できんだろう。ゲッターロボを見たことがないからな」

竜馬「ああ、ゲッターと同じというわけか」

弁慶「傷口なら、訓練所でもたくさん作っていただろ。何故その時に巨人化しなかったんだ?」

隼人「最新の報告書に、巨人化の条件として明確な目的が必要である、というのがあった」

アルミン「えっ」

隼人「エレンが巨人化しようと自傷行為をしたものの、失敗。その直後の食事の最中に、落としたスプーンを拾おうとして勝手に巨人化。この時の巨人は不完全で、腕しかなかったらしい。巨人の腕がスプーンを指先でつまんでいて、スプーンに熱や圧力で変形した形跡は見られなかった…」

弁慶「スプーンを拾うためだけに巨人化したと?」

隼人「ああ、そうだ。その程度で巨人化するなら、お前のいう通り訓練中に何か起こっていないとおかしいが、傷口がどの程度ならば良いのかがまだわかっていないから、保留しておいてくれ」

弁慶「わかった」

隼人「アルミン。お前、理性を失ったエレンが岩を運ぶように説得したんだってな」

アルミン「うん。そうだけど、それが何か…?」

隼人「エレンが岩を運ぶために巨人化した時、ミカサを殴った。エレンは裁判の時もミカサを庇っていたそうだし、なんだかんだでミカサを家族として認識していた。そのことから、これはエレンらしくない行動であることは明らかだ。つまり、あの時のエレンは自我を失っていた」

アルミン「うん。…裁判の内容も調べたの?」

隼人「それは今はいい。で、ミカサを殴るのに失敗し、エレンは自分の巨人の頭を殴り、倒れた。その時巨人の体は再生しなかった」

竜馬「ああ、そうだったな」

隼人「ゲッター線が巨人の体の生成に必要なのはさっき説明したが、その時のゲッター線量は十分だった。つまり、再生するには何も問題ない状況だったが、再生できなかった」

弁慶「矛盾だな。何かしらの問題があったということか」

隼人「ああ。簡単にいうと、気合いが足りなかったようだ」

アルミン「気合い!?」

竜馬「おいおい。ここにきてそれはねえぞ」

隼人「初めてストナーサンシャインを使った時のことを思い出せ。俺たちはゴウに何と言われた?」

竜馬「三つの心を一つに…だったか」

隼人「ああ、そうだ。そうした結果、ストナーサンシャインを放つことができた。しかしなんだそりゃ?いくら何でも非科学的すぎる」

竜馬「確かにそうだが」

隼人「しかし実際に起こったことだ。これを根拠に、ゲッター線には人間の意思に呼応する性質があるとする」

隼人「そうすると、アルミンの説得が巨人のエレンに有効だった説明がつく」

弁慶「気合いなぁ…」

アルミン「はは…」

隼人「ここまでを整理しよう」

・巨人はゲッター線を求める
・そのため巨人は人間とエレン巨人を狙う
・エレンが打たれた注射はゲッター炉心の液体
・エレン巨人は膨大なゲッター線を放出するため、人間より狙われやすい
・ゲッター線は意思に呼応する


隼人「こんなところか」

アルミン「整理しても頭が追い付かないや」

隼人「お前が理解する必要はない。ただ俺たちの言うことが真実であると認めさえすればいい」

隼人「ここまで長々説明したが、重要なのはこの点だ」


・エレンが打たれた注射はゲッター炉心の液体


弁慶「これは…まさか」

竜馬「どこだ?お前はどこにあると考えた?」

隼人「シガンシナ区のエレンの家の地下室だ」

アルミン「えっ?どういうこと?」

弁慶「この世界の技術力では、とてもじゃないがゲッター炉心は造れない。アルミンですら、ゲッター線が存在することさえ知らなかっただろ?」

アルミン「うん」

竜馬「しかし、エレンの親父は何故かそれを持っていた。誰にも気づかれずに。となると、エレンすら入ったことのない地下室に隠してあるということになる」

隼人「最低でもゲッター炉心、最高なら真ゲッターロボが隠してある」

アルミン「ゲッターロボが隠してあるって…超大型巨人みたいな大きさなんだよね?いくらなんでも…」

隼人「トロスト区に巨人が浸入したあの日。空からゲッターロボGが現れたが、その時の奴らは俺たちが向こうの世界から追いかけていた時と、全く変わらない状態だった」

隼人「俺たちと奴らには三年の差があるのにだ」

竜馬「次元跳躍で、出現時間と場所に差が出ると?」

隼人「ああ。真ゲッターだけが先にこっちに来たはずだ。人類が壁に篭る以前にな」

弁慶「それじゃあ、百年以上前ってことだよな?ゲッターが腐ってるかもしれんぞ」

隼人「そうだとしても、炉心があるのは確かだ。その炉心を使って、おそらく未だに異次元を彷徨っている真ドラゴンを呼び出せるかもしれない」

弁慶「できるのか?そんなこと」

隼人「リスクを恐れている暇はない。何もせずに、復活した奴らに消し炭にされちまうのを待つのか?」

弁慶「…そうだな」

竜馬「やるしかねえな」

アルミン「え?待ってよ。つまり、隼人さんたちはシガンシナに行くの?」

隼人「ああ、そうなるな」

アルミン「どうやって?」

隼人「そこでお前の出番だ」

アルミン「え」

団長室

エルヴィン「…」カキカキ

ミケ「…」


コンコン

エルヴィン「誰かね?」カキカキ

隼人『神隼人、流竜馬、車弁慶、アルミン・アルレルトです』

エルヴィン「…」ピクッ

エルヴィン「少し待ってくれ」ガサゴソ カチャ

ミケ「…」チラッ

エルヴィン「…」コクッ

エルヴィン「入りたまえ」

急用が入った
誓いを守れない
明日の朝までには必ず

ガチャ

ゾロゾロ

エルヴィン「…新兵ばかりだが、何の用だ?」

隼人「団長にちょっと聞いてほしい話がありましてね」

エルヴィン「ほう」

隼人「…」ジッ

隼人「その前にまず、机の下に隠してある右手を上げてくれませんかね?」

エルヴィン「…」ピクッ

隼人「ああ、拳銃はそのまま握っていても結構ですから」ニヤッ

ミケ「!?」

アルミン「け、拳銃!?」

エルヴィン「何故私が拳銃を握る必要がある?」

隼人「俺たちが巨人殺しの犯人だと、一番に疑っているからだろ?まあこんな中年が新兵にいれば当然だがな」

エルヴィン「…なるほど」スッ

アルミン「うわっ」ビクッ

弁慶「後ろにいろ」グイッ

隼人「そう、それで結構。いつでも俺たちを撃てるようにしてくれ」

エルヴィン「このような信頼関係は嫌いなんだが」

隼人「こうでもしなけりゃ、あんたらは俺の話を信じないだろうさ」

エルヴィン「さっさと話してくれ。私はこう見えて忙しい」

隼人「ああ、話すさ。まず、アルミンを除く俺たち三人はこの世界の人間じゃない」

エルヴィン「…」

ミケ「…」



隼人「以上より、シガンシナ区にゲッターロボがあると推測した」

エルヴィン「…」

隼人「で、あんたには馬を壁の外へ運ぶためのリフトの用意をしてもらいたい。少人数なら夜中にシガンシナ区へ行くことも可能なはずだ」

隼人「それと、エレンの居場所も教えてくれ。地下室の鍵がいるし、家が壁の破片で倒壊したとも聞いたから、あいつの巨人化能力がいるかもしれん」

エルヴィン「なるほどな」フー

エルヴィン「アルミン、だったか。彼らの話は信憑性があると思うか?」

アルミン「…正直に言うと、あまりにも現実離れをした話ではあります」

アルミン「しかし、彼らがここまでの嘘をつく理由が見つかりません。僕は信じます」

エルヴィン「私もその話を信じたいが、団長として不確実なことを盲信するわけにもいかない。それに、エレンは人類の希望でもある。許可はできない」

隼人「だろうな。俺があんたの立場でもそう言うさ」

隼人「しかしだ。あんたは俺の言いなりになるしかない」

エルヴィン「…」

隼人「俺たちがゲッターを手に入れる他に、コーウェンとスティンガーに対抗する術はない。エレンが巨人化しようが、音より速く動くゲッターロボには絶対に勝てないからな。壁内は五分で焦土になるだろうよ」

アルミン「これ、本当?」ヒソヒソ

弁慶「本当だ。さっき言ったろ」ヒソヒソ

アルミン「ごめん、頭が追い付かないんだ」ヒソヒソ

エルヴィン「それが信じられないと言っているんだ」

隼人「そうだな。できれば穏便に済ませたかったんだが」スッ

エルヴィン(ペンを取り出して…ハッ!?)

隼人「ふっ!」シュッ

ザクッ

エルヴィン「ぐっ…」ポロッ

隼人「竜馬!エルヴィンを頼む!」ダッ

竜馬「おう!」ダッ

ミケ「このっ…!」カチャ

隼人「遅い!」ブンッ

ミケ「ぐあっ!」ドサッ

竜馬「大人しくしてろ」ガッシリ

エルヴィン「最終的には暴力か…」

ミケ「く…」グググ

隼人「巨人相手にゃ強いんだろうが、対人戦は訓練兵並だな」グググ

隼人「さて団長…まずエレンの居場所を教えてもらおうか」

エルヴィン「断る」

隼人「この状況でもそう言うか」

エルヴィン「言ったはずだ。エレンは人類の希望であると」

隼人「ふん…お前が話さなければ、この貴重な戦力が一人消えることになるが?」グイッ

ミケ「うっ…!」

エルヴィン「…」

隼人「ミケ…あんたの鼻は巨人を探知できるんだってな。たいしたもんだ」

隼人「団長さんよ。あんたもわかっているとは思うが、不確実な要素はエレンの巨人化も同じだ。トロスト区の作戦はエレンの暴走によって失敗しかけた。今ある確実な戦力と不確実な希望、どちらを取るべきかな?」

ミケ「エルヴィン!俺に構うな!」

隼人「ふんっ!」ドゴッ

ミケ「おぶぉぇ!」

弁慶「団長、悪いことは言わん。今ならまだ間に合う、話してくれ」

エルヴィン「ミケもああ言っている。断る」

ミケ「はぁ…はぁ…どうした?もう終わりか?」

隼人「遠慮は要らないようだな」ニィィ

竜馬「話さねえとミケが死ぬぞ」

隼人「耳だ!」ビシッ

ミケ「うえっ!」ブチッ

ミケ「ぎぃああぁあああああああ!!」ブシュ-

エルヴィン「…!?」

アルミン「ひぃ!?」

隼人「爪剥ぎとかそんな生ぬるい拷問で済むと思ってたのか?あ?」

ミケ「ああ…ああああ」ポタポタ

隼人「次は目か?それともその自慢の鼻か?」グイッ

ミケ「やぁだあああああ!」ジタバタ

アルミン「ちょっとやりすぎじゃ…」

隼人「もうこうなった以上は仕方がない。俺たちは犯罪者だ。邪魔する連中は皆殺しにしてでもシガンシナ区に行く」ドゴッ

ミケ「おぶぉ…ひぃっ!」

竜馬「エレン無しでか?」

隼人「元々エレンの居場所の検討はついている。おそらく旧調査兵団本部だろう」

エルヴィン「…」

隼人「団長にリフトや馬の用意を頼めばスムーズに事が運ぶと思ったから頼みに来ただけだ。もうこいつらに用はない。」グイッ

ミケ「やめてえええええええ!」

弁慶「隼人!」ガシッ

隼人「邪魔すんな弁慶!」グググ

弁慶「ミケを殺しても何の得にもならんだろ」グググ

隼人「俺たちに非協力な以上、口封じのために殺す必要がある!」グググ

弁慶「殺さなくても俺たちなら…」ギギギ

隼人「情が移ったか?俺たちとは関係のないこの世界に!」グググ

ミケ「ひぃぃ…助けて…」ズルズル

アルミン「ひっ…」

エルヴィン「…」

エルヴィン「わかった。君たちに協力しよう」

竜馬「お?」

ミケ「エ、エルヴィン…?」

エルヴィン「すまない、ミケ。耳をなくしただけになってしまって」

隼人「どういう風の吹き回しだ?命が惜しくなったのか?」

エルヴィン「そうだ。君たちに逆らっても無駄だと悟ったよ。離してくれないか?」

竜馬「エレンの居場所が先だ」

エルヴィン「エレンは君の推測通り旧調査兵団本部だ。リヴァイ班と共にいる」

竜馬「最初からそれを言えば済んだものを」パッ

エルヴィン「君たちなら調査兵を皆殺しにしそうだ」スッ

隼人「賢明な判断だ。そうする必要があればそうするつもりだ」

隼人「弁慶、離せ」

弁慶「あ、すまん」パッ

ミケ「はぁ…はぁ…」ガタガタ

アルミン「だ、大丈夫…ですか…?」

隼人「アルミン、弁慶。ミケを医務室につれていってやれ。あとは俺と竜馬でいい」

弁慶「わかった。ほれ、しっかりしろ」グイッ

ズルズル
ガチャ
バタン

隼人「さて、用件だが」

エルヴィン「リフトだったか」

隼人「ああ。それと馬を六頭だ。今夜までに、といきたいがエレンを連れ出すのにも時間がかかる。明日の日没までに用意しろ」

エルヴィン「わかった。用意しよう」ガサッ

竜馬「本当にいいのか。あんたの信念はその程度のもんかよ」

エルヴィン「脅しておいて何を今更。それにこの選択は私の信念に反しないと信じている」

竜馬「へっ、そうかい」

エルヴィン「ちょっと待ってくれ。一筆書く。エレンを連れ出すのに必要になるだろう」サラサラ

エルヴィン「…君たちの言っていた、その、ゲッターロボか?」サラサラ

隼人「ああ、そうだ」

エルヴィン「トロスト区に巨人が侵入したあの日、我々は壁外調査に出ていたんだが」サラサラ

エルヴィン「あの隕石…ゲッターロボが落ちてきてから、急に巨人の動きがおかしくなった」サラサラ

竜馬「おかしくなった?」

エルヴィン「それまで我々に向かってきていた巨人の一部が、隕石が落ちた方向に向かって歩いていったのさ」サラサラ

隼人「ほう」

エルヴィン「最初は君たちのことなど信じてはいなかったが、話を聞くうちに辻褄が合うことに気づいてね」サラサラ

エルヴィン「だが立場上盲信するわけにもいかなかった。すまない」サラサラ

↑俺も来てくれて嬉しい
ずっと応援するよ
わくわく×∞∞∞∞

一つ提案、
これさ、「ゲッターロボが幻想入り」みたいにさ動画にしたら大勢の人が見てくれるようになるかもよ
↑馬鹿みたいな提案でスミマセン

↑俺も来てくれて嬉しい
ずっと応援するよ
わくわく×∞∞∞∞

一つ提案、
これさ、「ゲッターロボが幻想入り」みたいにさ動画にしたら大勢の人が見てくれるようになるかもよ
↑馬鹿みたいな提案でスミマセン

同じのを二つ送ってスミマセン

どうぞお好きなように

エルヴィン「よし…これでいい」ガサッ

エルヴィン「この手紙をエレンの護衛についているリヴァイに渡してくれ」スッ

隼人「一応内容を確認させてもらうぞ」ペラッ

隼人「…OKだが、えらく念入りに書いてあるな?何かの暗号か?」

エルヴィン「そんなものではないさ。ただ確実な戦力は失いたくないだけだ」

隼人「安心しろ。あんたが協力すると言った以上、こちらから手出しすることはない」

竜馬「こっちからはな」

エルヴィン「ふ…心得ておこう」

竜馬「で?俺たちを巨人殺しの犯人だと思った理由はなんだ?」

エルヴィン「まず容姿だ。どこからどう見ても新米の少年兵には見えない」

竜馬「ごもっともで」

エルヴィン「そこで調べると、この中年オヤジたちの成績はトップ。さらに君たちの戸籍は存在しなかった。怪しいにも程がある」

隼人「戸籍に関しては一応その場凌ぎで作ったんだがな。杜撰な管理のそちら側の責任だな」

エルヴィン「ウォールマリア陥落の混乱で、戸籍の情報もぐちゃぐちゃだからな」

竜馬「他のやつは調べたのか?」

エルヴィン「君たちが犯人だと思っていたんだ。まだ調べてはいない」

隼人「真犯人の目的がわからん以上、そいつとの接触は避けたい」

エルヴィン「ああ、わかっている。準備は内密に、信頼できる者だけを使って行おう」

隼人「感謝する」


旧調査兵団本部


ガチャ

隼人「失礼します」

ゾロゾロ

エレン「!?」

オルオ「なんだ?」

アルミン「やぁエレン…」

エレン「アルミン!竜馬さんたちも!?」

竜馬「元気だったか?エレン」

リヴァイ「…エレン、知り合いか?」

エレン「は、はい。同期です」

隼人「あなたがリヴァイ兵長、ですね?」

リヴァイ「そうだ」

隼人「エルヴィン団長から手紙を預かっています」スッ

リヴァイ「…」ペラッ

リヴァイ「…急だな」

隼人「エレンの引き渡しを願います」

エレン「え!?」

エルド「兵長!?」

リヴァイ「エルヴィンの命令だ。いいだろう」

隼人「ご協力感謝します」

弁慶「エレン、今から出発するから荷物をまとめてこい」

エレン「どういう…」

竜馬「早く行けってんだ!」ベシッ

エレン「いてっ!わ、わかったよ」ガタッ

アルミン「手伝うよ、エレン」

エレン「お…すまねえな」

ガチャ

隼人「では、我々はこれで…」クルッ

リヴァイ「…おい」

隼人「…何か?」ピタッ

リヴァイ「この手紙に『くれぐれも抵抗はするな』と書いてあるんだが…何かあったのか?」

弁慶「…」

竜馬「…」

隼人「…ふっ」

隼人「何も?」ジロッ

リヴァイ「…」

隼人「…」

オルオ「へ、兵長…」

リヴァイ「…いや、何でもない」

隼人「…ふん」

バタンッ



エレン「用意できたけど…」

隼人「よし、馬に乗れ。次はミカサを迎えに行く」

アルミン「え?ミカサも…?」

隼人「現段階で実力を持った信頼できる戦力はあいつしかいない。それにあいつもシガンシナ出身だ」

エレン「なぁ、何の話をしてるんだ?」

弁慶「シガンシナ区へ行くんだ」

エレン「…え?どういう…」

隼人「二度も説明するのは面倒だ。話は後でだ」

エレン「訳わかんねぇのにそんな…」

アルミン「いいから今は黙ってついてきてくれ!」

エレン「ア、アルミン…」

竜馬「そういうことだ。早く馬に乗れ!」



ドドドドドド

ミカサ「エレン、何か酷いことはされなかった?体を隅々まで調べ尽くされたとか、精神的苦痛を受けたとか」

エレン「ねぇよ、そんなことは」

ミカサ「…あのチビは調子に乗りすぎた…。いつか私が然るべき報いを…」

エレン「まさかリヴァイ兵長のことを言ってるのか?」

隼人「そろそろ居住区域の近くだな…。エレン、おしゃべりはそこまで
だ。フードを被って顔を隠しておけ」

エレン「あ、ああ」サッ

弁慶「俺たちは被らなくていいのか?」

隼人「確かにエレン一人だけでは怪しいが、視界は確保しておきたい」

エレン「なんで俺だけなんだ?」

アルミン「エレンは危険人物として憲兵団から目をつけられているからね」

隼人「加えて巨人殺しの犯人も捕まっちゃいない。そいつが巨人を殺した理由が巨人への憎しみなのか、それとも巨人の調査の妨害なのかは知らんが…どのみち自由に巨人化できるエレンを快くは思っていないだろう」

エレン「…」

隼人「お前がいないと不測の事態に対応できんかもしれん。くれぐれも勝手に死ぬな」

エレン「…はい」

竜馬「元気がねえな。こういうときは気合いを入れて返事するもんだぞ」

エレン「は、はい!」

アルミン「はは…」

トロスト区・ローゼ側門


スタッ

隼人「ここからは徒歩だ。まだ夜明け前で人通りは少ないが、目立つなよ」

スタスタ

エレン「…どこへ向かってるんだ?」

ミカサ「静かに」

隼人「この前の被害で引っ越した連中がそこそこいてな。その空き家をちょいと借りる」

エレン「それ犯罪じゃ…」

竜馬「俺たちにはもうそんなこたぁ関係ねぇ。死にたくないなら黙ってついてこい」

エレン「…」

空き家

隼人「ここだ」ガチャガチャ

隼人「…当たり前だが鍵がかかってるな」ガチャガチャ

竜馬「どけ、隼人」ポキポキ

隼人「待て竜「うおおおりゃあ!」ドガ

バキッ

ギィ

竜馬「開いたぜ」

隼人「…誰かに気づかれたらどうする気だ」

竜馬「誰もいねぇよ」

隼人「入った後のセキュリティの問題もだな…」

弁慶「喧嘩は後にしろ。さ、早く入れ」

エレン「あ、ああ…」

コツコツ

エレン「何も無いな…」

アルミン「引っ越すときに全部持っていったんだろうね」

隼人「二階に行くぞ。一階は外から丸見えだ」

弁慶「カーテンを張る…のは不自然か」

二階

竜馬「ふー疲れたぜ。じゃ、俺は寝る」ゴロン

隼人「後で見張り代われよ」

竜馬「やなこった」

隼人「叩き起こすからな。覚悟してろよ」

隼人「お前らも寝ろ。俺が見張りをしておく」

エレン「…なぁ、わけわかんねーんだけど。ちゃんとどういうことか
説明してくれよ」

隼人「ん?ああ、そういえばまだだったな」

隼人「ミカサにはまだ話してなかったな。俺たちは今夜、シガンシナ区へ向かう」

ミカサ「…!」

エレン「いやそうじゃねえよ。なんでシガンシナに行くことになったのかを教えてくれよ」

隼人「…この説明は三回目で面倒くさいんだが」

隼人「弁慶、お前が説明しろ」

弁慶「ああ?」

弁慶「断る。お前の方が説明上手いだろうが」

隼人「見張りやめるぞ?」

弁慶「お前がこの作戦の発案者だろが」

エレン「どっちでもいいから早く」イライラ

隼人「そうかっかすんなよ。竜馬かお前は」

竜馬「うるせぇぞお前ら!寝れねぇだろうが!」

アルミン「大声出すとまずいんじゃないかな…?」

ミカサ「…」ウトウト



隼人「という推測だ。そのためにお前の持ってる地下室の鍵が必要だ。それと、お前の巨人化能力も瓦礫を除去するために要るかもしれん」

エレン「…」

ミカサ「…」

隼人「で、お前を制御するためにミカサとアルミンも同行させるわけだ。できるな?ミカサ」

ミカサ「…今度こそ、必ず私が…」

エレン「い、いや待てよ…」

エレン「なんだよ…ゲッターとかなんとかって…んなこと急に言われても…」

弁慶「信じられないのはわかる。信じろとは言わん」

エレン「…アルミンは、信じたのか…?」

アルミン「…納得はしてないよ。話が馬鹿げてるのは事実だけど…」

アルミン「それでも、僕は信じた」

エレン「アルミン…」

エレン「ミカサは…?」

ミカサ「信じられない…でも」

ミカサ「アルミンが信じたのなら、信じる」

エレン「…だな」

アルミン「エレン、ミカサ…」

隼人「先にアルミンに話しておいて正解だったな」

弁慶「ああ。そうだな。お前は良い仲間を持ったよ」ワシャワシャ

アルミン「うわっ」

隼人「さて、説明も終わったことだ。夜に備えてぐっすり寝ろ」

隼人「ベッドは無いが、これが人生最後の睡眠になるかもしれん」

ゴロン

エレン「んじゃ、おやすみ」

ミカサ「おやすみ、エレン」

アルミン「おやすみ」

隼人「弁慶、お前も寝てろ」

弁慶「悪いな」

隼人「後で交代しろよ」

弁慶「ああ。わかってる…」



エレン(とはいったものの、あんな話聞いたら眠れねえ…)

エレン(ゲッター、インベーダー、あの隕石…)

エレン(俺の体に打たれた注射、地下室…)

エレン(本当なら、なんで親父は…そのこ…と…)

エレン「…zzz」

…………

エレン(うっ…)

エレン(ここは…どこだ?)

ズ オ オ

エレン(…!これは…!?)

『ゲッターエンペラー、敵がサード・ムーンから出撃してきます…』

『任せろ、月ごと吹っ飛ばしてやる!!』

ギャン

ド シ ュ オ

ズオ

エレン「うっ!」

………

エレン「…ぅう」

弁慶「お、起きたか」

アルミン「おはようエレン」

エレン「…夢だったのか」

ミカサ「まだ日没前だから眠ってても大丈夫」

エレン「いや、もう眠くねぇ…」ムクッ

エレン「…竜馬さんと隼人さんは…?」

弁慶「あいつらは準備するものがあるとかで出てった。そろそろ帰ってくるだろうよ」

エレン「隼人さん、寝たのかよ?」

弁慶「一時間程度な。あいつはそれで十分だと言っていた」

エレン「…」

アルミン「エレン…元気ないけど、やっぱりまだ眠いの?」

エレン「いや…ちょっと変な夢を見てな…」

ミカサ「怖い夢でも見たの?エレン」

エレン「そんなんじゃねぇけど…」

弁慶「悪い夢を見たときにゃ、誰かに話すと良いと言われていてな。一人で悩まずに話してみろ」

エレン「…アルミン、紙とペン持ってるか?」

アルミン「うん。ちょっと待って…」ゴソゴソ

アルミン「はい」スッ

エレン「ありがとよ」カキカキ

エレン「…俺が見た夢は、なんか、こう、暗くてすごく広い場所に…」カキカキ

弁慶「ふむ」

エレン「できた…こんな感じかな。こんな顔のばかでかいやつがいてさ」スッ

弁慶「どれどれ」ペラッ

弁慶「…!こ、こいつぁ…」

ガチャ

隼人「弁慶、見張りはどうした」

アルミン「あ、お帰り」

竜馬「見ろよアルミン。隼人の野郎俺たちに隠れてこんなもんまで作ってやがった」スッ

アルミン「これは何…?」

弁慶「…は、隼人、竜馬…こいつを見てくれ…」

隼人「ん?」ペラッ

竜馬「なんだ?…この特徴的な角と目、口…ゲッターか?」

隼人「だな。これがどうかしたか?」

弁慶「エレンがこいつが出てくる夢を見たって言うもんで…」

竜馬「何っ?本当か?」

エレン「ああ…」

隼人「そう驚くことでもないだろ。夢は脳が記憶の整理に見せるもんだ。エレンがもし小さい頃にゲッターを見ていて、それを今日聞いた話がきっかけで思い出すことになったとしても不思議じゃない」

アルミン「てことは…」

隼人「ああ、地下室にはゲッターロボそのものがある可能性が高くなった」

竜馬「まだ楽観はできねぇだろ。ゲッターが解体されちまってる可能性もあるだろ」

隼人「そうだな。最悪のケースも考えるべきではあるな…」

エレン「…」

エレン(あの夢は…地下室で見た光景とは思えなかったが…)

エレン(いや…夢ってあんなもんだよな。意味不明なのが普通だ…ああ…)

ミカサ「…エレン、大丈夫?」

エレン「え?…ああ、心配ねぇよ」

ミカサ「そう…」

日没後
マリア側門・壁上


ゴトゴトゴトゴト

弁慶「おっ…あれは…」

隼人「来たか」

エルヴィン「約束通りのリフトと馬だ」

竜馬「まさか団長直々に運んでくれるたぁ思わなかったぜ」

エルヴィン「壁外調査もしないのにリフトを使うのは大変でね」

隼人「早速馬を下ろすぞ。そこのあんたらも手伝ってくれ」

ナナバ「そのために来たんだけど」

ハンジ「エレン、本当に行っちゃうのかい?寂しくなるなぁ…」

エレン「はい。でも二日後には帰ってきますし」

ハンジ「そうでないと困るよー。まだまだ調べたいこといっぱいあるんだよ!」



弁慶「よーし…これで全部だな」

隼人「では二日後の夜明けに、またここに来てくれ」

エルヴィン「わかった。しかし本当に大丈夫なのか?今夜は新月のうえ、曇っている。この状態では…」

隼人「わかってる。それにもちゃんと対策を練ってある」

エルヴィン「だといいが」

隼人「よし、降りるぞ!」

竜馬「一番乗り!とりゃぁ!」ヒュッ

アルミン「ちょ!?」

エレン「飛び降りた!?」

ズンッ

竜馬『イッ…!ちょいと高かった…』

アルミン「生きてる…」

隼人「お前らはちゃんとロープ使えよ」

ウォールマリア・トロスト区門前


隼人「何考えてんだ。もうガキじゃあるまいし」

竜馬「景気づけだ。文句あっか?」

隼人「お前に怪我でもされたらこの作戦の成功率が低くなるんだ。お前もそれぐらいわかってるだろ」

竜馬「俺は別にお前が死んでくれるならここでくたばっても良かったんだぜ?ぁあ?」

アルミン「喧嘩してる暇はないと思うんだけど。もし巨人がいたら…」

隼人「そうだな。全員馬に乗ったな?」

エレン「ああ…」

隼人「俺が先頭を走るから、お前らは俺の持ってる明かりを頼りについてこい。行くぞ!」

ドドドドドド

ドドドドドドド

隼人(…予想通り、一寸先は闇だな)ゴソゴソ

隼人「ちょいと銃を使う!馬がビビってこけないようにしろ!」カチャ

エレン「え?」

ドワッ ヒュゥゥゥウウ

カッ

アルミン「うわあああ!」

ミカサ「眩しい!」

弁慶「こいつぁ…照明弾か!?」

竜馬「弾は保つのか?」

隼人「間隔をあけて使う!片道分はいけるはずだ!」

弁慶「こんなもんどこにあったんだ?」

隼人「作った。ばれないよう苦労はしたが、三年あれば十分だ」

エレン「巨人だ!2時方向!」

巨人「…」

竜馬「あいつは燃料切れみてぇだな」

隼人「無視して進むぞ!」

ドドドドドドド


ドドドドドド

ドワッ ヒュゥゥゥウウ

カッ

隼人「残り2発!」カチャ

竜馬「もう必要ねぇ!空が白んできやがった!」

弁慶「おい、ありゃ…」

アルミン「…見えた!ウォールマリアだ!」

エレン「帰ってきたんだな…」

ウォールマリア・シガンシナ区門前

隼人「馬はここに繋げておけ。市街地は立体機動で移動する」

スタッ

弁慶「こいつぁひでえな…」

エレン「こっちは鎧の巨人が壊したんだよな…」

ミカサ「うん…」

アルミン「帰ってきたんだね、僕たち…」

隼人「さっさと行くぞ。巨人が来る前に建物に上っておきたい」

アルミン「あっ、はい」

バシュ ヒュウウ

弁慶「しかし、ここまで来るのに見た巨人が5体だけってのは少なすぎねぇか?」

隼人「エルヴィンが言っていたが、あの日トロスト区に行った巨人とは別に、奴等の所へ向かった巨人がいたそうだ」

弁慶「なるほど…巨人の目的は」

竜馬「ゲッターだろうな。奴等が巨人ごときにやられるとは思えねぇ。最悪の場合、奴等に寄生された巨人がわんさか出てくるだろうよ」

弁慶「へっ、考えたくもねぇ」

隼人「エレンの家はまだか?」

エレン「あと1ブロック先…」

シュルルル スタッ

エレン「ここだ…」

ミカサ「うん…」

弁慶「こりゃ…」

エレン「…」

ミカサ「…」

隼人「…エレン、ミカサはあの建物の上で巨人が来ないか見張ってろ」

エレン「いや、俺も…」

隼人「命令だ、行け!」

エレン「…はい」

バシュ

弁慶「…素直じゃねぇな」

竜馬「こいつのひねくれた性格がいつも問題を起こすんだよな」

隼人「うるせぇ、さっさと作業に入るぞ」

弁慶「こいつは門の破片か…」

竜馬「持ち上げるぞ…そっち持て」

弁慶「1…2の…3!」グッ

竜馬「ふんぬッ!」グッ

弁慶「ぬぬぬぬぬぬ」ググググググ

竜馬「ふんっっっっ」ググググググ

シ-ン

弁慶「ふー…」

竜馬「びくともしねぇな…」

隼人「何やってんだバカ共」

弁慶「手伝えよ」

隼人「これを使う。そいつの下に入れろ」スッ

アルミン「それ、何…?」

隼人「ダイナマイトだ」

アルミン「ダイナマイト?」

弁慶「あるなら最初から言え。無駄に体力を使っただろうが」

竜馬「爆発で奴等が来ちまうかもしれねぇからな」ゴソゴソ

隼人「そういうことだ。アルミン、そっちの方にも」ゴソゴソ

弁慶「あーもう」ゴソゴソ



隼人「よし、避難だ」

バシュ シュルルル スタッ

エレン「何をしてたんだ?」

アルミン「爆弾で吹っ飛ばすんだって」

隼人「家に残っている品も吹っ飛ぶが、いいか?」

エレン「…ああ、俺は大丈夫だ」

ミカサ「私も、大丈夫」

隼人「よし…点火!」

ジジジジジジ

ド ワ オ オ オ

壁外

コーウェン「朝だね、スティンガー君」カチャカチャ

スティンガー「手元が明るいし、ゲッター線も多い。朝は素晴らしいねコーウェン君」カチャカチャ

コーウェン「もうすぐ微調整も終わる…」カチャカチャ

スティンガー「ついに完成するんだね」カチャカチャ

コーウェン「そう…これこそ我々を救う最強のロボ…」

コーウェン&スティンガー「ゲッターロボG!」

コーウェン「まぁ前と変わらないんだけどね」カチャカチャ

スティンガー「元通りになっただけでも儲けものだよ」カチャカチャ

コーウェン「これぞ偉大なるゲッター線の成せる業…素晴らしい」カチャカチャ

巨人「…」ズシン ズシン

スティンガー「ん?また来たよ」

コーウェン「ここは任せて」スッ

コーウェン「ぬああああああ!」シュルルルルル ズバッ

巨人「」ドタッ

コーウェン「彼らには仲間と意思疏通するという概念がないらしい」スルスル

スティンガー「うなじを削がないと死なないとは大した生命力だとおもうよ」カチャカチャ

コーウェン「しょせん劣等生物。我々には勝てんよ」

スティンガー「これでよし…」バタン

スティンガー「コーウェンくん、ゲッターの修理が終わったよ」

コーウェン「では早速起動実験を開始しよう」スタッ

スティンガー「うん」スタッ

ドラゴン「」

コーウェン「…各部接続、異常なし」カタカタカタカタ

スティンガー「…炉心起動準備完了」カタカタカタカタ

コーウェン「回路、オープン!」カタカタタ-ンッ

ドラゴン「…」ギャオオオオ

スティンガー「成功だよ、コーウェンくん!」

コーウェン「よーし。ゲッターエネルギー量、起動値…50…80…98!」

スティンガー「…各部異常なし。いつでも飛べるよコーウェンくん」

コーウェン「ようやくうっとうしい巨人どもから解放される…」

スティンガー「問題は真ゲッターと真ドラゴンだけど…奴等はここにはいないようだね」

コーウェン「その通り。レーダーにも反応がない。仕掛けてくるならもっと早いはずだからね」

スティンガー「たかが巨人ごときならゲッターの力を使うまでもない。以上のことより、パイロットについては」

コーウェン「一人足りないが問題ない」

コーウェン「そうだろ?スティンガーくん」はぁと

スティンガー「うん、そ、そうだねコーウェンくん」

コーウェン「長居は無用だ。さっそく飛び立とう」

スティンガー「うん。それじゃ…」

コーウェン&スティンガー「ゲッターロボ発進!」

ドラゴン「…」クワッ

バシュッ

グオオオ

スティンガー「これからどうしようか、コーウェンくん」

コーウェン「この星を探索して、ここを根城にするかどうか決めよう」

スティンガー「そうだね。まずはこの星がいったいどうなっているか、ここはどこかなのか、だね」

スティンガー「ん?」

コーウェン「どうしたんだい?」

スティンガー「左前方に何かが…」

コーウェン「…あれは…壁?」

スティンガー「万里の長城か何かかな」

コーウェン「うーむ…調べてみよう」ガチャ

ドラゴン「…」クルッ

グワ-

スティンガー「ここがどうも円形になってるね」

コーウェン「あの壁は…」


シガンシナ区・イェーガー家跡


弁慶「木っ端微塵だな…」

隼人「エレン、地下室はどのあたりにあった?」

エレン「えっと…たしか…」

ミカサ「このあたりじゃない…?」

エレン「ああ…ここだ…たぶんここ…」コンコン

隼人「よし、瓦礫をどかすぞ」

ガラッ ガラッ

竜馬「あった、こいつか!」

隼人「エレン、扉を開けろ」

エレン「はい…」スッ

アルミン「…」ゴクッ

エレン「…」カチャカチャ

エレン「…あれ?…おかしい…」カチャカチャ

弁慶「…おい、まさか鍵が合わねぇとか言うなよ?」

エレン「…そのまさかだ。この鍵じゃねぇ…」

隼人「扉は木製か…」チラッ

竜馬「俺の出番だな」ポキポキ

隼人「やれ竜馬」

竜馬「とぅりゃぁあ!」バキッ

アルミン「お見事…」

竜馬「螺旋階段が下に向かって続いてるみてぇだな…」

隼人「先に待つのは希望か、はたまた絶望か…」

…オオオ

竜馬・隼人・弁慶「…」ピクッ

ミカサ「…何の音?」

アルミン「外から…?」

オオオオオオ

エレン「音が大きく…」

弁慶「…この音は」

隼人「チッ」

ゴオオオオオオ

竜馬「急げ!」

隼人「中に入れ!」ドンッ

エレン「うわっ」

弁慶「アルミン、ミカサ!」グイッ

アルミン「ちょっ」

ミカサ「どういう…」

ズ シ ン

ドラゴン「…」

竜馬「やっぱりかよ…」ヒソヒソ

隼人「最悪だな…」ヒソヒソ

ドラゴン「…」スッ ペタペタ

竜馬「…どうやらまだ俺たちには気づいてねぇみたいだな」ヒソヒソ

隼人「壁を調べているのか…」ヒソヒソ

弁慶「おいっ、今のうちに下りるぞ」ヒソヒソ

螺旋階段

コツコツ…

エレン「さっきのは…」

竜馬「あれがコーウェンとスティンガーだ」

アルミン「じゃ、あの赤いのが」

隼人「ゲッターロボだ」

アルミン「そんな…あんなでかいのが音より速く動くなんて…」

竜馬「泣いても状況は変わらねぇ。それよりこの階段はどこまで続くんだ?」

弁慶「ああ…長いな…100メートルは潜ったんじゃないのか?」

隼人「螺旋状で閉鎖空間だからそう感じているだけかもな。実際にはまだ50メートルといったところだろう」

エレン「なんで俺ん家の地下にこんなもんあったんだよ…なんで隠してたんだよ…」

ミカサ「エレン…」

竜馬「ん?」ピタッ

弁慶「お?終わりか」

隼人「金属…いや、岩石の扉…違う…これは…」

アルミン「この扉…壁と同じ材質だ…」ペタペタ

竜馬「てことは結構硬いのか」

エレン「…鍵穴があった」

隼人「よし、こんどこそ間違いないだろう」

エレン「…」カチャカチャ

ガチャ

エレン「いけた!」

ミカサ「…ドアノブは?」

アルミン「えっ?」

弁慶「ん?」

竜馬「そういや…」

隼人「どこだ?」

エレン「…無い?」

一同「…」

アルミン「押すとか?」

竜馬「…」グググ

竜馬「くそっ、開かねぇ」

弁慶「間違えて鍵を掛けちまったとか?」

エレン「…」カチャカチャ

エレン「…いや、今度は反対に回しても何かに引っ掛かる感触もない」

隼人「感触がない…?」

隼人「ちょっと貸してみろ」スッ

隼人「…」カチャカチャ

隼人「…確かに何も感触がない。おかしいな」

エレン「え?」

隼人「普通の扉と施錠の仕方が違うんだろう。しばらく待て」

弁慶「理由がわかったのか?」

隼人「ああ。今にわかる」

ゴゴゴゴゴゴ

アルミン「扉が勝手に動いた!?」

隼人「大がかりな自動ドアだ。おそらく防犯用にタイムラグを作ったんだろうよ」

竜馬「けどよ、そんな技術は…」

隼人「ああ、壁の中じゃみたことがない」

ゴゥン

竜馬「行くぜ…」

エレン「…」ゴクッ

コツコツ…

ミカサ「真っ暗…」

アルミン「何も見えない…」

隼人「声の反響具合から考えて、かなり広い空間のようだ…」

竜馬「この感じ…なにか懐かしくねぇか?」

弁慶「ああ、俺もそう感じてたところだ…」

アルミン「?何が?」

隼人「お前はわからなくて当然だ…この感じは…」

カッ

ミカサ「うっ!」

エレン「眩しい!」

アルミン「なんでいきなり…」

隼人「ここの照明が点いたんだ…」

弁慶「へへっ…ビンゴだな隼人」

エレン「ぅ……これは…!?」

竜馬「こいつが俺たちが三年間探し続けたもんだ…」


真ゲッター「」


アルミン「すごい…」

ミカサ「これが…」

エレン「…あ……ああ…」

弁慶「ここは…早乙女研究所の格納庫とそっくりだな…」

竜馬「さっき感じた懐かしさはこのせいか…どうなってやがる…」

隼人「…わからんが…今はゲッターが起動するかどうかが先だ。行くぞ」

弁慶「お前たちはここで待ってろ」

アルミン「う、うん」

ダッ

アルミン「こんなの、どうやって…」

エレン「わかんねぇ…なんでこんなもんを隠してたんだ…?」

ミカサ「何か考えがあったのかも…」

エレン「だからって、俺たちにまで隠す理由は…」

ミカサ「単純に危ないから…とか」

エレン「そんな簡単な理由か?アルミンは…?」

アルミン「僕に聞かないでよ…」

ガシュ バタン

竜馬「埃を被ってるが…どうだ…」カチャカチャ

ヴン

隼人「電源は生きてる!後は炉心だが…」カタカタカタカタ

隼人「…ちっ…さすがに寝起きは悪いか…」カタカタカタカタ

弁慶「何せ最低でも三年、長けりゃ百年以上も動かしていないからな…」カチャカチャ

隼人「…どうだ!」カタカタカタカタッタ-ンッ

グオオオ

真ゲッター1「…」カッ

隼人「起動した!」

竜馬「よっしゃあ!」

弁慶「各部点検…接続に異常なし」

竜馬「こっちもオールグリーンだ!隼人はどうだ?」

隼人「…異常はないが…」

隼人「エネルギーが起動値ギリギリだ…」

竜馬「なんだと!?」

弁慶「おい、本当か?」

隼人「…何度チェックしても同じだ。エネルギー漏れも見当たらない」

竜馬「計器の故障じゃねぇのか?ここが地下だからといって、ゲッター線が届かねぇ訳でも…」

隼人「ああ、ゲッター線量は地上よりも少ないが、一年でエネルギーを満たせる値だ」

弁慶「…確か真ゲッターはボロボロだったよな?この新品同様になるまでの自己修復にエネルギーを使っちまったとか…」

隼人「そうだとしても、百年もあれば問題ない…はずだが…」

竜馬「…とにかく、今はこの状態で奴等と戦うしかねぇ。エネルギーが溜まるまで隠れても、壁の中を支配されれば食料も無くなってお陀仏だ」

隼人「…そうだな。他に奴等に勝てる方法もない」

隼人「30分後に仕掛けるぞ!エレン、アルミン、ミカサ!それまでに奴等に見つからないように壁の上まで避難しろ!」

シガンシナ区

ドラゴン「…」ジ-ッ

ピッピッ

スティンガー「解析が長いね」

コーウェン「簡易型の分析装置ならこんなもんだろう」

スティンガー「しかし奇妙な所だね。こんな立派な壁を建造する技術がありながら、街並みは中世のヨーロッパだ」

コーウェン「あの巨人共が住めるようなサイズでもない…おそらくは、我々の地球と同じような大きさの人類が住んでいたのだろう」

スティンガー「この壁は巨人から身を守るために造ったんじゃないかな?」

コーウェン「しかし門に大きな穴があり、街に人がいないところを見ると…その目論見は失敗したようだ…」

巨人「…」タッタッタッ

ガシッ

巨人「…」ガジガジ

ドラゴン「…」ジ-ッ

コーウェン「バカめ。そんな歯でゲッター合金が食えるものか」

スティンガー「やはりこいつらもゲッター線をエネルギーとしているようだね」

コーウェン「悲しいかな、こいつらの進化は我々と比べて貧弱だ」ガチャ

ドラゴン「…」グオッ

ベチン

巨人「ガッ」

コーウェン「貴様らにはトマホークを使う必要すらない。うなじだけでなく全身足の裏で擦り潰してやろう」ガチャガチャ

ドラゴン「…」グリグリグリグリ

巨人「」シュウウウウ

スティンガー「哀れだね」

コーウェン「気を取り直して解析を再開しよう」

エレン「…なんだよ…あんなのありか…?」

ミカサ「エレン、止まらないで」グイッ

タッタッタッ

エレン「見たか?俺たちがあんなに苦労して…戦った巨人が…」

アルミン「見たよ…見たけど…」

エレン「あんな力が家の地下にあったってのに!なんでそれを…」

アルミン「気持ちはわかるよ…でも、今はそんなことを考えてるときじゃない…壁の上に避難しないと」

ミカサ「そろそろ立体機動を使った方が…」

地下格納庫

真ゲッター1「…」ジ-ッ

ピッピッ

竜馬「解析結果はまだか?」

隼人「もう少しだ…」

弁慶「この天井が、壁とそっくりだってのは、まぁ納得だが…」

隼人「今の状態のゲッターで突き破れなければ終わりだ。ゲッター2にチェンジするにはスペースが足りないからな」

竜馬「どういう結果が出てもやるしかねぇだろ」

隼人「暇潰しにはなる。…疑問といえば、この格納庫の存在…いや、何故早乙女研究所のそれとそっくりなのかだが…」

竜馬「平行世界の地球と考えれば、似たような思考の野郎がいても不思議じゃねぇ」

弁慶「エレンの親父はゲッターを研究していたかもしれないんだろ?それにしちゃ…機械やパイプといった類いのもんが無いな…工具すら見当たらん」

隼人「まだわからんこともある。エレンが打たれた注射が炉心に使われる液体の一種だと推測したが…そもそもそれを取り出すのには、一般人には絶対にわからない操作をするか、ゲッターで一番厳重な部分を解体しなければならない…」

竜馬「そいつは今まで見てきた壁の中の技術力じゃ不可能だな…」

弁慶「じゃあ、ここはいったい…」

隼人「俺たちが考えている以上の技術力があったのかもしれんが…何故それを隠す…?」

竜馬「…」

弁慶「…」

ピピッ

竜馬「おっ?結果が出たか?」

シガンシナ区

スティンガー「こ、これは…コーウェンくん…」

コーウェン「なんということだ…結合の度合いが違えども、これはまさしく…」

………

地下格納庫

弁慶「まさか…」

竜馬「見間違いじゃねぇよな…?」

隼人「ああ、間違いない…この構成…」

コーウェン・スティンガー

「ゲッター合金!」

竜馬・隼人・弁慶

コーウェン「どういうことだ…何故ゲッター合金が…」

スティンガー「降り注ぐゲッター線が金属を進化させたという説が今浮かんだよ」

………

隼人「いや、壁ができたのは百年前…それなら今ある他の金属もゲッター合金になっていなければ…」

竜馬「真ゲッターの自己修復機能を利用して、ゲッターの装甲から造り上げた…ってぇのは…」

弁慶「どうやって切り出したんだ?バーナーも無いんだぞ?」

コーウェン「仮にこれがゲッターロボから作り出したものであれば、もっと強固な結合をしていなければおかしい」

スティンガー「じゃ、真ドラゴンと真ゲッターはここにはいないと…?」

コーウェン「おそらくは」

………

隼人「真ゲッターを解析してゲッター合金を造り上げたと考えるべきか…」

弁慶「そんなことが…」

ピピピ

竜馬「…時間だ…疑問は残るが、今は忘れるしかねぇ」

シガンシナ区・ウォールマリア側門上

スタッ

エレン「時間は…?」

アルミン「ギリギリセーフだ」

ミカサ「二人とも伏せて。奴等に見つかる」

ゴロッ

エレン「…本当に出れるのか?結構深かったぞ」

アルミン「わからないよ。巨人を踏み潰すほどのパワーがあるのは確かみたいだけど」

エレン「俺にもあの力があれば…」

アルミン「巨人になれるんだからいいじゃないか」

エレン「…いや、まぁ…でもほら、もっとほしいだろ」

ミカサ「静かに」

地下格納庫

弁慶「それじゃあ、この硬さなら問題ないんだな?」

隼人「ああ、今のゲッターでも十分突き破れる」

竜馬「そんじゃ、行くぜ!」ガチャ

真ゲッター1「…」ブワァサ

竜馬「ゲッターロボ!」

隼人・弁慶「発進!」

真ゲッター「…」クワッ

ド ン

シガンシナ区

ゴゴゴ

コーウェン「!?」

スティンガー「地震!?」

ズド ゴン


コーウェン「あれは!?」

真ゲッター1「…」ド ワ オ

コーウェン・スティンガー「げ!?ゲッターロボ!」

スティンガー「まずいよコーウェンくん!」

コーウェン「早乙女のいない今、まともに戦える相手じゃない!」

竜馬『年貢の納め時だ!コーウェン、スティンガー!』

コーウェン「ちぃ、緊急発進!」ガチャ

ドラゴン「…」ドワッ

竜馬『逃がすかよぉ!』

真ゲッター1『ゲッタァァァアアトマホォォォオオク!』ガシュ

真ゲッター1「…」ヒュンヒュン ジャキン

コーウェン「…!」ニヤリ

ドラゴン『ダブルトマホォォォク!』ガシュ ジャキン

ガ キ ィ

真ゲッター1「…」ギギギギ

ドラゴン「…」ギギギギ

コーウェン「スティンガーくん!奴のトマホークを見てごらん!」

スティンガー「…!両刃じゃない!エネルギーが足りてないのか!」

コーウェン「今の真ゲッターのエネルギーは起動値ギリギリと見た…」ニヤリ

ドラゴン『死ぬのはお前たちだ!ゲッターチーム!』ドガッ

真ゲッター1『ちっ!』ヒュオッ

ドラゴン『そりゃ!』ギュン

真ゲッター1『くっ!』サッ

ガキン

竜馬「思った以上に動きが重ぇ!」ガチャガチャ

弁慶「トマホークでこれじゃ、ビームは撃てんぞ!」

隼人「オープンゲットはなるべく控えろ!おそらくゲットマシンも動きが遅く…」

ドラゴン『トマホークブゥゥウメラン!』ガキン ギャォ

竜馬「そうも言ってらんねぇ!」ガチャ

真ゲッター1『オープンゲット!』ギュオッ

コーウェン「こっちもオープンゲット!」ガチャ

ドラゴン「…」ギュオッ

隼人「相性を合わせる気か!」

竜馬「スピードがねぇならゲッター3だ!弁慶!」

弁慶「だめだ!3になっちまったら、ポセイドンが来ちまう!」

竜馬「!そうか、エレンたちが…!」

ドラゴン号『ミサイル!』ドワッ

真イーグル『ちぃ!』ヒュッ スカッ

竜馬「遠隔操作だってのに、大したもんだ!」

隼人「ゲットマシン状態なら尚更勝ち目がないぞ!とにかくゲッター2だ!」ガチャ

コーウェン「スティンガーくん!」

スティンガー「うん!」ガチャ

隼人「チェンジ!」ガチャ
スティンガー「チェーンジ!」ガチャ

ギャオ

真ジャガー 真ベアー 真イーグル
ライガー号 ポセイドン号 ドラゴン号

ギャン

真ジャガー 真ベアーグル
ライガー号 ポセイドラゴン号

ギィン

真ジャベアーグル
ライドラゴン号

真ゲッター2『ゲッター2!』ガシャン
ライガー『ライガー!』ガシャン

竜馬「同時だと!?」

弁慶「まさかここまで影響が出るたぁ…」

コーウェン「いける!今の真ゲッターの性能は普通のゲッターロボ以下!」

スティンガー「突撃!」ガチャ

ライガー『風穴開けてやろう!』キュオオオ

ガキン

真ゲッター2『なんの!』キュオオオ

隼人「奴等より遅くなかっただけでも十分だ!」ガチャ

真ゲッター2『ふんっ!』ギュオ

ライガー『ちっ!』ギン

スティンガー「弾き返すだけのパワーはあるようだね!」ガチャ

ライガー『ドリルミサイル!』ドワッ

真ゲッター2『っ!』ヒュン スカッ

隼人「今だ!」ガチャ

真ゲッター2『ドリルハリケーン!』ギャオオオオオ

ライガー『いつもより遅いよ!』ヒュン スカッ

真ゲッター2『おおおお!』ギャオオオオオ

ギャオオオオオオオォォォォォォォ………
おおおおぉぉぉぉぉぉ………



シ-ン……

ライガー『…え…?』キョトン

コーウェン「…どこまで行ってるんだ…?」

弁慶「なるほど、奴等をシガンシナから引き離すためにわざと…」

竜馬「…いや、考えはわかるが、ちょいと不自然すぎないか?」

隼人「わかってる!」ガチャ

真ゲッター2「…」キュオオオ

ドドドドドド

竜馬「地面なんか掘ってどうすんだ!?地中に隠れたところでライガーに…」

隼人「だから、だ」

スティンガー「見えなくなったね…」

コーウェン「これは罠の可能性が高い…しかし」

コーウェン「放っておけばエネルギーを充填させることになる…」

スティンガー「じゃ、追うよ!」ガチャ

ライガー「…」グオワ-

描写わかりにくかったら言ってね

ゴオオオオォォォ……

アルミン「壁の向こうに行っちゃった…」

エレン「あ…あんな動きすんのかよ…」

アルミン「思った以上に…すごいね…」

エレン「…あれどうすんだよ…あれ…」ピッ

ミカサ「どうするって…」チラッ

ダブルトマホーク「」

ライガードリル「」

エレン「おかげで馬がビビって逃げちまったぞ…帰れねぇ…」

アルミン「直撃しなかっただけでもありがたく思わなくちゃいけない…のかな…はは…」

エレン「なんでもっとちゃんと繋いでおかなかったんだ…」

アルミン「…」ピクッ

ミカサ「今後悔しても何も変わらない」

エレン「まぁそうだな…とりあえず竜馬さんたちが勝って帰ってくるまで待つか…」

アルミン「…ちゃんと繋いだよね…?確か…」

エレン「え?馬か?」

アルミン「しっかり…外れないように…」

エレン「火事場のバカ力ってやつだろ?調査兵団の馬は特に良いやつを使ってるって話だし」

アルミン「…隼人さんが結んでたのも抜け出したと…?」

エレン「そうだろ。現に逃げちまったんだ」

ミカサ「深く考えすぎ。アルミンの良いところであり悪いところだと思う」

アルミン「…そうか…そうだね」

壁外

ライガー「…」グオワ-

コーウェン「奴等め…どこに行った…?」

スティンガー「…ん?」

スティンガー「コーウェンくん、下に穴があるよ」

コーウェン「この穴…まだできたばかり…大きさから考えて真ゲッター2の掘った穴に違いない…」

スティンガー「罠の可能性が…」

コーウェン「おそらくは…しかし」

スティンガー「だね」ガチャ

ライガー『突撃!』ギャオオオオ

ドドドドドド

ライガー「…」ギャオオオ

スティンガー「…コーウェンくん」

コーウェン「…うん」

スティンガー「穴の幅が大きい…」

コーウェン「やはりこれは」

???「…」ギュオオオオ

ガシッ

ライガー『!?』ギギギギ

スティンガー「ドリルが…!?」

コーウェン「この手…!?しまった!」

真ゲッター3『どうだ、動けまい』ギギギギ

ライガー『くっ…ゲッター3…!』ギギギギ

コーウェン「穴が大きかったのはこのためか!」

隼人「スピードがダメでも、パワーはそこまで落ちちゃいない」

竜馬「のこのこやってきたマヌケ共に思い知らせてやれ!」

弁慶「おう!」ガチャ

真ゲッター3『ぬおおおおお!』ブンッ ブンッ

ドゴォ ドゴォ

ライガー『うわぁぁあああ』ガンッ ガンッ

コーウェン「ぐぅうう、このままでは…!」

スティンガー「このっ!」ガチャ ガチャ

ライガー「…」ギギ ギギ

真ゲッター3『無駄なあがきを!』グオッ

ライガー『ぐあ!』ドガッ

弁慶「くだばりやがれ!」ガチャ

真ゲッター3『南無!』ググググ

ライガー『つ、潰れる!』メキメキメキメキ

ビ-ッ ビ-ッ

隼人「警告!?」

真ゲッター3「…」ガクッ

弁慶「お、おい、どうした!?」ガチャガチャ

真ゲッター3「…」

ライガー『…!オ、オープンゲット!』ギュオ

グオオォ

竜馬「おい何してる!逃げちまったぞ」

弁慶「ゲッターが急に止まりやがった…」ガチャガチャ

隼人「エネルギーが起動値を下回ったんだ…」カタカタ

竜馬「何っ?それじゃこいつはもう木偶の坊か?」

隼人「いや、一時的なものだ。今再起動中だ」カタカタ

弁慶「くそっ、あと一歩のところで」ゴンッ

竜馬「どうする?同じ手は使えねぇぞ」

隼人「エネルギーのことも考えると、どのみちもう地下には潜れん」カタカタ

竜馬「正面から殴るしかねぇか…」

隼人「…再起動!」カタッタ-ン

真ゲッター3「…」カッ

弁慶「いくぞ!」ガチャ

真ゲッター3「…」ギャギャギャギャ

グオォオォオォオォ




地上

ポセイドン『チェンジ、ポセイドン!』ガシャン

コーウェン「危なかった…」

スティンガー「でもこれで奴等は袋のネズミ同然」

…ォォォォオオオオオ

スティンガー「…ゲッター反応増大!」

コーウェン「来たか!」ガチャ

ポセイドン『ストロングミサイル!』グワオ

『オープンゲット!』ギュオッ

ドワッ

真イーグル『いくぜ!』グォ

コーウェン「チッ、外したか!」ガチャ

ポセイドン『オープンゲット!』ギュオッ

真ゲッター1『チェエエンジ、ゲッタァアアアゥワン!』ガシャン

ドラゴン『チェェエンジ、ドラゴン!』ガシャン

竜馬「仕切り直しだな」

隼人「エネルギー消費を考えるとますます不利になってはいるがな…」

真ゲッター1「…」

ドラゴン「…」

コーウェン「このゲッター線量…エネルギー回復のリスクもある…ここは短期決戦に持ち込むべきか…」

スティンガー「でもゲッタービームを使うことは」

コーウェン「そう…それこそリスクを伴う。ビームを吸収される恐れがある…」

スティンガー「近接戦は操縦技術がモノをいう。はっきり言って、やつらに比べて僕らは…」

コーウェン「うーむ」

弁慶「激しい動きをする近接戦はすぐにエネルギー切れを起こす可能性があり、その上スピードはお粗末なレベル」

竜馬「奴等のゲッタービームを吸収するってのはどうだ?インベーダーみてぇに」

隼人「そんなことできたとしても、奴等がそれを見越していないはずがない。現にまだビームを撃ってきていない」

真ゲッター1「…」

ドラゴン「…」

コーウェン「真ゲッターを倒したとして、気になるのは真ドラゴンだ。確か一緒に追ってきたはず」

スティンガー「…最初真ゲッターがレーダーに映らなかったのは、地下にいたから…ハッ!?」

コーウェン「…まさか!?」

スティンガー「地下に真ドラゴンも!?」

隼人「トマホークもゲッター線がなければ使えない…」

竜馬「ヘッ、最後は炉心を暴走させて自爆でもしてみるか?」

弁慶「暴走させるだけのエネルギーがあればだがな」

真ゲッター1「…」

ドラゴン「…」

コーウェン「そうか…全てのピースがつながった…」

コーウェン「真ゲッターにエネルギーが残っていなかったのは、真ドラゴンにエネルギーを供給していたから…そしてエネルギーが残っていないにもかかわらず真ゲッターを出撃させたということ…真ドラゴン起動までの時間稼ぎか」

スティンガー「奴等がこんなところまで飛んだのは真ドラゴンから引き離すため!?」

コーウェン「あの壁、やけに綺麗な円をしていた。そしてその壁がゲッター合金であるのなら」

スティンガー「真ドラゴンが中心から大きな影響を及ぼしていた証拠!」

竜馬「どうした…何故かかってこない…?」

真ゲッター1『おう、どうした!怖じ気づいたか?』

コーウェン「やはり時間稼ぎか!」ガチャ

ドラゴン『ダブルトマホォオオク!』ガシュ ジャキン

真ゲッター1『来やがれ!』

ドラゴン『…ふっ、バカめ』グオッ

グオオオオオォォォ…

真ゲッター1『なっ…逃げる気か!』グオッ

弁慶「おい、あっちは壁だぞ!」

隼人「奴等め、人質でもとる気か!」

竜馬「野郎!」

シガンシナ区・壁上

エレン「…巨人いねぇな」

アルミン「そうだね」

エレン「今なら歩いて帰ることもできるんじゃないか?」

アルミン「トロスト区の近くには巨人がいたから無理だよ」

エレン「…そうだな」

ミカサ「このままあの三人が戻らなかったら?」

アルミン「…」

エレン「信じるしかねぇな…」

グリシャ『そうだ。ゲッターを信じろ』

エレン「!?」

アルミン「あ…え…?」

ミカサ「お…」

グリシャ『みんな大きくなったな…』

エレン「なん…で…」

グリシャ『ここから動くな。いいな?…』ス-

エレン「…!」

ミカサ「あ…」

アルミン「消えた…」

エレン「なにが…どうなって…」

ドラゴン「…」ギュン

ギャオオオオオ

アルミン「うっ…!」

ミカサ「風がっ…!」

真ゲッター1『待ちやがれええええええ!』ギュン

ギャオオオオオ

エレン「い、今のはっ…!」

ドラゴン「…」ゴオオオオ

コーウェン「なるほど、壁の内部にもポツポツと住居跡…」

スティンガー「コーウェンくん、前方にも巨大な建造物を確認。おそらくさっきのと同型の壁だよ」

コーウェン「あれがそうか…」ガチャ

ドラゴン「…」ピタッ

トロスト区


ハンネス「なんだ…ありゃ…」

ドラゴン「…」

ザワザワ

「おい、あれなんだ…」

「巨人…!?」

「う、うわああああ!」ダッ
「きゃああああああ!」ダッ


スティンガー「壊された門が岩で塞がれている。さらにこいつらは巨人と違い会話ができる。どうやらこいつらがこの惑星の人類のようだ」

コーウェン「真ドラゴン修復に携わるだけの知能も備えている可能性も無いとは言えない…」

真ゲッター1『うおおおおおお』ギュオッ

ドラゴン『…!』クルッ

ドガッ

真ゲッター1『おおおおお』ガシッ

ドラゴン『うごっ!』

隼人「このまま引きずり下ろせ!」

真ゲッター1『よっしゃあ!』グオオオオオ

ドラゴン『うおおおおお』

ウォールローゼ内


ドガガガガガ

ドラゴン『ぐぐぐ…!』ガガガガガ

真ゲッター1『まだまだぁあああ!』グオオオオオ



住民「うわっ、地面がめちゃくちゃだ!」

巨大樹の森


ドガガガガガ

ドラゴン『ぐわっ!』ドガッ

巨大樹「」バキッ メキメキメキメキ

ズシ-ン

ドラゴン『そ、損傷甚大!行動不能!』ググ…

真ゲッター1『今だ!』ヒュン

真ゲッター1『ゲッタァアアトマホォォオオク!』ジャキン

真ゲッター1『もらった!』グオッ

ドラゴン『オープンゲットォ!』ギュオッ

真ゲッター1『そこだぁっ!』ブンッ

ポセイドン号『なんのっ!』ヒュイッ

真ゲッター1『チッ!』スカッ

ライガー『チェェンジライガァア!』ガシャン

隼人「やはり演技か」

コーウェン「さすがにゲッターチーム。この程度すぐ見抜かれるか」

スティンガー「しかしこの森…」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月10日 (月) 17:17:30   ID: q-PAWaOO

もうなくなったん?

2 :  SS好きの774さん   2016年01月12日 (火) 03:52:47   ID: tEpEME41

虚無ってーら…

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