怪獣島

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ゴジラ「えー、ラドン、キングギドラ、モスラ。今回の映画ではお疲れ様でした」

ラドン「お疲ればい」

キングギドラ「お疲れ様」「いい映画だった」「出れてよかった」

モスラ「お疲れ様でーす！」


ゴジラ「では、今回の激闘と今後の活躍を祈って！」



一同「カンパーイ！！！」



ラドン「うぉぉーっ！　ルートビアはうめぇのう！　腹に染みるばい！」

ゴジラ「うめぇぇぇぇ！！！」

モスラ「最高ぅぅぅ！！！」

キングギドラ「うまい！」「うまい！」「うまい！」

キングギドラ「しかし」「今回は」「激闘だったな」

ゴジラ「なんか戦いっぱなしだったよな俺ら」

ラドン「30分に一回ぐれぇワシらのバトルがあったのう……」

モスラ「ギドラとゴジラ！　ラドンとギドラ！　ギドラとゴジラ！　ギドラとゴジラと私！」

キングギドラ「怪獣バトル」「いっぱいで」「満足だった」

ラドン「しっかし、モスラとゴジラがタッグ組んでお前さんと戦うとば、夢にも思わんかったばい！」

モスラ「まー、何気に新鮮だったよねー！」

ゴジラ「だな。俺の出番も増えててよかった」

ゴジラ「ギャレスさんの時には出番ちょっとしかなかったからな」

ラドン「でもアレはアレでかっこよかったばい」

モスラ「そーよそーよ！　出られるだけマシじゃない！」

ゴジラ「まぁその通りなんだが、あん時はムートー達の方が目立ってたからなぁ……」

キングギドラ「一部では」「ムートーの映画とか」「言われてたな」

ゴジラ「もちろん俺も久々の新人が活躍するのは嬉しかったよ。だけど、やっぱ主役は俺じゃん？　その辺ちょっと複雑だったんだわ……」

ラドン「そうじゃのう……」

ゴジラ「だから、今回思う存分大暴れできたのは正直言って嬉しかった。キングギドラとも思う存分殴り合えて楽しかったよ」

キングギドラ「こちらこそ」「楽しかったぞ」「ゴジラよ」

ラドン「おぬしら気が付いたら暴れっぱなしじゃったからのう……」

キングギドラ「そういえばムートー夫婦」「今回も」「ちょっとだけ出てたな」

ゴジラ「あぁ、最後と中盤と序盤にちょっとだけな」

モスラ「ちょい役だけどインパクトはあったよねー！」

ラドン「でもあのモザイクは可哀想だったばい……。えぇシーンなんに……」

モスラ「まぁギャレスさんは特殊性癖だからねーｗｗｗ　モザイクも致し方なしｗｗｗ」ｹﾗｹﾗ

キングギドラ「よせ」「人にはいろんな趣味がある」「バカにしない方がいい」

モスラ「へへへ……。反省してまーす！」ﾃﾍﾍﾟﾛ

ラドン「これは絶対反省しとらんばい……」

ゴジラ「お前らはどうよ？　久々に銀幕に出れて」

ラドン「ワシは久々に戦闘機と戦えたのが嬉しかったばい！　火山も克服したしのう！」

ゴジラ「あぁ。ありゃあカッコよかった。お前久々にファイヤーラドンモードだったよな」

ラドン「おう。久々にあのモードになれて嬉しかったばい！」

ゴジラ「航空戦もデスロールで戦闘機落としたり、街を破壊したり、人類の脅威として大活躍だったもんな」

ラドン「そうじゃのう！　ワシゃあドハティ監督に愛されてるのが分かって嬉しかったのう……」

ゴジラ「だな。あんだけカッコいい出番を貰えて、俺も誇らしかったよ」

ラドン「ハッハッハ！　今度は熱線も吐きたいところじゃのう！！」

ゴジラ「おう。次回は撃ちあい合戦もしようぜ！」

ゴジラ（良かった、あのことは表向き気にしてないのか……）

ゴジラ「キングギドラはどうだった？」

キングギドラ「やはり」「お前と戦えたのが」「嬉しかったよ」

ゴジラ「ハハハ。こっちこそ」

キングギドラ「俺たち」「無茶苦茶」「強かったからな」

ゴジラ「今回は南極から出現して、氷を割って大暴れだったな～」

キングギドラ「あれは」「撮影中」「むっちゃ寒かった」

ゴジラ「だろうな～。ちゅーか、俺も寒かった」

モスラ「私も～。洞窟の中とか寒かったよ～」

ラドン「ワシはむしろ火山の中で暑かったばい」

モスラ「そういう意味じゃあ、ラドンさんだけ楽な役回りだったよね～」

ラドン「そうかものう……」

キングギドラ「宇宙怪獣という」「オリジンが」「守られてたのもよかった」

ゴジラ「ＧＭＫでは地球産怪獣だったからな～」

キングギドラ「あれはあれで」「よかったが」「やはり俺は宇宙怪獣だからな」

ゴジラ「しかし、今回のお前はスゲェ能力ばっかだったな！　世界中の怪獣操ったり、電撃放ったり、再生能力披露したり」

キングギドラ「再生能力は」「モスラ３で得た」「得意技だったからな」

モスラ「いや、でもアレはかなりインパクトあったわよ？」

キングギドラ「具体的な描写は」「初めてだったからな」「カッコよかったろ？」

モスラ「いや、かなりキモかったわ……」

ゴジラ「ま、まぁ……。何はともあれ、今回のお前はトップクラスに強かったよ。歴代で一番苦戦したかもな」

キングギドラ「そう言ってもらえると」「嬉しいな」「鍛えた甲斐があった」

ゴジラ「モスラはどうだった？」

モスラ「うーん、私的にはいつも通り人間の味方サイドでいられたのが嬉しかったかなー？　いつものテーマも久々に聞けて嬉しかったわ」

ゴジラ「やっぱお前はあの歌あってこそだもんな」

モスラ「あと、成虫の姿でゴジラと初めて一緒に戦えたのは新鮮だったわねー！」

ゴジラ「そうだな」

モスラ「最後はゴジラを庇って倒れちゃうけど、エネルギー分けてゴジラの勝利につなげるヒロイン役！」

キングギドラ「体内放射も」「よく見たら」「モスラの形してたな」

モスラ「もう最初から最後までゴジラの相棒兼嫁？って感じだったよねーｖ　ゴジモスとかドハティ監督にも公認されてるしーｖ　もう困っちゃう♥」

ゴジラ「た、確かに今までにない組み合わせで、ちょっと新鮮だったよな……」ﾃﾚﾃﾚ

キングギドラ「ゴジラが」「照れてる」「かわいい」

モスラ「えへへ……。あーでも私にはバトラくんもいるからなー。迷っちゃう♪」

キングギドラ「ふふふ」「モテる女は」「大変だな」

モスラ「まぁ大活躍だったよねー。誰かさんとちがってｗｗｗ」ﾁﾗ

ラドン「……あぁん？」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

ゴジラ（あぁ……。もうモスラの野郎……）

ラドン「何が言いたいんじゃモスラ……」

モスラ「えーー？　カッコよく出たと思えばギドラの噛ませでーｗ」

モスラ「そのあともギドラのパシリにされてーｗ」

モスラ「私にも負けてーｗ　しまいにはゴジラにビビッて情けなく土下座した怪獣のことですけどーｗｗｗ　誰でしたっけー？」

ラドン「……」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

ゴジラ「ま、まぁ俺が強すぎたからしゃーないし。何より新しいキャラの側面も開けたじゃねぇか……。ここは俺の顔に免じて、なっ？」

キングギドラ「モスラも」「仲間をDisるのは」「良くないぞ」

モスラ「ごーめーんｗｗｗ　まー、ラドンはちょっと地味だしーｗｗｗ　こういう役回りになっちゃうのもー仕方ないよねーｗ」

ラドン「……なんじゃと？」ﾋﾟｷﾋﾟｷ

モスラ「何よー！？　また胸に穴開けられたい？」

ラドン「おめぇさこそワシのマグマで焼かれるかぁ？」

モスラ「いい度胸ねゴマすりク〇バード？」

キングギドラ「おいおい」「やめろ」「せっかくのお祝いなのに」

ゴジラ「おいやめろテメェら！　放射熱線で吹っ飛ばすぞ！」

モスラ「ゴジラは黙ってて！　このスネ夫野郎に実力の差を見せつけるんだから！」ｺﾞｺﾞｺﾞ

ラドン「この生意気な小娘さふっ飛ばしたるばい！」ｺﾞｺﾞｺﾞ

ゴジラ「あーもう！　だから心配だったんだよー！　ほら落ち着けラドン！」

キングギドラ「モスラも」「喧嘩は」「やめろ」



？？？「ち、ちわーす……」

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ベヒモス：マンモスみたいな怪獣（左上）
スキュラ：クモっぽい怪獣（右上）
メトシェラ：ごっついサイホーンみたいな怪獣（左下）
ムートー♀：ギャレゴジに出てきたバカップルの同族（※画像は前作の個体を使用）（右下）



キングギドラ「君たちは？」「ええと……？」「誰？」

ベヒモス「どうも。ベヒモスです……。この度は、ゴジラ先輩に挨拶へ参りやした……」ﾍﾟｺﾘ

ゴジラ「おぉ、今回の映画で出てきた新人怪獣たちか！　遠慮はいらねぇ、座れ座れ！」

ゴジラ「ほら、ラドンもモスラも新人怪獣達の歓迎しろって！」

ラドン「む、むう……」

モスラ「仕方ないわね……」

ゴジラ（あー、助かった）

ベヒモス「う、うっす……」

スキュラ「失礼いたしやす」

メトシェラ「……眠」ｳﾄｳﾄ

ムートー♀「……こ、怖い」

ゴジラ「新人くん達さー。どうだった今回？」

ベヒモス「う、うっす……。自分、正直ちょっと暴れ足りんかったっす」

メトシェラ「ふぁぁ……。眠……」

スキュラ「お、おいオメェら……。偉大な先輩の前で……」ｵﾛｵﾛ

ムートー♀「そ、そうよ……。口から放射熱線浴びせられるわよ？」ｵﾛｵﾛ

ゴジラ「ハハハ……。いいんだよ」

ゴジラ「俺さ、あの後評判聞いたんだわ。そしたら、なんて言われてたと思う？」

ベヒモス「あのマンモス誰？とかですか……」

ゴジラ「そうそう。んで、みんなお前らのこと調べてさ、あいつら何だったの？　クモンガいたよね？　とか」

メトシェラ「……」

ゴジラ「でね、みんなお前らの暴れる映画が見てみたいって言ってたんだよ」

スキュラ「か、感激っす……」

ゴジラ「それはお前らが短い場面でも怪獣としての存在感を発揮したからだ。だろ？」

ベヒモス「へ、へへへ……」

ゴジラ「今後、お前らがモンスターバース界隈で活躍できるチャンスもきっとある。コミックとかの出番もあるかもな。その時は、存分に暴れろ。これからに期待してるぜ新人どもぉ！」

ベヒモス「へ、へい！　恐れ入りやす！」

スキュラ「で、ではウチらはこれで……。全員でトレーニングに行ってきます……」

ゴジラ「おう！　お前らとやり合えるの、楽しみにしてるぜ！」

新人怪獣達「あざっす！」

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞ……

ラドン「そういえばゴジラ、おめぇさは次回キングコングさんとの対決じゃなかと？　準備はえぇんか？」

ゴジラ「おう、バッチリよ！　今回で泳いだり核エネルギー吸ったりして鍛えまくったからな！」

モスラ「頼もしいわね……」

ラドン「というか強くなりすぎた今のおめぇさに、コングさん勝てるんか？」

ゴジラ「大丈夫だろ。あの人昔巨大化して電撃パワー身に付けたたからな」

キングギドラ「そういえば」「俺らの千切れたクビ」「どうなるんだろう？」

ゴジラ「さぁな？　次回作で触れられるといいんだがな……」

ゴジラ「しかし、考えてみれば俺今年で65歳なんだな……。あっという間だよな……」

ラドン「だな……」

モスラ「やだー！　そんなこと言ったら私おばさんじゃなーい？」

キングギドラ「実際」「おばさんだろ」「モスラ先輩は」

モスラ「あん？　糸でぐるぐる巻きにして海に沈めたろか三つ首野郎？」

キングギドラ「ごめんなさい」「調子乗りました」「勘弁してください」

ゴジラ「実を言うとな。俺、エンドロールの後ガチ泣きしたんだわ」

ラドン「あぁ、分かる……」

モスラ「確かにねぇ……」

キングギドラ「中島春雄さんと」「坂野義光さんが出てきたのは」「リスペクトの極み」

ゴジラ「俺に魂を吹き込み、対ガイガンまで一緒に歩んでくれた中島春雄さん」
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モスラ「……」

ゴジラ「ゴジラ対ヘドラの監督として活躍された人であり、尚且つギャレスさんと俺を引き合わせてくれた坂野義光さん。彼がいてくれたおかげで、俺はハリウッドで輝くチャンスをつかむことができたんだ」
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ラドン「……」

ゴジラ「この二人や円谷英二さんや川北監督達がいてくれたおかげで、俺は二度もハリウッドで暴れられた」

キングギドラ「……」「……」「……」

ゴジラ「俺ぁ嬉しくて仕方ねぇんだ。辛酸を嘗めた時代もあったが、あの人達の想いに答えられたことがなぁ……」ｸﾞｽﾝ

ラドン「ゴジラ。おめぇさはよくやってきたばい。昭和シリーズ終焉の後も、ミレニアムシリーズ終焉の後も、おめぇさは諦めずに頑張った」

ゴジラ「ラドン……」

ラドン「誰に何を言われようと、おめぇは足を止めずにいつもいつも戦い続けてきた。その頑張りが、今こうやって実を結んだんだばい。誇りに思ってえぇ」

ゴジラ「……」

ラドン「今回、おめぇは大自然の力の象徴として、人類の驕りを諫めるメッセージ性も持っていた。初代から続く立派なテーマばい。それをこの映画でよう伝えられたと思うぞ？」

ゴジラ「……」

ラドン「誰が何と言おうと、おめぇは俺たちの怪獣王だばい。ワシは今回の映画で改めて思い知らされたよ……」

ゴジラ「……ラドン。ありがとな……」ｸﾞｽﾞ

モスラ「ゴマすりク〇バードのくせに良いこと言うわねラドン……」ｸﾞｽﾝ

ラドン「……」

キングギドラ「余計なこと言って」「水を差すのは」「やめようぜ？」

モスラ「ごめん……」

ゴジラ「うおおおおおん！　中島さぁぁぁぁん！！！　坂野さぁぁぁん！！！　川北監督ぅぅぅ！！！　本田監督ぅぅぅ！！！　円谷英二のおやじさぁぁぁん！　見とるかぁぁぁぁ！？」

モスラ「うわ……。泣きながら天に向かって熱線吐いたよこの怪獣王……」

キングギドラ「俺たちも」「電撃放ちたい」「いいかな？」

ラドン「やめんか」

ゴジラ「おやじさん達ぃぃぃ！　ありがとおおおお！！　俺、これからも立派にやるよぉぉぉ！！！」

ラドン「……ここはワシらも叫ぶばい」

モスラ「ったく、しょうがないわね……」

ラドン「……おやじさぁぁぁん！　川北監督ぅぅぅ！！！　ワシも次回さはドハティ監督に頼んで主役やらせてもらうばぁぁぁい！！！　楽しみに待っとってくれぇぇぇ！」

キングギドラ「おやじさぁぁん！」「俺たちもまた活躍するぞぉぉぉ！」「見ててくれぇぇ！！」

モスラ「おやじさぁぁぁん！　怪獣映画、いつまでも続くように頑張るからねぇぇ！」

なぜ怪獣映画などというものがこの世に存在するのだろうか。


怖いもの見たさだけではない。それだけなら幽霊ものやパニック映画だけで十分だ。


怪獣映画の存在意義は、


怪獣のような巨大な自然が、


ちっぽけな人間が作ったビルや街を壊しまわり、


人間の驕り高ぶりをいさめてくれることだ。


（怪獣映画大全科より）



おしまい