【安価】チート従者を連れて異世界転生【コンマ】 (79)

なろう系テンプレ転生を安価(主に選択肢)とコンマでやるスレ
RPGの仲間キャラみたいな従者を作成する転生チートを持ってナーロッパ系異世界でなんやかんやする感じ

地の分多め
ファンタジー系の雰囲気重視
読者参加型エログロありなろう小説と思ってくれれば大体OK

【このスレで発生しうるもの】
 エロ(純愛凌辱問わず)
 グロ(軽い流血から部位の破壊や内臓ぶちまけまで)
 シリアス
 ほのぼの

 俺TSUEEE(主人公の成長次第)
 俺SUGEEE(主人公の成長次第)
 俺YOEEEE(主人公の成長次第)
 従者TSUEEEEE
 ハーレム

 NPC(現地人)の裏切り
 NPC(現地人)のNTR
 NPC(従者含む全員)の死亡
 主人公の死亡

【このスレで発生しないもの】
 従者の裏切り
 従者の精神面でのNTR(展開次第で主人公以外に抱かれる/犯される可能性はある)

「はー、なるほどねぇ……こういう形になったんだ」


俺は椅子の背もたれに体を預けて、手元の手帳をめくりながら呟いた。

大きさはYシャツの胸ポケットにギリギリ入る程度。
厚みも大体そのくらいで、一般的なスマホと同じか一回り大きいくらいだろう。
装丁は本格的な皮張りなのがちょっと高級感があっていい。

その最初のページには、こう題が書かれていた。


【従者生成の手引き】


題の下には「従者生成」とやらのルールが並んでいる。

どれも文体は固くなく、パッと見てそうなんだと分かるようになっていた。
ページを進めてみてもそれは同じだ。
2ページ目からの「注意事項」だの、4ページ目からの「おすすめの構成」だの、ゲームの説明書や攻略wikiじみた雰囲気がある。
ところどころに挟まれたデフォルメの挿絵もそれを助長している。

思わず笑いがこぼれる。


「はは、なんというか……。
 意外とユーザーフレンドリーなんだな、死後の世界って」

よく晴れた冬のある日のこと。

俺は死んだ。
そりゃもうごく普通に、大変ありふれた感じで。

死因は病死だった。
まだ若い身空でというのは少々不運かもしれないが、病とは長い付き合いだったから覚悟はそれなりにできていた。
少なくとも意識が途絶える前に両親とも話ができたし、突然の事故死なんかと比べればまだマシだろう。

ただ、覚悟はあっても人生への未練はタラタラだ。

体の負担から出来なかった遠出や旅行。
食事制限のために味わえなかったネットで紹介されていた美食。
テレビの中で輝かしい笑顔を見せていたスポーツ選手のように体を思いっきり動かしてもみたかった。
恋愛にも縁のない人生だった。
優しい看護師さんに胸を高鳴らせた次の週、彼氏ができたと自慢されて儚く砕け散った初恋が精々だ。
デートだのなんだのは夢のまた夢。

行きたい場所、やりたい事は山のようにあって。
でもどうしようもないんだと、つまらない諦めの中で俺は死んだ。


のだが。


「ようこそ、■■ ■■さん。
 あなたの死後のプランを案内します」


まさかの続きがあったのである。

死んだと思ったら目が覚めて。
病院を思わせる、けれど明らかに現世っぽさのない真四角の白い部屋に居て。
目の前にはなんともファンタジックな古めかしい本が浮いていて。

ここは死後の世界で、これからどうするかを決めてくださいねときたものだ。

そりゃもう混乱した。
変な声を出して辺りを見渡してみたり、なんだこれなんだこれと独り言を呟いてみたり。
ちょっと前に全身を包んでいた諦めなんかどっかに飛んで行っていた。

ただ、落ち着くのも早かった。
浮いている本がやたらと親切だったからだ。


「こ、ここはどこ!?」

「あなたがた人類が一般に死後の世界と呼ぶ場所です。
 ■■ ■■さんは西暦2021年■月■日■時■分(UTC+09:00)に死亡しました。
 希望があれば死亡時の状況を第三者視点からの映像として再生可能です」

「しご……死後の世界?
 え、うそ、そんなのあったの!?」

「存在しています。
 人類が死後の世界を定義し一般認識として広まって以来、我々は運営されてきました。
 希望があれば運営の記録を年表として確認可能です」


一事が万事こんな感じ。
もれた疑問にはノータイムでハッキリと回答が返されて、それが混乱への特効薬になったわけだ。

その後、落ち着いて色々と聞き出してみた結果は以下の通り。


ひとつ。
ここは本当に死後の世界で、おおむね神様っぽい何かが運営している。
正確には人間の集合意識が持つ力がうんぬんらしいけれど、大事な事とは思えなかったから置いておく。
ともかく、死んだら誰もがここを経由して色んな場所へ振り分けられるんだそうだ。

ひとつ。
案内人がシステマチックな本なのは、俺が明確な宗教観をもっていなかったため。
一定の信仰心があれば天使だの閻魔だのが出てきていたらしい。
スマホやらPCやらに親しんでいたからそれらをベースに、死後の不思議感をプラスしたんだとか。

ひとつ。
振り分け先は死者の宗教観によって決定される。
天国と地獄があると信じていたらそのどちらかに。
輪廻転生を信じていたら記憶を消してもう一度現世に。
何もないと信じていたら存在を抹消して永遠の無に、といった具合。

ひとつ。
では俺はどこに振り分けられるのかというと。


「……異世界転生?」

「はい。
 ■■ ■■さんが生前に親しんでいたインターネット上の小説投稿サイトに多く存在するものと同一の認識で問題ありません。
 近年、死後に力を得て異なる世界へ旅立つという信仰が一定の広がりを見せた事を受け、我々は死後のプランに新たに異世界転生を加えました。
 ■■ ■■さんの持つ願望はこれに該当します」

「あー、うん。
 確かに結構読んでたしね。
 信仰……というか憧れは確かにあるかな」


そういう事らしい。

そうして今に至る。
本の案内に従い、いわゆる「転生チート」を得て、地球とは別の世界にやってきたわけだ。

正直に言おう。
めちゃくちゃ得をした気分である。
記憶を持ったまま、健康な体で、やり残したあれやこれやに挑戦できるのだ。
しかもチート付きというのだから、テンションが上がらなかったら嘘ってもんだろう。
入院中の暇つぶしでどっぷり浸かったネット小説漁りだったけれど、死後に役立つとはまさかだった。

「……よし、大体把握できた」


手帳を読み終えて、付属のペンを手に取る。
俺の選んだ転生チートは、手帳として物質化して与えられていた。


名前を【従者生成】という。


読んで字の通り、俺に従ってくれる人間を作り出す能力だ。

生前ろくに運動した経験もなく、学問や技術を胸を張れるほど修めたわけでもない身である。
超人的パワーだの超能力だの魔法だのを獲得したところで上手くやれるとも思えない。
じゃあどうするかと考えて思い至ったのが、すごい事は専門のすごい人にやってもらおうというアイデアだった。
介助がなければ生きていけなかった俺らしいと言える。

これで生み出せる従者の能力はこうだ。


【この世界で天才と呼ばれる人物が生涯全てを努力に費やして得られるレベルの能力を初めから持っている】

【主に絶対に従い、絶対に裏切らない】

【どんな境遇、どんな精神状態に置かれようが仕える主の変更は不可能】

【主が望まない限り成長や老化はせず、病気や寿命では死亡しない】


もう破格もいいとこだ。
頼れる相手の居ない見知らぬ土地で、これほど心強いパートナーもいないだろう。

ただ、死後の世界にも制約はあるらしく、いくつかのルールがある。


【最初の1人は無条件で作れるけれど、2人目からはポイントが必要】

【ポイントは俺が幸福感や達成感を得る度に少しずつ溜まっていく】

【作り出せるのは3人まで】

【人数制限は従者が死亡しても回復しない】


それと、注意事項もいくつか。


【従者は命令には従うけれど、内容によっては全力を発揮できないことがある】

【例えば清廉潔白な騎士に略奪や虐殺を命じても、精神状態によって剣先が鈍ることがある】

【さらに、そうした事を繰り返して忠誠心を失いきるとただ命令に従うだけの人形になる】

これらを改めて把握して、俺は現在地を見渡した。

今居るのはそこかしこに木目の走る、暖かい雰囲気のログハウスだ。
置いてある家具は木製の机と椅子が1組、清潔なシーツが敷かれたベッドが1つ、ファンタジー風の衣類と旅の道具が収まったタンス。
他には簡易的なキッチンとシャワールームにトイレ(驚いたことに水回りは地球日本の現代風だった)
地下には多種多様な食料が保存されているのも確認した。

曇りのないガラス窓から外を見ると広がっているのは林だ。
辺りに見えるのは木と土ばかり。
空は葉で覆われて良く見えないけれど、日差しからすると多分晴れた午前だろう。


転生チートを選び終えて白い部屋を旅立った途端、俺は突然ここに居た。

やたらと現代的で、人里から離れていそうな事以外は随分暮らしやすそうだと喜んだものの、これは一日限定らしい。
ここを旅立つか、明日の正午になるかすると跡形もなく消えてしまうのだとか。
とても残念な話だった。


それでも最初の従者を作る前に2度目の人生が終わらないようにというセーフティーとしては満点だ。

手帳の白紙のページを開いてペンを持ち、1人目の従者の設定を書き込んでいく。
たっぷりもらった猶予にまかせて、じっくりと吟味を重ねながらだ。


>>下1 従者の肉体年齢と性別

//19歳 女性


年齢と性別を書き終えて、次は職業をどうするかと考える。
RPGによくある「戦士」とか「魔法使い」とかのあれだ。

ここはそのまま従者の能力の直結するのだから、慎重になった方がいいだろう。
俺は少しページを戻し、手帳の「おすすめ」欄をチェックする。

【1人目はこのおすすめから選ぶ】 べきだ。

これ以外のピーキーな職業……例えば「踊り子」や「遊び人」を選んだ場合、異世界を楽しむまで生き残れるかどうかちょっと怪しい。
中世風ファンタジーという事は、魔物のような生き物もいるかもしれないし、盗賊がうろついている可能性もあるのだ。

【そういった楽しみは2人目以降】 にしておこう。

【戦士】
 攻撃的戦闘のエキスパート。
 近接戦闘において最高の攻撃力を持つほか、弓の扱いにも長ける。

【騎士】
 防御的戦闘のエキスパート。
 誰かを守る役割では並ぶ者が居ない。

【狩人】
 弓と罠、追跡と探索のエキスパート。
 放たれる矢は一発必中、隠れ潜んだ獲物を確実に感知し、採取や探索も得意。

【盗賊】
 毒と罠、隠密と探索のエキスパート。
 危険な薬品の扱いに長け、闇に潜むことを得意とするるほか、訓練された目と鼻は宝の気配を逃さず物品の価値を軽々と見抜く。

【魔術師】
 世界の現行法則を無視する魔術のエキスパート。
 言葉ひとつで放たれる不思議の業は数多の困難を容易く打ち砕く。

【錬金術師】
 世界の現行法則の限界を超える錬金術のエキスパート。
 熟練の手から生み出される品々は、既存の物品を素材とするとは思えない奇妙かつ強烈な効果を持つ。

【神官】
 異世界の神々の力を借りて行使する奇跡のエキスパート。
 傷や病の治療において並ぶものはなく、多少の近接戦闘と攻撃的な術も行使できる。

【薬師】
 薬品類のエキスパート。
 治療用の薬と様々な毒の扱いに長けるほか、採取行動では並ぶ者がなく、多少の術も行使できる。



>>下2 従者の職業選択

//19歳 女性 錬金術師


>>下1-3最大コンマ 従者の容姿 (年齢は無視できない)

//19歳 女性 錬金術師
//金髪 短髪 元気ハツラツな顔立ち 爆乳 肉付き良好


>>下1-3最大コンマ 従者の性格

//19歳 女性 錬金術師
//金髪 短髪 元気ハツラツな顔立ち 爆乳 肉付き良好
//メスガキ


従者の容姿と性格をこれでもかと、溢れる願望のままに書き綴り終えた。

見ていてこっちが元気になるような明るい顔立ちに、輝く金の髪。
そして爆乳。
それとエロボディ。
さらに性格は力強く一言、メスガキ。


「……まずいな。
 早くも興奮してきたぞ」


少々の恥ずかしさもあるけれど、ここは妥協できない。
作れる従者は3人だけで、しかも人生を預ける相手なのだ。
そりゃあ好みをたっぷり反映させないと嘘だ。


そうして次は、自分に対して従者が初めから持っている感情の欄に移る。

……ここも職業と同じだ。
本来は自由に書き込めるが、流石に 【1人目との関係を自由にしすぎる事はできない】

極端な事を言ってしまえば俺に理由のない憎しみを持った従者を作ることもできる。
だけどそんな相手とこの世界での生活基盤を作るまで頑張れるかというと、まず無理だ。
この欄はやはりおすすめから選ぶことにする。

【そういった楽しみは2人目以降】 にしておこう。

【忠誠】
 よく躾けられた忠犬のような感情。
 主人の役に立ち褒められることがとにかく幸せ。

【恋慕】
 淡い恋心。
 見つめ合い、手を繋ぐだけで喜びがあふれてくる。

【庇護】
 弟や息子に対するような保護欲。
 主を守り成長を見守ることが最大の幸福。

【信頼】
 兄や父に対するような感情。
 主に寄り添い付き従うことに安心を覚える。

【友情】
 十年来の友人に対するような感情。
 対等に意見を交わし互いを尊重し合う関係を楽しんでいる。

【依存】
 主がいなければ生きていけない異常精神。
 主のそばに置かれ、目を向けられることだけが人生の意味。


>>下2 主人公に対する初期感情

//19歳 女性 錬金術師
//金髪 短髪 元気ハツラツな顔立ち 爆乳 肉付き良好
//メスガキ
//恋慕

従者キャラメイク終わり
これで進めていく

ごめん忘れてた


>>下1 従者の名前 (あんまり変な名前は安価下、名無しで錬金呼びでも可)

OK、名無しでいきます

最後の項目、自分への感情を書き込むのは少し時間がかかった。

恋慕。
つまりは初めから俺に恋をしている、ということ。
手を繋ぎたいと言えば喜んで握ってくれて、抱き締めたいと言えば真正面から受け入れてくれるような思い。
そんなものを植え付けるのは許されるのか、という考えはどうしてもある。

……ある、のだが。


(元気な、金髪の、可愛くて生意気で。
 しかもエッチな体の女の子がだ。
 俺を好きで好きでたまらなくてずっと一緒にいたいと思ってくれる……?)


それを簡単に跳ねのけるぐらいに誘惑が強すぎる。
ペン先はじわじわと紙面に近付いていく。
止めなければと理性は抗議するものの、抵抗はあまりに儚かった。

湧き上がる罪悪感から思わずログハウスの中をチラチラとうかがってしまう。
もちろん、誰も居ない。
なのに何度も視線をさまよわせて、窓から覗く目もない事をしっかり確認して。


(……恋、慕)


確かに2文字、震える手で書き込んで、しまった。

途端、部屋の中に、ポン!と軽い爆発音が響いた。


「うわっ!」


極度の緊張下にあった俺は当然それに耐えられない。
ペンも手帳も取り落として音の出どころ、背後へと振り向く。

しかし何も見つけられない。
ただ、何もなかったわけではない。
何も見えなかった、という意味だ。


「か、火事か!?」


もうもうとした真っ白い煙。
床からとんでもない勢いで沸き上がったそれはあっという間に部屋中を覆いつくそうとしていた。

俺は慌てて消火器を探そうとして、そんな物はどこにもなかったと思い出した。
部屋にあったのは最低限の家具とファンタジー風の旅の道具と、あとは食料だけ。
火を消し止めるために使えるものはキッチンの水くらいだろうが、水を溜めるものは小さな鍋しかない。


冗談ではなかった。
何もできなかった1度目の人生に続いて、2度目まで何の楽しみもなく終わるなんてとても許容できない。
しかもめちゃくちゃ苦しいと聞く焼死なんて絶対に嫌だ。

(こういう時は、確か)


病室のテレビで見た対処を必死に思い出す。
火事で一番危険なのは確か煙だったはずだ。
危険な気体を吸い込んで気絶すれば、炎の中ではもうどうやっても助からない。

そこまで考えて即座に服の胸元を引き上げて口と鼻を覆い、床に身を投げ出した。


(あとはこのまま、火が回り切る前に這って部屋を出れば……!)


と、決死行の覚悟を決めた瞬間。


「……ぷっ、くふ、あはははは!」


状況にあまりにもそぐわない、底抜けに明るい笑い声がこだました。

「へ?」

「ゃ、やだぁ、ぷふっ。
 ご主人様ビビりすぎぃ……!」


混乱する俺をよそに声は続く。
くすくすけらけらと、それはもう楽しそうに。
辛抱たまらないといった具合だ。

何事だ、一体誰だ、と呆けること数秒。
ふと目と鼻の先に転がった手帳を見つけて、あ、と思い至る。

死後の世界で出会った案内人、つまりは神が保証したセーフティーエリアに居る自分以外の誰かなんて、答えは一つしかない。


「あー、もうだめ、笑っちゃった。
 すっごい勢いでビターン!っていくんだもん!
 大丈夫? ご主人様ケガはないですかぁー?」


そう結論すると同時に、煙はあっという間に部屋の一点を目指して急速に集まり始めた。
行く先はもちろん、からかうような弾む声の元へ。

煙が薄れ、最初に見えたのは足先からだった。
ふくらはぎまでを覆う編み上げブーツ。
その上には膝上までの長さの、いわゆる二―ハイソックス。

目を凝らす俺は当然見逃さなかった。
靴下と肌の境、そこに乗る、指を沈めればどれだけ気持ちいいかと夢想させられる柔肉。

しかも、それは一つだけではない。
ソックスのほんの少し上、左のふとももをギュッとベルトが締め付けているのだ。
肉付きを強調する力はむしろそちらの方が強い。

(二段式ロケット……!)

というどこかで聞いたような言葉が脳内を駆け巡る。
ベルトの外側のポケットに差し込まれた謎の道具の正体もろくに考えられない。


「あっ、でも褒めるところは褒めないとね?
 煙だって思ったら吸わないのは大正解!」


次に見えたのは腰回り。
スカートの短さにまずは目を、次に心臓の鼓動を奪われる。
床に伏せている都合上、ちらちらと見えているスカートの中の布と、それが支える丸みを帯びた……!

童貞には直視に耐え切れず目線を更に上げても逃げ場はない。
スカートを止める大きなベルト、こちらには試験管らしきものが幾つか挿さっていたがやはりどうでもいい。
なにせその直上には何もないのだ。

白いおなかと、可愛らしいへそ。
それらが何の守りもなく無防備にさらけ出されている。


「それに割とすぐに私だって分かってくれたみたいだし。
 判断の早さと正確さは大事だよね!
 ご主人様、えらーい」

そうして、最後に。
恐るべき爆弾がやってきた。


(でっっっっっ…………!?)


かい。

明らかにどでかい。
そして余りに柔らかい。
擬音で表すなら最低でも「どたぷん」が必要になってくるだろう。
手に収まるサイズなど遥かに超越している。

しかもそれが3本目と4本目のベルトによって強調されていた。
下からは超重量を支えるように、上からは跳ね回るのを抑えるようにきゅっと絞られ、トップとアンダーの恐るべき落差をこれでもかと示している。

ダメ押しには上半身を覆う服だ。
形状は前世でも見慣れた通常のYシャツに近い。
が、なんと……ボタンが止められていなかった。

ベルトのお陰ではだけるような事にはなっていないが、当然のように中央の深い谷ははっきりと目に飛び込んでくる。


「……くす」


そこに、何かが挿しこまれていく。
白で満たされた試験管だと見て取れたそれは、視線を惹きつけて離さない爆乳の上からゆっくり、ゆっくりと、焦らすような速度で消えていき。
最後に細くたおやかな指でトンと押されて、外からでは完全に見えなくなる。

改めて見せつけられた深さに、生唾を飲み込んだことさえ少しの間自覚できなかった。

「あーぁ、全然聞いてなかったですよねぇー?
 せっかく褒めてあげたのになー」


だが、いつまでも眺めていたかった絶景はパッと隠される。
見るからに丈夫そうな黒地の生地に金糸でいかにもファンタジックな文様が描かれたマント状のローブでだ。

男好きのしすぎるエロボディのせいで気付かなかったが、ずっと羽織っていたらしい。
それの前を合わせられて、てるてる坊主のようになってしまった。
外から見えているのはもうブーツだけで、露出はあっさりとゼロになっている。


「えっ、あ、いや、これはっ」

「言い訳、通じると思ってるんです?
 あーんなに目が血走ってたのに」


何も見えなくなってようやく呪縛が解けて、慌てて顔を上げる。


「ふふっ、やーっとこっち見た。
 どうです?
 ご主人様のご注文通り、生まれられてる?」


芸術品があった。

限度いっぱいだと思っていた心臓が、さらにどでかく一発跳ねる。

光り輝くような黄金の髪。
それと同じ色の、活発そうな愛嬌たっぷりの双眸。
一つの曇りもない、天使のような美貌がそこにあった。

なのに、表情だけは印象を裏切っている。
俺の反応が楽しくてたまらないというようにニヤニヤと、小悪魔めいた悪戯な笑みだ。

余りにむごい。
反則もいいところだ。
体と、顔と、性格と、そのギャップがあまりに俺にとって致命的すぎる。
こんなもの、一瞬でどうにかなるに決まり切っていた。


「っか」

「かー?」

「かわ、いい」


だから問いかけにはそう返すのが精一杯で。


「……えへへ」


俺の言葉がそんなに嬉しかったのか。
ふにゃり、なんて音が似合いそうなほどにだらしなく、幼い少女のように緩んだ笑顔がもうどうしようもないトドメの一撃だった。

「じゃ、改めて!
 ご主人様の最初の従者、錬金術師でーす!
 ほら、立って立って!」


パタパタと駆け寄ってきた錬金術師が俺に手を差し伸べる。

衝撃的すぎてうっかり忘れていたが、そういえばまだ床に這いつくばったままだった。
最初の挨拶がこれでは流石に格好がつかない。
ありがたく手を取って……その小ささと柔らかさにまた一つ心を射抜かれながらも立ち上がろう。

と。

して。


「あぁ、うん、ありがとう。
 これからよろしく、錬金じゅ……」


言葉が止まる。

なるほど、と心の中でもう一人の俺が頷く。
ローブの中のシャツ、ノースリーブだったのか、と。

「あーっ、どこ見てるんですかー?」


大きく広く、それこそ頭が突っ込めそうなほど広い独特なローブの袖の向こう。
そこには何にも覆われていない腕が、腋までぽっかりと見通せていた。

初めからそれだけならドキリとするだけだったろう光景。
けれどあけっぴろげな物を一度隠されてからの追撃は、油断もあって破滅的な威力である。
錬金術師の生肌というワードから、さきほど目に焼き付いたばかりの鮮明すぎる艶姿を連想してしまえばなおさらだ。


あっさり再び顔を出した小悪魔に頭を真っ赤にゆで上げられながら、とりあえず俺は一つ反省した。
つまり。


「ご主人様、へんたーい♪」


いくらなんでも1人目からやりすぎたのでは?
という事を。

今日は終わりよー

日本人はカス民族。世界で尊敬される日本人は大嘘。

日本人は正体がバレないのを良い事にネット上で好き放題書く卑怯な民族。
日本人の職場はパワハラやセクハラ大好き。 学校はイジメが大好き。
日本人は同じ日本人には厳しく白人には甘い情け無い民族。
日本人は中国人や朝鮮人に対する差別を正当化する。差別を正義だと思ってる。
日本人は絶対的な正義で弱者や個人を叩く。日本人は集団イジメも正当化する。 (暴力団や半グレは強者で怖いのでスルー)
日本人は人を応援するニュースより徹底的に個人を叩くニュースのが伸びる いじめっ子民族。

日本のテレビは差別を煽る。視聴者もそれですぐ差別を始める単純馬鹿民族。
日本の芸能人は人の悪口で笑いを取る。視聴者もそれでゲラゲラ笑う民族性。
日本のユーチューバーは差別を煽る。個人を馬鹿にする。そしてそれが人気の出る民族性。
日本人は「私はこんなに苦労したんだからお前も苦労しろ!」と自分の苦労を押し付ける民族。

日本人ネット右翼は韓国中国と戦争したがるが戦場に行くのは自衛隊の方々なので気楽に言えるだけの卑怯者。
日本人馬鹿右翼の中年老人は徴兵制度を望むが戦場に行くのは若者で自分らは何もしないで済むので気楽に言えるだけの卑怯者。
日本人の多くは精神科医でも無いただの素人なのに知ったかぶり知識で精神障害の人を甘えだと批判する(根性論) 日本人の多くは自称専門家の知ったかぶり馬鹿。
日本人は犯罪者の死刑拷問大好き。でもネットに書くだけで実行は他人任せ前提。 拷問を実行する人の事を何も考えていない。 日本人は己の手は汚さない。
というかグロ画像ひとつ見ただけで震える癖に拷問だの妄想するのは滑稽でしか無い。
日本人は鯨やイルカを殺戮して何が悪いと開き直るが猫や犬には虐待する事すら許さない動物差別主義的民族。

日本人は「外国も同じだ」と言い訳するが文化依存症候群の日本人限定の対人恐怖症が有るので日本人だけカスな民族性なのは明らか。
世界中で日本語表記のHikikomori(引きこもり)Karoshi(過労死)Taijin kyofushoは日本人による陰湿な日本社会ならでは。
世界で日本人だけ異様に海外の反応が大好き。日本人より上と見る外国人(特に白人)の顔色を伺い媚びへつらう気持ち悪い民族。
世界幸福度ランキング先進国の中で日本だけダントツ最下位。他の欧米諸国は上位。
もう一度言う「外国も一緒」は通用しない。日本人だけがカス。カス民族なのは日本人だけ。

陰湿な同級生、陰湿な身内、陰湿な同僚、陰湿な政治家、陰湿なネットユーザー、扇動するテレビ出演者、他者を見下すのが生き甲斐の国民達。

冷静に考えてみてほしい。こんなカス揃いの国に愛国心を持つ価値などあるだろうか。 今まで会った日本人達は皆、心の優しい人達だっただろうか。 学校や職場の日本人は陰湿な人が多かったんじゃないだろうか。
日本の芸能人や政治家も皆、性格が良いと思えるだろうか。人間の本性であるネットの日本人達の書き込みを見て素晴らしい民族だと思えるだろうか。こんな陰湿な国が落ちぶれようと滅びようと何の問題があるのだろうか?


さて、その後だ。
俺と錬金は改めて自己紹介と挨拶を交わして、これからの話をする事にした。

部屋の中は現代的でまだ実感が足りないが、ここはもう日本どころか地球でもない。
右も左も分からない異世界だ。
さらに旅や冒険どころかまともな生活もできなかった前世である。
慣れるまでは錬金に何事も助けてもらわないといけない。

まずは彼女がどういった能力を持っているかを確認する必要がある。

それなりに長い話になるだろう。
なので俺はキッチンで二人分のお茶を淹れ、錬金の待つテーブルへと戻ってきた。


「粗茶ですが」

「ありがとー、ご主人様。
 へー、緑色。
 緑茶ってやつ?」

「うん、日本の茶葉があって助かったよ。
 紅茶とかはよく分からなくてさ」


……ちなみにキッチンに置いてあった湯呑は魚の漢字がびっしりと書かれたアレだった。
誰が選んだのだろうとなんとなく考えるが、あのシステマチックな本しか該当者はいない。
手帳の挿絵といい、死後の世界の妙なユニークさは一体なんなのだろう。


錬金の前に湯呑を置き、テーブルの反対に移ろうとして、ふと思い立つ。

テーブルはそれなりに大きさがある。
二人並んで座っても狭さは感じないだろう。


「どうかした?」


立ち止まった俺を錬金がきょとんと見上げる。
ぱっちりとした瞳はひどく愛らしい。
ずっと見つめていても飽きる事なんてないんだろうなと思えるほど。

俺も人並みに恋愛に興味のある男だ。
正直な気持ちを言えば、この魅力的な女性と物理的な意味でお近づきになりたい。
肩が触れ合うような距離に並んで話すというのは前世からの憧れの一つなのだ。


(隣に座る、という手もあるのでは?)


通常の初対面ではありえない選択だが、錬金は設定した通り俺に恋慕を抱いているはずだ。
嫌な思いはおそらくされない。

……やっても、許されるだろうか?


選択肢


① 隣に座る (対錬金好感度+1 性欲+1)
② テーブルを挟んで座る (性欲-1)


// 選択次第で主人公の行動は少しずつ変動する。
// 例えば性欲が上がれば段々猿になっていき、下げると賢者になっていく。
// 主人公の状態次第で選択肢も増えたり減ったりする。


>>下1

質問
好感度や性欲の数値が変化すると書いてあるけど上限や下源、現在の数値はどのくらい?

>>58
上限は+50
下限は-50
大きく変動する選択肢もある感じ
初期値は全て±0

//分かりやすいように定期的にこんなん出しときます。
//ステータスは後から増えるかも。増えないかも。


主人公

倫理 ±0 「法律は大事だけど、車が一切通らない深夜の信号無視くらいはまぁ別に」
善性 ±0 「余裕がある時は人助けはする方がいい」
自立 ±0 「他人にそれなりに頼りつつ、自分で出来る事は自分でやろう」
性欲 ±1 「興味は人並みにある」

対錬金

独占 ±0 「本人の気持ちを尊重したい」
好感 ±1 「おたがい気持ち良く付き合っていけたらいいね」


「あ、いや……な、なんでもないよ」


などと、言いつつ。
出来るだけ自然な動きを心がけて俺は錬金の隣に座った。

正直、不自然さが100%だったとは思う。
緊張から手足の関節はガチガチだったし、声も少し上ずっていた気がする。

当然ながら錬金がそれを見逃すわけもない。


「……へー?」


愛らしい顔がニヤニヤと歪むにはほんの少しもかからなかった。


そして次の瞬間には、俺の右肩に重みがかかった。


「っ!」


思わずびくりと体を震わせる。
犯人はもちろん錬金だ。
頬を「にぃっ」と持ち上げて、目をじっとりと細めて、体どころか頭まで俺に預けてもたれかかっている。


「そうですよねー。
 こういう事したいから私をこういう風にしたんですもんねー?」


俺の考えはまるっきり見透かされていた。

からかいを乗せた甘ったるい囁き声。
超至近距離からのそれは吐息さえ感じられる。
もちろん俺にとっては初めての体験だ。


「しょうがないですねー、ご主人様は。
 ふふ、手とか、繋いじゃいます?」


錬金の攻勢は止まらない。
触れあっていた腕が動いて、俺の右手に絡みついた。

小さく柔らかい体温が掌をゆるゆると這う。
しかし、それはゆっくりとだ。
緊張で汗ばみ固まった手に握られる感触はまだない。

心臓が期待に早鐘を打つ中、まだかまだかとその時を待つ。


「あれー?
 したくないんですかー?」


が、錬金の動きはそこまでだった。


「え?」


軽く困惑する。
錬金もその気になって、そういう流れだと思ったのに、と。
掌同士は向かい合ったまま、触れるか触れないかギリギリのところで止まってしまった。

その答えは、なんでとすがるように見やった錬金のニマニマ顔から返される。


「もちろんご主人様からしてくれるんですよね?
 だってぇ、私をこーんな気持ちにさせたくせに自分からは何もできないなんて……。
 そんな情けないことあるわけないですよねぇ?」

「……うっ」


言葉に詰まった。
今まさに受け身になろうとしていたのだから何も返せる言葉がない。

顔面の熱が上がっているのを感じる。
少しどころじゃなく恥ずかしい。
錬金の言う通り、それは情けないにもほどがあった。


「いや、そんなことはない、よ。
 ……い、いいかな?」

「どうでしょー。
 ダメだと思います?」


自分で錬金の感情を設定した以上、そうは思わない。
思わないが、確信を持つのは難しい。
恋愛経験値ゼロの男にそこを踏み切れというのは中々の難題だ。

けれど流石に情けないとまで言われてこのままというのは男としてどうかと思う。

ので、なけなしの勇気を振り絞って錬金の手を握りしめた。


「あっ」


という、小さく細い声にまた少し身を固くして。


「ふふ、ご主人様の手、おっきいね」


それに続いての嬉しそうな感想に、ドキリとしつつホッとする。

ただ、安心もほんのつかの間のこと。
「そういう目的」で握った初めての異性の手は童貞には大変刺激的だった。


小さい。
柔らかい。
温かい。
すべすべで、滑らかで、壊れそうなほど細い。
そして何より、触れているだけで心地良い。


「骨、ごつごつしてる……男の人の手って感じだね」


そんなものがこちらの手を隅々まで探るように撫でていくのだからたまらない。
指同士がこすれ合い、絡まっていく。
錬金の人差し指、その爪が甲をつぅと撫でた瞬間なんて、声が漏れるのを我慢しなければならなかった。


「そ、そっか。
 錬金の手も、その、女の子の手って感じだ」

「うん、女の子だもん。
 ご主人様好みのね。
 ……こういうの、好きなんですよねー?」


覗き込むようにそう聞かれれば、はいと答えるしかない。
やりすぎなほどに性癖を詰め込んだ自覚は間違いなくある。


「はい、よくできました。
 じゃあ好きなだけ握ってていいですよ?
 それで、もーっと好きになってね♪」


からかわれて、くすぐられて、冷静さは遠のいていく。

世の中の恋人たちはよく平然としていられるものだと心の隅で少し思った。
こんな状態でまともに会話が出来るとか、一体彼らはどうなっているのだろう。
掌いっぱいの幸せな感触で茹だった頭では、俺なんて何も考えられないというのに。


……さて、そろそろ話を戻そう。

まさか一日中こうしている訳にもいかない。
いい加減に火照った頭を冷やして、明日からの事について話し合う必要がある。
セーフティーエリアであるログハウスは今日しか存在しないのだ。

頭を落ち着けるためにお茶をすする。
生前から慣れ親しんだ爽やかな若葉の香りは、幾分か心臓を落ち着かせてくれた。


錬金も湯呑をそっと持ち、ふぅふぅと吹いてから口をつけた。


「あ、おいしい」


ぱっと錬金の顔が愛らしく華やぐ。
感嘆をそのまま表に出した笑顔はなんとも輝かしい。
写真に切り取って額に入れればそれだけで何かの賞を取れそうにさえ思える。


「私の知ってるお茶の5割増しくらい美味しいかも。
 ご主人様、お茶得意なの?」

「割とね。
 自由に飲める飲み物は限られてたから、お茶には結構こだわってたんだ」

「なるほどー。
 ……うん、やっぱり美味しい。
 さっぱりしてていいねー」


低温じっくり、苦味少な目で出したお茶は飲みやすくまろやかだ。
お腹からじんわりと広がる温かみに良い香りもあいまって、二人そろってまったりとする。


と、そこで少し気になる事があった。


「あれ?
 緑茶って初めてだったんじゃ?」


錬金は緑茶を目にして確かにそういう反応だった。
なのに5割増しと分かるのはなぜなのか。


「飲んだのは初めてだよ。
 でも知識としてはあるんだよね」

「知識?」

「そ、インストールされてる感じ。
 ご主人様と常識共有できなかったら不便でしょ?」


なるほど確かに。

頷いて、もう一度湯呑に視線を落とす。
つまり漢字まみれコレや手帳と同様のサービスなのだろう。
世の中本当に便利にできているものだ。


「例えば水墨画みたいな風景とか言われたらパッと思い浮かぶし、
 夏といえば素麺だなって思うし、味も分かるよ。
 あと広さで例えるなら定番は東京ドームとか」

「あぁ、あの全然ピンとこないやつ」

「そうそう!
 東京なんか行った事ないもん」


生前にも何度もした、それこそ日本のどこででもされてるだろう雑談だ。
それが遠く離れた異世界でも出来るのは不思議な気分だった。


話を続ける。
錬金にインストールされている知識は他にももちろん色々あった。

俺の生前のおおまかな来歴。
転生前に訪れたあの白い部屋、死後の世界の大体の仕組み。
従者生成チートの能力や制約。

その辺りはまぁ良いとして、大事なのはこの異世界についてだが。


「一般常識はちゃんと入ってるよ。
 普通に暮らす分にはしっかり案内できるから安心していいですよー?
 私がちゃーんと、なーんにもわかんないご主人様を守ってあげますからねー?
 ……まぁ、貴族とか王族とか、そういう世界の方はあんまり分かんないけど」


そういう事だった。

錬金いわく、一般的な「錬金術師」という職業の人間が知りうる範囲のことは知っているらしい。
地理についてもそれなりに把握しているそうだ。

一安心である。
それならば街に入ってから二人でこそこそと、一般市民の生活を覗き見て常識を学ぶ必要はないだろう。


知識についてはこれで把握できた。

ではその次。
錬金術師とはどういった事が出来る職業なのかについて。


「なんでもできるよ」


これにはそんな、あんまりに端的な言葉が返ってきた。


「なんでも……って、言葉通り?」

「うん、ほんとになんでも。
 錬金術って応用の幅がすっごい広いからね。
 やれる事の多さだったら一番なんだから」


戦闘から採取、探索から追跡、狩猟から建築まで。
この世界の錬金術師にできない分野は存在しないと太鼓判を押してくれた。


「ただし、時間と素材があれば、なんだけどね。
 錬金術で作った道具がないとほとんどなんにもできなくなっちゃう」

「あー、なんかちょっとわかる。
 リソースをつぎ込めば最強な感じの職業なわけだ」

「大体そんな感じ。
 ハイコストだとハイリターンで、ローコストだとローリターン」


とても分かりやすい。
しかしそうなると少し心配になってくる。

ゲームで経験があるが、そういった職業は序盤が大変なのだ。
安定した稼ぎを確立するまでは危険がつきまとう事になるのではなかろうか。


「と、思うでしょ?」

「え、違うの?」

「違うのです。
 違わなかったらチート手帳におすすめなんてされないんですよねー」


そんな心配を錬金はけろりと跳ねのける。
繋いだままの俺の手を引いて立ち上がって、ニヤリと笑った。


「普通の錬金術師だったら大変なんだろうけどね。
 私はこの世界で最高の錬金術師ですから?」


ボリュームたっぷり。
ばるんという音が聞こえそうなほどに大きな胸を張っている。


「んふふ。
 早速ご主人様に私のすごいところを見せてあげますねー?」


そうして向かった先はキッチンだった。

どこからガスが届いているのか不思議なコンロに火をつけて、錬金は鍋を温め始めている。
同時にベルトから何本かの試験管を抜き、ビーカーの中で少しずつ混ぜ合わせもしていた。
それを俺は後ろから眺める形だ。
錬金は俺を背にしたまま、作業と並行して説明してくれる。

……だが、どうにも落ち着かない。


「まず錬金術とはどういうものかってところからね。
 簡単に言うと、物の意味を強くする術なのです」


キッチンに錬金の声が響く。
持ち前の明るさも生意気さも今は息をひそめて、真面目な新任教師といった雰囲気だ。
落ち着いた声音のそれは、当然俺の居心地の悪さには関係ない。


「人って、物に意味と目的をつけるでしょ?
 包丁は切るもので、布は包むもの、みたいに。
 この世界ではそういう"人の認識"が持つ力が大きいんだ」


錬金が一つ身動きする度に、ひらひらと揺れている。
スカートとか、シャツの裾とかがだ。
原因はこちらである。

袖の大きなローブは細かい作業には邪魔だったのだろう。
適当に脱ぎ捨てられてしまっていた。
大変に目の毒な、露出の激しい姿に戻ってしまっている。

視線を吸い寄せる力はそれはもうとんでもない。
お陰で言葉がなかなか耳に入ってこないのだ。


「あ、白い部屋でご主人様も聞いたでしょ?
 死後の世界は人の集合意識から生まれて運営されてるって。
 こっちだとそういう力が現世の方にも影響してるって思えばいいかな」

「な、なるほどなー」


生徒の不真面目さに気付いた様子もなく錬金は説明を続けている。

これではいけないと目を閉じて深呼吸し、クールダウンを試みた。


選択肢

① よし、ここからはしっかり説明を聞こう   (倫理+2)
② 気を紛らわすために手伝いながら聞こう (倫理+1 自立+1)
③ 無理だ、どうしても目が引き寄せられる  (性欲+2)


>>下1

今日は終わりよー

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 00:43:19   ID: S:Fa6jRW

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2 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 02:27:29   ID: S:HCysOE

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3 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 22:43:45   ID: S:pNwt2e

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