コンボイ「トランスフォーマー4だと?」(61)

アイアンハイド「ええ。我々を題材にしたアクション映画の4作目だそうで」

コンボイ「それで私たちが先行上映会に招待されたというわけか」

アイアンハイド「そういうわけです」

コンボイ「私は前の三作を見ていないんだが、君は見たのか?」

アイアンハイド「みんなでテレトランワンで見ましたよ」

コンボイ「なんで私を誘わなかったんだ!!」

アイアンハイド「司令官はなんかバスケしてたじゃないですか」

コンボイ「くっ」

アイアンハイド「それよりも映画館につきましたよ」

バンブル「司令官!遅いですよ!もう始まります!」

コンボイ「みんないるのか」

アイアンハイド「俺たち用の椅子もあるとは、準備がいいな」

コンボイ「楽しみだな…おっ、暗くなった」

<ノーモアエイガドロボウ!

コンボイ「ははは、まるでブリキのおもちゃだな」

スパイク「コンボイ司令官!静かに!!」

コンボイ「……」



トランスフォーマー4

はるか宇宙のかなた、猛スピードで進む大きな惑星があり、その惑星に、小惑星が衝突した。

小惑星は砕け散り、大きな惑星は軌道を変える。

そのはずだった。

しかし、そうはならなかった。

惑星は大口を開け、小惑星を喰らったのだ。

その惑星は生きていた。

名は、ユニクロン。

あと数か月もすれば、地球と衝突するはずだ。


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地球

あの戦いから3年が過ぎた。

我々は今、世界中に潜伏しているディセプティコンの残党を狩っている。

生憎下っ端なので弱いが、何分数が多すぎる。

少なく見積もっても、あと150体ものディセプティコンがこの地球に潜伏しているという。

あぁ、そうこう考えている内に、目的地に着いた。

場所は、カンボジア王国。

「反応が近い。」ウルトラマグナスは、青い装甲車から姿を変え、私に言った。

彼、ウルトラマグナスは1年ほど前にこの地球に降り立ち、我々と合流した。

今は彼がオートボットの副官だ。

周りは沼地で、ディセプティコンが隠れられそうな所はない。一つを除いて。

アンコール・ワット、人間が大昔に作った寺院だ。

私のトレーラーからレノックスの率いるNEST部隊が降りた。

トレーラーはシカゴの戦いで破壊され、ホイルジャックのいない今となっては修復不可能な状態になった。

なので今はNEST部隊が待機する場所となっている。

「NEST部隊、調査しろ!」レノックスが指示を出した。

我々は、敵が外に出てくるまで待機だ。

「司令官、人間の部隊を連れてくる必要はなかったのでは?」ウルトラマグナスが言った。

私も姿を変えた。

「私は今まで、いろいろな面で彼らに助けられてきた。確かに彼らの体小さく、弱い。」

「しかし大きな力を秘めている。軽んじてはいけない。」

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「周りをよく見ろ!どこに隠れているかわからんぞ!」レノックスが言った。

部隊は大広間のようなところに出た。

「エネルゴン反応あり。このあたりのようです」兵士が言った。

「どういうことだ?どこにもいないようだが……」

その瞬間、左右の柱が変身した。

「やばいぞ!4体だ!囲まれた!!」

「人間の部隊だ!やっちまえ!!」左前方のディセプティコンが叫んだ。

「走れ!!」レノックスが叫んだ。

彼らは銃を撃ちながら、建物の外をめざしひたすら走った。

「ちょこまかと逃げやがって!皆殺しだ!!」

ディセプティコンは怒り、襲いかかる。

部隊は建物から脱出した

「オプティマス!敵は4体だ!!」


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私は剣を抜き、ウルトラマグナスは銃を構えた。

「ウルトラマグナス、あの建物を傷つけないように注意しろ!」

「了解、司令官」

「出てきた、行くぞ!」

我々の姿を見つけ、ディセプティコンはすぐさま撤退しようとした。オートボットが待ち構えているとは思ってもみなかったのだろう。

しかし逃がすわけにはならない。

私は一番近くにいたディセプティコンの体を剣で貫き、首をもぎ取った。

二人目のディセプティコンが私の背後に飛びかかったが、ウルトラマグナスによって撃ち落された。

私も武器を剣から銃に切り替え、必死に逃げようとする二人のディセプティコンを撃った。

片方は胸を貫かれ絶命したが、もう一人は玉を躱し、逃亡を図ろうとした。

しかしウルトラマグナスの放った銃弾に頭を吹き飛ばされ、その逃亡作戦は失敗に終わった。

「簡単すぎて逆に不安になりますな、司令官」

ウルトラマグナスは軽い冗談で言ったのだろうが、私は本当にその通りだと思った。

もうあれから3年もたつのに、ディセプティコンの意味深な断末魔もなければ墜落船のエンジンのパーツも見つからない。

本当にあれで終わったのだろうか。

私は不安で仕方がなかった。

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太陽系が見えてきた。

あの中心にある灼熱の惑星から三番目の星、地球

そこから宿敵、マトリクスの存在を感じる。

だが案ずることはない。あんな奴ら、我から見れば蟻のようなものだ。

巣ごと潰してしまえばよい。

数秒で終わる。

実に簡単な駆除だ。

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NEST基地

何やら基地内が騒めいている。

「何かあったのか?」私はラチェットに尋ねた。

「司令官!何かってレベルじゃないですよ!!」ホットロディマスが言った。

彼もウルトラマグナスと同じく、一年ほど前にこの地球に降り立った。

「オプティマス君、待っていたよ」

その声の主は国家安全保障局のギャロウェイ補佐官だった。

「久々に会えて嬉しいよ」一つもそう思っていない顔で彼はそう言った。

「こちらこそ、ギャロウェイ補佐官」私も全然そう思っていない口調でそう返した。

「この写真を見てくれ。」

一枚の写真がスクリーンに映し出された。

私は驚き、息を詰まらせた。

「その反応、やはり君は知っているようだな。」

「この写真は72時間前、NASAの天体望遠鏡が撮影した。今はレーダーで追っている。」

馬鹿な。ありえない。なぜこんなところに。実在したのか。

「いったい何なんですこれは?」ディーノが私に尋ねた。

「これはユニクロンだ。」私が答えた。

「ユニクロン?」

「あぁ。巨大なトランスフォーマーだ」私が答えた。

「トランスフォーマー?こんなに巨大なか?」ギャロウェイが言った。

「あぁ。伝説上の存在だと思われていたが、実在したとは……」

「オプティマス、こいつはオートボット側か?それともディセプティコン側なのか?」レノックスが尋ねた。

「奴はそのどちらでもない。道行く星をすべて食いつくし、破壊しつくす破壊神だ。」私は説明した。

「NASAの報告によると、今奴は冥王星付近にいて、まっすぐこちらへ向かっているとのことだ。」ギャロウェイが言った。

「おそらく奴の狙いは私とマトリクスだろう。」

「どういうことだ?」ラチェットが訊いた。

「ユニクロンを倒せる武器はこの宇宙にただ一つ、マトリクスしかない。」

「このマトリクスと保有者である私が消え去れば、やつはこの宇宙で無敵の存在となる」

「結論は出た!君にはさっそく、この地球から出て行ってもらおう!」ギャロウェイが言った。この男はあんな事があったというのに何も変わっていない。

「いいや、もしも私が地球から去ったとして、この生命体が存在しエネルギーに恵まれた星をユニクロンがほっておくわけがない」

「ギャロウェイ補佐官、地球との衝突が避けられないのであれば、唯一ユニクロンを倒せる可能性のあるオプティマスとそのマトリクスを地球に置いておく方が賢明だと思われますがね」レノックスが言った。

「ユニクロンが地球に衝突するまで何時間だ?」私が言った。

「96時間だ。」ギャロウェイ補佐官が答えた。

猶予はない。

四日間の内にユニクロンを倒す策を見つけ、この地球を守らなくてはならない。

この美しい生命を、守らなくてはならない。

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ユニクロン衝突まで残り86時間

人間の政府はパニックになることを恐れ、このことを一般市民には公開しない事を決定したらしい。

私もそれが賢明だと思った。

そんな事より、かれこれ10時間も考え続けているが、一向に打開策が見つからない。

実際、今のオートボットと人間の勢力ではどうあがいてもユニクロンに勝ち目はないのだ。

「オプティマス、こんな時になんだが、腕の調子はどうかね?」ラチェットが言った。

「とくに問題はない」私は答えた。

シカゴの戦いでセンチネルにもぎ取られた腕は、ラチェットが見事に直してくれた。

あの時の戦いは本当に危なかった。

メガトロンがセンチネルを不意打ちしなかったら、私は今頃冷たい鉄の塊になっていた。

そういう意味では、メガトロンに感謝もしている。

現在、メガトロンやセントネルの死体は、NEST基地の地下格納庫に保管されている。

人間の科学者が研究に使うのだそうだ。

その時であった。基地内のサイレンが勢いよくなり始めた。

また何か起こったのか。

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ワシントンDC郊外

私、ウルトラマグナスは、新兵のロディマスとドライブをしていた。

人間にばれないよう車に変身し、無線で会話している。

「この星は本当に美しい星だな」ロディマスが言った。

「あぁ。だからこそ、セイバートロン星の二の舞にならないよう、我々が守らなくてはならない。」

「それくらいわかってますよ」

急に、ビルについている大型テレビの放送がおかしくなった。

すべてのテレビの画面が荒くなり、音声がめちゃめちゃになった。

「一体どうしたんだ?」ロディマスが私に訊いた。

「電波がおかしくなったのだろう」私は素っ気なく答えた。

しかしそうではなかった。

画面が一瞬真っ暗になり、次の瞬間顔が三つある宇宙人のような者の姿が映し出された。

「ロディマス、基地から連絡だ。支給帰還せよ。」

十中八九このことに関係があるのだろう。

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サム・ウィトウィッキーもこのテレビを見ていた。

大変なことが起こっているのだと、一目でわかった。

バンブルビーが車庫から出ていく音が聞こえた。

今回は自分は関わることはできなさそうだ。

事のレベルが違いすぎる。

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NEST基地のコンピューターもその放送に乗っ取られた。

ありとあらゆる画面にその姿が映し出された

顔が五つもあり、触手が生えている。

「一体何なんだこいつは?」レノックスが呟いた。

「こいつはクインテッサだ。」私が答えた。

「クインテッサ?トランスフォーマーか?」

「いいや、やつらはトランスフォーマーの創造主だ。セイバートロン星の付近にある惑星に住んでいる。」

「創造主!?」

ざわめきが広がる。

『オプティマス』テレビの主が口を開いた。

『お前が地球上のどこにいるかわからないし、この放送を見てるかわからないが、勝手に話させてもらう』

テレビの主は続けた。

『現在ユニクロンが貴様のいる星に接近していることは知っているであろう』

『貴様がユニクロンを倒す方法は一つしかない』

『メガトロンと手を組むのだ。』

「メガトロンはとっくに死んだ!」サイドスワイプが言った。

『今貴様らがこの放送を聞いているのならばきっと、メガトロンは死んだ!…と思っているだろう』

『我々は情報を得ている。』

「なんだって?」「どういうことだ?」

「静かにしろ!」レノックスがうろたえる兵士たちを黙らせた。

『マトリクスの力で生き返らせるのだ。体は貴様らの基地の地下に保存されているのだろう』

私は息を飲んだ。

メガトロンを生き返らせるだと?冗談じゃない。

『そして、同盟を組み、我々のスペースブリッジでユニクロンの体内へ乗り込むのだ』

「スペースブリッジだと?あれを作り、操れるのはセンチネル・プライムだけだ。」私は感極まって言った。

『トランスフォーマーを作ったのは我々だ。貴様らにできて我々にできないテクノロジーなど、存在しない』

『スペースブリッジを開くのは、オプティマスのいる位置だ。こちらでマトリクスのエネルギーを探知し、スペースブリッジを開く。』

「なぜ俺たちに助言するんだ?」ディーノが言った。

『理由が知りたいか?』

「こいつ、実は聞こえてんじゃないのか?」ラチェットが言った。

『ユニクロンは1年も前から一直線に進んでいる。このまま奴が地球を破壊しさらに突き進むと、セイバートロン星、そして我々の住むクインテッサ星と衝突する。』

「自分たちの星と衝突する前にユニクロンを倒してほしいってか!」サイドスワイプは激高した。「結局自分たちが助かるために俺達を利用するのかよ!!」

『そう思うのは勝手だ。せいぜい検討を祈るぞ、若きプライムよ』

そういうと、クインテッサ星人は画面から姿を消し、トーク番組が再開された。

ちょうど、ウルトラマグナスとホットロディマスが帰ってきた。

「司令官、無線で会話は聞かせてもらいましたが、どうするつもりです?」ウルトラマグナスが尋ねた。

「まさかみすみす奴らの言いなりになるわけじゃありませんよね!!」ロディマスが言った。

「しかし、それしかこの地球を守る方法は無いのだ」私は答えた。

遠くでヘリコプターが着陸した。ギャロウェイがつかつかと降りてくる。またお怒りのようだ。

「さっきの奴らは何なんだ?また君たちのお仲間か?」

「世界中のありとあらゆる通信装置が乗っ取られ、世界中に放送された!世界中が大パニックと化している!」

「どう責任を取るつもりかね?」

「失礼ですがギャロウェイ補佐官、オプティマスに責任を追及するのはお門違いかと」レノックスも苛立って言った。

「私はオプティマスに話しかけている。君は黙っていろ」ギャロウェイが言った。

「まず一つ目の質問に答えよう。奴らの名はクインテッサ。クインテッサ星に住む知的生命体にして我々トランスフォーマーの創造主だ」

「二つ目の質問だ。クインテッサは我々の仲間でもなければ、トランスフォーマーでもない。我々は責任を取りかねる」

そう言って私は歩き去ろうとした。

「ちょっと待て!説明はそれだけかね!?大統領は――――」

「今や一刻の猶予もないのだ。くだらない話に時間を割いている時ではない」

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NEST基地地下3番格納庫。

ここに宿敵メガトロンの死体が保管されている。

私は胸からマトリクスを取り出した。

本当に復活させていいのだろうか。これが正しい道なのか。

いや、これしか方法は無い。

私は彼の胸にマトリクスを押し当てた。

TF4の予想ストーリースレ?
結構面白い

>>41
予想というか妄想ですね

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闇の中に光が差した。

死という闇の中に。

俺様は目を開けることができた。

なぜ目を開けようと思ったのかわからないが、反射的に目が開いた。

すると目の前にオプティマスの姿があった。

何が起こって、同状況なのかもわからないが、俺様はオプティマスに襲いかかった。

「オプティマァス!!」俺様は叫んだ。

オプティマスは倒れた。

私は背中から銃を抜いた。

引き金を引けば、オプティマスは死に、俺様が全宇宙を支配する。

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メガトロンの胸にマトリクスが突き刺さった。

バラバラだったメガトロンの体は、パーツがパーツを引きよせあい、修復されていく。

メガトロンの目にスパークが宿った。

彼は私に飛びかかり、私はバランスを崩して倒れた。

メガトロンが私の頭に銃口を向けた。

私は叫んだ。

「メガトロン!お前がその引金に指をかければ、その瞬間お前は再び瓦礫と化すぞ!!」

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周りを見ると、オートボットと人間の部隊に囲まれていた。

これでは分が悪いのは明らかだった。

俺様は銃を下した。

そこで、初めて生きていることに気が付いた。

なぜだ?

なぜ俺様は生きているのだ?

「オプティマス!なぜ俺様は生き返ったのだ?」俺様は聞いた。

オプティマスは答えた。「お前が必要だからだ。」

「ほう?降伏の意思でも伝えるために生き返らせたのか?」

「そうではない。同盟を組むためだ。」

同盟だと?何のために?気でも違ったのか?

「現在ユニクロンがこの惑星に接近している。衝突するまで残り84時間といったところだ」

「ユニクロンだと?」

「ああ。このままユニクロンが直進すれば、地球、そしてセイバートロン星までもが破壊されてしまう。」

「我々がここで奴を食い止めねばならない」

オプティマスは憎むべき宿敵だが、こんなくだらない嘘をつく奴ではない。

「私はこの地球とその生命を守りたい。そしてお前は―」

「セイバートロン星を後々復興するためにこの星の奴隷どもが必要だ。」

「まあそんなことはこの私がさせんがな」

「なるほど、よく考えたなプライムの子孫よ。」

「私ではない。クインテッサが提案してきたのか。」

>>48訂正

クインテッサが提案してきたのか ×

クインテッサが提案してきたのだ ○

クインテッサ?あの忌まわしい自己中心的種族か。考えるだけで吐き気がする。

だがセイバートロン星復興のためだ。仕方あるまい。

「わかったオプティマス。同盟を組もう」

「だが覚えておけ、もしユニクロンを滅ぼした暁には真っ先に貴様を殺しに行くからな」

「わかっている。だがその時は私がお前を八つ裂きにしてやる」

俺様とプライムは握手を交わした。

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「同盟を組んだんだ、いい加減こいつらに銃を下ろさせろ」メガトロンが言った。

私はその通りだと思い、手で合図した。サイドスワイプが軽く舌打ちする音が聞こえた。

「だが俺様だけ生き返らせたところでどうにもなるまい」

「あぁ、他のディセプティコンも生き返らせるつもりだ。」

私たちは6番格納庫へ向かいながら話をつづけた。

「なるほどな。しかしそれでもユニクロンには遠く及ばんぞ。」

「その通りだ。しかしこうするより手はないのだ」私は言った。

「俺様にいい考えがある。木星に我々の戦艦、ネメシスがある。ザ・フォールンが拠点としていたところだ。」

「そこになら、ディセプティコンがわんさかいるぞ。」

「そうか。なら月にもアークがある。」

そうこう言っているうちに6番格納庫に着いた。扉が開き、中に入る。

ここにはスタースクリーム、ショックウェーブ、サウンドウェーブ、センチネルの死体が格納されている。

私は彼らの胸にマトリクスを当てた。

-----------------------------------------

リフトが上がってくる音が聞こえた。

間もなく6人が姿を現す。

彼らが実質のトランスフォーマー最高戦力だ。

サウンドウェーブはバンブルビーに話しかけた。

「よくも私を殺してくれたな、小さなオートボットよ」

「いまはメガトロン様の命令で手出しはできないが、この戦いが終わったら殺してやるから覚悟しておけ。」

「そっちこそな!」

バンブルビーもラジオの音声で答えた。

サイドスワイプはセンチネルをにらみつけた。

「何だ」センチネルが言った。

「よくもアイアンハイドを腐食銃で殺してくれたな。おかげで生き返ることもできやしない」

「セイバートロン星の復興のために仕方のないことだったのだ、友よ」セントネルは答えた。

なにが友だ。サイドスワイプは切りかかろうとしたが、ディーノが静止した。

「サイドスワイプ、やつをぶっ殺したいのは俺も同じだ。だが地球の生命のため、耐えるのだ。」

サイドスワイプは、肩を持つディーノの手に強い力が入っているのを見て、ディーノも耐えているのだとわかった。

「すまないディーノ、感情的になりすぎた」

「ウィトウィッキーは!小僧はどこだぁぁ!!」スタースクリームが叫んだ。

「今回はサムはいない。」オプティマスは言った。

「これが終わったら小僧を必ず見つけ出し、惨死させてくれる!!」スタースクリームは言った。

「スタースクリーム!貴様は今すぐネメシスに向かい、軍団を統率しろ!」メガトロンが指示を出した。

「えっ、でもメガトロン様、ここは私よりも統率力のあるショックウェーブに行かせるべきでは…」

「口答えするなスタースクリーム!この場でまた殺してもいいんだぞ!!」

「わかりましたよメガトロン様…」

スタースクリームはF‐22に変身し、飛び立った。

「サウンドウェーブ!貴様は衛星をスキャンし、地球の軌道上で通信の受け渡しをしろ!」

「了解」

サウンドウェーブは空へ上昇して行った。

「私とメガトロン、センチネルはレッカーズの作った新しい宇宙船で月のアークへと向かう。」オプティマスが言った。

「私の留守中、頼んだぞウルトラマグナス」

「了解、司令官」ウルトラマグナスは、指揮を任され、嬉しそうに言った。

「レーザーウェーブ!俺様がいない間、地球に散らばったディセプティコンどもを招集し、指揮をとれ!!」

「わかりましたメガトロン様、おまかせください。」

「では我々もアークへ急ぐとしよう。」センチネルが言った。

「センチネル、アークのオートボットを統率させるためにしぶしぶ生き返らせてやったということを忘れるな」メガトロンが言った。

「その通りだ。貴様のことを信じている奴など、誰もいないのだからな」オプティマスも言った。

「わかっておるわ」センチネルが言った。

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