どうも、ラスト怪談集を投稿致します。オリジナル設定ご容赦を、キャラクターはランダムです
「山の追跡者」 園田 海未
怪談ですか?
ことり「うん」
穂乃果「何でも歩夢ちゃんたちがやった企画が好評だったから他のスクールアイドルにもやったらいいんじゃない?ってなって」
ことり「千歌ちゃんたちもやったらしいよ」
なるほど、確かに、この季節のある意味風物詩ですからね
では、【山に纏わる話をいたしましょう】
あれは、小学生くらいの時ですね。初めて父と山へ行った時の話です
登山をしたり、川で釣りをしたりしてとても楽しかったのを覚えています
【アレに会うまでは】
登山からの帰り道、ふと【何かにつけられている感覚におそわれました】
父もその気配に気づいていたので、私を抱きかかえ、歩く幅を不規則にして相手の位置を探っていました
すると【私たちの後方数メートルに足音がしました】
穂乃果「(さりげなく言ってるけど、普通分かんないよね)」
ことり「(ちゅん)」
川辺にテントを設営し、川で釣った魚を焼いて食べ残りを明日の朝食べることにして、その日は就寝しました。
深夜、ガタン!と物音がしたので目を覚ますと父も起きていて私にシッ!と静かにするようにジャスチャーをしました
ゆっくりとテントの入り口に手をかけ開くと【アレ】がいました
【目は1つしか無い、とても大きな怪物】
ふと私はいつか母が話してくれた【鬼】を連想しました
わ!と私が叫んでしまうと【アレ】はビク!として私たちの方を見て、目が合ったとたん
残りの魚を手に抱え、猛スピードで森へと帰っていきました
朝日が昇るまで泣きじゃくる私を父は優しく宥めてくれました
早朝と同時にその山を降りました。その道中は嫌な感じはしなかったです
父に【アレ】について聞くと、【山には山に住む人々がいる】と教えてくれました
【彼らの領域に入ってしまったこちらのミスだった】とも言っていました
その後調べてみると、あの山にはよくキャンプに来た人が荷物を盗まれたりしていたそうなのです
それ以降、あの山には行っていません
海未「以上です」
穂乃果「うぅぅ・・・中々怖かったよ」
ことり「う、うん。根本的な解決がないから後味が・・・」
海未「フフフ、でもあの1件以来、私は、山が好きになったんですよ」
穂乃果「え」
ことり「ど、どうして?」
海未「確かに怖い思いもしましたが、それ以上に楽しかったですから♪」ニコッ
穂乃果&ことり「(ん~かわいい)」
穂乃果「じゃあ次は」
ガチャ
凜「う~ん?穂乃果ちゃんたち何してるの?」
花陽「何かの撮影?」
真姫「それ、ボイスレコーダー?」
ことり「そうだよ」
希「一体何なん?」
にこ「あ、もしかして、怪談?」
絵里「え・・・」
絵里「かかかか」
海未「知っているのですか?」
にこ「まぁね。こう見えてもアイドル雑誌は毎月買ってるからね」
希「ふーん。怪談集ね」チラ
絵里「かかかか」
凜「絵里ちゃんが壊れちゃったにゃ」
真姫「メンドウナヒト」
花陽「それで次は誰なの?」
穂乃果「う~ん、特には決めてないけど」
希「あ、じゃあウチ行きたいな。いい?」
ことり「勿論だよ」
花陽「いきなり本命です」
にこ「怖いの頼むわよ!虹ヶ咲もAqoursも凄かったんだから」
希「任せといて」
「祓師の末路」 東條 希
これはな、ウチがバイトしてる神田明神の神主さんの友人のおじいちゃんの話なんやけど
その人は所謂【祓師】って言ってな。災いを予知したり、邪気を祓ったり、悪霊を退治したりしてたんよ
凜「なんだかカッコいいにゃ!」
そやね。その友人さんもおじいちゃんのことを誇りに思っとったんよ
んである日、おじいちゃんに「僕も大きくなったらおじいちゃんみたいな祓師になる」って言ったんよ
海未「素敵ですね。尊敬する人と同じ道を歩くというのは」
それがそうでもないんよ
花陽「え」
【止めておきなさい。こんな事をしても何の得にもならない。いいかい、人も物の怪も恨みを買うものではないよ】
って言われたんやって
真姫「何だか謎の説得力があるわね」
うん。それが現実になるんよ
にこ「え」
ある日、またおじいちゃんの家に行ってたら、【おじいちゃんは、田んぼの中を四つん這いで歩いていて中の蛙を食べていたんやって】
その人は、走って逃げたんやって
穂乃果「目の前の光景が信じられなかったんだね」
うん。そして数か月後おじいちゃんは死んでしまったんやけど、【何故か死に顔を見せた貰えなかったらしいんや】
そしてさらに数か月後、おじいちゃん部屋を整理してたら【ある日記】を見つけたんよ
海未「」ゴクリ
その中には、おじいちゃんのお師匠さんが亡くなった時のことが書かれていて
その死に顔は、【とても見てはいられないほど苦悶の表情だった】って書かれてたらしいんよ
ことり「だから、見せて貰えなかったんだね」
そして最後に、【こういう仕事をしているとあちら側に恨まれるのは当然だ】【奴らは、こちらが弱るのをずっと待っている】
【百年でも二百年でも、こちらに復讐するのを待っている】
それを読んだ友人さんは、あの時おじいちゃんが言ってた意味が分かったって言ってた
それでもう、祓師になるのは諦めたって言ってたよ
花陽「そう・・・だね」
真姫「懸命な判断ね」
ウチの話はこれでお終い
希「どうやった?」
凜「怖かったにゃー」
にこ「ま、まぁまぁね」ビクビク
絵里「」チーン
ことり「気絶してる」
穂乃果「アハハ・・・」
・・・じゃあ次は、私が行くわね
凜「お!真姫ちゃん結構乗り気にゃ?」
べ、別にそんなんじゃないわよ!た、ただ面倒なことは早めに終わらせようと・・・カミノケクルクル
花陽「ノリノリだね」
にこ「何よりだわ」
「曰くつきの品々」 西木野 真姫
パパの趣味でよく美術館とかに行くんだけど
にこ「む」
・・・別に自慢とかじゃないわよ
コホン!そこにはね。たまになんだけど【イワクツキ】の物が出展されるときがあるのよ
ことり「い、いわくつき?」
ネットで調べれば、スグにヒットするから興味があれば調べてみるといいわ
でも、【自己責任でお願いね】
私の場合は【絵】だったわ
海未「絵?」
【泣いている少年の絵】よ
希「・・・」
妙にリアリティのある絵だったわ
【まるで本当にに泣いているような表情と涙】
【吸い込まれそうな目】
穂乃果「」ゴクリ
その時、私の後ろで絶叫が聞こえたの
花陽「ヒッ!?」
後ろを振り向くと、男の人がガソリンをばら撒いていたわ
【変な言葉を叫びながら】
従業員に取り押さえられて、外へ連れ出されるときも訳のわからない言葉を叫び続けていたわ
にこ「」ゾクッ
当然、私たちも急いで避難したわ。その後のことは分かるわよね
凜「閉館?」
そう。その個展は中止になったわ
後でパパに聞いたんだけど、あの少年の絵は、昔とある画家が描いた後、焼身自殺をしたらしいの
でも、その焼け跡からその絵は無傷で発見された・・・それも複数枚ね
以降、その絵の所有者は火関係の死因で全員死亡したらしいの
絵里「ひ、火関係って?」
希「あ、えりち起きたん?」
焼身自殺や料理中に引火しての焼死、交通事故からの焼死など様々ね
絵里「」チーン
凜「また気絶した」
にこ「面倒だから助かるわ」
はぁ・・・まとめるわよ
こういった【イワクツキ】の品々は日本にも世界にも沢山あるわ
興味本位で調べるのも結構だけど、気をつけてね
いつ、なん時にあなたに【災い】が降りかかるかわからないから
私の話は以上よ
真姫「どう?」
花陽「こ、こわかったよぉ」
凜「凜もビクってなったよ」
希「やっぱり実体験は、違うね」
真姫「そ、そう?・・・気にいってくれたらよかったわ」カミノケクルクル
にこ「(すごく、喜んでる)」
海未「順調に進んでいますね」
ことり「次は、誰にする?」
凜が行くにゃ!
にこ「へぇー何だか以外ね」
希「そやね」
そう?
穂乃果「うん。何ていうか凜ちゃんは「元気!」って感じであんまり怖いこととは縁がない感じ」
真姫「そうね」
なんか、不本意だにゃ―!!!
花陽「凜ちゃん頑張って!」
うぅぅ・・・じゃあ話すよ
絵里「」チーン
「拾い物」 星空 凜
みんなは、【落とし物】を拾ったことある?
海未「落とし物・・・ですか?」
ことり「お財布とか、ハンカチとかかな?」
うん。そんな感じ
にこ「私はあるわよ。サイフだったわね」
真姫「私は無いわ」
穂乃果「私も」
希「穂乃果ちゃんは、落とす側やもんね」
穂乃果「え」
凜はね、【携帯電話を拾ったの】
花陽「携帯?」
うん。【ピンク色でストラップが結構ついてた】
真姫「」チラッ
にこ「・・・私のじゃないわよ」
凜は、近くにある交番に届けようと歩き出したんだ・・・するとね
ピピピピピって携帯が鳴ったの
非通知だったけど出てみると、【その携帯の持ち主である女の人からだったの】
「良かった」って話してて、凜は「届けますよ」って言ってその人がいる所に行こうとしたの
花陽「」ゴクリ
お姉さん?のナビで凜は、指定された場所まで歩いてたんだけど・・急に
「急いでもらえますか?」って言われたから早歩きしたんだ
すると次は「もっと急いでください」って言われたの
にこ「え?」
凜は、小走りになったの・・・そしたら
「もっと早く、早く来てください」って言われたから走ろうとしたんだけど
あれ?って思ったんだにゃ
穂乃果「?」
どうして、凜が【急いでいることが分かるんだろう?って】
ことり「たしかに」
凜は、ピタって止まったんだ・・・その瞬間に
ドン!!!
7人「!?」ビクッ
目の前で事故が起こったんだにゃ
希「ウソ・・・」
もし、凜が止まらなかったら・・・巻き込まれてた
にこ「」ゾクッ
凜が、しばらく立ってると携帯から
【・・・死ねばよかったのに】って聞こえたの
海未「っ」
ふと事故現場を見て見るとガードレールの端の方に花束が置かれてたの
凜は、怖くなってその携帯を投げ捨てて全力でそこから逃げたの
もし、みんなが何か【拾い物】をする時、【携帯電話】を拾ったなら気をつけてね
凜「これで、お終いだにゃ」
穂乃果「ふぅー怖かった」
ことり「うん。背中がゾクッってなった」
真姫「やるわね」
花陽「凜ちゃんスゴイよ」
凜「照れるにゃ~♪」
にこ「さぁ!じゃんじゃん行くわよ!」
真姫「あと話してないのは?」
希「穂乃果ちゃん。ことりちゃん。花陽ちゃん。にこっち。えりちやね」
絵里「」チーン
海未「絵里は、まだ無理そうですね」
花陽「えっと・・・じゃあ」
凜「かよちんだにゃー!」
にこ「へぇーこういっちゃだけど、凜の次に以外ね」
花陽「う、うん。私じゃなくて、他人から聞いた話なんだけど」
「不思議な出前依頼」 小泉 花陽
これは、私がよく行く定食屋さんで聞いた話なんだけど
そこはね。学生さんが多いことから量が多いわりに値段が良心的でね
味も中々美味しくて、中でも私のおススメは・・・
にこ「ちょっと話がずれているわよ!?」
はっ!ご、ごめんなさい
凜「凜はこっちのかよちんも好きだにゃー」
えっと、そこは、店内での飲食のほかに【出前注文】もやってるの
その出前に行ったお兄さんから聞いた話です
いつものように宅配の電話を受けて、住所や電話番号なんかを聞いて
そこに向かったの
古めかしいマンションだったらしいの
マンションに出前を届ける場合、部屋番号を聞いておかなければならないんだけど
うっかりしてて聞くのを忘れちゃったんだって
仕方なく先方に電話したんだけど、普通はね登録してない番号から掛かってくると警戒しちゃうものなんだけど
ピ
ワンコール、驚くほど早く出てくれた
「・・・管理人室ですよ」と一言だけ、それでスグに切れたんだって
お兄さんは、少し気味が悪いなと思いながらも、管理人室に向かったの
そこには、確かに管理人さんがいて料理を渡し、料金を支払ってもらって領収書を配布
そこを後にして店に戻ったの
お店を閉めてその日の売り上げを計算してたんだけど【そこでおかしいとことが起こったの】
ことり「おかしいこと?」
うん。【売り上げが合わないの】それも数円とかじゃなくて数千円も
スグに気づいたの。【あのマンションだ】って
店長さんが「どのマンション?」って聞かれたから
「このマンションです」って答えたら、店長の顔が強張ったんだって
しばらく沈黙が続いて、その後「まぁいいや。今日はもう帰っていいよ」って言われたんだって
お兄さんは、不思議な感じでその日は業務を終えたの
そして、次の日【ある事実】を聞かされたの
穂乃果「【事実?】」
あのマンションは、【もう何十年も前に閉鎖されてたんだって】
にこ「え」
お兄さんは絶句して・・・「で、でも」って言ったんだけど
「だからもし、また掛かってきたら断って」
店長からそう言われて、今日の業務をこなしてたの
すると
リリリリリリ!!!
お兄さんと店長が一瞬氷ついたようにピタって止まって
恐る恐る受話器を取ったの
「申し訳ありません。只今出前注文は行っていません」って言ったの
【例の所からの電話】だったの
何かあるのかな?って思ってたけどそんなことは無くスグに電話を切ったの
すると
リリリリリリ!!!!
【再び、電話が鳴ったの】
真姫「それって」
うん。そうだよ
ことり「ちゅん・・・」
店主さんもお兄さんも無視して業務を続けたの
でもその日は、電話が鳴りやむことは無かったよ。
実際私もそこにいたから間違いないよ
後で聞いたんだけど、その建物は昔その店のお得意様でよく出前に行っていたらしいの
でも数年前、そこの管理者の人が病気で亡くなってしまって建物は閉鎖したんだって
だから、電話がかかってくること自体有り得ないの
私の話は以上です
希「う~ん」
凜「い、今はどうなの?」
うん。今はもうないよ。でもあの日は大変だったみたい
穂乃果「う~」
海未「不思議・・・いえ、不気味ですね」
ことり「うん」
花陽「で、でもそこの定食屋さんは本当に美味しいんだよ」
真姫「花陽、そこじゃないから」
凜「凜はこっちのかよちんも好きにゃ~」
にこ「さ!じゃんじゃん行くわよ!次は誰?」
ことり「じゃあ、私が」
穂乃果「おー!満を持してってやつだね」
「達磨の絵」 南 ことり
これはね。私のバイト先の先輩とその先輩の友達の家に遊びに行った時の話です
穂乃果「あ~例のメイド喫茶の」
うん
海未「仲がよろしいんですね。安心しました」
え?どうして?
にこ「いや、なんかちょっかい出されてないか心配なのよ」
そんなことされないよ。みんないい人たちだし
希「それで話の続きは?」
あ、ごめんね。それでねその先輩の友人の家に一緒に遊びに行った時の話なんだけど
そこには【ちょっと変わった物が置いてあるの】
真姫「変わった物?」
うん。それが【達磨の絵】
凜「達磨って、あの丸っこくて顔がムスッとしてて、倒れない?」
うん。そのだるま
花陽「そのだるまの絵がどうかしたの?」
うん。その絵をじっと見てるとね。【目が動くの】
絵里「ヒッ!?」
海未「き、気のせいでは?」
うん。わたしも最初はそう思ってたんだけど、先輩が「わ!!」って言ったの
にこ「・・・」
私がどうかしましたか?って聞くと私に小声で「ここから出よう」って言ってきたの
花陽「ええ!?」
バイトが急に入ったふりをして、そこを後にしたの
公園のベンチで、青ざめてる先輩に話を聞くと
先輩は、所謂【見える人】みたいで霊感があるの
凜「それで」
うん。それでねこう言うの
【あの達磨の絵は、人間だって】
希「え」
【手足を切られた人間の絵】だって
穂乃果「うそ・・・」
その家には全部で7枚の【達磨の絵】があるんだけど
その絵が一斉に自分を見たって、【あの絵は生きてる】って
震えながら言ってた
一同「・・・」
これで私の話はおしまいです
にこ「ちょっとまって!」
うん?
真姫「色々と謎な面が多すぎて処理できないわ」
うん。わたしもだよ。でも、あの怯えようは本物だったし、わたしも気持ち悪かったし多分当たってる
穂乃果「そ、その後は?」
流石に聞けないよぉ・・・
海未「そう・・・ですね」
花陽「生きた絵・・・」
凜「真姫ちゃんの話と似てるにゃー」
絵里「た、確かに」
真姫「それも【イワクツキ】なのかもね」
にこ「それじゃあ、次は私が行くわ」
穂乃果「お!いよいよだね」
にこ「フフン♪」
凜「でも、どうして今さら?」
にこ「フフフ、そろそろ怪談にも【慣れ】が出てくるのよ」
真姫「慣れ?」
にこ「そうよ。9人もいるんだから、そのどれもが怖いってなったら心が持たないでしょ?」
絵里「た、確かに」
にこ「するとね。心理学的に人は慣れてくるのよ。耐性がつくって考えもいいかもね」
希「なるほどね」
にこ「そこで、慣れたところでとびきりの話をすることでまた恐怖が再燃するわけね」
絵里「さ、流石にこね」
にこ「ってわけで行くわよ」
「滝不動」 矢澤 にこ
みんなは、【滝不動】って知ってる
花陽「滝不動?」
そう。Y県に実際にある心霊スポットよ
ことり「心霊スポット」
ええ、そこには誤って自分の孫を事故死させてしまった老婆の霊がでるって話
海未「事故?」
ええ、何でも孫をおぶって農作業をしてたら孫が畑に落ちて死んじゃったって話
それで責任を感じた祖母が悲しみのあまり自殺してしまったって所ね
穂乃果「何だか可哀想だね」
にこ「それがそうでも無いのよ」
凜「え?」
滝不動の真実それは
絵里「そ、それは」
【自分と折り合いが悪い嫁に当てつけるように、何の罪もない自分の孫を殺めた老婆の霊がいる場所】よ
真姫「え」
花陽「」ゾクッ
つまり事故死ってうのは、真っ赤なウソでワザと殺めたのね
希「・・・」
海未「外道の極みですね」
穂乃果「人間のすることじゃないよ」
そうね。結局バレて責任を追及されてそこで処刑されたみたい。
そしてその怨念がいまもそこに漂っている。そして何の罪のない赤ちゃんも帰る場所を探して夜な夜な泣いてるみたいよ
ま、興味があれば行ってみるといいわ
私の話は以上よ
にこ「どうだった?」
花陽「怖いよぉ~」
絵里「さささ、さす、さすがに、にこね」ガクガクガク
凜「ちょっと震えすぎじゃないかにゃ~?」
希「人コワとの合わせやからダブルで怖いね」
海未「ええ、生々しい話です」
穂乃果「じゃあ、穂乃果もお話するね」
凜「待ってたにゃー!」
にこ「とっておきのを頼むわよ」
絵里「(え!?じ、じゃあ最後は私!!??)」
穂乃果「あれは3日前の話なんだけど」
海未「つい最近ですね」
ことり「うん」
「公園の木に登る男性」 高坂 穂乃果
えっと、○○公園って知ってる?
にこ「ええ、偶にちびたちを連れて遊びに行くわ」
ことり「私たちも小さい頃よく遊んだよね」
海未「懐かしいです」
うん。ちょうどランニングしててね
海未「いい心がけです」
そしたらね。【公園の木の上に何かがいたの】
希「何か?」
気になって行ってみると、【男の人が木に登ってたの】
花陽「ひぃ!?」
真姫「また、違う感じの恐怖感があるわね」
うん。何か鼻息が荒くてまるで【何かに追われてそこに登った】みたいな風だった
凜「ん?」
にこ「何か風向きが」
穂乃果が不思議そうに見上げてると男に人が穂乃果に気づいたのか
お嬢ちゃんこっから早く逃げ!!って言ったの
絵里「チカァ!?」ビクッ
そう言うと同時に急に風が吹いてきて男の人が登ってた木がザワザワと揺れだして
男性が落下したの
海未「なんと」
ことり「大丈夫だったの?」
うん。穂乃果も慌てて大丈夫ですか!?って駆け寄ったんだけど
男の人は、うわあああああああ!!!!って叫びながら猛ダッシュでそこを離れたの
花陽「・・・」
穂乃果がポカンてしてるとまた風が吹き始めて【その男性の後を追うように吹いていったの】
以上です
希「なんやろ・・・怪談チックでいてどこが妖怪染みた不可思議さもあって」
凜「不思議だにゃー」
真姫「その一言に尽きるわね」
海未「それで、穂乃果自身はどうもないのですか?」
穂乃果「うん。見ての通り元気だよ!」
ことり「ホッ」
にこ「さて」チラッ
希「いよいよ」チラッ
絵里「・・・」
凜「絵里ちゃんの番だにゃー!!」
絵里「ちょ、ちょっと待って!!」
ことり「ん~?」
絵里「ど、どうして怪談話をしないといけないのかしら?」
絵里「わざわざ怪談話をして納涼なんてミトメラレナイワ!!」
凜「出たにゃ!」
穂乃果「久しぶりだね」
真姫「言ってる場合じゃないでしょ」
花陽「うん」
海未「いいですか絵里、みなこうして怪談話をしたのですよ?アナタだけ例外というのは無しです」
絵里「チ、チカァ~。エリチカお家帰る~」ピエーン
希「えりちがポンコツになってしもうた」
にこ「元々じゃない」
穂乃果「そういえば気になったんだけどさ」
絵里「な、なによ」
穂乃果「絵里ちゃんて、どうしてそんなに怖い話が苦手なのかな?って」
花陽「確かに、私もそんなに得意じゃないけど」
真姫「エリーの怖がり方は、少し度が過ぎてるわよね」
ことり「確か、暗いところも苦手だったよね」
絵里「う・・・それは」
一同「それは?」
「変化する心霊写真」 絢瀬 絵里
こ、これは、ちゅ、中学の時に実際に体験した、は、話なんだけど
希「ほうほう」
真姫「実体験ね」
そ、それは、【1枚の写真なんだけど】
花陽「【写真?】」
うん。クラスメイトの子が、連休で遊びに行ったときに、何気なくみんなで撮った写真よ
ことり「うん」
その写真が、所謂【心霊写真】だったの
凜「え」
確か、滝をバックに3人が写ってたんだけど【そこには4人写ってて、1人は後ろを向いていたの】
穂乃果「それはまた」
海未「それで?」
うん。当時の私はそんなオカルト染みた物は信じてなくて、その3人がおどろおどろしく話ているのを見てるとちょっとムッってなって
凜「ミトメラレナイワ!って言っちゃたんだね」
・・・凜、後で話があるから
凜「にゃ!?」
そうしたらその中の1人が、「じゃあこの写真を1日持っててよ。絶対何かあるから」って
私は、何の疑いもなくそれを手に取ったわ。「明日の朝返すわ」って言って
にこ「バチバチね」
それが間違いだったの
ことり「・・・」
夜、私は宿題をしていたわ。写真は机に置いていたわ
すると、部屋が開いて亜里沙が入って来たの
ちょうどお風呂から上がったみたいで「お姉ちゃん入っていいよ」って言われたわ
もうそんな時間なのね。そう思ってお風呂に入る準備をしてたら亜里沙が机にある写真に気が付いたの
花陽「・・・」ゴクリ
私が、写真の説明をして亜里沙が写真を眺めて私に【こう言ったの】
【4人写ってるけど、その中の1人はとても怒ってるね】って
一同「!!??」
え・・・私が慌てて写真を見ると亜里沙の言う通り【写真の中の女の人が1人物凄い形相でこっちを見てた】
穂乃果「ひぃ!?」
私は、思わず叫んじゃって写真を手放したわ
亜里沙が心配そうに私を見てたけど亜里沙に部屋に戻るように言って亜里沙は部屋に戻ったわ
受け取った時は確かに【後ろを向いていた】でも、その時は違った【写真が変化してたの】
凜「うそ・・・」
その日は、眠れなかったわ
翌日、写真を返したら彼女たちは絶句してたわ
希「そやろね」
写真は、知り合いの有名な霊媒師さんに頼んでお焚き上げ?っていうのをしてもらったらしいわ
かなり、危険だったらしいの
その日を境に私は、心霊やオカルトの類を信じることになったの
いえ・・・信じざるを得なくなったの
海未「確かにそのような体験をしたらそうなりますね」
ええ、これが私の話です
絵里「・・・」
希「えりち、お疲れさん」
真姫「苦手なのに話させてごめんなさい」
絵里「いえ・・・いいのよ。もう昔の話だし」
穂乃果「でも」
花陽「絵里ちゃんの話が一番怖かったよぉ」
にこ「これで、全員話したわね。じゃあ、このデータをあの子に送るわよ」
おー!!
~UTX学園~
英玲奈「怪談?」
あんじゅ「私たちの?」
ツバサ「そうよ!今スクールアイドルの間で流行ってて企画にもなってるわ。だから私たちも」
英玲奈「・・・そうか」
あんじゅ「・・・」
ツバサ「?どうしたの?」
英玲奈「いや・・・」
あんじゅ「その・・・」
ツバサ「まさか、無いの?」
英玲奈&あんじゅ「」コクリ
ツバサ「友達から聞いた!ってのでもいいのよ?」
英玲奈「トモダチ、イナイ」
あんじゅ「ミギニ、オナジ」
ツバサ「なんで片言なのよ」
ツバサ「まぁいいわ!じゃあ、私たちってことで話をするわね」
「学校の近くの寮」 綺羅 ツバサ
私がする話は、【寮】も話よ
英玲奈「寮?建物の寮のことか?」
そう!
あんじゅ「まぁ・・・」
この話をしてくれた人が中学生の時に体験した話よ
その人が通っていた学校の近くに【3階建ての建物】があったの
でも、その建物は使われていなくて所謂廃墟ね
英玲奈「廃墟・・・」
そして、学校のみんなは【寮】って呼んで不気味がっていたらしいの
あんじゅ「定番ね」
ええ。そしてこれも定番なんだけど、肝試しをしようってなって
英玲奈「また、唐突だな」
深夜、家を抜け出して懐中電灯片手に【寮】に集まった。そして探索を開始したの
あんじゅ「青春ね~」
建物の中は、ガラスの破片が散乱しててサバゲー?って言うのかしらね。それに使用した弾は落ちてたりしてたらしいの
英玲奈「やりたい放題だな」
探索をしていると1階の一番奥の部屋に辿り着いた。そしてそのドアに手を掛けた
すると
あんじゅ「?」
急に悪寒におそわれて、その場で気分が悪くなり蹲ってしまったの
英玲奈「な、なぜだ」オロオロ
偶然通りかかった友人が発見してくれてその場を後にして肝試しは終了
家に帰った後も悪寒は止まらずその日は眠ることができなかったらしいわ
英玲奈「な、何なんだ一体」ソワソワ
翌日、悪寒は良くなって普段通り学校生活を送っていたの
数日たったある日、家族と買い物に行っていた時、その時一緒に肝試しをしていた子に偶然会ったの
そうしたらその子に言われたの
【寮で死体が発見されたって】
英玲奈&あんじゅ「え」
肝試しをしたその日、その1階の一番奥、悪寒を感じたその部屋に死体があったの
あんじゅ「うそでしょ・・・」
【寮】は閉鎖、以降肝だましも何もできなくなって、翌年そこは解体された
英玲奈「ま、まぁ当然だな」
あの日感じた悪寒はもしかしたら、死んでしまった人の【何か】を感じてしまったのかもしれないわね
以上よ
英玲奈「中々本格的だったな」
あんじゅ「そうね。ところで気になったんだけど、その学校ってどこにあるの?」
ツバサ「・・・」
英玲奈「ん?どうしたツバサ?」
あんじゅ「何かまずいこと聞いちゃった?」
ツバサ「・・・聞いて驚かない?」
英玲奈「え?」
あんじゅ「どういう・・・」
ツバサ「○○女学院」
英玲奈「え・・・」
あんじゅ「それって」
英玲奈「ココ(UTX学園)の合併前の名前じゃないか!!??」
ツバサ「え、英玲奈落ち着いて」
あんじゅ「じ、じゃあその【寮】ってうのは」
ツバサ「うん。ココ」
英玲奈「」チーン
あんじゅ「英玲奈!?」
英玲奈「どどどどど」
ツバサ「ど?」
英玲奈「どうすればいいんだ!?今日1人で眠れないぞ!?」
ツバサ「そんな子供じゃないんだし」
英玲奈「ツバサ!今日私の部屋に来い」
ツバサ&あんじゅ「え」
英玲奈「責任を取れ!」
ツバサ「ま、まぁいいけど」
英玲奈「あんじゅも来い」
あんじゅ「はいはい。しょうがないわね」
この会話がUTX生徒に聞かれ3人はデキてるという噂が学園中に広まり
後日学園長から呼び出されたことはまた別のホラーである
~終わり~
以上です。少し季節外れかもしれませんが、読んでいただけたら幸いです。ではまた
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません