八幡「最近背後から人の気配がする」 (23)
小町「お兄ちゃんもうすぐ高2になろうって時にまた中二病発症したの?」
八幡「違うわ。ってかまたってなんだまたって」
小町「ごみぃちゃんに好き好んで近づく超物好きなストーカーさんなんてこの世に居ないと思うよ?」
八幡「ところがどっこいコレが現実です」
小町「な、ナンダッテー」
八幡「まぁ物は試しに話を一度聞いてくれ給へ小町君」
小町「はぁ…」
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八幡「アレはそう…半年くらい前、学校の昼休みでの事だった」
八幡「俺はいつものように安堵を求めて屋上の踊り場へと向かった」
小町「屋上の踊り場…」
八幡「人の出入りも少ないし何より人目につかない場所だからな」
八幡「いわゆる穴場って奴だ」
小町「穴場も何もご飯食べるような場所じゃないんですが」
八幡「1人寂しくぼっち飯を堪能していたその時だ」
八幡「カツッ…カツッ…って下から足音が聞こえたんだよ…」
小町「誰か近くを歩くなんて別におかしな事じゃないんじゃないの?」
八幡「勿論階段を通り過ぎるだけなら無視ればいいし階段を上るようなら隠れてやり過ごせばいいだけだ」
小町「退去するって選択肢はないんだね」
八幡「だがその音は離れる訳でも近づく訳でもなく不思議な事に止んでは小刻みに足踏みする音が聞こえたりの繰り返しだった」
小町「その場に留まってたって事?」
八幡「そうだ。まぁ別に階段の前の廊下で立ち往生する事自体別におかしい訳じゃないんだが…」
八幡「正直な話早くどっか行けやクソボケって思いながら昼飯を食ってました」
小町「うわぁ…」
八幡「その時です。今度は下からうめき声がしたのです」
小町「うめき声?」
八幡「ウゥ…アァア……ゥウ゛!」
八幡「みたいな感じ」
小町「…あーうん、そう」
八幡「流石のはちまんもちょっとチビっちゃったんで弁当かき込みながら階段降りて教室に帰還しました」
小町「降りる途中に見なかったの?その声の主」
八幡「その時はビビって探す余裕無かったからな」
八幡「同じような事が何度か起こってその都度確認したけど何事も無かったかのように消えてら」
小町「うぇぇ…何度もあったの?」
八幡「ああ…マジでゾッとしたわ」
八幡「多分教員以外で学校で俺に近づいてきたのあいつが最初だぞ」
小町「ファーストハイスクールフレンドじゃんやったねお兄ちゃん」
八幡「誰が幽霊のお友達じゃやかましゃ!」
八幡「まぁ学校の幽霊ならまだタチは悪くないんだが…」
八幡「それから数週間経ってもその怪奇現象が止まなかったので」
八幡「止むなくトイレで昼食を取らざるを得なくなりましたとさ」
小町「もう諦めて教室で食べれば…?」
八幡「うっせリア充菌がウヨウヨ湧く空間に侵されるくらいならノロウイルスにかかるのを選ぶ男だぞ俺は」
小町「なんだかもう可哀想に見えてきたよ小町」
八幡「ふっふっふ。本当に可哀想に思えてくるのはここからだぞ小町」
八幡「まぁ仕方なくトイレで黙々と音を立てないように飯を頬張ってた俺だが」
八幡「またしても足音が聞こえてきます」
小町「またトイレで仁王立ちしてんの!?r
八幡「でもってまた喋り出すのです」
小町「喋っちゃうの…?」
八幡「そう、喋っちゃうんです、鮮明に」
『ソンナトコロ…ベタラ…カコワスヨ…?』
小町「ひぃぃ!?」
八幡「てめぇに心配される筋合いねぇわボケェ!」
八幡「と内心腹を立てつつビビりまくった俺は大人しく退散したとさ」
小町「何それトイレの花子さん?」
八幡「花子さんぼっちに優しいとか神かよ」
八幡「結局俺はその後安息の地を求めて校舎のありとあらゆる場所を転々とする羽目に…」
小町「だから教室で食べなよ…」
八幡「まぁそこは安心したまへ小町君」
八幡「花子神ですら見つける事のできなかったベストポジションを開拓済みだ」
八幡「今は何不自由なくぼっち飯に勤しんでいるよ」
小町「バッチリ不自由してんじゃねぇか」
小町「…あの…それでお兄ちゃん?」
八幡「なんだ小町よ」
小町「因みになんだけどそれいつくらいに収束した?」
八幡「ん…3ヶ月前くらい?か?よく覚えとらん」
小町「あっそう…」
小町「ってか収束してるならもう解決してるんじゃん。今はそのストーカーには狙われてないんでしょ?」
八幡「それがしばらくしてからまた似たような事が起きてるんだよ…」
八幡「下校中にな、足音が聞こえるんだよ」
小町「足音…またぁ?」
八幡「俺はいつも自転車で通学してる。それなのにだ」
八幡「途絶える事なく音の大きさも変わらず一定のリズムで足音が聞こえてきやがる」
八幡「たまに気になって止まって後ろを確認してみても誰もいない…」
八幡「でもやっぱり声は聞こえるんだよ」
『ヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクンヒキガヤクン』
小町「ぃぃぃぃ!?」
八幡「滅茶苦茶俺の名前連呼するの」
八幡「何?俺の前世の妻?彼女?」
八幡「マジこっわ」
小町「…小町頭痛くなってきたよ…」
八幡「あぁ…駄目だ話してたらなんかクラクラしてきたわ」
小町「も、もういいよお兄ちゃん。ちょっと外の空気吸ってきなさい」
八幡「ん…そ、そうだな…ちょっとコンビニ行ってくるわ」
小町「そ、そうだね…ちょうど牛乳切れそうだったしお願いしてもいい?」
八幡「合点承知の助…」スタスタ…
小町「………」
ガチャ
八幡「行ってくるわ…」
小町「はーい」
バタン
小町「……………」
ピンポーン
小町「はぁ…」スタスタ…
小町「はい比企谷d
由比ヶ浜「やっはろー小町ちゃん!久しぶり」
小町(出たよ花子神…)
由比ヶ浜「いや~ごめんね、何度もお邪魔しちゃって」
小町「いえいえ、とんでもない!」
小町「こちらこそ、ウチの愚兄がお世話になってます…」
由比ヶ浜「お、お世話…ねぇ…お世話…」
小町「いやー去年最後に会った時はかーなーり意気込んでいらっしゃったので」
小町「まさかクリスマスとか?お正月とか?バレンタインとかイベントが目白押しなこの数ヶ月で?」
小町「まさかまさか何の進展も無かったりする筈が…」
由比ヶ浜「…………」
小町「……してないんですね」
由比ヶ浜「…」コクリ
小町「じゃあその…会話…くらいは?」
由比ヶ浜「あ、した!喋ったよ!」
小町「!?マジですか!」
由比ヶ浜「アレは……」
由比ヶ浜『…』
八幡(雑巾雑巾…)キョロキョロ
由比ヶ浜『?』
由比ヶ浜『あの…その…』スッ
八幡『?』
由比ヶ浜『ドゾ』つ雑巾
八幡『アッ…ドモ…』パッ
タタタッ
由比ヶ浜『』パァァァ
由比ヶ浜「凄くない!?雑巾渡せたよ比企谷君に!」
小町「あーすごいえらいえらい」
小町「で他は?」
由比ヶ浜「え?」
小町「いやなんか他に話したりとかは…?」
由比ヶ浜「いやそんな…お話とか…まだ…///」
小町「いやいやいや!」
小町「この数ヶ月間接触したのそれだけ!?」
由比ヶ浜「」コクン
小町「えぇ……」
由比ヶ浜「えっと…なんかおかしかった…かな」
小町「…いいですか、結衣さん?」
小町「私はこの前ちゃんと念を押して釘を刺しておきましたよね!?」
小町「ウチの兄は極度の人見知りなので自分から声をかけないと会話が成り立たないって!」
由比ヶ浜「だから話しかけたよ?」
小町「掛け合いになってないんだよ!?」
小町「さっきみたいな片言だけのキャッチボールじゃ伝えたいものも伝わらないじゃないですか…」
由比ヶ浜「いいっや…でもでも!私は私なりに頑張っていると言いますかその…」
小町「ほう」
小町「具体的には?」
由比ヶ浜「一緒にお弁当食べようって誘おうと試みたり…」
小町「ふむ」
由比ヶ浜「登下校中喋りかけるタイミングを見計らってみたり…」
小町「ふむ…」
由比ヶ浜「…みたいな…」
小町「…」
由比ヶ浜「…」
小町「結衣さん、実は先程兄から相談がありまして」
由比ヶ浜「きゅ、急に改まってどうしたし…」
小町「最近兄の周りをうろちょろしてる輩が居るらしいんですよ」
由比ヶ浜「えっ!?嘘!?」
由比ヶ浜「そんな人見た覚え無いけどな…」
小町「…」.
小町「例えば屋上に居る所を下で待ち伏せされたり」
由比ヶ浜「下の階段の周りには誰も居なかったけどなぁ」
小町「トイレの個室に居る所を喋りかけられたり」
由比ヶ浜「声どころかトイレに入る人もほぼ見てないんだけどなぁ」
小町「挙句には下校中に這い寄られる始末」
由比ヶ浜「後ろから見てたけどそんな人居なかったよ?」
由比ヶ浜「うーん。どれもコレも覚えがないなぁ」
由比ヶ浜「でも比企谷君が困ってるのにしつこく付き纏ってるとか酷いし!」
由比ヶ浜「もっと監視を強化しなくちゃ…」オロオロ
小町「ちがうそうじゃない」
小町「結衣さんちょっといい加減自覚してくださいよ!」
小町「監視ってモロ出ちゃってるじゃないですか!」
由比ヶ浜「いやいや小町ちゃんなんか勘違いしてるみたいだけどね」
由比ヶ浜「私は比企谷君とお話するチャンス伺ってるだけで」
由比ヶ浜「別に隙あらばあんな事やこんな事したいとかそういう魂胆じゃないし!?」ハァハァ
小町「そういう魂胆じゃねーか」
小町「大体今だって兄が家出た直後にドンピシャで来てるじゃないですか!」
小町「絶対狙ってますよね!?色々!」
由比ヶ浜「ね、狙ってないし!ナニも!」
由比ヶ浜「偶々だよ!タマタマ!」
小町「それ、この前もその前も言ってたじゃないですか!」
由比ヶ浜「おぐふ」
小町「あのですね結衣さん!」
小町「小町これでも結構ショック受けてるんですよ?」
小町「結衣さんは兄に対して謝意以上に強いお気持ちを抱えてるのは分かってます」
小町「だから今まで小町はそんな結衣さんのピュアなお心に甘んじて今日まで我慢してきましたけど!」
小町「丸1年経とうというのに怪我した当の本人に何の一言も無いのはどうなんですか!?」
小町「話を聞く限り別に結衣さんが原因じゃないし。まぁ兄が勝手に飛び出して自分で怪我した訳じゃないですから」
小町「本人自身もそこまで気にしてる訳じゃなかったので小町も特別そういうのは求めてなかったんですけど」
小町「初めて会った時退院したらお兄ちゃんに会ってきちんと謝るから~って言ってくれて小町嬉しかったんですよ」
小町「だから正直ここまでほったらかしにされるとは思ってなかったんですよ」
由比ヶ浜「ぐうの音も出ません…」
小町「兄と色々お話ししたいとか仲良くなりたいとかは結衣さん自身の問題なんですけど」
小町「この件に関して何も言われず仕舞いなのは兄や小町にとっては少なからずモヤモヤが残るんですよ」
小町「せめて学年上がるまでには何らかの形で話をつけて欲しいというか…何というか」
由比ヶ浜「うぅ…分かってはいるんだけど…」
由比ヶ浜「どうしてもこう…いざ顔を合わせると声が出なくなるっていうか…」
由比ヶ浜「なんて声かければ良いか分からなくて…」
小町「まぁ…気持ちは分からなくもないんですけど…」
小町「こう、さりげなくでいいですから軽く謝る…ってされても小町は悲しいけど」
小町「何かできませんか?」
由比ヶ浜「…うぅ…ん」
小町「…」
由比ヶ浜「怖い」
小町「…怖い?」
由比ヶ浜「比企谷君になんて言われるか分からないから…」
小町「初対面の人と話す時って大抵そうじゃないですか?」
由比ヶ浜「ううん。初めて喋る人でもなんていうか顔を見らばなんとなくこういう事思ってるんだろうな~とかこういう事が言いたいんだろうな~って分かるの」
由比ヶ浜「なんとなくだけどね」
由比ヶ浜「でも比企谷君はその……ほら…腐
由比ヶ浜「独特な顔してるから!」
小町「無理に擁護しなくていいですよ自他共に認めてる腐った魚みたいな目ですから」
由比ヶ浜「あんまり見てて表情が変わらないから考えてる事が読み取りづらいというか…何というか」
由比ヶ浜「ま、まぁ!悪口とかじゃなくて!?常に冷静保ってる感じでそこもカッコいいな~的な?」
小町「変わった性癖だなぁ…」
由比ヶ浜「とにかく言葉で言い表せない何かのせいで言葉にできない状態なの…」
小町「色々拗らせてんなぁ結衣さん」
小町「患者がどうとか言ってますけど結局の所結衣さんは兄を意識しすぎなんですよ」
小町「友達に話すようなノリで話しかければいいんですよ」
由比ヶ浜「それができればここまで引きずってないよ…」
小町「とりあえずごみいちゃん耐性付けないと話にならないなぁ」
小町「1回仮想練習してみますか?」
由比ヶ浜「仮想練習?」
小町「こういう事もあろうかとお兄ちゃん仮面作成しておきました」つ(紙に写真ドーン)
由比ヶ浜「比企谷君の写真…///」
小町「」
小町「じゃあ試しに何か喋りかけてみてください」
由比ヶ浜「え、あ~うん」
由比ヶ浜「えーと…ひ、ひきらや…」
小町「八幡『?どうした?由比ヶ浜』(イケボ」
由比ヶ浜「ひ、り…あっりきが…あっひが…あふ…」
小町「八幡『』」ジ~
由比ヶ浜「ーーーーーっ!」バタッ
小町「思った以上に重症ですね…」
由比ヶ浜「あぅ」
小町「初対面の時は結構控えめでしたけど今は結構ギャルギャルしいノリで誰でも歓迎みたいな雰囲気…」
小町「なんだけどなぁ」
由比ヶ浜「ギャルギャルしい!?」
小町「にしても名前すら呼べないのはちょっと小町的に想定外ですよ」
小町「名字じゃなくてもうちょっと軽い呼び名で呼ぶのはどうですか?あだ名とか…」
由比ヶ浜「あだ名か…それなら気楽に話しかけれるかも…」
小町「何か思いつきますか?」
由比ヶ浜「そうだなぁ…」
由比ヶ浜「ウチの友達はヒキオ~とかヒキタニ君~とか言ってるけど」
小町「それはやめた方がいいですねうん」
由比ヶ浜「うーん…あ、そうだ!」
由比ヶ浜「ヒッキーとかどうかな!」
小町「えぇ…」
由比ヶ浜「ヒッキー、ヒッキー…なんか妙にしっくりくる…」
由比ヶ浜「これなら話しかけれそう!」
小町「何なんだろうこの滅茶苦茶複雑な気分は…」
小町「後そうですね…話しかけるのが恥ずかしかったらイメチェンするのはどうですかね?」
小町「お兄ちゃん車にぶつかってすぐ気絶しちゃったぽいからそもそもよく顔覚えてないかもしれないけど」
由比ヶ浜「あーでもそれなら問題ないかも」
由比ヶ浜「あたし実は3月に髪染める予定なんだ!」
小町「マジですか!?」
由比ヶ浜「いや~なんか黒髪だとキャラが被るって友達に言われて…」
小町「キャラが被る…」
由比ヶ浜「思い切って色々髪を弄る事にしました!」
由比ヶ浜「とりあえずこんな感じを目指してる」つスッ
小町「ほぉぁ…」
小町「多分結衣さんなら滅茶苦茶可愛くできますよ!」
由比ヶ浜「ホント!?ヒッキーも可愛いって言ってくれるかな…」
小町「もう可愛いなんて次元じゃないですよ!天使天使!」
小町「ストライクゾーンど真ん中!」
由比ヶ浜「えへへ…お嫁さん候補だなんてそんな…」
小町「ん~まぁ図らずも遠からず?似たようなもんか…」
由比ヶ浜「何か色々指摘してもらったら自信が出てきた!」
由比ヶ浜「気がする!」
小町「他に何か相談事とかありますか?」
小町「近場のコンビニ行ってるだけだからそろそろ兄帰ってきちゃいますけど」
由比ヶ浜「あー…そうだね」ゴソゴソ
由比ヶ浜「実は今日もお菓子持ってきたんだ」スッ
小町「あ、ありがとうございます……」
小町「ラッピングされてるけど…もしかして手作りチョコ?」
由比ヶ浜「あ~手作りには手作りなんだけど…」モジモジ
由比ヶ浜「それクッキーなんだよね…」
小町「……クッキー?この真っ黒い木炭みたいなのが?」
由比ヶ浜「木炭!?」
由比ヶ浜「ちょ、ちょっと焼きすぎちゃっただけだよぉ」
小町「いやちょっとってレベルじゃないでしょコレ…」
由比ヶ浜「バレンタインの時に本当はチョコ渡したかったんだけどね…」
『ダメダメダメ絶対ダメ!結衣に何か作らせたら手に負えないから!』
『まぁ好きな昏眠レイプするには持ってこいかもだけどね』
『む、無理せずに市販品で済ませてもいいんじゃないかな…』
由比ヶ浜「って友達に止められて…」
小町「い、1枚食べてみますね…」
小町「…」プルプル…
小町「っ」サクッ
小町「~*$%5〒☆♪々!?」ブーッ
由比ヶ浜「こ、小町ちゃん!?」
小町「げほっげほっ!?」
由比ヶ浜「だ、大丈夫?」
小町「ぇ…まぁ…独と…くな味で…い、いいと思いまふ、よ?」ピリピリ
由比ヶ浜「舌真っ赤にして言うような台詞じゃないと思うよ!?」
小町「だ、大丈夫ですよ!味はともかく結衣さんの思いはしっかり詰まってますから!」
小町「それだけで十分なんですよ!兄みたいなお年頃の男の子は!」
小町「味はともかく!」
由比ヶ浜「大事な事だから2回言われた!?」
由比ヶ浜「あわよくば小町先生に料理のコツを教えて貰おうかと思っていたんですけど…」
小町「無理です!」
由比ヶ浜「あぅふ」
小町「ちょっと小町には荷が重すぎます!他の方にお願いします!」
由比ヶ浜「うぅ…手当たり次第聞いてみるしかないか…」
由比ヶ浜「…ありがとうね、話聞いてくれて」
小町「まぁ将来のお義姉様の為とあらば断る理由がありませんからねぇ」
由比ヶ浜「ま、まだ籍も入れてないのに気が早すぎるよ小町ちゃん!」
小町「結衣さんも大概でしょう!」
小町「とにかく、何でもいいのでなるべく早く兄にアクション起こしてください」
小町「それだけは絶対にお願いします。じゃないと小町もフォローのしようがないですから」
由比ヶ浜「うん、頑張る!」
由比ヶ浜「あたし、頑張って変わるから」
由比ヶ浜「でも変わっても小町ちゃんは変わらずウチと仲良くしてね!」
小町「…はいはい」
………………
小町「みたいな事があって早半年…」
小町「今やデート(花火大会)に誘う間柄にまで進歩するとは…」
小町「小町も涙が止まりません」グスン
八幡「何グスってんだお前…」
小町「うっさい気持ちよく昔話〆ようとしてるのに首突っ込まないでよごみいちゃん」
八幡「辛辣すぎやしません?」
小町「……そういえばストーカーがどうとかの話はもう聞いてないな…」
小町「結衣さんの奇行癖も解消できたっぽいし小町お手柄~兄想いの妹~」
小町「小町的にポイントめっちゃ高い!」
八幡「何を1人で盛り上がってんだあいつは…」
八幡「……最近俺の服無くなってんなぁ」
「…ちょっといいかしら、由比ヶ浜さん」
「何?ゆきのん」
「例のアレ、また貸して欲しいのだけれど」
「あ~スケジュール張?いいよ!」
「ふふふ…それにしてもアレだけの情報よく1人で調べたわね」
「まぁ馬鹿みたいにコソコソ付き纏ってた訳じゃないし~」
「貴方から馬鹿みたいに~なんて言葉聞くととても違和感を覚えるのだけれど」
「さりげなくディスられた!?」
「じゃ、ゆきのん後で渡すから、しっかり把握してね」
「肝に銘じておくわ」
走り書きしただけだから色々突っ込み所あるだろうけど許し亭
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