I am born of my bread.
______ 顔はパンで出来ている。
Wheat is my body, and bean paste is my blood.
___血潮は小麦で、心はつぶ餡。
I have created over a thousand breads.
___幾たびの戦場を越えて不敗。
Unknown to Wet.
___ただの一度も敗走はなく、
Nor known to Life.
___愛と勇気しか友達はいない。
Have withstood pain to create many breads.
___彼の者は常に独り パン工場で勝利に酔う。
Yet, those hands will never hold anything.
___故に、生涯に意味はなく。
So as I pray, unlimited bread works.
___その顔は、きっとアンパンで出来ていた。
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__________衛宮切嗣
【アインツベルン城】
______告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、 我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ___!
どうやら召喚の儀は成功したようだ。
呼び出された英霊は、茶色のマントを羽織っていた。
赤を基調とした服の真ん中にニコちゃんマークを付け、両手脚に同色の手袋とブーツを履いていた。
そう、その姿は___
「問おう、貴方が私のマスターか?」
___その姿は、かつて僕が目指した……
____Let's Go! An Pan Man!
♪繰り返す世界、何度手を伸ばしたらー
※An pan man ではなく、Ann bread manの方が英語として正しいのではないか? という質問には答えません。
「ああ、僕が君のマスターだ。君は……アンパンマンで間違いないね?」
だがその英霊は、アンパンマンというには頭身が高い。
顔は思っていたより褐色で、白髪頭だった。
「クク……アンパンマンで間違いないよ。ただ、真名ではなくクラス名だが」
クラスがアンパンマン? エクストラクラスという事か……
「では真名も教えてくれるかい?」
「アンパンマンはアンパンマンだ。それ以上でもそれ以下でもない」
人を食ったような返答をするアンパンマン、食べられるのはお前の方だろ。
「いやいや、マスターを馬鹿にしている訳ではない。アンパンマンという英雄に当てはめられた無銘の英霊だよ」
あり得ない話ではない。実在しない英雄でも信仰さえあればサーヴァントになり得るからだ。
この男の話を鵜呑みにするならアンパンマンの適性をもち、僕と精神性の近い無銘の英霊が呼ばれたという事になる。
___参ったな、何を思ってアハト翁は僕にこんな聖遺物(アンパンマンの絵本)を……
バターン!!
と、乱暴に扉を開く音が響き渡る。
「大変よキリツグ!!」
血相を変えてアイリが入ってくる。
「どうしたんだい?」
「その聖遺物……間違いだったの」
…………………はい?
「イリヤの絵本と聖遺物が手違いで逆になっていたのよ!!」
「………………えっ!?」
そんな馬鹿な……いや、冷静に考えれば当然か。
僕は何故アンパンマンの絵本を媒介に召喚したのだろう……
「悪かったな、アーサー王でなくて」
ア ン パ ン マ ン
落胆の原因が話しかけてくる。
「いや、せっかくアハト翁が用意した聖遺物を無駄にしたのは痛いが……ろくに確認しなかった僕のミスだ」
「いいだろう、後で今の暴言を悔やませてやる。その時になって謝っても聞かないし許さないからな」
まあ、人を殺して栄光を得た英雄様よりアンパンマンは僕にとっておあつらえ向きの英霊だろう。
「見ていろ、必ず自分が幸運だったと思い知らせてやる」
【ステータス情報が更新されました】
class:アンパンマン
マスター:衛宮 切嗣
真名:
性別:男性
身長:187cm
体重:78kg
属性:中立・中庸
筋力:D ■■
魔力:C ■■■
耐久:C ■■■
幸運:F
敏捷:D ■■
宝具:?
■クラススキル
対魔力:EX
究極の主人公補正。アンパンマンに対するあらゆる魔術を無効化する。
カリスマ(偽):D
多くの少年、少女を魅了する存在。ただし、本人があまり乗り気じゃないのでかなり低下している。
■保有スキル
千里眼:C
純粋な視力の良さ。遠距離視や動体視力の向上。 高いランクの同技能は透視・未来視すら可能にするという。
魔術:C?
得意な魔術は不明だがオーソドックスな術を取得している。
心眼(真):B
修行・鍛錬において養われた戦闘を有利に進めるための洞察力。 わずかな勝率が存在すればそれを生かすための機会を手繰り寄せる事ができる。
【アインツベルン城】
「ほら、食べるといい」
アンパンマンが自分の顔の一部をイリヤに渡す。
「ん、ありがと。おいしい!」
「顔を消費して大丈夫なのか? 僕はアンパンなんて焼けないぞ」
「ああ、心配ない。この通りだ」
いつの間にか、その手に新しい顔が握られている。
「宝具か何かなのか?」
「投影魔術(のようなもの)だな」
「何を食べさせてるんだ!? い、イリヤ! ぺーしなさい、ぺー!!」
僕はあわててイリヤを揺さぶる。
ゴクン
「あ、飲み込んじゃった」
「おい、大丈夫なんだろうな!?」
「あ、ああ、………………たぶん」
「たぶんじゃダメなんだよ!? おい、起源弾ブチ込むぞ!!」
「冗談だ、落ち着けじ……マスター」
Fなんてランクは(ry
まぁいいや
「はぁ……アンパンマン。君には聖杯戦争中、アイリと行動してもらう」
イリヤに聞こえないよう、アンパンマンに耳打ちする。
「おや? マスターの不興を買ってしまったか」
アンパンマンはやれやれと肩をすくめる。
「いや、最初からそのつもりだよ。君たちが陽動して、僕がマスターを仕留める。異論はないね?」
「構わんよ。ところで、アイリさんには予備の顔を持っていてもらいたいのだが?」
「自分で付け替えてはダメなのか?」
「様式b……いや、宝具の発動条件を満たさないのでね」
>>12
知ってるけど切嗣とこの人が組んだら幸運はE程度じゃすまない低さかなって
________Interlude
【倉庫街】
「よくぞ来た。この街を練り歩いてみたものの、俺の誘いに応じた猛者はお前だけだ」
二本の槍を携えるサーヴァント、おそらくランサーであろう。
「その清澄な闘気、セイバーとお見受けしたが、如何に?」
「いやいや、私はそんな高尚なモノではない。ただのアンパンマンさ」
その手には一対の双剣が握られている。
「あんぱんまん?」
「そう、しがないパン職人だ!!」
右足を踏み出し、一気に間合いを詰めた。
「甘い!」
ランサーが片方の剣を弾き飛ばすも、既に新しい剣が握られている。
「なんと面妖な……」
ランサーの大小二本の槍を、アンパンマンは双剣で器用に捌く。
双剣、双槍はともに手数は稼げるが一撃の軽い、どちらかと言えば防御重視の戦闘スタイルだ。
当然の如くお互いが攻めあぐね、千日手の様相を見せている。
『ランサー、何を戸惑っている。早く勝負を決めろ。宝具の開帳を許す』
音源がわからないように魔術的なエコーがかけられた声が鳴り響く。
ランサーは二本の槍に巻かれた呪符を剥がす。
「では、殺らせてもらうぞパン職人よ!!」
紅い長槍による刺突。アンパンマンは右の剣で防ごうとするが___
「____なっ!?」
その剣が切断され、刃先が宙を舞う。
「もらったッ!!」
間髪いれずに黄色の短槍を突き入れる。アンパンマンはサイドステップでなんとか致命傷を避けるが、左手に傷を負ってしまう。
「ほう、その剣は魔力で編まれたモノか」
「……指が動かん、腱を切られたか。アイリさん治癒を頼む」
「かけてる……けど、効かないの!!」
「我が『破魔の紅薔薇』は魔力を断ち斬り、我が『必滅の黄薔薇』は消えない傷を負わせる。勝負あったな。パン職人よ!」
「ハハハ、勝利宣言とは気が早いな槍兵よ。アイリさん、アレを投げてくれ」
「あ、アンパンマン新しい顔よ!!」
アイリスフィールはパンで出来た生首を投げる。それは吸い寄せられるようにアンパンマンの頭部に当たり、古い顔を弾き飛ばして装着される。
ゲン キ ヒャク バイアンパンマン
「幾度、顔が濡れようと!」ペカー
実用性皆無のエフェクトとともに、左手の傷が回復する。
「馬鹿な!? 『必滅の黄薔薇』の呪いは解呪不可能のハズ!!」
「クク、解呪などしておらんよ。簡易的に生まれ変わったのさ」
「生まれ変わった、だと?」
「アンパンマンのクラスに与えられる宝具でね。今の私は元気百倍だ」
【ステータス情報が更新されました】
ゲン キ ヒャク バイ アンパンマン
『幾度、顔が濡れようと』
ランク:EX
種別:??
アンパンマンのサーヴァント与えられる宝具というよりはスキルである。自身の顔を取り換えた時、全てのステータスや傷、呪い等を初期値まで回復。その後、一時的に全ステータスを1ランクアップさせる。2回まで重ねがけ可能。
本来はマスターが魔力を込めてアンパンを焼く必要があるが、投影魔術でも代用が可能。その場合、投影品である顔に世界の修正はかからなくなる。
またも膠着状態となる戦況。
「パ
ァ
ン
!」
突如何処からともなく現れ、アンパンマンに喰らいつこうとしたのは白銀の甲冑を身に纏う、見目麗しき女騎士。
「っと危ない。君は……クク、ハハハハ」
食われないよう身を避け、襲撃者の顔を見たとたんアンパンマンは苦笑する。
「いや、まさか君と相見えるとはね……腹ペコ王。いやアーサー王と呼ぶべきか?」
「貴様、何故私の真名を……まさか!?」
「ん、君は私を知らないハズだが?」
「サー・パンスロット! どうして貴方が!!」
「……それは、どちら様?」
「貴方の名前でしょう。とぼけるのもいい加減にしてください」
「人違いです」
セイバーはアンパンマンの顔を一部引きちぎって口に入れる。
「もきゅもきゅ……この味、確信しました。パンスロットに間違いありません」
「なんでさ!? 他人の話を聞けよ!! 人違いだって!!」
「パンスロット! そんなにも私が憎いのか!!」
「何が!?」
「もしや……記憶を失っているのですか!?」
「だから別人だと言っているだろう!!」
「いや、みなまで言うな。私にはわかる」
「何にもわかってないよね、わかろうとする気すらないよね」
「そうだったな。私たちはコレ(剣)でしか語れない……そういう事だな」
「だから違うって……ん?」
第一話『英霊召喚』
♪しーずーかにうつーりゆくー
「Aaaaaalalalalalalalai!」
「何を__考えてやがりますかこの馬鹿はぁぁああっ!?」
「たわけ、真の王たる英雄は、天上天下に我ただ独り。他は有象無象の雑種にすぎん」
「これは……まずいな」
「__体はパンで出来ている」
「こんばんは、バーサーカーです」
「約束された__勝利の剣ッ!!」
次回『凶獣咆吼』
♪そうさ、恐れないでみんなのために
「Aaaaaaalalalalalalalai!」
突如現れたのは、雷鳴を轟かし空を駆ける戦車。
それがゆっくりと地上に降り立った。
「何者!!」
剣を構えるセイバー。
「我が名は征服王イスカンダル。此度の聖杯戦争では、ライダーのクラスを得て現界した!」
「何を__考えてやがりますかこの馬鹿はぁぁああっ!?」
ぺちん
「ぎゃっ!?」
デコピンでマスターを黙らせる。
「ランサー、そしてアンパンマンよ。先程の戦い見事であった。どうだ? 余の軍門に降り、聖杯を余に譲る気はないか?」
「は?」
「さすれば朋友として遇し、世界を征する快悦を共に分かち合う所存である」
あまりに突拍子もない提案に硬直する一同。
「その提案は承諾しかねる」
「悪いが他を当たってくれ」
「私はブリテンの王で(中略)そもそも私はブリテンを預かる(中略)なので私は(中略)戯れ言が過ぎるぞ征服王!!」
「待遇は応相談だが?」
「「「くどい!」」」
その時、街灯の上に一人のサーヴァントが出現する。
「我を差し置いて、王を自称する不埒ものが、一夜のうちに二匹も涌くとはな」
開口一番、不愉快そうに尊大な台詞を口にする。
「難癖をつけられたところでなぁ……余は、世にしれわたる征服王に他ならんのだが?」
「たわけ、真の王たる英雄は、天上天下に我ただ独り。他は有象無象の雑種にすぎん」
「そこまで言うなら貴様も名乗りをあげたらどうだ?」
ライダーが問いかける。
「問いを投げるか、雑種風情が。我が拝謁に浴してなおこの面貌を知らぬのなら……
要するに我の顔も知らんような無知どもは死ねぇぇぇぇぇっ!!」
背後に無数の宝具が出現する。
「英雄王ギルガメッシュ、だろう?」
「雑種の分際で我が真名を口にするなど許されん。死ね」
「なんだアイツ無茶苦茶だ!?」
「英雄王! 何故私にまで剣を向ける!!」
セイバーは更に続ける。
「サーヴァントが残り二人になるまで共闘するのではなかったのか外道!!」
痛いほどの沈黙。
「ほら貴方のせいで共闘関係がバレちゃったじゃないですか!!」
「え、我のせい?」
「トキオミに言いつけてやるー」
「ちょっおま、やーめーろーよー」
「キレイにも言ってやろー!」
その光景に一同が呆れていると、円盤状のマシンが飛来して英雄王の前で止まり、底面から水鉄砲のようなものが出てきた。
バシャッ
セイバーと戯れている英雄王の顔に泥水が浴びせられる。
そのマシンのハッチが開き、黒い鎧のようなモノを着た人物が現れた。
「こんばんは、バーサーカーです」
「バーサーカーなのに狂化していない!?」
ウェイバーが驚愕の声をあげる。
「我の顔に泥を塗るとは……万死に値するぞ、雑種ッ!!」
英雄王は大量の宝具を投げつけるが、バーサーカーはそのマシンで器用に避けていく。
「許さん、許さんぞッ!!」
英雄王は更に多量の宝具を射出しようとする。
「英雄王、援護します」
セイバーはバーサーカーに剣を向ける。
「いや、君の相手は私がさせてもらおう
I am born of my bread.
__ 顔はパンで出来ている」
周りの風景が塗り替えられていく。
「固有結界!?」
その場の英雄王とバーサーカー以外が固有結界に取り込まれた。
パンリミテッドブレッドワークス
「無限のパン製!!」
その心象風景はパン工場。古今東西あらゆるパンが焼かれている。
「さぁ、腹ペコ王よ。好きなだけ食うと良い」
「私はもきゅもきゅ戦闘中に食べ物の誘惑に負けるほどゴクン落ちぶれてはいないぞ!!」
「……ごめんな、セイバー」
セイバーが体の中から破裂する
ブロークンパンタズム
「壊れた幻想!!」
【遠坂邸】
『セイバーがアンパンマンに撃破され、英雄王はなおも『王の財宝』を解き放とうとしています』
魔術的な通信機で綺礼から報告を受ける時臣。
「まさか、アーサー王が破れるとは……」
『事前に食事をとらせるべきでした』
「これは……まずいな」
『師よ、ご決断を』
「……令呪をもって奉る。英雄王よ、戦闘をやめてただちに帰還せよ」
【倉庫街】
「ほぅ、我に命令するか、大きく出たな時臣よ」
アーチャーは霊体化して撤退した。
バーサーカーも追撃せずに帰っていく。
「固有結界が解けていく……あれ、ランサーがいない!?」
すっとんきょうな声をあげるウェイバー。
「っ!?」
ケイネスとその婚約者の死体が転がっていた。
第2話『狂獣咆哮』
♪しーずーかにうつーりゆくー
「よくも私のジャンヌを!!」
「出でよ我が無双の軍勢!!」
「これは……カビ?」
「本当にすまないと思っている」
「COOL! 超COOLだよ!」
「再契約……だと?」
次回『第八の契約』
前に安価の聖杯戦争スレたてた人かな?
>>55
Fate / zero Realta Nua ってヤツ書いてました。
♪Fate / zero2期OP
_______衛宮切嗣
【倉庫街】
ケイネスにランサーを自害させ、その後、婚約者ともども殺害した。
ケイネスの婚約者を人質に、
・衛宮切嗣とそののサーヴァントはケイネス、ソラウに危害を加えない。
・ソラウの身柄をケイネスに引き渡す。
・ランサーを自害させる。
・ケイネスは冬木の地で魔術を行使しない。
という条文でセルフギアススクロールに契約させた。
その後の展開はお察しの通りさ
________間桐雁夜
【下水道】
「ふふ、ははは……トキオミぃ……」
どうだ、おれのサーヴァントは最強なんだ。
あとは俺の体さえ保てば、桜ちゃんを救える……
「なに? もうへばってんの?」
「バイキンマンか……変装をといたのか?」
「ああ、鎧姿なんて肩こるからね。それより僕をバイキンマンって呼ぶなよ。なんか汚いみたいじゃないか」
「ごめんごめん、今はバーサーカーって名乗ってるんだったな」
「ま、いいさ。でも、まさかエミヤとこんな所で再開するなんてね」
_________遠坂時臣
【遠坂邸】
「優雅っ!?」
なんだこれは……私の優雅な体に……
カ…………ビ…………?
______言峰綺礼
【遠坂邸】
「えー、私は定時連絡の途絶えた時臣氏の邸宅に入りました。
とりあえず時臣氏の部屋に突入しようと思います。
こ、これはなんという事でしょう。カビに覆われた時臣氏の死体がありました。
まるで信頼する弟子に後ろから刺されたような、優雅からは程遠い死に顔です。
一体誰がこんな惨いことを……」
「おい言峰、これはどういう事だ?」
「ギルガメッシュか。詳しくはわからん……だが、時臣氏が死んでしまった時点で私の聖杯戦争の理由はなくなった」
「おいおい、ここにはサーヴァントが死んだマスターと契約にはぐれたサーヴァントがいるんだぞ?」
「時臣氏が死んだ以上、私に聖杯を求める理由はない__ぐっ!?」
「ほぅ、やはり貴様は聖杯に選ばれているようだな。理由がないなら貴様の願いを聖杯に聞けば良い」
「……良いだろう。汝の身は我の下に(中略)汝が剣に預けよう……」
「アーチャーの名に懸け誓いを受ける。 貴様を我が主として認めよう、言峰綺礼」
______Interlude
【倉庫街】
「よくも私のジャンヌを!!」
「なんなんだアイツは!?」
「坊主とアンパンマンのマスターよ、神威の車輪から降りるでないぞ!!」
突如現れた異様な風体の男が連れる異形の軍勢。
ライダーとアンパンマンが斬れども斬れども一向にその数は減らない。
「私の聖処女を殺めた報い……楽に死ねると思うなァァァァッ!!」
「アーサー王の知り合い……ではなさそうだな」
「さぁ恐怖なさい、絶望なさい。騎士道も高潔な魂も持ち合わせない肉塊に押し潰されるのです」
「こうも囲まれると、神威の車輪で飛び立てんのう……」
神威の車輪の真髄は、その突撃にある。
砲台を持ち合わせない古代の戦車は、その場に釘付けにされればただの棺桶である。
「仕方ない。出でよ我が無双の軍勢!!」
周りの風景が塗り替えられていく。
アンパンマンと同じく固有結界だ。
見渡す限りの灼熱の平野。
「肉体は滅び、その魂は英霊として『世界』に召し上げられて、 それでもなお余に忠義する伝説の勇者達」
現れるのは無数の人影。
「時空を越えて我が召喚に応じる永遠の朋友たち。
彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!
イスカンダルたる余が誇る最強宝具
_______『王の軍勢』なり!」
「然り!然り!然り!然り!然り!」
「おのれ……おのれおのれおのれぇぇぇぇぇっ!!」
この男、キャスターの運命は怒りに任せてろくな準備もなく戦った時点で決まっていた。
「目標は、かの異形の軍勢。総員、蹂躙せよ!!」
戦場に響き渡る怒号、キャスターとその異形の従者達は圧倒的な数の暴力に駆逐された。
固有結界を解いたようだ。風景が元に戻っていく。
「アンパンマンよ。お互い消耗しとるし、決着は継ぎの機会でよいな?」
「ああ、構わんよ」
「では、Aaaaaalalalalalalalai!」
征服王はマスターと共に空を駆けていった。
第3話『第八の契約』
♪アンパンマンはキミさー
「両手を壁につけろ!」
「奴の位置を俺の端末にダウンロードしてくれ!」
「今すぐ銃を捨てろ!」
「くそぉぉ!」
「大丈夫だ!」
「爆弾のありかを教えないと貴様の息子を殺す」
「前回までのトウェンティフォー」
次回『正義の在処』
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