絵里「な・・・なによこれ・・・」 (63)

絵里の家に突然送られてきた一つのCD。大き目の封筒の中に入っていて宛先や送り主の名前は書いていない。絵里はとりあえず自分のパソコンでそのCDの中身を確認してみた。

そこには・・・

絵里「な・・・なによこれ・・・」

絵里と付き合っている穂乃果とμ'sの仲間ことりがキスをしている画像だった。

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翌日・放課後

ことり「保険委員の仕事で遅れちゃった。早く部室行かないと・・・」

絵里「ことり。ちょっといいかしら」

ことり「あ、絵里ちゃん。どうしたの?」

絵里「あなたと穂乃果のことはわかってる。知ってることを全部話してもらうわ」

ことり「えっ・・・?なんのこと?」

絵里「やっぱり、あくまでとぼけるというのね。来なさい」ガシッ

ことり「ヒッ、え、絵里ちゃん・・・?」

絵里「・・・・・・」グイグイ

ことり「い・・・いたいよ・・・」

絢瀬家・絵里の部屋

絵里「さぁここなら誰も来ないわ。全部白状してもらうわよ・・・」

ことり「だ、だからぁ・・・なんのことなの?」

絵里「まだとぼけるっていうの!」

ことり「ピィ!?な、何!?」

絵里「何じゃないわ!あなた、わたしの穂乃果とキスしたでしょ!」

ことり「えっ?き、キス?」

絵里「」イラァ

絵里「これを見てもまだ同じことが言えるかしら!」

絵里は例の穂乃果とことりがキスをしている画像を見せた

ことり「な・・・なにこれ・・・///ことりと穂乃果ちゃんが・・・キスしてる・・・///」

絵里「さぁ全部話してもらうわよ。いったいどういう経緯でこうなったのかしら?」

ことり「こ、こんなの知らないよ。ことり、穂乃果ちゃんとキスなんか・・・///」

絵里「ハラショー」

絵里「とぼけてるんじゃないわよ!!」

ことり「ひっ」

絵里「よく穂乃果の顔を見てみなさい!ちょっと嫌がっているような表情をしているじゃない!どうせあなたが無理やり穂乃果の唇を奪ったんでしょ!?」

ことり「こ、ことり・・・そんなことしてないよ!穂乃果ちゃんとキスなんかしてない!」

絵里「嘘つくんじゃないわよこの泥棒猫!」バシッ

ことり「きゃっ!」

ことり「い・・・いたいよぉ・・・」ヒリヒリ

絵里「ここに証拠があるのよ!早く何もかも洗いざらい話しなさいよ!」

ことり「だ・・・だから、穂乃果ちゃんとキスなんて・・・」

絵里「まだ嘘をつくっていうの!?」バシッ

ことり「ピィッ!」

ことり「いたいよ・・・いたいよぉ・・・ホノカチャ~ン」ベソベソ

絵里「人の彼女に助けを求めるなんて・・・」

絵里「まぁ話さなくてもわかるわ!どうせあんたが私の穂乃果に無理やり迫ったんでしょ!嫌がる穂乃果に無理やり!」

絵里「許さないわよ!この泥棒猫!!」バシッ

ことり「うぇぇぇぇぇぇん、いたいよ〜。ホノカチャ~ン」ボロボロ

絵里「いい加減にしなさい!」バシッ

亜里沙「お、お姉ちゃん!何しているの!?」

絵里「亜里沙!きちゃだめよ!この女は悪魔よ!」

亜里沙「ち、違うでしょ、μ'sのことりさんでしょ!?」

亜里沙「大変!鼻血が出てる!」

穂乃果「何やってるの!?」

絵里「穂乃果!」

ことり「うぇぇぇぇぇぇん、ホノカチャ〜ン」

穂乃果「ことりちゃん!大変!鼻血出てるしほっぺも真っ赤!」

穂乃果「え・・・絵里ちゃんがやったの・・・?」

絵里「当然よ。こんな泥棒猫はもっと痛めつけるべきよ」

穂乃果「何でこんなことしたの!?」

絵里「穂乃果もわかってるでしょ?」

穂乃果「わかんないよ!穂乃果の知ってる絵里ちゃんはこんなことする人じゃない!」

絵里「ま、まさか・・・穂乃果までとぼけるっていうの?」

穂乃果「何の話しているの絵里ちゃん!?」

絵里「と・・・とにかくこれを見なさい!」

例のキス画像を見せる絵里

穂乃果「ななななな、何これぇ?///」

絵里「穂乃果もこれについて知ってることを全部話しなさい。辛かったなら私の胸に飛び込んできていいわよ」

穂乃果「ここここんなの全然知らないよぉ///」

絵里「穂乃果!私はあなたのこと信じてる!だから、だから全部教えて頂戴!」

穂乃果「だ、だからこんなの知らないってば!穂乃果ことりちゃんとキスなんかしてない!」

絵里「穂乃果までっ!どうしてこうやって証拠があるのにとぼけるの!」

穂乃果「とぼけてなんかないってば!ほんとに知らないの!」

絵里「穂乃果ぁ!!」バシッ

穂乃果「きゃっ!」

穂乃果「え・・・えりちゃん・・・?」ヒリヒリ

絵里「ハァハァ・・・はっ!」

絵里「わ・・・私・・・」

絵里「っ!」ダッ

亜里沙「お姉ちゃん!」

穂乃果「絵里ちゃん!待って!」

ことり「え〜ん穂乃果ちゃ〜ん」

穂乃果「ことりちゃん・・・」

穂乃果「大丈夫だよことりちゃん」もぎゅっ

ことり「怖かったよ・・・こわかったよ〜」ボロボロ

穂乃果「よしよし・・・いいこいいこ・・・」ナデナデ

穂乃果「亜里沙ちゃん。絵里ちゃんと連絡取れる?」

亜里沙「それが・・・お姉ちゃん携帯置いて行っちゃったみたいで・・・」

ファイトダヨッ!

穂乃果「もう!何やってるの絵里ちゃん!」

亜里沙「と、とにかくわたし濡れタオル持ってきますね。ティッシュはそれ使ってください」

穂乃果「うん。ありがと亜里沙ちゃん」

・・・

絵里(私・・・ことりならまだしも何も悪くない穂乃果まで・・・)ダダダッ

絵里(何やってるのよ私・・・)

・・・

亜里沙「大丈夫ですか穂乃果さん?」

穂乃果「うん。私は大丈夫だよ」ヒリヒリ

穂乃果「私よりことりちゃんのほうが痛いと思うよ」

ことり「スー・・・スー・・・」

穂乃果「疲れて寝ちゃったみたい」

亜里沙「あっあの、お姉ちゃんが悪いことしたみたいで本当n」

穂乃果「いいよそういうの。絵里ちゃんも何かここまでした理由があるはずだから」

亜里沙「何でお姉ちゃんあそこまで怒ってたんでしょう?」

穂乃果「穂乃果もよくわかんないんだ。でも、とりあえずこれが原因でしょう」例の画像

亜里沙「ハラショー・・・///」

穂乃果「ちなみに言っておくと断じて穂乃果はことりちゃんとキスはしてないからね」

穂乃果「だからこんな画像、意味がわからなくて・・・」

亜里沙「あっ、よく見たらこの画像、ことりさんが変ですよ」

穂乃果「変?」

亜里沙「拡大してみると・・・ほら!ことりさんが縁取られているみたいです」

穂乃果「じゃあ誰かが元の画像を編集して穂乃果とことりちゃんがキスしているように見せたんだ・・・」

亜里沙「そうとしか・・・思えませんね・・・」

穂乃果「でもこれよく見たら明らかにおかしいね」

亜里沙「そうですね。縁取り全然うまくいってませんよ」

亜里沙「パソコンがあまり得意じゃない人がやったみたいですね」

穂乃果「絵里ちゃん・・・冷静さを失ってたのはわかるけどこんぐらい気付いて欲しかったな・・・」

穂乃果「でもいきなりこんな画像送られてきたら怒るのも当然だね」

穂乃果「私だって絵里ちゃんが誰かとキスしてる画像送られてきたら怒るもん」

穂乃果「早く絵里ちゃんの誤解を解かないと・・・」ポチポチ

ファイトダヨッ!

穂乃果「ああそうだった。忘れてた」

穂乃果「ファイトじゃないよ!」

亜里沙「でもいったい誰がこんなことしたんでしょう・・・?」

穂乃果「それだよね・・・全然心当たりないし・・・」

穂乃果「こんな画像のせいで・・・絵里ちゃんもことりちゃんも辛い思いをした」

穂乃果「許せないよ・・・こんな画像作った人」

穂乃果「とにかく仲間が欲しいな。一緒に調べてくれる仲間」

穂乃果「絶対に信用できる人を今からここに呼ぼう」

亜里沙「それがいいと思います。でもそんな人いますか?もしかしたら犯人はμ'sの誰かかも・・・」

穂乃果「もちろん!ずっと昔からの幼馴染がね・・・」

・・・

海未「来ましたよ穂乃果」

亜里沙「海未さん!いらっしゃい!」

海未「あ、亜里沙。ごきげんよう」

海未「あれ絵里は?」

穂乃果「海未ちゃん。驚かないで聞いてね。じつは・・・」

かくかくしかじか

海未「そ・・・そんなことが・・・」

穂乃果「それで海未ちゃん、この画像のことで少しでもわかったことがあれば教えて欲しいんだ」

海未「ええわかりました。そういうことなら協力しましょう」

海未「ところで穂乃果・・・」

穂乃果「なに?海未ちゃん」

ソッ

海未「こんなにほっぺ真っ赤にして・・・辛かったでしょう」

海未「まだ強がってるみたいですが無理しないでもいいんですよ」

海未「穂乃果もか弱い女子高生なんですから」

穂乃果「海未ちゃん・・・」ウルウル

海未「ほら、あまりないですが胸を貸しますよ。好きなだけ泣きなさい」

穂乃果「海未ちゃん・・・海未ちゃん・・・」ボロボロ

穂乃果「うわぁぁぁぁぁぁんん〜〜〜」

・・・

海未「もう穂乃果ったら・・・これではブラウスがすけすけです・・・」

穂乃果「ご、ごめんね海未ちゃん」

海未「ううん、いいんですよ。胸を貸したのは私ですから」

海未「それよりも絵里のことはどうしますか?もしも辛かったら私が穂乃果の面倒を見ますよ?」

穂乃果「ううん、私は絵里ちゃんを信じてるから」

穂乃果「絶対に誤解だって伝えたいから」

海未「・・・・・・そうですか・・・」

穂乃果「今は私よりことりちゃんを見てあげて」

穂乃果「ことりちゃんは本当に何も悪くないのに辛い思いをしちゃったから・・・」

海未「・・・・・・わかりました」

ことり「うぅぅーーんホノカチャ〜ン」スースー

海未「・・・あれ?ここって絵里の部屋ですよね?」

亜里沙「そうですよ」

海未「ってことはこのベッドも絵里の・・・」

海未「なんか皮肉なものですね・・・」

穂乃果「・・・・・・」

海未「あっ、ご、ごめんなさい・・・つい・・・」

穂乃果「ううん、それよりも絵里ちゃんまだ帰ってこないの?」

亜里沙「そうですね・・・もうこんな時間なのに・・・」

海未「今日はとりあえず諦めて家に帰りましょう」

海未「また明日、改めて学校でお話しましょう」

海未「亜里沙、絵里が帰ってきたらこの画像が合成だったこと、明日必ず学校に来ること」

海未「このことを伝えてくれませんか?」

亜里沙「わかりました。お姉ちゃん帰ってきたら絶対に伝えます」

海未「お願いしますね」

海未「では穂乃果、私達はことりを連れて帰りますよ」

穂乃果「うん、亜里沙ちゃん、お願いね」

亜里沙「まかせてください!大好きなμ'sの皆さんがけんかなんてしてると私も辛いですから!」

海未「よいしょ」オンブ

海未「では、帰りますよ」

翌朝・南家

ピンポーン

穂乃果「ことりちゃ〜ん!来たよ〜!」

マッテー

ガチャ

ことり「お待たせ〜」

海未「おはようございます」

穂乃果「おはよ〜元気そうでよかったよ〜」

ことり「おはよっ!昨日穂乃果ちゃんと元気に学校に行くって約束したからね!」

穂乃果「そっか!」

海未「ところでほっぺ大丈夫ですか?」

ことり「うん!まだちょっとヒリヒリするけど・・・お母さんに言い訳するほうが大変だったかも!」

海未「そんな軽口叩けるならもう大丈夫ですね」

穂乃果「よぉーし!今日はいろいろやることあるけど・・・張り切って学校行くよ!」

オーッ

学校・放課後・部室

ガラガラ

にこ「にry」

にこ「あれぇ〜?今日はこれしかいないの〜?」

真姫「にこちゃんそのキャラもういいから」

にこ「これはぁ〜、キャラじゃなくってぇ〜ry」

凛「二年生はみんないないね〜」

花陽「あ、あと絵里ちゃんも・・・」

希「そういえばえりち、今日一日元気なかったな〜」

にこ「そうなの?」

希「うん、なんか心ここにあらずって感じ。ずっと上の空で・・・挙句の果てに無いはずの生徒会の仕事をしに生徒会室にいってもうたわ」

真姫「なにかあったみたいね・・・みんな何か知らない?」

サァ〜?

・・・

生徒会室

絵里「・・・・・・」

絵里(私って・・・ほんとにバカ・・・)

絵里(会いに行かなきゃ謝ることもできないのに・・・)

ガラッ

絵里「!」

穂乃果「絵里ちゃん・・・」

絵里「穂乃果・・・」

絵里「あn」

穂乃果「絵里ちゃん!何もいわずに聞いて!」

穂乃果「例の画像!あれは合成なの!私とことりちゃんは断じてry」

穂乃果「わかってくれた!?」

絵里「・・・あの、穂乃果・・・」

絵里「昨日、家に帰った後、亜里沙に強く言われてね」

絵里「あの画像、改めて見たのよ」

絵里「そしたらどっからどう見ても合成画像で」

絵里「わたし、昨日あんだけ怒って」

絵里「本当に申し訳なくて・・・」

絵里「いくら言っても許してくれないかもしれない!でも!」

絵里「昨日のこと!本当にごめんなさい!」

絵里「非は完全に私にあるわ・・・」

絵里「私のことビンタでも何でもして構わない!」

絵里「だからお願い!私のこと嫌いにならないで!」

穂乃果「絵里ちゃん・・・」もぎゅっ

絵里「ほ・・・穂乃果・・・?」

穂乃果「絵里ちゃんは全然悪くないよ。悪いのは全部あの画像を作った人」

穂乃果「それに私がここに来たのは絵里ちゃんとちゃんと仲直りして今までの生活を取り戻すため」

穂乃果「絵里ちゃんと仲直りできてよかった・・・」

絵里「穂乃果・・・ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・」

穂乃果「いいんだよ。それに私よりも謝るべき人がいるでしょ」

絵里「ことり・・・」

穂乃果「教室で待ってる。行こっ?」

絵里「うん!」

・・・

部室

ガラガラ

凛「あっ海未ちゃん!」

にこ「おっそいよ〜、何してたの?」

海未「すみません遅れてしまい」

真姫「他のメンバーは?」

海未「それよりももっと大事な話があるのです」

希「大事な話?」

海未「ええ・・・μ'sに関わる大事な話が・・・」

花陽「な・・・なにが・・・」

海未「実は・・・今μ'sが解散の危機にあります」

花陽「ヴェ゛ェ゛ェ゛ェ゛!!??」

凛「解散の危機ぃ〜!?」

にこ「な・・・なんで・・・?」

真姫「いったい何があったのよ〜?」

希「どういうことなん?説明して!」

海未「なーんて」

にこ「は?」

海未「ぷくく・・・すみません皆さん・・・嘘です」

エーェ

海未「いえ、もしμ'sが解散の危機と言われたら皆さんどういう反応するのかと思って・・・つい・・・」

凛「もぉ〜、本当に驚いたニャ〜!」

花陽「ちょ、ちょっと笑えなかったかなーなんて・・・」

希「うちも本気でびっくりしたやん!」

真姫「マッタクー」

にこ「つーかあんた、そんなこと言うキャラだったっけ」

海未「すみません、私弓道部の方に行きますんで今日はこれで」

海未「あっ、今のこと忘れてくださいね」

海未「穂乃果達にも言わないでくださいね。私があんなことしたなんて知られたら恥ずかしいですから」

海未「では皆さん、さようなら」

ガチャバタン

真姫「な・・・なんだったの?」

にこ「穂乃果達にあったらすぐちくってやるわ」

・・・

穂乃果達の教室

穂乃果「ことりちゃん」

ことり「穂乃果ちゃん」

ことり「仲直りできたの?」

穂乃果「うん。それでね・・・」

絵里「・・・・・・」

ことり「絵里ちゃん・・・」

ことり「あのね、えr」

絵里「ことり、お願いだから黙って私の話を聞いて!」

絵里「昨日のこと、全部私が悪いってわかったの!」

絵里「ことりに乱暴して・・・暴言吐いて・・・」

絵里「いくら謝っても罪を償えるとは思ってない」

絵里「でも!私には謝ることしかできない!」

絵里「私のこと叩いてもいい!何してくれてもいい!」

絵里「だから!お願い!私を許して!仲直りして欲しいの!」ドゲザ

ことり「ちょ、ちょっと絵里ちゃん!顔上げて!」

絵里「ううん!私はこんなことでした誠意を表すことができないの!」

絵里「お願い!私を許して!」

ことり「許して欲しいなら顔を上げて!」

ことり「絵里ちゃんの気持ちはわかったよ」

ことり「絵里ちゃんとしっかり話したいから・・・だから顔を上げて」

絵里「こ・・・ことり・・・」カオアゲ

ことり「絵里ちゃんが私にしたこと、ことりは普通だと思うよ」

ことり「私だって穂乃果ちゃんが絵里ちゃんに取られたとき、許せないって思ったもん」

穂乃果「えっ?」

ことり「今まで隠してたけど、私穂乃果ちゃんの事が好きだったの」

ことり「いや、今でも好き」

ことり「あの画像見たとき、ちょっとうれしかったくらいだもん」

穂乃果「こ、ことりちゃん///」

ことり「最初は許せなかったけど、でも穂乃果ちゃんが幸せそうだから二人を応援するって決めたの」

ことり「いまでは穂乃果ちゃんにも絵里ちゃんにも幸せになって欲しいから、だから許してあげる」

絵里「ほ・・・本当に・・・?」

絵里「あそこまでひどいことをした私を本当に許してくれるの・・・?」

ことり「あっ!一つだけ条件があるよ!」

絵里「ええ、何でも言って。お金ならいくらでも出すわ」

ことり「そ、そんなお金なんて・・・」

ことり「条件は世界中の誰よりも穂乃果ちゃんを幸せにすること」

ことり「昨日みたいなことがあったら、ことり許さないから」

ことり「もし穂乃果ちゃんを泣かせるようなことがあったら、ことりが穂乃果ちゃんを奪っちゃうから」

絵里「ことり・・・」

絵里「ええ!わかったわ!穂乃果を、世界中の誰よりも幸せにしてみせる!」

ことり「うんっ!その意気だよ!」

穂乃果「二人も無事に仲直りできたみたいだね。はぁ〜よかった〜」

絵里「心配させたわね穂乃果」

穂乃果「もぉー安心したらお腹減ってきちゃったよ〜」

ことり「うふふ、穂乃果ちゃんらしい♪」

絵里「でも、あの画像はいったい誰が?」

穂乃果「それについては海未ちゃんが調べてくれてる。今日はとりあえずμ'sのメンバーと一人一人話して何か知ってるか聞いてみるって」

海未「穂乃果」

ことり「あ、噂をすれば」

海未「よかった・・・仲直りできたみたいですね」

穂乃果「うん!」

絵里「その海未。心配させて本当にごめんなさい」

海未「いえいえそんな・・・」

・・・

穂乃果「ところで海未ちゃん、何かわかったことはある?」

海未「はい、とりあえずμ'sメンバー一人一人に何か知ってるか聞いてみたんですが」

海未「誰も知ってる人はいませんでした」

海未「まぁ予想通りの結果です」

海未「もし知ってても犯人は隠し通すでしょうから」

穂乃果「う〜んやっぱりそうだよね〜」

海未「でも・・・実は一人だけ・・・怪しい人がいました・・・」

絵里「えっ!?」

穂乃果「だ・・・だれ?」

海未「勘違いしないでくださいね。これはあくまで私の勝手な予想です」

海未「私が例の画像の話をしたとき、明らかに動揺している人がいました」

海未「その人は知らないと言っていましたが・・・恐らく犯人でしょう」

ことり「だ・・・誰なの!?」

海未「それは・・・」

海未「にこです」

絵里「に、にこ!?」

穂乃果「にこちゃんが!?」

海未「落ち着いてください!さっきも言いましたがこれはあくまで予想です!」

海未「それに、悪意があるものだとは思えません」

ことり「悪意が無くてあんなことするの?」

穂乃果「どういうことなの海未ちゃん?」

海未「これは全部私の個人的な予想ですが・・・」

海未「にこはあの性格。ちょっとしたいたずらをしたいと考えたのでしょう」

海未「ほんの出来心で例の画像を作り、ちょっと驚かせるために絵里にあの画像を送った」

海未「焦る絵里を見て楽しむつもりだったのでしょう」

海未「ところがどっこい、絵里は予想以上に暴走してしまった」

海未「取り返しの付かないことをしたと思ったにこは、誰にもばれないように隠し通すことを決めたのでしょう」

穂乃果「な・・・なるほど・・・」

絵里「すごく納得できるわね」

海未「犯人はにこです」

海未「でも、あまりにこを責めないでください」

海未「あなた方もこうして仲直りできて、前より仲良くなったと思います」

海未「だから、あの画像のことはすっきり水に流しましょう」

海未「幸い、私達とにこ以外のμ'sメンバーはあの画像のことを知りません」

海未「無駄ににこを責めればまたμ'sがまたギスギスしてしまうかもしれません」

ことり「そうだね・・・私達もこうして仲直りできたしね」

絵里「あんまり掘り下げるのもかわいそうよね。ちょっとしたいたずらだったんでしょ」

穂乃果「よし!じゃあもうあの画像のことは忘れよう!」

穂乃果「それでこれからはさらにμ'sが成長できるように頑張ろう!」

オーッ

・・・

夜・園田家・道場

海未「面!面!面!」

グキッ

海未「いたっ!」

海未「きゃっ!」ドテーン

海未「いたたた・・・」

海未「・・・・・・」

海未(私は・・・)

海未父「海未」

海未「お父さん」

父「まだやっているのかい?精が出るね」

海未「はい」

父「何かあったのかい?」

海未「い、いえ、何もありませんよ」

父「そうは見えないけど」

海未「えっ・・・」ポロポロ

海未「な、何でもありません。目にゴミが入ったのです」

父「海未は嘘をつくのが下手だね」

海未「えっ・・・う、嘘なんて・・・」ポロポロ

父「何があったのか話してごらん」肩ポンッ

海未「お、お父さん・・・お父さん・・・」

海未「私は・・・私は悪魔です・・・私は最悪のクズです・・・」ポロポロ

ウワァァァァン

・・・

絢瀬家・絵里の部屋

穂乃果「来たよー絵里ちゃん。用事って?」

ことり「あ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「ことりちゃんもいるの?」

絵里「いらっしゃい穂乃果。用事って言うのはね・・・」

絵里「この・・・この画像のことなんだけど・・・」

穂乃果「やめようよ!」

絵里「穂乃果・・・」

穂乃果「海未ちゃんも言ってたでしょ?もうこの画像のことは全部忘れようよ」

穂乃果「それとも絵里ちゃんはにこちゃんをいじめたいって言うの?」

絵里「違うわよ。とにかく私の話を聞いて」

絵里「多分この画像、作ったのも撮ったのもにこじゃない」

穂乃果「えっ・・・?」

ことり「じゃあ、誰が・・・?」

絵里「まずこの写真が撮られた場所。二人は見覚えあるわよね?」

穂乃果「うん、私達の教室だよね」

絵里「穂乃果は自分の席に座っている。ことりは合成で移動されてるけどおそらく自分の席に座っているところだった」

絵里「そして・・・重要なのはこの写真が撮られた位置よ」

絵里「あなた達の右隣。盗撮にも見えるこの写真・・・」

ことり「ま・・・まさか・・・」

穂乃果「海未ちゃん・・・?海未ちゃんがやったの・・・?」

絵里「悪いけど海未はパソコンが得意なようには見えないわ」

絵里「この多少雑ともいえる合成。カメラの位置」

絵里「私にはどう考えても・・・海未がやったとしか考えられない」

穂乃果「・・・・・・」

ことり「で、でも・・・そうだとしても、何で海未ちゃんが・・・?」

絵里「それはわからないわ。本人に聞いてみないと・・・」

穂乃果「・・・・・・」ピッポッパ

穂乃果「もしもし海未ちゃん?」

穂乃果「夜遅くにごめんね」

穂乃果「とっても、とっっっっても大事な話があるから今すぐ絵里ちゃんの家に来て」

穂乃果「すぐだよ・・・お願いね・・・」

穂乃果「うん・・・待ってるよ・・・」ピッ

絵里「穂乃果・・・」

穂乃果「確かめるためだよ」

穂乃果「多分絵里ちゃんの考えは正しいよ。これは海未ちゃんがやったんだと思う」

穂乃果「でも・・・何で・・・?」

穂乃果「私にはどう考えても海未ちゃんがこんなことする人だとは思えない」

穂乃果「だから確かめるんだよ。私達のために・・・」

穂乃果「海未ちゃんのために・・・」

・・・

海未「おじゃまします。来ましたよ穂乃果」

絵里「いらっしゃい海未」

ことり「こんばんは海未ちゃん」

海未「ことりもいたんですね」

海未「それで大事な話というのは?」

穂乃果「海未ちゃん。私達親友だよね」

海未「えっ・・・?何を突然・・・」

穂乃果「親友だよね!」

海未「え、ええ。私はそう思っていますが・・・」

穂乃果「親友の間に秘密は無しだよ」

穂乃果「海未ちゃん、あの画像のこと、知ってることを全部話して」

海未「あの画像というのは例のキス画像ですよね?だからあれはおそらくにこが・・・」

穂乃果「嘘つかないで!」

穂乃果「あの画像!海未ちゃんが作って絵里ちゃんに送ったことはわかってる!」

穂乃果「だから!何でそんなことしたのか全部話して!」

穂乃果「私わからないの!なんで海未ちゃんあんなことしたの!?」

海未「だ、だからあの画像はにこが・・・」

穂乃果「嘘つくんだ」

穂乃果「じゃあもう私達おしまいだね」

海未「え、えぇ?」

穂乃果「あんだけ言ったのにまだ嘘つくんならもう親友じゃないよ私達」

穂乃果「あ〜あ、私海未ちゃんのこと大好きだったのにな〜」

穂乃果「これはもう絶交だよ」

海未「や、やだ!なんで・・・」

穂乃果「あっ、園田さん。突然呼んでしまってすみません。もう帰ってもらっていいですよ」

海未「いやっ!穂乃果・・・いつもみたいに名前で呼んで・・・」

穂乃果「嘘付くような人はもう知りません。明日から話しかけないでくださいね」

海未「わ、私です!あの画像を作ったのも絵里に送ったのも全部私です!」

穂乃果「海未ちゃん・・・」

穂乃果「ごめんね」もぎゅっ

海未「ほ、穂乃果・・・」ボロボロ

穂乃果「私は正直に話してくれたほうが嬉しいよ」

海未「穂乃果・・・お願い・・・私のこと嫌いにならないで・・・」

穂乃果「うん大丈夫だよ。正直に話してくれれば嫌いにならないよ」

穂乃果「教えて海未ちゃん。何であんなことしたの?」

海未「そ・・・それは・・・」

海未「・・・・・・」

海未「私は・・・最悪の人間です・・・」

海未「私は穂乃果のことが好きでした」

海未「いえ、今も好きです」

海未「大人になっても、いつまで経ってもずっと穂乃果と一緒だと思っていました」

海未「穂乃果は絶対に自分のものになると思っていました」

海未「でも・・・そんな穂乃果が・・・」

海未「絵里と付き合い始めたのです」

海未「始めは応援しようと思っていました」

海未「穂乃果の幸せは自分の幸せでもあるとそう思っていました」

海未「でも・・・でも・・・!」

海未「許せなかったのです・・・」

海未「昔からずっと一緒だったはずの穂乃果が・・・!」

海未「つい最近知り合ったばかりのどことも知らない女に穂乃果を取られたのが・・・!」

海未「このとき私の中に悪魔が生まれました」

海未「そしてこの悪魔が全部計画したのです・・・今回のこと・・・」

海未「穂乃果と絵里を別れさせて・・・傷ついた穂乃果に優しい言葉を掛ければすぐに穂乃果が私のものになると・・・」

海未「最初は順調でした。うまく穂乃果とことりにばれずに写真を撮影することに成功して・・・」

海未「慣れないパソコンを使って・・・何とか二人がキスしているように見せて・・・」

海未「その写真を絵里の家のポストにこっそり入れました」

海未「その写真を見て絵里は私が思った以上に取り乱してくれました」

海未「絵里が泣きながら家を飛び出してきたときはやったと思いました」

海未「絵里の部屋に入ると傷ついた穂乃果が・・・」

海未「私はチャンスだと思い穂乃果を癒しました」

海未「でも・・・穂乃果は・・・」

海未「絵里にビンタまでされたのに、それでも穂乃果は絵里を信じたいというのです・・・」

海未「穂乃果の一途な思いを見て・・・自分は何をやっているのだろうと思いました」

海未「自分がやったこと・・・全部取り返しの付かないことだとやっと自覚しました」

海未「三人はうまく仲直りしてくれました」

海未「あとは写真の犯人を探すだけ・・・」

海未「犯人はわかっていました。もちろん私です」

海未「でも、私が犯人だというと絶対にみんなに嫌われてしまう」

海未「そう思ったのです」

海未「だから・・・にこに罪を擦り付けて・・・」

海未「それでもにこが責められないように三人に責めないように説得しました」

海未「にこのいたずらなんていう勝手なストーリーを作って・・・」

海未「そうすればみんな元通りになると思ったのです」

穂乃果「そういう・・・ことだったんだ・・・」

海未「私は・・・私は悪魔です!最悪の人間です!」

海未「素直に幼馴染を応援することも出来ず・・・!」ウルウル

海未「自分に都合が悪かったからこんなことをして・・・!」ポロポロ

海未「お願いです穂乃果!私を殺してください!」

海未「私は醜い人間です!もう生きる価値なんてありません!」

海未「許してくれとはいいません・・・許されないことをしたというのはわかっています!」ポロポロ

海未「だから・・・せめて・・・穂乃果の手で私を殺してください!」ポロポロ

穂乃果「うm」ガシッ

穂乃果「ことりちゃん?」

ことり「・・・・・・」ニコッ

ことり「海未ちゃん・・・」ソッ

海未「ことり・・・ことりでもいいです!私を殺してください!」

海未「こんな醜い私を!最悪なわt」

ことり「海未ちゃんのバカ!!」ベチーン!

海未「っ!?」

絵里「ちょ」

穂乃果「ことりちゃん!」

ことり「これ以上私が好きな人のこと悪く言わないで!」

ことり「海未ちゃんのことを悪く言う人はいくら海未ちゃんでも許さないよ!!」

海未「!?」ヒリヒリ

穂乃果「ことりちゃん・・・」

ことり「大丈夫だよ海未ちゃん」

ことり「確かに海未ちゃんは取り返しの付かないようなことをしちゃったよ」

ことり「でもね、そのくらいで死にたいなんてバカだよ!」

海未「で、でも・・・私は・・・」

ことり「海未ちゃん・・・」もぎゅっ

ことり「大丈夫だよ、海未ちゃんはいい子だもん」

ことり「それは、誰よりも私達がよく知ってるから」

ことり「今回のことなんかすぐに償えるよ」

ことり「だから安心して・・・」

ことり「今回のことは私と海未ちゃんで一緒に償っていこ?」

海未「ことり・・・ことり・・・!」ギュー

海未「穂乃果、絵里、ことり、今回のことは本当にごめんなさい!」

海未「許してもらえると思ってないけど、でも私は・・・私は・・・!」ポロポロ

海未「うわぁぁぁぁぁぁんんん」

ことり「えへへ」ウインク

穂乃果「b」ウインク

・・・

穂乃果です!

いやー大変でしたね!今回の事件!

今回の事件で変わったことは二つ!

まず一つ!私と絵里ちゃんはあれから前より仲良くなってます!

もう愛が重いぐらい愛されちゃってます!えへへ

二つ目!海未ちゃんとことりちゃんが付き合い始めました!

海未ちゃんが私と付き合うためにやった作戦をことりちゃんがそのまま海未ちゃんにやった感じです!

ことりちゃんは海未ちゃんのことも好きだったみたい!確かに昔からよく穂乃果ちゃんと海未ちゃんと結婚するって言ってました!

結果的に今回の事件は全部プラスに動いてくれました!海未ちゃんナイス!皮肉じゃないよ!

さて!今日は三度目のダブルデート!張り切っていくよぉ〜!

ハッピーエンドね

終わり

以上お疲れ〜
次はことまきを作りたいから元ネタ募集
今回の元ネタは「穂乃果とことりがキスしている写真が絵里に送られる、犯人は海未」
いい元ネタを見つけたら書きたいと思いますのでよろしく〜

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月06日 (土) 12:36:48   ID: ZVJCloYp

この作者さんのどこか病んでるところが好き。ことまきを先に見たけどこっちは病み成分が多かったけど、これくらいのもいい。

2 :  SS好きの774さん   2014年10月02日 (木) 01:48:30   ID: nJk-yUYe

感動した。ほのえりことうみいいぞ〜^

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