セイバー「何かにつけてはライダー、ライダーと。もっと私を呼べばいいではないですか！」

士郎「でもさ、セイバーはいつも何か食べていて忙しそうじゃないか」

セイバー「ひ、人をそんな食いしん坊のように言うとは。別に四六時中食べているわけではありません」

士郎「いや、食べてるぞ」

ライダー「食べてますね」

セイバー「……」

セイバー「ともかく！貴方の剣たるこの私を差し置いて……」

士郎「だ、だから誤解だってば。俺がライダーだけ特別視してるなんてことは……」

凛「あら、そうかしら」

士郎「と、遠坂！？」

凛「衛宮君は気付いていないかもしれないけど、大分違うわよ」

士郎「何言ってんだよ遠坂まで……」

セイバー「流石はリンだ」ｳﾑ

凛「うーん、分かりやすい例を挙げるとね。士郎、以前はライダーに二号しか乗らせなかったでしょ？」

士郎「ん、自転車の話か。そうだな、一号はライダーが乗ると暴走車にしかならないから」

凛「でも最近、ライダーは一号に乗って町中を爆走しているわよ」

士郎「ええ！？そ、そうなのかライダー！」

ライダー「はい……うっかり誘惑に負けて……」

凛「何回負けてるのよ、十回は見たわよ私」

士郎「ま、まぁ事故が起きてないなら……」

ライダー「すみません、士郎」

士郎「はは、いいっていいって。気を付けろよライダー」

凛「ほらね！」

士郎「えっ？」

凛「ほら、甘いじゃない！やっぱりライダーには激甘なのね衛宮君は！」

士郎「そう言われても……」

士郎「ライダー。俺、ライダーに甘いか？」

ライダー「いえ全く」

セイバー「ど、どの口が言っているのですか貴女は！」

ライダー「リンもセイバーも過敏です。士郎は皆に平等に優しいですよ、そうでしょう？」

セイバー「……それはそうですが」

凛「なんか微妙に違う気がするのよ……ライダー本人はどうも思わないわけ？」

ライダー「………………」

凛「そこで黙るんだ！？」

セイバー「自覚はあったんですね！？何という許し難い……！」

桜「帰りましたー、食材買ってきましたよー」ﾆｺﾆｺ

士郎「ああ、お帰り桜」

セイバー「むっ、良いネギを持っているようですね」


凛ライ「！！！！！」ｼｭﾊﾞｧﾂ


桜「あら、どうしたんですか、二人共畏まった姿勢で」

凛「な、何でもないわよ？ね、ライダー？」

ライダー「ええ、ええ、何でもありませんとも。ご苦労様です、桜」

桜「今日の晩御飯はお鍋です。イリヤさんも来ますから、沢山買っちゃいました」

士郎「よし、早速準備しよう。ライダーも一緒にどうだ？」

ライダー「そうですね、私に出来ることがあれば」

凛「！？　ちょっと士郎、なんでそこでライダー！？料理の手伝いなら私に頼めばいいじゃない！」

士郎「あ、いや、なんとなく」

凛「な、なんとなくって……！！」

セイバー「わ、私は！？」

凛「それは無理があるわよ、セイバー」

セイバー「しゅん」