理亞「…………」ﾁﾗｯ


鞠莉「……うん。今日はありがとう。突然ごめんね」

聖良「いえ……」ﾃﾚﾃﾚ

理亞(小原鞠莉……！？なんで？)

聖良「むしろいつも申し訳ないです。遠方から来ていただいて。今日はこんな素敵なプレゼントを……えへ、えへへ」

鞠莉「そのくらい大丈夫よ。受け取ってもらってこっちが感謝しなきゃいけないものだし」

理亞(な、なんだろうこの雰囲気は……そもそもこいつって、もっとテンション高いやつだったような)

鞠莉「！」 ﾊﾞﾁｺﾘ

理亞「あ」

鞠莉「おーぅ！理亞～♡」

聖良「え？」

理亞「あっあ、ど、どうも……」

聖良「……覗き見とは感心できませんね」

理亞「ごっ！！ごめんなしゃ……」

鞠莉「いいっていいって！おいで～♡」

理亞「は、はい……」ﾄﾃﾄﾃ

鞠莉「はぐぅ～！」ｷﾞｭｯ

理亞「あぅ」

聖良「………」

鞠莉「突然おしかけてごめんね。実は今日ね、マリーのバースデーなの」

理亞「！」

鞠莉「だから祝われに来ちゃった♡」

理亞「わ、わざわざ沼津から」

鞠莉「うん」

理亞「図々しい奴……あっ」

聖良「理亞？」

鞠莉「あっはっは！！！」

理亞「ご、ごめんなさい！」

鞠莉「いやｗｗいいのよｗｗｗだはははははｗｗｗｗｗｗﾋﾟｰｰｰｰｰｰｗｗｗｗｗｗ」

理亞(へ、変な奴……)

理亞「……あの、誕生日おめでとう……ご、ざい、ます」

鞠莉「無理に敬語使わなくていいのよ。いつものあなたでいいから」

理亞「……そう？」

鞠莉「うん！そのうち話すことも多くなるだろうし……ね？」

聖良「っ～～～/////」

理亞「…………？」

鞠莉「じゃ、帰るね！」

聖良「……静岡に？」

鞠莉「え？うん。明日も学校だし」

聖良「…………」

鞠莉「うふ。……こっち見て聖良」ｽｯ

聖良「ん……」

鞠莉「chu♡」

理亞「！！！！！？？！？」

聖良「じゃあ、また」ｷﾞｭｯ

鞠莉「うん。理亞もまたね」

理亞「っ！あ、は、う、うん」


鞠莉「ちゃお～♪」

聖良「…………はぁ」

理亞「……………どっ、どどどどどどどどどっど～……！！」

聖良「え？なんです？ドラえもん？」

理亞「ど、ど、どゆこと！？どうなってるの！？」

聖良「な、なにが……？」

理亞「姉さまと、あいつ……ま、鞠莉は！なんでキスを……」

聖良「へ？恋人だからですけど……言ってませんでしたっけ」

理亞「…………はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！？！！？！？？？」

聖良「うわ、びっくりした」

理亞「ここここ恋人ォ！！？」

聖良「近所迷惑ですよ。もう少し静かに」

理亞「だって！！そんな……そんな素振り見たことも無いし……そもそも姉さまとあいつってそんなに接点が……」

聖良「……まあ、確かにあまり接点はありませんでしたけど」

理亞「じゃあッ……どうして！！！」

聖良「え～♡ききますぅ？」

理亞「……やっぱりいい」

聖良「何故」

理亞「長くなりそうだから」

聖良「……否めない」

～～～～～～～～～～～～～

聖良「♪」

聖良(……まさか誕生日にその人からプレゼントを貰うことがあるなんて)


鞠莉『はいこれ』

聖良『へ？』

鞠莉『プレゼント』

聖良『ええーっ……た、誕生日なのに？』

鞠莉『誕生日だからよ！私の誕生日は、みんなに笑顔でいてもらいたいもの』

聖良『……ありがとう、ございます』

鞠莉『あけてあけて！』

聖良『は、はい』ｺﾞｿｺﾞｿ

聖良『……え？これ……指輪』

鞠莉『結婚しよ！』

聖良『…………え？』

鞠莉『まぁさすがに今すぐ、ってわけにはいかないけど』

聖良『えぇぇ！！？』

鞠莉『とりあえず、婚約しましょう』

聖良『こんなっ……げ、玄関で！？』

鞠莉『かんけーないってえ、そんなの』

聖良『…………』

鞠莉『そ、それで……返事は？』

聖良『断ることが……ありますか。こんなの……』

鞠莉『よっし！……えへへ♡ありがと♡じゃあこれからもよろしくね！』

聖良『はぁ～……ほんとに……自由で大胆というか』

鞠莉『……も、もっとロマンチックなのが良かった？』

聖良『…………いえ。こういうところを好きになったんですから』

鞠莉『そっか……よかったよかった！』

聖良『……鞠莉』ｷﾞｭｯ

鞠莉『わっ』

聖良『大好きですよ……絶対幸せにします』

鞠莉『わ/////ぁ、わ、私、も……////』

聖良「ねへぇへへｗうへへｗ」ﾆﾔﾆﾔ

理亞「姉さま、廊下でぼーっとしないで。通れない」

聖良「あああごめんなさい」