ナウシカ「カーニバル・ジブリズム!」 (12)

【ジロ・デ・ジブリ】

実況「――最速の二ケツは誰だ!? 第一回ジロ・デ・ジブリ! いよいよ佳境に入りました! 先頭を走るのは天沢・月島ペアだ!」

雫「お荷物だけなんて嫌だ! 私だって! 役にッ!立ちたいんだから!」

聖司「分かった、頼む! もう少しだッ!」キコキコ

実況「月島選手が後ろから押すっ押すっ押す! 絶妙なコンビネーションです!」

キキ「――トンボ! 頑張ッて!」

実況「後続はトンボ・キキペア! 魔女です、後部座席に乗った魔女です!」

トンボ「はぁ、はぁ、重いッ!」キコキコ

キキ「ちょっと! 失礼ねッ!」

トンボ「ち、違うよォ! プロペラの事だよォ!」

実況「中盤の海岸沿いではキキ選手の体重移動、そしてプロペラを利用した滑空ショートカットで観客を魅了したトンボ・キキペアですが、ここにきてプロペラが仇となった!」

俊「ッ! ……ッ!」キコキコ

実況「おおっと! ここで風間・松崎ペアが坂道を登り始めたッ! 本レースは後部選手のアシストが重要な要素! 松崎選手はどんなアシストを魅せてくれるのか!?」

海「……」モグモグ

実況「コロッケを食べています! そして最後尾は――」

メイ「お父さーん。お弁当まだ?」

タツオ「えッ。もう……?」

サツキ「メイッ! 地面に座らないの!」

実況「本大会唯一の三ケツ、草壁トリオ! 絶賛休憩中、開始地点から一キロ先で留まり続けております! 解説のカオナシさん。ここまでのレース、いかがでしょう!?」

カオナシ「アッ……アッ」オロオロ

実況「……」

カオナシ「アッ、アッ……」オロオロ

実況「……天沢・月島ペアが坂道を登り切ったァ! 残る難所は一つ! 風の谷、向かい風横断です! まだまだ結果は分かりません! 最速の二ケツの称号、誰が得るのかッ!?」

【ジロ・デ・ジブリ】

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ナウシカ「カーニバル・ジブリズム!」

【湯婆婆の部屋】

呼んでいるー♪ 胸ーのーどーこかおーくでー♪

湯婆婆「――つまらない誓いを立てちまったもんだよ。出たい者には出演させてやるだなんて。はぁ、ゲストのサンだよ」

サン「サンだッ! 人間が嫌いだッ!」

湯婆婆「突然大声で叫ぶんじゃない! うるさい小娘だねェ」

サン「お前は……にんげ、いや? ……あれ、人間?」

湯婆婆「失礼なッ! お客様とて許せぬッ!」バーン

サン「うわッ!? なんだ今のは! 石火矢か!?」スッ

湯婆婆「避けるんじゃないッ! まったく、とんでもない者がきちまったもんだね」

サン「……」クンクンクンクン

湯婆婆「……なんだい、鼻を鳴らして。最近香水を変えたんだ。良い香りだろう?」

サン「臭いッ! 鼻がもげそうッ!」

湯婆婆「だァァまァァれェェ!」クワッ

スタジオ、半壊。

【湯婆婆の部屋】

シータ「カーニバル・ジブリズム!」

【さわやか・グラサン組】

テレビ『ほんとだもんッ! 本当にトトロいたんだもん! ウソじゃないもん!』

ポルコ「……」モグモグ

ムスカ「豚、そのポップコーンをこちらに寄こしたまえ」

ポルコ「へッ。自分で用意しやがれ」

ムスカ「私はムスカ大佐だ」ドヤァ

ポルコ「賞金稼ぎに階級を言ったって何の意味もねェよ」モグモグ

ムスカ「君も男なら聞きわけたまえ!」ガタッ

ポルコ「何しやがるッ! このッ! 観えねェだろうがッ! 分かった、分かったッてんだ!」ポイ

ムスカ「……」モグモグ

テレビ『家まで競争ッ! あッ、ずるーい!』

ポルコ「……おい」

ムスカ「何だね」モグモグ

ポルコ「この父親、お前に似てやがるな」

ムスカ「なにを馬鹿な」

ポルコ「よく観やがれ。こいつの眼鏡をサングラスに変えて、髪を染めて、背広を着せれば……ほらな?」

ムスカ「そこまで変える必要があるのなら、それはもう、似てないという事ではないのかね」

ポルコ「そんな事はねェよ」

テレビ『おばあちゃん? メイ……。ごめんな。おねえちゃんのとこ行くって、きかねェもんだから』

ムスカ「きっと寂しかったのだろう」モグモグ

ポルコ「そうだな」モグモグ

ムスカ「……そのスパゲッティを一口寄越したまえ」

ポルコ「だから自分で用意しろッてんだ!」

【さわやか・グラサン組】

節子「ドロップー!」

清太「それドロップやない。カーニバル・ジブリズムや!」

※今日はここまで。

パズー「ムスカが死んだ!」
シータ「この人でなし!」

【猩々を少々】

深夜、窓辺

リン「食う?かっぱらって来た」

千「ありがとう」モグモグ

リン「ふう、やれやれ」モグモグ

ヒューン、ポコッ

千「痛ッ! ……石?」

リン「猩々達ッ!」

猩々「A5ノ牛肉、寄越セ」ポイ

千「うわッまた飛んできたッ! 下に何か居る!」

猩々「シャンパン、寄越セ」ポイ

リン「あいつ等また来やがった。夜になると高めの物をたかりにくるんだ!」

千「お客さんじゃないの?」

リン「客なもんかよッ! 無一文の素寒貧だぜありャ」

猩々「木植エタ! 木植エタ!」

リン「勝手に木を植えるなッ!」

猩々「森ノ終ワリダッ!」

リン「はなっから森なんてねぇんだよッ! はァ、あんまりしつこいと湯婆婆が追い返すんだけど、これじゃあきりがねェよ」

千「……あッ! 良いこと思いついた」

リン「ん?」



翌日、油屋の裏手

千「押さないで下さい! 一列ですよー!」

猩々「ヘラクレスオオカブト、寄越セ」

カオナシ「アッアッ」ポイ

猩々「ヤッター!」

猩々「フェラーリ、寄越セ」

カオナシ「アッアッ」ポイ

猩々「ヤッター!」

カオナシ「……アッ」チラ

千「食べちゃダメだからね!」

カオナシ「アッ……」ガク

猩々「カニ寄越セッ!」

千「リンさん! これで解決だよ! 後で全部土くれになるけど!」

リン「千、お前鬼だな」


――
―――
――――

猩々「楽ナ仕事、寄越セッ」

湯婆婆「おだまりッ!」

【猩々を少々】

トトロ「ボォ、ボォ、ボォオオオオオオオ!」

メイ「あなたカーニバル・ジブリズムっていうのね」

※今日はここまで

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