【ミリマスR18】ボーパルバニー、台風の夜の狩り【あんゆり】 (12)

アイドルマスターミリオンライブ、あんゆりの百合エロSSです。

とある方のツイートにティン!と来て書いたものです。

指摘・批評など気軽にいただけると嬉しいです。

超大型台風接近。
その報は散々テレビで伝えられていたが、進路が西寄りなこともあり、業界のお偉方は楽観的だった。
具体的に言えば、台風が近づいているというのに撮影などのスケジュールが全て延期になったわけではなかったのである。

雨風はみるみるうちにその強さを増して、昼間のうちはまだちょっと強い雨程度だったものが、日が沈む頃には立派に暴風雨と呼んで差し支えないレベルになっていた。
運悪く撮影の都合で劇場に待機していた杏奈と百合子は、もはや今から帰宅するほうが危険である、と言う結論に至ったのであった。
当然のことながら一緒にいたプロデューサーも帰宅困難となったため、この夜は劇場に三人で泊まることになったのである。

「んじゃあ、俺は事務室にいるから何かあったら声かけてくれな」

いくつかのベッドが並ぶ仮眠室を杏奈と百合子に明け渡し、プロデューサーは事務室へと戻っていった。
さすがに同衾ではないにしてもアイドルと、女性である二人と同じ部屋で眠るわけにはいかない、という理由である。
もっとも、事務室のソファもそれなりに広く柔らかい、プロデューサーが一人眠るくらいはなんてことはないだろう。

と、いうのが今から数時間前のことである。

(ちょっと待ってなんでどうしていや落ち着け私)

百合子は薄暗い、常夜灯の明かりだけに照らされた仮眠室のベッドの上で、かつて無いほどのパニックに陥っていた。
それは暴風によってガタガタと激しく震え鳴く窓に怯えているわけでも、その窓にもはや砂礫か何かかと紛うばかりに打ち付けられる雨粒の轟音を恐れているわけでもない。

少し前に台風の音が怖いから、と杏奈が百合子のベッドに入ってきた。
そこまでは、まあよかった。流石に同じ布団の中、とまではいかないが、限りなくそれに近い距離で接したり眠ったりすることは、百合子と杏奈には今までもあったのだから。

(でもこれは…!)

怖いから、と杏奈に言われてしまえば百合子は拒むこともできず、ただ杏奈の行動を受入れていた、のだが。
いつの間にやら百合子の脚には杏奈の脚が絡みつき、背中には腕が回され、首のあたりには杏奈の頭が埋めるように密着している。
体勢的に杏奈の表情をうかがい知ることはできなかったが、その身体の柔らかさが、その髪の芳しい香りが、伝わる体温より熱い吐息が、百合子の理性をガリガリと削り取っていた。

時折、もぞ、と杏奈が身体を微かに動かすと、百合子の頭にはじわ、と熱が広がっていく。
絡められた脚が擦れ合うと杏奈のきめ細かな肌の質感が伝わる。
回された手が一瞬百合子の背中をなぞるとくすぐったさと快感の中間のように電流が走る。
首筋を撫でる杏奈の髪はまるでシルクで織られた布のようにさらさらである。

(杏奈ちゃん、なんでこんな…! もしかしてこれ誘われてる? でもここ劇場の仮眠室だし、いや、場所がここじゃなかったらいいのか、っていうとそういうわけじゃないんだけど)

全てが杏奈の無意識の行動で、意識しているのは自分だけではないのか、という不安と、なぜこんなことになっているのか、という困惑に支配された百合子は、なぜか声も出さずにパニック状態である。
しかし、もはや削られ続けた理性は崩壊寸前。格闘ゲームで言えば体力ゲージがドット残りの状態である。

(杏奈ちゃん…だめ、もう…恋しちゃうからね!)

なんとなく意味のわからない決意の言を無言で唱え、百合子が理性を手放そうとしたその時であった。

「百合子、さん」

「なななな、なにかな杏奈ちゃん!?」

その出鼻を絶妙にくじくようなタイミングで杏奈が百合子の名前を呼ぶ。
すわ自身の下心が見抜かれたかと百合子が焦り身体を硬直させた、次の瞬間。

杏奈が顔を上げ、百合子を見つめた。と同時に、背中に回していた手のうち片方を、するり、と百合子の後頭部へと滑らせる。
意図のわからない行動に、百合子が反射的に顔を杏奈から遠ざけようとするのを咎めるかのように、杏奈は手に力を込め、その動きを押し留めた。
そしてその押さえつけた顔めがけて、杏奈が顔を寄せ。

「――んんっ!?」

普段からは想像できないような力で逃げることを許されないまま、百合子の唇に杏奈の唇が重なる。
のみならず、ファーストキスの余韻など与えないと言わんばかりに、杏奈は百合子を攻め立てていく。
驚きのまま口を閉じることを忘れた百合子の口内に、杏奈の舌が蛇のように侵入を果たす。

「んっ!? ん、あんな、ちゃ――」
(杏奈ちゃん、と、べろちゅーしちゃってる……)

怒涛の急展開に半ば思考を放棄した百合子はそれが当然であるかのように杏奈の舌を受入れていた。
元より自覚していないだけで恋心があったたねか、それとも日頃の妄想の賜物かは、定かではないが。

怒涛の急展開に半ば思考を放棄した百合子はそれが当然であるかのように杏奈の舌を受入れていた。
元より自覚していないだけで恋心があったたねか、それとも日頃の妄想の賜物かは、定かではないが。

ともあれどうしたらいいのかわからず逡巡している百合子の舌を絡め取るように、杏奈の舌がのびていった。
杏奈も初めはここまでやってしまったとは言え、遠慮がちに触れ合わせる程度の動きではあったが、百合子が抵抗しないと分かると安心して動きを増していく。
お互いの舌の表面を確かめ合うかのようにゆっくりと舌を絡ませる、かと思えば激しく貪るように百合子の口内を隅々まで蹂躙する。
それは普段のマイペースでどこか眠そうなオフ杏奈でも、ステージ上で燦然と光り輝くオン杏奈でもない、まるで獲物を狩り取るような、見たことのない杏奈であった。

やがて百合子の口内を歯列の隅々まで侵し尽くした頃、ようやく杏奈の口が百合子の口から離れていった。

「はぁ、はぁ……あん、なちゃ――」

百合子の方はと言えば長いディープキスと興奮と困惑とで息も絶え絶え、目はどこか虚ろなまま、無意識的に杏奈の名前を呼ぶばかり。
それは杏奈にとってひどく魅力的なものであったのだろう、百合子には見えていないかもしれないが、杏奈の顔には嗜虐的な笑みが満面に張り付いていた。

「百合子さん……」

「杏奈ちゃん、どうし」

ようやくこの行動の説明が聞ける、と百合子は思ったのであろう。
だが、そうはならなかった。

「好き」

その僅か二文字、僅か二音の言葉が、有史以来どれほど人の心を揺らし、刻み、動かし、抉ってきたかはもはや語るまでもないことだが。
少なくとも、この暴風雨の夜、杏奈が百合子をまっすぐに見つめて放ったその言葉は、精神的にだけでなく、百合子の背筋をゾクゾクと快感が走るほどに貫いたのであった。

「好き。百合子さん、好き、だよ」

百合子のその反応を見抜いたのか、杏奈は言葉を繰り返しながら、今度は唇にではなく百合子の首筋から鎖骨へと位置をずらしながらキスの雨を降ろしていく。

「ぁんっ…! んっ、ふ、んん――」

思わず甘い声を漏らしてしまった百合子は、ここがどこなのか、ということに一瞬で思い至り咄嗟に自分の手で口を覆う。
仮眠室の外まで聞こえてしまったら、という理性的な思考の他に、こんな声を杏奈に聞かれるのが恥ずかしい、という思いも勿論あるわけだが。

「百合子さん、かわいい、よ……」

杏奈は百合子のその行動を横目で見ながら、面白いものを見たように目を細める。
そして事実、その行動を見て膨らんだ昏い欲求を満たすために、パジャマ代わりに着ている百合子のレッスンウェア、そのズボンへと手をのばした。

「!? 杏奈ちゃん、だm、んんんっっ!」

その狙いに気づいて阻止しようとした百合子だったが、言葉を言い終わる前に杏奈の小さな手がするりとズボンの中へと侵入していた。
どこで覚えたのか、それとも本能の為せる技か、巧みに体勢を変えて百合子を組み敷く形になった杏奈が、その指で百合子の秘所へと触れる。

「百合子さんの、ここ…すごい、よ?」

「やぁ…言わないで、杏奈ちゃん…」

杏奈の言う通り、百合子の秘所は既に洪水状態になっていた。
されたことはディープキスだけ、ではあるが、添い寝状態で悶々と高まっていた情欲をさらにディープキスで長々と刺激されたのだから、ある意味当然と言えよう。

愛液の溢れ出る百合子の秘所を、杏奈の指が滑るようになぞる。
まるでその形状を確かめるかのように丁寧に、ゆっくりと、焦らすように。
かと思いきや肝心のクリトリスに指を強めに滑らせる。

「~~っっっ!!」

いきなりの強い刺激、それも自分で弄るのとは全く違う種類の刺激に、百合子は体をのけぞらせる。
なんとか自身の口を抑えて声を殺しているものの、呻き声にも似たその声の片鱗は、この距離の杏奈にはしっかりと聞こえている。

「百合子、さん…声、我慢しないで?」

「え…ダメだよ、そんな」

「大丈夫……」

これまでの嗜虐的な声色からは打って変わって、ひどく優しげな声で囁きながら、杏奈は百合子の秘所を弄るのと反対の手で、百合子の手を取る。

観念したのか、それとも元より抵抗する気がないのか、力の入っていないその手を、杏奈は百合子の頭上で押さえつける。
もう、口を塞がないように、と。

「台風の、音で…聞こえないから…だから」

「…っ」

百合子が息を呑む。
再び杏奈の瞳に宿った、嗜虐の火を感じ取ったから。

「百合子さんの、可愛い声…もっと、聞かせて?」

つぷ、と杏奈の指が、百合子の中へと入っていく。

「っん、ぁ、んくぅっ!」

中途半端に我慢しようとして、我慢しきれなかった嬌声が百合子の口から漏れる。
指の先を入れられただけで、もはや声が我慢しきれないほどに、百合子は感じていた。

指の根元まで、百合子の秘所は難なく咥えこんだ。
びっしょり濡れているのもあるが、ある意味普段から訓練しているから、とも言えるだろう。
杏奈は百合子の中へと沈みきった中指を軽く曲げて、お腹側の膣壁を擦るようにしながら指を出し入れし始めた。

「あんっ! あっ、あんな、ちゃ…それ、だめぇ…っ!」

どんどん甘い声が百合子の口から漏れてくる。
雨音と風音で、杏奈の言う通り仮眠室の外までは聞こえないだろうが、逆に言えば仮眠室の中、ほぼ一体の距離にいる杏奈には息遣いまで丸聞こえだ。

「百合子さん、かわいい…もっと、もっと聞かせて?」

「ひゃうっ! あっ、く、ぁは、んんっ!」

杏奈の指使いがどんどん激しくなっていくのと比例して、百合子の喘ぎ声も激しくなっていく。
ぐちゅぐちゅ、とくぐもった水音が、もはやびしょ濡れで用をなさなくなったレッスンウェア越しに響いている。

「百合子さん…大好き」

指を動かしたまま杏、奈が再び百合子にキスをする。
興奮のままに舌を口内に差し込み、絡ませる様子は、まるで百合子の甘い声を食べているかのよう。

耳を侵す杏奈の言葉、口内を冒す杏奈の舌の感触、そして膣内を犯す杏奈の指の動き。
あらゆる快感を叩き込まれた百合子はもはやなすすべなく、絶頂への階段を一段飛ばしに駆け上がっていった。

「んんん~~~~っっっ!!」

杏奈にディープキスされたまま、身体をのけぞらせて百合子は絶頂に達した。
甘くも激しい声は杏奈に食べられてしまって、この雨音の中では仮眠室内にさえ響かなかった。

「はっ、はぁ、はぁ……」

杏奈がようやく口を離すと、荒い息を吐きながら百合子は天井を仰いだ。
どうしてこんな事になったのか、いや悪い気はしないのだけど、とぼんやり霞がかった頭で考えていると。

「ひうっ!」

イッたばかりで敏感になっている百合子の肌に、再び杏奈の指が滑る。
フェザータッチ、というのだろうか。触れるか触れないかの距離を指でなぞることで、独特の快感が百合子の背筋を駆け上る。

「あ、杏奈ちゃん…?」

「百合子さん……台風は…朝まで、過ぎないから…ね?」

百合子は改めて、ようやく理解した。
望月杏奈という兎は、愛玩用の兎などではないのだと。
この暴風雨の夜に、自らが狙った獲物を狩り、組み敷き、食い尽くす、獰猛なボーパルバニーだということに。

その後、朝まで百合子が何度絶頂に至ったかは、神さえも知らない二人の秘密である。

以上です。

あんゆりだったら杏奈ちゃんは十割攻め
百合子が杏奈ちゃんに勝てるわけがない

そんな私の脳内世界でした。

杏奈は基本責め側
乙です

望月杏奈(14) Vo/An
http://i.imgur.com/sLtMmt9.png
http://i.imgur.com/qpyaPQy.png

七尾百合子(15) Vi/Pr
http://i.imgur.com/Xf4APo8.png
http://i.imgur.com/o3k8t5t.jpg

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