種吐き領主と百人のメイド (106)

 今より過去とも未来ともつかぬ頃の話。さる内陸の国にある、さる高貴の家の長男に生まれた男は、生まれつき痴れ者であった。彼は一見すると健常であったし、話しかけてもある程度は尋常の返答ができた。しかし、その頭に凡そヒトの常識は根付くことはなかった。殊、性欲に関しては完全に箍が外れており、齢十歳にして、女を見れば犯し、穴を見れば男根を捻じ込むほどであった。
 これを憂いた父は、次男に家督を継がせると共に、さる弱小領主から取り上げた森の奥の洋館に、彼を蟄居させた。

 ___百人の、若きメイドたちと共に。

 それから経ること数十年。洋館のメイドは増減を繰り返しながら、今も百人を保っている。

・色ボケ貴族が100人のメイド娘とセックス、ないし近い行為を行う

・安価は取らない

・グロ、スカトロ注意

・特に尿が極めて多くなると思う

 朝日が昇る少し前、ジナは息苦しさに目を覚ました。彼女はベッドにうつ伏せに横たわっていて、その上に男が伸し掛かるようにして寝息を立てている。毛布も被らず横たわる二人は、共に全裸で、男の一物は彼女の膣に奥深く突き刺さっていた。

 この男とは無論、ジナや他のメイドたちの仕える主のことである。

 ジナは、昨晩の主の夜伽の当番であった。慣例通り、服を全て脱いでベッドの上に仰向けになって待っていた彼女を、主は何も言わず犯した。しかも、それは一回では終わらないのである。勃起しては腰を振り、射精して萎えてもなお腰を振り、再び勃起しては腰を振り、女の膣内に射精する。これを己の体力の続く限り繰り返すのである。この間、一度も男根が女陰から引き抜かれることは無い。体力が尽きると彼は死んだように眠るが、その時でさえ男根は挿入されたままだ。そうして、つかの間の休息が明けると、再び絶え間ない抽迭が始まるのであった。
 今、主は疲れ果てて眠っている。膣内に挿し込まれた肉棒も、今は細く萎びている。

「…っ、と」

 ジナは、うつ伏せのままそっとベッドの縁に手を伸ばした。マットレスの横を探るように手を動かすと、指先が冷たいものに触れた。主を起こさないよう、慎重に引き寄せたそれは、蘭の生けられた細長い花瓶であった。

 夜伽の当番は、一度寝室に入ったが最後、起床の時間までベッドを離れることができない。眠っている主の男根を勝手に抜こうものなら、次はどこの穴に捻じ込まれるか分かったものではないのだ。おまけに、絶え間ない性交の間に毛布を被ることはなく、男の体温以外に体を温めるものは無い。体を冷やしたメイドが催してしまうのも無理のないことであった。
 以前は、尿意を催したメイドは翌朝まで我慢するか、諦めてシーツに放尿するしかなかった。痴れ者の主は、己の寝台に小便を漏らされようが大便を落とされようが、少しも気にも留めなかった。しかし、流石にそれでは掃除当番の者が困ったので、ある日密かに、ベッドの脇に一輪挿しの花瓶を置いてみた。一輪挿しにしては大き過ぎるし、部屋の調度にもそぐわないそれを、主は全く咎めることは無かった。それ以来、夜伽の最中に催した者は、密かに花瓶を引き寄せて、その中に用を足すようになったのであった。

 さて、目当ての物を手に入れたジナは、ゆっくりと腰を持ち上げた。そうしてベッドとの間に僅かに空いた隙間に花瓶を差し込むと、口を両腿の付け根辺りにあてがった。

「ん、っ…」

 寒さと緊張に強張っていた股の力を、ゆっくりと抜いていく。もう、膀胱がはち切れそうだ…

「…ぅ」

「っ!」

 突然、主の体が小さく震えた。と思う間もなく、膣に挿入ったままのペニスがむくむくと膨れ上がり、開きかけていた尿道を膣壁越しに押し潰した。
 そして、半分眠ったような状態のまま、主は抽迭を再開した。

「あっ、あっ、やっ、んっ」

 腰がぶつかると、臍から股のあたりがぞわりとして、ジナは思わず両手で股間を押さえた。

「は、は、は、はっ」

「あ、あぁっ!」

 彼女の手から離れた花瓶は、ベッドの上で抽迭に合わせて数度跳ねた後、ごとりと床に落ちて転がっていった。

「は、はっ、はああっ!」

「んっ、あ、うそっ……」

 ばちん。ジナの柔らかな尻に、強く腰が打ち付けられると、彼女の膣内でペニスがびくんと震え、熱い精液がたっぷりと注ぎ込まれた。
 寝起きの射精を終えた主は、また抽迭を再開しようとするも、再び眠りへと引き戻されたようだ。全身から力が抜け、またジナの背中にぐったりと圧しかかって、そのまま寝息を立て始めた。

「あ、あ、あっ…」

 さて、取り残されたのはジナである。中身の詰まった膀胱には主の体重がかかり、尿道を辛うじて閉じていたペニスは急速に萎えていく。頼りの花瓶も今は部屋の隅。

「ん、んっ……ゃ…」

 ぷるり。腰が震えた次の瞬間、彼女の腹の下に熱いものが広がり始めた。

「あぁぁ…んっ、あぁ…」

 儚い解放感と、シーツに広がる温もりを感じながら、ジナは心の中で、その日の掃除当番に詫び続けたのであった。

 ウェンディは寝室のドアを開けた瞬間、中から漏れ出たアンモニア臭に『久々にやらかしたな』と思った。とは言え、今日の彼女の仕事はベッドメーキングではなく、モーニングコールだ。起こすべき主はベッドの上で、ぐったりした夜伽当番の尻にしがみついて腰を振っていた。真っ白かった筈のシーツは側面まで黄色く濡れていて、床に敷いた絨毯まで汁が滴っている。
 ウェンディは、その惨状をしばらくの間黙って見ていた。
 やがて、男が抽迭をぴたりと止めた。肩が小刻みに震えているので、きっと射精しているのだろう。

「う、ぅ」

 その、肩の震えが止まった時、ウェンディは初めて口を開いた。

「ご主人様」

 抽迭を再開しようとしていた主は、初めて気付いたように彼女を見た。

「お早う御座います」

「うん、おはよう」

 にこやかに返す彼の顔は、そこだけを見れば初老の紳士といった風情で、温厚ささえ感じさせた。しかし、少し視線を下にずらせば、痩せた体は汗と精液と愛液に塗れていて、下半身は相変わらず女の尻に繋がっているのである。

「朝食の準備ができております。さ、早く」

「うん…」

 ウェンディに促されて、彼はようやく夜伽の相手を離した。意識の無い女を放置して、裸のままベッドから降りると、よたよたとウェンディの方へ歩き出した。一歩、一歩と進むごとに、下を向いていた肉棒が膨らんで、彼女の方を指した。

「さあ、ご主人様…」

 それを見ながら…ウェンディは、見せつけるようにエプロンドレスの裾をたくし上げた。露わになった下半身は、白いガターベルト以外に何も付けていない。

「こちらですよ、さあ…」

 片手でスカートを持ち上げたまま、指先で秘部を広げる。栗色の茂みの隙間から、桜色の濡れた粘膜が鈍く光った。

「お、う…」

 それを見た主の歩みが、速くなる。
 女の前で彼は、ぐいと膝を曲げて屈んだ。呼応するように、女が腰を突き出す。

「ふんっ」

「あんっ…」

 掬い上げるように腰を持ち上げる。上を向いたペニスが、ウェンディの秘部にするりと収まった。そのままウェンディが両脚を彼の背中に回すと、彼も両手で彼女の尻を掴んだ。

「んっ、お上手です、ご主人様…」

 主の首に両腕でしがみつきながら、耳元で囁く。主は嬉しそうに鼻を鳴らすと、寝室を出てずんずんと屋敷を歩き始めた。

 ここまでやって、ようやく主は『起きた』と言える。つまり、主の関心を夜伽当番から、自分へと切り替えさせる必要があるのだ。
 モーニングコールができる者は、限られている。主の眠りを醒ます者は、すぐに性交が行えるよう、予め膣を十分に濡らしておく必要がある。加えて、朝食の場まで歩いていく間も挿入していられるように、ある程度は体が動かせる方が良い。体の小さいウェンディは、挿入と同時に主の体に飛びついてそのまま歩かせることができるので、この仕事に適任だ。

「あんっ、あんっ…あっ、あぁ…」

 歩きながら、主が身じろぎした。と同時に、ウェンディの膣内に熱い液体が流れ込んだ。

「あぁん…今日も朝から、とってもお元気ですわ…」

「うん…」

 射精しながらも男は、女の尻を掴んだまま上下に動かし続ける。ペニスは萎える間もなく、すぐに次の射精に備えて血を通わせる。

 食堂に着いた。主はウェンディを抱えたまま、どすんと椅子に腰を落とした。

「さあ、お祈りをなさってくださいね」

「う、ん」

 椅子の上で対面座位になると、主はメイドの見よう見まねに祈りを捧げると、テーブルの上の朝食に手を伸ばした。パン、果物、卵…。全て手掴みで食い散らかす姿は、紛れもなく痴れ者のそれであった。
 食事に夢中な主に代わって、椅子の上で腰を上下させながら、ウェンディは耳元に囁いた。

「今日は、街から仕立て屋さんが参りますわ。それに、今日が初めてのお仕事の者もおりますから、ご挨拶なさってくださいね。でも、今日は天気が良いので、まずはお庭をお散歩なさってくださいね……あんっ」

 肉棒の膨張と共に子宮の入り口を叩く精液の感触に、ウェンディは甘ったるい声を上げた。

 ティースとクロースが食堂に到着した時、丁度主は朝食を終え、起床係の子宮に四回目の射精を済ましたところであった。

「んっ、はぁん…本日も、たくさんの子種、ありがとうございました…」

 女は男の上から降りると、股からどろどろと白い汁を垂らしながら、テーブルの上を片付け始めた。
 入れ替わりにティースとクロースが主の前に立った。ティースは両手に抱えるくらいの大きさの水瓶を、クロースは少し大きな籠を持っていた。

「おはようございます」

「おはよう」

「では、身支度をいたしますね」

 そう言うとクロースは、持ってきた籠の中からタオルと小さな盥を取り出した。ティースが持ってきた水瓶から盥に少し水を移すと、タオルを浸して絞った。そうして、「失礼します」と一言、主の体を拭き始めた。断っておくが、彼は朝起きたときからずっと、腰布も巻かない全裸である。

 一方のティースは、水瓶を置くやすぐに主の脚の間に跪き、つい先程まで女を穿っていた肉棒を両手で包み込むように掴むと、そっと先端に口を付けた。べたつき、異臭を放つ亀頭を舌で舐め、鈴口に唇を当てて尿道に残った精液を吸う。竿に硬さが戻ってくると、ティースはそれを口に含んだ。
 彼女が口淫に励むのは、無論、こうしていないと身繕いどころではないからである。体の柔らかい者は、清拭の邪魔をすることなく、膣や肛門で奉仕することもある。ティースは時折クロースから濡れ布巾を受け取っては、主の内腿や尻を拭った。

 全身を拭き清めると、クロースは籠の中から白いシャツを取り出した。左、右と袖を通し、体の前でボタンを留めた。それからゆったりした茶色のズボンを取り出すと、広げて椅子の前に移動した。
 主の腰が竦んでいる。ティースは彼の股間に顔を埋めながら、苦しげな顔でこく、こくと喉を鳴らしている。今がチャンスと、クロースは主の足元に屈み込み、片足ずつ持ち上げてズボンに差し入れた。ティースも少しずつ足を動かして、両足がズボンに入るように協力した。入った後は、軽く腰を持ち上げるよう主を促した。その隙に、クロースはズボンを腰まで持ち上げた。ホックを留め、サスペンダーで吊ると、白シャツに、大きく開いたズボンの股間からペニスが顔を出すという、いかにも間抜けな格好になった。だが、彼にとってはこれで良いのだ。
 服を着せ終えると、クロースはティースのすぐ後ろにしゃがんだ。そうして、ティースが主の精子を飲み終えると、すぐに場所を交代し、彼女に代わって主のペニスを口に咥えた。

 立ち上がったティースは、籠の中から細い歯ブラシと陶製のティーカップを取り出した。件の水瓶からカップに水を注ぎ、その中にブラシを浸すと、それを主の口に突っ込む前に、おもむろに自らの纏うブラウスのボタンを外した。胸元をはだけ、支給品の白いブラをずらすと、人並み以上には大きさのある乳房がまろび出た。
 乳を露わにしたティースは、改めてブラシを手に取ると、主の後ろに立った。そうして、彼の頭を挟み込むように、両の乳房を彼の肩に載せた。

「あ、あ、う…」

 すると、クロースのフェラチオにもぞもぞと動いていた彼の頭が、ぴたりと止まった。ティースは両肘で左右から乳房を押さえながら、彼の顎に片手を添え、ぽかんと開いた口に歯ブラシを差し込んだ。
 この歯ブラシは、先端がスポンジで出来た特別製である。しかし、それでもブラッシングの最中に暴れられると危ないので、こうして乳房で彼の頭を包んで大人しくさせるのだ。当然、この役目を負うのは、男の頭を挟めるだけの乳房の持ち主でなければならない。
 ブラッシングを終えると、ティースはカップの水を口に含んだ。それから首を曲げ、主の口を自らの唇で覆った。

「ん、ふ…」

 水を、主へと口移し。磨き残しが無いか舌で探りながら、流し込んだ水を吸って、また流し込む。それを数回繰り返してから、ようやくカップに吐き戻す。これで歯磨きは終わった。今度は整髪を行うわけだが、ティースは歯ブラシをヘアブラシに持ち替えると、主の正面に立った。そうして、剥き出しの乳房の右の方を、彼の鼻先に差し出した。

「! んむっ」

 彼は迷わず、彼女のぼってりと膨れた臙脂色の乳首に吸い付いた。ちゅぱちゅぱと音を立てて乳首を吸う主の頭に、丁寧にブラッシングしていく。
 不意に、主が乳首から口を離した。

「んっ、ふぅぅ…」

 一瞬、顔を強張らせた後、恍惚とした顔で息を吐き、再び乳を吸う。

「っ、んぐっ、ごほっ」

 ペニスに奉仕を続けていたクロースが、急にむせた。饐えた臭いが漂う。どうやら主は、朝一発目の小便を、彼女の口に済ましたようだ。

 さて、身繕いが終わった。唾液まみれの胸を晒したティースと、口周りを尿と精液で汚したクロースは、二人で頭を下げると、食堂を立ち去った。

「…」

 一人残された主は、ゆっくりと椅子から立ち上がった。今日は何をしよう。まずは庭を散歩するように、誰かに言われた。じゃあ、庭に出よう。
 この痴れ者に、そこまで思考できたのやら。歩き出した彼の、ズボンから放り出されたペニスは、もう膨らんで上を向いていた。

今夜はここまで

 メリッサは庭師の弟子で、見事な造園のセンスを持っていたが、傲慢や短気さ故に師や兄弟弟子たちの不興を買い、この屋敷まで流されてきた。ここでただ一人、来る日も来る日も庭を整えている。
 この日、主が庭を散歩するとの予告を受けた彼女は、噴水のある庭園の入り口で彼の到着を待っていた。屋敷で働くメイドたちとは違い、彼女は黒い長袖のカットソーに、オーバーオールを穿いて、短く切りそろえた黒髪につば広の帽子を被っている。

「…チッ」

 誰もいない庭園で、メリッサは小さく舌打ちをした。あの色ボケ貴族ときたら、自分の作った庭の美しさを理解しないどころか、積極的に荒らそうとまでする。せめて今日は、理解されないまでも破壊はしないでいてもらいたいものだが。

 果たして、庭園の入り口に現れた主が、既に女を抱いているのを見て、メリッサはほっと安堵した。取り敢えず、あの見境なしのチンコが誰かの穴に埋まっている間は大丈夫だ。もし一人で現れた日には、噴水やら花壇やら、どこでも突っ込んでザーメンまみれにして行ってしまう。それを防ぐには、メリッサ自身の穴を捧げるしか無いのだ。

「ようこそいらっしゃいました、ご主人様」

「やあ、おはよう」

 笑顔で挨拶する、初老の紳士。にこやかな顔と裏腹に、腰は絶えずカクカク動いて、腹にしがみつくメイドに性器を出し入れしている。ばっくりと開いた女陰の縁から、砕いたゼリーのような汁が垂れて、ぼたりと芝生に落ちた。

「…薔薇園まで、歩いてみましょうか」

 さっと主に背を向け、歩き出す。歪んだ顔で歯ぎしりするのを、主に見られるわけにはいかなかった。

 茨を巻き付けた鉄の門を潜ると、その先が薔薇園だ。絶妙に計算された薔薇の植木は、よく晴れた青空に、茨の緑や花の赤、白、桃色の見事なコントラストを描き出していた。
 その間を抜けると、開けた場所に陶製の椅子と丸テーブルが置かれていた。主が椅子に腰掛けたところで、黙って抱かれていたメイドが初めて口を開いた。

「折角ですし、お花を見ながらお茶にいたしましょうか」

「! ええ、それが良いですね」

 あまり歩き回られずに済むなら、それに越したことはない。メリッサもすぐに頷いた。しかし

「では、準備して参ります」

 そう言うや、メイドが主のペニスを抜いて離れて行ったのを見て、メリッサは早くもその選択を後悔した。

「あ…」

 案の定、セックスを中断された主は、迷子の子供めいて周囲をキョロキョロ見回し始めた。
 マズい。この薔薇園を、ザーメンまみれにするわけには…

「ご主人様っ…!」

 とっさに彼女は駆け寄ると、主の膝の間に滑り込み、ペニスを掴んだ。すると彼は安心したように、探索行動を止めた。
 先走り汁で汚れた肉棒を、適当に扱きながら、メリッサは溜め息を吐いた。取り敢えず、危機は去った。後は射精するたびに出てくる精液を処理するだけだ。不本意だが、飲んでしまうしかないか…
 そう考えていた彼女の視界の端に、先程のメイドの姿が映った。

「…?」

 見ていると、メイドは門の影に隠れると、おもむろにその場にしゃがみ込んだ。

「ま、まさか…」

「…んっ」



 ___しゃぱぱぱぱぱ…



「ぶっ殺してやる!!」

 立ち上がり、駆け出そうとしたメリッサの腕を、主が掴んだ。

「い゛っ」

 そのまま乱暴に引き寄せると、オーバーオールの尻にぐいぐいと腰を押し付けた。

「離せ、今からあいつを」

「う、う、あ!」

「…ああもうっ」

 諦めて、オーバーオールの留め具を外す。ぱちんと音がした瞬間、衣服は主の手に引かれて、足まで引きずり下ろされた。メリッサはどうにかショーツを下ろすと、剥き出しの尻を向けた。早速、主は腰を突き出して

「……ぎゃあああっっ!!!?」

 尻穴に、挿入した。

「あ゛あっ、やめっ、やめろっ、あっ、痛゛いっ!」

 裂けた肛門から流れ出す血が、主のペニスを汚し、そして芝生に点々と落ちる。
 ちなみに、膣を開かずに尻を突き出した場合は六割くらいの確率で肛門に挿入される。屋敷のメイドには肛門性交もできるよう訓練された者も多くいるが、庭師であるメリッサにはそのような経験は無かった。

「痛っ、ぬ、抜いて、やだぁっ、抜いてぇっ…」

 泣き叫ぶ彼女の尻穴に、熱い精液が流れ込む。傷口だけでなく、下腹部まで痛んできた。しかし主は構わず、萎え始めたペニスを抜き差しし続けた。

 ハンナがこの洋館でメイドとして働き始めた日、洋館には珍しく一人の男が客として訪れていた。後に『仕立て屋』と呼ばれるこの男は、ハンナのために特別のメイド服をしつらえた。それは『愚か者の目には見えない』メイド服であった。

 さて、ティーポットにカップとソーサーを載せた台車を押す彼女は、一見すると全くの裸であった。実際、重力に負け始めた豊満な乳房も、くびれた腰も、丹念に陰毛を除去した膣も、全て服の模様ではなく彼女自身のものであった。
 仕立て屋に謀られたこの哀れな女は、勤め始めて二十年余、一度も服を、下着すらも着ることなく、この屋敷で働き続けている。

 薔薇園に到着した彼女は、椅子の横で庭師を犯す主の姿を認めると、一緒に菓子を運んで来たメイドと共に、茶会の準備を始めた。
 冷たい陶器のテーブルに白いクロスを引き、食器を並べる。茶を溢すことは避けられないため、火傷しないよう予めカップに注いで冷ましておく。
 皿の上には、薄く切ったパウンドケーキ。上からホイップクリームも添える。菓子の準備をしている間に、もう一人のメイドが薔薇を一輪摘んで、用意した花瓶に挿してくれた。
 準備を終えると、テーブルの隣に立って主の行為が終わるのを待った。

「あ゛ぁ…あ゛っあぁ…」

「うっ、んっ」

 腰を押し付け、数度跳ねる。それが収まったタイミングで、ハンナは声をかけた。

「ご主人様、お茶の準備ができましたよ」

「! うん」

 主は庭師の体を離すと、すとんと椅子に腰を下ろした。芝生の上に放り捨てられた庭師は、うつ伏せに倒れたまましばらく啜り泣いていたが、不意に悲鳴を上げた。

「いや、嫌、嫌、いやああああぁぁ……」

 身を捩る庭師の血塗れの尻から、ぷすぷすと空気漏れのような音と共に、白濁に包まれた蛇のような糞がまろび出て、彼女の造った庭に落ちた。一本。二本。嗚咽が一瞬止まると、腹の下に小便が広がった。

 一方の主は、そんなことなど気にも留めず、ケーキを掴んでむしゃむしゃと食い始めた。ケーキを咀嚼しながら、彼は不意に言葉を発した。

「ハンナ」

「! なんでしょう」

 誰かの名を呼ぶことは、彼にしては極めて珍しいことだ。そもそも百人の人間の名前など、謙譲な者にとってもそう覚えられるものではない。増して痴れ者にとっては尚更だ。それでも、ほんの一部の存在だけは彼の小さな脳に刻まれており、ハンナもその中の一人であった。
 さて、主はケーキを飲み込むと、彼女の体をじろりと見て、言った。

「ゆうべ、服を着たままシャワーを浴びたろう」

「! それは」

 ハンナにとって、そしてこの世全ての人間にとって、この指摘は馬鹿げたものだ。だって、ハンナは最初から、服など着ていないのだから。しかし、主は真剣であった。

「いけないよ。きれいな服が、びしょぬれじゃないか」

「申し訳、ありません…」

「風邪をひくよ。脱ぎなさい」

「はい」

 ハンナは頷くと…『エプロンの紐を解いた』。背中に腕を回し『ワンピースのホックを外した』。『ブラジャーのホックを外し、肩紐を抜いた』。『ショーツを下ろした』。『ガターベルトを外し、ソックスを脱いだ』。

 両手でカップを掴み、温い紅茶を啜りながら、主は満足げに頷いた。何も彼は、彼女を辱めて遊んでいるわけではない。彼にはハンナがずぶ濡れのメイド服を着ているのが見えているし、彼女が言いつけ通りそれを丁寧に脱いでいるのがきちんと見えているのだ。
 『一糸纏わぬ姿』になったハンナは、恥じらうように乳房と陰部を手で覆った。

「美しい身体だ」

「ありがとう、ございます…」

「もっと、よく見せておくれ」

「はい、思うままに…」

 おずおずと、局部から手を離す。
 実際、日頃から素肌を晒す彼女は、他の者よりも自らの美しさのために努力していた。そして、それを主が認めてくれることは、彼女にとって悪いことではなかった。
 唇と同じくらい入念に手入れされた薄紅色の乳首は、いつでもつんと上を向くように指で刺激して勃たせてある。乳房の周りや臍には香水を振ってあるし、陰唇は常に少し濡れて見えるように乳液を擦り込んである。
 そんな努力の跡を、主は満足げに鑑賞しながら、膝の間でペニスを咥えるメイドの口に精液を放った。

 ルールーは茶会の準備を終え、主が席に着くと、すぐさま彼の脚の間に潜り込んだ。そうして、思わず顔をしかめた。目の前で揺れる彼のペニスは、庭師との肛門性交のせいで点々と大便が付着し、悪臭を放っていたのだ。
 ルールーはエプロンの裾で、それをできるだけ綺麗に拭い取った。それから鼻を摘んで深呼吸すると、一気に口の中に咥え込んだ。

「ん゛っ」

 舌の腹に触れると、萎えていた肉棒は一瞬で膨れ上がった。むせそうになりながらも、竿を舌で舐めながら顔を前後に、唇で扱く。

「ん、ん、ふっ」

 舌先で雁首を舐め回し、塩辛い先走りを吸う。鼻に抜ける糞の臭いにも慣れてきた。

「__きれいな服が、びしょぬれじゃないか」

「申し訳ありません」

 頭の上で、主ともう一人のメイドが会話している。ルールーの中で、ペニスが一層膨らんだ。

「うっ、うぐっ」

 そろそろ限界か。強く吸いながら、手も使って前後に扱く。と、びくんと肉棒が震えて、大量の精液が彼女の口腔に噴き出した。

「んぐぅぅ…」

 青臭い液体の中に、どろっとした塊が大量に浮かんでいる。歯で咀嚼するか、上顎と舌で押し潰さないと飲み込めないようなそれを、ルールーは時間をかけて少しずつ飲み下していった。こんなもの、子宮で受ければ殆どの女が孕みそうだ。しかし、彼の異常な性欲に対しては意外なほどに孕むメイドが少ないのは、やはり出来損ないの彼は子種まで出来損ないだからなのだろうか。
 話を戻そう。精液の嚥下に時間をかけたせいで、飲み終える頃にはもう彼のペニスは元通りに勃起していた。

「美しい身体だ。…」

 メイドの肢体を愛でる主。発言は平静であるが、体は興奮しているようで、ペニスは先程よりも更に膨らんで、だらだらとルールーの喉に汁を垂れ流していた。

「おっぱいをよく見せて……味も見たいな」

「どうぞ、お召し上がりください…んっ」

 尿漏れのように、鈴口から少量の精液が溢れた。

「触ってくださいな…あんっ」

 もう少し多く、精液が漏れる。

「っぷは。お茶のお代わりだ」

「はい」

 少し、ペニスが萎む。主が言った。

「…またを触らせてくれないか」

 次の瞬間

「喜んで…ぁんっ」

「!?」

 萎えかけたペニスが一気に膨れ上がり、焦らした分大量の精液が、一気に雪崩れこんだ。喉の奥を打つ濁流に、ルールーは思わず咳き込んだ。それでもペニスを吐き出すことはできない。生臭い汁が喉から上へ登ってくると、鼻から精液がつぅと垂れた。

「う、んぅっ、んぐぅっ…!」

 鼻を啜り、吐き気を堪えながら、ルールーは懸命に主の子種を飲み込み、胃袋に収めた。

今夜はここまで

 ヴィットリアは、世界一美しい外性器を持っていた。
 どのくらい美しいかと言うと、彼女が十二歳で初めてメイドの仕事に就いた時、彼女を犯そうとした主がショーツを剥ぎ取って見た瞬間、あまりの美しさに自らの肉棒で膣穴を押し広げることができず、姦通を断念したほどである。この屋敷で働くメイドで、十九歳にして未だに処女を保っているのはヴィットリア、唯一人であった。

 さて、この日ヴィットリアは、主に呼び出されて庭園に来ていた。
 庭園の片隅に建つ東屋の下では、台の上で布を被せられた何かの塊と、背の高い肘掛け付きの椅子が用意されていて、主がその前の丸椅子に腰掛けて待っていた。

「お待たせしました」

「うん」

 主は相変わらず茫洋とした顔のまま頷くと、肘掛椅子を指さした。

「ヴィットリア」

「はい」

 ヴィットリアは、小さく頷いた。
 主が彼女の名を呼ぶ時、その目的は決まっている。
 ヴィットリアはスカートの中に手を差し入れると、するりとショーツを脱いだ。それから肘掛け椅子に浅く腰掛けると、両脚を大きく開いて肘掛けに載せた。最後に、そっと主から目を逸らすと、震える手でスカートを胸の辺りまでたくし上げた。

「ほぅ…」

 嘆息する主。ズボンの隙間から、ペニスが一気に勃ち上がって上を向いた。
 確かに…彼女の膣は、痴れ者の目を通さずとも美しく見えた。白いマシュマロのような、ふっくらとした大陰唇には産毛の一つも無く、遠慮がちに開いた陰裂には、桜草のように薄く色付いた小陰唇と、同じ色の包皮から僅かに顔を覗かせたクリトリスが美しく、慎ましく整列している。彼女の体の大きさに比してやや大きめのクリトリスは、触れられる前から丸く膨らんで、鈍く輝いていた。
 主は、時々彼女を呼びつけ、こうして美しい外陰を鑑賞しては、宝石で飾ってみたり、スケッチしてみたり、写真に撮ってみたりする。痴れ者が何かの才に秀でていることが稀にあるが、少なくとも彼の創る『芸術』は、素人の手遊びよりはマシなものに見えた。
 さて、主はヴィットリアの膣を、しばらく黙って鑑賞していたが、やがて台の上の布を取って、その中身を手に取った。それは、灰色の粘土の塊であった。

「…」

「…っ」

 ヴィットリアを凝視しながら、彼は粘土を捏ね、彼女の股の形に整えていく。ヘラも針金も用いないが、それなりに『本物』に忠実な出来栄えだ。しかし、どうやら何かが気に入らないようだ。

「…うぅん」

 台の上の塑像と、目の前の実物を見比べる。形は完璧だ。だが、やはり形だけでは本物には敵わない。せめて、この像を見た時に、ヴィットリアの美しい膣口を想起できるような、何かが…

「…あ、あの」

「…」

 遠慮がちに口を開くヴィットリア。先程から、椅子に載せた尻が落ち着かない。

「あの、ご主人様…?」

「…」

 声をかけても、主の返事は無い。ずっと粘土と彼女を見比べて、うんうん唸っている。
 だんだんと、彼女の愛らしいピンク色のひだが、小刻みに震えてきた。

「あのっ…よろしければ、一度お手洗いに…」

「…」

「朝からずっと我慢してて、っ、もうっ、漏れっ」

「しずかに!」

「ひっ」

 一喝され、口を閉じるヴィットリア。きつく結んだ唇の奥で、奥歯がカチカチと鳴る。頬を涙が伝う。大きく開かれた秘部が、じわりと湿った。絶えず震えていた陰唇が、一瞬きゅっと締まり、そして

「や、ぁぁ…」

「!!」

 ___現れたのは、一筋の水の柱。瑞々しい粘膜を掻き分け、丸い突起や白い柔肌を潤しながら、天に向かって伸びる、細く鋭い黄金色の湧水。

「うぅ…ひぐっ…」

「おおお…おおおおお…!!」

 泣きじゃくるヴィットリアに、興奮して叫ぶ主。彼が立ち上がった瞬間、丸出しのペニスが高々と子種を噴き上げた。

「これだ、これだ、これだ!」

 東屋の天井まで精液を撒き散らしながら、彼は肘掛け椅子の周りをぐるぐる周り、この世界一美しい噴水をあらゆる角度から観察した。そうしてひとしきり眺めると、彼は何か叫びながらその場を走って去って行った。
 取り残されたヴィットリアは、せめて椅子から降りようとしたが、長時間固定された足が痺れてしまって動かない。諦めて、そのままの格好で最後まで放尿した。

 アサンの経歴を知る者は、この洋館にはいない。ただ、彼女をここに送って寄越した主の弟曰く、彼女の運命はここに来るか、或いは首吊り台に行くかの二択だったらしい。いずれにしても、彼女は卓越した性技を持っており、なればこそ、茶会の片付けの最中に後ろから迫ってきた主に対して、適切な行動を取ることができた。
 背後から精液と尿の臭いが迫ってくるのを感じたアサンは、最小限の動きでそれを躱すと、流れるようにその背後に回り、後ろから片腕を首に回し、もう片方の手で一物を握った。

「うぁ…」

「…」

 急所を握られて、主の動きが止まる。しかし一物は絶えず跳ね続け、大量の白濁液を断続的に噴き上げていた。どうやらこの男、余程興奮していると見える。
 アサンは主の肩越しに、一緒に片付けをしていたメイドを見た。手伝ってくれるとありがたいのだが、生憎とそのメイドはまだ十三歳と若かった。

「片付けを頼むよ」

「…! は、はいっ」

 食器を手に、足早に去っていく彼女を見送ると、アサンは慣れた手付きで主の体を仰向けに倒した。

「ご主人は、こっちですよ」

 主の体に馬乗りになると、下着のクロッチをずらして、手早く自らの胎内にペニスを納めた。そのまま、ずんずんと腰を上下させる。

「ほら、思う存分、射精なさって」

 亀頭が子宮の入り口を打つ度に、夥しい量の精子が彼女の腹の奥に注いだ。二回のピストン運動で、もう彼女の膣口からは入りきれなかった精液が、どろどろと漏れ出てきた。

「…何だこりゃ」

 思わず呟いた。『仕事』柄、性交は慣れている。だが、それは目的があってのことで、この男のようにただひたすらに性交だけを行うことは無かった。考えなくても良いのは助かるが、とにかく体力を消費する。そろそろ、誰かに交代したいのだが…
 と、そこへ、片付けを行っていた筈の相方が戻ってきた。

 この屋敷で生まれたメルは、去年、十二歳の誕生日を迎えて正式にメイドの仕事に就いた。初めて主に挨拶した日も含めて、まだ数えるほどしか主とまぐわっていない彼女は、未だに性交の度に苦痛に耐えていた。
 片付けを終えた彼女は、他のメイドに任せて逃げることもできた。しかしそれをしなかったのは、逃げたところでいずれは主と交わることが避けられないこと、何より共に働いていた、あの得体の知れないメイドのことを見捨てられなかったからだった。

「何だ、戻ってきたのかい」

「どうしたら良いですか、アサンさん!」

 主の上で腰を振りながら、メイドは薄く笑った。

「情けないが、手伝ってくれないかな。具体的には、交代してほしい」

「は、はいっ」

 メルはいそいそと下着を脱ぐと、またメイドの方を見た。この奇妙な目付きをしたメイドは、掠れた声で言った。

「できるだけ搾り取ってから渡すが、君も濡らしておいたほうが良い。自慰はするか」

「あんまり…」

「私の真似をしてみてくれ。んっ…」

 メイドはメルの方に体を向けると、膝を広げて接合部をメルに見せつけた。そうして手を伸ばし、膣口を指先でなぞった。
 メルもその場にしゃがみ込むと、腿の間に触れた。

「入り口をそっと触れるんだ。まだ膣内に突っ込む必要はない。…」

「はい…っ」

 陰唇や陰核を、恐る恐る刺激する。メイドは犯されながら、自分の指で秘部をくるくるとなぞった。突き刺さる肉棒がぴくりと震え、繋がったところからまた精液がどろりと溢れてきた。

「わざとでも良い、声を上げるんだ。その気になれる……んっ、ぁんっ」

「あ、あんっ、あんっ…」

「私の顔を、見てみろ…」

 ぎこちなく喘ぐメルに言うと、彼女は肩で呼吸し、大きく口を開けて、蕩けきった顔で嬌声を上げた。

「ぁっ! あぁっ…ん、くぅ…あぁんっ!」

「っ、はっ、んっ…んぁっ、はぁっ…!」

 だんだんと、メルまで体が熱くなってきた気がした。触れる指には蜜が垂れ、硬かった入り口も柔らかく解れてきた。
 とうとう、人差し指を膣の奥へと挿した。

「ひ、あ、ぁっ」

「! あぁっ、ご主人様っ、はぁっ!」

 主の上でよがっていたメイドも、いよいよ抽迭を早めて精液を搾りにかかる。

「あ、あ、あっ、あぁぁっ!」

「っ、く、ぅっ…!」

 一際長い射精を子宮に受けると、メイドはようやく主の上から降りた。
 メルは芝生の上に横たわると、とろとろに蕩けた秘部を主に向けた。まだ、陰毛も生えきらない、若々しい女の入り口であった。

「ご、ご主人様…どうぞ」

 挿入の瞬間は、やはり痛かった。それでも、相方が力む彼女の肩を抱いて励ましてくれた。

「メル、力を抜くんだ。気持ちいいと思い込めよ」

 彼女はブラウスのボタンを外し、発展途上の乳房をそっと握った。

「気持ちいい。セックスは、気持ちいい」

「気持ちいい、気持ちいい、きも、きもちいいっ」

「ほら、ご主人が悦んでいるぞ。お前も気持ちいいだろう」

「きっ、きもちいいっ! きもちっ、いいぃっ!!」

 メルの乳房を優しく揉みながら、唇を重ねる。

「んっ、んんんっ、はっ、ちゅぅっ」

「ぷはっ、ほら、ご主人が、射精するぞっ…一緒に、イこうっ」

「はっ、あぁ、くる、なにかくるっ、あっ、あぁっ」

「ほら、イけっ!」

 乳首を強く摘むと、メルは生まれて初めて絶頂し、きつく収縮した彼女の膣内に、主も絶頂して、どくどくと沢山の子種を流し込んだ。

今夜はここまで

 マーチが庭で主を見つけた時、彼は生け垣にしがみついて腰を振っているところであった。

「あぁっ、ご主人様!」

 マーチは慌てて駆け寄ると、彼のズボンの後ろを掴んで引き離した。

「駄目ですよ、もうランチの準備が…きゃっ!?」

 くるりと振り返った主は、マーチの姿を見つけるやすぐに彼女のスカートに手を伸ばした。
 しかし、そこは主に仕えるメイドである。捲られたスカートの下は、既に裸であった。

「はいはい、分かってますからっ」

 軽く屈んで、よく濡らした膣に主の肉棒を受け入れると、彼女は彼の体をそのまま抱え上げた。
 マーチは、非常に背が高く、また力も強かった。寝起きの悪い時でも主を無理やり寝床から引き剥がすことのできる、稀有な人材であった。

 主を抱えたマーチが食堂に到着すると、彼のための椅子の隣にもう一つ席が設けられていて、一人の男が腰掛けていた。

「ようこそ、『仕立て屋』さま」

「おお、マーチくん。どうも」

 彼は立ち上がると、主に向かって頭を下げた。

「坊ちゃまに置かれましては、相変わらずお元気で何よりです」

 それから顔を上げ、マーチに厭らしい笑みを向けた。

「……どうだね、君も私の『仕立て』を」

「またの機会に」

 マーチは愛想笑いと共に、それを辞退した。
 テーブルの上には、焼いて切り分けられた肉や、茹でた野菜が並んでいる。そして、テーブルを挟んだ机の向かいには、大きな木の衝立が立てられており、向こうから微かに衣擦れの音が聞こえてきた。
 マーチは主を椅子に下ろすと、肉棒を抜いた。計三回の射精による精液が漏れないよう、内股気味に彼の側を離れると、椅子の側で待っていた小柄なメイドが、代わりに彼の上に尻を乗せた。

 アプリルは他のメイドたちの、約半分くらいの背丈であった。だから、こうして主の膝に腰掛け、ペニスをヴァキナに受け入れても、全く彼の視界を塞ぐことがなかった。
 お祈りもそこそこに、主は肉を掴んでは口に運ぶ。隣の『仕立て屋』は見慣れているようで、顔色一つ変えずにナイフとフォークを扱った。

「今日デビューする娘は、運が良い」

 野菜を飲み込んで、『仕立て屋』が声を掛ける。

「今回は私の最高傑作を持って参りました。実用性と、美しさを最大限両立できたと、自身を持ってお薦めしますよ」

「…」

 客人の熱弁を、主は曖昧に頷きながら聞き流す。
 アンデルセンの寓話の真似事をやらかした彼が仕立て屋でいられるのは、この屋敷の中でだけだ。街にある彼の店に来る者は、布地の卸売りを除いて一人もおらず、事情通でもない限り彼がどこから生活の糧を得ているのかも分からない状況であった。実際のところ彼は、年に数度だけこの屋敷を訪れては、メイドたちへの服を売りつけているわけだ。
 実を言うと、あの『愚か者の目には見えない』メイド服は、彼にとっては失敗作であった。美しさは申し分無いが、それは結果論だ。それに、何より大事な羞恥というスパイスが早々に尽きてしまった。それ以降は改良を繰り返し、今ではこの屋敷のメイドの一部に、彼の仕立てた衣服を着せることに成功している。

 無論、着せられたメイドたちからの評判は、すこぶる悪い。だから、着せられるのは何も知らない、勤め始めの者に限られていた。

「…」

 もっとも、彼の涙ぐましい努力も、メイドたちの葛藤も、この痴れ者に伝わっているのやら。彼は肉ばかりを貪りながら、精液でいっぱいのアプリルの子宮に、黙って小便をした。

 衝立の向こうで、イヴは困惑した。
 この日、十二歳の誕生日を迎えた彼女は、初めて洋館の離れを出て、主の暮らす本館へとやって来た。そうして食堂に連れられると、衝立の中で用意されたメイド服に着替え、主に挨拶するように先輩メイドに指示された。
 衝立の中には、姿見と、これから彼女に与えられる新しい服を着たトルソーが立っていた。その、新しい服が問題であった。
 この屋敷で働くメイドたち。彼女らの纏う服は、ブラウスとジャンパースカートだったり、ワンピースとエプロンドレスだったりとまちまちだが、概ね世間一般に知られる給仕服のそれと変わりない。その下の下着も、白いブラジャーにショーツ、ガターベルトにソックスと、清潔感のある一式に揃えられている。
 ところが今、イヴの目の前にあるトルソーは、胸出しの黒いジャンパースカートスカートに白い腰エプロンしか身に着けていない。おまけにスカートは鼠径部の辺りまでしか裾が無いし、エプロンに至っては申し訳程度のフリルくらいしか布がない。

 初め彼女は、これを今着ている服の上から着るものだと判断し、離れから着てきた無地のズボンとシャツの上から身につけ、カチューシャをした。それから、恐る恐る衝立の裏側を出て、主の前に姿を現した。

「違う!」

 突然の怒声に、イヴは竦み上がった。それは主ではなく、隣に座る男から発せられたものであった。

「それはそれだけで完成した衣服だ! その下のものを脱げ!」

「はっ、はいっ! 申し訳ありません!」

 イヴは飛ぶように、衝立の向こうに引っ込んだ。そうして、パニックの頭のままで、エプロンとスカートを脱ぎ、シャツとズボンも脱ぎ、スカートとエプロンを着直した。
 ジャンパースカートの開いた胸からは、白いブラが脇まで出ているし、エプロンの裾は白いショーツの上端にすら届かない。そんな間抜けな格好で、彼女は再び主の前に出た。

「…違う」

 ところが、飛んできたのはまたしても隣の男の怒号であった。

「まだ分からんか、それだけを着ろと言っているのだ」

「っ、で、でもっ」

 涙を滲ませながら、イヴは言いかける。そんな彼女に、男は容赦なく命じる。

「その、無粋なブラとショーツを脱げ! 今すぐだ!」

 再び衝立の裏に戻ったイヴは、泣きながらブラのホックに指を伸ばした。

「ひぐっ…ひっ…えぐっ…」

 震える手で、真新しいブラとショーツを脱ぐ。そうして、どうにか手で胸と股を覆うと、ゆっくりと衝立の裏を出た。

あえてここで区切る

安価は取らないけどリクエストは聞くかもしれない
100人って意外とキツイな…

 三度、衝立の裏から出てきた、この僅か十二歳の少女を見て、彼女を離れから連れてきたアリアはいたたまれない気持ちになった。

「ぐすっ…っ、ひっ」

 胸と股間を手で覆い、縮こまって主の前に現れた少女。そのまま動こうとしない少女に、アリアは止むなく言った。

「姿勢を正して、ご挨拶なさい」

「…っ」

 彼女は過呼吸気味に息を吸いながら、局部から手を離した。

「っ、ひぐっ」

 切り抜かれたジャンパースカートの胸元からは、膨らみ始めたばかりの乳房が露わに。発達途上の桜色の乳首が、羞恥と外気の冷たさに、小さく勃った。腰骨の辺りで終わった裾の下には、まだ毛の生えていない膣が、細い太腿の付け根で貞淑に口を閉じていた。
 少女は、顔を赤く染め、涙を浮かべながら頭を下げた。

「うっ…い、イヴ…です…ひっ」

「素晴らしい」

 『仕立て屋』が、満足げに主を見た。

「以前から申し上げている通り、女は、見られることで美しくなるものです。御覧なさい。この年頃にしかない、柔らかくも美しい、少女のおまんこを。これが常に貴方様の目に触れると思えば、汚い毛など一本たりとも生やせますまい。何より」

 彼は立ち上がり、手を伸ばした。

「ひっ」

 少女が竦む。『仕立て屋』はテーブルを越えて彼女に触れようとしたが、アリアの視線に気付き、手を止めた。
 代わりに、剥き出しの乳房を手で指して言った。

「…このおっぱいには、夢が詰まっている。これから日に日に大きくなっていくこの娘のおっぱいを、是非見届けてあげていただきたい」

「…」

 男の言葉を聞きながら、主はじっと少女の方を見ていた。が、不意に膝の上のメイドに何事か呟いた。

「? はい、どうぞ」

 メイドが膝から降りると、主は椅子から立ち上がり、ずんずんと少女のもとへと歩いていった。

「…! …っ」

 ここに来て初めて、『仕立て屋』に気を取られていた少女が、主の存在に気付いた。絶えず露出する、彼の男根にも。

「…や」

「ご主人様…」

 反射的に身を庇う少女。代わりにアリアが一歩前に出た。すると主はアリアの手前で一歩立ち止まった。

「ご主人様…?」

 訝るアリア。女の前で立ち止まるなんて、この男にはできないことかと思っていた。しかも彼は、アリアの耳元に顔を寄せると、何かを囁いた。

「! …はい、かしこまりました」

「アリアさん…?」

「その前に、どうぞ」

 アリアはショーツを脱ぎ、スカートを捲って尻を主に向けた。

「うん」

 彼は、静かな口調とは反対にぱんぱんに張った肉棒を、彼女の穴に突き入れた。膣を外して肛門に入ったが、彼女は動じなかった。

「んっ…『仕立て屋』さま、本日はありがとうございました。足元にお気をつけて」

「ああ。また来るよ。…お坊ちゃま、お元気で」

 去っていく『仕立て屋』。主は青褪めた顔の少女を見ると、相変わらずぼんやりした声で言った。

「ついて来なさい。友だちが、いるよ」

「は…はい…?」

 それから彼は、アリアの尻にペニスを挿入したままのしのし歩き始めた。アリアも、歩調を合わせて前に進む。
 少女はそんな二人を困惑気味に眺めていたが、やがておずおずと、その後について行った。

今度こそここまで

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