【シャニマス】結華「お疲れ様でーす」 (9)

結華(って誰もいない。Pたんもはづきさんも出かけてるのかな)

結華(お仕事の報告どうしよう……電話かけてみよう)ピッピッ

プルルル プルルル

結華(あれ、コールがすぐ近くから聞こえる。ん? あのシャツは……)

結華(Pたんの、だよね。スマホも置いてある。事務所にいるのかな? 探してみよっと)

~~~~~~

結華「Pたーん、いたら返事してー?」

…………。

結華(いない。はづきさんも社長もアイドルも、誰もいないや。鍵は開いてたのにおかしいなぁ)

結華(まあPたんに限ってはスマホここにあるし、そのうち帰ってくるでしょ。大学の課題でもやってようかな)

結華(その前に、鍵をかけとかないとね。たまたま三峰が帰ってきたからよかったものの不用心すぎるよ)

~~~~~~

結華「……」カリカリ

結華(静かだねー、寂しいくらい。課題は捗るけどさ)

結華(……Pたんのシャツ、なんでここにあるんだろ。たぶん、汗かいたから着替えたんだよね? こんなとこに放っておかないでほしいな)

結華「……」

結華(……Pたんのシャツ……)

スッ

結華(そんなに濡れてない。渇いたのかな?)

結華「……」クンクン

結華(汗の匂い……それとPたんの匂いも微かに……)クンクン

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クンクンクン

結華(って、なにやってんの私!?)バッ

結華(い、今のは気の迷いというか、なんというか! 深い意味はないよ決して!?)

結華(……誰に言ってるんだろ……)

結華(元に戻しておこう。誰にも見られてないのが幸いだよ)

ガチャ

結華「!」

P「ふぅ、暑かった……って結華? 帰ってたのか、お疲れ様」

結華「お疲れ様Pたん。この脱ぎ捨てられたシャツ、なんとかしてほしいなー」

P「あっ! ご、ごめん! 急いでたものだからつい!」

結華「もしかして、鍵かけてなかったのも急いでたから?」

P「え? かかってなかった?」

結華「うん」

P「ありがとう結華……そして申し訳ない……」

結華「今度から気をつけてよー。泥棒が入ったら大変だからね」

P「細心の注意を払うよ」

結華「なんで急いでたの?」

P「社長から電話があって、大至急この荷物を駅まで取りに来てほしいってお願いされたんだ。着替えてる途中に」

結華「それにしたって慌てすぎじゃない? シャツを畳み忘れたり、鍵をかけ忘れたり、スマホも忘れたり」

P「スマホ? もしかして……」

結華「置いたままだったよ」

P「はは……一度に3つもやらかすとは……」


摩美々「プロデューサーせっかちですねー」

P・結華「!!」

P「摩美々、帰って来てたのか」

摩美々「ええ、まあ。1時間くらい前に」

結華「……」

P「いたなら、せめて鍵をかけてくれると……かけ忘れた奴が言えたことじゃないけど……」

摩美々「奥の仮眠室で寝てたので、気づきませんでしたー」

P「ならしょうがないな」

摩美々「それより、その荷物なんなんですかー?」

P「詳しくは教えてもらってないけど、大事な書類らしい。社長室に置いておくよう頼まれたんだ」

摩美々「じゃあ早く置きに行かないとですねー」

P「そうだな。あ、冷凍庫にアイスがあるから、よかったら2人とも食べてくれ」

摩美々「はーい、ありがとうございまーす」

結華「……」

摩美々「三峰ー」

結華「っ!」ビクッ

結華「な、なにかな、まみみん!」

摩美々「アイスあるってー。食べるー?」

結華「あー……あとで食べるよ」

摩美々「そ」

結華「……」

摩美々「わ、ハーゲンダッツじゃん。奮発したんだー」

結華「……ねえまみみん」

摩美々「?」

結華「いつから事務所にいたのかな」

摩美々「さっき言ったじゃん。1時間くらい前ー」

結華「三峰は、30分くらい前なんだよね。帰ってきたの」

摩美々「へー」

摩美々「いただきまーす」パクッ

結華「……」

摩美々「♪」

結華「ねえまみみん」

摩美々「なに?」

結華「まみみんって、ずっと仮眠室で寝てたの?」

摩美々「ううん、30分くらい前に起きたー。三峰が帰ってきた時間と同じくらいかもー」

結華「だよね。誰もいないのかなって探したとき、仮眠室にいなかったもん」

摩美々「三峰ー、ハーゲンダッツ本当に食べないの? 美味しいケド」

結華「あとで食べる」

摩美々「ふーん」

結華「……」

摩美々「……」

結華「ねえまみみん」



結華「見た?」

摩美々「は?」



結華「見たよね」

摩美々「なにを?」

結華「なにって……わかるでしょ」

摩美々「着替えたはずのプロデューサーのシャツが、もう汗まみれだったってことー?」

結華「た、確かにそうだったけど! そうじゃなっ……」

結華(いや待って! もしかしてまみみん、ホントに見てない?)

摩美々「プロデューサー、汗かきだよねー。まあこんな暑さじゃ誰だって汗かくかー」

結華「ねえまみみん。起きてから今までなにをしてたの?」

摩美々「起きてから?」

結華「うん。仮眠室から出て、どこ行ってたの?」

摩美々「トイレ行って、また仮眠室ー。エアコンつけて涼みながらスマホ見てたー」

結華「つまり、三峰とすれ違いになったんだ。プロデューサーと三峰と顔合わせるまで、ずっと仮眠室にいたの?」

摩美々「そうだけど?」

結華(よし!! セーフ!!)グッ

摩美々「なんなのさっきから」

結華「なんでもないよ! ハーゲンダッツ食べようかな!」

ガチャ

P「ふー、これで1時間くらい休憩できるな」

結華「あっ、Pたんアイス食べる? スプーン用意するよ」

P「ん? ああ、ありがとう」

結華「ふんふんふーん♪」

P「なんだ、ご機嫌だな」

結華「そうかな! 三峰はいつも通りですよ! はいどうぞっ」

P「ハーゲンダッツか。はづきさん奮発したな」

摩美々「美味しいですよー」

P「摩美々はもう食べたのか?」

摩美々「ちょっとだけ食べて放置中ー。溶かしてるんですよー」

P「なるほど」

結華「三峰も少し溶かそうかなー」

P「じゃあ俺も、冷凍庫の外に出しとこう」

摩美々「そういえば三峰ー、匂いどうだったのー?」

結華「匂い? 一体なんのこと……」ピクッ



結華「……匂い?」

摩美々「匂い」



結華「……ぁ……」

結華「ああ、あ……っ……!!」プルプル

P「結華!? どうした、顔真っ赤だぞ!」

摩美々「どうだったのー? シャツの……」

結華「わあーーー!! 待って待って待ってぇーーー!!」

P「な、なんだ? シャツがどうした?」

摩美々「ふふー、なんでもないですよー」

結華「ううっ……! まみみん、やっぱり……!」

摩美々「偶然通りかかったらー、三峰がこう、くんくんやっててー」クンクン

結華「うわあーーー!! やめて!! それ以上言わないで!!」

P「???」

結華「摩美々様、どうかお願いです!! わたくしのハーゲンダッツを献上するのでどうか秘密に!!」

摩美々「別に集ろうなんて思ってないケド」クスクス

結華「じゃあなにが目的!?」

摩美々「三峰の珍しい行動が見られただけで満足ー」

結華「絶対誰にも言わないでね! お願いだよ!」

摩美々「いいよー。コンビニでアイス買ってくれたらねー」

結華「やっぱり集る気なんじゃんっ!」

摩美々「これは取り引きだからー。ハーゲンダッツは可哀想なんで、もっと安いのでいいよー」

結華「オッケー約束ね! 絶対だよ!」

摩美々「私、意外と口堅いから安心してー」

P「なあ、なんの話をしてるんだ」

結華「こっちの話っ!」

P「お、おう……」

結華(くう、あんなことするんじゃなかった……! 三峰一生の不覚だよぉ……!)カァァ

摩美々「そろそろいいかなー、ハーゲンダッツー♪」


(一方その頃、曲がり角の陰)

恋鐘「結華……! 強敵ばい……!」ゴゴゴゴ


(同時刻、ドアの隙間)

千雪「……」ゴゴゴゴ


(時を同じくして、Pのデスクの下)

凛世「……新たな……恋の“らいばる”でございます……」ゴゴゴゴ



この後、三者によるPのシャツをかけた熾烈な戦いが繰り広げられるのだが、それはまた別の話。


おわり

読んでいただきありがとうございます

限定三峰欲しさに書きました

爆死しそうになったらまた書きます

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