夢見りあむ「夢見りあむのゆめゆめなんてしたくない」 (13)

りあむ「ぼく思うんだけどさ、この番組名ってまんま夢子ちゃんの[検閲]だよね」

りあむ「……うん? 今ピー音入った? ってことはお前らわかっててこの番組名にしたな!?」

りあむ「そもそも番組名被ってるってところから炎上しかねないのに確信犯とかそれ絶対ダメなやつだよぅ! うわーん! めっちゃやむ!」

りあむ「……え? 『その確信犯は誤用』? いやそれ今関係なくない!? ぼくが言いたいのは……タイトルコールを早くしろ? いや、だから……あっあっそんな急かさないで嫌なこと思い出してやむからやめてごめんなさいやりますやればいいんだろ!」

りあむ「それじゃ、始めてくよ! 『夢見りあむのゆめゆめなんてしたくない』!」

りあむ「……アイドルのラジオ番組名としてどうなんだこれ!」


[この番組は、シンデレラガールズプロダクションの提供でお送りします]




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1561804051

りあむ「ということで、始まっちゃったらしいけど……え? 夢子ちゃんサイドにはちゃんと確認とってる?」

りあむ「ほんとに? 汚い大人してない? 事後確認とかじゃないよね? なんか心配になってきたんだけど……やむ……」

りあむ「夢子ちゃん好きなのにこんなところで初接点とか嫌だよぅ……あ! そうだ! もう今日はまるまる夢子ちゃん特集ということでぼくが夢子ちゃんの尊さについて語るって感じは……だめか」

りあむ「うん。わかってた。こなれてきたらそういうのもアリかもしれないけど第一回でいきなりそれはちょっとだめだよね……」

りあむ「でも、自慢じゃないけどぼくはアイドル語る以外じゃ何も話すことないぞ?」

りあむ「ぼく、何にもないからな! 顔は良いけど、それ以外は何にもない!」

りあむ「……自分で言っててちょっとやんできたな……。そもそも番組名が『努々なんてしたくない』の時点でどうなんだって思う!」

りあむ「……まあ、こういうラジオはぼくも好きだし深夜に聴いたりしてたけどね。だから、全国のぼくみたいなやみくんやみちゃんが聴いてくれていると思えば、ちょっと良いかも……」

りあむ「あ、今のポイント高くないか? な! これを聴いてるオタク! りあむちゃんの健気さに涙して、もっとぼくをすこれ! よ!」

りあむ「それじゃ、届いたお便りを読もうかな。ふつおただね、ふつおた。ふつおたに番組特有の名前を入れるのも悪くないけど、ぼくはやっぱりふつおた派かなー」

りあむ「それにしても、初回で、しかもぼくみたいなやつのラジオにお便りなんて募集しても一通も来ないんじゃないかって思ってたけど……ぼくなんかを構ってくれるなんて、ほんと変わってるよね。ぼくだったら避けるぞこんなやつ」

りあむ「えーと……ラジオネーム『テンアゲ』さんからのお便り。……テンアゲ? これ大丈夫か? 送るとこ間違ってないか?」

りあむ「『りあむちゃん、こんばんは』はい、こんばんは。『新番組、おめでとうございます! 大好きなりあむちゃんの番組ということで、私もすごく楽しみにしています』」

りあむ「……これ、めっちゃうれしいな。『少し泣く』ってやつやりたいくらいうれしい。というか、思ったよりまともだな……ぼくのラジオに送られてくるくらいだから、もっと変なのかと思ってたけど」

りあむ「あ、続き続き。えー……『早速ですが、私には悩みがあります』お、悩みか。ぼくにお悩み相談とは……大丈夫か?」

りあむ「『毎朝電車の駅のホームで待っているとき、ふと身体が前に倒れそうになることがあります。もし倒れてもどうでもいいかな、でも迷惑をかけるのはなぁ、なんて思っていつも実行には移していません。りあむちゃんは[検閲]しそうなときはどうしていますか?』」

りあむ「……」

りあむ「……これ選んだの誰!?」

りあむ「いや、わかる、わかるよ? そういう気持ちはぼくもわかる。[検閲]したくなるときってやっぱりあるよね。でも、これ一発目なのはさすがにおかしくないか!? な!」

りあむ「……あと、もしかしたら止めることを期待してるのかもしれないけど、ぼくはそういうの無理だからな。『そういうのはいけない』とか、ぼくに言える資格ないだろ」

りあむ「でも、ぼくは実際に[検閲]しようとしたことはないんだよね……こわくて……。いや、テンアゲさんもこわいか。そりゃそうだよね。うーん……じゃあ、やっぱり痛くないやつ?」

りあむ「……こういうこと言ってたら[検閲]教唆とかになったりするかな? 炎上する? うー……ほんと、なんでこんなお便り選んだんだよぅ……」

りあむ「……そうだ。ぼくは悪くない。こんなお便りを選んだスタッフが悪い! ということで、テンアゲさん!」

りあむ「迷惑をかけるって言ったらぼくより他人に迷惑をかけて生きてる人なんてそんなにいないぞ! まあ、ぼくは迷惑かけてるのめっちゃ気にしちゃうほうだけどな! やむ! 迷惑かけてるの気にしちゃうくせに迷惑かけちゃう!」

りあむ「だから……だから? なんだろ……もうわかんなくなっちゃったな……まあ、ぼくはやみくんやみちゃんの味方だから、またなんか送ってよ。なーんにも解決なんてできないけど、それでもいいなら読むからさ」

りあむ「……まあ、それまでこの番組が続いてるかはわからないけど」

りあむ「次のお便り……ラジオネーム『餃子は酢と胡椒で食べるとイケるって[検閲]で見たんですけど、りあむちゃんはどうですか?』さんから。これ本文じゃないの!?」

りあむ「『りあむ、おめでとう。りあむがラジオ番組を持つようになるなんて、俺も嬉しいよ』……何目線だよ……」

りあむ「『りあむ、いつも頑張ってたもんな』いや、あんまり頑張ってないけど……」

りあむ「『いつも頑張って山形りんごをアピールして……あかりちゃんのおかげで、俺も山形りんごを好きになりました』あかりちゃんのこと!? なんでぼくのとこに送った!? あとあかりちゃんなら確かにいつも頑張ってるな! ぼくも同感だよ!」

りあむ「『あかりちゃんのこと、応援してます! りあむ、好きだぞ』……ほんとにぼくのこと好きか?」

りあむ「というか、めちゃくちゃな怪文書だったな……なんでこれ採用した? こういうのしか来なかったのか? な!?」

りあむ「……次。ラジオネーム『りあむちゃんのおっぱいで[検閲]したい』さんから……こんなの!!! 採用!!! するな!!!!!!!!!」

りあむ「これぼくじゃなくてむしろスタッフが炎上するやつだからな? 完全にセクハラだからな? わかってる? わかってるか?」

りあむ「まあ、読むけど……『りあむちゃん、こんやみ~』……こんやみ~、って何? 勝手に挨拶つくられた?」

りあむ「『放送、おめでとうございます! りあむちゃんの番組はとっても面白いものになりそうで、僕もとっても楽しみです』お、おう、ありがとう……なんか思ったより本文まともだな……」

りあむ「『僕は最近、コンビニの冷凍餃子にハマっています。手軽ですし、おいしいですし、正直ハマってます。りあむちゃんは最近ハマっているものってありますか?』」

りあむ「……ラジオネーム! ラジオネームさえ、まともなら……!」

りあむ「あと、みんな餃子のイメージ強いな? ぼく、そんな餃子餃子言ってたか? いや、まあ、好きなんだけどね? でも、そんなに言ってたかなぁ……」

りあむ「えーっと、最近ハマってるものだっけ。ぼくが最近ハマってるもの……最近……うーん……」

りあむ「最近じゃないけど、やっぱり『アイドル』になるのかな……だって、アイドルってすごくないか? ぼくみたいな人間にも元気をくれて、尊くて……とにかく、すごいんだよ!」

りあむ「……え? ぼくもアイドル?」

りあむ「……そう言えばそうだったな。ぼくが、アイドル……アイドルかぁ……」

りあむ「でも、ぼく、尊いか? 尊くないよな。つまり、アイドルじゃないんじゃないか?」

りあむ「……こういうこと言ったらだめか。だめだな。でも……あー、めっちゃやむ!」

りあむ「はぁ……寝て起きたらめっちゃ尊いアイドルになってないかなぁ……ならなくてもチヤホヤされたい……とにかくチヤホヤされたいなぁ……」

りあむ「……そろそろお別れのお時間、らしいよ。やっぱりぼくにラジオとか向いてないって……」

りあむ「あー、がんばりたくない。なんもしたくない。でも、チヤホヤされたいよぅ……」

りあむ「リスナーのオタク、頼む……もっとぼくを甘やかしてくれ……頼む……頼むな……」

りあむ「それじゃ、今日の放送は夢見りあむの提供でお送りしたよ」

りあむ「……え? これ読むの?」

りあむ「次回の放送も、めっちゃやむ!」

りあむ「……やんじゃだめだろ!」



深夜にやむやむ言いまくるラジオとかやってほしい。

おわりです。ありがとうございました。

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