絵里「寸劇!西遊記」 (50)

昔々、天竺へ取経の旅をする三蔵法師と言う賢い可愛いお坊さんが居ました。

絵里「賢い可愛いお坊さんって何よ」

三蔵法師は旅のお供に元気いっぱいで喧嘩の強い「斉天大聖」孫悟空。

穂乃果「オッス!オラ、悟空!オラ、ワクワクして来たぞ~」

絵里「それ違うから!」

「河童の河太郎」の沙悟浄

凛「にゃーん、にゃーん、にゃーん。沙悟浄と言えば~?」

穂乃果「イエローだよ~」

絵里「何でカッパがにゃんにゃん言ってるのよ」

そして、「豚の妖怪」

にこ「なーんで、にこが豚なのよ!やらないからね!絶対にやらないからね」

穂乃果「まあまあ、にこちゃん。落ち着いて?」

凛「そうだよ。似合ってるよ?」

にこ「はあ?」




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三人をお供に天竺を目指して旅をしているのだった。

絵里「それさっきも言ったから」

道中数々の困難が立ちはだかり

絵里「いきなりダイジェストなの?」

凛「さっきから文句多いにゃ」

時には妖怪の刺客に狙われる事も

穂乃果「あっ!メタル系の敵だ!」

にこ「あれ倒すと経験値が稼げるわよ」

絵里「妖怪じゃないわよね?」

そんなこんなで楽しく旅をしていました。

旅の途中三蔵一行は若者に声を掛けられました。

海未「つかぬ事をお伺いしますが」

絵里「え?な、何?」

海未「三蔵法師の御一行でお間違いないでしょうか?」

絵里「え?は、はい」

海未「そうですか。では…お命頂戴致します」

絵里「え?えーーー」

なんと、話しかけて来た若者は三蔵の命を狙う妖怪の一味だったのです。

にこ「あんたバカじゃないの?命を狙われてるんだから少しは警戒しなさいよ」

絵里「だって…」

海未「私の名前は銀角。こっちが」

真姫「金角よ」

穂乃果「よろしく!」

絵里「ちょっと…敵だってば」

穂乃果「え?敵なの?」

海未「はい。三蔵法師のお命を頂戴したく参上しました」

凛「あれ?じゃあ、凛達関係ない?」

絵里「関係あるわよ…。私のお供でしょ」

にこ「何?助けて欲しいの?」

絵里「もちろんよ」

にこ「ん~どうしようかなぁ」

絵里「お願い。助けて」

にこ「ん~…そうねぇ。宿題一回分」

絵里「そんな小学生みたいな…」

にこ「嫌ならいいのよ?」

絵里「くっ…分かったわよ」

海未「ダメです。宿題は自分でやりなさい」

にこ「あんたは今関係ないでしょ!」

海未「ダメです。絵里、見損ないました。あなたがそんな事する人だとは思いませんでした」

絵里「いや…まあ。そうね」

にこ「あ~、もう。うるさいわね。悟空、やっちゃいなさい」

穂乃果「え?私が?」

にこ「当たり前でしょ!あんたは孫悟空でしょ?」

海未「どっちでもいいから早くかかって来なさい」

にこ「ふん。後悔してもしらないから」

真姫「最早どっちが悪者か分からないわね」


穂乃果「はあ。私がやるのかぁ」

絵里「私からもお願い」

穂乃果「お師匠様が言うなら仕方ないね。よしっ、いっちょやるぞ~」

海未「なるほど。これは面白くなりそうです」

穂乃果「よしっ、行くよ!はーーーーーーっ!!!!」

海未「ふっ、やーーーっ!!!」

バシッ ガシッ

穂乃果「てやぁぁぁぁぁ」

海未「だりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」

穂乃果「行くよ、海未ちゃん。波ーーーーーー!!!」

凛「出た!必殺技!」

絵里「ええ…」

海未「そんなもの……やぁぁぁ!」

にこ「弾かれた!!?」

穂乃果「ふふっ。やるね、海未ちゃん」

海未「あなたこそ。ふふっ、面白くなって来ました。穂乃果、貴女は最高です」

にこ「二人の実力は互角。これは…少しでも気を抜いた方の負けね」

穂乃果「てやぁぁぁぁぁ」

海未「たぁぁぁぁぁぁ」

絵里「悟空。頑張って!!!」

真姫「…さてと」

絵里「え?」

真姫「あの二人が闘っている内に私がカタをつけちゃおうと思って」

絵里「ええ?どうして…」

真姫「だって、いつまでもこんなのに付き合ってられないし」

絵里「そんな…沙悟浄…八戒…助けて」

にこ「え?いや…にこは戦闘員じゃないし…」

凛「凛、河童だし」

絵里「じゃあ、貴女達は何の為にいるのよ…」

にこ「そんな事言われても」

絵里「私がやられたらお話終わっちゃうんだから」

にこ「ん~…凛、あんたやりなさいよ」

凛「え?やだよぉ~。凛、強くないもん」

にこ「そんな事言ったらにこだってひ弱よ。アイドルだし」

凛「そんなの凛だって」

にこ「大丈夫よ。相手は真姫だから」

凛「ん~…確かに」

絵里「もう。なんでも良いから。二人で闘って。お願い」

にこ「お願いするにしては言い方強いけど」

穂乃果「うわぁぁぁぁ」

絵里「え?」

海未「中々楽しかったですよ、孫悟空。今回は私の勝ちです」

絵里「ちょ、ちょっと…」

海未「それでは…お命頂戴します」

絵里「ね、ねえ?海未?なんか…目が本気なんだけど…演技…演技なのよね?」

海未「覚悟!」

絵里「待って!役に入り過ぎじゃない?ねえ?私よ?絵里よ?」

海未「はぁぁぁぁ」チャキ

絵里「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ」

穂乃果「伸びろ!如意棒!」

海未「なっ!?」

ギュィィィィイン

海未「ぐふっ」

凛「やったにゃ!」

にこ「一気に形成逆転ね」

海未「くっ…やりますね。しかし…ガハッ」

真姫「これ以上はドクターストップよ。ここは一旦引きましょう」

にこ「流すわけないでしょ。悟空、トドメを刺しちゃいなさい」

穂乃果「……」

にこ「ちょっと…何ぼけっとしてんのよ」

穂乃果「見逃してあげちゃダメかな?」

にこ「はあ?何言ってんのよ。チャンスなのよ?」

凛「にこちゃん何もしてないのに偉そうにゃ」

穂乃果「分かってるよ。でも、うまく言えないけど…思っちゃったんだよね。勿体無いなって」

にこ「勿体無い?」

穂乃果「うん。それに…殺生は良くないもんね?お師匠様」

絵里「え?あっ…そうね」

にこ「はあ?ちょっと…本当に逃げちゃうわよ」

真姫「立てる?」

海未「申し訳ありません」

真姫「また来るから。今度は…負けない」

にこ「ふん。勝手にしなさいよ」

凛「にこちゃんも真姫ちゃんも何もしてないけどね」

こうして三蔵一行は無事金角銀角を追い払う事に成功しました。



場面は変わり

真姫「牛魔王様、ただ今戻りました」

ことり「お帰り。どうだった?」

真姫「三蔵のお供に孫悟空と言うものが居るのですが。かなり腕が立つので」

ことり「それで負けて帰って来ちゃったんだね」

海未「申し訳ありません。ですが、次は負けません。修行をして必ず勝ちます」

ことり「ん~、もう良いかなぁ」

海未「そんな。もう一度チャンスを」

ことり「紅孩児ちゃん、お願い出来るかな」

花陽「わ、私?」

ことり「うん」

一方その頃。三蔵一行の旅は続く。

にこ「はぁ~暑い…」

凛「クタクタにゃ~」

絵里「沙悟浄、猪八戒、シャキッとしなさい」

凛「だって暑いにゃ」

絵里「悟空を見てみなさい」

穂乃果「ランラカランランラ~ン」

にこ「良いわね、バカって。元気で。私もバカになりたいわ」

凛「羨ましいにゃ」

穂乃果「あっ!」

絵里「どうしたのです、悟空?」

穂乃果「お師匠様!あそこに人が倒れてます!」

花陽「……」

凛「本当だ」

絵里「もし?もし?」

花陽「ん…んん…」

絵里「大丈夫?水飲んで」

花陽「ありがとうございます。出来れば…白米も…食べたい…」

絵里「白米はない…かな?」

凛「君はどうしてここで倒れてたの?」

花陽「妖怪に故郷を襲われてしまって。命からがら逃げて来たのです」

絵里「そうだったの」

花陽「あなた方は?」

絵里「私は三蔵。妖怪退治をしながら天竺を目指して旅をしてるの。こっちはお供の悟空、沙悟浄、猪八戒」

凛「よろしくね!」

穂乃果「あなたは名前は?」

花陽「私は…花陽です。あの、天竺への道でしたら私が知っています」

絵里「本当ですか?」

花陽「はい」

絵里「それじゃあ…案内をお願いしても」

花陽「任せてください」

こうして、偶然天竺への道のりを知っている花陽と出会い案内をして貰う事になりました。

にこ「ねえ?怪しくない?」

凛「何が?」

にこ「あの子よ。天竺への道のりを知ってるなんて。偶然にしちゃ出来過ぎでしょ?」

凛「そうかなぁ?凛はそんな事思わないけど」

にこ「いや、怪しいわよ。三蔵や悟空はすっかり信用しちゃってるけど。私達だけでもしっかりとしなきゃ」

凛「かーよちん!」

花陽「どうしたのぉ?」

にこ「…私だけでもしっかりしなきゃ」

花陽「天竺への道はこちらです。この山道を登れば天竺です。さあ」

絵里「ありがとう。助かるわ」

凛「この調子ならあっという間に着きそうだね」

絵里「そうね~」

ガタガタ

絵里「な、何?」

穂乃果「あっ、危ない」バシッ

ゴロゴロゴロ

なんと山の上から大岩が転がり落ちて来ました。

穂乃果「ふぅ~間一髪だったねぇ」

絵里「気づくのが後ちょっと遅れていたら大変な事になってたわ」

凛「まさかあんなのが転がり落ちてくるなんてね」

にこ「ホント、まるで見計らった様に」

凛「かよちん怪我してない?」

花陽「え?わ、私は大丈夫です」

絵里「誰も怪我をしなくて良かったわ」

花陽「そ、そうですね」

穂乃果「良い事考えた!」

凛「良い事?」

穂乃果「筋斗雲よ~い」

ギュィィィィン

穂乃果「キタキタ!」

花陽「これは?」

穂乃果「筋斗雲だよ!これに乗って行けば頂上までひとっ飛びだよ!」

花陽「な、なるほど」

にこ「最初からこれで行けば良かったんじゃないの?」

穂乃果「あっ…でも、この曇って心の清らかな人しか乗れないんだけど…」

絵里「筋斗雲にはそんな設定ないはずだけど…」

穂乃果「ん~そんな事言ってもねぇ。とりあえず、行こう!皆んな乗って」

絵里「いや…私は…やめておこうかな」

にこ「はっ!もしかして、あんた僧侶のくせに乗れる自身ないの?」

絵里「うっ…それは…」

にこ「私は乗って行くわよ。それ」

ストン

にこ「げふっ」

凛「落っこちた」

にこ「なんでよ!」

穂乃果「心が清らかじゃないんだね」

穂乃果「あっ…でも、この曇って心の清らかな人しか乗れないんだけど…」

絵里「筋斗雲にはそんな設定ないはずだけど…」

穂乃果「ん~そんな事言ってもねぇ。とりあえず、行こう!皆んな乗って」

絵里「いや…私は…やめておこうかな」

にこ「はっ!もしかして、あんた僧侶のくせに乗れる自身ないの?」

絵里「うっ…それは…」

にこ「私は乗って行くわよ。それ」

ストン

にこ「げふっ」

凛「落っこちた」

にこ「なんでよ!」

穂乃果「心が清らかじゃないんだね」

絵里「や、やっぱり私はやめておくわ。にこ…猪八戒の事も置いていけないし」

穂乃果「そうだねぇ」

にこ「あんた…ズルいわよ」

凛「残念だなぁ。凛は乗れたかなぁ。かよちんは乗れそうだよね?」

花陽「え?い、いや…」

穂乃果「乗ってみる?」

花陽「私は…」

にこ「乗りなさいよ。そして落ちなさい。落ちてにこを上書きしなさい」

絵里「そう言う所じゃないの?乗れない理由」

にこ「逃げたあんたには言われたくない」

穂乃果「せっかくだし乗ってみなよ。さあ」

花陽「でも…」

にこ「早くしなさいよ」

花陽「うぅ…誰か助けてぇ」

穂乃果「おっ!」

花陽「え?」

凛「やっぱり乗れたにゃ~」

穂乃果「心が清らかなんだねぇ」

花陽「そんな…私が?」

穂乃果「ごめんね。本当はこの雲でギュインと行きたい所だけど乗れない人もいるから」

にこ「うるさいわよ」

凛「やっぱりかよちんは乗れたね!凛は分かってたよ。きっとかよちんはアイドルが好きな優しい女の子なんだって」

花陽「うん…」

にこ「どうして初対面でそこまで分かるのよ」

絵里「さあ、お喋りはここら辺にしといて。天竺を目指しましょう」

穂乃果「はい!お師匠様!」

花陽「あの…やっぱりダメです」

絵里「え?どうしたの?何がダメなの?」

花陽「この山を登るのはやめましょう」

絵里「どうして?」

にこ「この山を登れば天竺なんでしょ!あんたが言ったんじゃない」

花陽「違うの。この山は…」

ことり「あ~あ~、がっかりだなぁ。紅孩児ちゃんならやれると思ったのに」

絵里「え?な、何?どこ?」

ことり「ここだよ、ここ。頂上からずっと見てたんだけど紅孩児ちゃんが裏切りそうだったから我慢出来なくて来ちゃった」

絵里「え?どう言う事?紅孩児って?」

にこ「あんた…やっぱり、敵だったのね?」

花陽「…」

にこ「何とか言いなさいよ」

花陽「ごめんなさい」

ことり「もういいよ。紅孩児ちゃん。紅孩児ちゃんには無理だったね」

にこ「ことり…ラスボスが板についてるわね」

ことり「さあ、やっておしまい」

ヒデコ「キィー」

フミコ「キィー」

ミカ「キィー」

穂乃果「うわっ、来た!悪の組織と言えばお馴染みの戦闘員」

絵里「いや、悪の組織には違いないんだろうけど。戦隊モノじゃないんだから」

穂乃果「さあ!来るよ!」

にこ「え?にこも闘うの?」

凛「これはやるしかないにゃ」

穂乃果「やぁーー!」

にこ「とりゃあ」

凛「にゃあーーー」

絵里「河童がにゃあはどうなの?」

穂乃果「はあ…はあ…倒しても倒してもキリがない」

にこ「うじゃうじゃ出て来るわね」

絵里「みんな…頑張って」

ことり「ふっふっふっ。油断したね。捕まえたよ」ガシッ

絵里「え?」

穂乃果「お師匠様!」

ことり「三蔵法師を食べれば不老不死になれるんだよね。食べてみたかったんだ~。ふふっ、牛魔王のおやつにしちゃおう」

絵里「怖い怖い。可愛い顔して凄い怖い事言ってるんだけど。ちょっと待って。本当に怖い。本当に怖いんだけど」

ヒデコ「キィーーーー」

穂乃果「くっ、邪魔だよ」

ことり「頂きま~す」

穂乃果「お師匠さまーーーーー!!!!」

絵里「いやぁぁぁぁ」

花陽「待って、お父さん」

絵里「お父さん?え?お父さん?」

ことり「なあに?紅孩児ちゃん?」

花陽「もう…こんな事はやめよう」

ことり「どうして?三蔵に何かそそのかされたのかな?」

花陽「そそのかされてなんかない。この人達は私に優しく接してくれたの。それに私の事を良い人だって言ってくれた」

ことり「そっかぁ。それで寝返ったんだ」

花陽「お父さん。人間にだって良い人は居るんだよ」

絵里「え?お父さんなの?お父さんでいいの?」

ことり「ん~そんなの関係ないかなぁ?」

花陽「でも…」

ことり「三蔵の前に先ずは紅孩児ちゃんを始末しないとダメかなぁ?」

穂乃果「待て!そんな事はさせない!」

ヒデコ「キィーーー」

穂乃果「くっ」

ことり「じゃあね、孫悟空。楽しかったよ」

にこ「悟空…」

凛「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「こ、これまでか…」

ドカーーーーーン

絵里「悟空ーーーーーーーーー」

穂乃果「ん…え?生きてる?」

海未「情けないですね」

ことり「あれれ?銀角ちゃん?」

穂乃果「ど、どうして?」

海未「あなたを倒すのは私の役目です。はーーーーーー!!!」

真姫「まっ、私はどっちでも良かったんだけど」

ことり「あれ?金角ちゃんも?」

海未「行きますよ?」

真姫「仕方ないわね」

ことり「やれやれ」

海未「やあ!!」

真姫「はあ!!」

絵里「よしっ、これなら。一気に形勢逆転」

友情、努力、勝利。昨日の敵は今日の友。金角と銀角の登場により一気に形成逆転に思えた。

海未「くっ…」

真姫「い、意味わかんない…うっ」ドサッ

ことり「ん~…もう終わり?」

絵里「そ、そんな…強すぎるわ」

にこ「くっ…」

凛「凛、もう疲れたにゃ」

穂乃果「くそ…くそぉ…」

花陽「お父さん。もうやめて」

ことり「ん?紅孩児ちゃん。今度こそサヨナラだね」

穂乃果「や、やめろ…」

ことり「バイバイ」

穂乃果「やめろーーーーー」

ドカーーーーーン

穂乃果「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」

絵里「え?悟空?」



シュインシュインシュイン

穂乃果「もう許さないぞ。お前達」

凛「穂乃果ちゃんが…」

にこ「変わった?」

ことり「ふふふ。何だか様子が変わったみたいだね」

ヒデコ「キーーーー」

フミコ「キィーーー」

ミカ「キィーーー」

穂乃果「ふっ」

ドカ バキッ ズカッ

海未「一瞬…」

ことり「そ、そんな…うわぁぁぁぁ」

穂乃果「ふん」

ドカッ

ことり「うっ…」

バキッ

ことり「ぐはっ」

真姫「あの牛魔王をたったの二発で」

にこ「悟空。トドメを。今のうちにトドメを刺すのよ」

穂乃果「もうトドメを?まだ早いよ。こいつはもっと苦しめてやらなきゃ」

にこ「なっ、あの子…何を言ってるの?」

穂乃果「ハァァァァァァ」

花陽「やめて」

穂乃果「え?」

にこ「あの子…生きていたのね」

穂乃果「どうして…」

花陽「これ以上は…皆んなにとっては悪人でも…私にとっては大事な家族なの」

ことり「ふふっ…私も…甘かった様だね。実の娘にトドメを刺さないなんて。妖怪の頭領失格だ」

花陽「ううん。そんな事ないよ。お父さん。やり直そう。一から二人で」

ことり「でも」

海未「二人じゃありません。私達も居ます。牛魔王様」

真姫「仕方ないわね。私も付き合うわよ」

穂乃果「……ふぅ」

絵里「悟空!元に戻ったのね」

穂乃果「うん」

花陽「悟空さん。皆さん。嘘を吐いていてすいませんでした」

絵里「もう過ぎた事よ」

花陽「ですけど」

凛「嘘を吐いてごめんなさいって言ったんだからもう仲直りだよ!ね?」

絵里「そうですね。例え天が許さずとも私が許します」

にこ「何急に三蔵ぶってんのよ?」

絵里「三蔵なのよ」

花陽「お父さん…」

ことり「うん」

海未「悟空。今度会った時は負けません。あなたを倒すのはわたしの役目です」

穂乃果「うん。望む所だよ」

三蔵法師よ。

絵里「え?希?」

よくぞ天竺まで辿り着いた。

絵里「え?天竺?いつ?」

天竺とはお前の心の中にあるのだ。

絵里「は?」

絵里「え?経典は?」

経典とは旅の途中で手に入れた仲間との絆。

絵里「ええ?」

にこ「何よそれ…」

あなたは旅の途中で友やライバルなどかけがえのないモノを手に入れたでしょう?

絵里「そうかもしれないけど。じゃあ、旅は?もう終わり?」

にこ「そうなるでしょ」

凛「え~…凛、もっと旅したかったにゃ~」

ことり「こ、紅孩児ちゃん!」

花陽「だ、だれかたすけてぇぇ」

絵里「今度は何?」

ことり「紅孩児ちゃんが攫われちゃった」

絵里「え?」

穂乃果「大変だ!助けに行かなきゃ」

ことり「でも…」

穂乃果「昨日の敵は今日の友だよ。さあ、一緒に行こう」

ことり「うん」

海未「腕が鳴ります」

真姫「仕方ないわね」

こうして三蔵一行は新しい仲間を迎えて新たな旅に出るのでした。

絵里「こんなの西遊記じゃない!!!」

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