モバP「810の二人」 (41)
・モバマスSS
・初SS
・長いだけでやまなしオチなし意味なし
・ほとばしるコレジャナイ感
8/9 19時
ちひろ「ついに来てしまいましたね」
P「アイドルの誕生日をちゃんと祝おうなんて言い出したのはどこのどいつだ、どうやっても避けれないじゃないか・・・」
ちひろ「事務所の方針ですから。それに、アイドルとの仲が深まるから良いとおっしゃっていたじゃありませんか」
P「祝うこと自体は嫌じゃない、確かにアイドルとの仲が深まるからいいことなんですが・・・」
ちひろ「まあ、今回ばかりは同情します」
P「・・・ハァ」
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P(明日は8月10日、ウチの事務所に所属している二人のアイドルの誕生日)
P(もちろん、今まで誕生日がバッティングしたことは何度かある)
P(今月だって既に愛海と渚が同じ誕生日だし、一度ばかり3人相手にしなければならない事態もあった。今月下旬には二度目の3人バッティングが控えている)
P(だが、彼女らはまだそれぞれの望む方向が別々だから良かった)
P(それに対して今回の相手は・・・)
8/10
五十嵐響子
渋谷凛
ちひろ「片や極度の奉仕系、片や正統派ヒロイン系、両手に花ですね」
P「笑い事じゃないですよ・・・」
ちひろ「すいません。で、明日はどうするつもりですか?」
P「明日のことはまだ決まっていません」
ちひろ「あら、意外ですね。二人から何かアプローチはなかったんですか?」
P「先ほど凛と会った時に意味ありげな視線をチラチラ送られましたが、無視していたら結局何も言ってきませんでした。響子の方は会っていませんが、こちらは特に動きはありませんね」
ちひろ「なるほどなるほど」
P「二人へのプレゼントはささやかなモノですが用意しました。問題は、二人がそれだけで満足するとは思えなくて・・・」
ちひろ「確実にPさんと一緒にいたいとおっしゃるでしょうね、二人とも」
P「そうなんですよ。一緒にいるのは別に構わないんですけど、片方に付きっきりだともう片方が怖くて」
ちひろ「いっそのこと三人で過ごしたらどうでしょうか?」
P「やめてください空気に耐えられなくて胃に穴が開きます」
ちひろ「かといって、二人ともないがしろにするのも問題、と。そういえば、卯月ちゃんが二人と仲が良かったんじゃありませんか?」
P「卯月は都合がつかなくて、後日改めて祝うそうです。あいつがいれば空気が穏やかになるので、二人をまとめて相手することも出来たと思うんですが」
ちひろ「それは残念ですね。ならば午前中に片方、午後にもう片方と付き合うというのは?」
P「仕事があるのでちょっと厳しいですね。ちひろさんが変わってくれるならともかく、明日はどうしても休みたいんですよね?」
ちひろ「はい、申し訳ありません」
P「まあ、ちひろさんの都合をとやかく言う気はありませんよ。・・・考えていたら疲れたので、そろそろ帰りますね」
ちひろ「わかりました。ちゃんと明日はどうやって過ごすのかを考えてきて下さいよ?」
P「努力します。それでは、お先に失礼します」
P(・・・結局何も思いつかないまま、翌日の出勤時間になってしまった)
8/10 9時
P「こうなりゃしょうがない、先に仕掛けてきた方に付き合おう。それで解決するとも思えないが、今は大義名分を用意する事が何よりも大事だ」
P(今日は凛も響子も午前中に事務所に顔を出す予定だ、条件は対等の筈・・・)
ガチャ
凛「おはよう、プロデューサー」
P「おう、おはよう凛」
凛「ねえ、プロデューサー、ちょっと話があるんだけど」
P「ああ、どうした」
P(来るか・・・!)
凛「今日の夜なんだkピリリリリリリリリ
P「俺の携帯か。スマン凛、ちょっとメール見させてもらうぞ。急ぎの用事だったら困るからな」
凛「うん、別にいいよ」
P「助かる」
From:五十嵐響子
Sub:今日!
おはようございます、Pさん!
今日は11時頃にそちらに向かう予定です!
それと、もし今夜の時間が空いていましたら、
その時間を私にくれないでしょうか?
お返事は直接会った時にお願いします!
P「」
凛「誰からだったの?」
P「あ、ああ、仕事先の人だよ。別に急ぎの用事じゃないから問題ない。で、何だ?」
凛「えっと、プロデューサー、今夜空いてる?」
P「・・・ちょっと待ってくれ」
P(まさかの同時とは・・・仕方ない、適当に言い訳してやり過ごすか)
P「そうだな・・・現時点では空いているが、急な用事が入る可能性があるんだ。だから今はちょっと答えられないかな。昼過ぎまでには決まると思う」
凛「う・・・うん、分かった。返事、期待しているね。じゃあ、私そろそろレッスンに向かうから」
P「ああ、いってらっしゃい」
P(我ながら苦しいでまかせだな。なにはともあれ先着一名様作戦は失敗か)
11時
響子「おはようございますっ!」
P「おはよう響子。昼だけどな」
響子「そういう挨拶ですから! と、朝のメール見てくれました?」
P「ちゃんと見たよ。でもすまない、今日はちょっと予定が流動的で今すぐには答えられないんだ」
響子「そうですか・・・」
P「ちなみに空いていたらどうするつもりなんだ?」
響子「Pさんと行きたいところがあって」
P「まあ、スケジュールの組み換え次第では大丈夫にできるかもだけど」
響子「じゃあ、今日はお仕事が終わったら遊びに行きましょうか! Pさん連れてってくださいね♪約束ですよ!」
P「一応聞くが、どこに遊びに行きたいんだ?」
響子「今日はPさんの自宅にお呼ばれさせてもらおうって♪」
P「・・・え?」
響子「そんでもって私の手料理を食べてもらいたくて」
P「あの」
響子「流石にお泊りはお堅いPさんのことですから諦めます・・・でもその代わり、私が持つ全てを使ってPさんにご奉仕します!」
P「ちょっと」
響子「最近Pさんは遅くまで残業してばかりで、きっと家のことがおろそかになっているはず。でも、私がいれば皿洗い洗濯掃除にお風呂洗いまで何でもやっちゃいますっ!」
P「待って」
響子「も、もちろんPさんがそういった事だけじゃなくて肉体的なご奉仕を希望でしたらそっち方面もパーフェクトにこなします!」
P「いやだから」
響子「膝枕からの耳掃除なんて憧れちゃいますね。あー、でもお互い手を握り合ったりするだけなのもいいですね!」
P「人の話を」
響子「も、もしお背中をお流ししろと言うならやりますし、抱き枕になってくれというなら抱き枕の気持ちになりますし、それ以上の事でももちろん」
P「いい加減ストップ! 前半は遠慮の心が少しあったのに段々欲望が増大しているから!」
響子「えっ・・・あっ」
P「というかせっかくの誕生日なのに何で響子が俺の家に飯作りに来てくれる話になるんだよ」
響子「ちゃんと私の誕生日覚えていてくれたんですね、嬉しいです!」
P「そりゃもちろんプロデューサーだからな。じゃなくて、俺の質問に答えろ」
響子「それは・・・私が一番価値を感じるものが、Pさんの笑顔だからです」
P「俺の笑顔?」
響子「はい、好きな人にはいつでも笑っていて欲しいですから。特に、私のしたことで笑顔になってくれれば、それ以上の喜びはありません!」
P「そうなのか・・・」
響子「私の誕生日にPさんと二人っきりで私が作ってあげたごはんを食べて笑顔になってるPさんが見たい、これが私の誕生日に対する一番の望みです!」
P(ここまで言われると、どっちつかずでいるのはちょっとキツいな)
P「・・・わかった、上手くスケジュールを立ててみるよ」
響子「ほ、本当ですか!」
P「俺はお前たちのプロデューサーなんだ、それくらい気合を入れてやるさ」
響子「ありがとうございます! じゃあ、楽しみにしていますね!」
P「俺も響子が作るご飯を楽しみにしているよ。じゃあ、そろそろ仕事先に行っておいで」
響子「はい! また後で!」
バタン
P「ふう、嬉しそうだったな・・・響子じゃないけど、やっぱりアイドルの笑顔を見るのが俺の幸せなんだな」
P(・・・さて、凛の方はどうしようかね)
15時
凛「戻ったよ」
P「お疲れ凛、長かったな」
凛「せっかくの夏休みだもん、こういう時にこそ集中的にやりたいんだよ」
P(自分の誕生日でも手を抜かない・・・こういう姿勢がトライアドとニュージェネ、2つの人気グループのメンバーになっている理由だろうな)
凛「どうしたの?」
P「いや、なんでもない、ちょっと考え事していた」
凛「何か悩み事だったら、遠慮せずに私に相談してよね」
P「ありがとう、今のは本当にちょっと考え事していただけだからさ」
凛「ならいいけど」
P「というか、凛の事を考えていたんだ」
凛「えっ、私のこと?」
P「うん。最初は『ふーん、アンタが私のプロデューサー?』とか小生意気なことを言ってたヤツがよくここまで大きくなったなって」
凛「ちょっと、その話は止めてってば」
P「それから卯月や未央とニュージェネレーションを組んだり、奈緒や加蓮とトライアドプリムスを組んだり・・・ユニットで色んな場所に行ったよな」
凛「大事な仲間が出来て、その仲間と一緒に海外でライブが出来るなんて昔の私は考えてもいなかったよ」
P「凛はまじめだし、そこが協調性を生み出すんだろうね。イタリアで急に『残していこうか、私たちの足跡・・・!』とか言い出した時は流石に面食らったけど」
凛「私は結構真剣に言ったつもりだったのに、あんなにネタにされるとは思わなかったよ」
P「最近は凛のフィギュアが作られたりな。贔屓目抜きでいい作品だと思うぞ」
凛「それは作る人を褒めてあげてよ」
P「それもそうだけど、やっぱモデルも大事だよ。あの時の凛の躍動感、俺は最高だと思っている」
凛「ちょっと恥ずかしいかな・・・でもありがとう」
P「バレンタインの時も忙しい中で俺にチョコ作ってきてくれたよな」
凛「プロデューサーのためだから当然だよ。でも、ちゃんと覚えていてくれたんだし、作ったかいがあったよ」
P「他にも早々にCDを出したり、ローソンの店員をしたことももちろん覚えているぞ」
凛「どっちもまさか私が選ばれるとは思わなかったよ」
P「あの時は販促で山ほど貰ったコーヒー牛乳やコーラの処理が大変だったよな」
凛「ヘタに残すとしっかりしている人たちに怒られたね」
P「でもそれも凛との大事な思い出の1ページなんだ、忘れることは出来ないよ」
凛「プロデューサー・・・」
P「凛、唐突だけど誕生日おめでとう」
凛「えっ、誕生日?」
P「もしかして、俺が忘れていると思っていたのか?」
凛「うん・・・昨日もあんなにプロデューサーのことを見ていたのに何も言ってこないし、今朝だって・・・だからあぁ、そっか。ふーん、って」
P「忘れるわけないだろ、凛は大事なパートナーなんだから」
凛「プロデューサーもお祝いしてくれるんだ・・・ありがと。・・・あらためてお祝いされると、変な感じだね」
P「プロデューサー『も』?」
凛「うん、さっき奈緒と加蓮がささやかだったけどお祝いしてくれたんだ」
P「そっか、凛は幸せ者だな」
凛「本当にそうだね」
P「そんな幸せ者の凛に聞きたいんだが、凛はどうしている時が一番幸せなんだ?」
凛「幸せな時?」
P「うん。例えば杏ならグータラしてる時が幸せだろうし、法子ならドーナツ食べてる時が一番だろうし、そんな感じの」
凛「私は・・・私をこの世界に連れてきてくれた人、たくさんの思い出を私にくれた人。その人と一緒の時間を過ごせるのが幸せかな」
P「それってつまり・・・」
凛「うん。その通りだよ」
P「・・・・・・」
凛「でも、どうして唐突にそんなことを?」
P「せっかくの誕生日なんだし、凛が一番して欲しいことをしてあげたいな、と」
凛「そうだったんだ」
P「でも、それじゃ結局いつも通りだな」
凛「それでいいんだよ」
P「え?」
凛「いつも通りの日々を過ごすことで、いつもの明日が来ることを信じられる。私にとってそのいつもはプロデューサーがいる光景なんだよ。私はいつも通りにプロデューサーと笑顔で話が出来るこの時間が幸せ」
凛「だから、プロデューサーが私に何かくれるとしたら、約束して。この日々を、ずっと続けてくれるように」
P「わかったよ、凛」
凛「うん、ありがとう。さてと・・・じゃあ、私はそろそろ行こっか」
P「ん、帰るのか? さっき夜の予定を聞いてこなかったか?」
凛「ああ、あれね。プロデューサーが私の誕生日を忘れていたならちょっとワガママ言ってどこか連れて行ってもらおうかって考えていたんだけど、覚えていてくれたから大丈夫」
P「凛・・・」
凛「うん、ホントは一緒に過ごしたいけど、誕生日だからって幸せをいっぱい望み過ぎてもその後が辛いしね。また、来年の誕生日までその楽しみは取っておくよ」
P「俺なんかよりずっと若いのに、しっかりしているな」
凛「こう言っておけば来年まで絶対にいられるからね。それに、プロデューサーはもっと自信を持った方がいいよ」
P「ああ、分かった。っと忘れるところだった、俺からの誕生日プレゼントだ。受け取ってくれ」
凛「本当にありがとう、プロデューサー」
P「凛に似合うと思って選んだんだ。気に入ってくれるといいんだけど」
凛「プロデューサーから貰えるんだったら何だっていいよ。私の宝物にするね」
P「そう言ってくれると嬉しいよ」
凛「うんじゃ、そろそろ本当に帰るね。また、夢で会おうね」
P「会えるといいな。それじゃ、またな」
バタン
P「ケーキくらい用意すれば良かったかな。我ながら気の利かない」
P(それにしても凛は本当に凄いな・・・いかん、凛に自信を持てと言われたばかりだ)
P(とにかく、凛と響子が同時に迫る状況にならなくて良かったな)
バタン
凛「プロデューサー!」
P「どうした、忘れ物か?」
凛「みんなも、私たちを待ってると思うから、私・・・これからもまだまだ上を目指して走り続けるから、プロデューサーも・・・もちろん、来てくれるでしょ。プロデューサー、これからも私たちのプロデュース、よろしくね!」
バタン
P(・・・来年の誕生日といわず、今度大きな仕事が取れた時に盛大にお祝いしよう)
17時
P「響子には都合が無事についたことはメールで連絡したが返信が来ないな・・・」
響子「Pさんっ!」
P「うぉっ、いつの間に!?」
響子「そんなに驚かないで下さいよ」
P「てっきりメールが返ってくるものだと」
響子「えへへ♪」
P「まあいいけどさ」
響子「そういえばPさん、何か食べたいもののリクエストありますか?」
P「ケーキ」
響子「・・・味はともかく、前から言ってる通り見た目は保障しませんよ? どうしてもと言うなら挑戦しますけど」
P「悪い、さっき驚かされた仕返しだ。やっぱ響子といえばオムライスだよな。あと、得意料理だって言ってた肉じゃがも食べたい」
響子「はい、それなら了解しましたっ! じゃあ、材料を一緒に買いに行きましょう!」
P「はいはい」
18時
P「ただいまー。ほら響子、狭いがどうぞ」
響子「うわぁ! ありがとうございます! Pさんとお誕生日を過ごせるなんて・・・なんだか家族みたいでうれしいです♪」
P「家族とはまた飛躍したな」
響子「そうですか? えーと、お台所はどこでしょうか」
P「台所はこっちだ」
響子「じゃあ、早速作りますね」
P「俺は何をしたらいいかな?」
響子「私が一人で作るので、Pさんはゆっくりくつろいでいて大丈夫ですっ!」
P「でも響子一人に任せるのは」
響子「大丈夫です! 私、Pさんに頼られるのが好きですからっ!」
P「そ、そうか。じゃあ、お願いするよ」
響子「お願いされましたっ! これから台所は私の戦場になりますので、Pさんは緊急避難してください!」
P「あ、でも調理器具の場所くらいは教えさせてくれよ?」
響子「えへへ・・・」
19時
響子「愛情たっぷり響子特製バースデイディナーの完成です!」
P「・・・せっかくの誕生日の夕食がオムライスと肉じゃがでゴメン」
響子「いいえっ! Pさんが食べたいものが私の食べたいものですから!」
P「そ、そうか」
響子「それではいただきましょう!」
P「ああ」
響子「せーの、いただきます」
P「いただきます。・・・やっぱり響子が作った料理は上手いな」
響子「私の特技ですから!」
P「俺が作ってもこうはいかないな。やっぱり、美味しい料理を作れる人は尊敬出来るよ」
響子「Pさんにそう言われると私、幸せですっ!」
P「それは良かったよ。良ければまた今度、料理を教えてくれないかな」
響子「んー、それはダメです」
P「え?どうして?」
響子「Pさんが私の料理作れたら、私の意味がなくなっちゃうじゃないですか・・・」
P「なるほど。まあ、どっちにしろ俺が響子の味を完璧に再現する事は出来ないよ」
響子「ありがとうございます!」
P「にしても、本当にこんな誕生日で良かったのか?」
響子「はいっ! Pさんの笑顔こそが、私の一番の宝物ですから!」
P「さっきも言ってたな・・・ありがとうな。そういえば、思い返すと響子はいつでも笑顔だな」
響子「そ、そうですか?」
P「ああ。ジューンブライド、水着、クリスマス。響子とは色々な季節の仕事をしたけど、いつも笑顔でいたのが印象に残っているよ」
響子「Pさん、ちゃんと私のことを見てくれていたんですね・・・」
P「もちろんさ。あ、でも鎌倉の時は時間があるからって色々からかってたら流石に困り顔になったよな」
響子「流石にいきなり予想外のことを言われると・・・でも、Pさんのそういう面も大好きです!」
P「ああ。でも、あの時は6人で一つの傘に入るとか言われた時には流石に俺が困ったよ」
響子「珠ちゃんをおんぶしようとしたり、試行錯誤しましたよね・・・」
P「忘れていると思うが、お前珠美より年下だからな?」
響子「今日で追いつきましたよっ!」
P「まあ、来月には珠美が誕生日だけどな」
響子「そうですね・・・それにしても、誕生日って不思議ですね」
P「ん、どうしてだ?」
響子「昨日まで一歳若かったのに日付が変わるのと共に年齢が増えて、昨日までの私と今日の私、同じ私のはずなのに私のプロフィールが変わっちゃうんですよ?」
P「あまり深く考えたことはなかったが、言われてみれば変な感じがしなくもない」
響子「今までの私を捨てて、新しい私になるというか・・・そもそも私って何だろうって」
P「急に哲学的な話になったな。でも、年齢が増えようが、五十嵐響子はやっぱり響子だよ。響子イズ響子」
響子「Pさん・・・」
P「大事なのは、自分の年齢によらず、自分らしさを捨てないことだ」
響子「自分らしさ・・・ですか?」
P「大人になるにつれて、自分が制限されていく場面も増えてくるだろう。でも、自分の芯にある自分らしさを捨てちゃだめだ。何を大事にするかは人それぞれだ。周りがそれを否定しても、自分だけは信じてやれよ」
響子「あの・・・」
P「ん、どうした?」
響子「その・・・Pさんが思う私らしさって何でしょうか」
P「響子の自分らしさ?」
響子「人に聞くことじゃないのは分かっていますけど、Pさんが私をどう思っているのかって」
P「・・・響子はほっとくと自分の世界に走りがちなところもあるが、何か任されたらキチンと丁寧にやってくれる。響子ならちゃんと頼み事をやってくれる。そういう安心感があるんだ」
響子「安心感・・・」
P「だから響子。これからも俺や事務所のみんなをサポートしてくれよ? その分、俺が響子をサポートするからさ」
響子「はい、Pさんは大切なパートナーですっ!」
P「なんか説教くさくなっちまったな。空気を変えるためにハイこれ、誕生日プレゼント」
響子「・・・これ、私にですか?」
P「もちろんさ」
響子「私、今最高にハッピーです!」
P「喜んでもらえたようで良かったよ。あと、ケーキもちっちゃいけど買ってあるんだ、ほら」
響子「ありがとうございます!」
>響子「昨日まで一歳若かったのに日付が変わるのと共に年齢が増えて、昨日までの私と今日の私、同じ私のはずなのに私のプロフィールが変わっちゃうんですよ?」
安部さん「」メソラシ
響子「それじゃ、はい、あ~ん♪」
P「・・・あ~ん」
響子「どうですか?」
P「うん、美味い。響子も食べなよ」
響子「はい!」
P「・・・」
響子「・・・」
P「・・・・・・」
響子「・・・・・・」
P「・・・・・・・・・あ~ん」
響子「あ~ん♪ うん、Pさんに食べさせてもらって美味しさ倍増です!」
P「それはよかった」
響子「Pさんのお誕生日にはお礼に美味しいケーキを作りますから、楽しみにしていてくださいね! えへへ♪」
P「大丈夫なのか?」
響子「Pさんのお役に立ちたいんです! なので、私自身の技術を更に高めていきます! その過程で綺麗なお菓子作りもマスターします!」
P「よく分からない三段活用だが楽しみにしてるよ。あ、でも絵のセンスは直さないでくれよ? あれを気に入ってるファンもいるからな」
響子「分かりました! じゃあ、私はそろそろ皿洗いしますね♪」
P「それくらい俺がやる・・・と言っても聞かないだろうし、よろしく頼むよ響子」
響子「頼まれました!」
22時
P「着いたぞ。すっかり長居させちまったな、すまない響子」
響子「いえ、Pさんの家のお片づけをしたりと、私も楽しかったです♪」
P「それならいいんだが」
響子「Pさんっ!」
P「何だ?」
響子「私、Pさんにもっともっと認められるように頑張りますから、ご指導よろしくお願いします!」
P「もちろん、俺の方こそ、これからもよろしく頼む」
響子「じゃあ、私はこれでっ!」
P「ああ、またな」
響子「・・・」
P「・・・どうした?」
響子「わ、わたし・・・」
P「・・・?」
響子「私、いいお嫁さんになれるように頑張りますから、そっちも見守っていて下さい!」
P「わかった。今はまだ響子の気持ちに応える約束できないけど、絶対に響子を見捨てたりしない。それは約束するよ」
響子「えへへ・・・じゃあ、今度こそおやすみなさい!」
P「ああ、お休み」
P(今日は朝は気が重かったが、終わってみれば充実した一日だったな・・・)
P(凛や響子の元気に負けないように、俺自身もがんばらなきゃな)
8/11 8時半
P「おはようございます」
ちひろ「おはようございます。昨日は大丈夫でしたか?」
P「はい、おかげさまで。ちひろさんの方こそ休み明けなのにお疲れのようですが、大丈夫ですか?」
ちひろ「昨日は外出したのでそこまで休んでないですよ。でも、仕事には支障は出しませんよ」
P「そうですか」
ちひろ「さて、気持ちを切り替えて今日も乗り切りましょう!」
P「はい、可愛いアイドル達の笑顔のため、粉骨砕身の覚悟で今日も頑張ります!」
完
以上で終わりになります。
誕生日コメントを無理やりねじこむことは出来ましたが、推敲の技術が根本的に足りないと反省。
依頼出してきます。
最後に二人とも、お誕生日おめでとう!
801の二人?(錯視)
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