>>2
人間以外の妖怪、亜人、モン娘など
ホルスタウロス
安価把握
更新は近日中に
「イヤじゃイヤじゃ! 人間の仔なぞ孕みとうない!!」
斡旋業者「ハイハイ、ごシューショー様ごシューショー様っと……ハイ次ぃ!」
ホルスタウロス「……ムグ~……ング~……っ」 ジャラ...ジャラ...
斡旋業者「……へぇ、ホルスタウロスか……飼育種の毛色じゃあねぇし、タグの痕跡もないときたら野生種か……こいつぁ珍しい」
ホルスタウロス「フヌ……~~っ……」 ガチャガチャ
斡旋業者「お~お~、そう興奮しなさんな……ホレ、口枷を外してやんよ」 チャキッ...カチャン
ホルスタウロス「んっぷは! あなタ、ナに、 こコ、ドこ!」 ギャリギャリリッ
斡旋業者「おっ? 片言だが一応言葉は分かるってか? こりゃまた重畳重畳」 ニヤリ
ホルスタウロス「っ! こたえル! ドこ!? こレ、ハずす!!」 ギャリリッ!ギャリン!!
斡旋業者「お~お~元気なこって……お前の質問に答えてやっても良いが、聞きたいならまず暴れずに大人しくしろ」
ホルスタウロス「ナっ!?」
斡旋業者「嫌か? それならそれで良い、喧しい奴に態々説明してやる義理もねぇ……オイ、コイツは終いだ次の」
ホルスタウロス「……っ! ワかっ、た! しずカ、スる……だかラ、ハなし……すル」
斡旋業者「……良いだろう、お前の質問への答えはこうだ……ココはお前みたいなのを需要のある場所に紹介する"斡旋所"、俺は目利き担当ってとこだ」
ホルスタウロス「あっ、せン? タントー……ワからない、なんデ、ワたし、しばル!」 ガチャッ!
斡旋業者「なんでかって、お前みたいのが暴れると面倒だからだよ……っと、質問は終わりか? その位じゃその鎖は切れやしないが、話はお終いにするぞ? 良いのか?」
ホルスタウロス「~~~っ……アばれ、なイ……ワたし、かえル、タい……こレ、ハずす、オね、がイ」 ジャラリ
斡旋業者「……残念だがそいつぁできないな、ココの決まりなんでね」
斡旋業者「それと、言っておくがお前に帰る場所なんざねぇぞ? お前とお仲間が住処にしてた洞窟、崩れて無くなっちまったみたいだからな」
ホルスタウロス「ハ……?」
斡旋業者「その上、お前ら自体に討伐依頼が出されてたからな……討伐隊にかち合う前に俺らが"保護"したから、お前はこうして生きてられるんだぜ?」
斡旋業者(最も、依頼主は"斡旋所"で依頼内容は群れの討伐じゃなくてコイツ単体の捕獲、洞窟が崩れたのは抵抗したコイツのお仲間を"大人しく"させた時の余波でって事みたいだが)
ホルスタウロス「ウそ……そんナ……ジゃあ、みんなハ……」
斡旋業者「さぁてな? 俺にはそれ以上の事は知らされてないんでね……ご想像にお任せするよ」
斡旋業者(……さて、大人しくなった所でコイツをどうするか、だな)
斡旋業者(飼育種じゃないだけに凶暴か荒々しい性格で意思疎通の可能性は殆ど無いだろうと思ってたが、嬉しい誤算だ)
斡旋業者(感情のままに動かず、理を説かれれば理解するだけの自制心があるが、こちらの言葉の裏を疑うだけの頭はない)
斡旋業者(最初の振る舞いも怒りや憎悪よりも恐怖や不安からのものだろう……根は温厚かつ従順とみて良さそうだ)
斡旋業者(図体は飼育環境の個体と比べると若干小柄だが、まだ若いようだし栄養環境の改善でどうとでもなる……とは言え力強さに関しては既に飼育種以上だ)
斡旋業者(器量に関しても悪くない、仕込み方次第で好きモノに売り込むのもアリだが、その手の手合いに売り込むには、ちっとばかしパンチが足りないか?)
斡旋業者(或いは"牧場"行きってのもアリだが、希少性よりも品種として優れてるかが問題になってくる辺り、売り込み方は考える必要があるな)
斡旋業者(そうだな、まずはざっくり【個人向け】か【牧場向け】か……どっちにするかから決めていくとするか)
安価↓2
斡旋業者(せっかくの野生種ホルスタウロスだ、その希少性を売り出す方が確実だな……となると)
斡旋業者「……ホレ、顔を上げな? そうしてたって、何かが良くなるって訳じゃあねぇんだからよ」
ホルスタウロス「……カお、あげル……ナにか、よク、ナる?」
斡旋業者「あん? はははっ! 中々良い切り返しだなぁ? 確かにその通りだ、だが」 ニヤッ
斡旋業者「人様と話すときゃあ目を合わせて話すもんだって教わらなかったか? ん? 教わってねぇなら覚えとけや、これからのお前に必要な事だからなぁ 」 ペチペチ
ホルスタウロス「こレ……カら?」
斡旋業者「おうともよ、これからお前には教育を受けてもらう、分かるか? ガクシュー、ベンキョー、シツケ、言い方は色々あるがまぁやる事も色々だ」
斡旋業者「なぁに安心しろよ、こっちもプロだからな……お前さんのオツムのデキに関わらず、ちゃ~んと売りになるモンに仕上げてやっからよ?」 ニタリ
ホルスタウロス「……ッ」 ゾクッ
斡旋業者「まぁせいぜい頑張るこったな? そうすりゃ悪いようにはならんさ……連れてけ」 クイッ
ジャラジャラジャララ...
・・・
斡旋業者「さて、あの性格なら最低限の調教はすぐに済むだろうし……少し気は早いが売り出しをかかておくか」
斡旋業者「今回みたいな希少性の高い奴は下手に何でもかんでも詰め込むよりは買い手がついた後からオプション方式で書いてのニーズに最適化するのが手っ取り早いしな……っと」 カリカリ...カカッ
《掘り出し物!! 極々希少な野生種ホルスタウロス 入荷!! 一品モノにつき、お求めの際は急ぎ一報を*オプション等 応相談》
斡旋業者「こんな所かな」
やって来た買い手
↓2
・・・
・・
・
斡旋業者「大変お待たせ致しました、件の商品を連れてまいりました」
ホルスタウロス「……」 ギクシャク
貴族父「おぉ、これが……ほほぅ、成る程成る程……おや、枷の類が見当たらないようだが、これは一体?」
斡旋業者「それはもちろん、私どもの教育の賜物でございます……と申し上げたくございますが」 クイッ
斡旋業者「こちら、首に付けた小型の魔錠にて戒めて御座います……最も、ご要望とあらばより堅固な物をお持ち致しますが」
貴族父「いや、それには及ばんよ……あまり仰々しくては如何にも見映えが悪い、そちらが大丈夫と判断したならば、私から何と言う事もない」
斡旋業者「……お心遣い、痛み入ります」
貴族父「どれ、もっと近くで見させてもらうよ」 スッ
斡旋業者「ハイ……どうぞ」 チラッ
ホルスタウロス「……っ……」 ...タジッ
貴族父「ふむ……背丈や胸の大きさが目に付いていたが、間近で見ると中々どうして力強さとしなやかさを併せ持った野性味溢れる身体つきではないか」 ...サワッ
斡旋業者「おや、そのお口ぶりからすると、以前に何処かでホルスタウロスをご覧になった事がお有りで?」
貴族父「少し前に"牧場"の飼育種をね……だがアレは駄目だ、ブクブクと肥え太り淀んだ目をした図体の大きなただの牛としか思えなかった……だが」 ナデナデ
斡旋業者「お気に召されたのでしたら、何よりにございます」
貴族父「……ところで、確か人語を解し会話することも可能との事であったが、如何程のものなのかな?」
斡旋業者「基本的な日常会話程度であれば滞りなく、最も現状では貴族様方には少々お耳苦しく感じられるかと」
貴族父「ふむ……折角だ、声も聞いておきたいのだが」
斡旋業者「畏まりました……『話す事を許可する』……ご挨拶しなさい」
ホルスタウロス「!? ぁ……ぅ……ゴき、げんよウ」 ...カクッ
貴族父「ほう…………」 ジィッ
ホルスタウロス「………………?」 チラッ
貴族父「?どうした、何か話して見せなさい」
ホルスタウロス「エ……ナにか……ッ」 ...チラッ
斡旋業者「……」
ホルスタウロス「ぅ…………キのうは、はっぱヲ、タくさんたべ、ましタ」 ...モジモジ
貴族父「…………ふむ?」
ホルスタウロス「ソれから、あまイ、キのみとか、とりヲ、タべて、それかラ……」 シドロモドロ
貴族父「分かった、もう結構」
ホルスタウロス「ア、う? でモ、ホかにも、いろいロ……あ、キょうの、あさハ」
斡旋業者「もう結構との事だ、『静かにしていなさい』」
ホルスタウロス「っぁ……~~……」 パクパク
斡旋業者「とんだ無作法をお見せ致して申し訳ございません……なにぶん、教養の類とは縁遠い存在であります故、何卒のご容赦を」
貴族父「……草や木の実の他に鳥を食べたと言うことだが、草食では無いのかね?」
斡旋業者「はい、草の他にも穀物や肉、魚などなんでも食べます」
貴族父「と言うことは、食事は人が食べるものと同様であると?」
斡旋業者「同様……と、申しても良いのですが、なにぶん食べる量が人と同じとはいかないもので……文字通り牛ほどに食べます」
斡旋業者「とは言え、あまり味に敏感な性質では無い上に、胃腸も強靭ですので草や木の実、時折肉や魚、後は廃棄する分の残飯などを与えるも良ろしいかと」
貴族父「成る程……因みに、先程の君の命令は単なる指示かね? 私にはどうにも、それだけでは無い様に思えたのだが」
斡旋業者「……御察しの通り、首の魔錠によるものに御座います」
貴族父「それの効果は、口を聞けなくさせる程度の物なのかね? それとも、それ以上の」
斡旋業者「効果の及ぶ範囲におきましては、"何でも"とまでは申しませんが……具体性のある内容につきましては、かなりの強制力を発揮致します」
斡旋業者「最も当方において行う教育に際しての条件付けとして用いるものでありますので、教育が済んだ後には魔錠が無くとも滞りなく」
貴族父「ではその魔錠とやらも一緒に買い取らせていただこう」
斡旋業者「は……あ、いやそれは……」
貴族父「そちらにとっても大事な商売道具なのだろう、で有れば相応の額を支払うのにも吝かではないのだが……どうだね?」
斡旋業者「…………」
貴族父「なにもオプション費用をケチろうと言う訳ではない、そちらに関しても余分に払わせていただこう」
貴族父「魔錠を用いた教育のやり方なども御教授願いたいものだが……そちらに関しては、君個人への報酬とさせてもらった方が良いかな?」
斡旋業者「……分かりました、ではその様に致しましょう」
貴族父「話が早くて助かる、実のところ支払いの用意も既にあるのでね、引き渡しについても本日中に済めばと思うのだが」
斡旋業者「申し訳ありませんが、最短でも5日は見ていただくこととなります……これについては当"斡旋所"における規定ですので、ご理解のほどを」
斡旋業者「また、その期間で事前にお読みいただいた内容の教育につきましても規定通りに行わせていただきます」
貴族父「そうか……では5日後によろしく頼むよ」 ...パタン
・・・
斡旋業者「お~っす、戻ったぞ~」
調教師「あ~、お帰りなさいっす~! どうだったすか? ちゃんと振り込まれてたっすか?」
斡旋業者「おうよ、たんまりとな……いや~お貴族様相手の商談が、み~んなこんな調子だったら商売しやすいんだけどなぁ」
調教師「そうっすね~……でも、ウチとしてはもっと癖の強い要望がある方が良いっすねぇ……最低限の調教のみとか物足りないっす」
斡旋業者「ほ~、その様子じゃあ調教の進み具合は順調ってところか」
調教師「順調どころか超順調っす! 帰って張り合いが無いっす! よっきゅーふまんっすぅ!」 ジタバタ
斡旋業者「おいおい、ついこの間はさんざっぱら開発し尽くして大満足っす~とか言ってただろうに」
調教師「お腹一杯に食べても寝て起きたらお腹が空くもんっす! そもそも調教は一回一回が別腹っすからね!!」
調教師「それに今回は珍しい子だったから、もぅアレやコレや色々と楽しみにしてたんっすよぅ! オッパイを大きくとか、母乳が出るように~とか!!」
斡旋業者「おいおい、そもそもデケェ乳をアレ以上大きくしてどうすんだよ……それに母乳って要するに孕ませるたかったって事か?」
調教師「ち~~が~~う~~!! 全然わかって無いっす! そこは催眠暗示とかスライム使って乳腺改造とかで良い感じにじっくり仕込んでこそなんっすよ~ぅ」 バン!バンッ!
斡旋業者「完全にお前の趣味じゃねえかよ……でもその割に種付け用のオークとゴブリンの貸出申請書とか書いてなかったか?」
調教師「アレはお尻の拡張要員のつもりだったっす、手でやっても良かったっすけど……あのお尻にそれじゃあ、あまりにも勿体ないっすからねぇ」 シミジミ
調教師「それだけに……それだけに、殆ど手付かずのままの出荷が口惜しいっす……はぁ、買い手さんは一体全体どんな調教をするつもりなんすかねぇ」
斡旋業者「いや、少なくともお前の考える類のことはしねぇだろ……子どもへのプレゼント用みてぇだったし」
調教師「…………はぁぁぁぁぁ~~~~~~???」
斡旋業者(あっヤベッ)
調教師「(言葉にするのが憚られる口汚い罵倒)!!!!」
斡旋業者(あ~ダメだこりゃ何言ってるか全然わかんね)
斡旋業者(こうなるとしばらく止まらねぇからなぁ……こっちの話はまた明日にするしかねぇ)
調教師「(生命を冒涜することに対しての私見と世間からの無理解に対しての慟哭と批判)!!!!!」
斡旋業者(朝まで付き合ってらんねぇし、一段落したら適当に酒でも飲まして大人しくさせるか) ...ゴト
斡旋業者(内容は最低限とは言え、納期まで日がない……明日からは少し忙しくなるな) ...グビッ
・・・・・・
・・・・
・・
.
………ガタガタッ……ゴトッ……ガタッ……
………………ギィィィィ……………
御者「ん~、誰か人、人……お、あの~すみませ~~ん! そこの人、ちょっと良いですか~?」
庭師「……はて、今日は業者の来る日では無かったはずだが……見たところ行商といった風体でもなし、本日はどういったご用件で?」
御者「いや~どうもどうも、自分は"斡旋所"から来た者でして……御要望の人材をお連れ致しましたと、となたか上の使用人の方にお伝え頂けますかね?」
庭師「ふむ……? あい分かった、そこで暫しお待ちくだされな」
御者「はいはい~……っと、ホラもう付いたからな、降りる準備しとけよ?」
ホルスタウロス「は……ハい……」 ...ゴソリ
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