ジャン「何も起きそうにない」(107)
ミカサ「エレン、その野菜は炒めるんじゃなくてこっち に…」
エレン「あ、あぁ。つーかミカサもう少し離れろよ。動きづれぇだろ」
ミカサ「確かに。悪かった」
ジャン「……………………チッ」
ジャン「ほらマルコ、芋」
マルコ「あぁ、ありがとう。流石ジャンだね。キレイに 剥けてる」
ジャン「お世辞なんていらねえって」
マルコ「お世辞なんかじゃ……あれ?」
ジャン「どーしたよ」
マルコ「お酒が切れてるみたいだ。あれがないと臭みが 取れないんだよな……」
ジャン「食糧庫だろ?取ってきてやる」
マルコ「え、いいの」
ジャン「なに驚いてんだよ…失礼だな。いいんだよ」
ジャン(ここにいると胸糞悪いしな)
マルコ「じゃあ任せたよ」
ジャン「おー」ヒラヒラ
ジャン(しっかし今日の夕焼けは濃いな)
ガチャ
キイィ…
サシャ「……………」モグモグクチャクチャ
ジャン「……………」
サシャ「………………」ムシャムシャハフハフ
ジャン「………………お、あったあった」ガチャガチャ
サシャ「………………」ごくんっ モグモグ
ジャン「……………おい、一応聞いてみるが」
サシャ「?」ムシャムシャ ごくんっ
ジャン「何してんだ?」
サシャ「塩漬けした肉を食べてますけど」ムシャッ
ジャン「しれっとした面で言うなよ。盗んだんだろ?本 当にバカだな」
サシャ「失礼な。バカって言った方がバカなんです。そ れにこのお肉は元々ここにあったものです。持ち出して ないから盗んだことにはならないです」クチャクチャ
ジャン「あぁ、聞いたオレがバカだったな。付き合ってられん」ヒラヒラ
サシャ「あっ!ジャンも食べたかったんですね?」
ジャン「何でそうなる」
サシャ「遠慮せずに言ってくれたら良かったのに」
グイグイ
ジャン「!?何しやがる!」
サシャ「お裾分けですよ~」←ジャンのポケットに肉を詰めてる
ジャン「止めろバカ!」
サシャ「遠慮しないでくださいよ」グイグイ
ジャン「離せ芋女!」
サシャ「!?離しません!」
なんだ?食糧庫が騒がしいな >
ジャン「」ビクッ
サシャ「」ビクッ
ジャン(教官じゃねーか)
サシャ「あわわわわわわ」
ジャン(ヤバイぞ……こんなとこ見られたらオレまで……) キョロキョロ
ジャン「!………こっち来い!」グイッ
サシャ「!?」
ガタガタッ
ガタッ
ガチャッ キイィ……
キース「む……?」キョロキョロ
キース「声がしたようだったが……………………」カツカツ
キース「うむ…………………誰もいないようだな」
キイィ…… バタン
ジャン「……………はぁ、危なかったぜ」
サシャ「危機一髪でしたね」
ジャン「誰のせいだ誰の」
サシャ「空き箱があって助かりました!」
ジャン「人の話聞いてんのか?ったく、重てぇんだから さっさと退けよ。腹が潰れる」
ジャンの腹の上にサシャが跨がっています。
空き箱は隙間が多く外からの光が入っています。
箱の中で足は伸ばせていません。
サシャ「さっきから失礼ですよジャン!」
ジャン「あーわかったから。かったから、ふた開けろ よ」
サシャ「もう!私そんなに重くないです」グイグイ
サシャ「………」グイグイ
ジャン「どうしたよ」
サシャ「いえ、大きい箱ですし、力がいるみたいです ね………ふんっ!」ガンッ
サシャ「………」ガンッガンッ
ジャン「お、おい壊すなよ」
サシャ「」ゴンッ
ジャン「頭突きしてどうする」
サシャ「…………………開きません」
ジャン「ハァ?そんな訳ねーだろ。めちゃくちゃボロい 木箱じゃねーか」グイグイ
ジャン「………………」ガンッ ガンッ
ジャン「……………………開かねぇ」
ジャン「いやそんな訳ねー」ガンッガンッ
サシャ「板にしては硬すぎますね」ガンッ
ジャン「おい、ちょっと頭下げてろ。蹴るからよ」
サシャ「らじゃ」
ガンッ!
ガンッ!
ジャン「………………………」
サシャ「…………あの」
ジャン「………………………冗談だろ……」
ガンッ!
ジャン「マジかよ!?開かねぇ!」
サシャ「えええ……」
ジャン「何でだ?普通のボッロイ木箱だったじゃねぇか……こんな開かないなんてことあんのか?」
サシャ「開け方があるんでしょうか?どこかはまってるとか……」
ジャン「なるほどな」
蓋の裏を触って調べています。
ジャン「…………何も」
サシャ「ないですね……」
ジャン「……閉じ込められたってことか」
サシャ「………みたいです」
ジャン「ハァー、クッソついてねぇ。最悪だ」
サシャ「……………」
サシャ「す、すみません…私が…」
ジャン「自覚してんのかよ。全くだぜ。人を巻き込みや がって」
サシャ「すみません…」
サシャ「あ、あのでも、ほら」
ジャン「?」
サシャ「私、塩漬けの肉持ってますし!水もあるので飢 えはしませんよ!」
ジャン「何の心配だよ。すぐ出られるっての」
サシャ「?と、言いますと?」
ジャン「マルコがオレが食糧庫にいるって知ってる。遅 けりゃ心配して向かいに来るだろ」
サシャ「!さすがジャンってば良い友達を持ちました ね」
ジャン「まあな」///
サシャ「マルコは周りをよく見ていますから、異変にすぐ気づいてくれますね。ジャンと違って」
ジャン「何で今ケンカ売ったんだ?あ゛?」むぎゅー
サシャ「ほっぺいはいですー」
ザッザッザッ
ジャン「!……来たな」
サシャ「マルコ!神です!」
ガチャ .
キイィ……
ジャン「マ………」
ユミル「クリスタ、足元気を付けろよ」
ジャン「!」
クリスタ「大丈夫だよ。ユミルは心配しすぎ!」
ユミル「しすぎ、じゃねーよ。今にもビンに潰されそう なくせに」
サシャ「クリス………もがっ」
ジャン(待て!)
サシャ「ふがふが」
クリスタ「よいしょ」ガシャン
ユミル「がんばったなクリスタぁ~」わしゃわしゃ
クリスタ「子供扱いしないでよ!」
ユミル「優等生に頼まれてたの、なんだっけ?」
クリスタ「お酒でしょ?ジャンが遅いからって……そうい えば、ここに来るまでジャンに会わなかったね?」
ユミル「サボりだよサボり。面倒くさくなって寮に戻っ たんだろ」
クリスタ「ジャンはそんなことしないよ!」
クリスタ「あ と、サシャも見ないし……」
ユミル「芋女?そういや見てねえな。アイツこそサボり だろ」
クリスタ「そんなわけないよ。どうかしたのかな……心配…」
サシャ「もがっ…クリっ……もがもが」 ジャン(バカ野郎!)
ガタッ
クリスタ「?今なんか……音が……」キョロキョロ
ユミル「……………………」
クリスタ「この辺から?…………気のせいかな?」キョロキョロ
ユミル「…………………」
ユミル「……………………………ふぅん」ニヤァ
クリスタ「ごめんね、気のせいだったみたい。行こっか」
ユミル「あー大丈夫だってクリスタ」ポンポン
クリスタ「?何が?」
ユミル「案外二人一緒にいるかもしれねえ。二人で夕飯 のレシピについて語り合ってんだろ」
クリスタ「?……ジャンとサシャのことを言ってるの?」
ユミル「そうそう。まぁ語り合ううちにヤッちまったりしてよ…ブハッ」
クリスタ「もう。ユミルはすぐそーやって…」
キイィ… . バタン
サシャ「ぷはぁっ!はぁっ…はあっ…死ぬところでした 」
ジャン「何でだよマルコ…何でお前が来ない…」
サシャ「ジャン!どうするんですか!クリスタとユミル 行っちゃいましたよチャンスだったのに!」
ジャン「ふざけんな。ユミルにこんな状況バレたら明日からオレの毎日が地獄になっちまう。知ってんだぞ?お前がパ シられてんの」
サシャ「そ、それは………でもそれだけじゃないですし…… おしゃべりとか出来ますし……」
ジャン「パシられるついでに話して仲良くなれるから良 いってか?そりゃお前の場合だろ」
サシャ「そうですけど……今はここから出ることを優先す べきだったんじゃ……」
ジャン「分かってんよ……おいサシャ、箱の向きを変えるぞ」
サシャ「?」
ジャン「横に体当たりして箱を倒すんだよ。衝撃で蓋が 開くかもしれねえ。オレは動けねえからお前がガンバ レ」
サシャ「!さすがジャン!頭良いですね!任せてください!」
サシャ「せーのっ!」
ドンッ!!
グラッ……
ガンッ
サシャ「ひゃうっ!」
ジャン「ってぇ!」
サシャ「あいたた……」
ジャン「ゲホッ…埃クセッ」
サシャ「………ジャンが上になっただけじゃないです か?」
ジャン「マジで開かねえのかよ」
サシャ「どうするんですか?他の手はないんですか?」
ジャン「…誰か来るのを待つしかねぇな……」
サシャ「そんなぁ……だからさっき……」ジワワ
ジャン「泣きてえのはこっちだ」
サシャ「もう夕飯の時間になってますよぉ……私のパァン が…」ウルウル
ジャン「そこかよ」
サシャ「今日は!久しぶりに肉の入ったスープだって聞 いてたのにぃ!!私の分がみんなに食べられちゃいま す!」
ジャン「いやテメーはすでに肉食ってたじゃねえか!」
サシャ「!?そうでした!お肉はあるんでした」ムシャムシャ
ジャン「……解らねえな……何でまた肉を食い始めた?」
サシャ「ここに肉があったからです」クチャクチャ
ジャン「あー…疲れる。喉いてえ」
サシャ「喋りすぎて喉乾いたんじゃないですか?」ムシャ ムシャハフハフごくんっ
ジャン「誰のせいだ誰の」
サシャ「水ありますよ」
ジャン「おぉ、サンキュ」
サシャ「あ、でも先に私が。何か喉乾いちゃって…」ゴ クゴク
ジャン「塩漬けの肉なんか食うからだろうが!」
サシャ「ぷはぁっ…美味しかった!ジャンもどうぞ」
ジャン(……ハッ……間接キス……)
ジャン「ときめかねえ……何で芋女なんだよ」ゴク
カラッ…
ジャン「おい。一口で終わっちまったんだが?」
サシャ「あはっ。まあ、まあ」
ジャン「…………」
サシャ「いだっ!いだっ!脇腹つつくの止めてくださ い!」
ジャン「水が切れたんだ。助けが来るまでオレはもう喋 らん」
サシャ「!そうですね。出来るだけ口が乾かないように した方がいいですよね」
ジャン「………………」
サシャ「………………」
ジャン「……………………」
サシャ「ジャン!静かだと何か耐えられないんですけ ど!?」
ジャン「1分どころか30秒も経ってねえぞ」
サシャ「ジャンだってほら、さっきから手に何か持って るじゃないですか?それ飲み物ですよね?」
ジャン「あ?これは酒だよ」
サシャ「最高じゃないですか。喉が乾いたらそれ飲めば いいです」
ジャン「バカか!?本当にバカだな!?罰則喰らいてえんだな!?」
サシャ「ジャンたら罰則ごときにビビっていますね?仕 方ないから共犯になってあげます」ササッ
ジャン「!?いつのまに酒を奪った…!?」
サシャ「お肉残しておけばよかったです」ゴクゴク
ジャン「マジで飲みやがった…」
サシャ「料理酒は味がいまいちですね」
ジャン「酒くせえ……今何時だ?」
サシャ「そういえば薄暗くなってきましたね」
とりあえずここまで。
ジャン「チッ。こんなとこで一晩明かすなんて絶対御免 だぜ」
サシャ「一晩?訓練でもないのにジャンと一晩一緒に過 ごすんですか?そんなことしたら私お嫁に行けないじゃ ないですか!」
ジャン「元から行けねえよお前は」
サシャ「お父さんに怒られちゃいます」
ジャン「なんか……あれだわ。そういう概念があったこと に驚きだわ」
サシャ「ジャンは私をなんだと思ってるんですか?」
ジャン「なにってお前…芋だろ」
サシャ「人間の枠組みで考えてくださいよ!」
ジャン「やっぱりただの木箱だよな…」
サシャ「聞いてるんですか?聞いてませんね?」
ジャン「腕がいてえ」
サシャ「ずっと伸ばしてるからじゃないですか?曲げれ ばいいのに」
ジャン「誰かさんが下にいるから曲げられねえんだよ」
サシャ「私に遠慮することないですよ。さあさあ」グイグ イ
ジャン「うおっ、やめろっ引っ張んな!」
ドサッ
ジャン「……………」
サシャ「よしよーし」ナデナデ
ジャン「屈辱……ッ」
ジャン(でもやわらけえ)
ザッザッザッ……
ジャン「!誰か来た…!」
サシャ「よしよし。おかあさんだと思ってくれていいで すよ?」ナデナデ
ガチャッ
キイィ…
??「……………」
?????「………………」
ジャン(誰だ…?クソッ、隙間からじゃ腹までしか見えね え…)
??「…………………」
?????「…………………」
ジャン(誰だか分からねえ内は下手に動けねえ)
??「…………」
?????「………………」
ジャン(つーか何か喋れよ!!)
??「………………………」
?????「………………持とうか?」
??「いい」
ジャン(もう少しハッキリ話せよおぉ!誰だか分から ん!!)
キイィ…… バタン
ジャン「行っちまった…」
ジャン「誰だったんだ……」
サシャ「んー……ジャンー…なんか暑いんですけど」
ジャン「そりゃな…この中狭いしこれだけ密着してりゃあ 暑くもなるだろ」
サシャ「んー…暑いです。脱がしてくれませんか?」モゾ モゾ
ジャン「はぁッ!?」
サシャ「ジャケットを」
ジャン「お、おぉ。驚かせんなよ」ゴソゴソ
サシャ「何に驚いたんですか?」モゾモゾ
ジャン「な、なんでもねーよ!」ゴソゴソ
サシャ「ハァーありがとうございます。少し楽になりま した。よいしょ」ギュギュ
ジャン「おい何してんだ」
サシャ「お腹に汗かいちゃって気持ちわるいんです」← シャツを引っ張りだしています
ジャン(うっ…へそ…白い…)
サシャ「うーん……おかしいですねまだ暑いです」モゾモゾ
ジャン「今度はなんだ!?」
サシャ「足を出そうかと」←足だけでブーツを脱ごうと しています
ジャン「バカかッ!はしたない事すんじゃねえ!」
サシャ「別にいいじゃないですか。よく見えないし、誰 もいませんし」
ジャン「…………なぁ、お前酔ってねえよな?まさか よ……」
サシャ「はぁ?酔ってるわけないです。ジャンは変なこ とばっかり言いますね」モゾモゾ
ジャン「う゛」
サシャ「もうちょっとー」モゾモゾ←膝がジャンの内腿に 擦れています
ジャン「おいバカ」
サシャ「足だけでも脱げそうなんです!あと少しなんで す!」モゾモゾ←擦れています
ジャン「わ、わわわかった!脱がす!オレが脱がしてや るから止めろ!」
ガチャッ
キイィ…
エレン「大丈夫かよアルミン」
アルミン「だっ…い、じょ…ぶ……クリスタだってっ…持っ て、…たんだ…っ!男の僕が、できない…ッわけっ、……な いっ」
エレン「お、おお。おいおい転ぶんじゃねぇぞ」
アルミン「段差なん、て、へ、いき…っ……はあっ!」ガ チャン
エレン「スゲーな。頑張ったじゃん。こっちに重ねとけ ばいいんだよな?」
アルミン「ハァッ…ハァッ………最後まで僕がやるのに…も う……」
サシャ「もがもが」モゾモゾ
ジャン(よりによって死に急ぎ野郎じゃねーか!なんで だマルコなぜ来ないマルコ)
サシャ「ふがふが」モゾモゾ
今日はおしまいか?
アルミン「そういえば聞いた?ジャンが行方不明らしい よ。夕飯にも顔を出さなかったって…」
エレン「へー知らねえ」
ジャン(畜生ッ!薄い反応がムカつくッ!)
アルミン「マルコがすごく心配してたんだ」
エレン「便所でも行ってんじゃね」
ジャン(どんだけ長え便所だよ!今すぐ出て行って殴り てえッ)イライラ
アルミン「あぁそっか…お腹でも壊しちゃったのかな?で もよりにもよって肉の日にそんなことになるなんて、 ジャンもついてないね」
エレン「誰かの恨みでも買ったんじゃねえの」
アルミン「え?なにそれ、エレンのこと?ふふ………」
ジャン(オレはてめえが今ここに来たことを恨んでる よ)
アルミン「…………エレン?どうかした?」
ジャン(さっさと帰れ)
アルミン「えっ…なに触ってるんだよ?やめなよ…」
エレン「いいじゃん。誰もいねえし」
アルミン「だめだよ!そんなとこ…触っちゃ…」
ジャン(え?)
アルミン「エレン…本当にダメだってば…!我慢してよ… そんな…あっ!」
エレン「すっげ……硬くなってる」
ジャン(え?)
アルミン「エレン!誰も見てないからって…やめてよ…」
エレン「なんだよ…アルミンだってコレ触りてえだろ?ほ ら」
アルミン「そうやって共犯にしようとして…」
ジャン(おい)
アルミン「ひゃっ!…やっ、きもちいい……」
エレン「な、気持ちいいよな?」
アルミン「あっ!エレン、そんなに強く握ったら…」
エレン「すっげ……食べたい」
アルミン「うん……僕もだ」
ジャン(おい!さっさと帰れよホモどもぉお!!食糧庫 で何やってんだ!!)
アルミン「エレン、寮に戻ろう。手を洗わなきゃ」
エレン「ちぇっ。分かったよ」
キイィ…… バタン
サシャ「ぷはぁっ!……エレンとアルミンは何してたんで しょうか?」
ジャン「知らねえよ。考えたくもねえ」
サシャ「仲良いですよね」
ジャン「気持ち悪いぐらいな」
サシャ「そうですか?私は羨ましいです」
サシャ「私にはエレンとアルミンのような、親友って呼 べる友達がいないですから」
ジャン「……………」
サシャ「いたら、何でも話せるんだろうなって思いま す。悩みごとでも、秘密でも、楽しいことでも何でも打 ち明けられて…いいだろうなって、羨ましいです」
ジャン「悩みなんてあったのかよ」
サシャ「本当に失礼ですね!ありますよ悩みぐらい」
ジャン「親友ってのは、確かにいいもんかもしれねえ が、いないからって羨むほどのことでもねえだろ」
サシャ「ジャンにはマルコがいるからそんなこと言えるんです!」
ジャン「まぁ、聞け。お前は親友はいないかもしれねぇが、誰とでもそつなく付き合ってる。そいつらだってお 前の悩みぐらい聞いてやれるんじゃないかと思うが?」
サシャ「…………ジャンもですか?」
ジャン「オレは聞き流すだけだが」
サシャ「………じゃあ話しません。私は受け止めてもらいたいので」
ジャン「同調してほしけりゃ、してやるよ」
サシャ「………暑いから早くブーツ脱がしてください」
ジャン「お、おぉ。そうだったな」ゴソゴソ
サシャ「ジャン!」ギュッ
ジャン「!?」
サシャ「なんだか寂しいです。ぎゅーってしてください!」
ジャン「暑いんじゃなかったのか」
サシャ「心が!ハートが寂しいんです!私もさっきした んですから、ジャンもぎゅーってしてくださいよ」
ジャン(完全に酔ってる)
ジャン「いやだ」
サシャ「同調してくれるって言ったのに……」ギリギリ
ジャン「いてっ!いてぇっ!分かった!分かったよ!」 ギュッ
サシャ「フフフ」
ジャン(…………なんでオレは芋女を抱き締めてんだ……ミカサがよかった…とまでは思わないが…)
サシャ「ジャンはいい身体してますね?」
ジャン「どこ触ってやがる」
サシャ「全体的にかたいですね?これだけ筋肉がついてて重くないんですか?」
ジャン「おい触んなよ変態」
サシャ「いいじゃないですか。男の人にこんなに触れる 機会なんて滅多にないんですから。あ、お尻と太股はさ すがにやわらかいです」←膝がジャンの内腿に擦れてい ます
ジャン「……!」
サシャ「あれ?でもやっぱり硬いですね?か た……………?」
ジャン「………………………」
サシャ「……………………し、失礼しました」
ジャン「………………」
サシャ「…………………」
ジャン「…………………」
サシャ「……………………」
ジャン「……………おい何か喋れよ死ぬほど恥ずかしいだろうが!!」
サシャ「す、すみません。デリケートな問題かと……」
ジャン「こんな時ばっか黙りやがってよ」むぎゅー
サシャ「ほっぺいはいですー」
ジャン「勘違いすんなよ。これは外部からの刺激によってだな、つまりお前にどうこう思った訳じゃねえからな」
サシャ「え………………それはちょっと…残念じゃないですか、ジャン」
ジャン「誰が残念だってえ?」むぎゅー
サシャ「いはいです!ちがくてっ残念なのは私がという かっ」
ジャン「はぁ?」
サシャ「ほら訓練兵なので、この3年間女の子扱いされることが少なかったといいますか…まあ昔からなんですが。 なのでそういう反応をいただけると女扱いされた気がし て…」
サシャ「ちょっと嬉しかったので…ちょっと残念です…///」
ジャン(女扱いされてえなら、普段の生活見直したらどうだよ?)
サシャ「すみません、そんなわけないですもんね」
ジャン(と言いたいところだが言いづれえ)
サシャ「ジャンの髪の毛って面白いですよね?ここジョ リジョリなのにここからフワフワで」 ワシャワシャ
ジャン(なんか……ちょっと………)
サシャ「耳たぶやわらかいですねー。あ、肉が食べたく なりました…」
ジャン(かわ………………いや消えろよ煩悩!!)
サシャ「ジャン?……………あの……まだ、あれですか?」 ←膝でジャンの内腿を擦っています
ジャン「じっとしてられねえのかよ!」
サシャ「はひっ、すみません!」
ジャン「……………」ギュッ
サシャ「…………………」
ジャン(早く来いよマルコォ…)
サシャ「あの……ジャン」
ジャン「なんだ」
サシャ「……………胸…触ってみませんか?」
今日はここまで。
>>37
ちょっと用事があって間が空いちゃいました。
ジャン「…………」
サシャ「…………」
ジャン「……………」
サシャ「胸触ってみまs」
ジャン「いや言い直さなくていい」
サシャ「そうですか?」
ジャン「……………」
サシャ「……………」
サシャ「…………」プチプチ
ジャン「ままままてなな何してんだバカ!」
サシャ「え?返事がなかったので触る気なのかと……」← シャツのボタンを外しています
ジャン「んなつもりねぇよ!大体なぁっ、お前さっき嫁 にいけないだの怒られるだの言ってたじゃねぇか。あれ はどうなった」
サシャ「あの時はそう思ったんですけど、今はあんま り…。バレなければ誰か貰ってくれますよ」←ボタンを全部外しました
ジャン「流されやすいにも程があんだろ!つーかやっぱ り酒くせぇよ酔っぱらい」
サシャ「なに言ってるんですか?私お酒なんて飲んでま せんよ?」
ガチャッ… ………
キイィ……
コニー「……誰もいないぜー」
マルコ「だよな…。ハァー、本当にどこ行ったんだ?ジャンのやつ」
コニー「クリスタ達が会ってないって言ってたんだろ? 酒は取りに来ないでサボったんじゃねえの?」
マルコ「いいや。もしサボりだとしたら夕飯の時間には 戻ってくるだろ?もう日が暮れそうだっていうのに、姿 が見えないのは心配だよ」
ジャン(マ、マルコ……!)
サシャ「もがもが」
コニー「そういや夕飯のとき、サシャも見なかったんだ よなー」
マルコ「うん、それも珍しいことだ」
コニー「肉でも盗み食いして教官に叱られてんのかな?」
マルコ「さあ…それは……でも、消灯時間まで戻らないよ うなら、教官に話さなくちゃいけないよ。どこかで寝過 ごしているだけだとしたら、事が大きくなる前に僕らで 見つけてあげないと」
ジャン(マルコ!オレはここにいるんだ!ボロい木箱の 中にいるんだよ!……なのに)
サシャ「ふがふが」←シャツがはだけて胸が見えていま す。腹も見えています。ジャンに組み敷かれたような体 勢です。
ジャン(見つかってもいい状態じゃねえ…色んな意味で終 わっちまう…!)
マルコ「どうした?」
コニー「いや、なんだこの箱?ひっくり返ってら」
マルコ「本当だ……ずいぶん大きい箱だな。何が入ってるんだろ」
ジャン(げっ!!)
コニー「とりあえず元に戻し…重っ!」
マルコ「大丈夫?手伝うよ。せーのっ!」
グググ……
ガタンッ
ジャン(いてっ!)
サシャ「もがっ!」
マルコ「?…今何か声が聞こえなかった?」
コニー「そーか?気のせいじゃねえ?つーかマジで重かったなコイツ。中身なんだよ芋か?」
マルコ「そっか…気のせいか…。音に敏感になってるんだ な…」
コニー「んんっ?開かねえぞ…んだこれ?ボロいくせして 頑丈だな」グググ
マルコ「や、止めておきなよ。鍵が付いてるのかもしれないし、壊したらコニーこそ教官に絞られるよ」
コニー「あー…そうだよな…止めとくわ」
マルコ「次は井戸の辺りを探してみよう」
キイィ……
バタン
ジャン「…………」
サシャ「…………」
ジャン「…………」
サシャ「…………」←ジャンの腹の上に跨がっています。最 初の体勢に戻りました。
ジャン(……直にじゃねぇけど…全部見えてんじゃねぇか… これ……)
サシャ「……マルコ行っちゃいましたよ?なんで引き止めなかったんですか?」
ジャン(下着……白……胸……)
サシャ「もう、本当にここで一晩過ごさないといけない んでしょうか?」
ジャン(あんまり…無i)
サシャ「むっ…今、失礼なこと思いませんでしたか?」
ジャン「はぁっ!?お、思ってねぇよ。人の心読もうと すんな!」
サシャ「さんざん失礼なこと言われたのでイマイチ信じられません」←腰の位置を後退させています。
ジャン「……!」
サシャ「……………」
サシャ「あ……あれから結構経ちましたけど……まだ……そ の…あれですよね……?」
サシャ「…差し出がましいことを聞きますが…本当に私 じゃないんでしょうか…」
サシャ「私はさっき話した通り、そっちの方が嬉しいん ですけど……」
サシャ「…………」ギュッ
ジャン「………………よ、よよっ酔っぱらい」
サシャ「…酔っぱらってなんかないです」ムゥ
サシャ「私のことバカバカ言いますけど、ジャンだって 大概です!ふーっ」←ジャンの耳に息を吹きかけていま す
ジャン「………!」ゾワワ
サシャ「……暑いです…プラムが食べたいです…梨も…」 ギュッ
ジャン「………」
サシャ「ザクロ…」
ジャン「…………」
サシャ「…………」スリスリ
ジャン「………………………」
ジャン(………………)
ジャン(…………)
ジャン(…………………あぁ…もうどうでもいいよな……)
ジャン「………」フニフニ
サシャ「…………!」
ジャン(…………やわらけ……)むにむに
サシャ「あっ、あの、では!生の方がいいですよね…? ちょっと待ってくださいね」←下着を外しています
ジャン「へっ、いや」
サシャ「………ど、どぞ///」
ジャン(……………な、何やってんだオレは…)
ジャン(………でもやわらけえ…)フニフニ
サシャ「…………」←顔を背けています
ジャン(…顔見せたくねえのか。オレもどんな顔すりゃい いのか分かんねえしな…)フニフニ
サシャ「…………っ」ビクッ
ジャン「………」ムニムニ←乳首を摘まんだりしています
サシャ「っ…あ、……っ」
ジャン「…………!///」カァーッ
サシャ「ジャン…あんまり…強くは…」
ジャン「わ、悪い」ゴソゴソ ←上半身をできるだけ起こし ています
サシャ「いえ、こちらこそ」
ジャン(…やっぱ酒くせえけど、でもいい臭いもするよう な…)チュッチュッ ←首筋に口付けています
サシャ「う、ううう……ちょっとくすぐったいです…」
ジャン「………」チュッ
サシャ「うう……」
サシャ「んっ!?」ビクッ
ジャン「………」←乳房を口に含んでいます
サシャ「……ん、…ひゃっ…」
ジャン「………」チュ チュ
サシャ「やっ…あ…ジャン…っ」
ジャン「………」チュッ
サシャ「ん、んふふ…よしよーし。こうしてるとお母さんのこ と思い出しますよね?ふふふ…」
ジャン「…………」
ジャン(………今ッ!ババアの顔がッ!横切ったじゃねえか 畜生ッ!)
ジャン「お前はマジで口閉じてた方がいいわ…」
サシャ「あ……はぁ、話し方がおかしいっては、よく言われます……」
サシャ「んっ…私、って……いつも、そうなんですよね」
サシャ「他人に、自分を知られるのが…怖くて…周りの人 はよくしてくれるのに……この3年間…本当の自分を見せ ることなんて出来ませんでした……」
サシャ「親にも…臆病って…言われて…」
サシャ「だから……なんだか…お酒の勢いでも…なんでもい いから」
サシャ「こうやって誰かに裸をみられてるのは、自分の 全部を見せているみたいで…いま、嬉しくて…」
サシャ「それでジャンが触ってくれたから、私……なんだ か、もう、なんでもできそうな気がするんです」
サシャ「…だから、ありがとうございます///」ギュッ
サシャ「……………ジャン?」
サシャ「ん、」
サシャ「………ジャンって男のくせに、くちびるプルプルです ね……ん」
サシャ「……………」
サシャ「…………………あの………」
サシャ「びっくりしました………キスってこんなに気持ち いいんですね、んふふ」
サシャ「ん………んんっ……はぁ………」
サシャ「………………あの」
サシャ「…………最後まで、しますか?」
ジャン「いや、手ぇ綺麗じゃねえからこれ以上はな…」
サシャ「そ、そうですよね…!」
ジャン「ここ食糧庫だし……」
サシャ「………はい、そうでしたね///」
ジャン「だろ………」
サシャ「……………………………あの、ジャン」
サシャ「も、もう一回、プルプルを私にください…」
ジャン「他に言い方ねえのか」
サシャ「だって本当にプルプルですよ?もうちょっとカ サついてると思ってたのに、塩漬けの肉にも負けないく らいの柔らかさでしたよ?プルプル揉みたいくらいです よ?私のおっぱいよりも」
ジャン「やめろ、やめろ、分かったからやめろ」
サシャ「はい……んっ、」
サシャ「ん……………」チュ
ガタンッ
ジャン「…………」
サシャ「ジャン?」
ジャン「何だ今の音………」
ジャン「蓋の…」グイグイ
ガコッ
サシャ「…………………え?え!?」
ジャン「蓋が……………」
サシャ「開きました……」
サシャ「はあっ!外です!食糧庫です!よい香りで す!」
ジャン「………どうなってんだ?」
サシャ「ああっ!あそこにぶら下げてある燻製が私を呼 んでいます!呼んでいます!」ガタッ
ジャン「何かの拍子でか……?」
サシャ「あぁこの肌触りスベスベで気持ちがいいです硬 さもたまらないです食べ頃ですね食べ頃です」 サワサワ
ジャン「サシャお前ブーツ履けよ」
サシャ「すぐにスライスして……ハァ…ハァ…」
ジャン「服もちゃんと着ろよてめぇ!」バシッ
_______________________
_________________
ジャン「……………………ハァー」
サシャ「遅かったじゃないですか」ムシャムシャ
ジャン「待ってたのかよ……寮に帰れっつったじゃねえ か…」
サシャ「ちゃんと抜けましたか?」クチャクチャ
ジャン「黙ってろよホントによぉ…っ!」むぎゅー
サシャ「ほっぺいはいですー」
ジャン「お前の恥じらいの基準はなんなんだ?」
サシャ「そんなの恥ずかしくて言えません」ムシャムシャごくんっ
ジャン「すっかり暗くなってるし…夕飯食いっぱぐれるし…ついてねえ…」
サシャ「燻製食べますか?」
ジャン「いらねえよ!さっさと帰ってクソして寝ろ」
サシャ「言われなくても帰りますよ。では、女子寮はこっちなので」ヒラヒラ
ジャン「おー」ヒラヒラ
ジャン(…………)
ジャン(………芋女相手に何してんだ…)
ジャン(何も起きるわけねえと思ったのによ……)
.
サシャ【それでジャンが触ってくれたから、私……なんだ か、もう、なんでもできそうな気がするんです】
サシャ【…だから、ありがとうございます///】
ジャン「………」トボトボ
.
タッタッタッ…
ジャン「おいサシャ」
サシャ「?なんですか?やっぱり食べたくなったんですか?もう齧っちゃいましたけど…」
ジャン「違えよ…何でも食いもんに結び付けんな」
サシャ「だってそれ以外に何がありましたっけ…」
ジャン「………………………送ってく」
サシャ「!」
サシャ「……………はいっ///」
完。
おまけ--箱--
ミカサ「着いた」ドサッ
アルミン「すごいなミカサは……1回も休まないで着くなんて…その芋全部で2、30kgはあると思うよ?」
ミカサ「なんならアルミンをおんぶしながらでも良かった」
アルミン「えっ…それは遠慮しとくよ…」
ミカサ「うん、冗談。どこに置けばいい?」
アルミン「置く場所がないね…何かに移せればいいんだけど…あれ?」
ミカサ「どうかしたの」
アルミン「この燻製…昨日はもっとあった気がしたんだけどな。料理に使ったのかな?」
ミカサ「昨日?エレンとビンを運んでたとき?」
アルミン「うん。そのときはもっと大きくて…スベスベで…」
ミカサ「スベスベって、触ったの」
アルミン「あ…」
ミカサ「……アルミンはエレンと一緒にいるとときどき悪い子になる…」
アルミン「…あっ、ミカサあの箱は?結構入りそうだよ」
ミカサ「本当」
アルミン「ちょっと汚れてるけど…このくらいなら大丈夫だよね」
ミカサ「じゃあ、移す」ノッシノッシ
ガタンッ
ミカサ「……?」
ガタガタッ
ミカサ「この箱………」
グイッ
ミカサ「!?」
アルミン「ミカサ!?大丈……うわあっ!?」
ガタガタッ
ガタンッ
シーン…
おまけ__完。
これで終わりです。
ありがとうございました。
おまけ--帰り道--
サシャ「ジャン、どうしちゃったんですか?」
ジャン「何がだ」
サシャ「だっていつでも自分が一番かわいいジャンが自由時間を削ってまで私を送ってくれるなんて、あり得ないです」
ジャン「酷い言い草だな。自分が一番可愛くて何が悪いって?」
サシャ「もしかしてあの……今日のこと引き摺られたら困るって感じですか?」
ジャン「!」ビクッ
サシャ「やっぱり……」
サシャ「大丈夫です…私は酔っぱらってましたので…明日になったら忘れてます」
ジャン「……そりゃ助かるけどよ…」
サシャ「ジャンは中途半端なのはイヤですもんね?もうプルプルが欲しいとか言いませんから、大丈夫です」
ジャン「おう…」
ジャン(何でちょっとムカつくんだ……)
本当に完。
ジャンサシャみんな書いてよ…
寝ます。
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