サトシ「いってきます」(21)
ママ「サトシー!サトシ!いつまで寝てるつもりー!」
ママ「もう!帰ってきたらいっつもこうなんだか…バリちゃん、起こしてきてちょうだい」
バリヤード「バリバーリ」
ママ「いつまでたっても子供なんだから」
サトシ「ふわ~ママ、おはよー」
ピカチュウ「チャ~ピカ、ピカピー」
ママ「おはようじゃないわよ、今日はオーキド博士のところに行くんじゃなかったの?」
サトシ「いけね!そうだった、ひさしぶりにフシギダネ達に会うんだった!早く行かなきゃ」
ママ「サトシ!朝御飯は?」
サトシ「いらなーい、いってきまーす」
ピカチュウ「ピッピカピー」
ママ「もう、起きたと思ったらすぐでていって...誰に似たんだか」
TV『このように発見された化石はとても巨大で復元のため今後は』
オーキド「ううむ」
新聞の見出し『ピュアーズロックで巨大な化石発掘!新種のポケモンか?』
シゲル「おじいちゃんテレビ見ながら新聞読みながらコーヒー飲みながら歯を磨くのやめて、特に後半二つ」
オーキド「...またか、150種類って言ったこと撤回できんかのお...」
シゲル「おじいちゃん、別に気にしなくても大丈夫ですよ、その当時はそれだけしか発見できてなかったんだから」
オーキド「と言われてものう、こう毎日毎日、新発見!新ポケモンと聞くとなんか責められてるみたいでの」
シゲル「だとしても、おじいちゃんがポケモンという種を分類した偉業は変わらないんですから、あとそのうがいしてるコーヒーは飲んじゃダメだよ」
サトシ「はかせー!おはようー、あ!シゲル!どうしたんだよ?」
ピカチュウ「ピカピー」
シゲル「おはようサトシ、次にタマムシ大で発表する論文をおじいちゃ...博士に目を通してもらいたくてさ、新聞とこれを持ち変えてくれるのを待ってるんだ」
オーキド「すまんのうシゲル、ポケ四コマとワシの監修しとるポケ川柳を読まんと一日がはじまらんのじゃ」
サトシ「ええっと何々...ポケモンとき...き...せん?」
シゲル「ポケモンと既存生物の消失の関係」
サトシ「なんだそりゃ?」
シゲル「サトシも新種のポケモンが毎日のように発見されているのは知っているだろう?」
サトシ「そうだな、今日みたいにTVとかでやるのは珍しいけど、学校で習った気がする」
シゲル「それと同時期にこの世界から一つの種族が姿を消しているのは知ってるか?」
サトシ「なにそれ?」
シゲル「例えば最近ガラルという地域でヒバニーという新しいポケモンが見つかったんだ」
サトシ「へー、ガラルかあー、そこなら新しいポケモンに会えそうだな」
シゲル「脱線させようとするなよ、その発見とほぼ時を同じくしてネザーランドドワーフという固有種が姿を消したんだ」
ピカチュウ「ピカピカピカピ?」
サトシ「姿を消したって...全部」
シゲル「確認できる上では全個体、まるで最初からいなかったみたいに姿を消すんだ」
オーキド「............」
サトシ「なあシゲル」
シゲル「なんだいサトシ?」
サトシ「なんで、そんなにすごいことなのに俺知らないんだ?」
シゲル「学校で教えないし、誰も知らない...いや知ろうとしていないからだとおもう」
シゲル「大きな問題のはずなのに論文が少なすぎるんだ、しかもほとんどのものが途中で研究が頓挫している、唯一完成に近い論文を書いているのもおじ...」
オーキド「サトシ、ポケモン達に会いに行かんでいいのか?ベトベトンも待っとるぞ」
サトシ「あ!そうだった!」
オーキド「みんな楽しみにしとったぞ」
オーキド「シゲルはレポートじゃったな、ワシは厳しいぞ」
シゲル「あ、ああ、よろしくお願いします博士」
TV『た、大変です!化石が!化石がなんと立ち上がり!ああ!あああああ!』
オーキド「ほおお!化石かと思ったら生きたポケモンじゃったか」
シゲル「分類はゴースト・岩ってところですかね、眠りを邪魔されて怒ったんだろうな」
オーキド「んんーむ...ダメじゃな...どこのチャンネルも土煙でなにも見えん、あのテレビ局はいつも通りアニメを流しとるし」
シゲル「あ、この局はまだ音が拾えてる!この重低音はマイクの故障じゃないとしたら...すごい足音ですね」
オーキド「うむ実物が見えん以上推測に過ぎないがかなりの重さ、そしてスピードを両立しとる。あ、なんじゃスタジオに切り替わってしもうたか」
サトシ「おーい!みんなーただいまー!」
ピカチュウ「ピカピカー」
ベイリーフ「ベーーーーーーーイ」
サトシ「あっはははは!ただいまベイリーフ...よせよ、そんなに舐めるなって」
フシギダネ「ダネダネ」
サトシ「フシギダネもただいま、元気にしてたか」
フシギダネ「フシダネダ ヘラクロス「ヘラクロッヘラクロ」
フシギダネ「ダッネー!!」
サトシ「...あははヘラクロスも元気そうだな、蜜を吸うのはやめてやれよ」
ツタージャ「...タジャン」
サトシ「ツタージャも出迎えてくれありがとな」
ベトベトン「べドベダー」
サトシ「ベトベトン!重いって重い!」
ピカチュウ「...ピカァ」
サトシ「みんな元気そうだな、あれあそこにいるのは...おーーい!ケンジー!」
ケンジ「あ!おーいサトシー!久しぶりだねー」
サトシ「そういやケンジは博士のところで手伝いしてるんだったな」
ケンジ「そう、色々なポケモンが観察し放題で天国みたいなところさ、ピカチュウーひさしぶりー」サワサワ
ピカチュウ「チャアアン」
ワニノコ「ワニャーーーー!!」
ヘイニ「ヘイヘーイ!」
サトシ「あ、ワニノコにへいガに、元気だったか?」
ワニノコ「ワニワニワ!ワニワニワ!ワーニャ!」
ミジマル「ミッジュー」
チャオブー「チャオ!チャオ!」シュッシュ
ゴウカザル「ゴウ!ゴウ!」シュッシュ
ルチャブRu「ルーチャ!ルチャアアアア!」ドーン
サトシ「三人とも特訓してんだな!うおおおなんか燃えるぜ」ゴオオオオ
ピカチュウ「ピカピ!ピーカピーカアア!」
サトシ「って本当に燃えてるー!あちちちちち!」
オニゴ二リ「ッニッゴーリ!」ヒュオオオオ
サトシ「ア・アリガヒョウ、オニギョーリデキタラコオリカラダシテ...」
リザードン「ヲオオオオン」ゴオオ
サトシ「あっはは...ありがとうリザードン、それとただいま」
リザードン「ヲオン」スリスリ
コー ス「コオオオオオオオオオオオオオオ」
サトシ「なんでお前が泣くんだよ」
ケンジ「これからどうするの?」
サトシ「うーんとりあえず昼御飯は家で食べろってママに言われてるから、ケンジも一緒に食べようぜ」
ケンジ「そうじゃなくて将来に向けてこれからどうするんだってことだよ」
サトシ「さっき博士に聞いたガラル地方に行ってみようと思ってる、新しいポケモンとまた会えるとおもうんだ」
ケンジ「ははは!サトシはやっぱりサトシだね」
サトシ「へ?」
ケンジ「変わらないってことだよ、お昼ごちそうになるよ、博士に挨拶してくるからさきにいっててくれよ」
サトシ「おう!待ってるぜ」
TV『ご覧ください!謎の化石ポケモンはピュアーズロックで覚醒後、迷うそぶりを見せることなく、進路上の町々を踏み潰しながら、どこかへ向かっています!』
シゲル「思ったより...ひどいことになってきたな」
オーキド「............」
TV『謎のポケモンは時速約40kmで移動しキキョウシティ・ヨシノシティを通過し現在ワカバタウン方面へと向かっています』
ケンジ「はかせー!あシゲル君、今日はなんか勢揃いですね」
シゲル「ケンジさん、これ見てくださいよ」
ケンジ「ヘリから中継してるけど、うわっ町がボロボロだね、大きなポケモンが暴れたのかい?」
シゲル「新聞に載っていたあの化石が動き出して、すごい勢いでどこかに向かって走っているんです」
ケンジ「あっ中継はいった!うわー大きくて早いねー!こんなポケモンみたことないよ、すごいな!」
TV『多くのトレーナー達が謎のポケモンの進行を止めようと攻撃していますが謎のポケモンは意に介さず、進み続けております、近くにお住みの方は早めの避難を開始ください』
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