「停止ボタン」 リモコンの
ドバッ ドンッ チッ
バシュウウウッ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1595996040
コスモ「名誉の『負傷自慢』ってのも良いんだけど今はそーゆー気分ではメガコズミック無くて」
コスモ「だいぶ良くなったけどここの所…右手小指の第5中節骨はヒビが入っただけなんだけど」
コスモ「くすり指と中指第3…そして第4中手骨と基節骨は完全粉砕で全治4週間」
コスモ「今回ばかりは本当に心からギガコズミック反省していて、全ての原因は私の性格に非がある」
コスモ「越えてはならないレッドラインを見落として余計な所へ首を突っ込んでしまった」
コスモ「私は人の性格を見抜けるとうぬぼれていたからでコズミック甘かった」
コスモ「手首から上が無事だっただけでもそれは多分…テラコズミック幸運に過ぎなかったのだと思う。このいきさつはエピソード⑨『ザ・ラン』で…」
コスモ「…」
ペンダイ市駅から約一時間半の新幹線に乗ってトウピョウ駅へ
トウピョウ駅からはPRもしくは地下鉄を乗り継いで約30分
パラ宿にいつも通り遊びに来ていた真中のんはモデル・プロダクションのスカウトに声をかけられた
グロリア「あら~~~貴女、お顔小さいですわね…身長は155センチぐらい?」
そして雑誌に写真が載って小さな役で映画にも出てギャラをもらって
撮影現場のずいぶん遠くの方から紫京院ひびきとパドンナを見た
スカウトされた時プロダクションのその担当者に????
こう言われた
グロリア「映画スターとプロのモデルはね、ただ立っているだけでオーラを放つ存在ですのよ!肉体を鍛え上げなきゃダメですわ…!才能より美しい立ちポーズが優先でっすわッ!
壮快で晴れやかな気分????
真中のんの人生で一番????
最良の日々が始まった
のん「くっ」グググ
グッグッ
ガァ-ッ タッ タッ タッ タッ
アサヒ「はいッ!最後ッ!頑張ってッ!あと3回ッ!3ッ!2ッ!」
アサヒ「2ィ!2ィ!2ィ!マイナス2ッ!マイナス1ッ!ゼロ…もっ回2ィ!1!」
アサヒ「はいッ!終わりッ マジ完璧ィィィ~~~ッ インストラクターの教え方はなァ~~~マジ嘘つきなんだよォォォ でもよく頑張ったなぁぁぁ」
のん「」ハァ ハァ ハァ
アサヒ「ここのところの浮き出た血管…マジやべぇよォォーーー」
のん「…………」
[鏡で自分の姿を見るのん]
のん「シュッ!」
のん「フゥゥーゥゥゥ」
ガズッ!! 「痛ッ!!」
ファルル「痛ぁぁーーーい こんな所に「重り」おかないでよォォォ~~~」
ファルル「それに家の中で縄跳びってする?」
のん「」ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン
のん「悪かった 片付けるよ」
ファルル「ン!でも結構すごいねェ?」
ファルル「最近スタイル良くなってきてない?あれみたい…あれ…!あれよ!『ファンシー・クラブ』のプラピーッみたいだわ」
のん「そお?」
ファルル「肉体って思ってるより早く変化してくるんだね…イケてるわ…きっとイケる」
ファルル「のんがプリパラポリスアクションやったら…きっと素敵」
ファルル「そうだ…タラコスパゲティ出来たわよ。熱いうちに一緒に食べよう」
のん「スパゲティ?」
ファルル「何…?」
のん「ファルル、前に言ったじゃあないか…炭水化物と脂質は食べないって」
ファルル「え?」
のん「私が食べるのは筋肉が喜ぶタンパク質だけよ」
のん「これがメニュー。守ってくれなきゃ困るの」
[蒸し鶏 卵白の山盛り 海藻キノコサラダ サーモントマトソースがけ ポーソンのサラダチキン プロテイン入り低脂肪ドリンク]
ファルル「これだけ?これからずっと毎日これ?今晩、友達みんなでカラオケの約束したけど…」
のん「私は行かないよ。朝4時起きで10キロ走るの、もう寝ないと」
ファルル「寝るってまだ夕方の7時よ…あれッ!?おさいふにおカネが無い…」
のん「あっ!そうだ…言うの忘れてた」
のん「ジムの売店でプロテイン安売りしててね、ダマにならないプロテイン2000gで4800円。安いでしょ?タラコより絶対安い」
のん「だからちょっと5000借りたの…ごめんね…明日必ずかえすね…」
ファルル「え~~~~~~~~っ!!」
のん「そろそろシャワーあびて休まないと…今日はもう帰ってくれない?」
ファルル「ここ私のマンションだけど」
のん「ン!ああ…そうかァ…そうだったな…」
クマ「お届け物クマ~」ピンポ-ン ピンポ-ン ピンポ-ン
のん「おいッ!!3回もインターフォン鳴らさないでッ!」ガンッ
のん「以前言ったよね?夜の配達はやめろッ!」
ファルル「まだ7時だよ」
のん「今から寝るの、チャイムで私を起こすようなマネしたらブッ飛ばすからね」
ファルル「…ごめんね」
最初のきっかけは同じジム内での些細な会話でーーー
例えばランニングは走って15分から脂肪が燃焼し始めるので、トレッドピルはウォーミングアップで20分以上走る事だとか
プミスマシンのウェイト何kgを自分は何回できる…「君は?」…とか…
…そういった事からの会話だったと思う
のん「フーッ トレーナーさん、ここの呼吸は吐きますか?吸いますか?」
アサヒ「マジすまねー、ご予約のお客様優先なんスよ…」
アサヒ「筋肉はよぉ 2ッ!3ッ!話しかけるとマジヤベーんすよぉ」
[パーソナルトレーニング 30日…24.5万円から 徹底個人指導]
のん「……」
グッ ガッ ズッ
ファルル「………何をやってるの?」
のん「ボルダリングだよファルル」
ファルル「ボルダリング…」
ファルル「エアコンのスイッチ…セメントの下で固まってるよ」
のん「ン!そう…じゃあもう必要無いワケだね…ちょうどこのエアコンが邪魔だったんだ」
ファルル「今私が話をしているのはキャッシュカードの事よ…
その話をしてる!私のバッグの中から持ち出したでしょ!!返してッ!」
のん「それはバッグにあるでしょ?」
ファルル「違うッ!!カードのお金の話よッ!私の25万円を黙って引き出したッ!25万円何に使ったの?」
のん「映画が決まったら必ず返すよ」
ファルル「のんちゃんとはもう限界…どうやってカードの暗証番号を知ったの!?」
のん「誕生日でしょ…?元カノの」
ファルル「私のマンションからすぐに出てって!!通報するわッ!!」
のん「それ…本気で言っているの?」
ファルル「クズ野郎ッここから出てけェーーーーーーッ」
のん「……わかった……出て行くよ」ガラガラ
ファルル「こ…ここ賃貸だよ イ…イカれてるわッ」
その『トレッドピル』は2台 リモコンは1台のみ
タッ タッ タッ
そう言うマシンの設定にしてある 最高速度は自動的に上がっていき『時速25km』走行まで『加速』できる
タッ タッ タッ
ウサイン・ポルトの100mタイムで計算すると時速だと35から37km そんなのはとても出せない このマシンは最高速25.0km
コスモ「まだやるの?」
『私』は『彼女』にそう言った 現在は時速13.2kmで走行中
これが どんどん25.0kmで加速したら…どちらが素早く
1台のリモコンーーーー『緊急停止ボタン』を奪って押せるか?
コスモ「その辺ジムの係員…いたりしない?周囲を見てくれないかしら?」
コスモ「ルールは前回と同じで行くわよ。25km以下の速度でもリモコンにもし触れたらそれはもちろん負け」
のん「………………」チラリ
コスモ「オイオイ…その表情…待ってよ…コズミック本気顔じゃあないの アナタ、執念深い性格なのかしら?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ドバッ ドンッ
トンッ チッ
バシュウウウウッ
ドガァーーーーン
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
のん「…………」
コスモ「君…女優やモデルの仕事してるんだっけ?最近仕事の調子はどう?」
のん「コスモ先生…走る事に集中した方がいいですよ。勝負は受けました、すでに始まっています。時速16.0kmを超えました」
のん「この前のようにはならない…徹底的にやっつけるよ…北条コスモ」バッ
コスモ「! ね…ねぇ」
ゴォーーーーーッ
のん「時速17.3km」
コスモ「ハッ!ハッ!ハッーっ ハッ!」
コスモ「アナタの身体…それ…以前と違くない…?名前は確か…真中のん…16歳だっけ?凄いわね…その脇腹の所…どうやって鍛えたのかしら?…『前鋸筋』?腹筋を少し割るだけじゃあなく…」ハッ ハッ ハッ
コスモ「『前鋸筋』 身体のそんな位置に盛り上がって陰影がついてる娘なんて…初めて見たわ」
のん「黙って走りなよ 時速18.0kmを超えました」
ムキッ ムキッ ムキッ
ムグッ ムグッ
これは…この『筋肉の形』 この『形』はッ!!
のん「時速19.0km。コスモ先生、前回の時は…先生は…テーブルの台を一瞬指で叩いて、その振動でリモコンを自分の有利な状況にした。リモコンが先生の指の中に倒れ込むようにしたんだ」
ゴオン ゴオン
のん「あれは微妙な状況だったワケで、勝負ではない『あいまいさ』は勝敗ではないの。今回はそういう訳にはいかないからね」
コスモ「ちょっと待って…これは…ゲームよ」
のん「ええ…今している事は単なるゲームです!ただの遊び…だが勝ち負けには『公正さ』が必要ッ」
のん「再戦(リベンジマッチ)ならなおさら。『公正』にちゃんと決めなきゃ駄目なの…再戦はまともにやるんだ!」
コスモ「アナタがリモコンを取れなかっただけよ…私をイカサマだと非難しているの!?」
のん「『公正』の下にやると言いたいだけ」
クルッ
コスモ「!!」
ドドドドドドドドドドドドド
コスモ「この娘、『何』している!?急に何なの!?『後ろ向き』バックでベルトの上を!?今、20kmの速度だわッ!!バック走で!!こんな身体能力!!」
コスモ「だが何の為に…!?この娘!?何なの!?なんでバック走している!? ねえ!?アナタ、何をしてい….」
のん「」[ダンベル]
コスモ「はッ!」
ドグシャァアッ
クルリッ
ピキピキピキ
のん「時速20.2km 20.4」
ズンッ バリィーーーーーーーン バラバラ
コスモ「な、なんだとッ!?アナタ正気ッ!?ここホテルよッ!しかもこの高さッ!」
のん「競争はどんな世界だろうと常にあるッ!だから『公正』さは必要よ。『公正』の下でなければ人は成長しない これで『公正』になった……リモコンを素早く取った方が完璧な勝利とわかる!」
のん「ここからが苦しいですよコスモ先生ッ!現在21.4km」
コスモ「アナタッ!何なのッ!?何者なのッ!?止めろッ!!」
バッ ガシィッッ
バギッ メキョッ ペキッ
ボキン
コスモ「ぐぁぁぁっ!!うがぁぁあっ!!」
のん「まだ転ばないでよねコスモ先生。ボタンを押すのはまだ早いよ……現在時速23km!25km以前に押しては駄目です」
のん「『停止ボタン』は時速25kmに到達した瞬間です…どちらが素早くリモコンを奪うのか?だがボタンを押せる指は『2本』残しておいた」
のん「それが『公正さ』です。後日ーーーー恨みが残ったりしてはいけない」
のん「再戦とは勝敗をキッチリ決める事!……そうでしょう?」
ピシィ!
のん「ン!?」
パラパラパラパラ
のん「!? 何?」パラパラパラ
コスモ「『フレンド・パスワード』 アナタ…!?まさか!?…」
ドドドドドドドドドド
のんちゃんの彼女のファルルちゃんは、トレーニングを邪魔して、健康に悪い料理を食べさせようとしたので、のんちゃんはファルルちゃんの首を折ってしまいました。今はボルダリング用のセメントで壁に固められてあります。
ドドドドドドドドドドド
配達人のクマさんは、警告したのにインターフォンを鳴らし、のんちゃんの睡眠を邪魔したので、首を切られてしまいました。今はマンションの駐車場にセメントで埋められています。
大きな身体のジムのお客さんは、のんちゃんからトレーナーさんを奪ったので、のんちゃんは後ろから羽交い締めにして、壁に打ち付けて殺しました。今は浴室の天井にセメントで固められています。
ドドドドドドドドドドドド
コスモ「こ…この娘はッ!!真中のんはッ!!」
ゴオン ゴオン ゴオン ゴオン
コスモ「やめろォォーーーーーーーーーーーーッッ!!」
のん「時速24.2km 24.4km 24.6km」
コスモ「クッ…クソーーーッ ヤ…ヤバイッ…まずいわッ…まずいッ」
ドドドドドドドドドドドドドド
コスモ「リモコンを絶対に取りにいかないと、ま…まずいッ!」
[25.00]
ピッ!
バッ!
ドバッ!
ドォォォォォン
のん「勝ったッ!」
のん「うおぉおぉおぉぉッ 勝ったァぞォオォォォーーーーーーーーーッ」
コスモ「悪いわね…『フレンド・パスワード』絵本にして文字を書き込む、そーゆー能力がある。今…手の甲に瞬間書き込めた…だが勝敗というなら…アナタの『勝ち』よ…認めるわ…」
コスモ「私は必死に取りに行き………ーーーーー間違いなくアナタは美しくて素早い動きだった。勝利は『確かに』アナタの方よ…それでは駄目?」
のん「!?」
[停止ボタンはコスモのマシンへ向けて押す]
コスモ「そのボタンを押したのはアナタ」
のん「はっ!!」ピッ!
ド ォ ォ ォ ォ ォ ン
のん「………コスモ…」
コスモ「う、ハァ ハァ ハァハァ うっ くっ ハァハァ」
ここはペンダイ市ポリオウ町…ポリオウグランドホテル八階のトレーニングジム、窓際のトレッドピルの上ーーーーー
真中のんが割ったーーーーーこの窓ガラスから下方向を覗いて見るのはやめておこう…間違いなく『のん』は建物の下にすでに居ない…もしくはどこか壁にしがみついている
私はこの場所からすみやかに立ち去らなくてはならない。ここから逃げなくては……エレベーターを使うか…!?階段を使って逃げるか…
知らず知らずとはいえ、わたしは『レッドライン』を越えた…今…もし私がこの窓から下方向をみたら…もし上から見下すように窓から覗いたら私はたぶん『彼女』に殺されるだろう…
さっき彼女の背中の筋肉は…翼の形に見えた…両脚のくるぶしにもあった…そして髪の毛が風でなびいたときーーーーー
耳の後ろにも、翼の形が見えた
あれは『印』だ 確実だ………彼女は『化身』ーーーーー
そういう『印』ーーーーー
彼女は『筋肉の神』に取り憑かれた女の子ーーーーーー象徴する名前は色々あるけど、ピリシャ神話だと『ペルメス神』
『真中のん』はペルメス神の化身となった女の子なの
近付いたのがギガコズミック間違いだった…
私はあのリモコンをテラコズミック必死に取りに勝負に出た。それは本当…
だが彼女がその事を認めてくれているとは限らない…逆鱗に触れていない事を心底願う
この場はただ…ザ・ラン(逃げる)しかない
to be continued…
唯…赤崎千夏とファイト・クラブに惹かれて書いただけ…後悔はない…
我が心と行動に一点の曇りなし…!全てが『正義』だ
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