二作目のラブライブ!ssです。よろしくお願いします。
タイトルで不安になる方もいるかもしれませんが、平和なオチなのでご安心ください。
前回の作品はこちら
海未 「園田海未のーーそ!!」
【ラブライブ!】海未 「園田海未のーーそ!!」 - SSまとめ速報
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真姫 「最後に言わせて」 ポタポタ
海未 「ダメです! 真姫! 喋らないでください!」
希 「血が止まらない……どうすれば……」
絵里 「近くで大型工事があって救急車はすぐ来れないって……! あと二十分はかかるらしいわ……」
花陽 「そ、そんな!?」
穂乃果 「私のせいだ……私がもっと気をつけていれば、曲がり角を曲がるときにちゃんと注意しておけば……真姫ちゃんが庇ってこんなことにならずに済んだのに……」
真姫 「穂乃果、き、聞いて?」
ことり 「真姫ちゃん喋っちゃダメだよ!?」
真姫 「私のことは私が一番よく分かってる。だから言わせてほしいの……!」 フラフラ
海未 「し、しかし」
にこ 「……海未」
海未 「えっ、にこ?」
にこ 「お願い、真姫の最後の願い……見届けてあげて!」 グッ
海未 「……っ! 分かりました」
真姫 「穂乃果。あなたはとにかく騒がしくて……迷惑で、めんどくさかったわ」
穂乃果 「うぅ……真姫ちゃん……」グスッ
真姫 「でも、そのおかげでこうして毎日飽きなかったの。それに、あなたがいてくれたから、私は音楽に向き合えた。私は音楽も、μ'sも、大好きになれた……! ありがとう、穂乃果」
穂乃果 「こっちこそ……ありがとう、だよ……真姫ちゃん……!!」 ポロポロ
真姫 「それに海未」
海未 「……真姫!」 グスッ
真姫 「あなたの歌詞には無限大の可能性がある、それに私は音をつけたの。だからμ'sの音楽はあなたの力あってこそ……なのよ。それに何より、μ'sが辛い時にも己を律して頑張れたのは厳しくて優しい海未がいたからこそ。もっと自分に自信を持ってこれからも頑張りましょ?」
海未 「うぅ……真姫……!」 ポロポロ
真姫 「そしてことり」
ことり 「ま、真姫ちゃん……」 ポロポロ
真姫 「もう泣かないで。あなたはみんなに優しくなれる人、だからいつも笑顔でいてほしい。それだけで私もみんなも、幸せになれるから、今まで幸せだったから」
ことり 「うぅ……!」 ポロポロ
真姫 「そして凛、花陽」
凛 「……!」 グスッ
花陽 「……真姫ちゃん」 ポロポロ
真姫 「ごめんなさい、一人一人に伝えたいところだけど、もう意識がなくなりそうなの」
凛 「意識がなくなるなんて、そんなこと言わないでよ……!!」 ポロポロ
真姫 「だから二人はまとめて一言で言っちゃうけど……ありがとう。二人のおかげで私は学校生活で寂しく思うことがなくなったわ。私が眠った後も、これからも友達でいてね」
花陽 「うん! うん……!!」 ポロポロ
凛 「もちろん……もちろんだよ、真姫ちゃん……!!」 ポロポロ
真姫 「そしてエリー、希」
絵里 「真姫……」 ポロポロ
希 「うぅ……真姫ちゃん……!」 ポロポロ
真姫 「二人は私にとってお姉ちゃん的存在だった……ついつい甘えたくなるときも実はあったくらい。私に姉妹がいたらこんな感じなのかなって……ありがとう二人とも」
希 「こちらこそ……真姫ちゃんはウチにとって妹みたいな……!! 大切な存在や……!」 グスッ
絵里 「こんな姉思いの妹がいたらきっと誇り高いわ……亜里沙も真姫のことが大好きよ。もちろん私もね、うぅ……真姫……」 ポロポロ
真姫 「そしてにこちゃん」
にこ 「……真姫」
真姫 「あなたは泣かないのね」
にこ 「泣かないわよ、私は。真姫が悲しむから」
真姫 「……ふふ、それがにこちゃんらしいわね。ねぇ、にこちゃん、あなたはエリーや希に比べてお姉ちゃんなんて風には思えなかったけど」
にこ 「……」
真姫 「だからかしら? 誰よりも心を開けたのは確か。伝えたい思いは一つだけ、大好きよ、にこちゃん」
にこ 「……ふん。当たり前じゃない、アイドル矢澤にこはみんなに愛されてるんだもの。でもありがと、真姫。私もあんたが大好きよ」 グスッ
真姫 「にこちゃん、泣いてるじゃない」
にこ 「泣いてなんか、ない……!」 ポロポロ
真姫 「これでとりあえず伝えたいことは全て言えた。いつも素直になれなかったけど、ようやく私は心から素直になれたのね……ありがとうみんな。私はμ'sが大好きよ」
穂乃果 「真姫ちゃん……!!」 ポロポロ
海未 「真姫!」 ポロポロ
ことり 「うぅ……ま、真姫ちゃん」 ポロポロ
花陽 「真姫ちゃん……」 ポロポロ
凛 「うぅ……! 真姫ちゃん!」 ポロポロ
絵里 「真姫……」 ポロポロ
希 「真姫ちゃん、真姫ちゃん、真姫ちゃん!!」 ポロポロ
にこ 「……もっと、もっと早くに素直になりなさいよ、このバカ!!」 ポロポロ
真姫 「ふふ、私はもう眠るわ、おやす」
ピーポーパーポー
絵里 「普通に救急車来てるけど」
希 「えっ、真姫ちゃん20分もずっと喋ってたん!?」
救急隊員 「大丈夫ですか!? ってこれは……??」 ペロッ
花陽 「ええっ!? 舐めた!?」
救急隊員 「これトマトジュースですよ」
海未 「……はい?」 キョトン
救急隊員 「しかも完璧な止血。これは一体……まさか患者さんが自分で!?」
真姫 「ええ、まあ。医者を目指してるので」 ドヤッ
穂乃果 「ええっ!? これはどういうことなの、真姫ちゃん!?」
真姫 「言ったでしょ? 『私のことは私が一番よく分かってる』って。止血も完璧だし急所も逸れてるから、心配ないっていう意味で言ったんだけど……」
ことり 「で、でも、『最後に言わせて』って言ってたよね!? 最後ってそういうことじゃないの!?」
真姫 「命に別状はないって言っても超痛かったし、気絶する可能性も十分あったから、意識がなくなる前の最後ってことね」
凛 「じゃあ、あの遺言みたいのは何だったの!?」
真姫 「え、えっと……ほら、私ってなかなか素直になれないじゃない?/// だから、こういう時じゃないと普段のお礼とかって言えないかなって思って……意識が朦朧としてたから恥ずかしさもあんまりなかったし」 モジモジ
穂乃果 「はは、そうだったんだ……なんか一気に疲れちゃったよぉ」 フラフラ
にこ 「……な、なんなのよ、それ!」 ゴゴゴゴゴゴゴゴ
海未 「にこの顔が赤くなってます……!」 ハッ
にこ 「なにが素直よ!? 紛らわしいのよ!? よっぽど素直じゃないわ!! このバカ!!」
真姫 「バカってなによ、バカって!? わ、私だって色々と勇気を出してっ……ぐっ、痛い」 ズキッ
救急隊員 「ちょっと!? 軽症で済んでるとはいえ怪我には違いないんですからとりあえず病院に行きましょう! 刺激を与えないでください!!」
真姫 「分かりました……あっ、でも、にこちゃんに一言だけ。来て、にこちゃん!」
にこ 「えっ?」
真姫 「ほら、早く!!」
にこ 「分かったわよ、なによ、まったく!」
真姫 「耳貸して」
にこ 「ん」 ホイッ
真姫 「……だから」 ボソッ
にこ 「えっ///」 カァァ
希 (なに話してるんやろ)
救急隊員 「ほら、行きますよ!!」
真姫 「じゃあみんな、後でね」
ピーポーパーポー
…
…
…
凛 「行っちゃったね、真姫ちゃん」
穂乃果 「にしても本当に怖かったよ……」 ホッ
海未 「しかし穂乃果の不注意で真姫が怪我したことは確かですよ、本当に反省してくださいね?」
穂乃果 「それはもちろんだよ……うぅ、ごめんなさい、真姫ちゃん、みんな」
絵里 「そういえば結局あのトマトジュースは何だったのかしら」
凛 「多分怪我をしたときに衝撃で中身があふれたんじゃないかにゃ?」
花陽 「真姫ちゃん、いつもトマトジュースを持ち歩いてるって言ってました!」
ことり 「とりあえずこれで一安心だね! ほら、みんなで真姫ちゃんの病院に行こう?」
希 「あっ、そういえば、にこっち。さっきなんて言われたん?」 ボソッ
にこ 「なっ!?/// 別になんでもないわよ! ほら行くわよ!!」 プイッ
にこ (言えるわけないじゃない……)
…
…
…
真姫 「耳貸して」
にこ 「ん」 ホイッ
真姫 「みんなに大好きって言ったけど、にこちゃんは特別だから」 ボソッ
にこ 「えっ///」 カァァ
にこ (なんて言えるわけないでしょ)
にこ 「まあ、でも」
にこ 「ありがとう真姫。私もよ」 ニコッ♪
おわり
ということで、にこまきでした!
まだまだ未熟ですが、読んでいただきありがとうございます。
また、機会があれば書かせてもらいますので、気楽に待っていただけると嬉しいです。
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