咲「R・須賀京太郎?」(61)
まこ「のう久。なんじゃあれは?」
久「もうまこったら。須賀君を忘れたの?」
まこ「ワシの知っとる京太郎は首を180度回せたりせんぞ。」
久「あれは…そう!きっと麻雀で大切な表情を隠す技を会得したのね。」
まこ「あれじゃ牌も見えんぞ。京太郎は盲牌はできたかの?盲牌できても河の牌は見えんけど。」
久「まこ、須賀君もそろそろ初心者を卒業しないといけないの。初心者はよく鳴きたがるというから多分もう鳴かないと決めたのよ。」
まこ「鳴きたがるから鳴かないようにするのは初心者がやる打ち方じゃけどのう。てかそんなもんはどうでもいいんじゃ。姿こそ京太郎じゃがあれは京太郎じゃなかろうが。」
久「須賀君だけど須賀君じゃない…深いわね。」
まこ「難しい話をしようとしとるわけじゃない。いい加減、現実を受け止めんか。」
R・京太郎「やあ、おはやう。」
まこ「のう、あんたはなんなんじゃ?」
R・京太郎「僕は須賀京太郎だよ。」
まこ「あのな…久も黙っとらんとなんか言ってやりんさい。」
久「本当に須賀君なの?」
R・京太郎「そうだよ。」
久「須賀君ならまず私たちにお茶を入れてその後に部屋を隅々まで掃除してくれるはずだけど?」
R・京太郎「そうだったのか!」テキパキ テキパキ
久「ほら、いつもの須賀君じゃない。」
まこ「久、あんたぁ…」
和「失礼します、って須賀君。掃除ならみんなでやらないと。竹井先輩もまこ部長もなんで須賀君1人にやらせて何見てるんですか!」
優希「元部長はあいかわらずだけど、まこ部長までどうしたんだじょ?」
まこ「わしまで共犯にされた?あれは久が!ってそんな問題じゃないんじゃ!」
和「確かにインターハイでは裏方に回ってもらいましたがいつまでもそういうわけにはいきませんよ!」
優希「京太郎も一応部員だからなー」
久「あら、すっかりまこも悪者扱いね。」
まこ「だからそういう問題じゃないんじゃ!」
京太郎「失礼します!」
咲「すいません、遅くなりました。」
和、優希「えっ?」
R・京太郎「やあ、おはやう。」
咲、京太郎「えっ?」
和「須賀君が2人…そんなオカルトありえませ…」パタ
優希、咲、京太郎「和(ちゃん)!」
優希「お前は誰なんだじぇ!」
京太郎「だー止めろよ!」
咲「京ちゃん?」
まこ「優希、止めんさい!おそらくそっちは本物じゃ。」
優希「本物?」
久「そうね、こっちが本物の須賀君で間違いないわ。なぜなら真っ先に和の胸を見たから。いつもの須賀君なら和と向き合えばまず胸を見るもの!」
京太郎「そうですよって竹井先輩!」
咲、優希「京ちゃん(太郎)…」ジトー
京太郎「そんな目で見ないでくれ…」
R・京太郎「僕も京太郎だよ。」
京太郎「お前は一体なんなんだ!」
R・京太郎「須賀京太郎だよ。」
京太郎「京太郎は俺だよ!」
R・京太郎「僕も京太郎だよ。」
まこ「らちがあかんわい…」
久「まあいいじゃない、雑用要員ができたと思えば。」
優希「タコスは作れるのかー?」
咲「優希ちゃん、そんな問題じゃ…」
まこ「久よ、あんたもそろそろ真面目に考えんかい!」
久「あら、私は引退したのよ?部活に来ることはあっても部の問題に口出しはできないわ。それに今のところ掃除しかしてないからいいじゃない。じゃ、続きお願いね、須賀京太郎君。」
R・京太郎「おお、そうだった。」
咲、京太郎「竹井先輩…」
優希「やるな、竹井先輩!」
まこ「お願いじゃからこういうところは真似せんでくれよ。」
京太郎「で、一体あいつはなんなんでしょう?」
まこ「わからん、ロボットみたいじゃが。いまだに自分の目が信じられんわい。」
咲「ロボットってことは未来から来たのかな?京ちゃんを消しに。」
優希「じぇ?」
咲「京ちゃんがとある人たちに都合が悪くてまだ何もしてない京ちゃんを消しにロボットを送りこんで来たとか。」
まこ「さすがに本の読みすぎじゃ。」
京太郎「ですよね。」
久「ターミネーターね!」
優希「おお、視たことあるじぇ!シュワちゃんが出てたじょ。」
まこ「ロボットだけでもいっぱいいっぱいなのに未来から来たとかもう処理しきれんぞ。」
咲「ね、ね?京ちゃんは何しに来たと思う?」
京太郎「お前、楽しそうだな?」
久「そうねー、私は…」
まこ「いや、その話はもういいわ。」
R・京太郎「終わったよ。あと僕はロボットじゃないよ。」
まこ「あんた、それはさすがに無理があるぞ。」
久「ご苦労様。あと須賀京太郎君なら買い出しもしてくれる筈なんだけど?」
R・京太郎「そうだったのか?」
まこ「まあ待ちんさい、久も悪のりしすぎない。」
久「あら、残念。」
優希「インハイ前の京太郎だじぇ。」
咲「私、京ちゃんにあんな酷いことしてたのかな…ごめんなさい…」
京太郎「安心しろ、少なくとも竹井先輩以外は大丈夫だ。」
久「こっちの須賀君のほうがよく働くし本物はいらないかしら?」
京太郎「じょ、冗談ですよ竹井先輩!」
久「じゃ、買い出しよろしくね!」
京太郎「はい!」
咲、優希「京ちゃん(太郎)…」
まこ「安心せい、そんなことさせんわ。」
R「僕はロボットじゃなくてアンドロイドだよ。」
久「アンドロイド…スマホやタブレットなどの小型指紋認証系機器のOSのことかしら?」
まこ「スマホ片手に何言ってるんじゃ。」
咲「人間型のロボットのことだと思います。特に最近だとAIを搭載してることが多いです。」
京太郎「さすが文学少女だな。」
咲「えへへ。」
優希「私にはよくわからないじぇ…」
まこ「ロボットの中でもまあ人間の形をした物だと思えばいいわ。」
R・京太郎「だから僕はロボットじゃなくてアンドロイドだよ。」
京太郎「ガンダムをモビルスーツ、エヴァンゲリオンを人造人間だと言い張るオタクみたいだな。」
咲「よくわからないよ、京ちゃん…」
京太郎「実は俺もよくわかっていない。」
鳥坂「いたぞ!R、こっちだ!」
R・田中一郎「やあ弟よ、探したよ。」
まこ「何ですか、勝手に入られると困るんですが?」
鳥坂「そんなことをいってる場合ではない!」
久「まあいいじゃない。」
R・田中一郎「ちょっとちょっと鳥坂さん、やっぱりいきなりは失礼ですよ。」
鳥坂「むっ、それもそうだな。私は鳥坂、勝ち続ける男である!」
和「勝ち続けるだなんて…そんなオカルトあり得ません!」
R・田中一郎「おやおや、さっそく否定されましたね。」
優希「和ちゃんが復活したじぇ!」
京太郎「タイミングいいんだか悪いんだか。」
咲「とりあえず無事みたいだね。」
R・京太郎「やあ、兄さんじゃないですか。」
R・田中一郎「探しましたよ、弟よ。」
まこ「兄さん?」
久「兄弟にしては似てないわね?」
咲「いやそういうことじゃ…」
京太郎「ないよなあ…」
優希「てことはこの学ランのお兄さんもロボットだじぇ?」
R・田中一郎「僕はロボットじゃありませんよ。」
R・田中一郎、R・京太郎 、鳥坂「ア・ン・ド・ロ・イ・ド!」
一同「………」
鳥坂「うるさい!おまえなんかやっぱりロボットだ。」
R・田中一郎「うう…」
和「なんで部外者がいるんです!」
さんご「というわけで成原博士の陰謀を監視してるんです。」
鳥坂「おお、いつのまに?」
R・田中一郎「全く、お父さんには困ったものです。」
久「つまり全国優勝した清澄に目をつけ、須賀君に似たアンドロイドを送りこんで世界征服の足がけにしようとしたのね。」
R・京太郎「しかしここの人たちは中々鋭いですね。すぐに僕がニセモノだと気付きました。」
まこ「そりゃ…」
優希「京太郎が2人いたら誰だって怪しむじぇ。」
R・京太郎「そ、そうだったのかー」ガーン
和「アンドロイド、世界征服などそんなオカルト…」フラ
京太郎「ああ無理すんな。」
咲「和ちゃんは休んでて。」
和「すいません…」
久「なんで区役所の方が監視をされてるんですか?」
さんご「私はR君、R・田中一郎の同級生でした。そしてそのR君から今回の情報を聞きまして。過去にも成原博士の野望を打ち砕いたこともありますし。」
鳥坂「むっ?もうこんな時間か?ではR、さんご、あとはよきにはからえ!」バイクニノリサル
R・田中一郎「さよーならー」ヒラヒラ
まこ「なんだったんじゃ…」
さんご「ああ、鳥坂さんはついてきただけです。明日も普通に出勤ですので帰りました。」
まこ「明日ってもう夕方じゃぞ。今からバイクで東京まで帰るのか。」
久「社会人って大変なのね。」
R・田中一郎「その点私は高校4年生ですからね。そんな苦労もありません。」
京太郎「高校4年生?」
咲「高専かな?」
優希「エビ中の高校生バージョンとか?」
R・京太郎「さすが兄さんですね。」
和「今からバイクでなんて…そんなオカルト…」
優希「和ちゃーん!」
京太郎「そこまでしてつっこむなんて、真面目だな…」
和「高校4年生なんて…」
咲「和ちゃん…」
まこ「和、もうええんじゃ…」
久「そろそろ回収してもらえるかしら?後輩が持ちそうにないのよね。」
さんご「本当にすいません、じゃあR君。」
R・田中一郎「弟よ、帰りますよ。」
R・京太郎「しかしお兄さん、僕には世界征服という使命があります。」
まこ「わしが言うのもなんじゃが、麻雀部にいてどうやって世界征服するんじゃ?」
R・京太郎「それは…どうしたらいいのでしょう?」
まこ「考えとらんかったんかい!」
久「ちなみに以前はどう世界征服しようとしたの?」
さんご「R君の場合は春風高校に潜入しました。R君は世界征服のことはすっかり忘れてましたが。」
まこ「なるほどのう。」
さんご「その後、Rの妹や成原博士と同じ能力を持ったメカ成原博士と世界征服を試みましたが失敗に終わっています。」
R・京太郎「お兄さんは使命を忘れたのですか?」
R・田中一郎「私には光画部OBになるという大切な使命があるのです。」
R・京太郎「そうなんですね。」
咲「OBって誰にでもなれるんじゃ?」
優希「私たちの場合はOGだけどなー」
京太郎「ははは…」
鳥坂「大変だ!」
R・田中一郎「やあ、鳥坂さんではありませんか。」
さんご「鳥坂さん、どうしたんですか?帰ったんじゃ?」
鳥坂「どうもこうもないわ!ここはどこだ?」
京太郎「清澄高校ですけど?」
久「どうも様子が変ね?」
まこ「最初から変な人じゃったがの。」
咲「どうしたのかな?」
優希「お兄さん落ち着くじょ。」
R・田中一郎「落ち着いてくださいよ、この地図を貸してあげますから。」
鳥坂「埼玉県の地図など役に立つものか!」
まこ「あんたら東京に住んどるんじゃ?」
京太郎「いやそもそもここ長野ですし…」
久「まっ、地図なんてどこも似たようなものよ?」
優希「確かになーどの地図も同じに見えるじぇ。」
咲「見えるだけで全然違うよ?」
さんご「なんかおかしいね。」
鳥坂「おかしいと思うからおかしいのだ。」
R・田中一郎「もしかしてまぬけ時空発生装置の影響でしょうか?」
R・京太郎「まだあれがあったんですか?」
鳥坂「あれは壊したではないか?主に巻き込まれた1人が!」
さんご「そうだよ、主に関係ない家まで破壊していたけど。」
久「ちょっと、私たちにもわかるように説明してくれる?」
まこ「なんかターミネーターよりややこしそうじゃ。」
咲「なんか楽しくなりそうだね?京ちゃん!」
京太郎、優希「咲(ちゃん)…」
まこ「つまり時空に影響する装置に巻き込まれたのではないかと?」
さんご「理解がはやくて助かります。」
R・京太郎「さすが私がニセモノだと気づいただけはありますね。」
鳥坂「しかしあれはもうすでに破壊している!」
R・田中一郎「その後も作った様子はありませんでしたね。」
久「時空が違うと過程して、なぜ成原博士は私たちがインハイで優勝したのを知ってるのかしら?時空が違うなら知らないでしょ?しかもそこにロボットを送りこんできた。」
R・田中一郎「ロボットではありませんよ。」
R・田中一郎、R・京太郎、鳥坂、久「ア・ン・ド・ロ・イ・ド!」
久「まあロボットでいいでしょ?」
R・田中一郎「とほほ…」
鳥坂「なかなかやるではないか!」
京太郎「あの…」
久「あら、本物の須賀君どうしたの?」
優希「私たちには話が難しいから麻雀でもしとくじぇ!」
咲「私は楽しそうだから参加したいんですが、また和ちゃんが倒れたりしたらダメだから。」
和「すいません、一年生は麻雀をするということで。」
まこ「まあ麻雀部じゃしのう。」
久「そうね、ここは部長には犠牲になってもらいましょ。私は引退した身だしね。」
まこ「仕方がないのう。」
久「それに心当たりがあるの。」
さんご「本当ですか?」
久「ええ、ただ可能性があるってだけで確信はないのだけど。」
鳥坂「うむ、こうなった以上全面的に頼るしかないようだな。」
R・田中一郎「全く、何しについてきたのやら…」
R・京太郎「そうですね。」
鳥坂「貴様がいうな!」
久「ちょっと電話してくるわね。」
さんご「大丈夫なんでしょうか?」
まこ「まああんなやつですがあれで中々頼りになるんです。」
久「というわけで奈良まで行ってくるわ!」
まこ「何がというわけじゃ!」
R・田中一郎「奈良といえば修学旅行で行った所ですね。」
鳥坂「うむ、では私は先に向かってるぞ!」
R・田中一郎、R・京太郎「さよーならー」ヒラヒラ
まこ「場所を聞かずに行きおった…」
さんご「…それで、奈良には一体何が?」
久「ある人に詳しく話を聞きたいのよね。それにあなたたちが泊まる場所もいるでしょ?今からだとちょっと遅くなっちゃうけど部屋が空いてるっていうから。」
まこ「まさか…松実さんの所か?」
久「そうね。」
靖子「そして私まで連れて行く気とはな。」
まこ「藤田さん?」
さんご「えっと?」
まこ「ああ、こちらは藤田靖子さん。地元の麻雀のチームのプロをやられてます。」
靖子「藤田です。」
さんご「大戸島です。」
鳥坂「不敗の男、鳥坂だ!これからも勝ち続けるであろう!」
R・田中一郎「やあ、鳥坂さんではありませんか。」
R・京太郎「やはり地図が必要ですか?」
鳥坂「埼玉県の地図など役にたたんといっとるだろ!行き先を聞いていなかったのだ!」
まこ「あの…あの人大丈夫ですか?」
さんご「まあいざという時は頼りになるんですが…」
靖子「とりあえず今日中には松実館に着いときたいんだろ?切符なんかは採っといてやるからお前たちは出発の用意でもするんだな。」
久「あら、優しいのね?」
靖子「あっ、ちなみに清澄連中の旅費はうちがもつ。もちろん条件付きだがな。」
まこ「ええんですか?」
靖子「ああ。ただし条件は絶対だ。」
久「えっと、正直かなり嬉しいんだけど…靖子の旅費をどうしようとか考えてたくらいだし。それで条件は?」
靖子「松実宥、赤土春絵、小走やえ、竹井久と麻雀を打ちたい。」
まこ「そんなんでいいんですか?」
靖子「ああ、もちろんうちに入って欲しいのが正直な所だが、佐久としてはそこら辺のパイプができればそれだけでも収穫だ。松実宥はドラフトの目玉だ。いきなり現れた超新星、どこのチームもまだ調査段階だが上位での競合はまず間違いない。それに実業団や、監督として阿知賀をインハイの決勝に導いた実績のある赤土春絵、奈良県1位の小走やえもドラフト候補だ。そして久、お前は1位指名されてもおかしくない。松実宥同様にいきなり現れた超新星だ。」
久「ありがと…」
まこ「ふっ、柄にもなく照れおって。」
靖子「それに来年の松実玄、鷺森灼、巽由華辺りにも声をかけておきたい。うちは一部だが地方のチームだからな。どちらかといえば地方の高校生は来てもらいやすいからな。それで私は何をすればいい?」
久「麻雀ね。靖子はオカルト肯定派だから話がしやすいし。」
靖子「なるほど、そちら柄みか。」
久「あと1人呼んでいるけどこれるかは微妙だわ。」
靖子「まあいい、じゃあ一時間後にここでいいな。」
久「ええ、大戸島さんたちもいいかしら?」
さんご「はい。」
さんご「ここが松実館。」
久「じゃあ皆、私はちょっと出掛けるから松実さんたちに挨拶でもしてて。須賀君、私の荷物お願いね。」
京太郎「あ、はい。」
まこ「どこに行くんじゃ?」
久「あとでわかるわよ。」
久「いきなりすいません。」
春絵「ははっ!まあ驚きはしたけどね。で、聞きたいことって?」
久「あなたが出たインターハイでの小鍛冶プロについて。」
春絵「小鍛冶さんの?」
久「ええ、私も対戦の様子のビデオを見たことがあるんですが小鍛冶さんの周りが歪んでみえたんです。嫌な感じといいますか。でもその時は映像の乱れだと思ったんですが。」
春絵「へえ…」
久「インターハイ予選で龍門渕の天江さんとうちの宮永咲の対局を見てあれは映像の乱れなんかじゃないと確信しました。それで実際に対戦していた赤土さんにはどのように見えていたのかなと思いまして。」
春絵「なるほど。正直な話、あの日は前までは思い出したくもなかったんだよね。」
久「それは…すいません。」
春絵「ははっ、でも阿知賀の子たちのおかげで向き合えるようになったよ。」
久「ではお答え頂けます?」
春絵「そうだね。確かにそんな感じはした。見えるってよりは感じたってのが正しいかな。嫌な感じだったね。」
久「それは何かに影響を及ぼすと思いますか?」
春絵「まああるんじゃないかな?実際に私は牌をしばらく握れなかったし発作みたいなものもあったよ。」
久「空間に影響を及ぼすようなことまであるとおもいますか?」
春絵「どうだろうね?そこまでいくとさすがにってのもあるし、もしかしたら?ってのもあるかな。」
久「ありがとうございました。それで電話でお話した件ですが…」
春絵「ああ、宥と晩生の小走さんの件だろ?話はつけといたよ。」
久「すいません。」
春絵「まあ宥のためにもなるしな。気にするな。でも他にも目的があるんだろ?」
久「他にもとは?」
春絵「じゃあ私から質問だけど佐久に入るつもりかい?」
久「まだ決めてませんが、プロも進学も視野にはいれてます。」
春絵「じゃあなんで藤田プロに協力するんだい?それに小鍛冶さんの質問の件もある。」
久「信じてもらえるかはわかりませんが実は…」
咲「和ちゃん、早々に寝ちゃったね。」
京太郎「まあ俺が2人いるからな。優希がついてるから大丈夫だろ。」
まこ「それにしても久はこんなおそくにどこへいったんじゃ。それに鳥坂さんたちまでおらん。」
さんご「すいません。R君たちは途中まで一緒だったんですが。鳥坂さんはバイクで先に出たはずなんですが。」
玄「失礼しますのだ!」
咲、京太郎「玄さん!」
玄「お食事をお持ちしました。」
まこ「遅くにすいませんのう。」
玄「いえいえ、こちらも急なキャンセルが埋まって助かりました。和ちゃんと優希ちゃん、他にいない人のお食事はいってくださればいつでもお持ちします。」
まこ「何から何まで。」
さんご「凄いですね。急にお邪魔したのにこの食事は。」
玄「キャンセル分の材料がありましたので。それで明日阿知賀て清住、晩成の小走さん巽さん、プロ2人と麻雀を打つと伺ってますが和ちゃんは大丈夫そうですか?」
まこ「それは聞いとらんのう…そういえば藤田プロもおらんし。」
京太郎「竹井先輩は相変わらずですね。」
靖子「ふむ、京都のカツ丼も中々だな、おや?あれは…」
春「ごめん…急なお願いして」
良子「ノープロブレム、インハイの後で暇でしたし。行きは楽々でした。」
靖子「期待の新人王が何故ここにいる?」
良子「おや?もう1人のプロとはあなたでしたか。」
靖子「もう1人?」
春「久から呼ばれた。良子がオカルトに詳しい話を以前したことがある。」
靖子「ふむ、それであなたでしたかとは他のプロが来るとでもおもってたか?」
良子「ソーリー、言い方がわるかったです。」
靖子「いや、気にしてない。ちなみに誰がくると思ったんだ?」
良子「小鍛冶プロです。」
靖子「なるほどな…何となく久の考えが読めてきた…」
良子「私たちは何をすればいいのでしょう?」
靖子「とりあえず私は麻雀だな。あんたはそれ+オカルト方面で何かしらあるだろうな。」
春「久の考えは?」
靖子「おそらく赤土春絵が鍵になるだろうな。できれば小鍛冶さんも呼びたかっただろうが久にそのつてはないしな。戒能さんは?」
良子「インハイ後に奈良に行くと言ってましたがどうやら別件のようですね。」
靖子「なんだと?」
良子「藤田プロがいない時でしたが小鍛冶プロが奈良に行くと言ってました。野衣プロ、瑞原プロ、三尋木プロもついて行くみたいです。小鍛冶プロは嫌がってましたが。」
靖子「インハイの解説でもないと対決でも揃わない面子だな。」
良子「そうですね。小鍛冶プロは現在2部のチームですし。」
春「良子も藤田プロも有名人。」
靖子「ふふ、ありがとな。」
良子「小鍛冶プロが奈良にいくなら赤土春絵と接触する可能性も高いと思います。」
靖子「これゃ役者がそろっちゃったみたいだな。私が役に立てるかどうか…」
春「私よりはまし…」
良子「藤田プロはともかく、私以外のプロ4人で十分な気もします。」
靖子「はは、まいったなこりゃ。スカウトもしたかったが下手に動いたら他の人もその気になるかもしれん。」
晴絵
>>45
サンキュー!名前はかなりうろ覚えやから。
健夜「本当についてきたよ。」
咏「抜け駆けは感心しないねぃ、知らんけど。」
はやり「この中で一番最初にスカウトしたのははやりだぞっ☆みんな順番を守ってほしいな?」
理沙「関係ない!」
健夜「スカウトだけが目的じゃないんだけどな。それにまだプロにならないと思うけど?プロになるとは言ったけどいつかはいってないし、トシさんやはやりちゃんの件もあるし。阿知賀の子たちもね。」
R・田中一郎「あはははは、どうやら道に迷ったようですね。」
鳥坂「バカモン!埼玉県の地図になど頼るからだ!」
R・京太郎「まあまあ、よいではありませんか。」
鳥坂「いや、いかんぞ!このままでは…」
R・田中一郎、R・京太郎「このままでは?」
鳥坂「麻雀スレになってしまうではないか!」
R・田中一郎「なんだそんなことですか。」
鳥坂「なんだとはなんだ!向こうはどんどん人数が増えてきているのに、我々が道に迷っているので現状はさんごだけになっているではないか!」
R・京太郎「それは大変だ。」
鳥坂「さんごはともかく、逸材であるまことやえりかがいない中でこいつらとはな…」
R・京太郎「それほどでも。」
鳥坂「褒めてないわ!」
R・田中一郎「む、この匂いは?」
鳥坂「どうしたR?」
R・田中一郎、R・京太郎「はい。」
鳥坂「貴様ではない!ややこしいわ!」
R・京太郎「はう…」
R・田中一郎「これは…かまどの匂いですね。しかもついさっきまで使ってた…」
鳥坂「こんな時間にか?」
R・田中一郎「しかもこれはかなりお高いコシヒカリですよ。」
鳥坂「むう、こんな時間に高級米を炊くとは一体…?」
宥「誰かいるんですか?」
R・京太郎「どうやらどこかに迷い込んだようですね。」
R・田中一郎「やあ、僕はR・田中一郎だよ。」
宥「あ、私は松実宥です。」
鳥坂「何?松実だと!」
宥「はい、松実です。」
鳥坂「と言うわけで到着である!」
さんご「何がというわけですか!」
R・田中一郎「全く、鳥坂さんには困ったものです。」
久「そうよねー」
まこ「あんた、どこに行っとったんじゃ?」
久「ちょっと明日の面子をね。あ、ご飯は食べたからいいわ。それで大戸島さん、ちょっとお話が。」
さんご「あ、はい。じゃあ鳥坂さん、あとは頼みますよ。」
鳥坂「うむ、よきにはからえ!」
R・田中一郎、R・京太郎「お達者でー」ヒラヒラ
玄「お待たせしましたのだ!」
宥「お食事をお持ちしました。」
鳥坂「おお!」
R・田中一郎「これが先ほどのご飯ですね。」
R・京太郎「おかずも様々あって素晴らしい。」
鳥坂「何!京太郎はおかずも食べれるのか?」
R・京太郎「ふふふ、私は高性能ですからね。それに姉さんはどちらかといえば洋食が好みですが私は和食派なんですよ。」
R・田中一郎「やっぱり減反政策は間違ってますよ。」
京太郎「俺の名前で呼ぶの辞めてほしいな…」
咲「私たちにとって京太郎は京ちゃんだもんね。」
和「アンドロイドが食事、ましてや好みなどそんなオカルト…」
優希「和ちゃんは役にたちそうにないじょ。」
鳥坂「こらR!ご飯だけばかり喰うんじゃない!」
R・田中一郎「違いますよ。ご飯だけばかりじゃなくてご飯だけしか食べられないんですよ。」
鳥坂「おお、そうだったな!」
京太郎「高性能なのかな?」
咲「なんか物語のアンドロイドとは違うね。」
優希「和ちゃんは完全ダウンだじょ。」
R・京太郎「しかし兄さん、これではご飯だけがなくなってしまいますよ。」
玄「でしたらこちらはどうでしょうか?」
R・田中一郎「やあ、これはすあまとお団子ですね。これは有難い。」
宥「良かったー」
鳥坂「うむ、中々の旅館ではないか!とくに接客が申し分ない!」
玄、宥「ありがとうございます。」
まこ「本当に、うちも見習わないといかんな。」
玄「では皆さん、ゆっくりと入浴をお楽しみ下さい。その間にお布団の用意をしておきます。」
まこ「あ、さすがにそこまでは。あとはこちらでやりますので。」
優希「私は和ちゃんを見てるじぇ。」
宥「では何かありましたらお呼び下さい。」
鳥坂「ではR、京太郎!特訓するぞ!」
R・田中一郎「なんのです?」
鳥坂「バカモノ!ただでさえこちらは麻雀に慣れてないのだ。特訓無くして勝利なし!」
R・京太郎「して、どうするんです?」
鳥坂「ふふふ、宇宙麻雀の特訓だ!行くぞ、R、京太郎!」
まこ「行きおった…しかし宇宙麻雀とは…」
咲「まこ先輩、宇宙麻雀ってなんですか?」
まこ「うむ、昔流行ったというか…独特なルールの麻雀とでも言うべきか。例えば9、1、2という並びでも成立したりするんじゃ。」
京太郎「へえ?楽しそうですね。」
まこ「じゃが最初にルールをちゃんと決めとかんと揉め事の元になる。後からルールを追加して自分有利にしようとしたりのう…おそらく和は苦手じゃな。てか古すぎてワシもよく把握しとらんのじゃ。何でそんなこと知っとるんじゃ?」
京太郎「まこ先輩でも知らないんですか?」
まこ「うむ、これといって正式なルールもないし、様々なルールがある。ローカル役とかそんなレベルの話でもないしな。しかし古い麻雀を持ち出しよるわ。」
京太郎「そういえば減反政策って昔やったお米の生産の調整とかですよね?」
咲「古いことばかり言ってるよね?」
まこ「それに特訓といっておったが雀卓も無しにどうやるんじゃ?」
京太郎、咲「うーん…」
鳥坂「しまった…」
R・田中一郎「どうしたんですか?」
鳥坂「特訓しようにも雀卓がないじゃないか!」
R・「あははははは」
鳥坂「そもそも3人じゃ麻雀をできんではないか!」
R・田中一郎「大丈夫ですよ、鳥坂さん。こんなこともあろうかと…」ガサゾコ
鳥坂「もしや貴様、牌を持っているのか?」
R・田中一郎「ほらトランプですよ。これで特訓しましょう。」
鳥坂「トランプでどう特訓するというのだ!」
R・京太郎「あはははは」
郷子「まさかとんぼ帰りになるとはね。」
デコ「なんで私までついていかないといけませんの!」
郷子「まあいいじゃん、京太郎だっけ?なんかおかしいんでしょ。」
デコ「お父様はいつも詰めが甘いですわ!それも私に様子を見に行けなどと…」
郷子「まあ私はおかげでみんなに会えるしね。それにしてもここ、なんか古くなってるな。老舗旅館だけどここまでじゃなかったよ。」
R・田中一郎「おや、妹じゃありませんか?」
デコ「お兄様、やっとお会いできましたわ。それに京太郎も!」
R・京太郎「やあ姉さん。」
鳥坂「む、デコではないか!それに郷子さん。」
R・田中一郎「やあ。」
郷子「久しぶりだね。何してるの?」
鳥坂「うむ、実は…」
健夜「みんなまさか宿をとってないなんて…」
咏「んーどうにかなるんじゃね?知らんけど。」
健夜「ならないよ!」
はやり「はやりはすこやんと一緒でもかまわないぞっ☆」
理沙「同室!」
健夜「いやだよ!てか旅館の人に迷惑だから。」
咏「じゃあ雀荘で徹麻かね?」
健夜「深夜に開いてる雀荘が近くにあると思う?」
理沙「大阪!」
はやり「それしかないぞっ☆」
咏「電車なさそうだからタクシーでよくね?知らんけど。」
健夜「いやみんなは無理だけど私は泊まるよ?」
はやり「抜け駆けは許さないぞっ☆」
理沙「往生際が悪い!」
咏「それにさーすこやんいないと麻雀にならないし、インハイの後にやった麻雀の続きもあるしね?知らんけど。」
健夜「もう!明日はちゃんと奈良に戻るよ。松美館に連絡しとかなくちゃ。」
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