アルミン「うっうっうー」(88)
ジジミン「アルミンやーアルミンやー」
アルミン「あっ!じいちゃんだ!じいちゃーん」
ジジミン「久しぶりじゃな。元気にしていたか?」
アルミン「えー?じいちゃん何言ってるんだよ。毎日顔 合わせてるじゃないか」
ジジミン「訓練も頑張ってるようじゃの。お前は体が弱 いんだから、無理はせんようにな」
アルミン「うん?訓練ってなんのこと?」
ジジミン「そんながんばり屋の孫には、ジジミンからご 褒美をやろう」
アルミン「えっ?なに、なに?本?」
ジジミン「起きたら分かるぞ。さあ起きるんじゃアルミ ン!」
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アルミン「………」パチッ
アルミン「……………う?」
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エレン「アルミンやっと起きたのかよ。早く支度しないと 朝礼に間に合わないぜ 」
アルミン「う、うー」
アルミン「あ…?」
エレン「今日の立体起動の訓練ってお前とだったよな。 ミカサの班なんて追い抜かしてやろうな!」
アルミン「う、……うあー。う?……あー?んう!うー! うー!?」
エレン「おい?どうしたんだよさっきから、うーとか あーとか言って。寝ぼけてんのか?」
アルミン「うー……」
エレン「アルミン?」
アルミン「うぁ…っ」ウルウル
エレン「で、朝からずっとこんなんだ」
アルミン「うー」
ミカサ「アルミンが喋れなくなったって…」
ミカサ「風邪?」
アルミン「うぅ」ブンブン
エレン「熱もないしな」
ミカサ「何かの病気……それともエレンや私たちが見てな いうちに…誰かに酷いことをされて精神的に」
アルミン「んー」ブンブン
エレン「突然なんだそうだ」
ミカサ「エ、エレン。言葉が分かるの?」
エレン「いや、さっき筆談で聞いた。こいつ自身は喋ろうとしてるらしいが、言葉にならないらしい」
アルミン「うあー」シュン…
ミカサ「アルミン落ち込まないで…これはそう…新手の風 邪かもしれないし」
アルミン「うー」
アルミン「うっうっうー」
ミカサ「何か言おうとしている」
エレン「なんだ?アルミン」
アルミン「うー……ああゃ…あー」
エレン「なんか赤ん坊みたいだな」
アルミン「うぁー」シュン…
サシャ「あ、アルミン……一体どうしちゃったんです か!?風邪こじせたんですか?」
アルミン「うー」ブンブン
ライナー「本当に話せなくなっちまったのか…」
サシャ「これ良かったら私の食べかけのパァンを!沢山 食べたら治るかもしれません!」
アルミン「う、う…」
ミカサ「待ってサシャ、もし喉に問題があるならパンは 乾燥している。のでよくない。アルミン、私のスープ を飲むといい」
サシャ「スープも大事ですけどパァンがなかったら死ん じゃいますよ?」
ミカサ「消化によくない」
アルミン「う、うう」
ライナー「おいおい、お前ら」
エレン「アルミンが困ってんだろうが…」
ミカサ「でも、原因が分からない」
サシャ「そうですよ。もしパァン不足病だったら…」
ライナー「アルミン、体の調子はどうだ?辛いところは あるか?」
アルミン「う」ブンブン
ライナー「とりあえず今死ぬって訳でもなさそうだし、 今日は1日様子見たらどうだ?下手に教官に報告して、 開拓地送りになるのは困るしな…」
アルミン「うあ」コクコク
エレン「アルミン、何か変わったことがあったらちゃん と言えよ!」
アルミン「あー!」コクコク
エレン「あ…喋れないんだっけか……」
アルミン「うー」シュン…
ミカサ「なんだったら、今日の訓練は休んで、医務室で寝てた方がい い」
アルミン「う?うあ!」ブンブン
エレン「大丈夫だってさ」
アルミン「う」コクコク
ミカサ「でも…!アルミン、倒れたら…」
エレン「アルミンが大丈夫っつってんだし、大丈夫なん だろ。余計なお世話は止めろよな」
アルミン「う!うー!」
エレン「な、なんでオレを睨むんだよ…」
サシャ「今日もエレンのデリカシーのなさは健在です ねぇ」
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メガネ教官「………で、あって巨人の弱点であるうなじを 削ぐには…そうだな――アルレルト訓練兵」
アルミン「うっ」
メガネ教官「答えてもらおうか」
アルミン「あ、あ……」
ミカサ「はい」
メガネ教官「どうした、アッカーマン訓練兵」
ミカサ「アルレルトは今日喉の調子が悪いそうです。の で、私が代わりに」
メガネ教官「そうか。それはお大事にな」
アルミン「あ…」
アニ「……」
アニ「アルミn」
ミーナ「あーるーみーん!」
アルミン「う、うう?」
ミーナ「ええっ、本当に喋れないの?」
アニ「………………見てたよ。さっきの。どうしたの?」
エレン「どうしたもこうしたも、この通りだよ。今朝か ら突然喋れなくなっちまった」
アルミン「あぅう…」シュン…
ミーナ「風邪かな?」
アニ「話せないほど喉が荒れてるなら、痰も出たりして 苦しいと思うけど……どうなの?アルミン」
アルミン「うう」ブンブン
アニ「口…開けれる?大きく」
アルミン「あー」アーン
アニ「別に赤くはなってないね……まさか、脳の病気の前 兆じゃないだろうね」
アルミン「う!?」ビクッ
アニ「あ、あぁ…ごめんなさい…。でもどこも痛くないな ら大丈夫でしょ」
ミカサ「アニ、アルミンはこうなった原因が解らなく て、ただでさえ不安。煽らないでほしい」
アニ「悪かったよ…」
エレン「お前って他人のこと心配できんだな」
アニ「……どういう意味か、今度の対人格闘訓練で聞いてあげ るよ」
ミカサ「アニ…」
アニ「はいはい…」
ミーナ「不思議だなー。変なものでも食べた?」ぷにぷ に
アルミン「むうぅー」
ミーナ「ぶはっ!……なんか可愛いー」ぷにぷに
アルミン「うう!」
アニ「嬉しくないってさ」
ミカサ「ア、アニ……アルミンの言葉が分かるの…」
アニ「そんなわけないでしょ」
ミーナ「うっふっふ。ぎゅーってしてやろう。どれど れ」ぎゅうう
アルミン「うー!?うぅー!///」ジタバタ
エレン「嫌がってるじゃねえか」
アニ「喜んでるんでしょ」
アルミン「うぅー///」ブンブン
アニ「どうだか」
アルミン「うぅ……あ…」
アニ「…………!」
アニ「わ、私はやらないよ」
アルミン「あぁうー///」ブンブン
アニ「どうだか」
ミカサ「会話している…?」
エレン「してるな」
ミーナ「まあ困ったことがあったら言ってよね?この通 りアニが心配してるから、私も出来るだけ協力するよ」
アニ「…………………はぁ?何言ってんの……先行くよ」
ミーナ「あっ!待ってよー!じゃあねアルミン」ぷにぷ に
アルミン「うぅ……///」
アルミン「う、あう、え、え」グイグイ
エレン「ん?どうしたよ」
アルミン「う…あい……」
エレン「便所か?」
アルミン「うぁ」コクコク
ミカサ「迷子にならないよう気をつけて…知らない人には ついていっちゃダメ。ハンカチはある?」
エレン「何の心配だよ…アルミンは馬鹿じゃねぇんだぞ? 行ってこいよ。先に外行ってるぜ」
アルミン「う」コクコク
エレン「………立体起動訓練はオレと同じ班だからな? うっかり知らない奴のとこ行くなよ」
アルミン「ぁう………」
ミカサ「エレンも他人のこと言えない…」
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エレン「今日の立体起動訓練って…」
ミーナ「目的地までの時間と討伐数を競うって、さっき 言ってたの聞いてた?」
エレン「聞いてたよ!言いかけてたんだよ」
アルミン「ふふふ」
エレン「なんだよ笑うなよ!」
ミーナ「この地図だと最短ルートはこう…でしょ。でも[巨人]の位置なんて書いてないから…討伐数を稼ぐにも勘で行 くしかないよねー」
アルミン「う」コクコク
エレン「よし!討伐はオレに任せろ!アルミンとミーナ は目的地までのルートを確保してくれよな」
ミーナ「ちょっと、私だって討伐数稼ぎたいんだけ ど?」
アルミン「うぁ…あ…うっうっ」
エレン「ん?何だ?また便所か?」
アルミン「う……うう」ブンブン
エレン「ペンある?」
ミーナ「あるわけないでしょ」
アルミン「………」シュン…
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エレン「くっそ!今ジャンの奴が追い抜いて行った ぞ!」
ミーナ「あ、エレン!そっちは遠回りになっちゃうで しょ!」
エレン「[巨人]が見つからねえんだ、仕方ねえだろ!」
アルミン「うぁ!あー!」
エレン「は!?なんだって!?」
アルミン「あぅ…う……」シュン…
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エレン「アルミン…そう気を落とすなって」
ミカサ「ええ、次の訓練のとき一緒にがんばろう」
アルミン「うう……」シュン…
エレン「とか言ってお前の班は一番成績良かったじゃ ねぇか…」
ミカサ「だから、次は私がアルミンと一緒にがんばる」
アルミン「あ…」
エレン「お前っ、そりゃオレじゃ力不足だって意味 か!?」
アルミン「あ、あ……」
ミカサ「そんなことは言ってない。でも貴方は周りを見 ないで進んでしまうから」
エレン「はぁ!?」
アルミン「うう!うー!」
エレン「なんだよ!?ちょっと黙ってろ!」
アルミン「うぁ」
ミカサ「エレン!そんな言い方はない。貴方はいつもそ う」
エレン「いつも!?なにがいつもだ!前だっていつもいつも余計な口出しばっかりしやがって」
アルミン「う、うぅ……あ」
アルミン「うう」ダッ
-------あーでもないこーでもない-----
エレン「ゼェ…ゼェ…ちくしょう」
エレン「……あれ?アルミンは?」
ミカサ「……!そういえば……ど、どこに……?」キョロキョロ
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アルミン「…………」←小石を蹴ってる
アルミン「……」シュン…
訓練兵「おーいアルミンくん」
訓練兵2「今日は一人ぼっちなのー?」
アルミン「うぁ……」ビクッ
訓練兵「ホントに喋れないんだねー大変だねー」
訓練兵2「いつも時間なくて構ってあげられなくてごめ んな?」
アルミン「あぅ…あ…」
訓練兵「お前これからどーすんの?口聞けないようじゃ 兵士になんてなれねーよ?ただでさえ座学で持ってるだ けの劣等生がさ」
訓練兵2「こいつ座学もヤバイよ。さっき当てられて答え られなかったもんな」
訓練兵「あぁ、お前の居場所もうなくなっちゃったん だ」
アルミン「……………」
訓練兵2「何か言い返してみろよ!」
訓練兵「口だけだったもんなー喋れないと困るよなー」
アルミン「………あ、」
訓練兵「ハッキリ言えよ!」バシッ
アルミン「ひゃ!」
エレン「お前ら何やってんだ!!」
訓練兵2「やべっ!エレンだ!」
訓練兵「行こーぜ!」
エレン「待ちやがれ!あいつら…!!」
アルミン「あ、う!うう!」ブンブン
エレン「はぁ!?なんだよ止めんなよ!アルミンのこと 馬鹿にしやがって、絶対許さねえ!」
アルミン「う、う」ブンブン
エレン「……っ。お前も今は口聞けねえんだから、ちょっ とはやり返せよ!」
アルミン「う……」
エレン「…………」
アルミン「うぅ……」ポロポロ
エレン「………足、蹴られたところ見せてみろよ」
アルミン「うっ……うっ……ひぅ…」ポロポロ
エレン「腫れてんじゃねぇか……クソッあいつら…!」
アルミン「……うぅ……うっ」ブンブン
エレン「アルミン………」
エレン「ほら、乗れよ。医務室に連れていくから」
アルミン「うぅ」ブンブン
エレン「骨が折れてたらどうすんだよ!早くしろって」
アルミン「…………」ポロポロ
エレン「アルミン」
アルミン「うぁ………」もぞっ
エレン「くっそ……あいつら次何かしたら只じゃ置かね え」
アルミン「…………え、え」
エレン「なんだよ…ってぉわっ!くすぐってえ!」
アルミン「う、あ、う」クルクル←背中に文字を書いていま す
エレン「は?………喋れない…喋れなくなったから、 ………」
アルミン「ん……」クルクル
エレン「自分は……もう、必要……ない……?」
アルミン「う」コクコク
エレン「何言ってんだよ?そんな訳ねえだろ。あんなや つらの言うことなんか気にすんな」
アルミン「うぁ」ブンブン
エレン「明日になったら治るかもしれねえし……治らない としても、お前は頭いいんだから、道なんていくらでも あるよ」
アルミン「う!」ブンブン
エレン「本を書いたっていいし、声がいらない仕事なん てたくさんあるだろ。技巧だって文字が書けりゃきっと 充分だ。アルミンを必要とする奴は絶対いる」
アルミン「うぅ!」ブンブン
エレン「オレらとの会話だって紙とペンがありゃ問題な いだろ?」
アルミン「うぅっ……うっ…うっ」ポロポロ
エレン「アルミン……」
--------------
ミカサ「許せない……やはり別々に探すべきではなかっ た」
エレン「あぁ。でも打撲で済んで安心したぜ」
ミカサ「エレン。そいつらもこの食堂の中にいるんで しょう?どいつなの教えて」
アルミン「うぁ」ブンブン
エレン「止めろよ。アルミンがいいって言ってんだろ。 やり返してやりてぇのはオレも同じだが……」
サシャ「だからって泣き寝入りなんて悔しくありません か!?」
ライナー「同感だな。卑怯な奴らめ、次がないとは言え ん」
ミーナ「なんなら女子全員でそいつらシカトするよ?」
アニ「私はやらないからね…」
ミカサ「今日は賑やか」
クリスタ「アルミン!怪我したって本当なの?大丈夫な の!?」
アルミン「あぅあ…」コクコク
クリスタ「包帯が……そ、それに喋れないって…大丈夫な の!?」
アルミン「あ、あう//」コクコク
クリスタ「よかった……。大きな怪我じゃなくて……本当に よかった…!心配したんだよ…!」ウルウル
アルミン「あ、ぅ……//」
ライナー「クリスタ…やはり大天使」
アニ「(大したこと言ってないと思うけど)」
ユミル「本当に話せないのかあ?おらおら、何か言って みろよ」ぷにぷに
アルミン「うぅー」
ミーナ「あ、私も私も」ぷにぷに
アルミン「やぁー」ブンブン
ミーナ「アルミンてば赤ちゃんみたーい」
サシャ「パァン食べやすくちぎってあげます!」
コニー「このまま赤ん坊になっちまったりして」
クリスタ「そ、そのときは皆で何とかする よ!アルミン、困ったことがあったら何でも言って ね?」
ライナー「クリスタ……やはり女神」
ミカサ「賑やか」
エレン「人望ってやつだろ」
ミーナ「照れるな照れるな。どれどれまたぎゅっとな、 してあげような」ぎゅうう
アルミン「むぅー!///」ジタバタ
ユミル「おいおい勃k「クソ女ァァアアア!」んなよぉ? ほれ私も弁上してやる」
アルミン「うぅー!///」ジタバタ
クリスタ「ユミルがやるならわ、私も…」
アルミン「ひっ…!?///」ジタバタ
ライナー「クリスタ……やはり聖母」
アルミン「…………//////」
アニ「…………あんた、鼻血がでてるよ。ほらふいt」
ミカサ「大変。アルミン、こっちを向いて」フキフキ
アニ「…………」
アルミン「うぅー」
ミカサ「………」
ミカサ「……………アルミン」ぎゅうう
ジャン「!!!!」
マルコ「あ、白目になった」
アルミン「う?」
ミカサ「アルミン……私とエレンを、もっと頼って。ただ でさえ辛い状態…もう、危険な目には…合わせたくない」
アルミン「うぁ……」
エレン「ミカサの言う通りだ。オレらがちゃんと助けて やる」
アルミン「うぅ」ブンブン
ミカサ「どうして?アルミン………」ぎゅうう
アルミン「………///」
ジャン「!!!!!」
マルコ「ジャンの髪にニンジン刺せそうだな…」
ジャン「おいマルコ……なんだありゃあ?」
マルコ「じゃがいもなんて余裕で刺さるよ」サクサク
ジャン「ミカサが…っミカサがっミカサにっ」
マルコ「女の子に抱き締めてもらえるなんて、ちょっと うらやましいよなぁ」
ジャン「な、な、なななんてまあんなことにチクショウ うらやましい金魚の糞のくせしてよぉ…!!」
マルコ「うまく喋れないのが、母性本能をくすぐってい るのかもしれないね。アルミン自身は複雑だと思うな」
ジャン「じゃあオレも喋れなくなれば…!」
マルコ「どうだろう。腐ってもジャンだからなー」
ジャン「ミ、ミカサぁ!」
ミカサ「ジャン?なに?」
エレン「なんだよ?お前もアルミンを馬鹿にすんのか? あ゛?」
ジャン「アルミンになんざ用はねぇよ!」
ジャン「……ミカサ!」
ミカサ「だからなに?」
ジャン「……う、うぅー……あぅー」
ジャン「うーうっうっうー」
エレン「……………」
ミカサ「……………」
アルミン「……………」
ミカサ「…ジャンは心の病気なの?」
サシャ「……何のつもりですか?ジャン」
クリスタ「いくらなんでも、真似するなんて酷いよ…!アルミンは困ってるのに!」ぎゅうう
アルミン「うぅ……///」
ミーナ「前からやな奴だと思ってたんだよね」ぎゅうう
アルミン「う……///」
アニ「いい加減離してあげれば?」
ライナー「お、オレもアルミンをぎゅっとするかな(クリスタごと)」
ユミル「ふん!!」
ライナー「ぐはぁっ!!」
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ジャン「」
マルコ「ジャン……元気を出すんだ。ほら髪の芋を 食べて力をつけて、明日からまた頑張ろう」
ライナー「」
コニー「ライナァアー!!!」ユサユサ
ミカサ「エレン…私は男子寮には入れない…。だから、ア ルミンを…」
エレン「わーかってるよ!変な奴がいたらぶっ飛ばせば いいんだろ」
ミカサ「そんなことをしては問題になるかもしれない。 私はあなたも心配」
エレン「オレは大丈夫だっつーの。ほっとけよ」
ミカサ「自分を過信しているときが一番危ない。もし問 題が起きて教官にバレてからでは」
エレン「あ゛ー!うるせえうるせえ!!行くぞアルミ ン!」
アルミン「あぅあ」ヒラヒラ
ミカサ「おやすみなさい」ヒラヒラ
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エレン「結局治んなかったなー。まあ一日目だしな」
アルミン「う…」シュン…
エレン「おいおい。そんな暗い顔すんなって。寝て起き たら治ってるかもしれねえんだし」
アルミン「うぅ、あ」コクコク
アルミン「…………………」シュン…
エレン「………アルミンっ!」がばっ
アルミン「うぁ!?」
エレン「へっへっへー。たまには一緒に寝ようぜ」
アルミン「う、うぅー」ブンブン
エレン「なんだよ水くせえ。ほら早くつめろよ」モソモ ソ
アルミン「うー」モソモソ
エレン「すげえ久しぶりだな」ぎゅうう
アルミン「う……う///」
エレン「お前さあ……昼間に自分はもういらないって言っ てたけど…何でなんだ?」
アルミン「…………」シュン
エレン「何心配してんのか知らねえが、お前がいらない 人間のわけないだろ?現にオレやミカサはお前に何度も 助けられてきたんだから」
アルミン「うぅ」ブンブン
エレン「そんなことねぇよ…きっとこれからだって、オレ らはお前に助けてもらうと思う」
アルミン「うぅ」ブンブン
エレン「だから……オレにもお前の力にならせてくれよ? お前、いつも自分一人で解決しようとするからさ…こんな 風に訳わかんねえ状況になった時くらい」
エレン「頼れ。甘えろよ」
アルミン「うぅ……」ブンブン
エレン「なんでそんなに意固地なんだよ… 。昔っからだ けど…」
アルミン「うぅ…うっ…」ポロポロ
エレン「アルミン…もし兵士になれなくたって、一生会え なくなるわけじゃねえんだ。もちろん、教官に事情を話 さなきゃいけなくなったら、オレがうまくやって、お前 をここに置いといて貰えるよう頼むよ」
アルミン「うぁ…う…」ポロポロ
エレン「座学トップ逃すのは、惜しいはずだしな。きっ と大丈夫だよ」
アルミン「う……」ぎゅうう
エレン「……!」
アルミン「あ…ぅ……え、……えれ…」ぎゅうう
エレン「アルミン…今……。も、もう一回!」
アルミン「えれ……えれぇ……あー」
エレン「ダメか……」
アルミン「ぅう…」シュン
エレン「あーチクショー!考えても仕方ねえ!」わしゃ わしゃ
アルミン「うー」
エレン「また明日な。おやすみ」ぎゅうう
アルミン「う」コクコク
--------------
ジジミン「アルミンやーアルミンやー」
アルミン「あっ!じいちゃん!」
ジジミン「わしからのプレゼントはどうじゃったか の?」
アルミン「プレゼント?」
ジジミン「今日はいつもと違った一日だったろう?」
アルミン「……もしかしてじいちゃんだったの?僕を喋れ なくさせたのは。どうして……」
ジジミン「のう…アルミンや。お前は昔っから少し 内罰的なところがあるな?」
アルミン「え…?」
ジジミン「自分を役立たずだと思い込んで…エレンやミカ サに助けられるたびに、そんな自分が情けなくて消えて しまいたかったんじゃろ?」
アルミン「うん…。僕はいつも、 二人の足を引っ張ってばかりだから」
ジジミン「だがエレンはお前に助けられたと言っておったな。それも何度も」
アルミン「…エレンは僕に優しいから…嘘をついて場を収めてくれたに過ぎないよ」
アルミン「僕はいつも…二人の力になれない…。それを今 日…ますます思い知った」ポロポロ
ジジミン「のう、アルミン。そうやって泣きながらの弱 音を聞くのはわしの役目じゃったな」
アルミン「うん…エレンと喧嘩したときも、父さん母さん に怒られたときも、じいちゃんが泣き止むまで抱き締め てくれた」
ジジミン「そうじゃの。しかしわしはもう死んでしまっ た」
アルミン「うん…」ポロポロ
ジジミン「わしのときのように、誰かに甘えられなく て、気持ちを吐き出せなくて辛かったな?」
アルミン「そんなこと…っない…っ、よ」ポロポロ
ジジミン「言葉にできなくても、たまにはああやってエ レンに甘えるといい」
ジジミン「エレンやミカサはいつも一緒にいてくれる じゃろ?甘えたからって離れてしまうような子達じゃな いのはわしも知っておる」
アルミン「でも、でも……」ポロポロ
ジジミン「それに、あの二人以外にも友達がたくさんい るようじゃしな。わしは安心した…異端だと言われていた お前の周りに、あんなに人がいてな…」
アルミン「じいちゃん…僕を誰かに甘えさせようとして… あんなことをしたの?」
ジジミン「はっはっはっ。ちやほやされとったのう」
アルミン「少しいじめられたけどね」
ジジミン「じゃが、振り返ってみればいい一日じゃったろ?」
アルミン「みんな優しかったからね…」
ジジミン「女の 子にいっぱいパフパフしてもらってたしの、男の夢もか なったじゃろ?」
アルミン「…………」
ジジミン「さて、そろそろ時間じゃ」
アルミン「えっ、もう行っちゃうの?」
ジジミン「これ以上帰りが遅くなると婆さんに夕飯作っ て貰えなくなるからのう」
アルミン「あっじいちゃん!父さん母さんは!?元気な の!?」
ジジミン「あぁ…息子らはの…桃源郷の桃食べ放題ツアー に二人だけ風船で行くとか抜かしての…飛行には成功した んじゃが遠くまで飛ばされて5日前から行方不明じゃ」
アルミン「そ、そうなんだ……」
ジジミン「二度も死なんじゃろうし、その内ひょっこり 帰ってくるじゃろ」
アルミン「うん、じゃあ帰ってきたら伝えてくれる?」
アルミン「僕は…負けない。父さん母さん、そして僕の思 想が正しかったってことを、必ず世に知らしめるからっ て」
ジジミン「わかったよアルミン。元気でのう……」
アルミン「じいちゃんも元気でねー!」
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アルミン「…………ぅ」パチッ
アルミン「……………………あ」
.
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アルミン「…………ぅ」パチッ
アルミン「……………………あ」
.
エレン「おはようアルミン。今日も遅かったな。早く支 度しねえと朝礼に間に合わねえぞ」
アルミン「うん……おはよう」
エレン「!……アル、ミン?」
アルミン「……エレ、ン。……エレン」
エレン「お前、声が…!」
アルミン「うん…エレン…」ウルウル
エレン「アルミン……」
アルミン「……………っ」
アルミン「エレーン!!!」ぎゅうう
エレン「アルミン!!!」ぎゅうう
ジャン「うるせェエ!!」
コニー「な、なんだ!?敵襲!?」
マルコ「ジャン歯みがき粉飛んだんだけど。汚いんだけど」
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ミカサ「アルミンが話せるようになって、本当によかっ た」
アルミン「うん、心配かけてごめんね。ミカサ」
ミカサ「でも、原因はなんだったの」
エレン「そういやそうだな。やっぱり風邪だったのか? 心当たりねえのかよ、アルミン」
アルミン「うーん。あるといえば、あるけど…」
ミカサ「なに。誰かに何か言われたの」ズイッ
エレン「アルミンはまだ何も言ってねぇだろ!なんだ よ、教えろよアルミン!」
アルミン「んー……」
アルミン「内緒、かな」
エレン「は?なんで」
アルミン「うっうっうー」
アルミン「」クスクス
完。
これで終わり。
ありがとうございました。
>>73-74二重投稿しちゃったからマルコに慰めてもらってくる…
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