八幡「文化祭の一件以来雪ノ下がデレた」 (49)
比企谷「うっす」ガラッ
雪ノ下「ん。遅かったわね比企谷君」ニコッ
八幡「……、……お、おう」……スタスタスタ ギギギ……ストン
雪ノ下「いつもより少しだけ遅かったようだけど。何をしていたの?」スクッ ギギギ……ストン
八幡「……いや、別に……ちょっと平塚先生に呼ばれて職員室に」スクッ ギギギ……ストン
雪ノ下「そう。文化祭の件で誰かに暴力を振るわれていたわけではないのね、安心したわ」スクッ ギギギ……ストン
八幡「ああ……っていうかさ。そんなことよりも凄く気になることがあるんだが」
雪ノ下「何かしら?」
八幡「何故俺の椅子がお前の隣に置いてあった。そして何故俺が椅子を離して座ると……ち、近くまで椅子を持ってくる」
雪ノ下「……」
八幡「……そ、それに俺の横壁とお前だから……正直圧迫感がヤバいんだが……近すぎて足とか当たってるし……」
雪ノ下「……」
八幡「……」
雪ノ下「……ごめんなさい」
八幡「えっあっいやっ!べべっ、別に嫌とかじゃないんだけど……」
雪ノ下「……」
八幡「……」
雪ノ下「……」
八幡(……結局離れないのかよ)
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雪ノ下「……」
比企谷「……」ガサゴソ
雪ノ下「……」
比企谷「……」ペラッ
雪ノ下「……」
比企谷「……」ペラッ
雪ノ下「……」
比企谷「……なぁ雪ノ下」
雪ノ下「何かしら比企谷君」
比企谷「……な、なんでずっと俺の顔見てんの?」
雪ノ下「」
ミスって途中投下したった
比企谷(……と……りあえず本でも読もう)
雪ノ下「……」
比企谷「……」ガサゴソ
雪ノ下「……」
比企谷「……」ペラッ
雪ノ下「……」
比企谷「……ぅ……」ペラッ
雪ノ下「……」
比企谷「……なぁ、雪ノ下」
雪ノ下「何かしら比企谷君」
比企谷「……なんでずっと俺の顔見てんの?」
雪ノ下「何か問題が?」
比企谷「……いや、問題しかないだろ……何が楽しくて俺の顔なんて見てるんだよ」
雪ノ下「そう?素敵な横顔だけれど」ニコ
比企谷「……っ!」
雪ノ下「……ふふっ」
比企谷「か……からかうな!マジでやめろ!あと、せめて椅子一つ分は離れろ!」
雪ノ下「お断りよ。あとからかっているつもりは無いわ」
八幡「それがからかってるっつってんだよ……と、とにかく離れてくれ。そろそろ由比ヶ浜も来るぞ」
雪ノ下「……ん、それもそうね……この様を見られるのは流石に恥ずかしいわ」スクッ ギギギ……ストン
八幡「……」ホッ
由比ヶ浜「やっはろー二人とも!」ガラッ
八幡「ん……うっす」
雪ノ下「こんにちは由比ヶ浜さん」
由比ヶ浜「ごめんねゆきのん……ちょっとクラスの方で話してて遅くなっちゃった」スタスタ ストン
雪ノ下「別に良いわよ。気にしないで頂戴」
由比ヶ浜「……ってヒッキー?なんかいつもよりゆきのんと遠くない?」
八幡「ん?あ、いやこれは……あ、あーそうだな」
由比ヶ浜「いくらなんでもそういう露骨な悪ふざけは酷いと思うよ?」
八幡「いや別に、これはそういうのじゃ」
雪ノ下「気にしていないから別に良いわ。いえ、というよりその人の事なんて全く気にかけていないから構わないと言った方が良いかしらね」
八幡「……ん、あれ?」
由比ヶ浜「……あ、あぁーその、なんとゆーか、ひょっとてだけど……喧嘩はよくないかなーって……?」オドオド
雪ノ下「由比ヶ浜さん。争いというものは対等な存在でなければ成り立たないのよ」
八幡「おい……さり気なく格下認定してんじゃねぇ。何も言えないだろ」
雪ノ下「あらごめんなさいヒエラルキー君」
八幡「悪意しかない言い間違いをやめろ。あとヒとキしか被ってねぇ」
雪ノ下「私とした事が失礼したわね、ピラミッド底辺君」
八幡「ただの暴言はもっとやめろ。せめて比企谷に近い単語にしてくれよ……」
由比ヶ浜「あ、あー、なんだ良かった。いつもとおんなじだね」ホッ
八幡「このやりとりで安心するってどういう事だおい」
X X X X X X X X
雪ノ下「……ふぅ」パタン
八幡「さて。そろそろ帰るか……」
由比ヶ浜「あ、今日はちょっと他の場所にも用事があるから……」
雪ノ下「クラスの用事かしら?」
由比ヶ浜「うん、そんな感じ……一緒に帰れなくてごめんね。ゆきのん」
雪ノ下「私は平気よ」
由比ヶ浜「ありがとゆきのん!じゃあまた明日ね!バイバイヒッキー!」
八幡「おう。じゃあな」
雪ノ下「えぇ。また明日」ニコ
タッタッタ……
雪ノ下「……」
八幡「……さて、俺も帰」
雪ノ下「さて比企谷君。帰りましょう」
八幡「ん?おう。鍵はよろしくな」
雪ノ下「そうではなくて、一緒に帰りましょう?」
八幡「は?」
雪ノ下「……嫌なの?」
八幡「あ、いや、べ、別に嫌ってわ……じゃねぇ!お前いつまで続けるんだよそれ!」
雪ノ下「それ……というのは、ひょっとして比企谷に対する私の態度を指しているのかしら」
八幡「むしろ他に何がある。つーかお前、さっきまでいつもどおりだったじゃねぇか」
雪ノ下「さっき私が言ったことは全て嘘よ」
八幡「いや意味わかんねぇ。お前嘘だけは絶対につかないだろ」
雪ノ下「そうね。今の発言は嘘よ」
八幡「あれ、どっちにしても嘘ついてる!」
雪ノ下「つまりそういう事よ、今の私は少しおかしくなっているわ」
八幡「……なんで?」
雪ノ下「貴方の事ばかり考えているせいよ」
八幡「!」ドクン
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