――事務所
律子「…………」ウツラウツラ
律子「…………」コックリコックリ
律子「……んむ」
律子「すー……すー……」
律子「くー……くー……」
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P「…………」ソー
P「……あーあー、らしくないな」
P「机は……まぁ、俺からしたら綺麗な範疇だけども」
P「律子にしては汚いし、仕事中に居眠りとは」
P「…………」
P「PCはつけっぱ。これ、企画書か」
P「うんうん。綺麗にまとまってる」
P「けど、まだ気になるところが」
P「……手直ししちゃお」
P「…………」カタカタ
P「…………よし、と」ッターン
P「ついでに印刷もやっといてやろ」カチカチ
P「えーと……こうか」カチ
ウィウーン ガーガー
P「ん、よしよし」
律子「…………ん」
律子「…………」ムク
ガーガー ペローン
P「出来た出来た」ピラッ
律子「プロデューサー」
P「よう、久しぶり」
律子「…………どうしてここに」
P「里帰り?みたいな」
律子「……そうですか」ゴシゴシ
P「元気してたか」
律子「まぁ、ぼちぼち。プロデューサーは?」
P「ぼちぼち」
律子「……向こうはどうです?」
P「快適だよ。思ってたよりは」
律子「それはよかったですね」
P「まったく」
律子「……ところで、その書類」
P「ああ、勝手に手直しさせてもらった。まだまだ粗が目立つぞ、律子くん」
律子「む……駄目出しでもしに来たんですか?」
P「ああ、違う違う。つい、目についてさ」
律子「そうですか」
P「お偉いさんに見せる企画書だろ?
もっと大きな文字にして、列も揃えないと読んでもらえないぞ」
律子「……分かりました」
P「それから……いや、まぁ、いいか」
律子「何です?」
P「……俺が口出しすることじゃないだろうけど、
お前、ちゃんと飯食ってるか?痩せてるぞ」
律子「食べてますよ。それに、痩せるのは……」
P「健康的な痩せ方じゃない。あんまり、見た目よくない」
律子「……誰のせいだと」
P「…………」
律子「それより……のんびりしてて大丈夫なんですか?」
P「分からない。何となく、理由つけて居座っちゃったな」
律子「…………」
P「そうだな。早く済ませて、戻るよ」
律子「……要件は何なんです?」
P「用って、用じゃないんだけどさ。すぐ済むし」
律子「……はぁ」
P「お前にかけちゃった魔法を解きに来た」
律子「は……?」
P「はは、我ながら格好良い言い方……はいっ」パチン
律子「……何も起こりませんけど」
P「これで、律子にかかった魔法は解けました、と。
安心して残りの人生を謳歌したまえ」
律子「何かインチキクサいなぁ」
P「……これで用は終わり。
律子、ちゃんと飯は食えよ。睡眠も規則正しく」
律子「分かってますよ」
P「居眠りするくらいならがっつり昼寝したら良い」
律子「……そうですね」
P「素直になったな。……じゃ」
律子「……はい」
律子「…………」
律子「……あの、プロデューサー」
律子「……はっ」ガバッ
律子「…………」
律子「…………はぁ」
――墓地
律子「…………」チャポ バシャ
律子「改めてお久しぶり。プロデューサー」
律子「お盆は帰ってくるかな、なんてちょっと期待してましたけど」
律子「…………」バシャ
律子「はぁ……本当に来てくれるとは」
律子「終わった後ですけど」
律子「…………ふふ」
律子「ご飯はちゃんと食べてるし、夜もちゃんと眠れるし」
律子「車も……最近、平気になってきたんですよ」
律子「魔法、解いてくれたんですね」
律子「…………」
律子「代わりに、あなたのことを考える時間がどんどん減って行って」
律子「……このまま、忘れちゃうんじゃないかって、ちょっと怖いんです」
律子「ま、忘れたくても忘れるようなキャラしてないですけど」
律子「…………」ジワ
律子「えへ……」ゴシゴシ
律子「…………」
律子「会いに来てくれてありがとうございました」ペコ
律子「でも、もう、来ないでくださいね」
律子「どうしても、寂しくなった時以外は」
律子「……じゃ、行くから」
律子「…………元気でね」
P「また、いつか、一緒に仕事がしたいな」
律子「…………そうね、またいつか」
律子「また……きっと会えるよね」
律子「またね、プロデューサー」
終
短いお盆蘇りネタ
りっちゃんのとこに化けて出たい
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