明くる日の魔法みたいなファンタジー (10)
魔法使い「人は、自分の持たない力に憧れる」
魔法使い「だから、私は戦士に惚れてしまった」
魔法使い「ちょっと、不躾な恋だったかもしれない」
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下書きなし。筆が遅い。よろしくお願いします
戦士:女性
魔法使い:男性
魔法使い(戦士は、たまたまこの村に来た旅人だ)
魔法使い(まだ、戦士に対する話し方もわかっていない。……一目惚れ、というやつだ)
魔法使い「好きです! どうか、付き合ってください!」
魔法使い(だから、こういうことを言ってしまうと、困ってしまうだろう)
魔法使い(敬語でこういうことを言うことも、心苦しく思う)
戦士「えっとね、魔法使いくん。そういう気持ちは嬉しい。きみが強くあろうとしているのも知っているし、そういう子に好かれるのも、悪い気はしない」
戦士「……でもね。私は、そういうのは父を見つけてからって決めてるんだ。ごめんね」
戦士「……」
魔法使い(戦士は私の顔をじっと見た。……照れ臭い)
魔法使い(それで、ふっと笑った)
戦士「残念そうな顔。それとも、着いてくるかい?」
魔法使い「いいんですか!?」
戦士「ふふ。いいよ。さっきも言ったけど、あまり悪い気はしてないんだ」
魔法使い(両親の家を引き継いで一人暮らししているだけの私が、この村にいる理由は特にない。だから、願ってもない言葉だった)
魔法使い「えぇっと、私に旅の経験はないんですけど……」
戦士「だれでも、最初は初めてだよ。私の眼には、きみはそういうことをしてもいいように見える」
戦士「私もきみくらいの時があったよ。……3年くらい前かな」
魔法使い「で、でしたら、ご一緒させてください! ぜひ」
戦士「うん。あいにく、私に恋煩いの経験はないんだけどね」
魔法使い「……っ」
魔法使い(魅力的な笑顔で、お互い様だ、と戦士は笑ってくれた)
魔法使い「私にできることだったら、なんでも言ってください」
戦士「……。まず、敬語をやめてくれ。……なんか、背中がこそばゆい。言われ慣れてないんだ、敬語ってものは」
魔法使い(接し方がわかってないのが伝わってるみたいだった。……申し訳ない)
魔法使い「そうで……、そう……?」
魔法使い(でも、心臓がどきどきして、普段のしゃべり方なんて思い返せそうもない。いつもはどうやって喋ってたっけ?)
戦士「ふふ。『そうか。これでいいか?』、とかでどう?」
魔法使い「……。そうか、これでいいか?」
戦士「うん。よろしくね、魔法使いくん」
魔法使い「これから、どこに?」
戦士「東」
魔法使い「えっと、戦士さんの父が?」
戦士「……戦士でいいよ。で、父はそっちで遊んでるはず」
魔法使い(遊んでいる?)
戦士「きみ、顔に出るね。まあ、ホームシックってやつかな。久しぶりに父に会いたくなっただけ」
これ面白い?
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