まゆ「争う姿なんて見たくありません…」
まゆ「だから…まゆ、世界を滅ぼします!」
P「ちょっと待てなぜそうなる」
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P「そもそも誰と誰がまゆを巡って争ってるんだ?」
まゆ「もちろんプロデューサーさんとプロデューサーさんですよぉ」
P「はい?」
まゆ「はい?」
P「えーと、俺と俺がまゆを巡って争ってたのかぁ……??」
まゆ「はい」
P「でもなんで俺と俺が争うとまゆが世界を滅ぼすんだ?」
まゆ「まゆの事を想って、プロデューサーさんとプロデューサーさんが争うのは、本当はちょっとだけ、嬉しいんです」
まゆ「けどやっぱり、プロデューサーさんとプロデューサーさんが争うのはとっても悲しいんです…」
まゆ「だからまゆ、考えたんです、どうしたら争いがなくなるだろうって」
まゆ「世界がプロデューサーさんとまゆだけになったら、この世から争いは無くなる…」
まゆ「だからまゆ、世界を滅ぼします!」
P「ポルポトもぶっ飛ぶ発想だなぁ」
まゆ「争いのない世界って、とても素敵だと思いませんか?」
P「う~ん、まぁそうかもなぁ」
まゆ「うふふ、プロデューサーさんも同意してくれたので、まゆ、世界を滅ぼしますねぇ」
P「え?」
すぐに済ませますから、と言って目の前の少女は微笑んだ。
微笑む少女の周りが溶けて蒸発し始めた。
事務所が、街が、溶けて蒸発し始めた。
まゆを中心とした同心円状にこの世が蒸発し始めた。
なんだ、これは。
この熱は、なんだ。
この熱の中で、なぜ俺は死なないんだ?
…嗚呼、そうか。
この熱はまゆの俺への愛なのだ。
愛が世界を蒸発させるほどの熱となっているのだ。
俺への愛なのだから、俺に害を及ぼすことなどないわけだ。
まゆの愛はきっとこのまま世界を覆いつくし、マリアナ海溝の最後の一滴まで蒸発し尽くすだろう。
そうした後、二人きりの世界で俺はまゆと生きていくのだ。
あ、俺とまゆがアダムとイブよろしく人類の始祖となるのかな。
いや、まゆは二人きりの世界を望んでいるからそうはならないか。
だとすると、俺とまゆが死んだ後、俺とまゆに付着して生き延びた常在菌が何億年もの時をかけて進化して、また生命に満ちた地球になるわけか。
人類の始祖どころじゃなく全ての生命の祖になるのか、俺とまゆが。
ふふ、悪くない。
思わず俺が微笑むと、まゆは嬉しそうに笑い、熱が更に強くなった。
この分だと世界を滅ぼすのは本当にすぐ済みそうだ。
有言実行か、さすがまゆだな。
嗚呼、まゆ、俺のまゆ。
P「あああああまゆと二人っきりで生きていきたいよおおお」
ちひろ「妄想も大概にしてさっさと仕事済ませて下さいね」
P「あ、はい」
おわり
家にいるときは何も思いつかないのに仕事中はネタがぽんぽん湧いてくるのはなんででしょうね。
仕事中は妄想が捗るのはなんででしょうね。
デレポのまゆの妄想の中で争ってたのは誰だったんでしょうね。
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