それゆけ!ひみつ魔法少女隊XXX≠XXXXX (4)




女神さまがいなくなった、はじまりの千年期から、

私たちの世界はたびたび、悪い魔物さんたちの軍勢……

魔族とも呼ばれるものたちの、大規模な脅威にさらされてきました。


人びとは、そのたびに力を合わせて立ち向かい、

剣に鎧、願いや愛、女神さまの残り香ともいえる奇跡の法術、

敵である魔族たちから学び奪った魔法まで……

たくさんのものを武器としながら、

何度も、何度も、魔族を退けてきました。



けれど……

繰り返される戦いに、人という種族の魂が疲れてしまったのか、

それとも魔族の呪いなのか、

人びとの体はなぜだか、少しずつ、

子どもの作り方を忘れていくようになりました……。



やがて人びとがいくつかの千年期を乗り越えて、魔族の勢いも弱まり、

子どもの作り方を忘れた人の数が半分を大きく上回った頃、

ある大陸のいくつかの国の人びとが話し合って、

子どもを作ることのできる人「有精児」を守るための、

大きな町を作ることにしました。


女神さまの加護が強く残る遺跡のひとつに、

寄り添うように作られた、

その町の名前はウオルズヴェルヌ。


たくさんの優しい人たちと、

空まで届く女神さまの大柱に見守られて、

私たち有精児は、

悪い魔物さんから身を守るすべや、生きるための様々なことを学びながら、


たくさんの新しい命を繋ぐ幸せのときを夢見て、

今日も元気に暮らしています。






ほのぼのファンタジー
会話劇
固有名詞あり
ストーリーの連続性弱め
超鈍足不定期進行




西の港 切符売り場


ガヤガヤ ガヤガヤ



駅員 「……はいよ。払い戻しは原則しないので、乗り間違いの無いように注意しやがれよ」

駅員 「今日もご苦労さん」

駅員 「はい次のかた、どうぞー」


青い髪のガキ 「……あのう、ごきげんよう」


駅員「やあ、ごきげんようお嬢ちゃん。切符が欲しいのかい」


青い髪のガキ 「はい、ええと……」

青い髪のガキ 「学生街行きの船は、ここで良いんでしょうか」


駅員 「学生街行き、て……」

駅員 「お嬢ちゃん、それはもしかして、船は船でも蒸気便のことじゃないのかい」


青い髪のガキ 「えーっと、あ、はい、ジョーキビン」


駅員 「おやおや。ここは水の上を走る船が出るとこだよ」

駅員 「蒸気便の切符売り場は、ずっと向こうだね」


青い髪のガキ 「ええーっ!」

青い髪のガキ 「ま、間違っちゃった……」


うしろの青年 「……売り場を間違えたの?」


青い髪のガキ 「あっ! ご、ごめんなさい。すぐにどきま……」


バサッ バラララ


青い髪のガキ 「わーっ! 学園のパンフレットが!」

青い髪のガキ 「ごめんなさいごめんなさい、すぐに拾って……」


ガババ ゾロロロロ


青い髪のガキ 「ギャーッ!! しゃがんだ拍子にバッグのポケットが開いて替えの下着がー!」





青い髪のガキ 「ごめんなさいごめんなさい、すぐに拾いますから!」


うしろの青年 「あははは……いいよいいよ、落ち着いて」

うしろの青年 「僕も拾おうか」


青い髪のガキ 「そんな、悪いです……!」


うしろの青年 「パンフレットは僕に任せて、そっちの……」


こどもブラ(Pカップ)
こどもパンツ(白、水玉、リボン)


うしろの青年 「そっちは、君が拾ってね」


青い髪のガキ 「……あ、ありがとうございます!」


駅員 「パンフレット……」
駅員 「お嬢ちゃん、学園の新入生かい?」


青い髪のガキ 「あ、はい、今度から学園と、この町でお世話になります」
青い髪のガキ 「237期有精児の、ナトコ・レペティールっていいます」
ナトコ 「よろしくお願いします!」


駅員 「そうかい、それはそれは」
駅員 「……ありがとうよ」


ナトコ 「え……」


駅員 「この町に来てくれて、ありがとうよ」


ナトコ 「……! はい! えへへ……」


駅員 「ほれ、はやく拾いな」
駅員 「いつまでも人目に晒しといて良いもんでも無いだろうが」


ナトコ 「あ、は、はい!」


駅員 「お待ちの皆さん、すいませんねえ!」
駅員 「ちょっと事故が起きちまいまして」
駅員 「お急ぎのかたはこちら側に回ってくださいよお!」


このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom