修造「皆さんこんにちは!松岡修造です!」
修造「今日は東京都、大田区にある765プロダクションにやって来ました!」
修造「そう!何を隠そう、僕は今日からアイドルのプロデューサーなのです!」
修造「富士山のように、日本一目指して頑張るぞ!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1372172240
ー765プロ入口ー
修造「ここを開けば次の人生…次の松岡修造が待ってます」
修造「何があるか分からない…でも俺、めげないぜ!」
修造「さあ、新しい世界へ、魂を燃やして行くぞ!」
ガチャッ
修造「グッドモ~ニ~ング!そこの君も元気っ?!」
修造「どうもこんにちは!私、松岡修造です!」
社長「おぉ!よく来てくれたね!
ささ、座って座って」
修造「第二の人生…始まるぞっ!!」
社長「私はこの765プロで社長を務めている高木純二郎だ」
社長「そしてこちらが、事務員の音無君」
小鳥「始めましてプロデューサーさん」
小鳥「私は765プロで事務員を務めている、音無小鳥と申します」
小鳥「今日は暑い中お疲れ様です…冷たいお茶でもどうぞ」
修造「飲まして頂くぜ!」
ゴクゴクゴク…
修造「喉ごしパラダイスっ!!」
社長「…ウォッホン、話は聞いてると思うが…君の仕事は、我が社に所属するアイドル達をプロデュースすること」
社長「目的は、彼女達を芸能界のトップへと導くことだ…険しい道のりになると思うが、頑張ってくれたまえ」
修造「はい!頂点目指して、頑張っていきましょう!」
社長「うむ!いい返事だ!その返事を聞いて改めてティンときた!」
社長「君は将来有望そうだな!是非、我が事務所の救世主となって欲しい」
修造「来た!任せろ!俺についてこい!!」
小鳥(気合い入っているけれど…どこか熱苦しいわね…)
社長「…実は、君に担当してほしいアイドル達なんだがね」
社長「数ヶ月前のデビュー以来、どうもパッとせんのだよ」
修造「大丈夫大丈夫、どうにかなるって…Don't worry! Be happy!」
修造「なぜならこの子達は、ダイヤの原石だからだ!」
修造「僕が綺麗に磨き上げてみせます!」
社長「いい心構えだ!私も含め皆、とても期待しているから、よろしく頼むよ!」
社長「ではまず、プロデュースするアイドルを選んでくれたまえ」
修造「小さい女の子、いいないいなぁ~♪」
修造「っておい!惑わされてんじゃねぇよ!」
修造「中途半端な気持ちでやってんじゃねえぞ俺!」
社長(どうも熱苦しいねぇ…)
修造「メニューを見て五秒以内で決める、それが僕のモットーです」
修造「…お?この子なんかいいんじゃないんですか?」
社長「ほう、星井美希君を選んだか」
社長「最近の彼女は、以前とは見違えるほど、やる気に満ちているぞ」
修造「いいですねぇ!やる気がある子、大好きです!」
社長「星井君は、ダンスレッスンスタジオでトレーニングをしているはずだ、迎えに行き、活動を開始してくれたまえ」
修造「了解しました!スタジオに向かってラムダッシュ!!」
ビュオォォォォォォォン
社長「な、なんて速さだ…」
ーダンスレッスンスタジオ前ー
修造「ダンスレッスンスタジオにやって来ました!」
修造「ワクワクしますね~、一体どんな子なんでしょう?」
ガチャ
修造「修造の家庭訪問、スタジオ編」
修造「はっはっはっはっははー!頑張ってるかーい!ここだよここ~! 」
美希「…」タッタッタッ
修造(返事くらいしろよ!!…と言いたいところだけど、かなり集中している様ですね!)
修造(一つの所に命を懸ける、一所懸命、素晴らしい!! )
ー5時間後ー
修造(あれから5時間も練習を続けている…彼女なら立派なテニスプレイヤーになれるぞ!)
修造(でも俺ならあと10時間はいけるぜ!)
美希「…あれ?そこの人、ミキの事ずっと見てるけど…どうしたの?」
修造「あなたのダンスを見ていました、集中している姿…とても美しかったです!」
美希「あはっ☆、ファンの人、中々褒め上手なの」
美希「ミキの事、もっと見ていてもいいよ!それじゃあね~」
修造「おいちょっと待て
訂正
修造「おいちょっと待て!」
美希「え?どうしたの?…あ!もしかして、ヘンタイさん!?」
修造「な訳ねぇだろぅえ!見た目で判断するんじゃねぇよ!!」
美希「問答無用なの!えい!」ドカ☆
修造「あはぁ~ん…」ドサッ
修造「…HAHAHAHAHAHA~!!」
修造「どんな困難が立ち塞がっても俺めげないZE!」
美希「うわぁっ!…お、起き上がったの」
修造「…おい!人の話は最後までちゃんと聞けよ!」
美希「え、あの…」
修造「そこの君だよそこの君!!」
美希「ご、ごめんなさいなの…」
美希「あと、ミキは君じゃなくてミキなの、おじさん誰?」
修造「申し遅れました、私、松岡修造と申します」
修造「そして今日から君のプロデューサーだ!」
美希「だから君じゃなくてミキなの!…ってプロデューサー?」
美希「もしかして、社長が言ってたプロデューサーって…修造?さんのこと?」
修造「そうだ!」
美希「あの、ごめんねプロデューサーさん、ミキ、ヘンタイさんとカン違いしちゃって…その…」
修造「大丈夫大丈夫、過去の事は気にしちゃダメダメ」
修造「それに僕も自己紹介が出来てませんでした」
修造「そして何より、自分から非を認める事、それが一番大事、それが出来てるならこの先も大丈夫!」
修造「さっきの事は水に流しちゃえ!」
美希(ちょっと暑苦しいの…)
『反省しなさい!反省!』
修造「すいませんっ…!」
修造「…少し格好悪い所見せしまいましたね」
美希「ううん、そんな事ないの!プロデューサーさんがミキのダンス見てた時、目がシンケンだったの」
修造「俺は何をする時でも真剣に取り組むよ」
修造「どんな事でも真剣に取り組むと、人生明るく楽しく行けるぞ!覚えおけ!」
美希「は、はいなの!」
美希「プロデューサーさん!ミキね、プロデューサーさんとなら楽しくアイドルできそうなの!」
美希「それに、さっきのプロデューサーさん、ちょっとカッコよかったし」
修造「修造さん格好いい~!修造さんステキ!」
修造「そういうのを、社交辞令って言うんだよ!」
美希「シャコージレー…?よくわからないけど、わかったの」
美希「とにかく!これからミキの事、よろしくお願いしますなの!あはっ☆」
修造「こちらこそ、よろしくお願いします!」
ーパーフェクトコミュニケーションー
ー最初のお仕事、エキストラの撮影ー
修造「さぁ!今日のお仕事はこちら!映画撮影!!」
修造「記念すべき最初のお仕事!頑張るぞ!!」
美希「は、はいなの!」
修造「まだまだエキストラの役だけど、地道にコツコツと努力していけば、主役になる事ができるからな!」
美希「う~ん…美希的には、エキストラの役でもカワイイからいいってカンジ…」
修造「おい!!その程度で満足してるんじゃねえよ!!」
美希「ひゃっ!?…い、イキナリ怒らないでほしいの…」
修造「す、すみません…」
修造「…けどな、エキストラの役も可愛い!!でも脇役になればもっと可愛いし、主役になればもっともっと可愛くなれるぞ!!」
美希「そっか…じゃあ、主役になれば今よりももっとキラキラできるかな?」
修造「モチロン!!諦めなければな!!」
美希「じゃあ美希、主役になれるように頑張るね!!プロデューサーさんっ♪」
修造「その調子だZO!!」
ーパーフェクトコミュニケーションー
ー事務所・夜ー
美希「プロデューサーさん、ミキ、次は何すればいいの?」
修造「今日のお仕事は終わりです、お疲れ様でした!」
美希「え~!でもミキ、やっと調子が上がってきた所なんだよ?まだ一緒にお仕事したいの!」
修造「ダメダメダメ!焦っちゃダメ!」
修造「疲れは見えないけど、出てきてからじゃ遅いんだ!だからしっかり休まないと疲労困憊になっちゃうぞ!!」
美希「ヒローコンパイ?」
修造「そう、疲労困憊、もう疲れて疲れて、どうしようもない状況を疲労困憊って言うんです」
美希「へぇ…なんだかプロデューサーさん、先生みたいなの」
美希「プロデューサーさんといると色々な事教えてくれて楽しいし、まだ一緒にいたいけど…」
美希「やっぱり体は休めなきゃダメだよね、プロデューサーさんが言うんだもん」
修造「分かってくれた?俺も美希の健康を気にしてるんだ」
修造「俺だけじゃない、美希の親御さんも、美希が健康でいてほしいって思ってるんだ」
修造「トップアイドルになる事…もちろんそれも願っているけれども、なによりも健康でいる事が大事なんだ」
美希「うんうん」
修造「健康で怪我無く病気をしない事…今日の最後の言葉は『無病息災』です」
美希「ムビョーソクサイ…だね、覚えたの」
美希「今日は一日ありがとうなの」
美希「これからもずっと、色々な事教えてね!プロデューサーさん!」
修造「あぁ!任せろ!!」
美希「じゃ、ミキ帰るね!バイバイ☆」
ーーー
社長「初日から、遅くまでご苦労様!今日の仕事は全て終えた様だね」
修造「はい!もうバッチし!!美希ともすっごく仲良くなれました!!」
社長「うむ!実に素晴らしい!その調子で、来週も頑張っておくれよ!」
修造「はい!!お先に失礼します!!」
社長(…元テニスプレイヤーがプロデューサー…か)
社長(最初はどうかと思っていたが…やはり幾つもの戦いを乗り越えてきただけある…)
社長(それにあの計り知れない熱意、ガッツ、やる気…)
社長(一体彼は何者なのだ…)
社長「…おっとそうだ、あの二人にも伝えておかなくては」
社長「同僚、同時にライバルが増えたのだから…彼らも驚くだろうな」
すんません眠気が襲ってききました
今日の所はこれにて終了です
修造「お米食べろ!」
美希「オニギリなの!」
ー事務所・朝ー
修造「朝だあ~さ~だ~~よ~~修~~造が~のぼ~る~♪っと」
修造「おはようございます!今日も一日、頑張って行きましょう!!」
社長「おはよう! …うむ、君は中々いい眼をしているね!今後が楽しみだ」
社長「…さて、先週はユニットのリーダーを決めてもらったのだが、今週は残りの二人を選んでくれたまえ」
修造「僕に任せて下さい、素敵なユニットをつくってみせます!」
社長「うむ!君ならそう言ってくれると思っていたよ!」
修造「…実はもう考えてあって、企画書も書いてあるんです」スッ
社長「な、なんだと…!?」
社長(この短期間で自らユニットを企画するだなんて…信じられん)
社長「…」パラパラ
修造(大丈夫かな?…ダメダメダメ!!不安になっちゃダメだ!!自分を信じろ!!)
社長「…うむ、実に素晴らしい企画だ、…いやはや驚かされてしまったよ」
社長「この企画は採用しよう、彼女達にも伝えてあげてきてくれ」
修造「バンザーーイ!!!バンザーーイ!!!ありがとう!!!」
???「ったく、朝からうるさいわねもう、何なのよ」
修造「あん?!」
社長「おぉ水瀬君、おはよう」
伊織「あら社長、おはよう」
社長「松岡君、紹介するよ、この子はウチの人気上昇中のユニット『竜宮小町』のリーダー、水瀬伊織君だ」
修造「初めまして、松岡修造です!!」
伊織「…初めまして♪水瀬伊織でーす♪」
伊織「この事務所でアイドルしてまーす♪修造さんはもしかして、私たちを見にきてくれたレコード会社の…」
修造「私、この事務所に入ったばかりの新任プロデューサーです!!」
伊織「…新任の?」
修造「はい!!!」
伊織「…まぎらわしい所にいるんじゃないわよ!!新入りなら新入りらしく、とっとと仕事を探しに行きなさい!!」
修造「あん!?それが人に物を頼む態度かよお前!!」
伊織「なんですって!?」
社長(…いやぁ参ったねこりゃ)
律子「ちょっと伊織ー?何朝から怒ってるのよー?」
P「どうかしたのかー?何だか暑いけど」
『おはようございますはいさいあらあらはやー』ガヤガヤ
社長「あー…朝礼ついでに紹介するから、集まってもらえるかな?」
社長「ウォッホン!…では紹介しよう、新しくここで務める事になった、新任プロデューサーの松岡修造君だ、皆、よろしく頼むよ!」
修造「松岡修造です!!これから宜しくお願いします!!!」
『宜しくお願いしまーす!』
修造(うん!元気があって素晴らしい!!)
P「ソロアイドル担当の赤羽根です!…まぁ俺も新人なので、お互い頑張りましょう!」
修造「はい!頑張りましょう!!」
律子「秋月律子です!竜宮小町というユニットのプロデューサーをしています!あなたの事は聞いてますよ?何でも凄腕敏腕プロデューサーだって」
律子「とりあえず、これからも宜しくお願いしますね!」
修造「どうぞ!宜しくお願いします!」
社長「…では、今日も一日頑張ってくれたまえ!…あ、そうそう、我那覇君と四条君は残ってくれるかな?」
響「え?自分達が?」
貴音「はて…?」
美希「…あれ?響と貴音?今日はレッスンだって言ってなかったっけ?」
響「いや…それが社長に残ってくれって言われて」
貴音「また良からぬ事では無ければ良いのですが…」
社長「あーウォッホン…実は君達に伝える事があってな、いや決して悪いニュースではないぞ?…では松岡君、伝えてあげなさい」
修造「はい!!…よしお前ら!準備はいいか?覚悟して聞いとけよ!!」ゴゴゴゴゴ
貴音「な、何やら面妖な気配が…」
響「な、何があるんだ…?」
美希「なの…」
修造「星井美希さん、我那覇響さん、四条貴音さん…今日からこの三人で…」
美希「…」ゴクリ
修造「美希がリーダーのユニットを組んで貰います!!!」
美希「…え?」
響「へ?」
貴音「ゆ、」
『ユニット!?』
貴音「な、なんと…」
美希「み、ミキ達がユニット…!?しかもミキがリーダー!?」
響「なんだか…このメンバーだと新鮮というかなんというか…」
貴音「斬新な組み合わせ…といった所でしょうか」
美希「なの」
修造(やっぱり僕の見込んだ通りですね、バラバラの様に見えて実は息ぴったし!)
社長「…皆、今日からこの四人は一つのチームだ、皆で心を一つにして活動を頑張ってくれたまえよ!」
修造「はいっ!!!!」
美希「はいなの!」
響「分かったぞ!」
貴音「承知しました」
社長「…じゃ、私は別室で仕事をしてるから、後は頼んだよ!」
修造「はい!任せて下さい!」
修造「…と、いう訳で、今日からこの三人で活動していくからな!気合い入れていくぞ!!」
響「お、おぉ…何だか凄い熱気だぞ…」
貴音「頼もしい限りですね」
修造「やるからには日本一を目指すからな!熱い血燃やしてけよ!」
美希「なんだか力が湧いてきたの!」
貴音「真、不思議な感覚です!」
響「うおおお!自分、今なら何でもできる気がするぞ!!」
修造「よし!じゃあこのままレッスンに行くぞ!!」
一同「おーっ!!!」
小鳥(おかしいわ…室内の温度が25℃を超えるだなんて…)
修造「っとその前に、デビュー曲を発表しないといけないですね」
美希「デビュー曲!?やったやったなの!!」
修造「皆さんの為に皆さんに合った曲を用意しちゃったぞ!!」
修造「と、いう訳で、修造スイッチON!曲名は~~オーバーマスターだ!!」
貴音「…これが新曲…ですか…!」
響「す、凄く格好良いぞ…自分、こういう曲を歌いたかったんだ!!」
美希「…ほ、本当にミキ、この曲でデビューできるの?」
修造「モチロン!!まずはこの曲でデビューを飾りましょう!!!」
修造「…と、いう訳でレッスンに行きましょう」
美希「え?ミキ的にはまだこの曲聞いていたいの」
修造「すいません…時間が無くて…」
美希「えー…」
『エネルギー満タン!!心を燃やして修造ワープ!!!』
シュインシュインシュイン
『ピヨッ!?まぶしっ!!』
P「…ついにあいつらも、か」
律子「元気出して下さいプロデューサー殿…やっぱり寂しかったりします?」
P「まあな、半年間だけだけど、俺が担当したアイドルだし…」
律子「あまり悲しい顔してると美希も悲しみますよ?」
P「おいおい律子…でも、あいつも念願のユニットに入れたんだし、俺がしょげてちゃいけないかな…」
律子「ふふっ、それでこそプロデューサー殿ですよ」
ービジュアルレッスンスタジオー
修造「さあ!レッスンスタジオにやって来ました!」
修造「このユニット初のレッスンです!!気合いを入れて頑張りましょう!!」
美希「事務所に居たと思ったらいつの間にかレッスンスタジオに居たの、何をいってるかわからねーと思うが…」
貴音「美希!しっかりして下さい!」
響「なんだか破天荒なプロデューサーだなー…」
修造「修造式、ビジュアルレッスン道場…始まるぞっ!!」
修造「まずは顔のウォーミングアップ!!口を大きく開けて発声練習だ!アーイーウーエーオーラブリー!!」
美希「あーいーうーえー」
響「オーラブリー?」
修造「おい!手抜いてんじゃねえぞ!本気にならなきゃ!!」
響「は、はい!」
貴音「中々手強いれっすんですね…褌を締めて参りましょう」
修造「修造は厳しい!!次行くぞ次!!カーキークーケーコンニチハ!私松岡修造です!!」
美希「カーキークーケーコンニチハ!」
響「はいさい!自分我那覇響!!」
修造「いいぞ!その調子!!」
修造「ウォーミングアップ終わり!!次は笑ってみよう!」
美希「もう疲れてきたの…」
修造「大丈夫大丈夫、疲れたと思ったら笑うんだよ!疲れたなぁ~、と思った、ふははははは!!あははははwwwwwwふはwwwwww」
修造「笑うと元気出てくるでしょ!?うははははwwwwww疲れたら笑ってごらん!?疲れを追い出してこー!! 」
美希「おー!」
響「あはははは!!!!た、貴音!くすぐらないで!!あははははは!!」
貴音「成る程…確かに元気が出てくる様です…ふふふっ」
修造「よし!次は総合レッスンだ!ビジュアルで大事なのは一喜一憂!状況の変化に応じて喜んだり心配したりしてみよう!!」
美希「はいなの!!」
修造「はい、という訳で修造テレビ設置!今から流れる映像を見て演技してみよう!!」
(競馬の映像が流れてます)
修造「いよっし!しゃぁ!おお!そこそこそこそこ!!ああっ… もう…」
美希「頑張れーなの!!」
貴音「真、良い戦いです!」
修造「違う!!もっとこういう感じに!!おお!いいいい!行ける行ける行ける! うひょおおおおお!!!」ゴロゴロゴロゴロ
ガツンっ!
修造「グァッ!…」
響「ちょ、ちょっとプロデューサー!?大丈夫か!?」
修造「平気平気…それよりもちゃんと一喜一憂できたな!!」
響「いや本気で心配してるんだってば!」
ー事務所 夜ー
修造「はい、今日のスケジュールは終了です!お疲れ様でした!…始めてのユニット活動、どうでしたか?」
響「自分は、何か小学生の頃とか思い出して楽しかったぞ!」
貴音「私は、最初は戸惑うかと思ってましたが…思いのほかすんなりといったような気がします」
美希「ミキはねー、レッスンの間の休憩時間のおしゃべりとか楽しかったかなー」
修造(よーしうまく行ってるみたい!)
修造「うんうん、皆元気で素晴らしい!その調子だからな!」
美希「はいなの!…ねぇプロデューサーさん…じゃなくて、プロデューサー!」
修造「あん?」
美希「ミキ達をユニットにしてくれてありがとうなの!この三人なら何でもできそうな気がするの!!」
響「うん!自分もそう思うぞ!!」
貴音「はい、美希の言う通りです」
修造「皆…この短時間で成長したな!!!ありがとう!!!!」
美希「じゃ、ミキ達、今日は帰るね!ムビョーソクサイにならないように!」
響「ムビョーソクサイ?なんだそれ?」
貴音「響、無病息災というのは…」
美希「ミキが説明するの!えっとね…」
ーーー
修造(…僕が知る限り、プロ意識が高い人ほど、感謝の気持ちをハッキリと表現しています)
修造(僕が伝えたい事を分かってくれている…のでしょうか?…だけど、凄く嬉しいですね!)
社長「松岡君、お疲れ様!…君も疲れただろう、三人のユニットのプロデュースは、苦労も三倍だからね…」
修造「いえいえ!三人いれば元気も三倍!笑顔も三倍!いいことばかりですよ!!」
社長「ははは!実に素晴らしいな!!…だが君も、無理しちゃいかんよ?私も君の健康を気にしているからね」
修造「…これは一本取られてしまいましたね」
ハハハハハハ!!
社長「ところで…君がオーバーマスターを選ぶとは、結構以外だったね」
修造「そうでしょうか?私は彼女達に一番合う曲を選んだつもりなのですが」
社長「確かに彼女達にピッタリな曲だよ、いやはやあの様な組み合わせがあるだなんて思いもしなかったからね、度肝を抜かれたよ」
社長「…しかし、君はどちらかというと、『GO MAY WAY!!』や『shiny smile』とかの方が好きなんじゃないと思ってね」
修造「…」
修造「…確かに僕は、その曲が大好きです、まっすぐな気持ち、夢を貫く気持ちを唄った素晴らしい曲だと思います」
修造「しかし、自分の事よりも彼女達の事を考えたいって、思ったのです」
社長「…うむ、君をプロデューサーに任せて良かったと改めて思ったよ、自分の信念を貫き、アイドル達の事を一番に考える…プロデューサーの鏡だよ」
修造「自分の取り柄は、それくらいですから…」
社長「ま、こんな堅い話はなんだ、今日はゆっくり休んでくれたまえ、来週も頑張ってくれよ!」
修造「はい!お疲れ様でした!!」
ーーーー
小鳥「お疲れ様です、社長」
社長「お疲れ様、音無君…どうだ?松岡君とは仲良くなれたかい?」
小鳥「仲良くはなれたのですが…部屋の温度が上がったり突然消えたりと不思議な方で…」
社長「…私が見てない間に何があったんだ…」
今日は終わりです、このペースでゆっくりと書いてこうと思うので、しばらくお付き合いお願いします
ー事務所 朝ー
修造「おはようございます!」
美希「おはよーございますなの!」
響「おはようございまーす!」
貴音「お早う御座います、プロデューサー」
修造「よし!今週はバンバンお仕事するからな!気合い入れていけよ!!」
一同「はい!!」
小鳥「まただわ…松岡さんが来ると必ず室温が20℃を超える…」
美希「ところでプロデューサー、ミキ達のユニットの名前って決まってるの?」
修造「そういえば伝えてませんでしたね、じゃあ今発表しちゃいましょう」
修造「ズバリ!『プロジェクト・フェアリー』だ!素敵でしょう?」
響「プロジェクト・フェアリーか…何だかカッコイイな!」
修造「でしょでしょ?これ徹夜して考えたの」
貴音「真、素晴らしい名前ですね…ですが、何故『ふぇありー』なのですか?」
修造「『フェアリー』は英語で『妖精』、妖精さんはね、イタズラがだ~い好きだから、妖精さんみたいに人をビックリさせられるようなユニットになればいいと思ったんだ!」
貴音「成る程…妖精ですか、とても可愛らしいですね」
美希「じゃあじゃあ、なんで『プロジェクト』なの?」
修造「付いてたら何か格好良いだろ?」
美希「えー…」
ガチャッ
P「おはようございます…」
美希「あ!ハニー!おはようなの!」
P「おう…美希おはよう、最近元気だなー、松岡さんに似たか?」
美希「どうだろ?似てるかな?」
響「そっくりだぞ」
修造「ほらほらほら~!美希が修造になっちゃったよ~!!」
美希「な、何か嫌なの…」
修造「あは~ん…」
補足
修造とごっちゃにならないようPの呼び方を
美希→ハニー
貴音→あなた様
響→にぃに
とします
貴音「ところであなた様、先程からあまり体調が優れてなさそうですが…」
P「あぁ…最近忙しくてな、今日も朝ごはんを抜かしちゃって…」
修造「おい!お前朝飯食わなきゃどこにエネルギーが出てくるってんだよ!? 」
P「す、すいません…」
修造「カーボンハイドレート、英語で炭水化物、このエネルギーが必要なんだよ!これを燃やすことで!人間熱くなってくんだよ!頑張ってけるんだよ!お米食べろ!」
修造「…はい、というわけで修造特製おにぎりと、シジミたっぷりの味噌汁、どうぞ食べて下さい!!」
P「い、いつの間に…!?すいません頂きます!」
美希「ねぇねぇ、ミキも食べていい?」
響「自分も食べていいか?」
修造「もちろん!まだ187個あるからな!沢山食えよ!!」
美希「そんなに食べられないの…」
貴音「いけませんよ美希、しっかりと食べて体力を付けなければ…」モグモグ
修造「はい、おにぎりは貴音がほとんど食べたので、さっそくお仕事に行きましょう!」
美希「レッツゴー!なの!」
P「松岡さんありがとうございました!お陰で元気が出てきましたよ!」
修造「次から朝食は抜かさないで下さいね!それじゃあ行くぞ!!」
一同「おー!!」
P「…俺も負けてられんな、頑張らないと!!」
ガチャ
春香「おはようございますプロデューサーさんっ♪」
千早「おはようございます、プロデューサー」
やよい「うっうー!おはようございまーす!」
P「おはよう!丁度いいな、皆!少し話があるんだ…」
ーグルメレポートのお仕事ー
修造「…石川県にやってきました」
修造「今日はB級グルメのギョーザのレポートです……ですが……」
貴音「…」グゥー
修造「…悔しいだろ?分かるよ、思うように行かないこと、沢山あるよな!」
貴音「…はい」グゥー
修造「石川に来て、目の前に美味しそうな蟹があったとしても食べれない!!でも我慢しなきゃいけない時だってあるんだよ!!」
貴音「…ですが…ですがこの様な事…あんまりではありませんか…」グゥー
修造「そうだ!人生思うように行かない事ばかりだ!でもそこで我慢すれば、絶対必ずチャンスは来る!!」
AD「間も無く本番開始でーす、準備お願いしまーす」
スタッフ「蟹鍋とギョーザの用意できましたー」
貴音「!!、今蟹鍋と…!!」
修造「ほうら!やって来た!我慢して良かっただろ?」
貴音「はい!…ふふ、プロデューサー、ありがとうございます」
ーパーフェクトコミュニケーションー
貴音「…プロデューサー、ここはらぁめんも有名な様ですが…」
修造「我慢しなきゃいけない時だってあるんだよ!」
ーサイン会のお仕事ー
修造「さあ!今日のお仕事はサイン会!!ファンの皆にサービスする大切なお仕事だ!頑張るぞ!!」
響「うん!!…でもプロデューサー、何だかお客さん少ないような…」
修造「まだ駆け出したばかりですからね、でも、少ないファンだからこそ、大切にして行きましょう!!」
響「うん!そうだね!…あ、そうだプロデューサー、自分凄い技を身につけて来たんだ!なんと両手でサインを書けるんだ!!」
修造「…確かに素晴らしい技と努力だと思うけど、あまり感心しませんね」
響「え…どうして?」
修造「両手で書くとすぐに終わっちゃうでしょ?ダメダメダメ、ファンの皆の事を考えて、じっくり接してあげないと!!」
響「そっか……練習の成果が見せられないのは残念だけど、それなら一枚一枚大切に書くね!」
修造「そうだ!どんな事でも気持ちが大事だからな!」
ーパフェコミュー
修造「…後でその技、教えてくれませんか?」
響「ええぇっ!?」
ー映画披露試写会のお仕事ー
修造「はい!今日は美希が順主演の映画の記念すべき試写会!!」
修造「努力の結晶です!僕もワクワクが止まりません!楽しみです!!」
修造「…と、言うわけで、他の出演者の方に挨拶に行くぞ!!まずは主役の方に挨拶だ!」
美希「…ミキ、あの人に挨拶するの、ヤ!」
修造「あぁん!?何言ってるんですか!?挨拶は芸能界の基本だろうが!!」
美希「キホンでもゴホンでも、あの人に挨拶するのはヤ!あんな怒り方するひと嫌い!」
修造「それは美希の為を思って言ってるんだろ!過去を思ってもおめえ前に進めないんだぞ!過去を思ったら怒りに変わってる! 今まさにそれ!」
修造「過去の事は思っちゃダメ!そして怒られたら反省しなきゃ!」
美希「……そうだよね…ミキが悪かったの…ごめんなさい」
修造「俺に伝えてどうするんだよそんな事!でも美希はちゃんと謝れるんだから、一緒に謝りにいくぞ!」
美希「…はいなの!」
ーパフェコミュ!ー
美希「…別に怒って無かったね、蝶野さん」
修造「あの人顔怖~いから…」
ー事務所・夜ー
修造「今週もお疲れ様でした!皆さんよく頑張りましたね!」
美希「プロデューサーのおかげだよ!プロデューサーが色々教えてくれなかったら、多分失敗してたの…」
修造「失敗は誰にだってある!失敗を乗り越えてこその成功なんだから、いくらでも失敗していいんだぞ!でも俺がカバーしていくからな!」
響「うん!いつもありがとうだぞ!」
貴音「しかし…いつまでも甘えてはいられませんね、失敗しないよう努力しなくては…」
修造「おっ!いい事言うね!貴音が言ったとおり、失敗しないような努力もしろよ!!」
一同「はい!!」
修造「よし!今日は解散!来週はオーディションを受けるから、しっかりと休めよ!」
美希「うん!ムビョーソクサイ、だね!」
響「ムビョーソクサイ?」
貴音「…美希」
美希「はいなの!ムビョーソクサイっていうのはね…」
ーーー
社長「今週もご苦労様!中々頑張っているようだね!」
修造「はい!ですがまだスタートラインに立っているだけです、彼女達を無事走り出せるよう頑張ります!」
社長「うむ!その勢いで頑張ってくれたまえ!」
訂正
ムビョーソクサイ ×
ヒローコンパイ ○
社長「…ところで少しニュースがある…赤羽根君がついにユニットを組んだのだ」
修造「そうなんですか!?」
社長「うむ、天海君、如月君、やよい君率いる『ナムコエンジェル』と、菊地君、萩原君、真美君率いる『シャドー★プリンセス』だ」
社長「彼も彼なりに考えた結果だろう、仲間として、そしてライバルとして、失礼の無いようぶつかってあげてくれ!」
修造「分かりました!僕も本気で相手させて頂きます!!」
社長「…それと、気を付けて欲しい事がある…ライバルプロダクションの961プロだ、その社長の黒井とは昔からの腐れ縁でね…何かと因縁をつけて邪魔をしにくるんだ」
社長「黒井は君達にも何かして来るかもしれん、巻き込む形になってしまってすまないが、気を付けてくれたまえ」
修造「……分かりました、気を付けます」
ー961プロー
黒井「…」
冬馬「…おいおっさん、今日の仕事終わったぞ」
黒井「そうか、なら今日は休め…明日はライブだ、ヘマを外し我が961プロの顔に泥を塗る訳にはいかん」
冬馬「俺がそんな事するわけないだろ…765プロじゃあるまいし」
黒井「…おい冬馬、最近765プロが新しいユニットを作ったらしい、どうせまた卑怯な真似をするグズ共だろうが、一応気を付けとけ」
冬馬「へっ、そんな奴らに俺が…いや、俺達が負けるかよ…」
黒井「ならいいのだがな」
黒井(…高木、貴様がどんなプロデューサーを雇おうが、どんなユニットを作ろうが、私は貴様を叩き潰す…!)
ガチャ
翔太「冬馬くーん!アイス買ってきたよー、何食べるー?」
北斗「俺はバニラがいいな」
冬馬「……絶対負けないからな、卑怯なマネする奴らなんかには…!!」
翔太「あれ?冬馬くん食べないの?」
冬馬「食べる、イチゴがいい」
黒井(…もう少し緊張感を持たせねばならんな、こんな甘っちょろいユニットは我がプロダクションには必要無い)
翔太「クロちゃんは食べないの?」
黒井「チョコを寄越せ、黒は王者の証だ」
今日はここまでです、誤爆等が多くすいませんでした
再開します
ーテレビ局ー
修造「…全国オーディションメインスタジオです…すっごいよね~、アイドル達はここで夢を掴むんだ!!」
修造「そこに立つと言うことは、それなりの覚悟を持ったアイドルしか認められません…でもお前らなら大丈夫!」
修造「たとえ受かりそうじゃ無くても、本気を出し切れよ!軽い気持ちでやるのが一番格好悪くて、一番失礼な態度だからな!!」
美希「はいなの!」
響「うう~…緊張してきたぞ…」
修造「焦らない焦らない…一休み一休み…どう?落ち着いた?」
響「…うん、少しだけ…」
貴音「しかし…合格は一組の狭き門…本当に合格できるのでしょうか…」
修造「…」
修造「…もう一つだけあなた達に教える事があります…それは、自分に頑張れと応援する事です」
美希「自分…に?」
修造「あぁ!自分に頑張れって言える奴は強いよ!自分にガッツポーズができる奴は、どんな時でも乗り切れる!!」
修造「俺は言うよ…頑張れ!!!」
美希「…うん!ミキ達、頑張るよ!!!」
響「そうだね!自分達ならどんな困難もなんくるないさー!!!」
貴音「はい、いざ尋常に参りましょう!!!」
修造「よし!準備万端だな!!」
ディレクター「あ!ここに居た!プロジェクト・フェアリーの皆さんお待ちしてましたよ!!」
修造「今日は宜しくお願いします!!!」
一同「宜しくお願いします!!!」
ディレクター「元気が良いですね!!皆さんなら多分大丈夫だと思いますが、オーディションはやりますので準備して下さいね!!」
美希「はい!気合い入れてくの!!みんないくよー!」
美希「765プロー!!」
『ファイヤー!!!』
修造(うん!息ぴったし!最高だ!!)
ーーー
審査員「それではお願いしまーす」
美希「いきまーすなの!オーバーマスター!!」
『スリルの無い愛なんて!!興味あるわけ無いじゃない!!』
審査員A「お、おい…アレ本当にアイドルかよ…」
審査員B「あんなアイドル初めて見ましたよ…」
審査員C「私もよ……格好良く、クールで尚且つ熱意を感じられるだなんて…」
修造「フレー!!フレー!!そこの君!!フレー!!フレー!!YOU~!!」
審査員C「…あんな邪魔が入っても続けてられる集中力も圧倒的だわ、あの人をつまみ出して頂戴」
修造「ちょっ!お前人の話を…世間は辛いっ!」
修造「はい、という訳で僕はつまみ出されちゃいましたけど、見事フェアリーは合格!ただいま本番の真っ最中で御座います」
修造「いや~素敵だよね~、夢を掴めた瞬間って…合格した時の彼女達の顔…見て見たかったな~」
修造「僕も夢を掴んだ瞬間は言葉に表せられないほど嬉しかったです…思わずテニスラケットを投げ飛ばしちゃいましたし」
修造「懐かしいな~あの頃はまだ教えてもらう側だったもんな~…っておい!過去の事を振り返っちゃ駄目だろ!!」
修造「俺は今に行きてるんだよ!!今大切なのは彼女達を日本一にする事だろうが!!」
???「なーに一人で騒いでるんですか!うるさいですよ!」
修造「あん!?」
律子「…なーんちゃって、私ですよ松岡さん」
修造「律子さんでしたか、いやぁもうファイトする気マンマンでしたよ」
律子「その喧嘩っ早いのは直した方がいいですよ…それより、合格おめでとうございます、本番を覗かせて貰いましたけど…彼女達、立派になりましたね」
修造「僕もそう思います、彼女達の目は既にプロの目です」
律子「えぇ…本当に成長しましたよ…特に美希なんて、松岡さんが来る前は本当にどうしようもない子だったんですよ?」
律子「いつまでも寝てるわ年上には敬語を使わないわ世間知らずだわで…本当に手を焼かされたんですから…」
律子「それが今リーダーとしてユニットを組んでるだなんて…嬉しいやら悲しいやら」
修造「…律子さんは美希の事を一番に思っていたんですね」
律子「…そうかもしれません」
律子「…あ!そろそろ竜宮を迎えに行かないと!…松岡さん、頑張って下さいね、あの子達を宜しくお願いしますね」
修造「…あぁ!任せておけっ!」
律子「それじゃ、また今度…今度会う時はライバルかもしれませんけどね」
修造「その時は本気で相手させて頂きますよ…覚えておけっ!!」
修造「…さて、僕もフェアリーを迎えに行きましょうか!さあ行くぞっ!ラムダッシュ!!」
ビュオオオオオオオオオン
律子「きゃっ!…もう、少しは落ち着いて貰えないかしら…」
修造「到っ着!!いやぁ~走ったら暑くなってきたね~」
美希「あ!プロデューサー!!ミキ達合格したよ!!」
修造「あぁ!おめでとう!!良くやったぞ!!」
響「プロデューサーが途中で応援し始めたからどうなるかと思ったけどなー」
貴音「ですが、私達がやるべき事は一つでしたから…集中して取り組みましたよ」
修造「うん!素晴らしい集中力でしたね!」
ディレクター「あ!またこんな所に…フェアリーの皆さん、今日はありがとうございました!素晴らしいダンスでしたね!」
修造「こちらこそありがとうございました!」
一同「ありがとうございました!!」
ディレクター「いやー、本当に元気が良くていい雰囲気ですねー、次もヨロシクお願いしますねー!」
修造「はい!お疲れ様でした!」
ディレクター「…それと、次からあのような事はしないで下さいね」
修造「すいませんっ!」
修造「怒られてしまいました…」
美希「プロデューサーにしては珍しいの」
修造「世間はさぁ…冷えよな!いくら俺が応援したって、お前熱すぎるって言われんだよ!」
美希「プロデューサーはもう少し落ち着いた方がいいの、そのほうが…」
男の人「…おい、通り道に突っ立ってんじゃねえよ、どけ」
美希「えっ?…あ、ごめんなさいなの…」
男の人「ったく…」スタスタ
修造「おい!そこのお前!人の話は最後まで…行っちゃいました、次会った時に話し合わないといけませんね」
美希「むー、なんかカンジ悪いってカンジ!」
修造「日本語おかしくなってんぞ!ちゃんと日本語しゃべれよ!…ま、気にすんなよ、クヨクヨすんなよ…Don't worry Be happy」
修造「社長が首を長ーくして待っています、早いとこ事務所に戻りましょう」
美希「…うん、そうだね!」
修造「よ~し、本気出すZO!エネルギーチャージ!!」
響「え、またアレで帰るの?」
修造「あっつくなってきたね~、でももっと暑くならないと!」
貴音「あ、あの…あの面妖な術は少々苦手なので車で…」
修造「あっついあっついあっついあっついあっついあっついあっついあっつい!!!よーしエネルギー満タン!!いくぞ!」
美希「聞く耳ナシなの…あふぅ」
修造「心を燃やして修造ワープ!!」
シュインシュインシュイン
男の人「うわっ!まぶしっ!?」
ー事務所・夜ー
ズドーン! ピヨー!!
修造「はい!と言うわけで戻って来ました!今日も一日お疲れ様でした!」
貴音「」ポカーン
美希「…もう慣れたモンなの」
響「成長したなー」
社長「うむ?何の音かね?…おお君達か!オーディションお疲れ様!」
社長「TV中継を見ていたよ…凄い反響だったね!おかげでさっきまで電話が鳴りっぱなしだったのだよ!…ところで君達にニュースがあるんだ」
修造「なんでしょう?」
社長「年に一度開催される『アイドルアルティメイト』…略してIUは知っているかね?…それの予選フェスに出場してもらいたい」
美希「アイドルアルティメイト?」
社長「うむ、それに優勝すればトップアイドルと言っても過言ではないというかなりレベルの高いフェスだ」
社長「実はその大会の出場者が四組も辞退したらしくてね、急遽765プロも参戦する事になった…という訳だ」
美希「四組…?じゃあ他のみんなも参加するの?」
社長「左様…まぁ予選だから、よほど運が悪くない限りは当たりはしないよ、運営の方も調整してくれるだろう」
貴音「成る程…ではその戦にうち勝てば…」
社長「うむ、確実にトップへ近づけるだろう…だがさっきも言った通りレベルの高い大会だ、実力があるアイドルも沢山参加してる」
社長「…まぁ、君達なら大丈夫だと思うが、気を引き締めてくれよ!」
修造「任せて下さい!いいよなお前ら!!」
一同「はい!!!」
社長「うむ!いい返事だ!IUの予選は来週からだから、しっかり休んでくれたまえよ!」
ー夜・公園ー
修造「いや~、今まで頑張ってきた甲斐がありしたね!ついに日本一へのチャンスがやって来ました!!」
修造「なんだか興奮して暑くなってきちゃった!そんな時は歌っちゃいましょう!」
修造「GO MY WAY~♪GO 前へ~♪頑張って行きましょ~う♪」
???「もし、失礼しますが松岡修造様でいらっしゃいますか?」
修造「あん!?何だよ人が折角気持ち良く歌ってるのによ!」
???「これは失礼…私、こういう者です」スッ
修造「これはこれはどうも…んー?」
修造「日本テニス協会会長!?」
会長「はい、その通りで御座います」
修造「いや~…本当失礼な態度を取ってしまってすいません」
会長「いえいえ…こんな遅くに、しかも外で訪ねる私も悪いのですから…さて、実は松岡さんに頼みがあるのです」
修造「頼み…ですか?」
会長「はい、単刀直入に言います…我が日本テニス協会の副会長になって欲しいのです」
修造「なっ…!?副会長!?」
会長「はい、ウィンブルドンで見事8位に輝き、今だにその熱意を燃やし続けている…松岡さんみたいな方が、日本のテニスプレイヤーを育ててくれる、と踏みましてね」
修造「…」
会長「松岡さん、どうか我が日本テニス協会の副会長に就いてくれないでしょうか?」
修造「…少し時間を下さい」
会長「はい、いつでもお待ちしてま…」
修造「10分待ってて下さい」
会長「早いな」
修造「…」
修造(僕はテニスが大好きです、テニスが人生の半分だと言ってもいい…そのテニスの、日本のトップになれる…)
修造(長年の夢でした、テニスを通じてプレイヤーに僕流を教える、テニスを通じて日本を、世界を繋ぐ…その夢が、今叶おうとしている…)
修造(しかし…今僕の夢が叶ったとしても…彼女達の夢はどうなる?…僕が裏切る事になってしまう?でもそしたら僕の夢が…)
修造(どうすれば…)
『プロデューサー!』
修造(…!!)
『ミキね、頑張って主役目指してみるよ!そしたらいっぱい褒めてね!』
修造(…そうか)
『自分、ちゃんと心を込めてファンの皆と接するぞ!サインの練習もしないとな!』
修造(…分かってたじゃねーかよ)
『根気良く我慢を続ければちゃんすが見えて来るのですね…私は、いつまでも耐えてみせます!』
修造(あいつらだって努力して掴もうとしてんのに…俺と来たらなんだ、すぐそこにあるモン掴もうとしてんじゃねーかよ…)
修造(そんなの…卑怯だよな…夢は…遠けりゃ遠いほど楽しくなるよな!!!)
修造「…お待たせしてすいませんでした…」
会長「…たっぷり15分かかりましたね…で、どうなさいますか?」
修造「僕は…副会長になることは出来ません」
会長「…何故です?」
修造「今一緒に夢を追いかけ続けている仲間…彼女達を…置いて行くことなんて出来ません」
修造「僕は、彼女達と一緒に夢を掴みます、僕だけズルする訳にはいきませんから…」
会長「そう…ですか…ふ、ふふ、はははは!それでこそ松岡さんだ!」
修造「え?何急に笑い始めたけどこの人なになに?」
会長「いや失礼、実は少しばかり松岡さんの事を試してたのですよ」
修造「僕の事をですか?」
会長「はい、信念を貫き通すと言うのなら、とても大きな誘惑をふっかけてみたら…と思いましてね、流石の松岡さんも時間を取ったみたいですが…やはり、私が見込んだ通りでした」
修造「いやー、もうびっくりしちゃいましたよ、急に現れて急に笑い出すんだもの」
会長「ははは!いや本当に失礼した…実は話は別にありまして、今度のテニスグランプリの開会式にプロジェクト・フェアリーの皆さんに来てもらいたいんですよ」
修造「…それは、お仕事のお話ですか?」
会長「まぁそう言う事になりますね…これから時間大丈夫ですか?良かったら車内で…」
修造「はい!宜しくお願いします!!」
ーーー
会長「ではその日に、頼みますよ」
修造「はい!今日はどうもありがとうございました!…そして、僕も自分の弱さに打ち勝つ事が出来ました、その事についても本当に感謝してます」
会長「感謝されるような事はしてないですよ…それじゃ、また今度、お願いしますね!」ブロロロロ
修造「……今日は自分にお説教しないといけないですね、俺の馬鹿野郎!」
プルルルル
会長「…もしもし?」
黒井『おい貴様、どういうつもりだ』
会長「はて、何の事かさっぱり」
黒井『とぼけるな!奴を合法的に始末しろと言ったはずだ!』
会長「まあ言われましたけれど、同意はしてませんし、成功させるとも言ってませんから」
黒井『貴様っ…!!もういい、貴様は用済みだ、あとで泣きに来ても知らんからな』
会長「やれる物ならやってみて下さい、たかが芸能プロダクション如きに何が出来ますかね?…それに、私をどうこうしたとしても彼を…彼女達を止める事は出来ませんよ、それじゃ」ピッ
ーーー
黒井「おい!まだ話は終わって…クソッ!!…まあいい、まだ策は残っている」
黒井「765プロよ…来週の予選を楽しみにしてるがいい!!ハハハハハハ!!!」
冬馬「…」
今日はここでお終いです、あと二回くらいで完結できるかな?
それまで気長にお付き合いお願いします。
再開します
ーIU予選会場ー
修造「さあ!ついにこの日がやって参りました!!IU予選フェス!!夢を持ったアイドル達が集まる熱い戦場です!!」
修造「たとえ予選だからって気を抜くんじゃねえぞ!!どんな時でも本気でエースを狙ってけ!!」
美希「はいなの!!」
貴音「それにしても…物凄い熱気ですね」
『ボクなら余裕ですね!可愛いですから!』
『さぁ…狂気の宴よ始まりよ!』
『ミクガンバルヨー!』
『にっこにっこに~』
『She is my wife…』
『にょわ~☆』
響「凄い…テレビでみた事ある人ばっかだぞ…」
修造「彼等に失礼の無いよう、僕達も全力で取り組んでいきましょう!!」
一同「はい!!!」
P「お、皆集まってるな!」
美希「あ!ハニー!今日はミキ頑張るからね!絶対見ててよ!」
P「おう!頑張れよ!」
美希「もしミキ達が優勝したら、ケッコンしてくれる?」
P「け、結婚!?おい何を言ってるんだお前…」
春香「あ!美希!抜け駆けなんてズルいよ!プロデューサーさん私もー!」
P「お、おい春香…ジョーダンだからなジョーダン!」
美希「ミキはいつだって本気なの!!」
春香「私も本気ですよ!!本気!!」
修造「いやぁ、若いっていいですね~」
P「そんな事言ってないで助けて下さい…」
ダッダッダッダッダッ
律子「プロデューサー殿!大変です!!」
P「ん?どうしたんだ律子?」
律子「ハァ…ハァ…と、とにかく来て下さい!!大変なんです!!」
P「お、おい律子!どうしたんだ!…松岡さん!皆!何だか分からないけど行くぞ!」
春香「は、はい!」
美希「どうしたのかな?…律子…さん、があんなに慌てるなんて珍しいの」
ーーー
律子「これ見て下さい!!これ!!」
P「なになに…IU第一回予選選手割り当て表…?Aブロック参加者…『ナムコエンジェル』『シャドー★プリンセス』『竜宮小町』『プロジェクト・フェアリー』…って何だこれは!?」
律子「そうなんですよ!765プロ全員と戦う事になってるんです!!!」
『ええー!?』
P「な、何でこんな事になってるんだ…全員と当たるだなんて…」
律子「分かりません…責任者に問い合わせても『平等な抽選で決めた』の一点張りで…」
響「そ、そんな…自分、皆とはまだ戦いたく無いぞ…」
伊織「……」
雪歩「そ、そうだよ…まだ一回目なのに…」
真美「ゆきぴょんのゆー通りだよ!仲間とのバトルは常磐って決まってるっしょ!」
亜美「『終盤』だよ真美…でも亜美もやりたくないよ!こんなのだんまりだよ!」
あずさ「あ、あらあら真美ちゃん、それは『あんまり』じゃ…」
修造「ちょっとお前らいい加減に…」
美希「皆!!そんな事言ってちゃダメだよ!!!」
修造(美希…!)
亜美「え…ミキミキ?」
美希「やっとここまで来れたんだよ?ミキ達頑張ってここまで来たんだよ?なのになんでそんな弱気になるの?」
美希「どんな時でも、どんな事が合っても、ミキ達がやる事は変わらないの!諦めないでやんなきゃダメなの!!」
千早「…美希の言う通りだわ、第一私達は仲間だけれど、同時にライバルだもの、戦う事は逃れられないわ」
P「……ああ、美希や千早の言う通りだ、優勝は一組、いずれは戦わなければいけない運命なんだ、それが少し早まっただけの事だろ?」
P「だからと言って俺たちがやる事は変わらない!俺たちは全力を出さなければいけない!俺達の夢を掴む為に!!…ですよね、松岡さん!」
修造「…はい、その通りです、自分達が今まで何をして来たのか?自分達は何で頑張って来たのか?…もう一度、良く思い出してみて下さい」
貴音「私達…が…」
響「やってきた事…?」
やよい「私達が…」
真「頑張ってきた事…?」
『…目指せ!トップアイドル!!』
春香「…トップアイドル…!」
修造「そうだよ!!一番になるっつったよな?富士山のように、日本一になるっつったよな!?お前らぬるま湯なんかに浸かってんじゃねえよ!諦めんなよ!ここで諦めたら二度と日本一になんかなれねえぞ!!」
修造「諦めんなよ!!熱い血燃やしてけよ!!俺達が1番だっつって胸張ってけよ!!もっと!!熱くなれよ!!!!」
春香「…そうだね!私達が目指してるのはトップアイドルだもん!どんなに辛くても、明るく行かないと!!」
伊織「…そんな事くらい分かってるわよ!!あずさ、亜美、皆に負けないくらい全力を出して行くわよ!!」
真「ボク達も!!皆に負けないように頑張るよ!!」
美希「皆…」
響「美希!まだ泣くのは早いぞ!!」
貴音「ええ、私達の戦はこれからですよ、泣き顔をふぁんの皆様に見せる訳にはいきません」
美希「グスン…うん!響、貴音、ありがとうなの!!」
P「お前ら…」
律子「これにて一件落着、ですかね」
春香「よーし!皆!全力を出して頑張るよー!!」
春香「765プロー!!!」
『ファイトー!!!オー!!!』
ーーーー
修造(…さっきの美希…もう僕の伝えたい事は分かってるみたいですね…)
修造(強い心を持つ…どんな事があっても、挫けない心、否定的にならない心…そして)
修造(どんな時でも笑顔でいる事…)
修造(…彼女は本当に成長しました、自分からそれらを伝えられる様になりました…)
修造(もう、僕から言う事は無いのかもしれませんね…)
修造(…律子さんもこんな気持ちだったのかな?…嬉しい様な、悲しい様な…)
修造「…って!俺が弱気になってどうすんだよ!」
律子「きゃあっ!?…もう!急に大声出さないで下さい!!」
修造「すいませんっ!!」
『そこに跪いて!!認めたいの!!貴方を!!』
『もっと!!高めて果てなく心の奥まで!!』
『言わぬが~花となり散りぬ~!秘めたる身体~!』
『タブーを冒せる奴はヤツは!!危険な香り纏うのよ!!』
「ね、熱気が凄いなここのブロック…」
「どこに行っていいか分からないくらい…皆凄いな…」
「あ…竜宮小町!!やっと見つけた!!できるだけ前の方行くぞ!」
「ああっ!待てよ!俺も行く!!」
「お、おい急がないと応援すら出来なくなるぞ!」
「じゃあ俺あっち行って来る!!」
「俺も俺も!!」
修造「…ついに曲が終わりました、皆、とても素晴らしく、輝いていました…」
修造「しかし…勝ち抜けるのは一組だけ、とても残酷なことですが…僕は、もう祈る事しかできません」
修造「結果は…」
ーーー
美希「ハァ…ハァ…みんな応援してくれてありがとうなのー!!!」
『ワアアアアアアアアアア!!!!』
響「け、結果はどうなったんだ…?」
スタッフ『Aブロックの結果を集計しています…衛生写真で見た所…ファンの皆様が1番多いのは…』
貴音「……」
響「は、早く言ってくれよ…」
美希(お願い…勝っていてほしいの!!!)
スタッフ『出ました!!1番多いのは…なんとプロジェクト・フェアリーの皆さんです!!おめでとうございます!!』
美希「……え?」
貴音「ま、まさか…」
響「自分達が…!?」
『ワアアアアアアアアアア!!!』
『よっしゃああああああああ』
『おめでとおおおおおおお!!!』
美希「や、やったの…やったあなの!!」
響「自分達…勝ったんだな!!」
貴音「はい…勝ち抜いたのです!!」
美希「皆…ありがとーなの!!!」
『いええええええええええい!!!!』
ーーーー
修造「やった!やった!やったぞ!!やったあああああああ!!!!」
律子「悔しいけれど…おめでとうございます!」
P「ああ…とても素晴らしいステージでした、おめでとうございます!!」
修造「アンコールが終わりました…僕も行きましたが、物凄い熱気でした」
修造「僕がウィンブルドンで体感した、何倍もの熱気だった気がします…いやぁ元気貰っちゃったねー!!!」
修造「お?彼女達が帰ってきましたね!!」
美希「プロデューサー!!ミキ達、勝ったよ!!皆の為に勝ったんだよ!!!」
修造「ああ!今までで1番素敵なステージでした!!本当におめでとうございます!!」
貴音「ですが、まだ予選を勝ち抜いただけです、次はこれ以上の力を出して挑みます!!」
響「うんうん!!自分、春香や真や伊織達の分も頑張るさー!!」
修造「よし!!じゃあ皆の所に戻…」
???「…へっ、予選を勝ち抜いた奴を見ようと来て見れば…仲良しごっこしてる甘ちゃんだったか…下らねぇ」
修造「あん!?誰だお前!!」
男の人「俺か?俺は天ヶ瀬冬馬…って、どこかで見た事あると思ったらあん時の…ふーん、あんたらが765プロの…」
美希「あ!あの時のカンジ悪いってカンジの人!!」
冬馬「日本語おかしくなってんぞ…それより通り道で騒いでたお前らがいけないんだろ…ったく」
修造「おい!!そこのお前!!喧嘩しに来たのか!?なら受けて立つぞ!!」
冬馬「喧嘩?冗談じゃないぜ…やっぱり社長から聞いてた通り、765プロは野蛮人の集まりだったみてぇだな…もっとも、こんな甘ちゃんユニットだとは思わなかったけどな」
貴音「先程から甘ちゃん甘ちゃんと…仲間と喜びを分かち合う事の何処が悪いと言うのですか!?」
響「そうだぞ!自分達は本気で頑張って勝ち抜いたんだ!喜ぶのなんて当たり前さー!」
冬馬「はっ、悪いが俺は…俺達は本気で優勝を狙ってんだ、961プロの名にかけてな…予選通過した程度でキャーキャー騒いでる様な奴らと一緒にしないでくれ」
修造「おい!!それは俺達が全力を出してねぇとでも言いたいのか!?」
冬馬「どうだか、まあ一応頑張っているって事は認めてやるよ…だけどな、てめぇらみてーなふざけた連中と、俺達を同じレベルで見てくれるんじゃねえぞ…じゃあな、弱小プロダクション」スタスタ
修造「おいこら!!…また行っちゃいましたね、今度会う時はサウナで話し合いましょうか」
美希「ムカー!!なんなのなのあいつ!!ムカつくの!!!」
響「ほんとだぞ!!豆腐だか冬眠だか知らないけど!!」
貴音「好き放題言っておきながら逃げるとは…私、あの者を許せそうにありません!」
修造「はいはい、もうあんな人は放っておいて僕達は皆の所へ戻りましょう、僕達は僕達のやり方、彼には彼なりのやり方があるってだけですから」
美希「…わかったの、今日の所は許してやるの」
修造「よし!じゃあエネルギーチャージ!!!」
響「すぐそこなんだからそんなの使わないでいくさー」
修造「あは~ん…」
春香「あ!美希達が戻ってきたよ!」
美希「ただいまなの!」
P「お帰り、そして勝ち抜きおめでとう!!よく頑張ったな!!」
律子「ほんと、よく頑張りました!…アンコールのステージ見たわよ?凄かったわ!」
春香「うんうん!すっごく格好よかったよ!!」
真「響のダンスも凄かったし!」
雪歩「四条さんのビジュアルも素敵でした!!」
千早「それに…美希の熱い気持ちが言葉で表せられないくらき伝わってきたわ」
美希「皆…ありがとうなの!…ミキ達、皆の分も頑張るからね!」
貴音「ええ、皆の為にも、必ず優勝してみせます!」
響「そうさー!自分達頑張るから、応援してよね!!」
伊織「あったり前じゃない!もし優勝しなかったら許さないんだから!!!」
「あははははは!!!」
修造「…皆さん、落ち込むどころか…励まし合って…とても素晴らしい光景ですね」
P「ええ…美希達だけじゃない、春香や他の皆も、同じくらい成長したんだな」
律子「知らない間に松岡さんに助けられてたんですね…」
修造「助けただなんてそんな…僕はただ、伝えたい事を伝えただけですよ」
律子「それに助けられたんですよ、本当にありがとうございますね」
P「俺からも、本当にありがとうございます」
修造「…お礼を言われるって、ちょっと恥ずかしいけど…凄く嬉しいですね!!」
P「よし!今日は皆頑張ったから、俺の奢りでスイーツバイキングにでも行くか!」
真美「おっ!兄(c)下っ腹だね!!」
亜美「『太っ腹』だよ真美!」
貴音「なんと!!…ふふ、これは腕が鳴りますね…」
響「鳴るのは腹じゃないのかー?」
やよい「うっうー!…あ、でも長介達のごはんが…」
P「なんなら連れて来てもいいぞ?今日は特別だからな!」
やよい「ほんとですか!?ありがとうございます!!」
ワイワイガヤガヤドンガラガッシャーン
美希「…ねぇプロデューサー、今日は本当にありがとうなの」
修造「…今日はお礼を言われてばっかですね、申し訳ないので僕からも…僕の変わりに、皆に僕が言いたかった事を伝えてくれてありがとう!!」
美希「…うん!どういたしましてなの!!」
ー事務所・夜ー
社長「皆、今日はお疲れ様!そしてフェアリーの皆、勝ち抜きおめでとう!…他の皆、今回は残念だったね…だがここで諦めちゃいかんよ?次があるんだから、また頑張ってくれよ!」
一同「はい!!」
社長「うむ!いい返事だ!…では今日は解散!ゆっくりと休んでくれたまえ…あ、そうそう、プロデューサーの諸君は残ってくれ、少し話がある」
P「…了解です、じゃあまたな!気をつけて帰れよ!」
春香「はいっ!お先に失礼しまーす、行こっ千早ちゃんっ!」
千早「ちょっと春香、慌てないで…」
やよい「仲良しさんですねー、長介!皆!私達も帰ろっ!」
あずさ「やよいちゃん達は私が送って言ってあげるわ、さぁ一緒に行きましょう」
真「ちょ、ちょっと!僕達も一緒に行きますから!!」
雪歩「真ちゃん待って~!」
ーーー
社長「…皆は帰ったようだね…じゃ、話をするが…もう何を話すか分かっているようだね」
P「はい…今回の『事件』の事…ですよね」
社長「左様、…同じ事務所のユニットが、それも百と少しの参加ユニットがいる中で、偶然同じブロックに当たるだなんてあり得ない」
律子「やはり…何か工作をされていたんですか?」
社長「その様だが…心当たりはあるのだが、確信はできなくてな…」
伊織「…確信なら、あるわよ」
社長「水瀬君…帰ったのでは?」
伊織「あんな事があってノコノコ帰れるわけないじゃない!!…だから新堂に調べて貰ってたのよ、…そしたら分かったの961プロの仕業だって」
修造「961プロ…!!」
修造(確かあの……刹那君だっけ?が所属してたプロダクション…)
律子「やっぱり…でもなぜこんな事を…」
社長「多分、敵は早いうちに消すという事だろう…それに、早いうちに的を定めれば、作戦を練る時間も増えるからな」
P「くっ、卑怯な…どうかする事はできないのか…」
伊織「ムリよ…確信は持てたとしても、残ってるのは状況証拠だけだもの、当事者だって話せるわけないわ…」
修造「…どうこうする必要はありません」
社長「松岡君…?」
修造「僕達は、今まで通り…いや、今以上に頑張ればいいだけです、卑怯な手を使わなくても、トップになれると言う事を…分かって貰うのです」
修造「それに…僕自身、卑怯な手は使いたくありません…やるのなら、正々堂々と真っ正面からぶつかっていくのみです!!」
律子「…そうですね、正義は勝つ、と言う事を知ってもらわないと、ですね」
P「…ああ、俺達はもうIUに落ちてしまったけど、分からせる事くらいなら出来るからな」
伊織「私も全力でサポートするわ、…でも水瀬家の力は使わないわ、私達が出来る事を全力でしてみせるわ!」
小鳥「私も更衣室や音響など、細工をされてないか確認してみます!」
社長「諸君…気をつけてくれたまえよ、今回は怪我無く済んだが…次は何が起こるか分からんからな…」
修造「…はい、分かりました」
今日は終わりです、ちょっと私用が入ってしまったのと、風邪を引いてしまったので数日開けるかもしれないです。
それまで書き溜めれたら書き溜めます、本当にすいません。
お久しぶりです、仕事も風邪もぶっとばしたので再開します
ー事務所・昼ー
修造「う~ん、気持ちのいい天気だ!こんな日は外で運動したいですねー!」
美希「久々のお休みだからゆっくり寝たいのー…」
響「自分は運動したいぞ!卓球とか!」
貴音「運動も宜しいのですが…少々小腹が…」
修造「よし!じゃあ俺が美希を担ぐから卓球しながらお昼ご飯を食べましょう!!」
小鳥「そんな行儀の悪い事しちゃダメです!…久々のお休みなんだから、テレビでも見ながらゆっくりしていて下さい!」ピッ
美希「そんな事やりたくても出来ないの…あふぅ」
『平日お昼はいつもこの番組!本日もアイドルステーションのお時間がやってまいりました!!』
春香「なんだか皆で事務所でゆっくりするのって久しぶりだねー」
真「最近忙しかったからねー、でも有名になったって事だし、いい事なんだろうけどさ」
あずさ「でも、急にお仕事が多くなったわよねぇ~」
P「この間のフェスが凄い反響を受けましたからね、予選なのに凄い熱気だってニュースにもなったし」
律子「ほんと、世の中悪い事もあれば良い事もあるんですね」
『本日のゲストはこの方々!!今女性に大人気の男性ユニット、ジュピターの皆さんです!!』
『よろしく!!』
『キャーーー!!トウマクーーーン!!』
美希「…あ!この前の!……何だっけ?」
響「確か……とう…とう…冬至?だったような」
修造「刹那くんだろ?名前覚えるのって大変だよね~、わかるわかる」
春香「今はっきり『冬馬』って言っていたよね…」
貴音「しかしあの痴れ者……ゆにっとを組んでいらしたのですね…」
『今日はよろしくねー!』
『チャオ☆今日はよろしくね、エンジェルちゃん達!』
『キャーーーーーーーー!!!!!』
千早「凄い人気ね…」
雪歩「ま、真ちゃんの時よりも凄いかも…」
真「やめてよ雪歩…」
伊織「…ふんっ!どうせズルして人気とってるんでしょ!961プロのやる事なんてそんなもんよ!」
亜美「そうだよ!あまとうなんてテレビ局でも悪口ばっか言ってくるんだよ!」
修造「………」
美希「プロデューサー?どうかしたの?」
修造「いえ…少し、彼らの事を考えていて……本当に悪気があってやって、僕達にきつく当たったるのかな?って」
真美「えー…悪気しか感じられないっしょ…」
伊織「そうよ!大体何を根拠にそんな事いってる訳!?」
修造「…根拠とは言えないかもしれませんが…彼、冬馬君は…僕と同じような目をしているんです」
伊織「…目?」
修造「はい、常に前を向いている、純粋で真っ直ぐな目をしています…もしかしたら、961プロの社長さんに何か吹き込まれてるのかも…いや、それよりも」
伊織「……」
修造「961プロの社長さんの事を信用しきっている…961プロの方針を信じ込んでいるからこそ、僕達を敵対しているのではないのでしょうか?」
伊織「…でも」
修造「…彼等も心の底から悪気があってやっている訳では無いと思います、961プロを、自分自身を信じて行動に移してるだけなんだと思います」
修造「…ですから、少し認めてあげませんか?彼等の事を」
伊織「……分かったわよ」
修造「…よし!暗い話はやめやめ!運動でもして元気に明るく楽しくいくぞ!!マラソンやる奴は俺に着いて来い!!」
真「あ、じゃあ僕も行きます!!」
響「ちょ、ちょっと!自分も行くから待って!」
『競争するZO~!3、2、1、エイッ!』
『ま、待ってよー!!置いてかないでー!!』
伊織「……」
美希「…デコちゃん、落ち込まないでほしいの」
伊織「…別に落ち込んでなんか無いわよ、ただ…いきなり認めてやれだなんて言われたって無理よ、散々色々な事されておいて…」
美希「……確かにアイツはムカつく奴なの、名前覚えたくないくらいに」
美希「でも、それでもアイツは本気でトップアイドルを目指してるの、ミキ達と同じように…ね」
伊織「……」
美希「別に楽してトップ狙ってる訳じゃ無いと思うの、だから…そこだけは認めてやってあげればいいなって思うの、ムカつくけど」
伊織「…あんたちょくちょく悪口言ってない?」
美希「気のせいだと思うな」
伊織「…ま、あんたのお陰で少し分かった気がするわ、ありがとね」
美希「どういたしましてなの」
伊織「それにしても…本当に似てきたわね、あんた」
美希「…え?ミキが?…誰に?」
伊織「あんたのプロデューサーに決まってるでしょ!ホント無駄に暑苦しくなっちゃって…」
美希「え……えぇぇ!?ミ、ミキ、そんなにプロデューサーに似てる?」
伊織「そっくりよ、見てるだけで暑くなってきそう」
美希「…少しショッキングなの」
ー961プロー
冬馬「…おいおっさん、少し話がある」
黒井「どうした冬馬?何か不満でもあったか?」
冬馬「…この間のIU予選フェス、何か細工しただろ」
黒井「…」
冬馬「何個ものユニットがいんのに765プロの奴等だけらまとめられてんのなんてありえねぇ…こんな細工ができんのはあんたしか居ないだろ!!」
黒井「…だから何だと言うんだ?」
冬馬「俺は!俺たちはそんな汚ぇ真似しなくたってあんな弱小プロダクションになんか勝てるんだよ!!だからもうあんな真似……」
黒井「黙っていろ、お前達は私に従っていればいいんだ、頂点に立つ為には手段は選ばん」
冬馬「っ…!!」
黒井「…話はそれだけか?ならばレッスンに行け、IU本選は来週からだ、王者の名に相応しい状態で臨め」
冬馬「…分かったよ」
冬馬「クソっ!まるで俺達が弱いって言われてるみてぇじゃねえか!!」
翔太「クロちゃんも心配性なんだねー、僕達が勝てないかもって思ってるんだよきっと」
冬馬「だからって…こんな卑怯な真似しなくたっていいだろ!?のれじゃ俺達の方がクズじゃねえか!!」
北斗「ま、今は黒井社長に従うしかないだろうね、ぶっちゃけあの人が居なかったら俺達も居ないようなもんだし」
北斗「それに、どんな事があっても俺達がやる事は一つなんだろ?」
冬馬「…そうだったな、俺達はトップを狙う…どんなに弱い奴だろうが、本気で叩き潰しにいくぞ」
翔太「りょーかいっ!」
北斗「了解、リーダー」
>>146
訂正
冬馬「だからって…こんな卑怯な真似しなくたっていいだろ!?のれじゃ俺達の方がクズじゃねえか!!」×
冬馬「だからって…こんな卑怯な真似しなくたっていいだろ!?これじゃ俺達の方がクズじゃねえか!!」○
というわけで今日はここまでです、いつ終わるんだろう…
とりあえず毎日更新する予定です、それではお休みなさい
再開します
ーIU本選会場ー
修造「フェアリーファンの皆様、そしてこれからフェアリーのファンになる皆様、お待たせしました松岡修造です!!」
修造「今日はIUの本選だ!!仲間の為にも、トップを狙うぞ!!」
一同「はい!!!」
修造「うーんいい返事!!よし、じゃあ思いっきり楽しんでこい!!」
美希「はいなの!でもミキ達ならヨユーで優勝できるって思うな」
修造「おい!お前油断してるんじゃねえか!?その油断が命取りだぞ!覚えておけっ!」
美希「は、はいなの!」
響「今日のプロデューサーは厳しいな…」
貴音「皆の期待を背負っているのです、ここで気を抜いては皆に見せる顔がありません…気を引き締めて参りましょう」
冬馬「…何か騒いでると思ったらお前らか、うるせえぞ」
美希「あ!あの時の何とかって人!」
貴音「美希、あの痴れ者の名は鳳凰院凶真ですよ」
響「違うぞ貴音!確か豆腐だったか冬至だったか!」
修造「違う違う!刹那くんでしたよね?」
冬馬「全員ちげぇよ!?俺の名前は天ヶ瀬冬馬!!『あ・ま・が・せ・と・う・ま』!!人の名前くらい覚えろ!!…ったく、挨拶に来ようと思ったらこれかよ…」
修造「その点に関しては本当にすいませんっ!!」
美希「反省はしてるけど後悔はしてないの」
冬馬「お、おう…って違う!そうじゃねえ!!」
翔太「ちょっとー!冬馬くん走るの早いよー!」
北斗「まったく、そんなに早く彼女達に会いたかったのか?」
冬馬「んなわけねーだろ!お前らが遅すぎるんだよ!!」
美希「…なんか色々来たの」
貴音「あの二人…というより天ヶ瀬冬馬を含みどこか見憶えが…もしや、あの時てれびで見た『じゅぴたー』では?…しかし何故此処に…?」
響「あ!分かったぞ!お前ら全員で自分達の邪魔をしに来たんだな!!」
修造「何!?お前らそんな事してんじゃねえよ!!もっと堂々としろよ!真っ正面からかかって来いよ!!」
冬馬「だから挨拶に来たっつってんだろうが!!人の話を聞けよ!!!」
翔太「賑やかで面白い人だね、何か冬馬くんに似てるし」
北斗「確かに、暑苦しい所とかそっくりだな」
冬馬「似てねぇよ!!!てかもうお前ら全員黙れよ!!!」
冬馬「お前らはこいつら2人と初対面だから挨拶させに来たんだよ!さっさとしろ!」
翔太「はいはい、冬馬くんったらヘンな所で几帳面なんだからさ」
翔太「僕は御手洗翔太、よろしくね」
北斗「俺は伊集院北斗、よろしく」
修造「私、松岡修造です、宜しくお願いします!」
ーー挨拶中ーー
冬馬「ったく、挨拶だけで時間取らせやがって…こんな奴らと決勝まで付き合うかもしれないだなて、考えたくねえな」
美希「決勝まで?何で分るの?」
冬馬「はぁ?お前トーナメント表見て無いのか?俺達とお前達は違うブロックだから最後まで当たるわけねーだろ」
冬馬「ま、それまで勝ち残ってるかどうかは知らないけどな、せいぜい頑張れよ、弱小プロダクション…お前ら行くぞ」
美希「むー!いちいちムカつく言い方しないで欲しいの!」
北斗「はは、まあ冬馬も根はいい奴だから許してやってくれないかな?…でも、決勝まで来れたら俺達も手加減はしないからね?」
翔太「僕達は絶対落ちないから、皆も頑張ってねー、じゃ、まったねー」
北斗「決勝で会おうね、エンジェルちゃん達!」
修造「話してみると結構いい人達でしたね」
響「そうかな…?」
修造「挨拶は人と接する時の基本!それが自分からできる人は凄いよ!!」
貴音「…プロデューサーがそう仰るのならそうなのでしょう、しかし…」
美希「やっぱあの言い方はムカつくの、特に…えっと…冬馬、だっけ?」
響「多分合ってるぞ」
修造「いつまでもネチネチ言っててもしょうがねぇだろうが!!気持ちの切り替えが大事なんだよ!!そんな事してたらいつまでも前に進めねえぞ!!」
修造「それにアイツらだって本気でぶつかって来てくれてんだから、こっちだって本気でやらなかったら失礼だろうが!どんなに嫌な奴だろうと気持ちが大事なんだよ!!分かったか!?」
美希「………はいなの」
修造「ダメダメダメ!もっとお互い声を掛け合おうよ!気持ちを伝えてこうよ!」
貴音「美希、プロデューサーの言う通りです、ここは我慢して乗り越えましょう」
響「そうだぞ!自分達、頑張ってあいつらを見返してやろうよ!!」
美希「…うん、そうだね!ごめんね響、貴音…ミキ達、力いっぱい頑張るよ!!!」
修造「やった!!やった、できるじゃない!気持ちが伝わったよね!本気になったって証拠だよ!」
スタッフ「プロジェクト・フェアリーの皆さん!そろそろ準備お願いしまーす!」
修造「よし!お前ら頑張ってこいよ!!」
美希「はいなの!!よーし、皆いくよー!!765プロー!!!」
『ファイヤー!!!』
ファイヤー!!……
冬馬「…おい、あそこからどんくらい距離あるんだ?」
北斗「ざっと300メートルはあるんじゃないか?」
冬馬「…マジかよ」
翔太「すっごいねー…僕ちょっと気になってきちゃった、ねえ少し見に行かない?」
北斗「俺も気になるな、時間もあるし丁度いいんじゃないか?」
冬馬「…確かにあいつらの実力がどんなもんか気になるな、少し行ってみるか」
『リスクの無い愛なんて!!刺激あるわけ無いじゃない!!』
北斗「…中々やるね、彼女達」
翔太「凄いね…こんなダンサブルな曲歌う女の子達、初めて見たよ…」
冬馬「…たかが甘ちゃんユニットだと思ってたけど、少しはできるようだな」
『ゲームと割り切る奴は!!女の扱い上手いのよ!!覚えておけば!?Come Ag……』プツン
冬馬「…は?」
翔太「え?」
北斗「お、おい…音が消えたぞ?」
「おいどうしたんだ!?」
「急に止まったぞ!?」
「ふざけんなよ!」
「故障?」
「でも向こうはちゃんと聞こえるよ?」
翔太「ちょっと本格的にヤバいんじゃない?」
冬馬「どうして急に……まさか……あの野郎!!」ダッ
北斗「お、おい冬馬!待て!!」
美希「あ、あれ…マイクが……」
響「急に反応しなくなっちゃったぞ!?」
「あーあ、折角楽しみにしてたのに…」
「どうする?向こう行く?」
貴音「み、皆が離れて……どうすれば……」
『…おい!マイクが無くたって声くらい出るだろお前ら!!諦めてんじゃねえよ!!』
響「ぷ、プロデューサー…?」
『ファンの前で泣き顔見せてんじゃねーぞ!!お前らそれでもアイドルかよ!?』
『腹から声出せよ!!気持ちを伝えてけよ!!お前らならできる!!絶対にできるんだから!!!自分を出し切れ!!!』
貴音「……どうしますか、美希」
美希「そんなの決まってるの!やるっきゃないの!!…ミキの合図で次のメロディに入るよ!!」
響「…分かったぞ!!」
貴音「…分かりました!」
冬馬「…おいテメェ!!何してんのか分かってんのか!?早く音流せよ!!!」
音響スタッフ「そ、そう言われましても…故障してしまって…」
冬馬「ふざけてんじゃねえぞ!!さっきまで普通に流れてたじゃねーか!!どうせ黒井のおっさんに何か吹き込まれたんだろ!?」
音響スタッフ「そ、そんな事は…」
北斗「おい冬馬!俺達が言ったってどうにもならないだろ!!」
冬馬「だからって放っておけるか!!うちの社長がやらかしてんだぞ!?」
翔太「だったら余計にどうにもならないって!!」
冬馬「うるせえ!!責任なら俺が取るから早く……」
『…ダメな恋を求めてるの 何となく気づいてる!!!!』
冬馬「…あ?」
すいません眠気が凄いので今日はここで終わります、お休みなさい
『だけどもっとアンバランスが欲しいの!!!!ずっと!!!』
「…お?直った?」
「でも音楽流れてなくね?」
「てかあれマイク使ってないんじゃ?」
「嘘だろ?」
冬馬「お、おい…あれマジでやってんのかよ…」
北斗「マイク無しでこの音量…彼女達、とんでもない肺活量をしてるね…」
翔太「しかもちゃんと踊りながら歌ってるよ…あのお姉さん達、本当に人間?」
冬馬「普通ならパニックになってもおかしくねえだろ…何て奴らだ…」
北斗「…どうやら、とんでもない人達を敵に回しちゃったようだね、羊かと思ったら中から化け物が出てきたときた」
翔太「でもそっちの方が僕達も楽しめるんじゃない?…どうする?冬馬くん?」
冬馬「……俺達がやる事は変わらねえよ、この調子じゃあいつらも大丈夫だろ、お前らそろそろ出番だから行くぞ」
翔太「りょーかーい!」
北斗「了解!…じゃ、またね☆音響さん、彼女達と俺達がやる時は何もしないで下さいよ?」
音響スタッフ「……すいません」
「…おい!次のタイミングで音流すぞ!!」
「え?…大丈夫なんですか?」
「あんな所見せられたら黙ってられないだろ!!いいからタイミング合わせろよ!!」
「…了解です!!」
『牙の抜けた奴になんて!!興味あるわけ無いじゃない!! \スパーン‼/ あり得なくない!?』
美希(きょ、曲が流れたの!!今ならいけるの!!)
「ワアアアアアアア!!!」
「うおおおおお!!!今のすげえ!!!」
「めっちゃ格好いい!!!!」
黒井「…クソっ!!またか!!憎しき765プロめ…!!」
訂正
『牙の抜けた奴になんて!!興味あるわけ無いじゃない!! \スパーン‼/ あり得なくない!?』×
『牙の抜けた奴になんて!!興味あるわけ無いじゃない!! \スパーン‼/あり得なくない!?』○
修造「…修造式ボイストレーニング道場をこなして来たおかげか彼女達は苦を乗り越え、勝ち抜く事ができました」
修造「それに加えて最後のサビの直前に音楽が鳴り始め、逆にいい演出になり会場は凄い盛り上がりでした」
修造「ですがそれよりも、『諦めない』という気持ち、これが彼女達を勝利へと導いたのです」
修造「お前らも諦めんじゃねえぞ!?何事でも諦めなければ必ず目標に達成できるんだからな!!」
美希「プロデューサー!ミキ達勝ったよ!!」
修造「ああ!よく頑張った!そして、よく諦めなかった!」
響「本当にびっくりしたぞ…急に音楽もマイクも止まっちゃうんだもん」
貴音「それよりもプロデューサーの声が聞こえてきたのに驚きましたが…」
修造「お前達が迷っていたからな!…でも、次はもう何も言いません…次からは、自分で判断しろよ!諦めるか、諦めないか、最終的にはお前達が決める事だからな…分かったか!?」
一同「はい!!!」
修造「よし!じゃあ事務所に…」
美希「あ、ちょっと待ってほしいの」
修造「あん?」
美希「えっと……じゅ、じゅ…ジュピター!ジュピターなの!…じゃなくて、ジュピター達のステージを見てみたいの」
貴音「私も気になります、相手がどの様な実力の持ち主なのか、知っておいた方が良いでしょう」
響「自分も気になるぞ、あんなけ色々言うくらいなんだから、少しは凄い奴だと思うし…」
修造「そうですね、じゃあ行ってみましょう!!」
『声の!!届かない迷路を超えて!!!』
「キャアアアアアアアアアアア!!!」
「ステキイイイイイイイイイ!!!」
「冬馬クウウウウウウウン!!!」
美希「す、凄いの…ファンが全員ジュピターの方へ行ってるの…」
響「相手のユニットが少し可哀想だぞ…」
貴音「…悔しいのですが、実力ら私達よりも遥かに上回っている様ですね…」
修造「…」
美希「…ねえプロデューサー…ミキ達、あいつらに勝てるかな…?」
響「お、おい美希…そんな弱気なこと…」
美希「だって…ミキ達とあいつらじゃ格が違いすぎるの…だから…」
修造「…だからじゃねーよ…」
修造「何がだからだよ!!お前らさっきの勢いはどうした!?」
美希「だ、だって…」
修造「だってじゃねえよ!!あーもうダメダメダメ!!お前らは甘いんだよ!理由ばっか考えて諦めようとしてんじゃねーか!!」
美希「っ…」
修造「格が違うからって何だ!?格が違うからってだけで諦めんのか!?お前ふざけんじゃねーぞ!!格が違うならこっちも同じくらいになるまで頑張ればいいだけだろうが!!!」
美希「…分かってるの…分かってるけど…」グスン
修造「…お前は、あいつらに勝ちたくねーのか?」
美希「勝ちたいけど…今のミキ達じゃ…」
修造「当たり前だろうが!!そりゃ今のお前らじゃ勝てねぇよ!!何で勝てねぇのか分かるか!?」
美希「そ、それは…あいつらの方が実力があるから…」
修造「そこまで分かってんならもう答えは出てるだろ!!あいつらよりも強くなるんだよ!!頑張って!!努力して!!強くなっていくんだよ!!」
修造「もう一度聞く、お前らはあいつらに勝ちたいか?!」
美希「…勝ちたいの」
修造「あぁん!?聞こえねえよ!!声くらい出るだろ!!腹から声出せよ!!」
美希「勝ちたいの!!!」
修造「お前ら2人は!?」
響「勝ちたいぞ!!!」
貴音「私もです!!!」
修造「ならこれから特訓するぞ!!あいつらに勝つ為に、仲間の為に、そしてファンの皆の為にもだ!!分かったか!?」
一同「はい!!!」
修造「よし!じゃあ俺について来い!!!」
こうして修造式地獄の特訓道場が幕を開けたのだ
修造「ダンスが上手くいかねぇのか?ダンスはな、リズムと、タイミングなんだよ!」
修造「リズムとタイミングを鍛える為にはこれ!『リズム天国』だ!一日でマスターするからな!」
一同「はい!!」
きつく厳しくもある特訓だが、彼女達はそれを乗り越え、段々と実力を付けていった
修造「お腹の底から本気になるって言ってみよう!Repeat after Shuzo!本気本気本気本気本気本気本基本基本基本基本基本!!!! 」
修造「本気が生きる基本なんだよ!!!覚えておけっ!!」
一同「はい!!!!」
そしてIU本戦も次々と勝ち抜いて行った…
本日は終了です、今後ともご贔屓に
再開します!
ー数日後・事務所ー
社長「…本当に、やるつもりかね?」
修造「はい、彼女達はこの数日間でかなり成長してきました…ですが、その実力をフルに発揮する為には、この方法が1番良いのです」
社長「…だが、IU決勝まであと2日しか無い、時間がかなり限られている分リスクもかなり高くなるぞ?」
修造「…今の彼女達ならできると信じています、僕の特訓を乗り越えてきたのですから」
社長「…分かった、君を…いや、君達を信じよう、健闘を祈るぞ」
修造「ありがとうございます!」
ーレッスンスタジオー
修造「…IUまであと2日だけど、少しお話…いや、『作戦』があります」
美希「作戦?」
修造「はい、この作戦は上手く行けばかなりの効果を発する事ができます…しかし、その分時間も無く、リスクも高いです」
響「ど、どんな作戦なんだ?」
修造「はい、それは………」
響「そ、それが作戦…でも、間に合うのか?」
貴音「響の言う通り、時間が少な過ぎます…その作戦とやらは流石に無謀では…」
美希「…」
修造「…どうしますか?やるか、やらないか…これは貴方達が決めて下さい」
美希「…やる、やるの、やるに決まってるの!!!」
響「えぇぇ!?」
貴音「なんと…正気ですか美希!?」
美希「ミキ達ならできるよ!!今まで頑張ってこれたんだから、この作戦だっていけるに決まってるの!!」
美希「それに、諦めなればなんだってできるの!やる前から諦めちゃダメだよ!!」
響「…そうだな、やる前から諦めてちゃ何もできないしな!」
貴音「…そうですね、私達は常に今以上の力を発揮せねばなりません、美希、正気を疑ってしまい申し訳ありません…」
美希「迷う事は誰にだってあるから気にしなくていいの!……じゃあ、プロデューサーの作戦…受ける?」
貴音「ええ!!」
響「もちろんだぞ!!」
修造「よし!!じゃあ明日まで全力でレッスンするぞ!!いいか!?」
一同「はい!!」
ー961プロー
冬馬「…おいおっさん、話がある」
黒井「冬馬…何故レッスンに行ってない?明後日はIUの決勝だぞ!」
冬馬「そのIUの事で話があるんだよ…あんた、また765プロに何かしただろ!!」
黒井「…この間も言ったはずだ、お前らは私に従っていろと」
冬馬「これは俺達の真剣勝負なんだよ!汚ねぇ手使ってまで勝ちたくなんたねぇんだ!!」
黒井「黙れ!!誰のおかげでここまで這い上がって来れたと思っている!?」
冬馬「ああ、おっさんのおかげだな!その事には感謝してるよ!!だけどな、汚ねぇ手使って天辺登ったって誰も認めちゃくれねぇんだよ!!!」
黒井「ええい黙れ黙れ!!そんな綺麗事ばっか言って芸能界で生きていけると思っているのか!?」
冬馬「思ってなきゃやってられねぇだろ!!そこまで言うってんなら俺達はIUを辞退するかな!!」
黒井「なっ…!?そんな勝手な事は許さんぞ!!」
北斗「許す許さないの話じゃないんですよ…俺達も、我慢の限界って事です」
翔太「クロちゃんが765プロと何があったか知らないけどさー、僕達まで巻き込まれちゃったら流石にやってられないんだよね」
北斗「ああ、それに俺は女の子の涙は見たくないんでね」
黒井「貴様ら…!、もういい、勝手にしろ!その代わり…貴様らが765プロなどに負け、961プロの名を汚す様な真似をすれば…ジュピターは解散、貴様らは961プロから出て行ってもらうぞ!いいな?!」
冬馬「…分かった、いいかお前ら?」
翔太「おっけー」
北斗「分かったよ」
黒井「…ふん、後悔しても知らんからな」
訂正
冬馬「これは俺達の真剣勝負なんだよ!汚ねぇ手使ってまで勝ちたくなんたねぇんだ!!」×
冬馬「これは俺達の真剣勝負なんだよ!汚ねぇ手使ってまで勝ちたくなんてねぇんだ!!」○
ーIU決勝前日・夜ー
社長「…皆、今日までよく頑張ったな!ついに明日が、IUの決勝だ」
社長「なに、緊張する事はない、思いっきり楽しんで、その楽しさを会場の皆に伝えてきておくれよ!」
一同「はい!!」
小鳥「明日は、事務所の皆全員で応援に行きますから、頑張って下さいね!」
美希「はいなの!ミキ達、ゼッタイに優勝してみせるの!…ね!2人とも!」
響「うん!自分達なら優勝間違い無し!だぞ!」
貴音「ええ、今まで様々な苦行を乗り越えてきたのですから、私達ならば優勝できます!」
修造「…皆さん、本当によく頑張りました、色んな壁が立ち塞がったけど、何度も乗り越えてきました」
修造「君達は逃げなかった!辛くても、悲しくても、悔しくても、どんな時でもアイドルらしく、笑顔で、明るくて、元気でいられた!」
修造「もう僕が教える事は無いかもしれませんが…最後に言わせて下さい、いい?」
美希「…うん、いいよ!」
修造「…君たちには、大きな夢があります…日本一に、トップアイドルになりたいと言う夢が」
修造「君達が、その夢を諦めなかったから、今その夢が叶おうとしてます」
修造「…だから、最後まで気を抜かないで、積極的にポジティブに、笑顔になって行きましょう!最後まで、頑張りぬけ・・・!!」
一同「はい!!!」
修造「よし!じゃあ今日は解散!明日の為に、ゆっくり休めよ!!」
美希「はいなの!…プロデューサー、今日までありがとうなの!…明日、必ず優勝してみせるからね!」
貴音「必ず、皆の期待に応えてみせます!」
響「ジュピターの奴らも見返してやるからな!」
修造「…あぁ!頑張れよ!俺も応援してるからな!」
美希「うん!…じゃ、バイバイ!…響、貴音、この後…」
響「わかってるさー、じゃあ後で…」
バタン
P「松岡さんお疲れ様です…ついに明日、ですね」
修造「はい…でも彼女達なら大丈夫です、勝っても負けても笑顔でいられる、強い心を持っていますから」
P「そうですね…本当、皆成長したなぁ…何だか涙目になってきましたよ、嬉しいんだか悲しいんだか」
修造「何だかお父さんみたいですね…赤羽根さんは、僕が来る前に彼女達をプロデュースしていたんですか?」
P「はい…三人とも大変でしたよ?特に美希なんかは…」
修造「はは、律子さんと同じ事言ってますね」
P「ほ、本当ですか?…自分で言うのもなんですが、よっぽど手を焼いたんですかね?…でも、そんなあいつがあんなに成長するだなんて、今でも驚いてますよ、なんだってあいつは…」
ピロリン
P「…ん?美希からメール?……はあ!?遊園地に居るから来てくれ!?何やってるんだあいつは…!?」
修造「こんな時間に遊園地ですか…もしかしたら、美希も美希なりに伝えたい事があるんだと思います、行ってあげて貰えませんか?」
P「わ、分かりました…というより心配ですからどっちにしろ行きます」
修造「赤羽根さんらしいですね、残りの仕事は僕達に任せて下さい…さあ、早く行ってあげて!!」
P「は、はい!…ではお先に失礼します!!」
バタン
小鳥「…若いって、本当にいいですね、私もあんな青春を送りたかったな~」
修造「ええ…ま、それを支える為にも僕達はこっちの仕事を頑張りましょうか」
小鳥「そうですね、頑張りましょう!」
修造(…美希、ちゃんと真っ直ぐな気持ちを伝えろよ!!頑張れ!!)
本日は終了です、最近物が良く壊れるんですけど…暑さのせいですかね?
iPhoneも直ったので暑さにやられなければ深夜あたりに再開します。
それではお休みなさい、良い夢を見よう…。
冷蔵庫壊れたけど再開します
ーIU決勝当日ー
修造「ついにこの日がやってまいりました、こんにちは松岡修造です」
修造「アイドルアルティメイト…略してIUは、アイドルの日本一を決める大会、その決勝戦です」
修造「…IUは日本一のアイドルを決める戦場、そこで大事なのはステージで戦っていく強い『心』があるかということだ!」
修造「その決勝戦というこの場所は、君たちと同じ思いで本気に頑張った、たくさんの魂が染み込んだ場所だ!」
修造「中途半端な選手がいるような所じゃねえぞ!最後まで、全力を出して、思いっきり楽しんで来い!!!」
一同「はい!!」
???「おやおや、何か間抜け面が騒いでいると思ったら、765プロの犬どもではないか」
修造「あぁん!?誰だお前!!焦げた様に真っ黒な体しやがってよ!!」
???「ノンノンノン、それが私に名前を聞く態度なのか?…おっと、所詮は掃きだめの765プロ、知性や品性を期待する方が間違っていたかな?」
修造「おっとこれは申し訳ない、私、松岡修造と申します…もしかして、961プロの方ですか?」
???「ウィ、ようやく気付いたか…そう!」
???「私こそが世界で最もセレブでエレガントなプロダクション、961プロ率いる社長の黒井だ、以後、忘れてくれて構わない」
修造「分かりました、えっと…何とかさん、宜しくお願いします!」
美希「よろしくなの!社長おじさん!」
響「宜しくな!えっと…おじさん!」
貴音「宜しくお願いします、宵闇の民よ」
黒井「撤回してやろう、社長の黒井だ、以後、覚えてくれて構わない」
黒井「くそっ、面倒な奴らだ…765プロごときに記憶されると思うとムシズが走るのだが仕方ない、私の名前を覚えていられる事に感謝するんだな!」
修造「さっきから何なんですかその言い方は!?『おはようございます!』『こんにちは!』『こんばんは!』素敵な挨拶があるでしょうが!!何で挨拶もできねぇんだよ貴方は!!」
黒井「おっと怖い怖い、私は挨拶をする時は人を選ぶ上位に立つ人間なのでね、気を悪くしたのなら好都合だ」
黒井「ま、とにかく今日は我が961プロのジュピターが優勝するだろうから、精々頑張ってくれたまえよ!時間がもったいないのでこれで失礼するよ、アデュー!」
修造「おい!まだ話は終わってねえぞ!人の話は……行っちゃいましたね」
響「何かヒラヒラした失礼な奴だったなー」
美希「…冬馬ってアレに似たのかな?」
貴音「子は親に似ると言いますから、あながち間違ってはないでしょう」
修造「はいはい、あんな人は放っておいて、俺たちも準備するぞ!!」
一同「はい!!」
冬馬「…よう、久しぶりだな」
美希「あ!なんとか冬馬!また邪魔しに来たの!?」
冬馬「天ヶ瀬冬馬だよ!…まあ名前が出ただけマシか…ってそうじゃねえ!!」
冬馬「今日は…その…謝りに来たんだよ」
美希「…え?冬馬が?」
響「謝りに?」
貴音「…正気ですか?熱などは…?」
冬馬「ねぇよ!何なんだお前らは!?人がせっかく謝りにきてるってのに!!」
響「そりゃぁ……ねぇ?」
美希「うん、今までジャクショープロダクションとか言ってた奴が急に謝るとか言うんだもん」
貴音「こちらからしてみれば、緊張のあまりついに発狂でもしたのかと」
冬馬「さっきから失礼な奴らだな!?流石にキレるぞ!?」
修造「おい!!そんくらいで怒ってたらしょうがねえだろ!!もっとクールになれよ!!」
冬馬「お、おう…ってうるせえよ!!」
翔太「冬馬くーん!早いって!」モグモグ
北斗「まったく、やっぱり彼女達に会うのが楽しみだったんじゃないのか?」モグモグ
冬馬「んなわけあるか!!お前らが遅いんだっつーの!…って何食ってんだお前ら?」
翔太「んー?たこ焼きだけど?冬馬くんも食べる?」モグモグ
冬馬「お、食べる…じゃねーよ!!そんなん買ってるから遅れてんだろうが!!」
北斗「まぁまぁ、そんなにカリカリしてると女の子も逃げちゃうぞ?」モグモグ
修造「おい!!物食ってる時にしゃべるんじゃねーよ!!行儀悪いだろうが!!!」
北斗「す、すいません…」
冬馬「あーもう!!お前ら黙れよ!!!」
美希「…本当、何しに来たの?」
冬馬「そ、そうだったな、悪い…お前ら少し黙っとけよ?」
翔太「はいはい」
北斗「分かったよ」
冬馬「…なんつーかさ、黒井のおっさんが迷惑かけたみたいだからさ…本当に悪かった、すまねぇ…」
冬馬「あと…正直お前らの事を見くびってた、黒井のおっさんからしか情報を得てなかったというか、あまり気にして無かったからただの雑魚かと思ってた」
美希「謝り方も腹立つの」
北斗「まぁまぁ」
冬馬「……許してくれなんて言わねえ、ただ…もう汚ぇ手は出ない、だから本気で勝負させてくれ、頼む」
美希「……」
美希「…そんな事言われなくたって、ミキ達はいつだって本気なの!!どんな時でも正々堂々、真っ直ぐに勝負するの!!」
響「そうだぞ!ズルしたって楽しく無いもんな!!」
貴音「ええ…それが、私達『プロジェクト・フェリー』なのですから」
冬馬「…本当にすまねぇ、本当に…」
修造「…顔を上げて下さい冬馬君…ちょっと伝える事があります」
冬馬「…俺なんかにか?」
修造「ええ、これは美希にも教えた事ですけどね」
修造「どんなに失敗しても、どんなに間違っていても、どんなに勘違いしちゃっても…『自分から非を認める』という事、それが一番大事」
修造「今までの間違った人生…全てを消しちゃえ!!真っ白に戻しちゃえ!!水に流しちゃえ!!…そしたら、本当の自分に向き合えますから」
冬馬「……」
修造「僕達も、今までの事は無かった事にして、本気で相手させて頂きます…だから、君達も、本気でぶつかってきて下さい…いいよな?」
美希「うん…真剣勝負、だよ!」
冬馬「…ああ、こっちも本気でやらしてもらう…ありがとうよ」
翔太「あの冬馬くんがデレるだなんて…雪でも降るんじゃないの?」
北斗「降るのならフェスが終わってからにして欲しいね」
冬馬「うっせえ!!せっかくいい雰囲気だったのによ!!」
冬馬「ったく…行くぞお前ら」
翔太「はいはい…じゃ、また後でね、お互い楽しもうねー」
北斗「久しぶりにいい勝負ができそうですよ、…松岡さん、でしたっけ?冬馬を説得してくれてありがとうございますね、それじゃあエンジェルちゃん達、またね!」
修造「…ね?いい人達だったでしょう?」
美希「いい人っていうか…ヘンな人達ってカンジ…」
響「でも…これでやっと真剣に戦えるんだな!」
貴音「ええ…私達の実力を、ぶつける時が来たのです!」
修造「そうだ!相手も本気で来るんだから、お前らも失礼の無いように相手しろよ!!分かったか!?」
一同「はい!!!」
今日はこれで終了です、冷蔵庫買いに行くので明日以降から再開します。
度々時間を開けてしまって申し訳ないのですが、今後とも宜しくお願いします。
お久しぶりです、再開します
トリップ付け忘れてたよチクショウ
変わりますが>>1です
スタッフ「プロジェクト・フェアリーの皆さん、そろそろ準備して下さーい!…それと、向こうのステージではジュピターの皆さんが準備を始めてますよ!」
スタッフ「向こうのステージに負けないくらい頑張って下さいね!」
美希「はいなの!…皆、全力でいくよー!!」
美希「765プロー!!」
『ファイヤー!!』
美希(…ハニー、皆、絶対に優勝するからね!)
修造「…ついに彼女達の決戦が始まろうとしています」
修造「厳しい目標でした…たった半年とちょっとという期間は、IUを狙うにはとても短い時間でした」
修造「しかし彼女達はどんな事があっても諦めなかった…そしてその結果、やっと土俵に立つ事ができたのです」
修造「…いやー素晴らしいよね~、決勝戦って言う響きが素敵だよね」
修造「特に、優勝を賭けてのライバルとの最終決戦っていうシチュエーションが凄く燃えるよな!!うんうん!!」
修造「よーし俺も暑くなって来た!!この元気を彼女達にも分けてあげましょうか!!」
修造「はい、修造式応援太鼓セット設置完了!!…僕は、本気で応援させて頂きます!!さあ行くぞ!!」
P「松岡さん!!何やってるんですか!?そんな事したら迷惑かけちゃいますよ!!」
律子「そうですよ!この間のオーディションの件、忘れたんですか!?」
修造「お、赤羽根さんに律子さん!一緒に応援しませんか?気持ちいいですよ!!」
律子「ふざけてないで!早く片付けて下さい!!」
修造「す、すみません…」
『応援団撤収!!撤収!!』バタバタバタバタ
P「…何だあの人達?まあいいか、それより松岡さん!もつフェスは始まっちゃいましたか!?」
修造「いえ、丁度これから始まる所ですよ…ってあれ?お二人だけですか?」
律子「ええ、急にお仕事が入っちゃって…皆来れなくなっちゃったんですよ」
P「それでも社長が俺達だけはって言ってくれて、急いで駆けつけたんです」
律子「ほんと、伊織と春香を説得するのがどれだけ大変だったか…特に春香なんて、『昨・日・の・こ・と』がありますからね!」
P「さ、さぁなんの事かな?」
律子「ハァ…ま、今更止めはしませんけどね、お互い両思いだったみたいですし…でも、くれぐれもスキャンダルは起こさないように!!ま 美希はまだ15歳ですからね!?」
P「は、はい…分かりました…肝に銘じます…」
律子「よろしい…あ、松岡さん、昨日の夜の事、ビデオに撮ってあるので見ますか?」
P「ちょ!?いつの間に撮ったんだよ!?」
律子「そのうち結婚式にでも流してみようと思いましてね…そうだ、DVDにして販売すれば売れますかね?」
修造「ではそれまで楽しみにさせて頂きます!知り合い皆に配っちゃうぞ~!」
P「本当にやめて下さい…」
訂正
律子「ハァ…ま、今更止めはしませんけどね、お互い両思いだったみたいですし…でも、くれぐれもスキャンダルは起こさないように!!ま 美希はまだ15歳ですからね!?」 ×
律子「ハァ…ま、今更止めはしませんけどね、お互い両思いだったみたいですし…でも、くれぐれもスキャンダルは起こさないように!!美希はまだ15歳ですからね!?」 ○
『お待たせしました!まもなく開始します!』
P「…いよいよですね」
修造「ええ…彼女達の、最終決戦です」
律子「あの子達…大丈夫でしょうか?ヘンな所で失敗したら…」
修造「大丈夫です、例え失敗したとしても、彼女達なら乗り越えられます、それに…」
修造「彼女達には『作戦』がありますから…」
ーステージー
響「…いよいよだな」
貴音「ええ…私達の最後の戦いです」
『プロジェクト・フェアリーの皆さん!お願いします!』
美希「…皆、行くよ!ミキ達の特訓の成果、出し切って行くよ!!」
響「うん!自分達の気持ちを皆に伝えるぞ!!」
貴音「ええ!私達心で、会場に華を咲かせましょう!!」
美希「…うん!じゃあ行くよ!!せーのっ!!」
『マリオネットの心!!』
短めですが今日はここまでです
だいぶ遅れてしまってすいませんでした
再開します
P「なん…だと!?」
律子「マリオネットの心…?松岡さん、これって…」
修造「その通り!新曲です!!」
P「えぇっ!?この短期間で新曲を!?」
修造「はい、いや~ちょっと知り合いの柏木さんに無理言って作ってもらったんですよ」
律子「そうじゃなくて!こんな短い時間で覚えさせたんですか!?」
修造「…そうです、確かに無茶だってことは承知の上です、しかしジュピターに勝つには実力だけじゃ、どうしても無理なんです」
修造「どうすればいいのかな?…簡単ですよ、ジュピターよりも大きな『インパクト』が必要なんです」
律子「それで新曲を…ですが、本当に大丈夫なんでしょうか…?」
修造「きっと大丈夫です、僕達は彼女達を信じてあげましょう、後はファンの皆様が決める事です…」
ーーー
修造「ついにフェスが終了しました、僕…いや、彼女達の作戦の成果が出たのかかなり接戦が続き、IUの歴史に残るいい勝負だったと思います」
修造「…早く結果が知りたいか?不安でいっぱいなんじゃないか?…お前惑わされてんじゃねえよ!!」
修造「あいつらは全力を出し切って頑張ったんだよ!!勝ち負けが決まったって頑張ったという事実はいつまでも残るんだよ!!」
修造「結果が全てなんじゃない!!その過程も大事なんだよ!!お前のその間違った考え…全てを消しちゃえ!!」
律子「うるさーい!!静かにして下さい!!」
修造「すいませんっ!」
ーステージー
美希「ハァ…ハァ…み、皆!ありがとうなの!!」
『ワアアアアアアア!!!!』
響「は、はは…なんだか全部吐き出した気がして倒れそうだぞ…」
貴音「響、しっかりして下さい、倒れるのなら結果を聞いてから…」
美希「貴音も落ち着くの、倒れちゃったらアンコールに応えられなくなるよ?」
響「うっ…そ、そうだな、ごめんよ美希」
貴音「…私も狼狽してしまい申し訳ありませんでした」
美希「ローバイ…?ま、気にしなくていいの、ミキも少し怖いし…それに…」
美希「プロデューサーにまた怒られちゃうの、どんな時でも笑顔でいろって」
響「…そうだな、自分もう少し頑張ってみるぞ!」
貴音「そうですね…私も、覚悟を決めましょう」
スタッフ『…あーあーマイクテスマイクテス…えー、只今結果が出ました!!結果を発表します!!!』
美希「…いよいよ、だね」
響「あわわわやっぱり緊張してきたぞ…」
貴音「おおお落ち落ち落ち着いて下さい響!!」
美希「ふ、二人ともロレツが回ってないの…」
スタッフ『平成○○年度、第×回、IUの優勝者は……』
響「っ…!」
貴音「どうか…」
美希(…お願い!!皆の為にも、ミキ達の為にも!!)
スタッフ『…プロジェクト・フェアリーの皆様です!!おめでとうございます!!』
貴音「……」
響「……は?」
美希「……え?」
『よっしゃああああああ!!!』
『おめでとおおおおお!!!』
『キャー!!四条さーん!!』
『わあああああああ!!!』
美希「…ウソ、ミキ達…ホントのホントに優勝したの?…間違いじゃないんだよね?」
貴音「やりました…私達が優勝したのです!!…あ、…コホン、と、当然の結果、でしたね」
響「た、貴音、こんな時まで落ち着かなくたって…うわあああん!!」
美希「響はもっと落ち着くの!泣いてたらプロデューサーに怒られちゃうの!まだアンコールもあるんだよ!!グスン…」
冬馬「…見事にやられたな」
北斗「まさか新曲で勝負してくるなんてね、俺も驚いたよ」
翔太「なんだか僕たちカッコ悪いね~、お姉さん達のステージも見たいし、早く上がろうよ」
冬馬「…そうだな、…皆!今日は見てくれてありがとうな!!」
翔太「負けちゃったけど、楽しんでくれた?」
北斗「また今度、会えるかどうか分からないけど…その日まで待っててね、エンジェルちゃん達!」
『キャアアアアアアアアア!!!』
近いうちにまた再開します(大嘘)
いつの間にか二ヶ月経ってたよ…再開します
美希「…ほら!響!貴音!ファンの皆が待ってるの!早く準備するの!」
響「ゔぇっぐ……分がったぞ!」
貴音「さぁ響、顔を拭いて…」
美希「…二人とも、準備できた?」
響「バッチリだぞ!!」
貴音「準備は万端です」
美希「よーし、みんないくよー?765プロー!?」
『ファイヤー!!』
ーアンコール後ー
美希「ただいまーなの!…あ!ハニーと律子…さん、ミキ達優勝したよ!」
P「おかえり!美希、皆、優勝おめでとう!よく頑張ったな!」
律子「ほんと、みんな凄かったわよ!…とにかくお疲れ様、これでひと段落ついたわね」
響「ふふん、自分達カンペキだからな!このくらい余裕さー!」
律子「あら、アンコールの時涙目になってたのは誰かしら」
響「うっ…そ、それは…その…」
貴音「良いではないですか、泣いている響もまた可愛らしいのですから」
響「かわっ…!?た、貴音!?ななな何言ってるんだ!?」
美希「焦ってる響も可愛いの」
響「うぎゃー!!2人してからかわないでくれよー!!」
『あははははは!!』
美希「…あれ?そういえばプロデューサーは?」
ーーーー
黒井「…よくもまぁノコノコと戻ってこれたもんだな」
冬馬「…挨拶くらいさせてくれたっていいだろ」
黒井「黙れ!…よくも我が961の名に恥をかかせ、尚且つあの憎き765プロに醜態を晒すようなマネをしてくれたな!」
冬馬「俺達は正々堂々と勝負をしただけだ!それの何が恥だって言うんだよ!」
黒井「ええい黙れ黙れ!765プロ如きに敗北するなどあってはならない事なのだよ!」
翔太(ほんと、無駄にプライド高いんだから…)
黒井「それに約束は約束だ、貴様らは今後一切961プロに出入りする事を禁じる、二度とその面を私に見せるな!」
冬馬「おいまだ話は終わって…」
黒井「貴様らと話す事などない!さっさと消え失せろ!」
『ちょっと待って下さい!!!』
このSSまとめへのコメント
乙乙☆すげーよかった
松岡さんだったら本当にこんな調子でアイドルプロデュースしてくんだろうなと思ったww
稀に見る良ssだった~ありがとう
さすが松岡さん!!w
素晴らしいssでした