勇者「安価とコンマで輪廻転生を繰り返して世界を救う」 (1000)

あらゆるファンタジー要素が詰め込まれた世界。諸問題はありながらも、それなりに平穏な日々を送っていた剣と魔法の世界。

だが、十数年前に【魔王】が現れたことで状況は一変した。世界の半分以上が魔王の率いる魔族たちによって支配されてしまったのである。今も、魔王の侵攻は続いている。

そんな世界に貴方は勇者として降り立った。しかし、貴方は余りにも無力だ。世界を救うことなど到底不可能であろう。

───輪廻転生を繰り返さない限りは。



◆◇◆◇◆

本スレは、主人公の勇者が安価とコンマを駆使して魔王に支配された世界を救うことを目的とした安価スレです。

しかし残念ながら、世界を救う難易度は非常に高くなっています。世界の半分以上は魔王たちに支配されており、多くの人々が不幸になり、死んでいきます。また、本スレには主人公補正というものは存在しないため、勇者と言えども道半ばで死にます。

ですが、ご安心ください。本スレの勇者は『輪廻転生』という固有スキルを持ちます。このスキルは「前の周回の能力や記憶を次の周回に引き継ぐ力」となっております。そのため、次の周回に行けば行くほど勇者は強くなっていきます。

どんどん死んで、どんどん強くなっていきましょう!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1599918298

とはいえ、最初は世界を救おうと気負わなくて大丈夫です。スレを進めていくうちに勇者らしくなっていくでしょう。

それでは、まずは勇者の初期ステータスを決めましょう。コンマ一桁判定です。

↓1のコンマ十桁……身体能力、一桁……戦闘力
↓2のコンマ十桁……精神力、一桁……知性
↓3のコンマ十桁……器用さ、一桁……感受性
↓4のコンマ十桁……魔力、一桁……幸運
↓5のコンマ十桁……魅力、一桁……スキル適応力

・勇者のステータス
身体能力:7
戦闘力:2
精神力:5
知性:4
器用さ:5
感受性:9
魔力:2
幸運:9
魅力:9
スキル適応力:3

~ステータスについてのちょっとした説明~
1.身体能力……体を動かすセンスのこと。高ければ高いほどアクロバティックな動きが可能で、咄嗟の対応力が上がる。
2.戦闘力……純粋に肉弾戦が強いかどうか。どのような戦い方になるかは他のステータスによって左右される。
3.精神力……メンタルの強さ。本スレの世界では精神力の弱さは致命的になる場合がある。最低値だとショック死なども考えられる。
4.知性……賢さ。頭が良いのに越したことはない。
5.器用さ……割と便利なステータス。色々なところで使える。これが低いと不器用な生き方になるかも。
6.感受性……相手の心を汲み取ったり怪しげな雰囲気を感じ取ったりする能力。高いと某少年探偵のように隠された真実に気づける。ただし、時と場合によっては高いことが仇となることも。
7.魔力……魔法を使いこなす力。高いと魔法が強くなるし、多くの魔法を使える。
8.幸運……どれだけラッキーか。コンマ判定とは別のステータスで、日常的にどれだけ幸運かが決定される。
9.魅力……人間的魅力のこと。外見が良くても人間として最悪ということも有り得る。
10.スキル適応力……どのくらい職業スキルや種族スキルなどを上手く扱えるか。これに固有スキルは含まれないので、たとえ1でも『輪廻転生』に影響は無い。

戦闘は期待できませんが、人の心を読み取る力と人間としての魅力がズバ抜けていますね。あと運がめちゃくちゃ良い。

ここで本来は年齢と種族を決めることになっています。年齢とは『輪廻転生』によって前周回の記憶を思い出す年齢のことです。また、選択できる種族は10個で、それぞれ異なる特徴があります。

今回は最初なので、年齢は【18歳】で種族は【人間族】とします。次の周回から選びましょう。

では、次に性別を決めます。

↓1のコンマ偶数で男性、奇数で女性

性別は男に決定。

最後に勇者の経歴を決めます。容姿や性格、過去、趣味嗜好、隠された能力など何でも構いません。できるだけステータスや年齢、種族に即したものだとありがたいです。場合によっては細部を変更して採用するかも。最初なので軽めの設定でいいかなと。

↓5くらいまでを採用

あ、すいません。勇者の経歴はキーワードみたいな感じでシンプルにお願いします。それを下5まで募集し、合わせて勇者にキャラ付けする感じです。

すいませんが再安価で。

↓5

記憶が確かであれば7って奇数だから女の子では?
安価下

>>17
ホントだ。たびたびすいません。性別は女性でした。

採用した経歴は
【淫乱売春婦】
【優しく人を思いやれるが多重人格】
【剣と会話できる】
【山育ち】
【趣味はガーデニング】
となります。

……大丈夫かな? まぁ、やっていきましょう!

経歴により、職業は【娼婦】となります。でもエッチな描写は無いぜ、残念だったな!

では、最後に勇者が勇者として目覚める場所を選択してください。今回のエリアはあらゆる種族が住む世界で一番大きな王国です。そのエリアが治める国または村を下から選んでください。

1.中心部にある巨大な王国
2.外交都市
3.魔族との前線に近い町

↓1

3の魔族との前線に近い町を選択されました。ハードモードを選びますねぇ。

では本編を始めます。少しお時間いただくかも。

【勇者一周目:太陽暦123年:秋の夜】

勇者「う~~……ん、よく寝たわぁ……」

勇者「さて、今日もお仕事頑張らないと♪」

勇者は、娼婦である。娼婦とはもちろん、男性の「夜のお相手」を務める職業だ。時代がどうなろうと、場所がどこであろうと食いっぱぐれることの無い働き口である。

……特に、魔族との前線であるこの町では。

↓1 町の名前

王国の東に位置する町「コヨーテ」は、昔はのんびりとした農村だったらしい。……魔族たちが攻めてくる前は。

魔王が魔族を引き連れて支配したエリア……コヨーテはその隣に位置するのだ。今は必死になって王国軍が魔族の侵攻を留めているが、いつそれが突破されてもおかしくない。

魔族による悲劇はコヨーテでは日常茶飯事。この前も同僚が二人嬲り殺されたばかりだ。

この町では、生きているだけで奇跡なのである。

勇者「……だからこそ、感謝して仕事頑張らないとね」

幸か不幸か、戦争の前線では娼婦の需要は高まる。勇者が蠱惑的なのも相まってか、彼女には毎日指名が入る。

勇者「……んー、でも、お仕事にはちょっと時間あるかな」

少しだけなら自由時間がありそうだ。何をしよう?

1.ブラブラ散歩する
2.自宅の家庭菜園をいじくる
3.仕事場で待機
4.自由安価。「流石にそれは無くね?」っていうのは無効

↓1 眠いので安価して終わり。明日からよろしくお願いします

やりますぜ。



2選択

勇者「……家庭菜園でもやろっかな」

そう言うと、勇者は再び下宿先に戻る。町と同じ名前を冠する下宿「コヨーテ」には勇者のような娼婦たちが多く住んでいる。そのためか、この時間は人がほとんどいない。働きに出ているのだろう。

ガチャ

勇者「うんうん、今日も野菜たちは元気だねっ」

勇者はガーデニングが好きだ。しかし、この下宿先では家庭菜園やちょっとした観葉植物を買うくらいが限界。もう少し大きなところに住めたらいいのだが……

勇者「……こんなご時世じゃ、そんな生活できないよね」

王都に行けばもう少しマシな暮らしができるのかもしれないが、今のところそのつもりは無い。

勇者「だって、娼婦の仕事好きだしー……」

新しい環境で働くよりも、馴染みの客ばかりの方が遥かにラクに働ける。わざわざ王都で働ける娼館を探すことも無いだろう。

『輪廻転生』なんて大層なスキルを持つ勇者だが、彼女は今の生活で充分満足しているのだ。

……このまま、何も起きなければいいのだが。



安価です

↓1 コヨーテを含む大規模なエリアを統治する王国の名前
↓2 幸運判定。10以上出せば不幸を回避できる

コンマ10以上のため不幸を回避。幸運が高いとこういう時良いですね。



ワー!! キャー!! ウオー!!

勇者「あら?」

外から人々の声が聞こえる。悲鳴ではなく、歓声だ。

ベランダから身を乗り出し、歓声の上がっている方を見てみる。

勇者「……ああ、王国軍か」

王国軍は世界でも屈指の騎士団だ。コヨーテはクランディア王国の統治下にあるので、定期的に新しい一団が送られてくる。

……それだけこの町で殺されたり傷つけられたりした王国軍が多いということだが。

勇者「……あ、そろそろ時間だ。仕事行かないと」

どんなに魔族との戦争が激化していようと、勇者にできることは何も無い。彼女はただ、精一杯男たちの癒しになるだけだ。



キャラクター安価です。今日の勇者の客(性別は男)を募集します。名前・年齢・職業・役職・その他の特徴を記載してください。

同時にコンマ判定でキャラクターの特徴を付け足します。コンマ十桁は【特に秀でたステータス】、一桁は【職業の熟練度】。

↓3まで

アレク
26歳
戦士
(役職とかわからないので>>1さんに任せます)
大男。右目に傷がある

>>34
たびたびすみません! 【役職】じゃなくて【性格】でした。変な間違いしちゃった。このレスは無効扱いでお願いします。

勇者「……あら、アレクさん!」

アレク「よお勇者ちゃん!」

勇者「久しぶりじゃない? 私のこと忘れちゃったのかと思ったわ」

アレク「冗談キツイぜ。コヨーテ随一の癒し手のことを忘れられるわけねぇだろう」

最初のお客様はアレク。大柄な戦士の男だ。コヨーテ派遣の王国軍に傭兵として参加している。お得意様とまではいかないが、たびたび勇者を指名してくれる人である。

アレク「最近魔族の野郎共が大量に湧き出やがってよ。そいつらの対処に手一杯だったのよ」

勇者(……新しく騎士団が派遣されたのはそういうわけか)

きっと、多くの騎士団や傭兵が傷つけられたのだろう。

勇者「……さっ、横になって。今日はお仕事のことなんか忘れさせてあげるっ♪」



安価です
↓1 コンマ二桁判定。アレクの「癒し」は自動成功。コンマ45以上でイベントフラグを入手できます

99のため、めちゃ大きなイベントになるかもしれないフラグをゲット。

アレク「ふう……」

アレク「いつもありがとうな、勇者ちゃん」

勇者「ふふっ、こちらこそ。楽しかったわよ♪」

仕事柄セールストークをすることも多いが、これは本当だ。勇者は娼婦が天職だと思っているし、娼婦として働いている時が一番幸せを感じる。

アレク「……そうだ。そういや知ってるか? 最近コヨーテでもちきりの噂」

勇者「? 何かしら。この町には変な噂はいっぱいあるわよ?」

アレク「それはそうだけどさ……結構信憑性の高いヤツらしいんだよ」



選択してください

1.王都の貴族が勇者を買おうとしている
2.コヨーテを騒がす殺人鬼の事件に進展があった
3.派遣された騎士団の中に王子がいる

↓1

アレク「ほら、最近あっただろ? コヨーテで出た殺人鬼の話」

勇者「ああ……」

基本的に治安のあまりよろしくないコヨーテだが、魔族以外の殺人はほとんど皆無であった。それは王国軍の働きによるものだろう。

しかし、一か月ほど前から「魔族以外の存在」による殺人事件が多発しているのである。その数、実に9件。これはこんな小さな町では異常な数字だ。恐ろしさから引っ越しを決意した住人も少なくない。

アレク「その事件に進展があったらしいんだよ。犯人の目星がついたんだと」

勇者「! 目星が……」

アレク「ああ、何でも王都から捜査系のスキルを持つヤツらが派遣されてきたらしくてな。どんどん証拠が上がっているらしい」

勇者「それは良かった……」

これで少しは町も落ち着くだろう。

アレク「それじゃあ……俺はそろそろ帰るよ。また来るぜ!」

勇者「ええ、待ってるわ♪」

ベレト「君か! コヨーテで有名な『女神様』とは」

勇者「……?」

二人目のお客様は、新しいお客様のようだが……

ベレト「君の評判は聞いている。さ、さぁ、僕を満足させてみたまえ!」

勇者「……ふふっ」

ベレト「な……何がおかしい!」

勇者「あなた……こういう店初めてでしょ?」

ベレト「なっ……!」カアア……

勇者「初めての子って、横柄な態度を取りがちなのよね。緊張の裏返しなのは分かってるけど、そんな風じゃ女の子に嫌われちゃうわよ?」

ベレト「ぐっ……!」

ベレト「……う、うるさいっ! 仕方ないだろ! 僕は、その……色々と未経験なんだ!」

勇者「あら、童貞さん?」

ベレト「そんなハッキリ言うな!」

勇者「ふふ、ごめんなさい」

ベレト「うっ……」

顔を真っ赤にして俯いてしまった。若い男には、勇者の魅力はあまりにも刺激が強すぎるのである。

勇者「じゃあ……今日は私で卒業してくれようと?」

ベレト「…………」

ベレト「……だ、誰にも言うなよ?」

勇者「うんうん♪」

ベレト「……実は僕、領主見習いなんだ」

ベレト「それで今月から領主様の元で修業をしているんだが……領主様に童貞を笑われてしまってな」

ベレト「だったらコヨーテに女神様がいるからソイツで卒業してこい、とそう言われて……」

勇者(なるほどねぇ……)

勇者はコヨーテではかなりの人気を誇る。指名をすんなり取れることは珍しく、ましてや初めてのお客様が勇者を指名できるはずがない。

勇者(領主様のお力ってわけだ……)

勇者「……どこの領主様?」

ベレト「どこって……コヨーテの隣町だぞ」



安価です

↓1町の名前安価。同時にコンマ二桁判定で町の大きさを決めます

コンマ68なのでそこそこデカい。ちなみにコヨーテは20くらいで、クランディア王国は95くらい。

勇者「隣町って……ビーフの領主見習いなの?」

ベレト「ああ、そうさ。何てったって僕は優秀だからな!」

ビーフはコヨーテの二倍くらいある町だ。確かクランディア王国の主要な町の一つに入っていたはず。

勇者(そこの領主見習いだなんて……本当に優秀なのかもね)

勇者「ふふ……すごいのね、ボク」

ベレト「そ、そんな呼び方するな! 僕はもう19歳だぞ!」

勇者(私の方が年下なのは黙っておこう)

勇者「……それで、どうする?」

ベレト「へ?」

勇者「私と、する?」

ベレト「ぐ……! ぐぐぐっ……!」

ベレト「…………はぁ」

ベレト「……いや、せっかくだが止めておくよ」

勇者「えっ……」

ベレト「安心してくれ。ちゃんと代金は払うよ」

勇者「やめちゃうの……?」

ベレト「うっ……! あ、ああ……」

ベレト「……何ていうか、このままアンタとしても、意味が無い気がする。もっと自分を磨いてからまた来るよ」

ベレト「……今度は、自分の力でさ」

勇者「……ふふっ、真面目なのね、ベレトくん」

ベレト「……!」

ベレト「と、当然さ! 僕は将来ビーフの領主になる男なのだからな!」

三人目のお客様は……

ドルキン「がっはっはっはっ! 久しぶりだなぁ勇者ちゃん!」

勇者「ど、ドルキンさん……」

ドルキン「お? 何じゃ何じゃ、客に向かってその苦笑いはいかんなぁ……」

勇者「だって……ドルキンさん、今日は私のサービス受ける気ないでしょ?」

ドルキン「がっはっはっはっ! 相変わらず鋭いのぉ!」

ドルキンはコヨーテでは珍しいドワーフ族だ。町で数少ない鍛治職人で、王国軍の武具の整備や製造を任されている。

お得意様で優しい人なのだが……たびたび娼館には似つかわしくない物を持って現れるのが玉に瑕だ。

勇者「……それで? 今日はどんなの?」

ドルキン「おおっ、見てくれるか!」

勇者「見ないと帰ってくれないでしょう?」

ドルキン「がっはっはっはっ! 確かにな!」

そう笑って取り出したのは、シンプルな形状の剣だった。

ドルキン「今回は敢えてシンプルに、教科書通りに打ってみた。もちろん丹念にな」

ドルキン「どうじゃ? 剣は何て言っている?」

……そう、勇者は剣と会話ができるのだ。

もっとも、勇者自身本当に剣が話すとは思っていない。おそらく剣に対する鑑定眼が優れており、それが言葉として勇者の耳には聞こえるのだろう。

数年前にドルキンの店の前を通った時、剣の「そろそろ壊れそうだ」という言葉を伝えて以来、勇者の剣の鑑定眼を信頼してここを訪れるようになった。

……来てくれるのはいいのだが、何度も剣を持ち込まれては困るというのが本音だ。

勇者「はぁ……」

勇者(仕方ない。声を聞くか……)



↓1コンマ二桁判定。コンマが高いほど良い剣

勇者「……う~ん」

ドルキン「なっ、だ、ダメか!?」

勇者「ダメじゃないけど……普通、かな?」

ドルキン「うぐぅ!」

勇者「無個性っていうか……悪いわけじゃないんだけど、そこら辺にある剣かなぁ」

ドルキン「…………」

勇者「……ドルキンさん?」

ドルキン「ぬおおおおおっ!」

勇者「!?」

ドルキン「つまらない剣を作ってしまうとはドワーフの名折れ! 恥を知れドルキン!」

ドルキン「こうしちゃあおれん! 早く新しい剣を作らねば!」

ドルキン「ありがとうのぉ! 勇者ちゃん!」ダダダダダ!!

勇者「……行っちゃった」

勇者「……剣、置いてかれても困るんだけどなぁ」

勇者「ふう……お仕事はこの辺で終わりかな?」

勇者「受付の人にちょっと聞いてから帰ろっと」



~裏路地~

探偵「……この辺りだな」

騎士「……! 間違いないか?」

探偵「ああ、俺のスキルが囁いてるぜ。犯人は近くにいる……ってな」

彼らは、コヨーテの殺人鬼を探しに派遣された探偵団である。犯人の足掛かりを見つけたようだ。

騎士「この辺りは娼館が多い……コヨーテの中でも治安の悪い場所だ。殺人鬼が潜んでいてもおかしくはないな」

探偵「頼むぜアンタら。俺をしっかり守ってくれよ。俺ァ戦いはからっきしなんだ」

戦士「……分かっている」

騎士「皆、警戒を怠るなよ。殺人鬼が殺した人間の半数は戦闘系職業だった」

騎士「そんなヤツらが遅れを取ったのだ……相当な手練れかもしれん」

戦士「……安心しろ」

戦士「俺は……魔族との死闘を潜り抜けてきた。そう簡単にやられはせん」

探偵「へいへい、頼むぜホントに……」

探偵「……ん?」

戦士「……何だ」

探偵「いや……アンタ、首筋になんか赤いのが……」



ズバッ!!!

探偵「!?」

ゴロンッ……

探偵「なっ……!?」

探偵「せ、戦士の首が……落ちた……!?」

騎士「違う……! 斬られたんだ!」

騎士「気を付けろ! 近くにヤツが……!」

ザシュ!!!

探偵「騎士……!」

探偵「……! ウソだろ……」

探偵「アンタが、殺人鬼の正体だって言うのか……!?」

探偵「クソッ、どうにかして知らせねぇと……!」



……ズバッ!!!




勇者「ふう……アブねぇアブねぇ。まさか探偵がアタシを狙ってたとな。アレクの野郎には感謝しねぇと……」

勇者「これで……12人か? ヘッヘッヘッ……結構ヤッたな!」

勇者「だが、そろそろこの町も潮時かもしんねぇなぁ……程良く陰気臭くて好きだったんだがよ」

勇者「娼婦の私はこの町に骨をうずめようとしてるみてーだが、そうはいくかよ!」

勇者「アタシはまだまだ殺したりねぇ! もっともっともっともっと殺してぇ!」

勇者「せっかく『輪廻転生』なんて最高のスキル持ってんだ……殺人鬼のアタシが記憶を引き継いでやるよぉ!」

勇者「ア───ハッハッハッハッ!」



【勇者(一週目)】

【性別】女

【ステータス】
身体能力:7(山育ちで鍛えた運動神経)
戦闘力:2(貧弱)
精神力:5(平均)
知性:4(平均)
器用さ:5(平均)
感受性:9(天才的)
魔力:2(不得手)
幸運:9(スーパーラッキーガール)
魅力:9(皆から好かれる)
スキル適応力:3(不得手)

【種族】人間族(種族補正:なし)

【年齢】18

【固有スキル】1つ
『輪廻転生』……死ぬとその時点の能力の一部や記憶を次の周回に受け継ぐことができる。性別、種族、経歴などは毎回ランダムで決められる。

【職業】娼婦/殺人鬼

【職業スキル】2つ
・『女神の癒し』……魅力判定に失敗した際、もう一度判定を振り直せる。
・『殺人の人格』……殺人鬼としての人格に入れ替わった際、戦闘力が10になる。

【経歴】
『淫乱売春婦』『優しく人を思いやれるが多重人格』『剣と会話できる』『山育ち』『趣味はガーデニング』



【勇者(娼婦)の短期的な目標】娼婦として穏やかに暮らす

【勇者(殺人鬼)の短期的な目標】殺人を繰り返し、娼婦の人格を乗っ取る

娼婦の勇者は多重人格であることを知りませんが、殺人鬼の勇者は娼婦の方の記憶もあります。厄介だな。もちろん、殺人鬼の方を応援するのもアリです。

ちなみに探偵団を殺すのに使った剣はドルキンが作ったヤツです。刃こぼれしたので捨てました。

今日はここまで。また明日以降ー。

現在の勇者(娼婦)の人格乗っ取られ度は【10/100】です。安価とコンマなどで増えたり減ったりします。

やっていきますぜ。



【次の日の朝】

勇者「……んぅ?」

勇者「朝かぁ……」

娼婦の生活は基本的に夜型だ。だが、勇者は必ず朝起きるようにしている。朝にしか見えない景色があり、朝にしか会えない人がいるからだ。そして、仕事前に一眠りして業務に勤しむのである。

しかし、今日はいつもとは違う。久しぶりにオフの日なのだ。時間を気にせずどこかに行くのも良いし、誰かと会っても良い。二度寝するのも悪くない。

勇者「どうしよっかなー」



選択してください

1.日用品や食料品を買いに行く
2.ブラブラと町を歩く
3.友人と会う
4.いつもの店に行く
5.二度寝

↓1

1選択

勇者「……あ、そういえば食べる物ないかも」

娼館で食事を済ませることの多い勇者の部屋には、あまり食べ物が無い。外で食べてもいいが、今日は時間もあることだし自炊をしよう。

ついでに足りない日用品も買ってしまおう。タオルも古くなってきたところだ。それも買いに行こう。

勇者「そうと決まったら早速支度しないとっ」

↓1 コンマ一桁判定。出た数値によってちょっとだけイベントが変わる

コンマ一桁8のため、殺人鬼の更なる犯行には気づきませんでした。

勇者「……?」

何だか町が騒がしい気がする。何かあったのだろうか?

勇者「……まぁ、いつものことかな」

実はこの時、王都から派遣された探偵団の凄惨な遺体が発見されて大騒ぎになっていたのだが、勇者は知る由も無かった。

~市場~

勇者はコヨーテの中心部にある市場を訪れた。この市場には食料品や日用品や武具、骨董品など様々な物が売られている。言ってしまえば雑多な場所だが、それだけに魅力的だ。ちなみにドルキンの店もこの市場にある。

「あ、勇者ちゃん! 今日はね、キュウリが安いよ!」

「勇者ちゃん勇者ちゃん! これ見てってくんな! 勇者ちゃんなら絶対似合うよ!」

「ちょっとそこのべっぴんさん! 占い! 占いどうだい!?」

勇者は多くの人々から声を掛けられる。彼女は男女問わず人気者なのだ。環境によっては娼婦というだけで忌避されることもあるが、コヨーテの人々はそんなことはしない。どんな人でも受け入れる懐の広い町だ。

勇者は愛想良く対応しながら、必要な物だけを買っていく。人気の娼婦とはいえ、魔族に支配されつつある世界で贅沢などできないのだ。シビアにいかなければ。この世界で贅沢な暮らしをできる人はごくわずかだろう。

勇者(ベレトくんはこのわずかな人になるかもしれないなぁ)

……お得意様になってくれると良いのだが。

「ゆ、勇者ちゃん!」

勇者「……あら?」

声を掛けてきたのは同僚だ。勇者とは違い今日は午前から仕事が入っていたはずだが……。

勇者「どうしたの? そんなに急いで走ってきて」

「た、大変なの! 実は……!」



選択してください

1.新人の娼婦が行方不明
2.勇者を探す謎の男が現れた
3.魔族が町に入ってきた

↓1

2選択

勇者「私を……探してる?」

同僚が言うには、先程娼館に勇者を訪ねる男が現れたらしい。素性を教えなかったため丁重にお帰りいただいたようだが、仕事が休みの勇者が心配になり、探しに来たのだとか。

勇者「そうだったんだ……。ありがとね」

「! う、ううん……」

それにしても、一体誰なのだろうか。娼婦としての評判を聞きつけたとしたら普通に客として来るだろう。前に勇者を愛人にしたいというお金持ちが訪ねてきたが、その人だってきちんと素性を明かしていた。

勇者(素性を明かさないなんて……あまりにも怪しいよね)

だが、一体何のために? 確かに勇者は人気者だが、それでも一部の人間にしか知られていない。何せ、コヨーテから出たことが無いのだ。勇者に何かしらの因縁がある人物など考えられない。

勇者(ブラックリスト入りのお客様だったら娼館のスタッフの誰かは気づくしなぁ……)

勇者「うーん……」

勇者「……ん?」



↓1 感受性判定。コンマ10以上で成功

成功! 男の存在に気づきます。

勇者「……!」

勇者「こっち来て!」ガシッ

同僚「きゃっ……!」

慌てて同僚を掴み、近くの路地裏に逃げ込む。

同僚「ゆ、勇者ちゃんっ……! ちょ、ちょっと、こんなところで……♡」

勇者「……怪しい男がいる」

同僚「えっ!?」

勇者「同僚ちゃんが言ってたのって、あの男?」

同僚「! う、うん! 何でアイツがここに……!」

勇者「多分……同僚ちゃんを尾行してたんだよ」

同僚「び、尾行……!?」

勇者「うん。まだ私を見つけるのは諦めてないんだ」

困ったことになった。これでは知らんぷりして家に帰るわけにはいかない。色んな人に迷惑がかかってしまう。かといって、直接対峙するのも危険だ。

勇者(どうしたものかな……)



選択してください

1.アレクに同行してもらい、直接対峙する
2.ドルキンに手伝ってもらい、セールストークで男の素性を暴く
3.大勢の人々がいる前で男を詰問する

↓1

1選択

勇者「……アレクさんにお願いしに行こう」

アレクのような大男がいれば、あの男だって流石に強行な手段は取れないだろう。

この時間なら、多分アレクは酒場にいるはずだ。

~酒場~

アレク「何ぃ!? 変な男がいるだぁ!?」

アレク「許せねぇ……コヨーテの女神に何しようってんだ……!」

アレク「勇者ちゃん、同僚ちゃん、俺をそいつのところに連れていってくれ。俺が話をつける」

同僚「アレクさん……!」

勇者「ありがとう、アレクさん」

アレク「へへっ、勇者ちゃんの頼みならお安い御用だぜ!」

~市場~

謎の男「……チッ、いなくなったか」

謎の男(勘の良い……流石と言うべきか……)

謎の男(しらみつぶしに探すしかないか……? しかし、長居は危険かもしれん……)

アレク「おい」

謎の男「……何だ。僕に用でもあるのか」

アレク「ああ……大アリさ。勇者ちゃんのストーカーさんよぉ……」

謎の男「……!」

アレク「ちょっと場所変えて話そうじゃねぇか。ん?」

謎の男「…………」

~路地裏~

謎の男「…………」

アレク「勇者ちゃん、連れてきたぞ」

勇者「ありがとう」

勇者「……あなたね、私を探しているのは」

勇者「一体何が目的なの? 理由も分からず付きまとわれるのは私だってイヤだわ。きちんと話して」

謎の男「…………」



コンマ二桁判定です。

コンマ偶数:しぶしぶ話し出す
コンマ奇数:攻撃してこようとする
コンマゾロ目:勇者はさらわれてしまう

↓1

コンマ神「謎の男よ、攻撃せい」謎の男「あい分かった」

謎の男「……僕と共に来てくれないか」

勇者「それは……一体何故?」

謎の男「……理由を話すことはできない」

アレク「あぁん? 何だそりゃ! 意味分かんねぇだろ!」

アレク「理由も聞かずに怪しい男についていく女がどこにいるんだ!」

謎の男「……ついて来る気が無いなら、力ずくで連れていくだけだ」スッ……

アレク「テメェ……やんのか?」

謎の男「……お前に用は無い」

アレク「ふざけんな! 勇者ちゃんには指一本触れさせねぇぞ!」



ここでちょっとだけ説明。戦闘の際には、戦闘を行うキャラクター全員がコンマ判定を行います。成功した方の攻撃が通り、どっちも成功した場合は攻撃が拮抗する形になります。

まぁ、あくまで基本的には、です。スキルや魔法、安価などで状況は変わります。ではコンマ二桁判定。

↓1 アレクの攻撃判定。50以上で成功

↓1 謎の男の攻撃判定。60以上で成功

どっちも当たらないとはね。

アレク「うおおおおっ!」

謎の男「フン……声を出して突っ込んでくるバカが……」

男は冷たく言い放つと、鍛え上げられた細身の剣を振るう。

その軌道は綺麗にアレクの方に向かい、そして当たらなかった。

謎の男「何……!?」

アレク「相手に己を過小評価させるのも戦場じゃあ必要な手なんだぜ! 俺は実践屋なんでなぁ!」

謎の男(チッ……! 声を出したのはワザとか!)

アレク「くらえ……!」

しかし、アレクの振るう大剣も男には当たらない。

アレク「んなっ……!?」

アレク(これを避けるか……!?)

謎の男「……俺も実践経験が無いわけじゃないんでな」

勇者「ま……待って! 止めてよ! 戦いなんて……!」

アレク「勇者ちゃん……しかしな、コイツは……」

勇者「分かってる。分かってるけど……」

勇者「ねぇ……どうしても戦わなきゃダメなの? 話し合いで解決できないの?」

謎の男「…………」

勇者「お願いっ……!」



↓1 魅力判定。コンマ50以上で勇者の上目遣いに男はやられます

流石勇者、男をオトすなんてお手の物ですよ。

謎の男「……!」

謎の男「…………」

謎の男「チッ、分かった。分かったよ」

勇者「え……?」

意外だった。まさか上目遣いがこの男にも効くとは。

謎の男「……何だ。戦ってほしくないんだろ。その気持ちが分かるだけだ。こんな御時世だしな」

アレク「そんなこと言っちゃって……本当は勇者ちゃんの可愛さにやられちゃったんだろ?」

謎の男「うるさいな……! 馴れ馴れしいぞ! 僕たちはさっきまで戦ってただろうが!」

アレク「ヘッ、傭兵の世界じゃあ昨日の敵が今日の味方になることなんて結構ある話なんだよ」

アレク「昨日まで殺し合ってたからって味方同士でいがみ合ってたら勝てる戦も勝てねぇだろ? 処世術だよ」

謎の男「チッ……」

同僚「そ、それで……一体アンタは何者なのよ!」

謎の男「…………」

謎の男「僕は、君を探しに来たんだ」

謎の男「いや、もっと正確に言った方がいいな……」

謎の男「僕は……君の力を探しに来たんだ。『輪廻転生』の持ち主よ」

勇者「!?」

勇者「な、何で、私のスキルを……!?」

謎の男「僕の固有スキル『千里眼』の力さ」

謎の男「僕は……この世界を救う『勇者』を探しに来たんだ。君ならば、きっとその力で世界を救うことができる」

謎の男「……僕も素性を明かそう」バサッ……

男がフードを取ると、そこには金髪碧眼の美男子がいた。

謎の男「僕は、クランディア王国の第三王子。世界を救う仲間を探している」

謎の男「頼む。僕に力を貸してくれないか───『勇者』よ」

キリがいいので今日はこのくらいで。勇者が娼婦として平和に暮らしたくても、世界は『勇者』を求めているようです。

娼婦として生きるか殺人鬼として生きるか『勇者』になってしまうか……全ては安価とコンマ次第。他の道もアリです。途中で死ぬかもしれないけど。

ではまた明日ー。

やります。今回から娼婦の勇者を「勇者」、殺人鬼の勇者を「ユウシャ」と表記します。その方が分かりやすいので、僕が。

【同日:娼館にて】

勇者たちは場所を移して話すことにした。自分の固有スキルを多くの人に知られるのは、この世界ではかなり危険だからである。

それに、勇者は自分のスキルを他の人に知られたくなかったのだ。危険とかではなく、単純に。

同僚「……本当なの? 勇者ちゃん。その、スキルのこと……」

勇者「うん……。ごめんね、隠してたわけじゃないんだけど……」

同僚「う、うん。分かってるよ。私だって、スキルのことは人にあんまり言わないし……」

アレク「しかし……勇者ちゃんがそんなとんでもねぇ固有スキルを持ってたとはなぁ」

アレク「実質不老不死ってことだろ? スゲーな……」

勇者「ううん、違うよ」

勇者「次の周回に今の自分を全部引き継げるわけじゃないんだ。一部だけだよ」

勇者「……引き継がないことだってできるし」

勇者は、今の自分を次の周回に引き継ぐつもりは無い。能力ならまだしも、記憶はこの周回に置いていこうと思っている。全部引き継いで生きていくなんて、窮屈なだけだ。

もしかしたら……勇者の前の周回の人も同じことを思ったのかもしれない。前の周回があるかどうかは分からないけれど。

アレク「……で、この野郎はそんな勇者ちゃんを狙ってこんな僻地までノコノコやってきやがったと」

第三王子「……言い方は勘に触るが、その通りだ」

第三王子「君の固有スキルは確実にこの世界を救う鍵となる。僕に力を貸してくれ」

勇者「……申し訳ありませんが、私にそんな力があるとは思えません」

勇者「戦いもできないし、魔力だって無いし……」

第三王子「……確かにそうかもしれない。今の君は、な」

第三王子「だが、次の君はどうだ? その次は?」

勇者「……何が言いたいんですか?」

第三王子「簡単な話だ。君を……正確に言えば『輪廻転生』の固有スキルを国を挙げて保護する」

勇者「……!?」

第三王子「僕のようなスキルの持ち主であれば、どの国にいようと『輪廻転生』を追える。周回を進めるたびに国で教育を施すんだ」

第三王子「戦闘力や知力、魔力など……君のスキルがあればいくらでも強くなれる」

第三王子「そうすれば、停滞している魔族との争いに風穴を開ける『勇者』を作り上げることだって可能だ」

勇者「それは……」

確かに、それ自体は可能かもしれない。今の勇者は次の周回などに興味は無いが、次の“勇者”は『勇者』になることを望むかもしれないのだ。

でも、それは……

アレク「……オイ、何だよそりゃあ」

アレク「黙って聞いてりゃあよぉ……そりゃ人体実験じゃねぇのか!?」

第三王子「……人聞きの悪いことを言うな。だから彼女の意思を確認しているだろう」

アレク「そういう問題じゃねぇ! テメーは勇者ちゃんを勇者ちゃんとして見てねぇっつってんだよ!」

アレク「自分の利益になるスキルの持ち主だとしか思ってねぇんだろ!?」

第三王子「……! 言わせておけば……!」

第三王子「お前たちだって分かっているだろう!? 今の世界がどれだけ悲惨な状況か!」

第三王子「この町はまだ幸運だ……。知っているか? この町以外にも魔族との前線の町があるだろう。三つほどな」

第三王子「……全て魔族によって滅ぼされたよ」

勇者「!」

同僚「え……」

第三王子「この町だって明日にはどうなっているか分からん。その町々と同じく悲惨な運命になるやもしれない」

第三王子「だから一刻も早くこの世界を何とかしなきゃならないんだ! そのためならどんな手だって使うさ!」

アレク「……くっ、だが……」

第三王子「勇者……と言ったか。確かに僕は君を利用しようとしている。だが、それは僕の欲望のためじゃない。この世界のためだ」

第三王子「もちろん君の生活は国で保証する。悪い話じゃないだろう?」

第三王子「こんな雑多な町で、娼婦なんて仕事をしている必要なんて無いんだぞ」

勇者「……!」



勇者「…………帰ってください」

第三王子「何?」

勇者「帰ってくださいっ!!」

第三王子「!?」

勇者「私は……娼婦という仕事に誇りを持っています。何も知らないあなたにそんなことを言われる筋合いはありませんっ!」

第三王子「違う……僕はただ……」

勇者「帰ってください……帰って!!」

第三王子「くっ……」

第三王子(……ここは一度引き下がるのか吉か)

第三王子「……分かった。だが、僕は君を諦めたりはしない」

第三王子「僕は騎士団の駐屯地にいる。気が変わったら連絡してくれ」

スタスタ……

勇者「…………」

アレク「ケッ、何だよアイツ……」

同僚「勇者ちゃん……大丈夫?」

勇者「うん……大丈夫」

勇者「でも、ゴメン……。今日はちょっと、休みたいかな……」

同僚「分かった。オーナーには私が言っておくよ」

勇者「うん……」

~勇者の部屋~

勇者「はぁ……」

こんな事態になってしまうとは……。

確かに世界には様々な固有スキルがある。しかし、まさか人のスキルを探し出すスキルがあるとは思わなかった。

勇者「…………」

あの男の言うことは、正しいかもしれない。『輪廻転生』を使いこなせるようになれば、完全無欠な人間になれるかもしれないからだ。そうすれば、魔王に対抗することが……今の勇者にはできなくても、いつかの“勇者”にはできるかもしれない。

勇者「でも……あの人は娼婦をバカにしたし……」

あそこで感情的になるのは大人気なかっただろうか? だが、娼婦の仕事を嘲笑われたような気がして腹が立ってしまったのは事実だ。あのままでは冷静な議論はできなかったろうし、帰ってもらって正解だったと思う。

勇者「……議論って、私はあの人についていくつもりなんて無いのに……」

……考えすぎてしまっているみたいだ。一度寝て冷静になることにしよう。

…………。

…………………。

………………………………。

勇者「…………」

勇者「…………」

ユウシャ「…………」

ユウシャ「はあああああああ!?」ガバッ!!

ユウシャ「なーに言ってやがんだこのアマはよぉ!?」

ユウシャ「能力も記憶も受け継がねぇだぁ!? んなの宝の持ち腐れじゃねぇか!」

ユウシャ「ふざけやがって……! やっぱり何が何でも乗っ取らねぇとな……!」

ユウシャ「……んなことより問題はアイツだ! あのいけすかねー金髪野郎!」

ユウシャ「アイツのせいでアレクの野郎にも同僚の女にもアタシの固有スキルバレちまったじゃねぇか!」

ユウシャ「チクショウ……! メンドクセーなぁ……!」

ユウシャ「仕方ねぇ……金髪野郎もアレクも同僚も……」

ユウシャ「殺すしかねぇよなぁ……!?」ニヤリ……!!



選択してください

1.思い立ったらすぐ行動! 早速殺しに行く
2.このまま殺しに行って大丈夫だろうか? 一度落ち着いて考えてみる
3.イライラするなぁ! 取り敢えず気晴らしに近くにいる人間を殺す

↓1

2選択

ユウシャ「……いや、ちょっと待てよ」

ユウシャ(本当にこのまま殺して大丈夫か……? 一応考えた方がいいかも……)

ユウシャ「ふふ……アタシはタダの殺人鬼じゃない。ちゃんと頭も使える殺人鬼なのさ……」

ユウシャ(まずは……同僚だ。アイツは殺してもいいだろ)

ユウシャ(勇者のヤツ、あの女と結構仲良くしてるみたいだし……アイツが死んだら精神的に弱るんじゃない?)

ユウシャ(そこに付け込めば……乗っ取れるかもしれねぇ!)

ユウシャ(んで、アレクだけど……アイツはどうでもいいかなぁ。どうでもいいから殺しちゃお)

ユウシャ(……問題はあの王子とか言うヤツだ)

ユウシャ(アイツを殺すのは簡単だけど、王子が死んだってなったらアタシも流石にヤベーんじゃねぇか?)

ユウシャ(でもアタシのスキル知ってんのがいるのも困るしなぁ)

ユウシャ「うーん……」



↓1 知性判定。コンマ60以上で殺しを思いとどまります

ユウシャは殺しを我慢できない

ユウシャ「……別にいいや。殺そう!」

ユウシャ「我慢する意味なんかねぇよなぁ!? 殺したい時に殺すんだよ! それがアタシだ!」

ユウシャ「よっしゃあ! 誰からイク!?」



選択してください。誰から殺しに行く?

1.同僚
2.アレク
3.第三王子

↓2

3選択

ユウシャ「やっぱり……元凶の金髪ヤローからイクか!」

ユウシャ「駐屯地にいるって言ってたな……早速殺しに行ってやるぜ!」

~駐屯地~

第三王子「…………」

「王子……どうしました?」

第三王子「……いや、何でもない」

第三王子(僕が『輪廻転生』のスキルを追っていることは言わない方がいいだろう……。彼女が協力してくれるまでは)

第三王子(……言い方が不味かっただろうか。何も知らずに彼女の生き方に踏み込むのは確かに良くなかったかもしれんな……)

第三王子「……まぁいい」

第三王子(とにかく今日は寝よう。明日から作戦の練り直しだ)

ガサッ!!

第三王子「……?」

第三王子(何だ……?)

「私が見てきます」ザッザッ……

「……ん?」

「うわっ、何だおま───」

ザシュ!!

第三王子「……!?」

第三王子「……誰かいるのか!?」

ガサガサ……



↓1 第三王子の回避判定。コンマ30以下で第三王子はやられます

高かったので第三王子は(この段階では)やられません。

ブンッ!!

第三王子「なっ……!?」

第三王子(危なかった……! 攻撃!? 誰だ……!?)

第三王子「……!」

第三王子「どういうことだ。ずいぶんと雰囲気が違うじゃないか……」

第三王子「勇者……!」

ユウシャ「ヘヘヘ……コッチが本当のアタシよ。王子様よぉ……!」

ユウシャ「アタシのスキルを知ったヤツは生かしておけねぇ! 覚悟しなぁ!」

第三王子「くっ……!」



↓ さらにコンマ判定。ユウシャの攻撃判定は自動成功、第三王子の回避判定です。コンマ50以下で王子はやられます

50以下なので第三王子、脱落です。

第三王子「ナメるなよ……! 君如きに遅れを取る僕ではない……!」

第三王子「くらえ……!」

第三王子「……何?」

第三王子(どこにもいない……!? 何故だ……!?)

ユウシャ「コッチだよ」

第三王子「……!」ゾクッ!!

第三王子(後ろか───!)

ザクッ!!

第三王子「ガハッ……!」

第三王子(バカ、な……)

第三王子(こんな細身の女性が……男の体に刃を突き立てられるハズが……)

ドサッ……

ユウシャ「ヘッ、王子っつーワリには呆気ねぇな」

ユウシャ「アタシが強すぎるのかもな? アハハ!」

ユウシャ「……せっかくだし、家探しでもするか。王子ってことは色々あんだろ」



安価です。王子の待機場所にありそうな物、王子が持ってそうな物、ユウシャにとって必要そうな物などを一つ二つ安価してください。

↓3まで。また、下1のコンマ50以上で良い感じの剣をゲット

開けたら呪われそうな箱

>>108-110までを発見。剣は見つかりませんでした。

ユウシャ「……チッ、何だよ。コイツの使ってるヤツなまくらじゃねぇか」

ユウシャ「あー……でもよく考えたらそうか。こんなところに大事な剣とか持ってこねぇよな」

ユウシャ「昼間の動き見る限り、王子ってバレないようにしてたっぽいし……」

ユウシャ「そのせいで殺されたら世話ねぇけどな。アハハ!」

ユウシャ「……お、コレもしかして城の見取り図か!?」

ユウシャ「それにコッチは……王侯貴族の名簿か。どっちもアタシみたいな身分じゃ手に入れられねぇシロモノだ」

ユウシャ「ラッキー! 使うかどうか分かんねぇけどもらっとこ!」

ユウシャ「後は……」チラッ

ヤバそうな箱<ズゾゾ……

ユウシャ「アレだよなぁ」

いかにも開けたら呪われそうな箱だ。魔法を満足に使いこなせないユウシャでも、呪いの魔法が掛かっていると分かる禍々しさがある。

ユウシャ「何でコイツこんなの持ってんだよ……」

ユウシャ「気になるけど……流石にヤベーかなぁ……」



選択してください

1.開ける
2.取り敢えず持って帰る
3.置いておく

↓1

1選択

ユウシャ「……グダグダ考えても仕方ねぇか! 開けよう!」

ユウシャ「何が出るかな♪ 何が出るかな♪」ガチャ



ユウシャは呪われてしまいます。どんな呪い? 良い呪いでも悪い呪いでもオッケー。

↓3まで安価。コンマの一番高いものを採用

00二つ!? そんなことあるの!? どっちも採用します。

ユウシャ「うぐっ……!?」

ユウシャ(な、何だこの気持ち悪い感じ……!)

ユウシャ「チッ、やっぱ開けるんじゃなかった……」

ユウシャ「うぐっ!?」ビキッ!!

ユウシャ(こ、これ……まさか……)

ユウシャ「スリップダメージか!?」

スリップダメージ……それは呪いの中でも厄介な物の一つだ。動くたびに一定間隔で体力が削られていく呪い。

ユウシャ(厄介なのは……これがそのうち治るのか、解呪するまで治んねぇのか、それが分かんねぇことだ!)

ユウシャ(ヤッベェな……! この感じ、永遠に続くタイプじゃねぇだろうな……!?)

ユウシャ(……あと、なんかそれ以外にも呪い食らった気がする)

ユウシャに掛けられたもう一つの呪いは、幸運のステータスが下がるという呪い。ラッキーガールだったユウシャだが、今では人並み程度の幸運値となっている。

ユウシャ(マズイ……マズイマズイマズイマズイマズイ!)

ユウシャ(やっぱり開けるんじゃなかった! どうすりゃいいんだ!)

ユウシャ(と、とにかく呪いを解かねぇと! 呪いを解くには……アレだ、教会とかそんな感じだよな!?)



幸運判定。幸運が人並みになった上に、コヨーテという僻地なのでさらにマイナス補正です。

↓1 コンマ80以上で呪いを解ける人がいます

そんな人はいません。

ユウシャ「……いるわけねぇだろうが!」

ユウシャ(この町だぞ!? こんな僻地に呪い解ける人材とかいるかよ!)ビキッ!!

ユウシャ(クソッ……ダメだ、コヨーテにいたらそのうち死んじまう……!)

ユウシャ(すぐに死ぬことはねぇだろうが……早いとこ呪い解かなきゃいけねぇのは確かだ。一週間もつが自信ねぇぞ……!)

ユウシャ「……あ」



勇者『……どこの領主様?』

ベレト『どこって……コヨーテの隣町だぞ』

勇者『隣町って……ビーフの領主見習いなの?』

ベレト『ああ、そうさ。何てったって僕は優秀だからな!』



ユウシャ「……アイツがいたな」

ユウシャ「アイツは確実にアタシに惚れてる……! アイツを頼っていきゃあ何とかなるか……!?」

ユウシャ「……ちょうどいい。こんなシケた町とは今日でオサラバだ!」

ユウシャ「行くぜ、隣町ビーフによぉ!」

今日はこんなところで終わります。呪いを解かなきゃいけないのでユウシャは勝手に隣町に向かいますが、無事につけるかな……? それではまた明日……という今日かも。

やっていきます。

【次の日:早朝】

ユウシャ「よし……朝になったな。行くか」

ユウシャは日が昇るまで待ち、行動を開始した。どのルートでビーフに行こうとも、夜に移動するのは危険が伴うからだ。

ユウシャ「さっさと行かねぇとな……。呪いもそうだが、勇者の野郎が目覚めても困る」

勇者にはユウシャの記憶が無い。中途半端なところで勇者の人格に変わられたら大変なことになる。早く出発しなければ。

ユウシャ「さて……どっちの方法で行くかな……」

ビーフに行くには二つの方法がある。山を越えるルートと商人の一団を頼るルートだ。

山育ちのユウシャにとっては山越えなど大したことは無い……と言いたいところだが、何が起きるのか分からないのが山だ。慢心は禁物だろう。ただし、検閲などを通る必要は無いという利点がある。

また、商人の一団を頼るのもユウシャの美貌があれば容易だと思うが、どのように説明すればいいものか。検閲も受けなければならない。受けないように商人が隠してくれるだろうか? だが、山よりは遥かに安全だ。

ユウシャ「……うーむ」



ルートを選択してください

1.山越えルート
2.商人の一団ルート

↓1

1選択

ユウシャ「……山だな」

わざわざ商人のルートを選ぶ利点は無い。やはりここは一刻も早く山越えをするべきだろう。

ユウシャ「この山には多分何もいねぇと思うけど……。頼むぜ? コッチは呪い受けてんだからよ……」ビキッ!!



幸運判定。下3までコンマ判定で、失敗した回数分トラブルが発生します。

↓3までコンマ二桁判定。コンマ50以上であれば成功です

全部失敗!? 幸運ダウンの呪いが効いてるなぁ……

ユウシャ「……何かイヤな予感がする」

ユウシャ「……気のせいか?」



安価です。トラブルを募集します。

↓3まで

安価の順に採用。

ユウシャ「……別に何にもないよな?」キョロキョロ

ユウシャ「はぁ……しっかりしろよアタシ。こんな山なんか怖くもなんともねぇだろうが」

ユウシャ「うしっ、最速で行くぞ!」

ズボッ

ユウシャ「は?」

ユウシャの踏んだ地面は、不自然に凹んだ。そのままどんどん凹んでいき……

ユウシャ「……ヤベッ!? 落とし穴か!?」

ユウシャ「うわああああ……!」

ヒュウウウ……!!

ユウシャ(だ、誰だこんなところに罠仕掛けたヤツ! ここにゃ動物とかいねぇだろ!?)

ユウシャ(……! ヤベーな、底に槍仕掛けてあんじゃねぇか……!)



↓1 身体能力判定。コンマ30以上で成功。失敗すると少しダメージ

コンマに嫌われてるなぁ……でもまだ死にはしません。

ユウシャ(ヘッ、このアタシがこんなところで死ぬわけがねぇだろ……!)ビキッ!!

ユウシャ(うぐっ……!?)

持ち前の身体能力で落とし穴を登ろうとしていたユウシャだったが、呪いによるダメージでバランスを崩してしまう。

ザクッ……!!

ユウシャ(いぎっ……!?)

ユウシャの体に槍の穂先が刺さった。傷は浅いが、このまま体重を掛けると体を貫かれてしまうだろう。

ユウシャ「こ、こんなとこで……アタシが死ぬわけねぇだろうがあああ!」ガシガシガシッ!!

持ち前の運動能力をありったけ総動員し、何とか穴から脱出できた。

ユウシャ「ゼー……ゼー……」

ユウシャ「危なかったぜ……こんなつまんねぇとこで死ぬとこだった」

ユウシャ「……さっさと行くか。これ以上足止め食らってらんねぇ」

ユウシャ「……!」ゾクッ……

ユウシャ「……何かいるな」



↓1 モンスター安価。今回はモンスターを見た目のみを安価します。形状または容姿と簡単に

カースゾンビ「アー……」

ユウシャ「うげっ!? よりにもよって何でこんなところにモンスターが……!?」

魔族とモンスターは、似て非なるものである。

魔族は、人間族やドワーフ族、獣人族などの世界に存在する種族とは明らかに違う種族だ。見た目や能力などが異形じみており、ほとんどが魔王に従っている。対してモンスターは、どちらかというと動物に近い。魔族が使役していることもあるが、基本的には野生の化物だ。

例を挙げるなら、犬の獣人族が「魔族」で、犬が「モンスター」と言うところだろうか。

そして目の前にいるモンスターは、カースゾンビだ。呪いで死んだ人間の成れの果てで、他の人間たちを自分の同じ目に合わせようとさまよっている。基本的に雑魚なのだが……

ユウシャ「呪い掛かってる相手にはめっちゃ強いんだよな……!」

ユウシャ(何でそんなピンポイントなモンスターがいるんだよ!)

「アー……」「アー……」「アー……」

ユウシャ「しかも結構いるっ!?」

ユウシャ「チッ、ブッ殺すしかねぇか……!」



↓1 攻撃判定は自動成功。コンマ40以上でユウシャにほぼダメージ無しでカースゾンビを倒せます。コンマ10以下で致命傷

マジ!? ちょっとホントにヤバイかも。

ユウシャ「ウラァ!」

ユウシャは剣を振り回す。その細腕からは考えられない力で、カースゾンビの頭を吹き飛ばしていく。

だが……

「アー……!」「アー……!」「アー……!」

ユウシャ(チクショウ……! 数が多すぎるんだよ……!)

どんなにユウシャが暴れ回ろうと、カースゾンビはユウシャの前に立ち塞がる。呪いを受けた者は、カースゾンビに触れられただけでダメージを負う。そのため、ユウシャの動きに制約が掛かり、なかなかいつものように立ち回れないのだ。

ユウシャ(クッソ……! 何とかしないと……!)

カースゾンビ「ア……!」ガシッ

ユウシャ「……!」

ユウシャ(しまった……!)

ユウシャ「うわああああ……!!」ビキビキッ!!

ユウシャの体を電流を流されたような激痛が襲う。

その隙をゾンビたちは見逃さなかった。カースゾンビたちは一斉にユウシャを襲い、噛み付いていく。

「アー……!」「アー……!」「アー……!」

ガブッ!! ブチッ……!! ボキッ……!!

肉を引きちぎり、骨を砕く音が響く。

ユウシャ「……! ……!?」

だが、激痛に襲われたユウシャは反撃することができない。



↓1 幸運判定。コンマ75以上でユウシャを助けるかもしれない人物が現れます

うおおおお首の皮一枚繋がった……。



では、キャラクター安価です。名前・年齢・職業・固有スキル・その他の特徴を記載して安価してください。

同時にコンマ判定でキャラクターの特徴を付け足します。コンマ十桁は【特に秀でたステータス】、一桁は【職業の熟練度】。

↓5まで募集。その中からユウシャを助けそうな人を1~複数選びます

寝てました。続きやります。他のキャラもそのうち出るかも。

ザシュ!!!

カースゾンビ「……!?」

突然、カースゾンビたちが次々に屠られていく。ユウシャの攻撃ではない。第三者による攻撃だ。

ユウシャ(だれ……だ……?)

ユウシャ(まぁ……助かった、から……何でも……いいか……)ガクッ……



ザナフ「……片付いたぞ」

メアリィ「おー、さんきゅーさんきゅー! やっぱりザナフは強いねー」

メアリィ「まさかこんなところでカースゾンビに会えるとはねぇ……。魔族の群れから出てきたのかな?」

ザナフ「……さぁな」

ザナフ「そんなことより……コイツを何とかした方がいい」

メアリィ「ん?」

メアリィ「のわーっ!? 死にかけの人だーっ!?」ガーン!!

ザナフ「……この傷は薬草程度ではどうしようもない。お前なら何とかできるだろう。早く助けてやってくれ」

メアリィ「んー、そりゃあ私ならできると思うけど……いいの? どんな人か分かんないんだよ?」

ザナフ「……死にかけている人間を放っておくわけにはいかない」

メアリィ「……ふーん、分かったよ」

メアリィ「ザナフは強いけど、この世界には向かない性格してるよねー。そのうち寝首かかれるよー?」

ザナフ「……そうかもな」

ザナフ「……いいから早くしてくれ」

メアリィ「はーい」



コンマ判定。コンマ十桁で【ユウシャがどれだけダメージを負ったか】を判定。高ければ高いほど後遺症が残る。コンマ一桁で【ユウシャがどのくらい寝てたか】を判定。

↓1のコンマで判定

↓2のコンマで幸運判定。コンマ50以下でユウシャではなく勇者が目覚めてしまう

モンスターにメッタメタにやられたせいで、ユウシャが山賊を皆殺しにできませんでした。すいません。代わりにザナフが皆殺しにしています。

【1ヶ月後:ビーフの片田舎】

ユウシャ「…………」

ユウシャ「ぐっ……」

ユウシャ(体……いってぇな……)

ユウシャ「……はっ!?」ガバッ!!

ユウシャ「あ……? え……」

ユウシャ「……ここは……アタシは一体……」

メアリィ「おー、起きた起きた」

ユウシャ「……何だテメー」

メアリィ「ちょいちょい……ひどくない? 恩人に向かってその言い方はさ」

ユウシャ「恩人だぁ……?」

メアリィ「覚えてないの? キミ、カースゾンビに美味しく食べられるとこだったんだよ。てかちょっと食べられてたし」

ユウシャ「……!」

ユウシャ(そうだ……アタシはゾンビ共にやられて……)

ユウシャ「……クソッ! あんな雑魚にこのアタシが……!」

メアリィ「仕方ないんじゃない? 呪い掛けられてたわけだし……しかも二つだよ? なかなか無いよそんなの」

ユウシャ「……! そうだ、呪い……!」

ユウシャ(こんなとこで寝てる場合じゃねぇ……! 早く呪いを解かねぇと……!)

ユウシャ「……!?」

バタン!!

ユウシャ(体が……動かねぇ……!?)

メアリィ「ダメだって。ちゃんと安静にしてないと」

メアリィ「ホントにヤバかったんだよ? マジで死にかけだったんだから」

メアリィ「……うん、ちゃんと説明した方がいいかもね」

ユウシャ「んだよ……!」

メアリィ「キミはね、カースゾンビに殺されたかけて1ヶ月以上寝ていたんだよ」

ユウシャ「そ、そんなに……!?」

メアリィ「それだけダメージが大きかったんだよね。で……私が治してあげたんだけど、足はどうしてもね……」

ユウシャ「あ、足……?」

見ると、ユウシャの足には痛々しいほどに包帯が巻き付けられていた。血がにじんでおり、動かそうとしても感覚が無い。自分の意思では動かせなくなってしまったようだ。

【メタ的に言うと、身体能力が7から3になりました】

ユウシャ「……! マジ、かよ……!」

メアリィ「あ、でも安心して。呪いは解いておいたから。もうあのゾンビにあってもへっちゃらだよ」

【メタ的に言うと、幸運が元の9になりました】

ユウシャ「……さっきから聞いてりゃ、お前は一体何なんだ?」

ユウシャ「何でアタシを助けた? 何でお前にそんなことができんだ?」

メアリィ「うーむ、意外と好戦的な子だね。助けたの失敗かも?」

ユウシャ「ああん……!?」

メアリィ「助けたのはね、私の意思じゃないよ。それは……」

ガチャ

ザナフ「……帰ったぞ」

メアリィ「あ! おかえりザナフー!」

メアリィ「彼がキミを助けようと決めたザナフ君だよ!」

ザナフ「……目が覚めたのか。良かったな」

ユウシャ「……何で助けたんだよ。テメーに何のメリットもねぇだろうが」

ザナフ「……目の前で死にかけている人間を助けないわけがないだろう」

ユウシャ「それは……」

ユウシャ(……まぁ、勇者ならするかもしれねぇな)

ユウシャ「……それは分かったよ。だが、何でお前みたいなガキにそんなことができんだよ」

メアリィ「失礼だなー、ガキじゃなくてメアリィだよ!」

ユウシャ「んなことはどうでもいいんだよ……!」

メアリィ「分かった分かった、ちゃんと教えるよ」

メアリィ「実は私は……賢者なんだ!」ばばーん!

ユウシャ「…………」

メアリィ「…………」

ザナフ「…………」

メアリィ「……あれ? ノーリアクション?」

ユウシャ「いや……賢者とか言われてもよく分かんねぇよ」

メアリィ「うえっ!? け、賢者をご存じない!?」

ザナフ「……そんなにメジャーな職業でもないだろう。きちんと説明してやれ」

メアリィ「うーん、そうか……。それもそうだね」

メアリィ「魔法の基本属性が十個なのは知ってるよね?」

ユウシャ「知らね」

メアリィ「」

ザナフ「……絶句してないで説明してやれ」

ユウシャ「しょうがねぇだろ。アタシは魔法なんか使わねーし」

メアリィ「はぁ……分かったよ」

メアリィ「この世界の魔法はね、基本的に十個の属性に分けられるんだ。光、闇、土、火、森、水、風、音、雷、月の十個ね」

メアリィ「基本的にはってだけで、他にも応用属性はあるんだよ。氷とか毒とか」

ユウシャ「ふーん……」

メアリィ「興味なさそうだね……。じゃあ簡単に言うよ」

メアリィ「んで、それぞれを扱う魔法使いを光魔法使いとか土魔法使いとか言うんだ。それの上位職が賢者」

ユウシャ「つまり?」

メアリィ「色んな魔法が使えるから、体も治せたし呪いも解けた」

ユウシャ「最初からそう言えよバカ」

メアリィ「うわーん! コイツ乱暴だよザナフー!」

ザナフ「……一つ聞いていいか」

メアリィ「うん!なになに?」

ザナフ「お前じゃない」

メアリィ「うわーん!」

ユウシャ(うるせぇなコイツ)

ザナフ「お前は……あんな場所で何をしていた?」

ユウシャ(……コイツは強そうだな。下手に逆らわねぇ方がいいか)

ユウシャ「……呪いを解こうとビーフに行こうとしてたんだよ」

ザナフ「……あんな山をか?」

ユウシャ「アタシにとっちゃ山越えなんて屁でもねぇ。あんなモンスターさえ現れなきゃな」

ザナフ「……嘘はついてなさそうだ」

ユウシャ「……?」

ザナフ「……不幸中の幸いと言っていいのか分からんが、お前の目的は達成したようだぞ」

ザナフ「呪いは解けたようだし、ここはビーフの片田舎だ」

ユウシャ「! そうなのか……」

ユウシャ「……じゃあもうここにいる必要はねぇな」

ユウシャ「メアリィとか言ったか。あと……ザナフか? そこの男。世話んなったな」

メアリィ「えっ、その体で出てくの?」

ユウシャ「……別に足が動かねぇだけだろ。ここにいる意味もねぇよ」

ザナフ「……いや、出ていかない方がいい」

ユウシャ「あ? 何でだよ!?」

ザナフ「この町の隣のコヨーテで、グランティア王国の第三王子の死体が発見されたんだ」

ユウシャ「……!?」

ユウシャ(しくじった……! 呪い解くのに必死で死体そのままだった!)

ザナフ「王国全体大騒ぎさ。それもそうだ、王族が殺されたわけだからな……」

ザナフ「だが、犯人の目星はついているらしくてな。人相書きが出ている」

ザナフ「…………」

ユウシャ「……な、何だよ」



↓1 幸運判定。コンマ50以下でユウシャの顔と人相書きが一致します

幸運が帰ってきたかも。

ザナフ「…………いや、何でもない」

ユウシャ「ケッ、ジロジロ見るんじゃねぇよ……」

ザナフ(人相書きとは似ていないな……。そもそも殺したのは【男】という話だから確認するまでもなかったか)

ザナフ「……そういうわけだから、ビーフの中央に行くよりここにいた方が落ち着けるんじゃないか?」

ユウシャ「……あ? アタシがいてもいいのかよ」

メアリィ「別にいいよー。大勢の方が賑やかで楽しいしー」

ユウシャ(アタシは殺人鬼なんだぞ……呑気なヤローだ)

ザナフ「……まぁ、無理矢理引き止めようとは思わん。お前の意思を尊重するさ」

ユウシャ(……どうする? 正直コイツらはまだ信用できねぇが、助けてくれたのは事実だ。ここにいた方が安全か……?)

ユウシャ(でも……なんかアタシが殺したってバレてないっぽいし、町中行っても大丈夫だろ。ベレトの野郎のところでお世話になったっていい)

ユウシャ(……その前に、アタシがこれからどうしたいか、だな)



選択してください。当座の目標決め。

1.足が動くようにリハビリする
2.まだ見ぬ地に行く
3.いっそビーフに住む
4.王都を目指す
5.その他

↓2 複数選択可

ユウシャ(……とにかく足治さなきゃ話になんねぇか。殺すのも体が資本だしな!)

ユウシャ「……おいメアリィ。アタシの足は治んのかよ」

メアリィ「足? うーん、どうかなー」

メアリィ「回復魔法掛けたんだけど、流石に限界があってさー。まずは足の怪我……骨とか肉とか皮膚とか、そういうとこがちゃんと治んなきゃダメかな。自然治癒でね」

ユウシャ(……ってことは、それまでは大人しくしてなきゃいけねぇのか)

メアリィ「ちなみに回復魔法は光属性のものが多いよ」

ユウシャ(知らねぇよ)

ユウシャ(……冷静に考えて、コイツらの世話になるしかねぇわな)

ユウシャ「……仕方ねぇ。お前らの世話になってやるよ」

メアリィ「お? ホントに?」

メアリィ「わーい! 賑やかになるぞー!」ガシッ!!

ユウシャ「いっ……!? さわんなバカ! いてぇじゃねぇかよ!」

ザナフ「……まだ体が本調子じゃないんだろう。よくそれで出ていこうとしたな……」

ユウシャ「う、うるせぇな!」

ザナフ「フッ……これからしばらくよろしくな」

ユウシャ「!」

ユウシャ「……フン、よろしくしてやるよ」

メアリィとザナフの家で厄介になることになったユウシャ。殺人鬼の人格の時に感じる初めての優しさに、少しばかり心が揺れ動いているのかもしれない。

ユウシャ(……チャンスあったらこいつら殺せるかな?)

……揺れ動いていないかもしれない。



【現在の人格乗っ取られ度】50/100



ユウシャの足が治るまで日常パートです。安価によっては日常じゃない可能性もあります。

↓3までイベント募集。ユウシャやメアリィ、ザナフなどの周りで起こるほのぼの事件からユウシャには直接関係ない世界を揺るがす大事件まで……何でもオッケー

ちょっと離席してました。続きやるぜ。

【三ヶ月後:メアリィの家】

月日は流れ。ガラの悪いユウシャだが、少しずつメアリィたちに馴染んできた。これまで一ヶ月以上殺人欲求を我慢できたことはなかったが、もう三ヶ月も人を殺していない。人間、やればできるものだ。

ユウシャ(……そういや、勇者のヤツ出てこないな)

どうやらカースゾンビにやられた時の精神的ダメージが勇者には堪えたらしい。心を休ませている段階なのだろう。

ユウシャにとっては良い兆候だが、油断は禁物だ。ひょんなことから現れたら大変なことになってしまう。早いとこ人格を乗っ取らねば。

メアリィ「ユウシャー、ご飯まだー?」

ユウシャ「うるせぇなぁ。もう少しだよ! 黙って待ってろ!」

メアリィ「はーい」

ユウシャ「ったく……」

三ヶ月も一緒にいれば、同居人がどんな人間は分かってくる。メアリィは、十代半ばで賢者という上位職についたことを除けば普通の女の子だ。無邪気で人懐っこく、関心の無いことはやらない。そして何故か薬草が好き。そんなどこにでもいるような可愛いらしい子どもだ。

メアリィ「今日のご飯はー?」

ユウシャ「カレーだよ、カレー」

……メアリィに押しつけられたせいで、ユウシャはこの家の炊事を担当することになっている。最近では料理するのがちょっと楽しみになってきた。

ユウシャ(アタシはこういう甲斐甲斐しいタイプじゃねぇのに……)

ザナフ「…………」

ユウシャ「……おい、そろそろメシできるぞ。新聞ばっか読んでねぇで手伝えや」

ザナフ「……ああ、すまない」

ザナフは顔こそ悪人だが、根っからの善人だ。ユウシャとは真逆である。

元々メアリィとは薬草を探してほしい依頼主とそれを受けた傭兵という関係性だったが、メアリィがザナフを気に入ったらしく、強引に住まわせたらしい。

……ユウシャの中では、いつも新聞を読んでいるという印象だ。

ユウシャ「新聞なんか読んで何が楽しいんだか……」

ザナフ「……何を言う。新聞は情報の宝庫だぞ。こういう世の中では特にな……」

メアリィ「なんか面白い記事あったー?」

ザナフ「……面白いかどうか分からんが、魔王軍で内紛があったようだな」

ユウシャ「ゲッ……!? それヤベー事件じゃねぇのか?」

ザナフ「そうでもない……。いくら魔王軍の中で争いが起こり、たとえば魔王の地位を狙おうとしたヤツがいたところで……魔王にとっては何の問題もないだろうな」

ユウシャ「……魔王がめっちゃ強いから、か?」

ザナフ「ああ、そうだ。魔王にとっては魔王軍の内紛など大したことないだろう」

ユウシャ(んだよそれ……そんな強いヤツに勝てるわけねぇじゃん)

ユウシャ(……やっぱあの王子殺して正解だな。『輪廻転生』繰り返したところで魔王なんか倒せねぇよ)

ユウシャ(……あ! そういやアレクと同僚殺すの忘れてたな……)

ユウシャ(……まぁいいか別に。わざわざ言いやしないだろ)

ザナフ「……!? これは……!」

ユウシャ「あ? 何だ。おもしれー事件でもあったか?」

ザナフ「……いや、これは大事件だぞ」



↓1 国の名前安価。「○○帝国」や「○○共和国」みたいに国の形態の名称もお願いします

ザナフ「……ゴーン帝国が、魔王軍に占領されたらしい」

メアリィ「うえええええっ!?」

ユウシャ「マジか……!?」

ゴーン帝国。グランティア王国と並ぶ北の大国だ。代々皇帝一族が強権を振るい、魔族に対抗するために軍事産業に力を入れている国である。

世情に疎いユウシャですら知っている……いや、ゴーン帝国のことを知らない者はいないだろう。それだけ世界に影響力のある国なのだ。

その国が魔王の支配下に落ちたというのは、世界に激震が走るニュースである。グランティア王国は第三王子が死んだだけでも大騒ぎなのに、ゴーン帝国まで陥落したとなると収拾がつかないほどの混乱に違いない。

ザナフ「……どうなってしまうんだろうな、この世界は」

ユウシャ「…………」

正直、ユウシャは魔王がどれだけ世界を支配しようとどうでもいいと思っている。自分が自分らしく生きていられれば、それでいい。

だが、ゴーン帝国まで魔族にやられたとなると……この国も安全ではないかもしれない。

ユウシャ(……もうちょっと振る舞い考えた方がいいんかね。魔王に対抗しようとかは思わねぇけどさ)

ユウシャ(人ブッ殺してぇ! ばっかり言ってられねぇのかもなぁ……)

ユウシャ「……まー、考えても仕方ねぇよ。取り敢えず食べようぜ」

ザナフ「……そうだな」

メアリィ「うんうん! ご飯の時くらいイヤなこと忘れたいよね!」

生理的欲求が満たされない事には殺人衝動なんて抱いてる暇すらないとか?

>>195
魔族が生活圏内にまで現れたら殺人して場合じゃないという感じですかね。

【別の日】

メアリィ「ふんふふーん♪」

ユウシャ「……よく飽きずに本読めるよなぁ」

メアリィ「読んでるだけじゃないよー。魔法の実験してるんだよ!」

ユウシャ「……どっちにしろアタシにはできねぇよ」

この家で働いているのは傭兵のザナフだけだ。メアリィは家で何やら魔法の実験などをしているし、ユウシャに至っては無職である。

いや……炊事や洗濯はやっているので、家事手伝いとは言えるかもしれない。

メアリィ「ユウシャも読んでみなよ。結構面白いんだよ?」

ユウシャ「……まぁ、暇だしな。ちょっと読んでみるか」ペラ……

ユウシャ(うげ……文字ばっかりじゃん。つまんねー……)ペラペラ……

ユウシャ「……ん?」ピタッ……

ユウシャ「あああああああっ!?」

メアリィ「のわっ!? どしたの!?」

ユウシャ「こ……この箱! アタシに呪い掛けやがった箱だ!」

メアリィ「え……!? こ、これ……!?」

メアリィ「これめっちゃ強い呪いの箱だよ!? これ開けちゃったの? そりゃあカースゾンビに狙われるわけだ……」

ユウシャ「ど、どういうことだよ」

メアリィ「多分、カースゾンビはこの箱の匂い……っていうか気配? 呪いの気配を感じ取って集まってきたんだよ」

メアリィ「そしたら呪いの気配がユウシャにうつったから襲ったってわけ」

ユウシャ「チッ……やっぱ開けるんじゃなかったな……」

メアリィ「ホントだよ……こんな禍々しい箱普通開けないって……」

ユウシャ「本に載ってるってことは、結構有名な箱なのか?」

メアリィ「いや、これは王立図書館から借りてるヤツだから……あんまりメジャーじゃないと思うよ。専門家じゃなきゃ知らないんじゃないかな」

メアリィ「だから作れる人も少ないと思う。私も作れるか微妙だなー……ちょっと自信ない」

ユウシャ(何でそんな箱を王子のヤツが持ってんだよ……)

ユウシャ(……もしかして、元々は王子を狙ったヤツだったのか?)

ユウシャ(……まぁ、そんなの調べようもねぇか……)

ユウシャ(でも、頭の片隅に置いていてもいいかもしれねぇ)

【また別の日】

ユウシャ「…………」

ユウシャ「……暇だな」

ユウシャは(勇者も)そこまでインドアではない。勇者はオフの日は必ずどこかに出かけていたし、ユウシャも人格が変わったのに何もしないということは無かった。

ユウシャ「どうせ暇だし、何かしてみっかな……」

何をしようか?



選択してください

1.ザナフの仕事を手伝う
2.メアリィと遊ぶ
3.家の片付けをする
4.町に出てみる
5.足のリハビリ
6.その他

↓3まで採用。複数選択可

また寝てました。みんなも寝れる時は寝てね。では続きです。

ユウシャ「……町に出るかな」

暇を持て余しているならば、町中に出て調べ物をしてもいいだろう。まだ足は動かないが、以前よりはマシになっている。一人で行ってもおそらく大丈夫だ。

ユウシャ「ちょっと出かけてくる」

メアリィ「はーい」

メアリィ「あ、だったら松葉杖ちゃんと持ってきなよ。足悪いんだし」

ユウシャ「分かったって……」

ユウシャ(よし、行くか……! 久しぶりの外出だぜ……!)



【ビーフ:町の中心部】

ユウシャ「ここが……ビーフか」



安価です。ビーフの特徴をお願いします。

<現在の特徴>
・他の町に比べ、領主の持つ力が大きい。ベレトはその領主の見習い。
・片田舎にメアリィとザナフの家がある。
・それなりに大きい町。治安は良い方。

↓3くらいまで募集

ガヤガヤガヤガヤ……

ユウシャ「へー、結構栄えてんじゃん。コヨーテの隣町ってだけでこんなに違うかねぇ……」

店主「おい、お嬢ちゃん!」

ユウシャ「あ?」

店主「牛串! 食ってくかい!?」

ユウシャ「……アタシ金ねーぞ」

店主「お、知らないのかい? この町は畜産が盛んでね、牛とか豚とかがわんさかいるんだよ」

店主「だからウチは牛串の試食やってんだ。食いな!」

ユウシャ「……いただきます」ムシャ……

ユウシャ「……うめぇ」

店主「いやー、これも今の領主様のおかげだよ!」

店主「何年か前に領主様になったお方は本当に優秀でね、この町の問題点を改善し、良いところは伸ばしてくれているんだ!」

店主「ビーフは元々畜産が一番の産業だったけど、最近はすごくてね! 他の国とも取引があるんだよ!」

店主「……まぁ、その一つのゴーン帝国があんなことになっちゃって大変なんだけどね……」ズーン……

ユウシャ(よく喋るなこのオッサン……)

ユウシャ(……そうか、ゴーン帝国が落ちたのって、そういう問題もあんだな)

店主「見たところ、お嬢ちゃんビーフに来るの初めてだね?」

店主「だったらウチの魔法オブジェクト見に行きなよ! すごいんだよ!」

ユウシャ「オブジェクト?」

【ビーフ:中心部】

ユウシャ「おおっ……こりゃ確かにスゲェ……」

店主の言う通りビーフの中心部に行くと、そこには不思議な形のオブジェクトがあった。ほのかにエメラルド色に発光しており、小さな塔のような形をしている。

ユウシャ(これ塔か……? いや、ちょっとちげーか。何だコレ?)

ユウシャ「……あ、看板ある」

オブジェクトの前には、オブジェクトの説明が書いてあった。

何でもこの魔法オブジェクトは十個の基本属性に当てはまらない魔力を宿し、いまだその属性は解明されていないらしい。

形のモデルも用途も不明だが、その見た目は見た者を圧倒するため、観光名所になっている。

ユウシャ(へー……世の中には色んなものがあるんだなぁ)

ユウシャ(……属性か。呪いって何属性なんだろ……)

ユウシャ「……!」ゾクッ……

ユウシャ(……ヤベーな。思った以上に呪い堪えてるみたいだ)

ユウシャ(……一応ここに教会あるかどうか確認しに行くか。一応な)



キャラクター安価。ビーフは大きな町なので教会はあります。その教会で交流する人々を募集。名前・年齢・職業・固有スキル・性格・教会にいる理由を記載して安価してください。

同時にコンマ判定でキャラクターの特徴を付け足します。コンマ十桁は【特に秀でたステータス】、一桁は【職業の熟練度】。

↓3まで募集

ハスター(男)
35
司祭
啓示(超常的存在とコンタクトを取れる)
温和・敬虔
職業的に

すいません、三度寝くらいしてしまいました。何てこった。では続き。

【教会】

ユウシャ「おー、でっけー」

ユウシャ「こんなにデカい教会なら呪いの一つや二つ何てことねーだろうな……」

ユウシャ(……メアリィがいりゃあ呪い解いてくれんだろうけど、やっぱ気になっちまったぜ)

ルナ『? この人呪い掛けられてるの?』クンクン

ルナ『別に呪いの匂いしないけどなぁ』

ユウシャ「あ……?」

ユウシャ「何だガキ。気安くアタシの匂いを嗅ぐんじゃねぇ、金取んぞ」

ルナ『……!?』

ルナ『わ、わたしが見えるの!?』

ユウシャ「? 見えるに決まってんだろ。バカかよ」

ルナ『……! すごーい! すごーい!』

ルナ『ハスターさんのところに報告に行こーっと!』スーッ……

ユウシャ「……行っちまった。何だったんだアイツ」

教会には賛美歌が流れている。人の数は想像していたよりも多い。

ユウシャ(熱心な信者がたくさんいるもんだな……。神に祈ったところで何になんのかね……)

ユウシャ「……せっかくだし少し休んでいくか」ドカッ……

ユウシャ「ふう……」

ユウシャ「……ん?」

「…………」フラフラ……

ユウシャ(何だアイツ……一人だけフラフラしやがって……)

「……うるさい」

ユウシャ(……ん?)

「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!」

「何が教会だ! 何が神父だ! 何が神だ! 全部デタラメだぁ!」

「だったら何でウチの妻は死んだ!? 娘は!? 息子は!? 何故だ!? 何故死んだんだよおおおおお!?」

「神神神神カミカミカミカミ……! そんなにかみさまが好きなら連れてってやるよ……!」ジャキン!!

ユウシャ(……? 何だアレ……?)

ルナ『ねねっ、お姉さん』

ユウシャ「うわビックリしたっ!?」

ルナ『お姉さんってさ、死にたくない?』

ユウシャ「はぁ? 当たり前だろ」

ユウシャ(死んでも次の周回に行けるとはいえ、まだ死にたくないに決まってんじゃねぇか)

ルナ『ふむふむ……じゃあ、しゃがんだ方が良いよ』

ユウシャ「へ?」

「うわあああああああああっ!」

ババババババババ───ッ!

フラフラとした男は、謎の機械を構えて振り回した。その機械からは玉のような物が高速で吐き出され、人々にぶつけられている。

「うわあああっ!?」「きゃあああああ!」「助けてくれええええ!」

ユウシャ「……!?」

ユウシャ(おいおい……! 何だアレ!? 人が血ぃ流して倒れていくぞ……!?)

ユウシャ「お、おい! アレ何だよ!?」

ルナ『あれはね、銃とか言う武器だよ。ゴーン帝国が開発したヤツ』

ルナ『火薬で鉄の塊を高速で撃ち出すんだってー。当たったら痛そう!』

ユウシャ「死ぬだろそんなの!」

ユウシャ(ヤベー……! こんなところで死んでたまるかよ!)

「……あ、あれ!?」ガチャガチャ

「クソ、弾切れか……!」

ユウシャ「……! 攻撃が止んだ……!」

ユウシャ(よく分かんねぇけどチャンスだな……!)

ユウシャ「なんか、武器はねぇか……!?」キョロキョロ

ハスター「……!? これは一体……!」

ユウシャ(! アイツ持ってんの……メイスか!)

ユウシャ「おい、そこのお前!」

ハスター「えっ」

ユウシャ「寄越せ!」バッ!!

ハスター「うわっ!?」

ユウシャ(頼むぜ……! 今だけは動いてくれよ、足……!)

ユウシャ「ウラァ! よく分かんねぇけど死ねや!」

「……!」

「やっぱり……神様なんていないな……」



ドゴッ!!

ハスター(……あの人は助けてくれたんですね。少々手荒ですが)

ハスター(しかし、まさかこんなことが起きてしまうとは……。早く怪我人を助けなくてはなりませんね)

ユウシャ「ヒャッハァ!」ドゴンッ!!

ハスター「……!?」

ユウシャ「アッハハハハハ! ひっさしぶりの殺しだ! たまんねぇ! たまんねぇなぁ!!」

ドゴッ!! ドゴッ!! ガッ!! ドゴッ!! ドゴンッ!!

ユウシャ「はぁ……はぁ……」

ユウシャ「ふう……。我慢しまくっての殺しも悪くねぇな! クセになりそうだぜ!」

ハスター「…………」

ルナ『…………』

モブたち「…………」

ユウシャ「……あっ」

【教会:司祭室】

ユウシャ「いやー、わりぃな! 誤魔化してくれて助かったぜ」

ハスター「いえいえ、助けられたのはこちらですよ」

ハスター「あなたがいなければ、どれだけの被害が出ていたか……本当にありがとうございます」

ルナ『ありがとー!』

ユウシャ「しっかし……モブ共を誤魔化すのは簡単だったけど、警察のヤツらはしつこかったなー」

ハスター「はは……仕方ありませんよ。彼らはそれは仕事ですからね」

ハスター「……そこで、代わりと言ってはなんですが……」

ユウシャ「……何だよ、言うこと聞けってか?」

ハスター「そこまでは言いませんよ。少しお願いを聞いてほしいだけです」

ユウシャ「……まぁ、仕方ねぇか。聞いてやるよ」

ユウシャ「つまんねぇこと言ったらブッ殺すかもしれねぇけどな」

ハスター「はは、それは怖いな」

ハスター「では……単刀直入に言います」

ハスター「───ゴーストハンターになりませんか?」

ユウシャ「……は?」

ハスター「ゴーストハンター……つまり、未練を捨て切れない幽霊を消す職業になってはいただけないでしょうか?」

ユウシャ「……待て待て待て。ツッコミどころが多すぎるぞ」

ユウシャ「そもそもゴーストだぁ? 幽霊? そんなものいるのかよ」

ハスター「もちろん。幽霊だってモンスターの一種ですよ」

ハスター「死してなお未練を捨て切れない人間がモンスター化した姿、それが幽霊です」

ユウシャ「……まぁ、そこは信じるよ。疑っても仕方ねぇ」

ユウシャ「でも、何でアタシがゴーストハンターになれんだよ。幽霊なんか見たことねぇぞ」

ハスター「……おや、分かっていなかったのですか」

ユウシャ「?」

ハスター「ここにいる彼女……ルナは、幽霊ですよ」

ユウシャ「……は?」

ルナ『幽霊でーす☆』

ユウシャ「……マジ?」

ルナ『マジでーす☆ 足透けてるでしょ?』

ユウシャ「うおっ、ホントだ! マジかよ……!?」

ハスター「あなたは……先天的か後天的かは分かりませんが、幽霊が見える体質なんですよ」

ハスター「司祭のスキルがあれば幽霊の実体化もある程度は可能ですが……限度がありましてね」

ハスター「私やあなたのように幽霊を見ることができる者がゴーストハンターになった方が都合が良いんです」

ユウシャ「……つまりは、スカウトってことかよ」

ハスター「そういうことです。あなたには素質がある……このチャンスを逃したくないのです」

ハスター「ただ、ゴーストハンターになるからには殺人活動は止めていただきますけどね」

ユウシャ「えええええっ!?」ガーン!!

ルナ『そんなに?』

ハスター「殺人を繰り返していたら、きっと誰かは幽霊になります。そうしたらその幽霊を倒さなきゃいけません。そんなくだらないことは無いですよ」

ハスター「……それに、この町は比較的治安が良いですからね。殺人なんて滅多に起きません。ここでは止めた方が良いですよ」

ユウシャ「……いやに親切だな。裏でもあんじゃねぇか?」

ハスター「ええ、ありますよ。あなたにゴーストハンターになってほしい、という裏がね」

ユウシャ「…………」

ユウシャ「…………」

ユウシャ(……殺人鬼の人格で、こんなに必要とされたことはねぇな。悪い気分はしないぜ)

ユウシャ(だけど、ゴーストハンターかぁ……殺人止めなきゃいけねぇのはなぁ……)

ユウシャ(……ちょっと考えてもいいかもな。ちょっとだけ)

ユウシャ(……しかし、幽霊か。今までアタシ見えたことなかったけどな)

ユウシャ(アタシが殺したヤツも幽霊になったりしてんのかねぇ……)

ハスター「……今日決める必要はありません。帰ってもらって構いませんよ」

ハスター「それに、強制するつもりもありません。気が向いたら来てください」

ユウシャ「……ああ、考えておくよ」

ハスター「! 本当ですか……!」

ユウシャ「……そういや、コイツは倒さなくていいのか?」

ルナ『!?』

ハスター「ああ、彼女は良いんです。色々事情がありましてね」

ユウシャ「ふーん……」

ユウシャ「……じゃあな」

ハスター「ええ、また」

ルナ『ばいばーい!』

ユウシャ(……ちょっと寄るつもりだったのに、何だか変な流れになっちまったな)

ユウシャ(……帰るか)

【メアリィの家】

ユウシャ「帰ったぞー」ガチャ

メアリィ「おかえりー!」黒こげ

ユウシャ「……何でお前焦げてんの?」

メアリィ「魔法の実験に失敗しちゃって……」テヘッ

ユウシャ「魔法ねぇ……」

ユウシャ(そういやコイツって賢者なんだよなぁ……幽霊も見えんのかな)

ユウシャ(……というか)

ユウシャ「なぁ」

メアリィ「ん?」

ユウシャ「ぶっちゃけ賢者って何ができんの?」

メアリィ「……!」

メアリィ「……ふ、ふふふ……」

ユウシャ「な、何だよ……」

メアリィ「遂に……遂にだね! 遂にユウシャも魔法に興味が出てきたんだね!」

ユウシャ「えっ」

メアリィ「嬉しいなー! ユウシャが魔法を好きになってくれたー!」

ユウシャ「そうは言ってねぇよ」

メアリィ「よーし、魔法のことをいっぱい教えてあげるね! まずは賢者からだよね!」

ユウシャ「聞けよ」

メアリィ「前も言ったけどさ、魔法を覚える時は基本的には一つの属性を専門にするんだ。光属性だったら光魔法使い、闇属性だったら闇魔法使いみたいに」

メアリィ「その魔法をどんどん極めて……正確に言えば職業の熟練度をどんどん上げると、上位職になれるんだ」

メアリィ「例えば……月魔法使いの上位職だったら占星術師とか天文学者とかね。でも上位職っていっぱいあるし、どんどん増えていくから分かんないんだよなぁ……」

メアリィ「で、賢者はどの魔法使いにもある上位職なの。そして、なるのが難しい。属性を二つ以上極める必要があるんだ」

ユウシャ「……お前は極めてんのか」

メアリィ「もっちろん!」



↓1 コンマ一桁判定。メアリィが何個の属性を極めてるのか。1が出た場合はその他の属性を極めてます

メアリィが1+その他の属性を極めていることが決まったところで今日はここまでです。昨日ここまでやるつもりでした。

現在色んなフラグが建っています。まだ大丈夫だと思いますが、ウッカリすると死んじゃうので気をつけてください。ではまた明日。

今日は起きてたぜ。今さらですが、メアリィは賢者なのは魔法使いの熟練度がマックスだからです。一応。では続き。

メアリィ「私は月魔法使いであり、太陽魔法使いなんだ!」

メアリィ「ほら、ユウシャの呪いを解いたのは月魔法で、ユウシャの足治したのは太陽魔法だよ」

メアリィ「星系の魔法って結構あって、その中でも太陽魔法は月魔法と相性バツグンなんだ!」

ユウシャ「ふーん」

メアリィ「あれ!? なんか興味なさげ!」

ユウシャ「興味ねぇもん」

メアリィ「そっちが聞いてきたんじゃん!」

ユウシャ「アタシは賢者ってどんなことできんのか気になっただけだよ。魔法のこと聞いたって、アタシ魔法使えないし」

メアリィ「むー……」

メアリィ「あ、そうだ! そんなユウシャにプレゼント!」ゴソゴソ

メアリィ「じゃじゃーん!」

ユウシャ「? 何だそれ」

メアリィ「これはメアリィ特製のお守り! 持っていると魔力がどんどん湧いてくる!」

メアリィ「具体的に言うと魔力が+5されるよ!」

ユウシャ「マジかよ!? スゲーじゃねぇか!」

メアリィ「あ、でも一度使ったら効力無くなっちゃうけどね」

ユウシャ「何だよ……。でもまぁ、一度使えるだけでも儲けモンか。ありがたく使わせてもらうぜ」バシッ

メアリィ「あっ! もう……まだあげるって言ってないのに……。別にいいけどさぁ」

ワイワイワイワイ……

ザナフ「…………」ガチャ

ザナフ「……楽しそうだな」

メアリィ「あ、ザナフおかえりー」

ユウシャ「あ? 別に楽しそうじゃねぇだろ」

ザナフ「フフ……お前も打ち解けてきたな……」

ユウシャ「なっ……!」

ユウシャ「き、気持ち悪りぃこと言うんじゃねぇよ!」ブン!!

ザナフ「おっと……!」

ユウシャ「相変わらずお前のモップ攻撃は信じられないくらい正確無比だな……」

ユウシャ「…………」

ザナフ「……どうした?」

ユウシャ「何かあったのか?」

ザナフ「…………何も無いさ」

ユウシャ「ウソつくんじゃねぇ。ガキのメアリィは騙せてもアタシは騙せねぇぞ」

メアリィ「ちょっと! 私だって分かるよー!」

メアリィ「何かあったの? ザナフ」

ザナフ「…………」

ザナフ「……実はな……」



選択してください。何かしらの問題が発生しています。

コンマ偶数:ザナフが王都に召集された
コンマ奇数:メアリィが王都に召集された
コンマゾロ目:ビーフ町民の疎開が計画されている

↓1

コンマ偶数により、ザナフが召集されました。

ザナフ「……さっき王都からの使者が俺を訪ねてきてな」

ザナフ「……王国軍が俺を召集した」

ユウシャ「はぁ? 何でお前なんか呼ぶんだよ!」

ザナフ「……あいつらは俺の固有スキルを必要としているんだ」

ザナフ「俺の固有スキルは『嘘発見器』と言ってな……相手の嘘を見抜く力を持つんだ」

ユウシャ「何ぃ!?」

ユウシャ(おいおいおいおい……! アタシにとって一番危険なスキルじゃねぇか! 敵がこんな近くにいたとはな!)

ザナフ「軍は、コヨーテで第三王子を殺した犯人の捜索に躍起になっている。俺のような外部の人間の力を借りてまで犯人を見つけようとしているんだ」

ザナフ「……俺は以前このスキルで王国の官憲を手助けしたことがあってな。そいつらが俺を推薦したんだろう」

ザナフ「もちろん、俺以外にも犯人を見つけられる能力を持つ奴らが集められているんだろうな……」

ユウシャ(うおーっ! ヤッベー! アタシ絶体絶命じゃん!)

ユウシャ(何とかしねーとなぁ……!)

メアリィ「……行くの?」

ザナフ「行かないという選択肢は無いな……。王様直々の命令だ、断れないさ」

メアリィ「むー……王都遠いのになー」

ザナフ「……まぁ、仕方ないさ」

ユウシャ「……え? メアリィも行くのかよ?」

メアリィ「? あったりまえじゃん! ザナフとユウシャと旅行旅行!」

ユウシャ「えっ、アタシも行くの!?」

メアリィ「えっ、来ないの?」

ユウシャ「ええーっ、めんどくせーな……」

ザナフ「……俺としては正直来てほしいところだな」

ザナフ「いくら治安が良いとはいえ、ゴーン帝国が陥落して不穏な状況だからな……。女を一人残して出かけるのは危険だ」

ザナフ「今日も、中央の教会でゴーン帝国に家族を残した男が暴れたらしいしな」

ユウシャ(そういう理由だったのか)

ザナフ「……どうする? 行きたくないならば、仕方ないが」

ユウシャ「…………」

ユウシャ(行きたくはねーけど……これ放っておくのヤベーよな?)

ユウシャ(全国からアタシ捕まえるために人材集まられたら、流石のアタシだって本当に捕まる……いや、処刑される……!)

ユウシャ(……どうすっかな)



選択してください。

1.全員皆殺しだ!→ユウシャを犯人だと見抜く奴ら皆殺しルート
2.ヤッベー逃げなきゃ!→王都に向かいつつそのまま逃走ルート
3.考えるのめんどくせー!→ビーフの片田舎に留まりルート

↓2

3選択

ユウシャ「…………」

ユウシャ(……考えるのめんどくせー!)

ユウシャ(まぁ、なるようになるだろ! わざわざ王都に行く必要もねぇや!)

ユウシャ「いや、アタシはここにいるよ。メンドイし」

ザナフ「……一人で大丈夫か?」

ユウシャ「だいじょーぶだいじょーぶ。アタシ強いし」

メアリィ「……本当に大丈夫? 朝起きれる?」

ユウシャ「母親みてーなこと言うなよ! 大丈夫だっての」

ザナフ「……そうか。お前がそう言うなら強制はしない」

ザナフ「では、俺とメアリィは三日後に出発する。後のことはよろしく頼むぞ」

ユウシャ「はいはい、分かったよ」

【三日後】

メアリィ「じゃーねー! ちゃんとお留守番するんだよー!」

ザナフ「……最長で一か月ほど帰ってこないと思うが、よろしくな」



ユウシャ「……ったく、やっと行きやがった」

ユウシャ「……こう見ると、一人でこの家は広いかもな」

ユウシャ「……何か今のまるでアタシが寂しいみたいじゃねぇか。そんなわけねぇだろ!」

ユウシャ「あいつらが帰ってくるまで、好き勝手やらせてもらうぜ……!」

ユウシャ「……まずはメシでも作るか」

ザナフとメアリィが留守の間、メアリィの家を任されたユウシャ。彼女のスローライフ……のようなものが始まるかもしれない。



久しぶりの勇者が出てくるかどうか判定。

↓1 コンマ30以下で勇者の人格が登場

全然勇者の人格現れませんねぇ。

【次の日】

ユウシャ「……朝か」むっくり

ユウシャ「……そういや全然勇者のヤツ出てこねぇな。死んじまったのか?」

ユウシャ「だとしたらアタシ的にはラッキーだなぁ。アレだ、不幸中の幸いってヤツだな!」

ユウシャ「…………」

ユウシャ「暇だな。何すっかなー」



自由安価。これからのユウシャの行動を安価してください。「○○に会う」「○○をする」など。なお、基本的にビーフからは出られません。付近だったら良いけど。

↓3まで

気がついたら寝てました。続きやります。まずは教会に行くぜ。

ユウシャ「……暇だし、教会にでも行ってやるか」

【教会】

ユウシャ「……あれ、やってねぇじゃん」

ユウシャ(……お、貼り紙あるな。なになに……ほーん、修理するまでしばらく休むのか)

ユウシャ(あ、教会への募金箱とかあんじゃん。隣は怪我人へのお見舞い金か……)

ユウシャ(教会はやってねぇのに、募金に来てるヤツが結構いるな。偉いもんだねぇ)

ユウシャ(アタシはもちろんやらねぇ)

ユウシャ「…………」

ユウシャ「邪魔するぜー」ガチャ

ルナ『ありゃ? ユウシャだー』

ハスター「おや、来てくれたんですね」

ハスター「あ、でも……今ウチは教会としては使えませんよ。表に貼り紙を出していたはずですが」

ユウシャ「関係ねぇよ。アタシは別に祈りに来たわけじゃねぇからな」

ユウシャ「暇だから遊びに来てやったんだ」

ハスター「そ、そうですか……」

ユウシャ「…………」ジー……

ルナ『? どしたの?』

ユウシャ「……おりゃ」ムニ

ルナ『!?』

ユウシャ「おお……触れんだな」

ルナ『い、痛い! 何でほっぺたつまむの!?』

ユウシャ「いや、幽霊って触れんかなーと思ってな。意外と触れるもんなのか」

ハスター(……普通は幽霊に触れることはできない。仮に触れられても、具合が悪くなったりなどの影響があります)

ハスター(ですが、ユウシャさんはそれが無い……。やはり彼女は逸材だ……!)

ハスター(……でも……)

ユウシャ「アッハッハッハッ! うりゃうりゃ! アッハッハッハッ!」

ハスター「……あの、そろそろ頬を放してあげてください。危ないですよ」

ユウシャ「あ? 大丈夫だよ、ちぎりやしねーって」

ハスター「いえ……危ないのはあなたです」

ユウシャ「は?」

ルナ『…………』ゴゴゴ……!!

ユウシャ「……!」

ユウシャ「何だよ、怒ったのか? 悪かったって」

ルナ『……許さない』スッ……

ルナは静かに手をかざし、ユウシャの方に向けた。

ドクン……!!

ユウシャ「……!?」

ユウシャ(こ、この感じ……! 呪いか……!?)

ユウシャ(チクショウ……! こいつ呪い使えんのか……!)

ユウシャ(この……! この野郎……!)





ユウシャ「わたくしに向かって一体どのような呪いを掛けたのですか!?」

ハスター「」

ルナ『』

ユウシャ「……あら?」

ユウシャ「い、いえ、あら? じゃないですわ! この口調もおかしい!」

ユウシャ「わ、わたくし、どうなってしまったのですか!?」

ハスター「ふ、ふふふ……」

ハスター「の、呪いですよ。ルナのイタズラですね」

ユウシャ「こ、これがですの!?」

ルナ『……お嬢様口調にしてやった。ざまぁみろ』

ユウシャ「ルナの口調も変わっていませんこと!?」

ハスター「ルナは気分屋なんですよ。ふ、ふふふ……」

ハスター「あはははは! あのユウシャさんがお嬢様か! あはははははは!」

ユウシャ「笑わないでくださる!? ブチ殺しますわよ!?」

ハスター「あはははは……! す、すいません、ギャップがすごくて……ふふ」

ユウシャ「ちょ、ちょっとルナ! 早く呪いを解きなさい!」

ルナ『いーやだ!』プイッ

ユウシャ「は、ハスター! あなたなら呪いを解けるでしょう!? 早く解きなさい!」

ハスター「ふふふ……た、確かに私なら可能ですね」

ハスター「うーん、でも……」

ユウシャ「な、何ですの!? 解かないつもりですの!?」

ユウシャ(メアリィが帰ってくるまで約一ヶ月……それまでずっとこの口調ですの!? イヤですわ!)

ハスター「いえいえ、そういうわけではなく……」

ハスター「取引しませんか?」

ユウシャ「……取引?」

ハスター「えぇ」

ハスター「先日起きた事件の犯人……彼はゴーン帝国から仕事でこちらに来ていたようなのですが、新聞でゴーン帝国が滅んだことを知り絶望し、あの事件を起こしたらしいのです」

ユウシャ「……そのようなことを言っておりましたわね」

ハスター「あのような事件は、ビーフだけでなく他の町でも起こっています」

ユウシャ「……!」

ユウシャ「……全員ゴーン帝国に家族などがいたと?」

ハスター「ええ……。王国は事態を重く捉えており、一刻も早くゴーン帝国が陥落した経緯を把握しなければならないと考えています」

ハスター「そこで、王国は町々に帝国への派遣団を要請しました。ビーフも帝国の現状を把握するための派遣団を結成しています」

ハスター「ユウシャさんも参加しませんか?」

ユウシャ「!? な、何をおっしゃってますの!?」

ハスター「私はゴーストハンターとして召集されました。帝国には多くのゴーストがいると思われますからね……」

ハスター「あなたはゴーストハンターとしての力もあるし、単純に強いです。派遣団への参加資格はありますよ」

ハスター「その見返りに、呪いを解きましょう」

ユウシャ「そ、そんな……わたくしは……」

ハスター「……もしかして、断ろうとしています?」

ユウシャ「当然ですわ!」

ハスター「そうですか……残念だなぁ……」

ハスター「では、あなたも警察に突き出さなければなりませんね」

ユウシャ「……!?」

ハスター「あなたが殺人を繰り返していることはあなた自身から聞きましたからね。きっと叩けばホコリが出るでしょう」

ユウシャ(ホコリどころかもっと大きいゴミが出ますわ!)

ハスター「一応言っておきますが、ここで私を殺しても無駄ですよ。その場合は警察に連絡が行くように手筈は整えています」

ユウシャ「くっ……!」

ハスター「……でも、悪いことだけでは無いと思いますよ?」

ハスター「ゴーン帝国に行く道のりは平坦ではありませんからね。途中で山賊などに襲われることもあるでしょう」

ハスター「帝国内でも魔族の言いなりになっている人間と交戦することになるかもしれません」

ハスター「そういう人たちは殺し放題ですよ? 魔族は当然殺し放題ですし」

ユウシャ「…………」

ユウシャ(……そう考えると美味しい話かもしれませんわね)

ユウシャ「……分かりました! 分かりましたわよ! でも条件がありますわ!」

ユウシャ「わたくしは足を悪くしていますの。まずはこれを何とかしてくれなければ話になりませんわ!」

ハスター「足を……?」



コンマ二桁判定。

↓1 コンマ40以上で足の負傷が治ります。以下の場合はそれを補助する何かをハスターが紹介してくれます

ハスター「……なるほど、これは私にも治せないな……」

ユウシャ「! それならわたくしには何もできませんわね!」

ハスター「では、私が魔装具の職人を紹介しましょう。心当たりがあります。きっと足を良い具合にしてくれますよ」

ユウシャ「うぐっ……!」

ユウシャ「ふ、ふん! もし、もしも良い具合だったら考えてやってもいいですわ!」

ユウシャ「次は、わたくしの武器を用意しなさい! 上等な剣をね!」

ハスター「ええ、分かりました」

ユウシャ「後は、この喋り方を何とかしてくれませんこと!?」

ハスター「それは……全てが終わってから、ですかね」

ユウシャ「むっ……!」

ハスター「では……派遣団に参加していただけますね?」ニッコリ

ユウシャ「……最低! 最低ですわ! 神父とは到底思えません!」

ユウシャ「地獄に落ちてしまいなさいっ!」

タッタッタッ……

ルナ『……行っちゃった。いいの? 追わなくて』

ハスター「ええ。あの反応なら受けてくれるでしょう」

ルナ『わっかんないなー。確かにユウシャは面白いけどさー、ぶっちゃけタダの殺人鬼でしょ?』

ルナ『何としてもゴーストハンターにしたい理由でもあるの?』

ルナ『それとも……ユウシャを自分の目のつくところに置いておきたいの?』

ハスター「…………」

ハスター「……私にも、色々とあるのです。詮索は無しですよ、ルナ」

ハスター「せっかく久しぶりに結界の外に出してあげようとしているのですから……」

ルナ『……はーい。分かったよ。もう聞きませーん!』

ハスター「…………」

ハスター(ユウシャさん……期待していますよ)



キャラクター安価。今からユウシャはゴーン帝国へのビーフ派遣団に参加します。人数は大体三十人ほど。現在決まってる参加者はユウシャ・ハスター(・ルナ)。

その中にいるキャラクターの名前・性別・年齢・職業・性格・特徴を安価してください。性格や特徴の欄はあまり長すぎない方がいいかなぁと思います。

同時にコンマ判定でキャラクターの特徴を付け足します。コンマ十桁は【特に秀でたステータス】、一桁は【職業の熟練度】。熟練度が10だと上位職に。

ついでに、このレスのコンマが30以上でビーフの領主が参加。50以上でベレトもついてくる。80以上だとアレクも参戦。

↓5まで

【それからしばらくして:ビーフ中央広場】

ユウシャ「はぁ~~~…………」

ハスター「浮かない顔ですね」

ユウシャ「当たり前ですわ。こっちは不本意なんですから」

ハスター「……不本意なのは仕方ないと思いますが、あまり表には出さないでくださいね」

ハスター「参加している人の多くが志願して派遣団に入った真面目な方々なので、不真面目な態度だと気を悪くするかもしれません」

ユウシャ「分かりましたわよ……」

ハスター「……ですが、この派遣団にはなかなかどうして個性的な方が多いようですね」

ユウシャ「え?」



ハツモト「…………」

ジャコ「あ、どーもどーも! ジャコって言いま~す。ヨロシクで~す☆」

ハツモト「…………どうも」

ジャコ「ちょっとちょっと~! ノリ悪いよ~! もっとバイブス上げてこ~!」

ローレンス「フン……やかましいガキだ」

ローレンス「ビーフの領主も何を考えているのか……こんなガキ共を参加させるなど……」

シャリー「ねねっ、おじーさん」

ローレンス「……ん、どうした」

シャリー「だっこして!」

ローレンス「……ああ、いいだろう」

ヌアザ「フフ、面白い人たちだなぁ……」

ヌアザ「ねぇ、そう思いません……?」

ハツモト「…………そうですね」

ユウシャ「厄介そうですわね」

ルナ『……それユウシャが言うの?』

ユウシャ「あっ! ルナいましたのね!?」

ユウシャ「そろそろ呪いを解いてくださりませんこと……!?」ゴゴゴ……!!

ハスター「止めてしまうんですか? 見ていて楽しいのに」

ユウシャ「何か言いまして……?」ギロッ!!

ハスター「……あ、あはは」

ルナ『むー、仕方ないなぁ……』

ルナ『えいっ!』バッ……!!

ドクン……!!

ユウシャ「……!」

ユウシャ「…………あー、あ、あ……」

ユウシャ「……ヘッヘッヘッ、やーっと戻ったぜ。やっとなぁ……」

ユウシャ「やっぱりアタシはこの喋り方じゃねぇとなぁ……!」

ハスター「あはは……」

ハスター「そういえば、足はどうです?」

ユウシャ「ん? ああ……最高の気分だ」

ユウシャ「今までのように自由に動かせる。マジで助かるぜ」

ユウシャ「それに、他にも色々効果があってなぁ……!」



安価です。現在ユウシャの足には魔装具が付けられています。身体能力を元に戻すだけでなく、他にも効果があります。その効果を安価してください。

↓3まで募集。コンマ50以上のものを採用。全部50以下だった場合は、その中で一番コンマの高いものを採用

全部採用だ、スゲェ!

【回想:魔装具屋】

魔装具職人「こ、これでピッタリだと思いますよ」

ユウシャ「……おおっ、スゲェな! 足動くよ!」

魔装具職人「ヒ、ヒヒ……もちろんですとも。これは太陽魔法と森魔法を掛け合わせて人間族の治癒能力を底上げして光魔法で動きを補正しt」

ユウシャ「あー分かった分かったなるほどね」

魔装具職人「そ、それだけじゃないんです! この魔装具には様々な効果があるんですよ!」

魔装具職人「例えばゴーストへの特攻効果! 月魔法を込めた金属を使っているのでユウシャさんがゴースト系の相手と戦う時は攻撃力が膨れ上がります!」

ユウシャ「……お前それハスターに言われて付けたろ」

魔装具職人「後は火魔法を応用した脚力効果! 筋肉や神経などを刺激して跳躍力を上げます! 3メートルくらい飛べますよ!」

魔装具職人「それと光魔法や森魔法、火魔法などを使っている副産物として成長促進効果もあります!」

ユウシャ「無視すんな」ガスッ

魔装具職人「あ痛ッ!」

魔装具職人「ありがとうございます!」

ユウシャ「キモい」ゴスッ

魔装具職人「ありがとうございます!」

ユウシャ「───と、まぁそういうわけなんだよ」

ユウシャ「アイツふざけた眼鏡だったけど、職人としては優秀だな」

ハスター(……彼、少しばかりMの気質がありますからねぇ)

ハスター「剣の方はどうでしょう? 教会に古くから伝わる剣を選びましたが……」

ユウシャ「ああ……これな……」

ユウシャ「コイツぁよく斬れるぜ……」ニヤリ……

ハスター「……!」

ハスター(何と恐ろしい笑顔……! これが彼女の本性か……!)



隊長「えー……どうやら全員集まったようだな!」

隊長「俺は王国派遣団ビーフ部隊を指揮する隊長だ! よろしく頼むぞ!」

隊長「さて、今回の任務だが……我々は今からゴーン帝国に向かい、帝国の現状を調査する」

隊長「帝国は魔王軍の手に落ちている。調査は相当困難を極めるだろう。正直……ここの何人が生き残れるのか分からない」

ユウシャ(……えっ、そういう感じなの?)

隊長「だが、俺は敢えて言おう! 我々の最優先事項は生き残ることだと!」

隊長「俺たちは必ず生きて帰る! 生きて帝国の現状を少しでも解明するんだ!」

「ウオオオオオオ!!」

ヌアザ「やる気満々ですねぇ……」

ジャコ「ゴーン帝国って女の子いるかな?」

シャリー「眠くなってきた……」

ローレンス「フン、腕がなるわい……!」

ハツモト「…………」

ハスター「どうなることやら……」

ルナ『久しぶりの外だー! たのしーい!』



ユウシャ「……仕方ねぇ。ここまで来たら乗りかかった船だ」

ユウシャ「ゴーン帝国に行って……殺して殺して殺しまくってやるよぉ……!」



安価です。ゴーン帝国に向かう道中で起こるイベントを安価してください。ちなみに現時点で「山賊との戦闘(勝ち確)」のイベントは決定しているので、それ以外で。

↓3まで

今回はここまで。次回からゴーン帝国編。ゴーン帝国は結構難易度高めです。

果たして何人生き残るのか。ユウシャは無事に帰れるのか。それとも輪廻転生してしまうのか。乞うご期待。また明日です。

おはようございます(遅い)。やっていきます!

【ビーフ郊外:ゴーン帝国へと続く草原】

一行は北に向かう。目指すは、魔王軍の手に落ちたゴーン帝国。彼らは、ゴーン帝国の現状を調査しに向かっているのである。

隊長「皆! 気を緩めるな! いつ何が現れるか分からないからな!」

隊長含め騎士十数名は、必要な物資を乗せた荷馬車を囲んで歩く。その他の人は、荷馬車にて待機。代わりに、山賊などに襲撃された時は彼らが出陣することとなっている。

ユウシャ「はぁ~……ダリィ~……」

ハスター「……ユウシャさん、そういう発言は慎んでくださいよ」

ユウシャ「しょうがねぇだろ。暇なんだからよ」

ハスター「じゃあ……隊長たちと一緒に歩いたらどうです?」

ユウシャ「イヤに決まってんだろ。足悪いんだから」

ルナ『魔装具付けてもらってるのに?』

ジャコ「ヘイヘイ! キミ、ユウシャちゃんって言うの? 暇なら、オレと一緒にちょっと喋らない?」

ユウシャ「うるせぇな。タマ握り潰すぞ」

ジャコ「ヒィッ!」

ローレンス「ハッハッハッ! なかなか豪気なお嬢さんだ!」

ヌアザ「見た目は可愛いのに、中身はもったいないねぇ~」

ユウシャ「おいおい、何言ってんだよ。アタシはナカの具合も良いって評判だぜ」

シャリー「? どういういみ?」

ローレンス「皆目見当もつかん」

ジャコ「おっと、それならお兄さんが教えてあげよう!」

ローレンス「破ッ!」ドゴッ!!

ジャコ「ごほっ!」

ジャコ「ほ、本気で殴ることなくない!?」

ハスター「……賢明な判断です、ローレンスさん」

ヌアザ「……これってぼくが悪いのかなぁ?」

「……隊長、荷馬車から不真面目な会話が聞こえてきます!」

隊長「……まぁ、友好関係を築くのは悪くない、と思うぞ」

隊長(……しかし、確かに妙だ)

隊長(この派遣団には警察、憲兵、自警団、騎士団の人間以外にも能力の高い人物をスカウトするとは言っていたが……)

隊長(本当に彼らが……?)

隊長「……!」

隊長「総員、警戒せよ!」

隊長「……盗賊団だ!」

隊長が声を上げた瞬間、草原から突然何十人もの黒ずくめの男たちが現れた。全員顔を頭巾で覆い、何かしらの武器を持っている。

隊長(これは……タダのゴロツキではないな。訓練された盗賊団だ)

隊長(どこかで派遣団のことを知って待ち伏せしていたか……!)

ヌアザ「おー……本当にいるもんだねぇ、盗賊って」

ローレンス「よく分かったな、隊長」

隊長「俺の固有スキルは『魔力感知』だ。草原に誰もいないのに魔力が流れていたから分かったんだ」

ハスター「……月属性の隠密魔法ですか」

隊長「ああ……。思ったよりも手練れかもしれん……!」

隊長「皆、気を引き締めてくれ! まずは落ち着いて現状を───!」



ユウシャ「ヒャッハー! あいつら敵だよなぁ!?」

ユウシャ「アタシが全員ブッ殺してやるよぉ!」

ピョーン!!

全員「!?」

ユウシャは跳躍する。魔装具によって強化された脚力は、彼女を簡単に盗賊団の元へと到着させる。

「!?」

「お、おい……! 何だこの女!?」

「あの荷馬車から3メートルはあるぞ……!?」

ユウシャ「よぉ……盗賊共」

ユウシャ「アタシに殺される準備はできてるか?」ニヤ……

「……!」ゾクッ……!!

「ひ、怯むな! やっちまえ!」

「う、うおおおおおおっ!」

数人の盗賊がユウシャに襲いかかる。だが……

「ぎゃあああああっ!」

ユウシャは剣を振り回し、盗賊たちを薙ぎ払う。そして、腹を突き刺し、胸を斬り裂き、頭を吹き飛ばす。

ユウシャ「アッハハハハハ! いいねぇいいねぇ! もっと来いよぉ!」



ジャコ「こ……怖え~!」

ローレンス「ふむ……なかなかの強者だ。人は見かけによらないものだな」

ヌアザ「……あれ?」

ハスター「どうしました?」

ヌアザ「シャリーちゃん、隣の人は?」

シャリー「ん?」

シャリー「ゆーしゃのそばにいるよ?」



ユウシャ「アハハハハ! オラオラどうしたぁ!? そんなモンかよ盗賊!」

「このクソアマがぁ……! 死ねぇ!」

ユウシャ「……!」

ユウシャ(ヤベッ……これ避けられねぇ……!)

……ズブッ!!

ユウシャ「……お?」

「ガハッ……!」

ユウシャに攻撃しようとした盗賊に、鋭い剣が突き刺さる。その持ち主は……

ユウシャ「……アタシを助けたつもりかよ?」

ハツモト「…………」

ハツモト「……そういうわけじゃないよ。ただ……」

ハツモト「……俺にもヤらせろよ」

ユウシャ「!」

ユウシャ「ク……ククク……!」

ユウシャ「いいねぇ……! アンタもコッチ側かよ!」

ユウシャ「じゃあヤり合おうぜ! お互いになぁ!」

ローレンス「……あやつめ、いつの間に……」

ハスター「スキルか、はたまた魔法か……。分かりませんが、一瞬で移動したのでしょうね」

ヌアザ「彼も戦闘狂だったとはねぇ……」

ジャコ「ちぇっ、何だよ……みんな真面目にやりやがって……」

ジャコ「そのせいでオレの獲物が減っちまうじゃねぇかよ!」パチンッ!!

ジャコが指を鳴らすと、突然荷馬車の周りに十数頭のオオカミが現れた。

隊長「……!?」

「た、隊長……! これは……!」

ジャコ「ヤれ」

オオカミたち「ガルルルルルル……!」

ジャコの号令で、一斉にオオカミたちが盗賊団に襲いかかる。それもユウシャやハツモトの攻撃範囲に入らないようにしながら、周りの盗賊たちに噛み付いていく。

隊長「じゃ、ジャコ君! このオオカミたちは何だ!? 聞いていないぞ!」

ジャコ「え? オレ、ビーストテイマーだぞ? オオカミくらい扱えるって」

ジャコ「オオカミ以外にも色々隠し玉あるからよろしくな!」

隊長「そ、そうではなく……! きちんと申告しろと……!」

ヌアザ「あ、隊長危ない」

パシッ!!

すんでのところで、ヌアザが矢を掴んで止める。少しでも遅ければ、隊長の眉間を貫いていたことだろう。

隊長「うおっ……!?」

ハスター「……見つけました。敵はあの場所です。隠密で身を隠していますが……」

ローレンス「任せろ。大体の位置が分かれば、こっちのものだ」ヒュン……!!

そう言うが早いか、ローレンスは凄まじいスピードで敵の位置まで辿り着く。

「……!? 速っ……!」

ローレンス「フンッ!」バキッ!!

矢を放った盗賊は、ローレンスの存在に気づいた瞬間に首の骨を折られた。

ローレンス「……ほう。この位置にも意外と敵がいるではないか……」

ローレンス「楽しませてくれるのだろうなぁ……?」ゴゴ……!!

「ヒィ……!」



シャリー「みんなつよいねー」

ルナ『そうだねー。シャリーは戦わないの?』

シャリー「せいじょはねー、たたかわないんだよー?」

ルナ『そうなの?』

シャリー「だっておなかすくもん」

ルナ『結局そこなんだ……』

ハスター(……彼女、当然のようにルナと喋ってますね……。やはり見えますか……)

隊長「これが……スカウト部隊……!」

隊長(強い……! その上、何て自由さだ……!)

隊長(俺は……彼らを統制してゴーン帝国まで無事行けるのか……!?)

【ビーフとゴーン帝国を結ぶ道】

盗賊団を殲滅してから数時間、一向はさらに北へと進んでいた。

シャリー「まだつかないのー?」

隊長「ああ……。今日中には着かんだろう。一週間はかかるだろうな」

シャリー「えー!? 長いよー! そんなの飽きるよー!」

ジャコ「飽きるの早ぇよ!」

ハツモト「……長いというのは同意見だね。何とかもう少し早く着けないのか?」

隊長「そう言われてもな……我々が向かうのはゴーン帝国の中心部だ。そう簡単には着かないさ」

ヌアザ「……ふーん。このルートで行ってるわけか」

「……あっ! き、君! いつの間に地図を取ったんだ!」

ヌアザ「ねぇ、この谷を越えるルートはダメなの?」

ヌアザ「登ったり降りたりは大変かもしれないけど、大変なのそこだけだよ。だいぶ短縮できるんじゃないかなぁ」

ローレンス「……確かに半分の距離くらいにはなるであろうな」

隊長「……残念だが、そのルートはどの部隊も通っていない。我々も選ぶことはできない」

ハスター「……何か理由が?」

隊長「……あの谷には、キャニオンゾンビが生息している」

ユウシャ「ゲッ……ゾンビかよ……」

隊長「キャニオンゾンビは谷に同化し、一見ではどこにいるか分からない」

隊長「だが、ひとたび獲物が現れると、ゾンビとは思えぬ俊敏さで獲物に喰らいつくんだ」

隊長「……キャニオンゾンビの数が分からない以上、そこを通るのは危険でしかない」

ジャコ「なるほどねぇ~……そりゃ無理ゲーだわ」

ハツモト「…………」

ハツモト「……俺なら何とかできるかもしれない」

隊長「! 君が……?」

ハツモト「ああ。俺はダークナイトだ。その能力を使えば、キャニオンゾンビという障害を乗り越えられる可能性がある」

ユウシャ「ダークナイト?」

ハスター「魔法剣士の上位職ですよ。闇魔法を極めることを決めた魔法剣士です」

ユウシャ「ふーん、闇魔法ねぇ……陰気なヤツってことか?」

ハスター「そ、そういうわけではありませんが……」

ハスター(……ただ、ダークナイトを選ぶのは……それなりに覚悟が要りますがね)

隊長「……分かった。そこまで言うなら任せてみよう」

「隊長……! いいんですか!?」

隊長「ただし、何があってもいいように俺が近くにいる。構わないな?」

ハツモト「ああ……。それで良い」

ユウシャ「…………」

ユウシャ(どっちでもいいから早くしてくんねぇかな……)

【キャニオンゾンビの住む谷】

ローレンス「ここか……」

ローレンス「……モンスターの気配は無いが……」

隊長「まぁ、見ていろ」ヒョイ

カツーン……

隊長が小石を一つ投げる。

キャニオンゾンビ「……アアア」

すると、一体のキャニオンゾンビがヌルっと現れた。辺りを警戒し、小石を見つけるとそれを踏みつける。どうやらこちらには気づかなかったらしい。そして、再び姿を消した。

ハツモト「……なるほど。警戒心が強いのか」

隊長「ああ、そうだ。獲物かどうかを慎重に判断するんだ」

隊長「仮に鹿や猪を谷に落としたとしても、あいつらは食いつかない。人間が落とした罠だと気づくからな」

ハスター「知能が高いですね……。ハツモトさん、どうするんですか?」

ハツモト「……簡単な話だ」

ハツモト「そこの……名前は何と言ったっけ。君、来てくれないか」

シャリー「? シャリーはシャリーだよ?」トコトコ

ハツモト「よし……」



ハツモト「助かるよ」ガシッ


シャリー「え」


ブンッ!!


……ドガッ!!!


全員「!?」


ハツモトは、近づいてきたシャリーの首を掴み、谷へと投げ落とした。

ローレンス「き……貴様ぁ! 何をしている!?」

ハツモト「囮だ」

ローレンス「おとっ……!?」

ハツモト「知能が高いとはいえ、上から小さな女の子が落ちてくれば集まってくるだろう。食べるところが少ない分、競争になるだろうしな」

ジャコ「お、おいおいおい……! お前マジかよ!?」

ジャコ「オレたち部隊の仲間じゃねぇのかよ!?」

ハツモト「……? だから何だ」

ハツモト「俺たちの目的はゴーン帝国に向かうことだろう。できるだけ最短で、だ」

ハツモト「ならば利用するものは何でも利用する……それが普通だろう」

そう語るハツモトの目は、真っ黒だ。彼の目には罪悪感の欠片も無い。

ハツモト「……そんなことより見ろ。集まってきたぞ」

キャニオンゾンビたち「アアア……!!」

どこから出てきたのか、いつのまにか十体ほどのキャニオンゾンビがいた。ゾンビたちは、一直線に動かないシャリーの方に向かう。

ローレンス「くっ、マズイ……! 助けねば……!」

ハツモト「余計なことをするな」

ローレンス「何だとっ……!?」ピキッ……!!

ハツモト「ヤツらがあの子に喰らいついたところで攻撃しなければ逃げられるかもしれない」

ローレンス「そ、そんなことしたら死んでしまうだろうっ!!」

ハツモト「? おかしなことを言うんだな……もう死んでるだろ。谷に落ちたんだぞ」

ヌアザ「……怖い人もいたもんだねぇ」

隊長「は、 ハツモト君……! これが君の作戦か……!?」

ハツモト「ああ。悪くない作戦だろ?」

隊長「……!」ギリッ……!!

隊長(俺の責任だ……! 俺が彼女を死なせてしまった……!)




ユウシャ「……もう我慢ならねぇ」

隊長「!」

ハスター「ユウシャさん……」

ハツモト「…………」

ユウシャ「ふざけんじゃねぇぞ……! 人のこと何だと思ってんだ……!」

ローレンス「ユウシャ……!」

ローレンス「ああ、そうだとも! 貴様は人間じゃない……!」

ユウシャ「ああそうさ、アイツは人間じゃねぇ……!」

ユウシャ「おいハツモト! ふざけんなよ!」



ユウシャ「さっさとアタシにゾンビ殺させろ!!」

ジャコ「……は?」

ユウシャ「何であのガキ死ぬの待たなきゃなんねーんだよ! もう行っていいだろ!?」

ユウシャ「アタシのこと何だと思ってんだ! コッチは早くゾンビ殺したくてウズウズしてんだよ!」

ユウシャ「我慢できねぇ! 殺しに行くぞ!」ピョン!!

隊長「あっ! 待つんだユウシャ君! 危ないぞ……!」

ハスター「……いえ、彼女に関しては問題ないでしょう」

ユウシャ「アハハハハハハハハハハハハ!」ズバァン!!

ユウシャ「死ねぇゾンビ共!! 呪いがかかってねぇ今のアタシは無敵なんだよ!! アハハハハハハハハハハハ!!」

キャニオンゾンビたち「アアア……!?」

ヌアザ「おお……見る見るうちにゾンビが倒れていく……」

ハツモト「……く、くくく……」

ハツモト「くははははは……!」

ハツモト(アイツは使えるな……!)

ユウシャ「ん? 気配がねぇな……」

ユウシャ「オラどうしたゾンビ共! もう来ねぇのかぁ!?」

ルナ『ユウシャユウシャ』

ユウシャ「ああ!? ……何だルナかよ。今アタシは忙しいんだ」

ルナ『もういないよ、ゾンビ』

ユウシャ「え?」

ユウシャ「……何だよ、もういねぇのかよ。つまんねぇなぁ……」

ルナ『それより……』チラ……

ユウシャ「あ? このガキ気になるのか?」

ルナ『だって……こんな小さい子が……』

ユウシャ「まぁ、人はいつか死ぬしなぁ」

ルナ『でも、こんな死に方あんまりだよ!』

ユウシャ「そうかもしれねぇなぁ……。谷に落ちてグチャ! だもんなぁ」

ルナ『そんな表現止めて! トマトじゃないんだから!』

シャリー「トマトたべたいなー」

ユウシャ「あー……アタシは肉食いてぇな。牛食べてぇ」

シャリー「うん、ぎゅうくしおいしかったー」

ユウシャ「お前も食ったのか? アレ美味いよなぁ……」

ユウシャ「…………」

ルナ『…………』

シャリー「…………?」

ユウシャ「うわあああああっ!?」

シャリー「!? ど、どうしたの!?」

ユウシャ「どうしたのじゃねーよ! お前だよ!」

ユウシャ「何で生きてんの!?」

シャリー「?」

ユウシャ「? じゃねぇ!」

ハスター「おーい、ユウシャさーん! どうしましたー?」

ユウシャ「おい大変だぞ! このガキ生きてやがる!」

シャリー「げんきだよー!」

全員「!!?」

【谷を越えた先の森】

一行はキャニオンゾンビがいた谷を越え、ゴーン帝国の領地内の森で野営の準備をしていた。だが、皆準備よりもシャリーの話を聞いているようだ。

ヌアザ「『自己再生』……?」

シャリー「うん! それがシャリーのスキルだよー」

ハスター「なるほど、傷を負ったところから自然に回復していくと……」

ジャコ「おおお……チートスキルじゃねぇか……」

ヌアザ「でも、よく即死しなかったよねぇ……。『自己再生』には即死を避ける力もあるのかなぁ?」

シャリー「わかんない!」

ユウシャ「分かんねぇのかよ」

隊長「しかし、良かった……。シャリーちゃんが無事で本当に……」

ローレンス「ああ、本当にな……」

ハツモト「……これは良い情報だな」

ハツモト「つまり、コイツならいくらでも囮にできるわけだ」

ローレンス「……!」

ローレンス「キ……サマァ!!」ガシッ!!

ローレンス「貴様は……貴様だけは生かしておくわけにはいかん……!」

ハツモト「……何だ、やりあう気か?」

隊長「止めろ二人とも! 離れるんだ!」

隊長が二人の間に入り、その部下たちがそれぞれを引き離した。

ローレンス「隊長……何故止める! コイツは幼い子どもを殺しても何も感じない狂人だぞ!」

ローレンス「任務に支障をきたす前にここで殺すべきだ!」

隊長「ローレンスさん……あなたの言うことも分かる。だが、ここは抑えてくれませんか」

隊長「彼の力は確実に任務の成功率を上げる! ここで戦力を削りたくはないんです!」

ローレンス「だが……!」

隊長「……あなたにも抑えてもらいますよ、ハツモトさん」

隊長「あなたのスタンスは分かった。我々のことなど仲間とも思っていないのでしょう……それはいい、構いません」

隊長「ですが、部隊の仲間たちをワザと危険に晒すマネも金輪際止めてください。分かりましたか?」

隊長「お約束できなければ……拘束し、ここに置いていくしかありません」

ハツモト「…………」

ハツモト「……チッ、分かったよ。ゴーン帝国に行けないのは困るからな」

隊長「……助かります」

隊長「では……今日はここで野営をします。夜になりますし、シャリーちゃんを休息させた方が良いでしょう」

ローレンス「ああ……そうだな」ギロッ

ハツモト「…………」

ジャコ「そういや火って大丈夫なのか? 魔族に見つかんねぇ?」

隊長「今のところ魔族の気配はありませんが……念には念を入れ、部下たちが隠密魔法を掛けます。火の存在がバレることは無いでしょう」

隊長「火の番は……ハツモトさん、それとユウシャさんにお願いします」

ユウシャ「はぁ!?」

ハツモト「……俺でいいのか? どうやら俺は嫌われているみたいだが、信用できるのか?」

隊長「ご安心を。俺含め部下たちで寝ずの番をします。あなたたちは火の番だけしていれば問題ありません」

ヌアザ「ハツモトが不審な動きをしたらすぐに気づくってわけだ」

ハツモト「……ふん」

ユウシャ「ちょっと待てよ! アタシやるなんて言ってねぇぞ!?」

隊長「少しだけお願いします。あなたはハツモトさんに対抗できる力を持っていますから、隣にいてほしいんです」

隊長「きちんと交代しますから、寝ずの番をする必要はありませんよ」

ユウシャ「だがなぁ……!」

ルナ『いいじゃん、やりなよー。やらないと呪い掛けるよー?』

ユウシャ「……ケッ! 分かったよ! やりゃあいいんだろ!」

ハスター(どうやら呪いが相当堪えたようですね……)

【その日の夜】

パチパチパチ……

ハツモト「…………」

ハツモト(……隊長たちはいるが、距離はあるな。俺が火の番をしているかを見ているくらいか……)

ユウシャ「ヘッ、お前のせいだからな」

ハツモト「……?」

ユウシャ「お前があのガキ投げ捨てたりしなけりゃあアタシが火の番することも無かったんだぞ! ちゃんと反省しろ」

ハツモト「……お前はどう思った?」

ユウシャ「あ? 何が?」

ハツモト「俺がシャリーを投げ、キャニオンゾンビのエサにしようとしたことだ」

ユウシャ「あー……別にどうも思わねぇよ。アタシにゃあ関係ねぇし」

ユウシャ「……あ、でも、もしアタシがあのガキの立場だったらお前のことブチ殺してるかもな」

ハツモト「……ククク」

ハツモト「やはりお前は使えるよ、ユウシャ」

ユウシャ「あん……?」

ハツモト「……俺は、魔王軍に妻を殺された」

ハツモト「だから、魔王軍を……魔族を滅ぼすためだったら何でもする。どんな手を使っても、誰が犠牲になろうとも、だ」

ユウシャ「ふーん……」

ハツモト「クク……お前は興味ないだろうな、こんな身の上話」

ハツモト「……お前は、ただ殺しにだけ興味があるんだろう?」

ユウシャ「……へぇ、バレちまったか」

ハツモト「ああ……実に良い。お前みたいな残虐なヤツほど使えるんだ」

ユウシャ「……さっきから何だよ、人を道具みたいに言いやがって」

ハツモト「悪い悪い……そういう意味じゃない。お前に期待しているということさ」

ハツモト「俺はこの世に存在する全ての魔族を殺したい。そして、魔族に加担したクソ人間共も殺してやりたいんだ」

ハツモト「お前みたいに人も魔族も関係無しにブッ殺すヤツがいると……魔族や魔王軍の殲滅が近づくだろう?」

ハツモト「できればこれからは魔王軍やそれに関係する悪人共を殺してほしい……俺の悲願のためにな」

ユウシャ「ケッ! 勝手なヤロウだぜ……」

ユウシャ「……だが、テメーみたいなネジぶっ飛んだヤツは嫌いじゃねぇぜ?」ニヤリ……

ハツモト「ククク……!」

ユウシャ「アハハ……!」

ユウシャ「……あ? おい、お前……その剣……」

ハツモト「……この剣がどうかしたか?」

ユウシャ「ちょ、ちょっと見せてくれねぇか?」

ユウシャ(めちゃくちゃ面白ぇぞコイツは……!)



安価です。ハツモトの剣には特徴があります。ハツモトっぽい剣の特徴を安価してください。

↓3まで。コンマ50以上のものを採用。50以上が無かった場合は一番高いもの採用

コンマ、次から反転にしたほうがいいと思う

まさか下3全部コンマ50以上とは思わないでしょ。

>>294
反転コンマって安価で出したことないんですよねぇ。使い方よく分かんないな。

ユウシャ「……何かよく分かんねぇけど、めちゃくちゃ禍々しい剣だな」

ユウシャ「あ、褒めてんだぞ?」

ハツモト「そうだな……。これには闇の魔術が込められているからな」

ユウシャ「魔法かぁ……アタシ苦手なんだよな……」

ハツモト「色々な闇魔法が込められているんだ。例えば……刺した相手の息の根を確実に止める魔法とかな」

ユウシャ「マジかよ? 最強じゃん」

ハツモト「そうでもない。制約も多いさ」

ハツモト「……多くの闇魔法を封じ込める代わりに、俺はこの剣に呪われているんだ」

ユウシャ「うげっ!? の、呪いの剣かよ!?」

ハツモト「持った人間は呪われるぞ。持つか?」

ユウシャ「も、持たねぇよバカ!」



ユウシャ「……ぐっ!?」

ハツモト「……! どうした?」

ドクン……!! ドクン……!!

ユウシャ(何だ……! この動悸……!)

ユウシャ(ヤベー……意識、が……!)



コンマ二桁判定。コンマ60以上で勇者の人格が目覚めます。コンマ30以下だと、ユウシャの人格が完全に勇者の人格を打ち消します。

↓1

久しぶりに勇者の人格が目覚めるところで今日はここまで。こんな状況で勇者の方に交代するの、めちゃくちゃヤバイのでは? ではまた後ほど。

気温が低いな~。やっていきます。

ユウシャ「……!」

ユウシャ(そうか……! 勇者のヤツか……!)

ユウシャ(クソ……! こんなところでアイツを目覚めさせるわけには、いかねぇ……!)

ドクン……!!!

ユウシャ「ガッ……!?」

ユウシャ(マ、ズイ……ぞ……これ……)

ドサッ……!!



ハツモト「……死んだのか?」

ハツモト(……俺のせいにされては困るな)

ハツモト「おい……! 隊長!」

隊長「! どうかしたのか!?」

ハツモト「ユウシャが倒れた」

隊長「何……!?」

隊長「……まさか……」

ハツモト「何もしていない……。メリットが無いだろう」

隊長「……まぁ、それもそうか」

隊長「……大丈夫だ、息はある」

隊長「ハスターさんを呼ぼう。介抱してもらわねば……!」

【野営のテント】

勇者(…………)

勇者(…………)

勇者(……………………)

勇者(……?)

勇者(私……あれ? 何してたんだっけ……)

勇者(何だか、長い時間が経ったような気がする……)

勇者「…………?」

勇者「……あれ? ここって……」



ローレンス「おおっ、目が覚めたぞ!」

勇者「!?」

ヌアザ「おー、良かった良かった」

ハツモト「チッ、手間を掛けさせるな……」

ジャコ「……ツンデレ?」

ハツモト「殺されたいのか?」

ジャコ「アッ、ナンデモナイデス」

ハスター「具合は大丈夫ですか? ユウシャさん」

ルナ『だいじょぶ……?』

勇者「……!? ……!!?」

勇者(だ、誰……!? どこ!? 私、どうしちゃったの……!?)

隊長「……何だか様子がおかしいぞ」

ローレンス「確かに……先程までの攻撃性が薄いな……」

シャリー「んー?」



シャリー「この人、ゆーしゃじゃなーい!」

全員「……え?」

ローレンス「……どういう意味かな?」

シャリー「ゆーしゃだけど、ゆーしゃじゃないのー!」

ハツモト「分かるように説明しろ……」

勇者「あ、あの……」

勇者「すいません……ここ、どこなんでしょう……?」

勇者「私は一体何を……?」

ジャコ「ぬおおおおっ……!? 何か可愛い……!」

ヌアザ「……流石にちょっと様子がおかしくないかい? ハツモト、本当に何もしてないの?」

ハツモト「していない」

ハスター「……!」

ハスター「まさか……多重人格ですか……!?」

全員「……!!?」

勇者「……?」

ハスターは、勇者に今までのことを説明した。何かの理由でビーフに来たこと、自分のスカウトでゴーン帝国の調査に同行していること、そして……

……彼女のもう一つの人格は、凶暴な殺人鬼であること。

それを聞いた勇者は……



精神力判定。コンマ60以下だと勇者が現実を受け入れられず暴れます。

↓1

勇者の人格の方は精神力が強いみたいです。

勇者「…………」フー……

勇者「……なるほど、理解できました。ここにいるのは私の……いえ、ユウシャの意思ゆえなのですね」

ハスター「……思ったより動揺しないんですね」

勇者「……もちろん戸惑っていますが、いくつか納得できる部分もあるんです」

勇者「時折不自然に記憶が抜け落ちていることがあって……それは多重人格だったからなんですね」

ヌアザ「多重人格か……話には聞いていたけれど、本当にあるとはねぇ」

ローレンス「殺人鬼の人格か……。確かにヤツは強かったが、人殺しではな……」

ジャコ「オレはコッチの勇者ちゃんの方が可愛くて好きだぜ!」

ハツモト「…………」

ハツモト(……チッ、期待外れだな。多重人格なんていう不安定なヤツじゃ使い物にはならない……)

隊長「……勇者さん」

勇者「は、はい……」

隊長「事情は分かりました。そこで、混乱している時に申しわけありませんが……あなたには準備をしてもらわなければなりません」

勇者「……ビーフに戻る準備、ですよね」

隊長「……その通りです」

隊長「我々は今からゴーン帝国に向かいます。あなたがユウシャさんでない以上、あなたは戦力にならない。正直言って……足手まといです」

勇者「……はい、分かってます」

隊長「いつユウシャさんに戻るか分からない以上、ここで帰るのが賢明でしょう。きちんと護衛を付けるのでご安心を」

勇者「はい……ありがとうございます」

隊長「では、護衛は……」



選択してください。勇者はビーフに帰ります(危険なので)。その護衛を下から一人選んでください。

1.ハスターとルナ
2.ヌアザ
3.隊長
4.ジャコ

↓2

すごい、一番安全なジャコを選ぶとは……。

隊長「ジャコさん、お願いできますか?」

ジャコ「……え、オレ!?」

隊長「ビーストテイマーのあなたなら、猛獣を使役して最短の時間で行き帰りができるでしょう」

ジャコ「あ、そういう理由ね……。まぁできるけどさ」

ジャコ「よっしゃ! 可愛い子ちゃんとのランデブーだもんな! 気合入れて望むぜ!」

ローレンス「いいのか隊長? こんな軽薄そうなヤツに頼んで」

ジャコ「おいおい失礼だなオッサン! オレはチャラいかもしんねーけど、節度は弁える男だぜ!」

ジャコ「じゃあ……早速行っていいのか? 勇者ちゃん」

勇者「はい、お願いします。早い方が皆さんにご迷惑を掛けないと思うので」

ジャコ「ますますユウシャちゃんとは思えねぇな……」

ジャコ「よし、んじゃ行くぞ! 勇者ちゃん、オレのオオカミに乗りな!」

勇者「……一緒に乗るんですか?」

ジャコ「そんなイヤそうな顔すんなよ! 変なことしねぇって!」

ジャコ「……多分!」

ヌアザ「多分なんだ」

ハスター「…………」

ルナ『いいの? ハスター。勇者……ユウシャが行っちゃうよ?』

勇者「……? 何か……?」

ハスター(……ルナの姿は見えていない、か)

ハスター「……いえ、お元気で」

勇者「……はい、ありがとうございます」

オオカミ「アオーン……!!」



勇者とジャコを乗せたオオカミは、元来た道を駆ける。夜になり、辺りは暗くなってくる。その道すがら……



コンマ二桁判定。コンマ20以下で強いモンスターと遭遇してしまいます。

↓1

戻ってきたら最低値が出てた。めっちゃ強いかも?

モンスター安価。モンスターの見た目をお願いします。異形でも人間っぽくても可。

同時にコンマ判定。コンマ十桁の数が大きければ大きいほど知能が高い。

↓3まで募集し、コンマ一桁の一番高いのを選択

勇者、またまたピンチ。あと他二体のモンスターもどこかで出すよ。

ジャコ「……ん? 何だアレ」

勇者たちの進行方向に、こちらへと向かってくる何かがいる。それは勇者たちと同じようにオオカミに乗っており、勇者たちと同じような格好をし、勇者たちと同じ顔の……

勇者「!?」

ジャコ「お、おい! オレたちと全くおんなじじゃねぇか!?」

『うるせぇぞ偽物!』

ジャコ「ふ、ふざけんな! どう考えてもお前らの方が偽物だろうが!?」

『……まぁ、それはそうだな』グニャ……

そう言うと、目の前の勇者、ジャコ、オオカミにそっくりのモノは混ざり合っていく。

そして、現れたのは人型の青いスライムだった。

ジャコ「……!」ゾッ……!!

ジャコ「……ヤベェ、勇者ちゃん。アレは……スライムマンだ……!」

勇者「す、スライムマン……?」

ジャコ「姿形をあらゆるモノに変化させられるスライムモンスターの変異種さ。見た目だけじゃねぇ、中身もめっちゃ強いバケモノだ……!」

スライムマン『おっと、モンスターと呼ぶのはやめてほしいな。ぼくは今日から魔族の一員なんだ』

勇者「え……?」

スライムマン『魔王様は実力主義でね。知能が高く、功績を挙げたモンスターを魔族として迎え入れてくれるんだ』

スライムマン『今日からゴーン帝国で魔族の仲間入りするモンスターたちのパーティーさ! 楽しみだなぁ!』

ジャコ「……おいおい、マジかよ……!」

ジャコ(……ってことは、ゴーン帝国には強いモンスターや魔族が集合してるってことか!? 早く知らせねぇとヤベェんじゃねぇのか!?)

スライムマン『そういうわけだから……邪魔なきみたちにはとっとと死んでもらわないとねぇ』

ジャコ「! くっ……!」

ジャコ「来い!」グイッ……!!

ジャコは懐からカプセルを取り出す。それを片手で開けると、中から煙と共に巨大なクマが現れた。3メートルはあるだろう。

巨大クマ「ガアアアアア!!」

ジャコ「勇者ちゃん! オレがコイツを足止めする! キミは早く逃げろ!」

勇者「えっ……!? で、でも……!」

ジャコ「……女の子助けないで逃げるなんて、男が廃るからなぁ!」

ジャコ「……勇者ちゃんを連れてけ!」

オオカミ「ガウ……!!」

スライムマン『逃がすと思うのかーい!?』



コンマ二桁判定。コンマ50以上で取り敢えず勇者は逃げられます。

↓1

せっかくだし今回からゾロ目ボーナス入れようかな。この戦闘で勇者はもちろんジャコも死ぬ可能性があったんですが、少なくとも死にはしません。

スライムマン『そぅーら!』ニュルン!!

スライムマンの腕が伸び、勇者を捕らえようとする。

オオカミ「……!」

オオカミ「ガウ……!!」

勇者を乗せたオオカミは俊敏な動きでそれを避け、疾走する。

勇者「ジャコさん……!」

勇者「死なないで……!」


タタタッ……!!


ジャコ「……へへっ」

ジャコ「女の子にああ言われたら……死ぬわけにはいかねぇなぁ!!」

ジャコ「行け! スライムマンをブッ殺せッ!」

クマ「ガアアアアア!!」

スライムマン『あはは! タダのクマ畜生がぼくに勝てると思ってんの!?』グニャア……!!

スライムマンが再び姿を変え、ジャコの操るクマと同じ姿になる。

スライムマン『うりゃあっ!!』

軽快な掛け声とは裏腹に、重い拳がクマに突き刺さる。

クマ「ガ……!!」

スライムマン『ふふふ……! もう終わりかなぁ?』

クマ「……ガ」

スライムマン『……ん?』

クマ「ガアアアアアアアア!!!」ズバッ!!!

スライムマン『……!?』

クマの鋭い爪が、スライムマンの体を切り裂く。その傷は深く、流石のスライムマンも体制を崩した。

クマ「ガアアアアア!!!」ドガッ!!!

そのチャンスをクマは見逃さない。全体重を掛け、スライムマンを何度も殴りつける。

スライムマン『ぐふっ……! がはっ……! げへっ……!』

スライムマン『ちょ、ちょっと待て……よっ!』

力を振り絞り、スライムマンはクマの猛攻から逃げ出す。

スライムマン『な、何だよコイツ……! タダのクマのくせに……!』

ジャコ「ヘッヘッヘッ……! タダのクマだぁ? バカなこと言ってんじゃねぇよ!」

ジャコ「コイツは普通のクマじゃねぇ……。魔族を絶対殺すと決めてるクマなのさ!」

スライムマン『何ぃ……!?』

ジャコ「コイツは親を魔族に殺されてんだ。その怒りで魔族とかモンスターを見ると怒りで強さが何倍にもなるのさ!」

ジャコ「そして、オレの使役するのはコイツだけじゃねぇ……! 来いっ!!」バッ!!

オオカミたち「ガルルルルルル……!!」

闇から徒党を組んで、オオカミたちが現れる。オオカミたちはスライムマンを囲み、ヒット&アウェイの戦法で攻撃する。

スライムマン『ぐっ……! コノヤロ……!』

ジャコ(よし、イイ感じだ……! このまま勝てるか……!?)



コンマ二桁判定。コンマ40以上で撃退、80以上だと撃破できます。

↓1

ギリギリ撃退!

スライムマン『クソ……クソォ……!』

スライムマン『こんな……人間なんかに……! 動物なんかに負けてたまるか……!』ニュルン!!

スライムマンは三度姿を変える。その姿は、さながら巨大な怪鳥である。

ジャコ「……おい、お前……逃げるのか!?」

スライムマン『うるせー! 戦略的撤退だ! バーカバーカ!』バサッ、バサッ

スライムマン『次あったら覚えてろよー! ブッ殺してやるからなぁー!』バサッ、バサッ……!!

ジャコ「……逃げやがった」

ジャコ「はぁ……でも助かったな。アイツ多分本気出してねぇし……」

ジャコ(次会ったらヤベェかもな……。鍛えとかないと……)

ジャコ「……勇者ちゃん、無事に着いたかな」

【ビーフ:町の入口】

勇者「はぁ……はぁ……」

勇者「……ありがとう、オオカミさん」

オオカミ「ガル」


タタタッ……


勇者を送り届けたオオカミは、元来た道を走っていった。主人であるジャコのところに戻るのであろう。

勇者「……はぁ」

これからどうしようか。コヨーテに戻りたいが、一人では山越えなんてできない。山育ちとはいえ、昔のことなのだ。勇者はユウシャと違い、自分の身体能力に自信を持っていなかった。

勇者「……どうすればいいんだろう……」

勇者は道の端に座り込む。

そこに、一人の男が歩いてきた。彼は、業務を終えて自宅に帰るところであった。



ベレト「……えっ!?」

勇者「……?」

勇者「あっ……!?」

勇者「ベレト、くん……?」

ベレト「勇者さん……!?」

男の名はベレト。コヨーテの娼館にて勇者と出会い、彼女に憧れを抱いた青年である。

ベレト君再登場のところで今日はこの辺で。勇者(ユウシャ)を窮地に立たせるように安価やコンマ判定を出しているんですが、いっつもすんでのところで生き延びるんですよね。すごい。続きは今日か明日。

やっていきます。が、その前に勇者の成長判定。

勇者は様々なことを経て、ステータスやスキル、魔法などを獲得していきます。今回は精神力。

コンマ二桁判定。コンマ50以上で精神力が5→6になります。

↓1

今回はアップならず。死ななければ、またチャンスはあります。

では、やってくぜ。

【ビーフ:ベレトの家】

勇者「ここが……ベレト君の家? おっきいね」

ベレト「大したことないさ。親の金で住まわせてもらってるからな……自慢できるものじゃない」

ベレト「……色々と聞きたいことはあるが、まずはシャワーを浴びてきた方が良い。服も見繕っておくから入ってきなよ」

勇者「うん……ありがとう」トコトコ……

ベレト「…………」

ベレト(しゃ、シャワー浴びてきなよって……何かちょっとエッチじゃないか!?)

ベレト(い、いやいやいや落ち着けベレト! そういう目的で部屋に呼んだんじゃないだろ!)

ベレト(そもそも、僕は一人前になってから勇者さんと……す、するって決めたんだ!)

ベレト(……でも……!)モンモン

勇者に会って以来、ベレトは少し変わった。ナルシストなのは変わらないが前より素直になり、仕事に熱心に打ち込むようになった。おかげで評判も格段に良くなった。

ただし、いまだ童貞である。

勇者「あがったよー」

ベレト「はひっ!?」

勇者「? どうしたの?」

ベレト「い、いや……何でもない。本当に。本当さ」

勇者「……?」

ベレト「と、とにかく……そこに座ってくれ」

勇者「うん」ポスッ……

ベレト「はぁ……まずは、勇者さんが生きていてくれて本当に良かったよ」

勇者「……やっぱり、私死んだと思われていたんだ」

ベレト「そうだな……。コヨーテは大騒ぎさ。何せコヨーテで一番人気の子がいなくなったんだからな」

ベレト「……しかも、勇者さんがいなくなった時期に王国の第三王子がコヨーテ内で殺されてな」

勇者「!? お、王子が……!?」

ベレト「一緒にいなくなったから、殺人鬼が勇者さんも殺したか……あるいは勇者さんを連れ去ったと言われていたんだ」

ベレト「でも、元気そうで良かった……。勇者さんがいなくなったのはそれとは別件だったんだな」

勇者「…………」

勇者はユウシャとの記憶を共有していない。だから、ユウシャが第三王子を殺したことは知らない。

だが……いくら記憶が無いとはいえ、ある程度は推測できる。

勇者(きっと、私が……)

勇者「……ベレト君」

ベレト「ん?」

勇者「私の話……信じてくれる?」

勇者は、ベレトに全てを打ち明けた。第三王子が自分を訪ねてきたこと、自分の固有スキルのこと、もう一つの人格のこと、ビーフで過ごしていたらしいこと、ゴーン帝国に向かおうとしていたこと……全てだ。

……ただ、勇者は知らなかった。もう一つの人格のユウシャが、メアリィとザナフ二人と一緒に楽しい日々を過ごしていたことは。

勇者からの告白を聞いたベレトは、開いた口が塞がらない様子だった。

ベレト「ウソだろ……」

勇者「ごめん……信じられないよね……」

ベレト「あ、いや……その、勇者さんを疑っているとかじゃないんだ! そうじゃなくて……」

ベレト「……今、王都には第三王子を殺した犯人を見つけるために、あらゆる人材が集められているんだ」

勇者「えっ……!?」

ベレト「もし勇者さんが……勇者さんのもう一つの人格が第三王子を殺したなんてバレたら……!」

ベレト(勇者さんは……処刑されてしまうかもしれない……!)

【クランディア王国:王都:来賓の間】

ザナフ「…………」

ザナフ(……相変わらず豪華絢爛だな、この国は)

メアリィ「うー……落ち着かないなぁ。豪華すぎるよう」

メアリィ「やっぱりここにもいなきゃダメ?」

ザナフ「……すまない。メアリィには側にいてほしいんだ」

ザナフ「……集められたヤツらは曲者揃いでな。何されるか分かったもんじゃないんだ……」



キャラクター安価。第三王子を殺した犯人を見つけるために集められたクセの強いキャラクターの名前・性別・年齢・職業・固有スキル・性格・容姿・その他特徴を募集。

職業や固有スキル、その他特徴の欄のいずれかに犯人特定に結びつきそうなものを入れてください。

同時にコンマ判定でキャラクターの特徴を付け足します。コンマ十桁は【特に秀でたステータス】、一桁は【職業の熟練度】。熟練度が10だと上位職になるかも。

↓5まで

確実に勇者捕まえにきてますねコレは。ちなみにこの5人以外にもモブたちはたくさんいます。

ザナフ「…………」

ザナフ(一見しただけでも、クセのあるヤツらが多いな……)

ザナフ(……だが、それだけじゃないな。一般人のような姿もある……)

ザナフ(……少し聞いてみるか)

ザナフ「……おい、そこの君」

ポンポン「ヒイッ!!?」

ポンポン「ゴメンなさいゴメンなさい殺さないで! 僕何もしてません! 何も知りません!」

ザナフ「な、何を怯えているんだ……」

メアリィ「んー、やっぱりザナフの顔が怖すぎるんだよ」

ザナフ「そ、そうか……」

ポンポン「イヒィ!? こっちは魔女だぁ!」

メアリィ「……はい?」

ポンポン「うわあああああっ! 実験材料にされるううううう!!」ダダダ……!!

メアリィ「走って行っちゃった。臆病だねー、あの人」

ザナフ「……そうだな」

ザナフ(……俺のスキルが反応していた。何か嘘をついているようだ)

ザナフ(しかし、一体何を……)

ポスドク「はっ! 品の無いヤツだ。ああいうのはオレの実験材料にしてグチャグチャにしたくなる……」

ポスドク「なぁ、そうは思わないか? ザナフ」

ザナフ「ポスドク……その格好は何だ」

ポスドク「あん? 白衣だぞ、カッコイイだろ?」

ザナフ「お前は雷魔法使いだったと記憶していたが……」

ポスドク「上位職の研究者になったのさ。魔法と科学の融合を目指してな」

ポスドク「魔法を突き詰めるそちらのお嬢ちゃんとは、道がだいぶ違うか」

メアリィ「……別に、科学が嫌いなわけじゃないよ」

ポスドク「はっはっはっ……そうかいそうかい」

ポスドク「しかしザナフ……お前がこんなところに来るとはなぁ。王都から逃げ出したクセに」

ザナフ「…………」

ザナフ(ポスドク……コイツは昔から知っているが、侮れない男だ……)

ポスドク「王都嫌いのお前が、召集を受けたくらいでここに来るとは思えない。じゃあ何故来たのか?」

ポスドク「それは、隣にいる賢者の娘が答えだ……。そう、お前がここに来た理由! それは……!」

ポスドク「王都を魔法で破壊するためだっ!!」

ザナフ「全然違うが」

ポスドク「んなにぃ!?」

ザナフ(……コイツは頭が良いのに、論理が飛躍するからアホに見えるんだよな)

ザナフ(だが、決して侮ってはいけない。無駄に勘が良いからな……)

レヴィーナ「バカね……。彼がここに来たのは、彼の持つ固有スキルが必要とされたからに決まっているでしょう」

レヴィーナ「ねぇ……『嘘発見器』のザナフ?」

ザナフ「……! レヴィーナ……!」ゾクッ……!!

世の中の職業のほとんどには、ギルドという組合が存在する。職業につく時はギルドに登録しなければ、仕事や資格が貰えない。登録することで様々なサポートも貰えるため、ほとんどの人がギルドに登録している。

だが、中には正規ギルドに登録できない職業もある。そこで、非合法な人々は裏ギルドに登録するのだ。表には出ない危険な仕事や法に反した業務、普通は手に入らない資格など……表には出られない代わりに、手厚いサポートを受けることができる。

当然、そんなところは国やギルドから狙われる。だが、裏ギルドは簡単には潰れない。非合法なところは、非合法なところを維持するための力を持つのだ。

レヴィーナは、そんな裏ギルドの一つ『盗賊ギルド』の一角を担う大盗賊である。報酬に似合った仕事をするが手段を選ばないことで有名であり、様々な悪事を行った結果指名手配されている。

ザナフ「……王国は、お前みたいな盗賊にさえ依頼したのか」

レヴィーナ「ええ……報酬はきちんと頂いたわ」

レヴィーナ「でも、一つ訂正……。私はもう盗賊じゃないわ。そこの学者サンと同じく上位職になったの」

レヴィーナ「……殺し屋にね」ニッコリ……

全員「……!」ゾクッ……!!

ザナフ(……彼女は相手の心の声を聞く固有スキルを持つ。それで呼ばれたのだろうか……)

レヴィーナ「あら……正解よ、ザナフ君」

ザナフ「……俺の心の声と会話しないでもらいたいな」

レヴィーナ「ふふふ……」

レヴィーナ「……そこの子、そんなに怯えなくてもいいのよ?」

メアリィ「ひっ……!」

レヴィーナ「あらあら、怯えちゃって……」

レヴィーナ「それに比べ……あなたは結構心の声を隠すのが上手いわね」

ポスドク「……悪いな、話しかけないでくれ、今数式を唱えているところだ」

ザナフ(数式を唱えて心の声を掻き消しているのか……荒技だな……)

レヴィーナ「私になんか怯えている場合じゃないわよ。ここにはもっと恐ろしいバケモノがいるんだから……」

レヴィーナ「例えば……あの子」

ザナフ「あの子……」



デューカ「フハハハハ! 戯れに現世へと舞い降りてみたが、なかなかどうして愉快じゃあないか!」

デューカ「……ん? どうした? そんなにボクの見た目が気になるか?」

デューカ「確かに混沌と創造の血族・冥府族の生き残りは珍しいだろうが……ボクは天界からの使者と契約し、既に織天使へとなった存在。キミたち如きとは格が違うのだよ!」

デューカ「この美しき御姿を見るのは認めよう……だが、決して触れてはならない」

デューカ「触れたが最後、右手から冥府に封印されし魔物・地獄の番犬≪ド・ケルベロス≫が目覚めてしまうからなぁ!」

ザナフ「…………」

メアリィ「確かに恐ろしいねー、ある意味」

ポスドク「設定詰め込みすぎじゃねぇか? もっとまとめた方が良いぜ」

デューカ「フ……愚人共が喚いておるわ……」

ザナフ「愚人……」

ザナフ(……かなり個性的だな)

レヴィーナ「……指差す方向を間違ってしまったようね。あっちじゃない、こっちよ」

ファイザー「…………」

ザナフ「……!」

ザナフ「……確かに、恐ろしいな……!」

ザナフ(ヤツは何者だ……!? 全く読めない……!)

レヴィーナ「……彼はファイザー。世界一の大商会『ファイザー商会』の総帥よ」

レヴィーナ「もっとも……彼女かもしれないけどね。ファイザーのことは、あまりにも情報が少ない……」

ポスドク「マジでヤバいヤツじゃねぇか……! アイツには魔王軍とも取引してるって噂もあるんだぞ……!」

レヴィーナ「……恐ろしいのは、そこじゃない」

レヴィーナ「……アイツの心は、私にも読めないのよ」

ザナフ「……!?」

レヴィーナ「私のスキルですら読めない心の闇……相当警戒していた方が良いでしょうね」

ザナフ「……何故、そんなことを俺に教える?」

レヴィーナ「……さぁね。気まぐれよ」

レヴィーナ「……そんなことより、ほら……」

レヴィーナ「……王様のお出ましよ」



安価です。王様・第一王子・第二王子の特徴をお願いします。第三王子は「生真面目すぎるところがあるが、根は善人。魔王に支配されつつある世界を何とかしたいと本気で思っている」という感じでしたので、こんな感じで他の3人も。できれば被らない感じの方がいいかな。

↓1 王様の特徴
↓2 第一王子の特徴
↓3 第二王子の特徴

王様「おっほん!」

王様「えー……皆の衆。この度は来ていただいて感謝するぞい。急に呼びつけてスマンかったのお」

ザナフ「…………」ペコリ……

メアリィ「(……ねぇ、ザナフ)」クイッ

メアリィ「(あの人、怖いよ……)」

ザナフ「(……その認識は正しいが、あまり言わないようにな)」

ザナフは、昔から王様が苦手だった。

……いや、王国の中に王様を好きな人はいないかもしれない。

彼は恰幅が良くてヒゲを蓄えた、いつもニコニコとした笑顔のおじさんだ。この要素だけ見れば、皆から愛される王様に思えるかもしれない。

だが……王様は、目が笑っていないのだ。どんなに口では笑っていても、目だけが一切感情を映し出さない。あのワザとらしい口調も、人々に何とも言えない恐怖を与えるだけだ。

だが、能力は非常に高く、彼が王の座についてから王都への魔族の攻撃は極端に減った。また、町の治安も改善している。だから、彼を嫌う人間は少ない。ただ好かれていないだけである。

第一王子「ふわあああ……」

王様「こ、コラ! 第一王子! アクビをするんじゃあないっ!」

第一王子「ワリワリ、昨日徹夜でさぁ……眠くて……」

この第一王子は王様と同じく有能なのだが、いかんせん素行が悪い。楽しければ何でもいいというタイプで、王族でありながら娼館や賭博場に入り浸り、金も湯水もように使っている。

面白半分で魔王軍にちょっかいを出して戦争になりかけたこともあり、国民からは彼を後継者にしないよう声明が出されている。もっとも、第一王子はそんなこと気にもしていないようだが。

第二王子「…………」

ザナフ「……?」

ザナフ(おかしいな……)

いつもなら比較的マトモな第二王子が話の軌道を修正するのだが、今日は黙ったままだ。第一王子とは違い、弟の死を引きずったままなのかもしれない。ザナフはこう理解した。

……この時既に彼が魔族と入れ替わっているとは、誰も想像していなかった。

王様「はてさて……それでは、早速だが本題に入ろうかのう」

王様「皆も知っているだろうが……我が愛しの第三王子が何者かによって殺された。調査の結果、憎き魔族ではなく、人間によって殺されたと判明している」

王様「……こんなことは許されぬ。何としてでも犯人を見つけねばならない」

王様「そこでおぬしらに集まってもらったのじゃ。おぬしらにそのための力があるからのう……」

レヴィーナ「……早速だけど……」スッ……

レヴィーナが挙手をする。その顔は……怪しげに微笑んでいた。

王様「おお、何か分かったのか?」

レヴィーナ「いえ、私は何も知らないわ」

レヴィーナ「ただ……この場に第三王子が殺されたところを目撃した人がいるから、その方に証言してもらえばいいんじゃない?」

全員「!!?」


ドヨドヨドヨ……!!


レヴィーナ「ねぇ……そこの人……?」

ポンポン「ヒッ……!!」

王様「おおっ……! 君が何かを知っているのか!?」

ポンポン「い、いえっ、私はっ、そのっ」

王様「心の声を聞き取る彼女がそう言っているのだ。嘘ということはあるまい。報酬もきちんと払っているしな」

ポンポン「あ、あのっ……!」ガタガタガタ……!!



コンマ二桁判定。コンマ70以下で恐怖のあまり気絶します。

↓1

起きたら大変なことになってる。ゾロ目ボーナスですが、ちょっとだけ変更点があります。

・ゾロ目……その判定にボーナスがつく。
・コンマ44……その判定にマイナスボーナスがつく。失敗したり死んだり。
・コンマ00……大規模なボーナス。プラスかマイナスかはさらにコンマ判定。

てなわけで、コンマ00判定。

↓1のコンマ偶数で勇者にとって大規模プラス判定、コンマ奇数で勇者にとって大規模マイナス判定

これはいよいよヤバいかも。少々お待ちを。

すいません、寝てました。果たして勇者は助かるのか?

ポンポン(こ、怖い……! 怖いよぉ……!)ガタガタ……

ポンポン(や、やっぱり……こんなところ来るんじゃなかった……!)

ポンポン(ぼ、僕は、どうしてこんなところに……!)

ポンポン「……!」

ポンポン(……そうだ……)



ポンポンの妻「ええっ!? 第三王子様が殺されるところを見たって!?」

ポンポンの妻「何でそれを王様に言わないのさ! ちゃんと話してきな!」

ポンポンの妻「悪いヤツはちゃんとした裁きを受けるべきだろう!? 違うかい!?」



ポンポン「……そうだよね」

ポンポン(僕は……妻が正しいと思ったから来たんだ……!)

レヴィーナ「……ふふ、心が決まったようね」

ポンポン「…………は、はい」

ポンポン「お……王様! ぼ、僕は、だ、第三王子が、こ……殺されるところを、見ました!」

全員「!!」ドヨドヨドヨ……

ポンポン「ご、ごめんなさい……! は、犯人に、復讐されるんじゃないかって、こ、怖くて……!」

王様「……それは構わん。真実を語ってくれるかの?」

ポンポン「は、はい……!」

ポンポン「ぼ、僕……私は、ふ、普段は王都に住んでいるのですが、さ、3ヶ月ほど前、仕事で、コヨーテにいました」

ポンポン「そ、そこで私は……し、仕事の書類をな、失くしまして、探しておりました。こ、コヨーテは治安が悪くて怖かったので、固有スキルの『隠密』を使って、か、隠れてながら……」

ポンポン「そ、そうしたら……見てしまったのです……!」

ポンポン「ゆ……勇者という女性が、第三王子を笑いながら殺しているのを……!!」

全員「!!?」

王様「勇者……その者で間違いないのか!?」

ポンポン「は……はい! か、彼女は、コヨーテでは有名な娼婦でして……!」

第一王子「!」

第一王子(娼婦か……)

ザナフ「…………」ドクン……!! ドクン……!!

ザナフ(ちょっと待て……! 勇者……ユウシャと言ったか!?)

ザナフ(彼女が……第三王子を殺した犯人!? バカな、そんなわけが……!)

メアリィ「ざ、ザナフ……!」

レヴィーナ「…………へぇ……」

ザナフ「……!」ゾクッ!!

レヴィーナ「ザナフ……勇者のことを知っているのねぇ?」

王様「何……!? そ、そうなのか!?」

ポスドク「おいおい……これって犯人隠匿ってヤツじゃねぇのかぁ!?」

レヴィーナ「そういうわけではなさそうよ」

ポスドク「……何だ違うのか」

デューカ「ククク……憐れな……」

ポスドク「う、うるせぇな!」

レヴィーナ「話してくれるわよねぇ? そのために来ているのだから……」

ザナフ「…………」

ザナフ(ぐ、ぐううううう……! お、俺は、俺は……!)




ザナフ「…………俺の口から、話すことはできん」

ザナフ「…………だから、レヴィーナ。お前が、俺の声を聞いて話してくれないか」

レヴィーナ「…………ふふふ、いいわよ。一つ、貸しね?」

レヴィーナ「……第三王子を殺した勇者は現在ビーフにいるわ。彼らは勇者を殺人鬼とは知らずに過ごしていたようね」

ファイザー「……そういえば、コヨーテでは連続殺人鬼が出るという噂がありましたね。彼女が犯人かもしれません」

王様「……なるほど。よく分かった」

王様「ビーフの領主に連絡しろ!! 警察、騎士団、憲兵各位を総動員し、勇者という女を見つけ出せっ!!」

王様「全兵に告ぐ!! 各騎士団長の指示の元、ビーフを囲み、他の町に続く道も封鎖しろっ!! 絶対に逃がすなっ!!」

王様「……ここにいるおぬしらも、勇者を捕まえたら特別な報酬をやろう」

全員「……!!」

王様「さぁ……行けっ!!!」


ダッダッダッ!!!


ザナフ「…………」

メアリィ「ざ、ザナフ……」

ザナフ「……俺には、どうしようもない」

ザナフ「それに……本当に勇者が犯人だとしたら、捕まるのは……至極当然だ……」

メアリィ「……でも……」

ザナフ「……ユウシャ……」

ザナフ(……逃げてくれ……!)



ファイザー「…………」カツカツカツ……

ファイザー「…………」ピッ……

ファイザーは、音魔法を利用した携帯型魔法陣を展開する。

ファイザー「……ああ、私だ」

ファイザー「今回の計画は中止。計画自体はいつか必ず行うから、他のプランを考えておいてくれ」

ファイザー「…………勇者、ね」

【ビーフ:ベレトの家】

プルル……

ベレト「……!」

ベレト(これは……音魔法の着信……!)

ベレト「……はい。はい……」

ベレト「……えっ!? は、はい……わ、分かりました……」

ベレト「……マズイ……!」

ベレト「勇者さん! 早く逃げるぞ!」

勇者「えっ? な、何が……!?」

ベレト「勇者さんが犯人であるとバレた! 今、勇者さんを捕まえようと警察たちが向かっている……!」

ベレト「領主経由で僕に連絡が来たんだ! 今ならまだ間に合う……!」

勇者「…………」

勇者「……いえ、私は逃げません」

ベレト「!?」

ベレト「な、何を言うんだ!? 処刑されてしまうぞ!?」

勇者「裏の人格が犯人だとはいえ、第三王子を私が殺したのは間違いないです。だったら、捕まってきちんと裁きを受けないと……」

ベレト「そ、そんな……!」



コンマ二桁判定。これから勇者が助かるかもしれない判定がいくつかあります。でも可能性はメチャ低いです。

↓1 コンマゾロ目の場合、ベレトが勇者を連れて逃げる(44は除く)

ベレト、勇者の覚悟を受け入れます。

ベレト「…………!」

勇者「…………」ガタガタ……

ベレト「……怖いのか?」

勇者「……うん。だって、多分……捕まったら処刑されちゃうもん」

勇者「でも……それでも、私は……ちゃんと捕まらなきゃいけないと、思う」

ベレト「…………」

ベレト「…………そうか」

ベレト「……勇者さんが、覚悟を決めているなら……僕には何も言えないな」

ベレト「……行こう、勇者さん。自ら出頭すれば、少しは罪が軽くなるかもしれない」

ベレト「……気休めだけどな」ハハ……

勇者「ふふ……」

勇者「……ありがとね、ベレト君」

【数ヶ月後……】

勇者はベレトに連れられ、自らビーフの詰め所に出頭した。勇者は王都に連れていかれ、そこで尋問を受けた。

勇者は何もかも正直に話した。調査の結果、勇者の話が真実であると証明された。

ただ、勇者は『輪廻転生』の固有スキルのことは話さなかった。ベレトに言われたのである。

ベレト「固有スキルの方は話しちゃダメだ。ゴーン帝国が陥落した今、アイツらは何をするか分かったもんじゃない」

ベレト「……おそらく第三王子を殺した犯人に人権は無いという理由で、非人道的な実験を繰り返すと思う。それだけは、ダメだ」

幸いにも、勇者が固有スキルのことを問われることは無かった。第三王子は誰にも話さず一人で行動していたのであろう。



そして、勇者には死刑の判決がくだった。



コンマ二桁判定。ゾロ目の時のみ、とある人物が彼女を救います。

↓1

【勇者(一周目)の死亡が確定しました】



【エピローグ後、二周目の準備に入ります】



【処刑当日】

「───」

「──────」

処刑人が何か手続き上の書類を読み上げているが、勇者の耳には入ってこない。死を覚悟していた勇者だが、いざ目の前に死が現れると、怖い。死にたくないと叫び、どんな手を使っても生きていたいと思ってしまう。

だが、そんなことは許されない。自分は大量殺人鬼なのだ。記憶が無いとはいえ、事実を曲げることはできない。

それに……もう一つの人格が生まれたことは、自分のせいでもある。勇者はそう考えていた。勇者は山育ちだが、あまり過酷だった記憶が無い。厳しい山の生活を乗り越えるためにユウシャの人格を生み出したのではないか……そう思うのだ。

勇者「…………」

王国の世論は、意外と勇者に同情的だった。悪いのは彼女ではない、もう一つの人格である。無罪放免とはいかなくても、処刑は避けられないものか。そういう声も多い。

しかし……結局、処刑は行われることとなった。

「最後に……何か言うことはあるか?」

勇者「……いえ、ありません」

勇者(……短かったし、最後は大変だったけど……でも、楽しかったな)

勇者(この人生は……もう終わりでいいよね)

勇者は、次の周回に記憶を引き継ぐつもりは無い。だからといって、ユウシャの方に引き継がせるつもりも無かった。この記憶は……この周回で終わらせるのだ。

勇者(次の周回の私は……もっと幸せになってほしい、な……)



…………ザシュ!!!

【勇者一周目の人生→終了】



【勇者一周目の最終的ステータス】

【勇者(一周目)】

【性別】女

【ステータス】
身体能力:7(魔装具の補助で元通りに)
戦闘力:2(貧弱)
精神力:5(平均)
知性:4(平均)
器用さ:5(平均)
感受性:9(天才的)
魔力:2(不得手)
幸運:9(スーパーラッキーガール)
魅力:9(皆から好かれる)
スキル適応力:3(不得手)

【種族】人間族(種族補正:なし)

【年齢】18

【固有スキル】
・『輪廻転生』……死ぬとその時点の能力の一部や記憶を次の周回に受け継ぐことができる。性別、種族、経歴などは毎回ランダムで決められる。

【職業】娼婦/殺人鬼

【職業スキル】2つ
・『女神の癒し』……魅力判定に失敗した際、もう一度判定を振り直せる。
・『殺人の人格』……殺人鬼としての人格に入れ替わった際、戦闘力が10になる。

【人格乗っ取られ度】70/100

【経歴】
『淫乱売春婦』『優しく人を思いやれるが多重人格』『剣と会話できる』『山育ち』『趣味はガーデニング』

【データ】コヨーテで圧倒的な人気を誇る娼婦。心優しい性格で皆から愛されているが、実は連続殺人鬼の人格を持つ。その人格(=ユウシャ)が彼女の『輪廻転生』のスキルに目を付けた第三王子を殺してしまうが、その際近くにあった呪いの箱を開けて呪われてしまう。呪いを解くために山を越えビーフに向かっていたが、道中カースゾンビの群れに襲われ瀕死の状態に。そこをメアリィとザナフに助けられ、現在その二人と足が治るまで同居をすることとなる。炊事を担当したり人助けをしたりなど、ユウシャの方にも善良な部分が現れつつある。呪いを受けたせいか、幽霊への耐性がついた。ハスターにそそのかされ、ゴーン帝国の現状を調査する派遣団に参加した。だが、途中で勇者の人格が目覚めてしまい、ビーフに帰還。王都で行われた第三王子を殺した犯人を見つける会議によって特定され、自ら出頭し、処刑された。

【特筆する持ち物】
・グランティア城の見取り図
・グランティア王国の王侯貴族の名簿
・メアリィ特製のお守り(一度だけ魔力+5)
・足を補助する魔装具(ゴースト系への特攻、脚力強化、成長促進の効果も付与)

【勇者(娼婦)の短期的な目標】娼婦として穏やかに暮らす

【勇者(殺人鬼)の短期的な目標】殺人を繰り返し、娼婦の人格を乗っ取る

【勇者(ユウシャ)に関連する人々(好感度が高い順)】

・ユウシャを守れなかった後悔を抱く賢者【メアリィ】
・ユウシャを守れなかった後悔を抱く傭兵【ザナフ】
・勇者を守れなかった後悔を抱く領主見習い【ベレト】
・とある理由からユウシャに目をかけていた司祭【ハスター】
・ユウシャを気に入っていた幽霊【ルナ】
・勇者に憧れ以上の感情を持つ娼婦【同僚】
・『輪廻転生』のスキルを知る戦士【アレク】
・勇者の上客の一人【ドルキン】
・勇者を男らしく守ったビーストテイマー【ジャコ】
・ユウシャの残虐性を高く評価していたダークナイト【ハツモト】
・ゴーン帝国に派遣された部隊のメンバー【ヌアザ】
・ゴーン帝国に派遣された部隊のメンバー【シャリー】
・ゴーン帝国に派遣された部隊のメンバー【ローレンス】
・ゴーン帝国に派遣された部隊の長【隊長】
・ユウシャの魔装具を作ったM男【魔装具職人】
・ユウシャに殺害されたクランディア王国の三番目の王子【第三王子】



【その他の人物】

・第三王子の殺害を目撃した一般人【ポンポン】
・やたらとザナフに突っかかっていた研究者【ポスドク】
・妖しげで妖艶な殺し屋【レヴィーナ】
・厨二病の魔法使い【デューカ】
・何かを企む大商会の総帥【ファイザー】
・クランディア王国のトップ【王様】
・王様の跡継ぎの第一候補である放蕩息子【第一王子】
・既に魔族に乗り替わられている王子【第二王子】
・密かにジャコへの復讐を誓う魔族【スライムマン】





【世界平和への進捗】0%

そういうわけで、勇者の一周目が終わりました。ありがとうございます。最初はどうなるかと思いましたが、皆さんのおかげで楽しくスレを更新できました。

ですが「くぅ疲」というわけにはいきません。だって一切世界救えてませんからね。というかゴーン帝国が落ちたのでむしろ悪化してる。ただ、今までの安価やコンマ判定が後の周回に効いてくると思います。多分。

ちなみに、助けてくれたのは第一王子でした。ただ、その代わり誰にも見つからない場所で第一王子の愛人として一生を過ごすこととなりました。

それでは、勇者二周目を始めます。まずは【何年後に転生するのか】を決めます。

コンマ判定。下1のコンマ十桁+一桁の数の分の年月が経って転生。ゾロ目の場合は倍。

↓1

勇者2は勇者が死んでから【6年後】に転生します。

では、次は種族を選んでください。この世界の主な種族は10種類ですが、現在選べるのは下の3つです。



1.人間族【種族補正:無し】【平均寿命:80~100歳】
世界で最も多い種族。これといった特徴は無い。ほとんどの世界に存在するので、差別されることが少ない。選ぶのに無難な種族と言える。

2.獣人族【種族補正:身体能力+5、戦闘力+3、器用さ-2、魔力-3、動物の特性に応じた種族スキル】【平均寿命:50~70歳】
獣の力を有する種族。肉弾戦に滅法強いが、魔法は苦手。どの獣の力を持つかで見た目や種族スキルが変化する。過去に迫害された歴史を持つが、今は世界に馴染んでいる。

3.ドワーフ族【種族補正:戦闘力+2、器用さ+5、感受性-3、魔力-2、物作りに関連した種族スキル】【平均寿命:100~120歳】
物作りが得意な種族。髭の生えた小柄な男性が圧倒的に多く、女性が生まれることは少ないため、割と男社会である。俗世間に関わらないようにする方が多数派。



↓3まで多数決。決まらなかったらコンマの一番高いものを採用。

おお、満場一致で人間族ですね。

では、まずは勇者2の初期ステータスを決めましょう。コンマ一桁判定です。この後ステータスの引き継ぎをします。

↓1のコンマ十桁……身体能力、一桁……戦闘力
↓2のコンマ十桁……精神力、一桁……知性
↓3のコンマ十桁……器用さ、一桁……感受性
↓4のコンマ十桁……魔力、一桁……幸運
↓5のコンマ十桁……魅力、一桁……スキル適応力

身体能力:6
戦闘力:8
精神力:8
知性:7
器用さ:2
感受性:2
魔力:2
幸運:9
魅力:9
スキル適応力:4

前回よりも強くなってるステータスが何個かありますね。なかなか良い。

続いては【どのステータスを引き継ぐか】を決めますが、まずは記憶に関して。勇者は記憶を一切受け継がずに転生しようとしています。その意志がどれだけ残っているのか。

↓1のコンマ50以上で勇者の意志を尊重

ま、まだ、まだ分かりません!

勇者あるいはユウシャの記憶が受け継がれることが決定しました。続いてはどちらの記憶を受け継ぐかです。

↓1のコンマ70以上で勇者の記憶、それ未満だとユウシャの記憶、ゾロ目の場合は両方の記憶を受け継ぎます

ユ ウ シ ャ の 記 憶

が受け継がれます。殺人鬼は簡単には死なない。



今回引き継げるステータスは3つ。最初なのでちょっとオマケしてます。ユウシャとしての記憶を引き継いだため、他に引き継げるステータスは【1つ】となります。

<引き継いだステータス>
・ユウシャとしての記憶
・殺人鬼の職業スキル「殺人の人格+」……大体の戦闘判定が非常に有利になる。



残り一つを選びます。下のステータスから一つ選択してください。

<引き継げるステータス>
・感受性「9」
・娼婦の職業スキル「女神の癒し」……魅力判定に失敗した際、もう一度判定を振り直せる。
・幽霊系種族への耐性

↓3~5まで。多数決で一つ採用。決まらなかったらコンマ二桁判定で高いものを採用

すいません、下1~5ってするつもりでした。

そんなわけで、多数決のため、感受性「9」を採用します。どんどん強くなるな。

では、【年齢と性別】を決めます。

↓3まで。一番コンマの高いものを採用

勇者2は12歳の女の子です。大丈夫かな?

では、勇者2の経歴を決めます。容姿や性格、過去、趣味嗜好、隠された能力など何でも構いません。できるだけステータスや年齢、種族に即したものだとありがたいです。あまり長文にならないように。また、前回と全く同じものは不採用となる可能性があります。

↓5くらいまでを採用

少し矛盾があるので、どれを主軸とするかを決めます。

1.最年少貿易商人ルート
2.東方の巫女見習いルート
3.新興宗教の“神の子”ルート

↓5まで多数決。決まらなかったらコンマの一番高いものを選択

コンマにより、東方の巫女見習いルートを選択します。

それでは、勇者2が前周回の記憶を思い出すまでをやります。しばしお待ちを。

【勇者二周目:太陽暦129年:春】

【クランディア王国第三王子殺害事件から6年後】

東方の小国、ヒノモト。四方を海に囲まれた島国であることや鎖国体制の外交を行っていることから、比較的魔王軍による影響の少ない国。

ヒノモトは桜の降る季節。村の小さな神社に巫女見習いとして一生懸命働く少女がいた。

名は勇者2。齢は十二。天真爛漫な村の人気者だ。

勇者2「むむー……全然お掃除終わらないよー」

彼女は極めて不器用である。二年ほど前から神社の手伝いをしているが、一向に改善する兆しが無い。賽銭箱を叩き割ってしまった時は、あの優しいと評判の神主様でさえ激怒した。

勇者2「はぁ……こんなのいつまで経っても終わらないよ」

勇者2「疲れたから部屋に戻っちゃおー」

勇者2「……!」



勇者2「ゴホッ! ゴホゴホッ……!」

ベチャ!!

勇者2「……まただ」

勇者2は、吐血した。

実はこれが……勇者2が巫女見習いとして働く理由である。

比較的魔族の少ないヒノモトであるが、やはり一部モンスターは存在する。しかし彼らは、この国では「妖怪」と呼ばれる。彼らは本土のモンスターとは違い、独自の進化を遂げているのだ。

勇者2は、とある大妖怪から短命の呪いを掛けられている。そのため、巫女として働き、何とかして呪いを解こうとしているのである。



安価です。何の妖怪から呪われている? 妖怪の名前を募集。

↓3まで。コンマの一番高いものを採用

通称「妖怪王」。圧倒的な力を持ち、ヒノモトの妖怪に絶大な影響力を与えている妖怪である。その姿は黒い龍のようであると言われているが、確証は無い。見た者のほとんどが殺されているからだ。

勇者2は、妖怪王によって滅ぼされた村の生き残りである。命こそ助かったが、妖怪王によって長く生きられない呪いを掛けられてしまったのだ。

勇者2「……まぁ、生きているだけで儲け物だと思わないとね」

勇者2「……やっぱり、もう少し掃除しようかな」

勇者2「……ん?」

勇者2「これは……御守り?」

神社で売っている安全祈願の御守りだ。神主様の微弱な魔力が込められているので、本当に少しだが危険から身を遠ざけることができる。誰かが落としたのだろうか。

勇者2「御守りかぁ……」

勇者2「……御守り? 御守り……おまもり……」



ビキッ!!



????「む○○○」


メ???「───うだ! そんな◇◆◆◆にプ☆€○○!」ゴソゴソ


○○○ぃ「じゃじゃーん!」


?!!!「? ????」


@@@@「これは@@!*───お守り! 持っていると魔力が─────────!」


○□▷▽「────────────されるよ!」


ゆ───「マジかよ!?○××▽▽▽ぇか!」


メア○○「あ、でも????たら!!!?!っちゃうけ??」


ゆう○○「何だよ……。でもまぁ、○○使えるだけでも儲けモンか。───★★★わせてもらうぜ」バシッ


めあ?ィ「あっ! もう……@○☆☆★って言ってないのに……。別にいいけどさぁ」





メアリィ「ねっ! ユウシャ!」



ビキッ……!!!

勇者2「───!」

勇者2「ああああああ───!?」

勇者2「オ……オエエエエエ……!!」ビチャビチャビチャ!!

勇者2の中で勇者の……いや、ユウシャの記憶が流れ込む。あまりの情報量に吐き気を覚え、勇者2は思わず吐いてしまう。

勇者2(そうだ、私は……アタシは……!!)



勇者2「……うううっ」

勇者2「はぁ……はぁ……はぁ……」

勇者2「うう……『輪廻転生』使うとこんな感じになるんだ……きもちわりー……」

吐き気は収まってきたが、頭の中がグルグルしてよく分からない。焦点も定まらない。

だが、一つだけ分かったことがある。

勇者2(すごい……私、勇者2でもあるし、ユウシャでもあるんだ……)

勇者2には、ユウシャの殺人衝動が芽生えている。だが、勇者2の理性がそれを抑えている。

勇者2には、ユウシャが人を殺した時の記憶も、勇者が処刑された時の記憶も、孤児だった勇者2が今の家に引き取られる記憶もある。

勇者2(なんか変な感じ……私、ユウシャでもあるし、勇者2でもあるんだ……)

前周回のユウシャには、勇者の記憶がある。だから、勇者2は前周回起こったことを全て把握できた。

だが……勇者2には勇者の人格は受け継がれていない。彼女の献身的な優しさは消え、ユウシャの残虐性のみがこの周回に現れている。

勇者2「……でも、これって……」

勇者2「……私にとっては、都合が良いかもしれない」

【境内:神主様の部屋】

神主様「ふむぅ……」

神主様(勇者2は今年で十二……後何年命が保つか……)

神主様(憎きはあの妖怪王……だが、ワシにはどうすることもできん……)

神主様(神社に働いてたとて、所詮は気休めじゃ。いずれ、あの子の命は……)

勇者2「失礼しまーす!」バァン!!

神主様「ぬおうっ!?」ビクッ!!

神主様「お、おお……勇者2か。ビックリしたではないか……」

神主様「どうかしたのかの?」

勇者2「はい……」

勇者2「私……呪いを解くために、もう一つ前に進もうと思います」

神主様「それは……」

神主様(……気休めかもしれんが、希望を持つことは悪いことではないな)

神主様「それは……ちゃんとした巫女になるということかの?」

勇者2「いいえ!」





勇者2「妖怪王を、ブッ殺しにいきますっ!!!」

神主様「…………」

神主様「…………」

神主様「…………」

神主様「……すまんのぉ。もう一回言ってくれるかの?」





勇者2「妖怪王を見つけ、この手でブッ殺し、呪いを解きますっ!!!」

神主様「…………」

神主様「…………」

神主様「ぬええええええええええええええっ!!?」

勇者2(ユウシャの人格と力があれば、私は今よりもさらに強くなる!)

勇者2(この力があれば……妖怪王を倒すことだって夢じゃない!)

勇者2(強くなるためにどんどん戦っていけば、ユウシャの殺人衝動だって満足するハズ!)

勇者2(我ながら……完璧な計画だ!)

勇者2(待ってろよ、妖怪王! 絶対にこの手でブッ殺してやるからなぁ!)

勇者2(アッ───ハッハッハッハッハッハッハッ!)





【勇者(二週目)】

【性別】女

【ステータス】
身体能力:6(割と動ける)
戦闘力:8(殺人鬼の力がなくても強い)
精神力:8(強靭)
知性:7(明晰)
器用さ:2(不器用)
感受性:9(前周回の引き継ぎ)
魔力:2(不得手)
幸運:9(スーパーラッキーガール)
魅力:9(皆から好かれる)
スキル適応力:4(平均)

【種族】人間族(種族補正:なし)

【年齢】12

【固有スキル】1つ
・『輪廻転生』……死ぬとその時点の能力の一部や記憶を次の周回に受け継ぐことができる。性別、種族、経歴などは毎回ランダムで決められる。

【職業】巫女見習い/薙刀使い/殺人鬼

【職業スキル】3つ
・『祈祷(初級)』……弱い霊魂であれば成仏させられる。
・『薙刀の心得』……薙刀を持っている時、戦闘判定にプラス補正がかかる。
・『殺人の人格+』……大体の戦闘判定が非常に有利になる。

【経歴】
『溢れる魅力や知性を活かして仲間を集める』『短命の呪いにかかって余命数年』『かつて孤児だったため食にがめつい』『東方の小国にて巫女見習いとして働いている』『実家は「戦士」の一族であるため自身も東方の特殊な武器「薙刀」を扱うことができる』『天真爛漫』『燃えるような赤髪』



【勇者2の短期的な目標】妖怪王を倒し、自らにかけられた呪いを解く

そんなわけでプロローグはここまで。実はユウシャの好戦的な人格と勇者2の天真爛漫で無邪気な性格は意外と合ってたりします。

短命の呪いを解くために妖怪王を倒すことになりましたが、果たしてどうなるのか。妖怪王めっちゃ強そうなんだよなぁ。続きはまた明日以降ー。

名前は毎回決めるのが大変なので勇者2、勇者3、勇者4……と数字が増えていく感じにするつもりでしたが、固有の名前を決めてしまうのはアリかもしれませんね。多数決で決めましょう。

1.このままいく(勇者2、勇者3、勇者4……と数字が増えていく)
2.固有の名前を決め、どの周回でもその名前で呼ばれるようにする

↓5まで多数決。先に3票取った方。決まらなかったら下5でコンマの一番高いものを採用

多数決により1を採用。このまま勇者2でいきます。とはいえ、やっていく過程で変更するかもしれません。

では、本編やっていくぜ。

【しばらくして】

神主様「び、ビックリしたわい……心臓止まるかと思ったぞい」

勇者2「ご、ごめんなさい……」

神主様「……じゃが、本気なのじゃな?」

勇者2「……うん」

勇者2「私、決めたんだ。生きることを願うんじゃなくて、自らの手で命を掴み取るって」

勇者2(……前の勇者にも、次の私は幸せになってほしいって言われたもんね)

神主様「そうか……。いつのまにか強くなって……」ホロリ……

神主様「しかし……これからどうするか決めておるのか?」

勇者2「へっ? えーと、それは……」

勇者2「……妖怪王を見つけて、やっつける!」

神主様「ふむふむ……つまり全く具体的なことは考えておらんのじゃな……」

勇者2「うっ……」

神主様「そんな状態では……ワシもおいそれと送り出すわけにはいかんなぁ……」

勇者2「そ、そんな……!」

勇者2「で、でも、私本気で……!」

神主様「落ち着きなさい。ワシは反対しているわけではない。少し待ちなさい、と言っておるのだ」

神主様「辛いことを思い出させてしまうかもしれんが……勇者2の御父様のことは知っているな?」

勇者2「う、うん……。『戦士』の一族なんだよね? だから私も薙刀が使えて……」

神主様「左様。だが、タダの『戦士』ではない」

神主様「───『侍』じゃ」

勇者2「サムラ……?」

神主様「侍……武道を嗜み、この国の各地域を治める『将軍』に仕える強者のことじゃ」

神主様「御父様はその侍の一人であり、御父様の一族は代々とある『将軍』に仕えていたのじゃ」

神主様「……勇者2が産まれてからは一線を退いておったがの」

勇者2「そ、そうだったんだ……」

神主様「その御父様には十人の懐刀がおってのお……勇者2が幼い頃、引き取ろうとしたのじゃ。御父様の忘れ形見じゃからの」

神主様「だが……ワシが断った。ワシは、勇者2には血生臭い世界で生きてほしくなかったからじゃ」

神主様「……だが、本人がそれを望むなら……ワシが止めることはできぬ」

勇者2「神主様……」

神主様「勇者2よ、おぬしは今からその十人のところに向かうのじゃ。そして、それぞれから教えを請いなさい」

神主様「さすれば、おぬしは強者となり、妖怪王へと対抗できる存在へと成ろう」

神主様「……安心せい。おぬしが強者となるまで、ワシが必ずおぬしの呪いを食い止める。安心して修業に励みなさい」

勇者2「神主様……!」

神主様「さて、まずはあの十人に連絡しなければの……」



キャラクター安価。勇者2の父親の懐刀を募集。懐刀の通り名・性別・年齢・職業・性格・容姿を安価してください。

通り名は3文字まで。年齢は30歳以上。通り名と職業は戦国時代や江戸時代、明治時代の日本っぽいものでお願いします。

↓10まで。人いなさそうだな~という時は連投ありですが、最大でも2つまでで。

みんな個性的だな~、果たしてちゃんと修業できるのか。

神主様「……まぁ、一人はすぐに連絡がつくがのぉ」

神主様「ほれ、出てこんかい」

勇者2「?」

閃影「…………ウフフ」ヌウ……

勇者2「うわあああああっ!?」ビクッ!!

勇者2の影から……文字通り“影”から一人の女性が現れた。

勇者2「だ、誰!?」

勇者2「ていうか、ど、どこから出てきたの!?」

神主様「……彼女は閃影。御父様の懐刀の一人じゃ」

神主様「腕の立つ忍者だったが、御父様が亡くなってからは……こんなに嘆かわしいことに……」

閃影「失礼ね……私はただ、勇者2様を陰ながら見守っていただけよ」

閃影「ずっと、ずうっとねぇ……」

勇者2「ずっと……?」

勇者2「……どのくらい、ですか?」

閃影「そうねぇ……御主人様が亡くなられて、勇者2様がこの神社に来てからだから……」

閃影「……5年間くらい?」

勇者2「そんなに!?」

神主様「話は聞いていたじゃろう、閃影。勇者2を鍛えてはくれんか」

閃影「……ふぅん?」

閃影「それは虫の良い話なんじゃないの? 神主様」

閃影「今まで私たちに勇者2様には全く関わらせなかったくせに……」

神主様「……やってくれないのかの?」


閃影「やるわっ!!」


勇者2(やるんだ)

閃影「勇者2様の決意……! 懐刀の私が無駄にするわけないでしょう!?」

閃影「それに、これはいわば勇者2様との師弟関係……! そこからくんずほぐれつなことに……!」グフフ……

勇者2「よ……よろしくお願いします?」

神主様(……個人的には不安しかないが、まぁ、大丈夫じゃろ)

閃影「ゲフンゲフン……そうね、とにかく場所を移しましょうか」

【神社近くの林】

閃影「では、改めまして……」

閃影「私は閃影。勇者2の御父様……御主人様の懐刀の一人よ」

閃影「私は忍者……影に生き、陰ながら御主人様をお守りするのが私の役目だったわ……」

閃影「そんな私が勇者2様に教えられるのは、忍術。影を生き延びるための力ね」

閃影「勇者2様が戦うのは強大な敵……。だけど、真っ向から立ち向かう必要は無いのよ。大切なのは勝利なのだから」

勇者2「は、はい……!」

閃影「忍術を習得するには忍者として修業に励む必要があるけど……勇者2様は大丈夫。私がずううううっと影にいたからねぇ……」

勇者2「ど、どういうことですか?」

閃影「ウフフ……」

閃影「……結論を言うと、そのままでも忍術を学ぶ素養は充分だということよ」

勇者2(過程を教えてよ!)

閃影「そうね……何を教えてあげようかしら……」



安価です。勇者2は感受性が9のため、閃影から3つの技術を教わることができます。「影に潜む忍術」は決定しているので、それ以外に教わる技術を安価してください。

↓3まで。閃影から教われそうなもの

閃影「……そうね、影に関する忍術を中心に教えていきましょうか」

閃影「影潜り、影縛り、影打ち、影分身……これらの術は、勇者2様の悲願達成を早めるに違いないわ」

勇者2「おおおっ……かっこよさそう……!」

閃影「ウフフ……では、まずは基礎中の基礎から学びましょうねぇ?」



コンマ二桁判定。コンマ10以上でこれらの忍術をスムーズに習得します。

↓1

めっちゃ寝てた。続きやるぜ。

【一ヶ月後】

閃影「…………」スヤスヤ……

神主様「……おい、閃影よ」

閃影「……あらぁ? なにぃ……気持ち良く寝てたのに……」

神主様「あのなぁ……寝とる場合じゃないじゃろう。勇者2の修業はどうした!」

神主様「勇者2も見当たらんし……まさかやめてしまったわけではないじゃろうな?」

閃影「……ウフフ」

閃影「その様子だと……気づかなかったみたいね」

神主様「?」

閃影「合格よ、勇者2様。これで『影潜り』は習得したと言っていいわね」

勇者2「───やったぁ!」ヌウ!!

神主様「のわああああああっ!?」

神主様の影から出てきた勇者2は、飛び上がって喜んだ。

閃影「一日中神主様の影に潜む……それが試練だったのよ」

神主様「い、いつのまに……」

勇者2「神主様にバレないようにコッソリ御饅頭食べたりもしました!」

神主様「な、なぬっ!? 饅頭の数が合わんと思ってたら、勇者2が食べてたのかの!?」

閃影「ウフフ……流石は勇者2様。それでこそ『侍』の末裔だわ」

閃影「『影縛り』と『影分身』は合格したから……いよいよ最後の試練ね」

閃影「最後の『影打ち』の試練は……私との実戦よ」

勇者2「……!」

閃影「ルールは簡単。制限時間内に私に『影打ち』でダメージを与えられれば勝ち。私は勇者2様に攻撃しない代わりに、全力で逃げるわ」

『影打ち』とは、相手の影に攻撃をし、本体にもダメージを与える幻術である。勇者2は既に高いレベルで『影打ち』を扱えるが、閃影と戦うとなると話は変わってくる。幻術を知り尽くした相手に幻術でダメージを与えるのは、至難なのである。

閃影「遠慮は要らない……殺す気で来なさい!!」

勇者2「……はいっ!!」



コンマ二桁判定。『影打ち』は他の技に比べて習得が難しいので、再度コンマ判定です。

コンマ20以上で閃影にダメージを与えます。ゾロ目だとかなりイイやつ。

↓1

勇者2「いきますっ……!」

素早い動きで勇者2は閃影の元に向かう。

閃影「ウフフ……!」

だが、そう簡単には負けてくれない。閃影は軽い動きにも関わらず、勇者2の何倍もの速さと距離を移動する。

勇者2「うぐぐ……!」

加えて、この場所は林の中。影がたくさんあるため、閃影だけを『影縛り』することはできないのだ。

勇者2(動きは止められない……だったら!)シュッ……!!

神主様「おお……! ゆ、勇者2が……増えた!」

勇者2は『影分身』を使った。5体ほどの勇者2で、閃影を追いつめるという作戦である。

閃影「やっぱり、体術は申し分ないわね……!」

閃影であっても、5体の勇者2から逃げることは難しかった。

勇者2「もらった……!」

近づいた一体の勇者2が、閃影に『影打ち』を見舞う。

……だが。

閃影「……ウフフ」

勇者2「あ、あれ!? 効いてない!?」

閃影「言ったはずよ? 達人は、来ると分かっている『影打ち』に対抗できる……と」

閃影「これは『影打ち』の試練だもの……タダの『影打ち』なんて予測済みよぉ」

勇者2「ぐぐぐ……!」

勇者2「だったら……!」ヒョイ……!!

閃影「……!」

閃影(上に飛んだ……何をする気?)

閃影(……いえ、これは誘導ね! ということは、見えないところで『影打ち』を行うつもり……!)

閃影(悪くない考えだけど、その程度では私に攻撃など……)


……チクッ!!


閃影「……!?」バッ!!

閃影(何……!? 今、何かがチクッと……!)

閃影「……!」

閃影が見たのは、自身の影に刺さる……薙刀だった。

閃影「これは……勇者2様の薙刀? いつの間に……」

閃影「……そうか。『影分身』の時ね? 」

勇者2「はい! 閃影様に『影打ち』を成功させるには、閃影様の意表を突かなければと思ったんです!」

勇者2「薙刀はこの場に無かったので、閃影様もビックリするかなって!」

閃影「……ええ、とても良い判断だわ。ダメージはあまり無かったけど」

勇者2「うっ……」

閃影「でも、仮にも師匠の私に一太刀浴びせたのは事実」

勇者2「そ、それじゃあ……!」

閃影「ええ。『影打ち』の試練、合格よ」

勇者2「……!」

勇者2「やったあああああっ!!」

閃影(……でも、驚いたわ。私が教えたのは素手での『影打ち』だけ。武器を用いた場合はまだ教えていない……)

閃影(流石のセンス……御主人様ゆずりと言うべきね……)

閃影(……それと)



閃影(閃影様! 閃影様ですって! あの勇者2様が!! 閃影様!! 閃影様よ!?)

閃影(ま、マズイ……! 鼻血が止まらないわっ……!)ドクドク……!!

勇者2「? どうしました、閃影様?」

閃影(ああっ!! ダメ!! そんな……そんな無垢な瞳で見つめないで!! 名前を呼ばないで!!)

閃影(お……おかしくなっちゃうわっ!!)

神主様(ダメじゃなコイツ。放っておこう)

神主様「おめでとう、勇者2」

勇者2「神主様……! ありがとうございます!」

勇者2「でも、まだ入口です。後9人から学んで、一人前にならないと」

神主様「そのことじゃが……」

神主様「勇者2よ、おぬしはこれから町に行きなさい」

勇者2「町に?」

神主様「他の懐刀のところに行くには、とにかく町に出る必要があるんじゃ」

神主様「……そういえば、勇者2には他の懐刀のことは話しておらんかったのお……」

神主様「では、説明がてら町についても話しておこうかの」

神主様「ここから一番近いところにある町が、オーエド。ヒノモトで一番大きな城下町じゃな」

神主様「各地域の将軍をまとめる『大将軍』がおられる。そのためかとんでもなく栄えておるぞ。ワシも一度行った時はその煌びやかさに目が点になったわい」

神主様「ここにいるのは……武器の扱いなら何でも御座れの剣士・風切と豪傑なる刀鍛冶・雷蔵じゃな」

神主様「クセのあるヤツらじゃが……まぁ、出会うことは容易じゃろう」

閃影「そこから大変そうだけどねぇ」

勇者2「そ、そうなんですか……」

神主様「そして、ここからは遠いが……オーエドに負けず劣らず発展しているのがキョートという町じゃ」

神主様「こちらはオーエドとは違って雅な雰囲気での。妖術やら何やら独特の雰囲気が漂っている」

閃影「キョートは妖怪との共存を目指している町なの。だから妖怪王の情報があったりするかもねぇ」

勇者2「……!」

神主様「ここには……妖艶なる陰陽師・玉藻前と精神も肉体も強靭な僧侶・大樹がいるのお」

閃影「……こっちはこっちでクセがあるわねぇ」

勇者2「な、何か……クセのある人ばかりじゃないですか?」

閃影「あら、まだマシな方よ? だって会おうと思えば会えるんだから」

閃影「世捨て人の爺さん・剛拳、欲に塗れた犯罪者・白鷺、変態義賊・紅蓮、バカ・弱はどこにいるか分からないもの」

勇者2「悪口ばっかり!」

神主様「変態はおぬしもじゃろ」

閃影「ハッ! 全然違うわよ! こっちはノータッチでやってんの! それなのに紅蓮ときたら……!!」ギリギリギリ……!!

勇者2「……あれ?」

神主様「どうした?」

勇者2「風切、雷蔵、玉藻前、大樹、剛拳、白鷺、紅蓮、弱、そして閃影様……」

勇者2「……一人足りませんよ?」

閃影「……いいのよ。懐刀は9人なんだから」

勇者2「え? あれ……」

神主様「閃影よ、おぬし……」

閃影「アイツは懐刀の裏切り者なの!! そんなヤツ……勇者2様に会わせられないわ!!」

勇者2「……?」

神主様「…………」

神主様「……勇者2よ」コソッ……

神主様「懐刀最後の一人は……逆月。彼は今発展中の港町……ヨコハマにおる」

神主様「じゃが、あやつに会うのはまだ早いじゃろう……。他の懐刀に会って、機会を待つと良い」

神主様「大丈夫じゃ……皆一癖も二癖もある連中じゃが、必ず力になってくれる」

勇者2「は、はい……!」

勇者2「それじゃ……神主様、私、早速準備して出発しようと思います!」

神主様「そうかそうか。では、これを持っていきなさい」

勇者2「これは……御札?」

神主様「勇者2の短命の呪いを抑える札じゃ。残念ながら呪いを無くすことはできんが、ワシが本気で力を込めた物じゃ、効果は保証するぞい」

勇者2「神主様……! ありがとうございます!」

閃影「よーし、それじゃあ一緒に向かいましょうねっ!」

神主様「ぬおっ!? お、おぬし一緒に行く気か!?」

閃影「当たり前じゃない。勇者2様は町の知識が無いのよ? 教える人が必要でしょう」

閃影「それに、何かあった時に手取り足取りあんなことやこんなことをする人がいないと……神主様も安心できないんじゃなぁい?」

神主様「おぬしの方が安心できんのじゃが……」

閃影「ウフフ……大丈夫よ。本当は二人旅といきたいところだけど、そういうわけにはいかないわねぇ」

閃影「勇者2様。あなたは本当に優秀で、私の教えた技術を完璧に身につけたわ」

閃影「でも、だからといって修業を疎かにしてはダメ。勇者2様はもっと強くなる必要があるの」

勇者2「は、はい……!」

閃影「私は勇者2様の後ろから誰にも見られないようについていくわ。そして、基本的には勇者2様には干渉しない。勇者2様のためにね」

閃影「何か教えなきゃいけないことがある時や……どうしても危険な時はもちろん助けるわ。だから、安心して旅をしてねぇ」

勇者2「はい! ありがとうございます!」

閃影「うっ……! 何て可愛いの……! 食べちゃいt」

神主様「オイ」

閃影「何でも無いわ」



そんなこんなで……勇者2は、他の懐刀の元で修業をするため、一人で(見えないところにもう一人いるが)旅を始めた。



安価です。勇者2は町に向かいます。どの町に行くのか? 選択してください。

1.天下の城下町・オーエド
2.妖しげな幻術の町・キョート
3.絶賛発展中の港町・ヨコハマ

↓2

1選択

閃影「勇者2様はどこに向かうの?」

勇者2「うーん、やっぱりオーエドかなと思ってます。ここから近いし、一番大きいらしいし」

閃影「ふぅん……」

勇者2(あれ? いきなり話しかけられてるけど、干渉しないんじゃ……)

勇者2(……まぁいいか)



安価です。オーエドに行くまでに巻き込まれるイベント。良いことでも悪いことでも人間でも妖怪でもそれ以外でも可。ただし、コンマ50以上が出ないとそのイベントは発生しません。

↓3まで

竜巻のためオーエドと
全く違う場所に着いた

妖怪王(分身)と遭遇

コンマ判定の結果、>>495>>496を採用。

勇者2「オーエドかぁ……どんな町なのかなぁ……」

勇者2は、引き取られた神社の付近から出たことが無い。妖怪王を殺すための修業とはいえ、勇者2は知らない大きな町に行くのが楽しみだった。

ヒュウウウ……

勇者2「あれ……」

勇者2(風が出てきた……さっきまで無かったのに……)

勇者2「雨降るかな……取り敢えず雨が凌げる場所までは早く着かないと……」



勇者2「……!?」ゾクッ……!!

勇者2(何……!? この感覚……!)

勇者2(何か……何かいる……!)

警戒する勇者2の目に映ったのは、黒い龍だった。

その大きさが、とてつもない。その龍は霞んで見えるほど遥か遠くにいるはずなのに、龍の頭は天まで届いているのだ。

勇者2「ま……まさか……!」

勇者2「あれが……妖怪王……!?」

ゴゴゴ……

天候が急に荒れ出す。強い雨が降り始め、強い風が吹き始め、雷がいくつも鳴り始める。

そして、ゆっくりと黒い龍がこちらを向こうとしている。

勇者2(ダメだ……! 絶対に目を見たらダメだ……!)

あの龍と目を合わせてはいけない。直感的にそう感じた勇者2は、目を逸らそうとした。

だが……

閃影「勇者2様! 危ないっ!!」

ビュウ!!!

突如、とんでもない強風が吹き、勇者2の体を持ち上げた。

勇者2(竜巻……!?)

こんな場所で、こんな竜巻が起こることなど無い。やはり、あの龍が起こしているのだろうか……!?

閃影「ゆ、勇者2様……!!」

閃影は手を伸ばすが、彼女の手は届かない。

勇者2(ヤバイ……! 意識が……!)

彼女の体は、竜巻で吹き飛ばされ……

───そうして、勇者2は意識を失った。



安価です。勇者2が飛ばされた町を決めます。

↓1 飛ばされた町の名前
↓1~3 町の特徴

外国の実質的植民地と化した街

寂れた漁村

豪華絢爛大都市

安価の結果、>>500>>499>>501という過程の町、モンジャに流れ着きます。

【豪華絢爛な町・モンジャ】

勇者2「…………」

勇者2「……………………」

勇者2「…………んう?」



安価です。勇者2が目覚めた状況を選択してください。

1.とある人物に匿われている
2.どこかに幽閉されている
3.誰もいない場所で気絶していた

↓1 また、コンマが高いほど大きなことに巻き込まれる

1選択で今日はここまで。修業の前に厄介なことに巻き込まれてしまいます。果たして一体どうなるのか、本当に分かりません。ではまた明日以降ー。

起きました。やってくぜ。

勇者2「ここは……?」

ククル「ようやく目覚めましたか」

勇者2「……!?」

勇者2の近くにいたのは、聖職者の格好をした男だった。喋り口や表情は穏やかだが、どことなく粗野な雰囲気が漂っている。

ククル「ああ……安心してください。私は味方です。あなたを助けたんですよ」

勇者2「私を……?」

勇者2がいる部屋はどこかの宿のようだが、調度品や装飾がおかしい。

勇者2(この感じ……ユウシャの時に見たような……)

勇者2「あ、あの……ここって本当にヒノモト?」

ククル「……やはり、ここに来ようとした来た者ではないのですね?」

ククル「助けるのは失敗だったか……? いや、私は聖職者だし……それに、失敗というのはまだ早計かも……」ブツブツ……

勇者2「……あのー……」

ククル「……ああ、失礼。説明が必要ですよね」

ククル「ここはヒノモトの東の方……モンジャという町です。豪華絢爛な大都市ですよ……表向きはね」

勇者2「表向き?」

ククル「あなたも不自然さを感じたでしょう? この宿。ヒノモトの宿とは思えない、と」

ククル「モンジャは……外国の植民地なんですよ。元々は寂れた漁村だったんですが、とある外国から侵略を受けましてね……」

ククル「今の『将軍』はそれを良しとし、その外国からの支配を受け入れました」

ククル「聞いたことありますか? ゴーン帝国という名を」

勇者2「!? ご、ゴーン帝国……!?」

勇者2「あれ、でも……ゴーン帝国って滅んじゃったんじゃ……」

ククル「おや、ご存知なのですか? ヒノモトは鎖国状態で情報が入ってこないというのに……」

勇者2「えっ」

勇者2(しまった……ユウシャの記憶があるから知ってるんだけなんだよね……)

勇者2「……そ、そういうあなたも外国の事情に詳しいじゃないですかっ」

ククル「私ですか? それはそうでしょう。私はゴーン帝国から来たのだから」

勇者2「えっ……!?」

ククル「申し遅れました……。私はククル。ゴーン帝国大教会の神官です」

ククル「私はゴーン帝国からの任務で、こちらに宣教師としてやってきました。まぁ、言ってしまえば侵略政策の一つですね」

勇者2「し、侵略って……」

ククル「侵略というのは、何も武力で圧倒するだけではないということです」

ククル「……残念ながら、状況は変わってしまいましたが」

勇者2「……ゴーン帝国の滅亡?」

ククル「ほう……あなたは賢い。その通りです」

ククル「ゴーン帝国はヒノモトを手中に収めるつもりでしたが、滅んでしまっては侵略も何もないでしょう? もう私がこの国にいる理由は無い」

ククル「だから大陸に帰りたいんですが……なかなか難しくてね」

勇者2「? どうして?」

ククル「モンジャの将軍が、ゴーン帝国がなくなったことを良いことに幅を利かせているんです。今ではゴーン帝国から派遣された人間たちは奴隷も同然ですよ」

ククル「実は、私もモンジャのヤツらから逃げてる最中でして……」

勇者2「そ、そうだったの!?」

ククル「はい、だからあなたに手を貸していただきたくて」

勇者2「……もしかして、自分が逃げるのに力を貸せって?」

ククル「まさしくその通りです」

勇者2「ええー……」

ククル「そう嫌がらないでくださいよ。あなたにとっても悪い話ではない」

ククル「モンジャは他の町からの余所者も捕らえますからね。あなたも警備隊に見つかれば御用ですよ」

勇者2「そ、それは困る……!」

勇者2「……分かったよ。ただし、条件が一つ!」

勇者2「私はオーエドに行きたいんだ。そこには連れてって!」

ククル「いいでしょう。私も大陸に戻るにはヨコハマを経由する必要があるのでね、道すがらオーエドに送りましょう」

勇者2「うんうん……同盟成立だね!」

ククル「では、早速脱出の話ですが……」

勇者2「うん、そんなに大変なの?」

ククル「ええ、そうなんですよ。警備隊のヤツらは雑魚同然ですが、それ以外に脱出を妨害するものがありましてね……」



安価です。ククルと勇者2の脱出を妨害するものを選択してください。

1.めっちゃ強い将軍の部下(コンマ偶数で一人、奇数で二人、ゾロ目だと将軍まで強い)
2.ゴーン帝国から送られてきた人型兵器(コンマ50以上だと……)
3.魔法による結界(コンマが高いほど破壊するのが厄介)

↓2

1選択

ククル「将軍の部下の一人に、とてつもなく強いヤツがいるんです」

ククル「ヤツは将軍の命を受け、ゴーン帝国の残党やモンジャへの侵入者を捕らえようとしています」

勇者2「……そいつを倒せばいいの?」

ククル「簡単に言いますね……。それはそうですが、ヤツは本当に強いんですよ」

ククル「機を伺って、二人で何とか作戦を立てた方が……」

勇者2「いーや! 私がそいつを倒すっ!」

勇者2(そいつが本当に強者なら、閃影様との修業で習得したスキルを試すチャンス!)

勇者2「さぁ! そいつのとこに連れてって! ブッ殺してやるよ!」

ククル(……随分と好戦的な人だ)



キャラクター安価です。将軍の部下の通り名・性別・年齢・職業をお願いします。通り名は3文字まで。職業は日本っぽいやつで。

↓3まで。コンマの一番高いやつを採用。それ以外もまたどこで出します

【モンジャ:町の入口近く】

炎髪「…………」ギロッ……

入口の門の近くに、真っ赤な髪の女性が仁王立ちしている。勇者2とククルは、家屋の物陰からその少女を見ていた。

勇者2「……あの人が将軍の部下?」

ククル「はい、名は炎髪。モンジャ将軍に忠実な処刑人の女性です」

勇者2「しょ、処刑人!?」

勇者2(処刑はもうイヤだ……! 絶対に勝たなきゃ……!)

ククル「しかし……これからどうするんです? まさか正面から行くわけではないでしょう?」

勇者2「うーん……」



安価です。勇者2の戦闘方法を選択してください。

1.正面から薙刀でブッ倒す。
2.近くのモブに『影潜り』で近づきバレないように攻撃する。
3.その他自由に。勇者2のできそうなことで。

↓2

コンマ一番高いの>>521では?

>>524
あ、ホントだ!!! ちょっと待っててください!!! これは幻術なので!!! 書き直します!!!

>>523は幻

【モンジャ:町の入口近く】

付喪神「…………」ギロッ……

入口の門の近くに、小さな和装の男の子が仁王立ちしている。勇者2とククルは、家屋の物陰からその少年を見ていた。

勇者2「……あの人が将軍の部下?」

ククル「はい、名は付喪神。モンジャ将軍に忠実なからくり人形師の男性です」

ククル「彼は自ら造り出した人形を操って戦うのですが、これが厄介でね……」

勇者2(……あれ? さっきまで女の子が立っていたような……)

勇者2(……気のせいか)

ククル「しかし……これからどうするんです? まさか正面から行くわけではないでしょう?」

勇者2「うーん……」



安価です。勇者2の戦闘方法を選択してください。

1.正面から薙刀でブッ倒す。
2.近くのモブに『影潜り』で近づきバレないように攻撃する。
3.その他自由に。勇者2のできそうなことで。

↓2

めちゃくちゃ賢い作戦。果たして……

勇者2「……日没までどのくらい?」

ククル「日没ですか? あと2、3時間というところでしょうか」

勇者2「よし……それまで待とう」

ククル「……何か作戦が?」

勇者2「まぁ見ててよ。修業の成果をお見せするからさ……!」

ククル「……?」

【日没後……】

勇者2「うん、思った通りだ」

勇者2(暗くなって皆が灯りを点けたことで、影ができてる……! これなら『影潜り』が簡単にできるよ……!)

付喪神「…………」

勇者2(……というか、あの人ずっとあの体制で立ってたの……?)

勇者2(……まぁいいや。さっさとやっつけよう……!)

勇者2「じゃあ行ってくる。何かあったらヨロシク」

勇者2「……『影潜り』」ヌルン……

勇者2は、近くの影の中に入る。そして、影を経由しながら付喪神へと近づく。

ククル「……!?」

ククル(これは……忍者の職業スキルか!? あの人は一体……!?)

ククル(……この力で勝てると良いんだが……)

付喪神「…………」

勇者2は、付喪神の影へと入り込んだ。だが、付喪神が気付く様子は無い。

勇者2(勝負は一瞬……! ユウシャの力できちんと決める……!)

勇者2「───せいっ!!」ブンッ!!

勇者2は、影から出た瞬間に薙刀を振るった。刃はブレることなく付喪神に食い込み、付喪神の肉体を破壊する。

……バキバキッ!!

勇者2「えっ!?」

勇者2(なに……この音!?)

付喪神の体が、ゆっくりと倒れる。だが、その倒れ方がおかしい。関節や骨などを無視した倒れ方だ。

まるで……人形のように、付喪神は壊れた。

勇者2(いや、違う……! これ……!)

勇者2「人形!?」

付喪神?「ゴメイトー!」カタカタカタ!!

壊れたはずの人形がカタカタと笑い出す。人間のように精巧に作られているだけあって、かなり不気味だ。

付喪神?「サテ、ホンモノは、ドーコダ!」カタカタカタ!!


ドドド……!!


勇者2「こ、今度は何……!?」

勇者2「……うわあああああっ!?」

振り返った勇者2の目に飛び込んできたのは、大量の付喪神の姿だった。

だが、彼らの走り方はおかしい。関節をグニャグニャと曲げながら走っているのだ。おそらくアレも人形たちなのだろう。

勇者2(ま、マズイ……! どうすればいいんだろ……!)

勇者2「ねぇククル! どうしよう!」

勇者2「……あれ!?」

さっきまでいたはずのところに、ククルはいなかった。

勇者2(ま、まさか……逃げたの!? 私を置いて!?)

人形たち「アハハハハハ! ブカイシャ! ブカイシャ! エモノダー!」

勇者2「こ、怖いなぁもう!」

勇者2(カースゾンビに襲われた時を思い出すんですけど!!)

勇者2「くっそー! 正面突破で行くしかないのか……!」



コンマ二桁判定。コンマ10以上で人形たち全部ブッ壊します。

↓1

勇者2「せっかく『影潜り』したのに! 偽物だなんて……許さないからねっ!」

勇者2「うりゃあああああああっ!!」ブゥン……!!

バキバキバキ!!!

勇者2は縦横無尽に薙刀を振り回し、人形たちを破壊していく。その姿は、まるで前周回のユウシャのようだ。

勇者2「はぁ……はぁ……」

勇者2「よしっ! 全部壊してやったぞ!」



パチ、パチ、パチ……

勇者2「!」

拍手の音がする方を見ると、そこにはまた付喪神の格好をしたものがいた。

勇者2「……いや……」

だが、それは今までとは明らかに雰囲気が違う。

勇者2「……君は、本物だね?」

付喪神「あはははは! 御名答御名答!」

付喪神「なかなかやるじゃん。俺の人形全部ブッ壊してくれるなんてさー」

勇者2「そっちこそ、自分の見た目の人形ばっか作って……そんなに自分が好き?」

付喪神「自分の型で人形作るとラクなだけだよ。アンタみたいに俺だと勘違いして突っ込んでくれる馬鹿も釣れるし」

勇者2「うぐぐ……!」

勇者2「で、でも、もう君の人形はいないよ! 私に倒される前に降参しなよ!」

付喪神「あはは! 本当に馬鹿だなぁ! 俺があんな人形だけしか作れないと思うの?」

付喪神「さぁ……! 戦いはこれからだよ……!」

勇者2「……!」





ククル「───盛り上がってるところ失礼します」ドゴッ!!

付喪神「……!?」

突如現れたククルが、付喪神を殴り飛ばす。聖職者には似合わぬその拳は、付喪神を気絶させるには充分だった。

勇者2「く……ククル! 逃げたのかと思ったよ!」

ククル「まさか……そんなわけないでしょう。これが私の作戦ですよ」

ククル「付喪神がああいう風に見張りで立っている可能性は低いんです。なので、勇者2さんを見張りの付喪神に突撃させました」

ククル「アレが本物だったら私も楽だったのですが……まぁ、そうはいかなかったので、隠れて機を待っていたんです」

ククル「付喪神は好敵手を見つけると自ら出てくる自信家なところがあると知っていたので……出てきた瞬間に私のスキルで素早く移動してコイツを倒したわけです」

勇者2「……つまり、私は囮だったってこと!?」

ククル「……簡単に言えば、そういうことですね」

勇者2「ひ、ひどい! ひどいよ!」

ククル「いいじゃないですか、障害だった付喪神を倒せたんですから」

ククル「さぁ、行きますよ。そろそろ警備隊も出てきてしまいます。オーエドに行きたいんでしょう?」

勇者2「そ、それはそうだけど……」

ククル「じゃあ早く、私についてきてください」タッタッタッ……

勇者2「むむむ……なんかスッキリしないなー……」

勇者2「……まっ、オーエドに連れてもらえるし……いっか!」タッタッタッ……

眠くなってきたので今日はこの辺りで。安価とコンマが良かったので割とアッサリ付喪神を倒せました。これから勇者2は初対面の人間を囮にする系のククルとオーエドに向かいます。ではまた明日。

今日は意外と早起き。やっていきます。

モンジャから脱出した勇者2とククル。

彼らはオーエドを目指すのだが……



コンマ二桁判定。コンマ30以上で何事もなくオーエドに着きます。

↓1

まだオーエドに着かないようです。

安価です。オーエドに行くまでに巻き込まれるイベント。良いことでも悪いことでも人間でも妖怪でもそれ以外でも可。ただし、コンマ50以上が出ないとそのイベントは発生しません。

↓3まで。コンマ50が一つもなかった場合、その中でコンマの一番高いものを採用します

場違いなほどの武器が落ちてた

6年前のゴーン帝国に向かったハツモトたちの話を聞かされる

>>545>>546を採用。今さらなんですが、ユウシャが転生するまでの年数(6年)+勇者2の年齢(12歳)で、現在ユウシャの死から18年後なんですよね。これはこちらの不手際です。次回から年齢だけ募集するようにしようかなー。

というわけで再度年数を表示して進めていきます。

【太陽暦141年:春の朝】

【クランディア王国第三王子殺害事件から18年後】

勇者2「……まだ着かないのー?」

ククル「そうですね……もう少し掛かりそうです」

ククル「……そういえば、勇者2さんはどうしてゴーン帝国のことを知っていたんですか?」

勇者2「へっ?」

勇者2(す、スキルのこと言うわけにはいかないよね……)

勇者2「か……瓦版で見たんだ!」

ククル「瓦版に? そんなニュース載りますかね……」

勇者2「う……裏瓦版だよ! 嘘か本当か分からない記事ばっか載せるやつ!」

ククル「ああ、なるほど……」

勇者2(突っ込まれる前に話を変えよう……!)

勇者2「そ、それより、ゴーン帝国でそれからどうなったの? 私、ゴーン帝国が魔王軍に侵略されたとこまでしか知らないんだよね」

ククル「……そうですね……」



コンマ二桁判定。ゴーン帝国に派遣された人々のその後を判定します。

コンマ10以下で死亡、コンマ50以下で怪我による離脱、コンマ80以下で何かしらを達成して離脱、コンマ81以上やゾロ目だと魔王軍に一撃お見舞いしてます。

コンマ判定するのが多いので、人が少なそうだったら連投ありです。

↓1 ハツモト
↓2 ヌアザ
↓3 シャリー
↓4 ローレンス
↓5 ジャコ
↓6 ハスター
↓7 ルナ
↓8 隊長

・死亡……ヌアザ、ルナ
・怪我による離脱……ハツモト、ローレンス
・何かしらを達成して離脱……ジャコ、ハスター
・魔王軍に一撃お見舞い……シャリー、隊長

こんな感じです。まさか二人も魔王軍に打撃を与えるとはね。そして結果が均等になるとは。

まとめてくるのでしばしお待ちを。

すいません、やっとまとまりました! 皆の活躍を書いてたら楽しくなっちゃって……

今回は安価じゃない部分が長いぞ!

ククル「……随分と変わりましたよ。もうあなたの知っているゴーン帝国ではありません」

ククル「モンジャ脱出のお礼に、話してあげましょう。ゴーン帝国に何があったのか……」

ククル「あれはそう、今から18年前……」


【今から18年前:ゴーン帝国入口付近】


ユウシャが離脱してからしばらく経ち、一行はゴーン帝国の入口まで辿り着いた。

ちなみに、ジャコはいまだ合流できていなかった。スライムマンがヤケクソで出した追手に思ったよりも手こずってしまったのである。

隊長「ここがゴーン帝国……!」

シャリー「わーい! ついたついたー!」

ローレンス「しゃ、シャリー……! 大声は止めぬか……!」

ハスター「……見張りはいないんですね」

隊長「まさか攻め滅ぼしたばかりの場所に敵が来るとは思っていないだろう。今こそ好機だ……!」

隊長「いいか皆……よく聞いてくれ」

隊長「これから我々はゴーン帝国に入り、内情を調査する。だが、無用な戦闘は避けてくれ。生き延びることが優先だ」

全員「…………」コクリ……

隊長「よし……では行くぞ……!!」





ヌアザ「───悪いねぇ、アンタたちの旅はここまでだ」

シュルルルル……!!

ガシッ!!!

全員「!?!」

ローレンス「な、何だこれは……!?」

ハスター「これは……縄、ですか……!?」

ハスター「くっ、取れない……!」

麻縄が蛇のようにのたうち、ヌアザ以外の全員に絡みつく。あっという間に身動きが取れなくなってしまった。

隊長「ヌアザさん……!? こ、これは一体……!?」

ハツモト「……なるほどな」

ハツモト「アンタ、裏切り者か……!」

ヌアザ「人聞きの悪い……ビジネスだよ、ビジネス。ぼくはこうやってお金を稼いでるの」

ヌアザ「例えば……盗賊団にゴーン帝国への派遣団のことを教えて報酬をもらったり、ね」

隊長「! あれは、君が流したのか……!」

ハツモト「そして、次は……あろうことか魔王軍と取引しやがったなぁ……!?」ギリギリ……!!

ヌアザ「ちょっと違うかなー。ぼくは元々、魔王軍からお金を貰って派遣団に応募したんだよ。派遣団に潜入して途中で裏切れって」

ヌアザ「他の派遣団にもぼくみたいなのが紛れ込んでると思うよー」

隊長「な、何だと……!?」

隊長(それでは他の派遣団も我々と同じ目に……!)

ヌアザ「……ぼくらが思ってるより魔王って狡猾だよ。ゴーン帝国を落としたくらいで油断しないんだから」

ヌアザ「こんなの勝てっこないって! だったら魔王軍に取り入った方が長く生きられるよ!」

ハツモト「キ、サマァ……!!」ブチブチブチ……!!

ヌアザ「ゲッ……!」

ヌアザ(ぼくの固有スキル『縄の使い手』で作った縄を引きちぎる気!? 何て馬鹿力……!)

ローレンス「フン……! こんな縄……大したことないわぁ!!」ブチブチブチ!!

ヌアザ「ヤベッ! 仕方ないなぁ……!」


ヌアザ「───『狂気の舞踏』」クネクネ……


ハツモト「……グッ……!?」

ローレンス「ヌオオオッ……! あ、頭ガ……!!」

ヌアザが舞を行うと、それを見ていた全員が苦しみ始めた。

隊長「ぐっ……! こ、これは……!」

ヌアザ「……ふう」

ヌアザ「取り敢えず三半規管辺りを狂わせておいたよ。これでもうきみたちは立てない」

ヌアザ「もう終わりさ……出てきてくれ!」

ゴゴゴ……ズゥン!!

ゴール帝国の門が開き、中から魔族やモンスターが現れた。

その数、約千体。夥しいほどの化物が隊長たちを囲む。

「ひ……ヒィッ……!」

「う、嘘だろ……! 魔族たちがこんなに……!」

隊長「待ち伏せ……されていたのか……!」

ヌアザ「じゃあ、ぼくはこの辺で失礼するね。顔見知りが殺されていくのを見るのは流石に気分良くないからさ……」

ハスター「……そうはいきませんよ」

ヌアザ「? 何だい? まさか、ここからぼくに何かしようって?」

ハスター「確かに……私は動けません。だから……」


ハスター「───やってしまいなさい、ルナ」


ルナ『はーい!』

ルナ『……これであなたは終わりよ』

ルナ『死の呪い……!』

ヌアザ「うぐっ……!?」ズズ……

ヌアザ「何だ、これ……! か、らだ、が……!?」

ヌアザ「まさか、死、こんな、ここ、そんな、ばか、な…………」


ドサッ……


ヌアザが倒れたと同時に、彼の作った縄は朽ちていく。

隊長「た、助かった……」

隊長「ありがとう、ハスターさん」

ハスター「お礼なら私ではなくルナに」

シャリー「ルナちゃんありがとー!」

ルナ『こんなのどうってことないよー!』

ローレンス「そ、そこに何かいるのか……?」

モンスター「チッ……ツカエナイニンゲンダ」

モンスター「ハヤクコロシテシマオウ! キョウハパーティーダカラナ!」

隊長「……!」

隊長「ヌアザさんが倒れても、この脅威は消えない……! 当然か……!」

隊長(どうする……!? このまま退避するか……!?)

隊長(いや、それは危険だ。逃げた場所に魔族たちが押し寄せるかもしれん……!)

隊長(それに、俺たちには任務があるんだ……!)

隊長(俺は、どうすればいい……!?)

ハツモト「…………」

ハツモト「……隊長」

ハツモト「お前は……これからどうする気だ?」

隊長「そ、それは……」

ハツモト「……仮にもこの部隊のトップだろう。もっと堂々としないか」

隊長「……!」

ハツモト「俺は今から……このクソ共をブチ殺す」

ハツモト「お前らも……理由は知らないが、ゴーン帝国で何か成し遂げるために来たんだろう。このまま帰る気か?」

ハツモト「……まぁ、俺には関係ないがな」

ローレンス「……ふ、ふはははは……!」

ローレンス「貴様のことは気に食わんが……一本筋の通った、肝の座った男だな」

ローレンス「魔族の皆殺しという悲願を達成させるためなら、己の命も厭わんか」

ハツモト「…………」

ローレンス「どれ、俺も手伝おう……」

ハツモト「邪魔するな」ピッ!!

ローレンス「うおっ!?」

ハツモトは、剣先をローレンスに向ける。一歩出れば喉元に刺さるほどの至近距離だ。

ローレンス「こ、殺す気かっ!?」

ハツモト「俺の邪魔をするなら死んでもらうさ」

ハツモト「コイツらは……俺の獲物なんだからなぁ……!」

そう言うハツモトの目は、狂気に染まっている。早く魔族たちを殺したくてたまらないといった顔だ。

隊長「……そうだな」

隊長「俺たちの任務はゴーン帝国の内情調査だ! それを終えず帰ることはできん!!」

隊長「だが……敢えて再び言おう! 俺たちの最優先事項は生き残ることだ!」

隊長「必ず……皆、必ず生きてくれ!!」

全員「はいっ!!」

隊長「ハツモトさん、もちろん君も皆の中に含まれている」

隊長「……死ぬんじゃないぞ」

ハツモト「はっ……つくづく真面目だね、アンタは」

魔族「ナッ……キサマラ、イカセルワケナイダロウ……!」

ハツモト「うるせぇんだよ!!」ザスッ!!

魔族「ガハッ……!?」

ハツモトの魔剣に封じられた魔法……『死の刃』が、確実に魔族一体の命を刈り取った。

ハツモト「俺がコイツらを引き受ける! お前らはさっさと帝国に入れ!!」

隊長「ああ……! ありがとう!!」

隊長「皆……! 行くぞっ!!」

全員「うおおおおおおおおおおっ!!」



ハツモト「……やっと行ったか。さっきから邪魔で仕方なかったんだ……」

ハツモト「これでようやく……お楽しみに興じられるぜ……!!」ズズズ……!!

【ゴーン帝国内】

ゴーン帝国の中は、酷いものだった。あちこちで死体が腐敗したまま放置され、建物はほとんどが廃墟と化し、住み着いたモンスターが町中を闊歩している。

だが、入口に魔族は配置されていなかった。おそらく派遣団のことを強く気に掛けているわけではないのだろう。手の空いた要因で相手をしているに過ぎないのだ。

ドゴォン……!! ドゴォン……!!

遠くの方から戦いの音が聞こえる。こちらと同じように、裏切り者の存在に気づきながらも倒すことができた部隊もいるのだろうか。

隊長「各兵、当初の予定通り帝国内の要所を確認せよ!! 繰り返すが、無用な戦闘は避けるんだ!!」

「はいっ!!」

騎士たちが任務を果たすために散って行く。

シャリー「ふむふむ……」

シャリー「じゃ、シャリーはこっちー!」タタタッ……

ローレンス「あっ……! ま、待つんだシャリー……!」

こんな状況でも、シャリーは無邪気に笑いながら走っていく。ローレンスはその姿を慌てて追いかけた。

ハスター「では、行きましょうかルナ」

ルナ『…………』ボーッ……

ハスター「……ルナ?」

ルナ『……あっ、ごめん。ボーッとしてた』

ハスター「……故郷が懐かしいのは分かりますが、今は自重してください」

ルナ『ごめんごめん……早速行こー!』

ハスターも、ルナを伴って目的を果たしに行く。

隊長「……皆行ったか」

隊長「まだ合流していないジャコさんが気になるが……そうも言ってられないな」

隊長「俺の行き先は……帝国議事堂か……!」

【ハスター・ルナSIDE】

ハスター「……ここですね」

ハスターとルナは、ゴーン帝国大教会の前にいた。

ルナ『やっとハスターの願いが叶うね!』

ハスター「……いえ、まだ始まりに過ぎませんよ」

ハスター「本当はユウシャさんにもいてほしかったのですがね……ああなってはどうしようもない」

ハスター「いつかまた……『今のユウシャさんでないとしても』会える日が来ることを願いましょう」

ルナ『ハスターは会えるかもしれないけど、わたしは微妙かもなー』

ハスター「……本当にいいんですか?」

ルナ『? 何が?』

ハスター「私はルナを『生まれ故郷に帰りたい未練』を用いて幽霊にしました。だからルナは固有スキルもそのままに現世に留まっている」

ハスター「ですから、このままゴーン帝国にいると……消えてしまう可能性もあるんですよ」

ルナ『もう! 何回言わせるの!?』

ルナ『わたしはもう満足したの。だから……ハスターを手伝いたいんだ。消えたっていいんだよ』

ハスター「……ルナ……」

ハスター「……分かりました。もう何も言いません」

ハスター「なので……あいつを倒すのを手伝ってくれますか? ルナ」

大教会の扉を開けた先。女神像の台座のところに、一人の男がいた。

いや……人間ではない。フードを被って顔の見えないソレは、モンスターだ。

死神「……おや、客人ですか」

鎌で命を根こそぎ刈り取るモンスター・死神である。

死神「やはり途中で倒されない派遣団もいましたか……」

死神「魔王様も慎重なのだか爪が甘いのだか……やるならば、もっと徹底的にやればいいのに……」

死神「何故あなたがここに来たのかは不明ですが、ここで死んでいただきます」ゴゴ……!!

ハスター「……!」

【ジャコSIDE】

ジャコ「お、おいおい……どうなってんだよ……」

勇者を送り届ける途中でスライムマンと交戦したジャコは、ゴーン帝国内が魔族で溢れていることを伝えるため、急いで合流しようとしていた。

だが、彼は間に合わなかった。途中でモンスターたちを倒して息の荒いジャコの前にあるのは……

……千体を超える魔族とモンスターの死体だった。

ジャコ「めちゃくちゃ死んでる……どういうこった……」

ハツモト「グッ……」

ジャコ「! ハツモト! 大丈夫か!?」

ハツモト「ああっ……!?」ギロッ!!

ハツモト「……何だ、お前か。魔族かと思ったよ……」

悪態をつくハツモトだが、いつもの覇気が無い。というのも、彼の体は魔族との戦闘でボロボロなのだ。体のあちこちに生傷があり、場所によっては骨が見えている。一応五体満足ではあるようだが、出血の量が尋常じゃない。このままでは死んでしまうだろう。

ジャコ「お前まさか……この魔族、全部お前一人でやったのか!?」

ハツモト「だったらどうした……」

ジャコ「どうしたって……」

ジャコ(千体以上の魔族を相手に勝つって……どんだけつえーんだよ……!)

ハツモト「そんなことより……中にいったヤツらを手伝ってやれ」

ジャコ「! 中に入ったのか!?」

ハツモト「ああ……中にも魔族はいるだろうに、残念だ……俺はもう……」ガクッ……

ジャコ「ハツモト!!」

ジャコ(……大丈夫だ、まだ生きてる。気絶しただけか……)

ジャコ「……カプセル展開」パキッ……!!

ジャコは懐から全てのカプセルを開ける。中からは、十匹のオオカミと巨大なクマ、片目に傷を負ったオスライオンが現れた。

ジャコ「……コイツがこんなに頑張ったんだ。オレもフル戦力でいかねぇとな」

ジャコ「お前ら二匹はハツモトを安全な場所に運んでから合流してくれ」

オオカミたち「ガルル……!!」

ジャコ「後は……オレと一緒に来いっ!!」

ビーストたち「ガウッ!!!」

【シャリー・ローレンスSIDE】

シャリー「らんらんららーん♪」

ローレンス「しゃ、シャリー! ま、待たんか……!」

ローレンス「くっ、魔族め……! 我が道を阻むな! 破ッ!!」ドコォッ!!

ローレンスは、今なお楽しそうに歩くシャリーを襲おうとする魔族たちを必死で倒していく。

だが、歴戦の戦士であるローレンスにも、流石に限界が近づいていた。

ローレンス(……歳は取りたくないものだな!)

ローレンス「シャリーよ! どこに向かっているんだ!?」

ローレンス「もう俺の体は持たない! このままでは君を守ることが……!」

シャリー「ねー、ろーれんすー」

ローレンス「な、何だ!?」

シャリー「ろーれんすはなんでごーんていこくにきたのー?」

ローレンス「……!」

ローレンス「……もう同じ誤ちを犯したくないからだ」

シャリー「?」

ローレンス「……こんな俺でも昔は家庭を持っていてな。二人の子どもと五人の孫に恵まれた。幸せだった……幸せだったはずなんだ」

ローレンス「なのに俺は……自らの型を極めるという身勝手な理由で何年も家を空けていた。もしこの世界に神がいるならば、そんな俺に天罰を与えたのだろう」

ローレンス「久しぶりに帰った家は……魔族によって跡形も無くなっていたよ」

シャリー「…………」

ローレンス「……俺もハツモトと同じだ。家族を奪った魔族が憎い。だからこの派遣団に志願したんだ。少しでも力になれれば、と」

ローレンス「……その結果が、コレだ。もう体にガタが来ている」

ローレンス「死ぬことを怖いとは思わないが……このままだとシャリーを、孫によく似た君を守れない」

ローレンス「それだけが心残りだ……」

シャリー「ろーれんす……」






シャリー「大丈夫、神は貴方を祝福するでしょう」



ローレンス「……!?」

ローレンス「しゃ、シャリー……!?」

パアアアアア……!!

ローレンス「こ、これは……!? 体が軽い……!」

シャリー「貴方に『聖女の祈り』を施しました。しばらくは戦うことができるでしょう」

シャリー「申し訳ありませんが、もう少し私に力を貸して頂けませんか?」

ローレンス「お、お前……本当に、シャリーか……?」

ローレンス「……いや、疑う意味もあるまい……」

ローレンス「……何をすればいい?」

シャリー「私を……ゴーン帝国で一番高い塔に連れていって頂きたいのです」

シャリー「───この世界を救う一助となるために」

【隊長SIDE】

隊長は、帝国議事堂に向かっていた。既に多くの魔族やモンスターの戦闘を行なっており、彼の体力は半分を切っている。

隊長(もう一踏ん張りだ……!)

「隊長!!」

「ご無事でしたか!!」

隊長「! お前たち……!」

王都からの派遣団で、隊長の元部下であった騎士たちであった。

隊長「生きていたか!」

「はい! 何とか……!」

「ですが、うちの派遣団は半数が死亡。派遣団自体もほとんどが壊滅しています」

隊長「……やはり、そうか……」

隊長(ヌマザさん……ヌマザのようなヤツらにやられたわけだ……クソッ!)

隊長「俺はそろそろ離脱するつもりだが、お前たちは!?」

「私たちは……帝国議事堂に向かっています!」

隊長「!? お前たちの担当はそこではないだろう!?」

「ええ、ですが……いるんですよ! あの場所に!」

「魔王軍の十幹部の一体が……!」

隊長「……!?」



安価です。魔王軍には十体の幹部がいます。その魔族の名前・性別・属性・容姿・特徴をお願いします。

属性は>>175の十個の中から。特徴ではその魔族の戦い方とか性格とかを。

↓3まで募集。その中から一つを採用

エターナル
現在は男
現在は闇
黒い甲冑を見に纏う謎の人型モンスター
身長の5倍はあろうかという冗談のような長さの大剣を軽々と振るう。召喚者が別におり、召喚者が死なぬ限りは何度でも転生する

>>586を採用

隊長「な……何だと!? エターナルが!?」

エターナルとは、魔王軍の十幹部の一体である。幹部たちは魔王に忠誠を誓い、各々が強力な能力を持つ。エターナルは黒い甲冑を纏った人型モンスターで、身長の5倍以上の剣を振るう恐ろしい存在だ。

「エターナルがこんな近くにいることはありません……! ここで倒しておくべきです!」

「幹部を一人消し去ることは、後の人類の士気をあげます!」

隊長「…………」

隊長「……ああ、そうだな!!」

隊長「行くぞ!! エターナルを……倒す!!」


【ハスター・ルナSIDE】


死神「あなた程度に時間を掛けてはいられませんね……一瞬で殺してあげましょう」

ブゥン!!

ハスター「……!」

死神は背中の何も無い空間から鎌を取り出し、一瞬で間合いを詰めてハスターに振り下ろす。

ガキィン!!

死神「……ほう? 思ったよりは強いのですね」

ハスターは錫杖で何とか死神の鎌を防ぐ。だが、死神に何の乱れも無いのに対し、ハスターは腕が震えている。攻撃を防ぐので精一杯だ。

ハスター「……だから、お願いします!」

ルナ『おっけー!』

ルナ『呪いを食らえ……!』

死神「……霊体ですか」ガシッ!!

ルナ『きゃあああああっ!?』シュウウウ……!!

死神は何なくルナの手首を掴み、強い力で握り締める。その骸骨にも似た白く細い手は、ルナの体に確実なダメージを与えていた。

ルナ『うっ……! は、離して……!』

ハスター「!」

ハスター(手首辺りが薄くなっている……! 消滅しようとしているのか!)

死神「死を体現した怪物である私に呪いを掛けようとするなど……あまりにも愚かだ」

死神「私は人間が死を恐れる気持ちから生み出されたモンスター……生物が死と隣合わせである以上、私に勝つことはできませんよ」

ハスター「くっ……!」

ハスター「……そう言われましてもね、私もこんなところで引き下がれないんですよ……!」

ハスター「『護封』!!」ガッ……!!

死神「……!」

ハスターは光の込められた錫杖で殴打する。まだ大したダメージは与えられていないが、少しは効いているようだ。
死神「……霊体を封印する力ですか」

ハスター「いや……霊体による害からこの世を守る力ですよ……!」ブン……!!

死神「……なるほど……」ヒュッ……!!

ルナ『きゃっ……!』

死神はルナを投げ捨て、ハスターの攻撃をいとも簡単に避ける。

死神「霊体を世界から排除する……つまり破魔の力というわけですか」

死神「面白い物を見せていただきました。お礼に、殺して差し上げましょう」

ハスター「……!」

ザッ……!!!

死神の鎌が、ハスターの肩を掠る。

ハスター「……!?」ガクン……!!

その瞬間、ハスターは膝を着いた。急に倦怠感が襲ったのだ。

死神「私の鎌は、文字通り命を刈り取る……」

死神「これであなたの寿命は一年削られました」

ハスター「……!」

死神「さぁ……あなたの寿命はあとどのくらいあるんでしょうか?」
ハスター「ぐっ……!」

ルナ『ど、どうしよう……このままじゃハスターが……!』

ルナ『でも、わたしの力じゃ……!』

ルナ『…………』



【何年も前:ビーフの教会にて】

ルナ『…………』ボーッ……

ルナ『……ここ、は……?』

ハスター「おや、意識が戻りましたか」

ルナ『わたし、確か、死ん……』

ハスター「ええ、そして意識の霞となって漂っていた。それを私が安定させました」

ハスター「私は、あなたを今から霊体としてこの世に定着させることができます」

ハスター「その代わり、あなたは私がいなければこの教会から出られません……。このまま消えることを望むのも良いでしょう」

ハスター「……どうしますか?」

ルナ『……まだ……』

ルナ『まだ……この世に、いたい……』

ハスター「……分かりました」

ハスター「あなたの死後の人生が健やかでありますように……」



【そして現在……】

ルナ『…………』

ルナ『…………!』



ハスター「くっ……! 参ったな……!」

ハスターは、死神に壁際まで追い詰められていた。死神の鎌で切り裂かれたが最後、一歩間違えれば即死してしまうことが分かり、防戦一方なのである。

ハスター(このままでは……私の来た意味が……!)

死神「人間にしては頑張った方ですが……そろそろ死になさい!」ブゥン!!!

ハスター「!!」

ハスター(ここまで、か……!!)



…………ザッ!!!

ハスター「…………え?」

鎌が刺さったにしては、軽い音だ。それに、ハスターの体には何のダメージも無い。

ハスター(ば、バカな……!?)



……何故なら、死神の鎌は、ハスターを庇ったルナの体に突き刺さっていたからである。

ハスター「ルナ……!? そんな、どうして……!!」

死神「……人間を庇いましたか」

死神「霊体なら死なないとでもお思いで? 残念ながら霊体も消えますよ」

ルナ『わか、ってる……!!』シュウウウ……!!

ルナ『だから、さい、ごに……! これをくらえ……!!』ズズ……!!!

死神「呪いですか……? だから、そんなものは私には効かな……」

死神「……!?」ピキピキ……!!

死神「ガアアアアアアアア!!」バァン!!!

死神の体が、破裂した。胴体部分はちぎれ、使い物にならなくなった足から崩れ落ちる。辛うじて残った鎌で倒れ込むのを支えてはいるが、息も絶え絶えだ。

ハスター「これは……一体……!?」

死神「……ふふふ、なるほど……。生者の呪いですか……」

死神「死の象徴である私に命を活性化させる呪いを与える……そうすることで、私の体に、負荷を掛けたのですね……!」

死神「で、すが……私の鎌を受け、私、を、倒すほどの、呪いを行使したあなたは、もう……」

ルナ『うん……わかってる。覚悟の上だよ』スウ……

ハスター「! ルナ、体が……!」

ルナ『さっ、ハスター! トドメだよ!』

ルナ『まだコイツは生きてる。早く倒さないと、ハスターの願い叶えられないよ?』

ハスター「しかし、ルナを助ける方が……!」

ルナ『バッカだなぁ……さっきも言ったでしょ! 消えてもいいんだって!』

ルナ『……わたしはもう、充分すぎるほど、この世界にいた。だから、いいんだよ』

ルナ『司祭のハスターなら、ちゃんと分かるよね? 幽霊のわたしがウソ言ってないって』

ハスター「……!」

ハスター「…………」

ハスター「……ええ。分かりますとも」

ハスター「何年もルナと共に過ごしてきたハスターなら……ね」

ルナ『!!』

ルナ『ふふっ……消える前に良いこと聞けたなぁ……』

ルナ『じゃあねっ、ハスター! 長生きしろよっ!』

ハスター「……ルナも、お元気で」

ルナ『ふふふ……』

ルナ『…………』

……シュン……

ハスター「…………」

死神「……消えましたか」

死神「初めてですよ、モンスター化もしていない幽霊で、これほどまで私にダメージを、与えたのは……」

ハスター「……逃げないでくださいよ」

死神「まさか……この後に及んで足掻きません。死神は諦めが早いのですよ」

死神「あなたはどうやら、魔王軍に楯突くおつもりのようだ……」

死神「……あなたが……あなたたち人類が、魔王様に、完膚なきまで殺戮されるよう、死の世界から祈っております」

ハスター「……では、その祈りは届きませんね」

ハスター「私には、ルナがついていますから。必ずや世界を救ってみせますよ」

ハスター「……『護封』」


……バチィ!!!


ハスター「……倒せましたか」

ハスター「…………」

ハスター「……感傷に浸るのは後だ。私には成さなければならないことがある……!」

ハスター「世界を救うために……!」

【ジャコSIDE】

ジャコ「クソッ……! 大変なことになってんな……!」

ジャコが想定したよりは魔族は少ない。だが、思ったよりはという程度だ。魔族やモンスターの数は普通の戦闘に比べてとんでもなく多く、幾度となく死を覚悟する攻撃がやってくる。

ジャコ(だが、せっかくここまで来たんだ……! 魔王のヤツらに一撃かましてやらねぇと気がすまねぇよ!)

ジャコ(……やっぱり、当初の目的果たすしかねぇな!)

ジャコがゴーン帝国にやってきた理由。それは……

ジャコ「───魔王軍の飼う魔獣を、オレが貰う!!」



安価です。魔王軍が飼っている魔獣を募集。なんか壮大なモンスターをお願いします。

↓3まで。コンマの一番高いものを採用

魔獣フェニックス
知能が高い不老不死
魔王軍も人間も別にどっちが生き残ろうが興味ないやつ
一宿一飯の恩義は感じるタイプ

ルナ生存でハスターだけ死亡の判定だったらどういう設定になってたんだろう

>>599を採用

ジャコ「魔獣フェニックス……! 魔王軍が飼う魔獣の中でもトップクラスの強さのヤツだ!」

ジャコ「コイツがいればオレはもっと強く……!」

ジャコ「……いや、ちげーな」

ジャコ「今日で分かったよ。強いだけじゃ意味ねーんだ。誰かを助けられなきゃな……!」

ジャコ「魔獣フェニックスを手に入れ、オレはもっと強くなり、そして魔王軍をブッ潰す!」

ジャコ「これがオレの人生第二章のテーマだぁ!!」





フェニックス「ふむぅ、見た目に似合わず志の高いヤツだ」

ジャコ「おう、ありがとな」

フェニックス「魔獣フェニックスをご所望のようなのでな、来てやったぞ」

ジャコ「マジ? 自分から来てくれて助かるぜ!」

ジャコ「…………」

ジャコ「……………………」

ジャコ「わあああああああああああああっ!!?」

ジャコ「ふぇ、ふぇふぇふぇふぇふぇふぇ……!?」

フェニックス「やかましいヤツだな……。そんなに怯えることも無いだろう。結局は我を配下に収めるつもりだったのだから」

ジャコ「な、ななななな、何でいるんだよっ!?」

フェニックス「何だ……我が欲しくないのか?」

ジャコ「いや欲しいよ!? 欲しいけどさぁ!! 自分から来るなんてことあんのかよ!!」

フェニックス「簡単な話だ。我は幹部の一人をゴーン帝国に運んできたのだが……このままでは我は死んでしまう。早く我を貴様の配下にしろ。そうすれば死ぬことはあるまい」

ジャコ「はぁ? 何だよそれ」

フェニックス「我にとっては魔王軍も人間もどうでもいいのだ。こんなところで死にたくはない、それだけだ……!」

フェニックス「貴様の配下になればカプセルとやらに入り込むことができるであろう! 早く我をその中に入れろ!」

ジャコ「お、おいおい……お前不死鳥だろ? 死ぬなんて……」

フェニックス「聞こえぬのか! この唄が……!」

ジャコ「……唄?」

フェニックス「これは……人類にとっては救済かもしれんが、我々にとっては破滅の唄だ……!」

【隊長SIDE】

隊長たちは、帝国議事堂の中に入った。ボロボロだったが、まだ辛うじて講堂やロビー、エントランスなどは無事のようだ。

エターナル『…………』

生存者はいなかったが、その代わり、エントランス中央にエターナルが立っていた。幸い、隊長たちはエターナルの背後にいた。彼の視線は隊長たちを捉えていない。

隊長「チャンスだ……! 行くぞ……!」

「はいっ!!」

隊長たちは、移動魔法でエターナルのすぐ近くに移動する。

エターナル『!』

エターナルも気づいたようで、とんでもない大きさの剣を振るう。

ガキィン……!!

騎士たちが、五人がかりでその大剣を受け止める。

「うぐっ……!!」

「耐えろっ!! ここで負けるわけにはいかない……!!」

「隊長っ!! お願いしますっ!!」

隊長「ああっ、任せろ!!」

隊長「うおおおおおおおおおおっ!!」

……ザンッ!!!

火魔法によって炎を纏った隊長の剣が、エターナルの胴体を真っ二つに斬り裂いた。

エターナル『……!』

ズズゥン……!!

エターナルはそのまま声も無く倒れ伏す。

隊長「た……倒した、か……?」

「や、やった……!」

「さ、流石隊長だ!!」

隊長「いや、お前たちのおかげさ……!」

「隊長……!」





召喚者「ククク……!」

……彼らは知らなかった。エターナルが、召喚者がいればいくらでも転生可能な幹部であることを。

エターナル『……!』ギギ……

隊長「……!?」

隊長(動いた……!? いや、まさか……!!)

エターナル『…………』ギギギ……!!

「!? な、何!?」

「こ、コイツ……まだ生きて……!?」


ザシュ!!!


復活したエターナルは、信じられないほどのスピードで大剣を振るう。

騎士たち五人は……全員その餌食となった。

隊長「お、お前たち……!!」

騎士たちは大剣で斬り飛ばされ、壁に叩きつけられて肉塊と化す。エターナルはそれに見向きもせず、隊長目掛けて剣を振り下ろした。

召喚者「ハハハ……!」

召喚者(毎度毎度人間は愚かだ……! あいつらは俺の存在に気づきもしない……!)





……召喚者は知らなかった。隊長の固有スキルのことを。

隊長(これは……! エターナルに向けて魔力が……!?)

隊長の目が、召喚者が隠れている彫像の裏からエターナルに向けて魔力が供給されているのを見抜いたことを。

隊長「くっ……!」

ガシャァン!!!

間一髪のところで隊長は剣を避け、思い切り走って彫像のところへ向かう。

召喚者「!?」

召喚者(な……何故だ!? 何故こちらに来る!?)

隊長「うおおおおおおっ!!」


……ザシュ!!!


召喚者「ギャアアアアアアア!!!」

隊長の突きが、隠れていた召喚者の胸を貫く。

エターナル『……!?』

召喚者の絶命と共に、エターナルも崩れ落ちていく。そして……そのまま動くことはなかった。




隊長「はぁ……はぁ……」

隊長「…………少し、休むか……」

数多の激闘に騎士たちの死、幹部を一人倒したことの緊張感の途切れ……怪我こそしていないが、隊長の心は限界だった。

隊長(……このまま、寝てしまっても……)

隊長(…………ん?)

隊長「この、唄は……」

【シャリー・ローレンスSIDE】

ローレンス「ここだ……! この塔が一番高い!」

シャリー「ハァ……ハァ……」

ローレンス「だ、大丈夫かシャリー!?」

シャリー「はい……大丈夫です。ごめんなさい……」

シャリー「聖女の力を行使するのは、とても体力を使うので……」

ローレンス「……だから先程はああいう感じだったのか」

ローレンス「だが、ここを登ればすぐだ! もう少しだけ……!」


ズズゥン……!!


ローレンス「!? 何だ!?」

塔の上から、虚ろな目の巨人が降りてきた。巨大に似つかわしくない素早い動きで敵を殴り潰すモンスター・タイラントである。

タイラント「ウウウ……!!」

ローレンス「ここでか……!」

ローレンス「すまない、シャリー……一緒には行けそうにない」

シャリー「!」

シャリー「……分かりました。どうか、どうかご無事で……!」タタッ……!!



タイラント「! ゴオオオ……!!」

ローレンス「聖ッ!!」ドゴッ!!!

タイラント「ゴアアア……!?」ズズーン……!!

ローレンス「どうだ……俺の拳は効くだろう……」

ローレンス「魔力を多く消費するからあまり使いたくはないが……そうも言ってられないのでな」

ローレンス「俺の人生を掛けて生み出した闘拳の一つ……『聖拳』。その身で受けてみよッ!!」

ローレンス「ここは絶対に……通しはしないッ!!」

【シャリーSIDE】

シャリー「ハァ……ハァ……」

シャリー「……やっとついたー……!」

シャリー「……いけない、元に戻ってしまう……! その前にやらなければ……!」

シャリー「……ふう…………」

シャリー「──────」

シャリーの声が……聖女の祈りの唄が、ゴーン帝国に響き渡った。

聖女の力で増幅された言葉無き祈りの唄は、帝国内の人間たちを癒し、帝国内の魔族たちを苦しめる。



ハツモト「…………」

ハツモト「……チッ、うるさいな……」

ハツモト「何だこの唄は……ぐっ!!」

ハツモト「…………体が痛いのは、まだ生きている証拠か……」

ハツモト「……いや……」

ハツモト「体が……さっきより、軽い……?」



隊長「……何だこの唄は……」

隊長「心が洗われるようだ…………」

隊長「……そうだ、何を弱気になっているんだ俺は」

隊長「まだ生存者はいるはず……! 生き残った者たちをちゃんと守り通すのが、隊長の役目だろう!」

隊長「俺は……俺は負けんっ!! 死んでいった人々のためにも……!!」



ジャコ「唄って……この唄のことか?」

ジャコ「うーん……良い唄だけど、これに何か問題があんのか?」

ジャコ「……フェニックスめ、カプセルに入ったのはいいが、喋りゃしねぇ」

ハスター「ジャコさん!! ご無事で!!」

ジャコ「! おう、そっちこそ!」

ハスター「聞こえますか、この唄が……! これは聖女の唄だ!」

ハスター「見てください、魔族やモンスターたちが消滅していく……!」

ジャコ「……!? マジかよ!?」

ハスター「きっとシャリーさんだ……!!」

ジャコ「ハァ? あんなチビ助がぁ?」

ジャコ「……ん? お前何持ってんの? 本?」

ハスター「……これは───私たちが命がけで見つけ出した、この世界の希望の一つですよ」



コンマ二桁判定。高ければ高いほどシャリーの祈りの唄の有効範囲が広がります。コンマゾロ目だと……?

↓1

シャリー「──────」

シャリーの唄は、ゴーン帝国全土に行き渡る。それだけではない。国境を飛び越え、クランディア王国にまで、それは聞こえる。



第二王子「ウギャアアアアア!!!」

「きゃああああああっ!?」

「た、大変です!! だ、第二王子が、第二王子が化物に変化しています!!」

第一王子「何……!?」

第一王子(いや、これは……魔族か!? いつの間に入れ替わっていやがったんだ……!?)

第一王子(……この唄のせいで弱ってる。この唄は、一体……?)



唄は、ビーフを飛び越え、コヨーテにまで響き渡る。魔族との前線は、この唄によって浄化されていく。

そして…………


【現在:ヒノモト:オーエドへと向かう道】

ククル「そして───聖女・シャリーによって浄化されたゴーン帝国は、再び国として再建しました」

ククル「帝国を治めていた人々は皆死んでしまっていたので……シャリーを元首とし、ローレンスや隊長、ジャコを筆頭にしてゴーン神聖帝国と名を変えてね」

勇者2「そ、そんなことが……」

勇者2(全然知らなかった! 私が処刑されてる頃そんなことが!)

ククル「私はまだ生まれていなかったので知りませんが、とんでもない騒ぎだったようですよ」

ククル「何しろ一日で色んなことがありましたからねぇ」

勇者2「確かに……」






ククル「……あなたもその“色んなこと”に含まれているんですよ───ユウシャさん」

勇者2「!!?」

勇者2「な、何のこと……」

ククル「ああ、安心してくださいよ。私はあなたを『輪廻転生』のスキルを持つ者と知った上で助けたんですから」

勇者2「えっ!? じゃ、じゃあ……宣教師うんぬんはウソってこと!?」

ククル「ウソではありません。ゴーン帝国が植民地政策をしていたのは本当ですからね。私はそれに便乗してヒノモトに入ったんです。ある人の指示でね」

勇者2「ある人って……?」

ククル「それは……本人から聞いたらどうでしょう?」

ザッ……

勇者2「!!」

道端の打ち捨てられた廃屋から、一人の男性が出てきた。法衣を着て、少しくたびれた雰囲気のその男は……



ハスター「お久しぶりですね、ユウシャさん」

勇者2「は、ハスター……!?」

勇者2「い、いや、は、はじめまして……!」

ハスター「大丈夫ですよ。あなたの固有スキルのことは知っています」

勇者2「!? な、何で……!!」

ハスター「その前に……一つ教えましょう。私の固有スキルは『啓示』。幽霊などの超常的存在とコンタクトを取ることができる力です」

ハスター「私はユウシャさんと会った後、何かから接触を受けました。曰く、彼女はこの世界を救う鍵であるから、彼女を絶対に手放してはならないと……」

ハスター「だから私は……ルナと一緒にゴーン帝国に向かい、一冊の本を手に入れました」

ハスター「『預言の書』……これから世界で何が起こるかを断片的に記録する書物です」

ククル「私は、その本に基づいてヒノモトに派遣されたんですよ。ユウシャが転生するはずだからって」

勇者2「そ、そんなことが……!?」

ハスター「そして……長らく私に接触してきた人物が誰なのか分からなかったのですが、何年か前にようやく姿を現しましてね」

ハスター「来ていただきましょう。ユウシャさんも知っている人ですよ」

勇者2「……?」

ハスターが連れてきたのは、若い男だった。そして……体が透けていた。

勇者「うげっ……!?」











第三王子『久しぶりだな、勇者。いや、ユウシャ……それとも違う名か?』


第三王子『僕はお前に殺された程度で消えやしない。死してなお、僕は世界の救済を望み、こうして復活した』


第三王子『さぁ、ユウシャ……これから世界を救う話をしよう』

というとこで本日はここまで。めちゃくちゃ投稿しちゃった。でも、考えていた設定が色々出せて良かったです。各キャラについてちょっとだけ。



・ハツモト……コンマのおかげでちょっとカッコイイ感じになった。本人は魔族殺しを楽しんでただけなんだけど。

・ヌアザ……元から裏切り者の予定。なので、>>307でヌアザを選んでいたら、盗賊に売り飛ばされたり殺されたりしていました。ここでヌアザが改心する可能性もあったかもね。

・シャリー……最初からゴーン帝国を救う聖女設定でした。でもこんな大規模なことになるとは……

・ローレンス……まだ現役でシャリーを守ってます。

・ジャコ……タダのチャラ男だったはずが、安価やコンマのおかげで世界を救う側に。

・ハスター……最初から第三王子とコンタクトを取っている設定でした。でも、こんな形で再開するとは……コンマ神のお導きだ。

・ルナ……>>214でルナが銃について知っているのは、ゴーン帝国の出身だからだったりします。>>601についてですが、どうかな……シャリー辺りが生きていたら、シャリー経由でハスターの願いを叶えられたかもしれませんね。

・隊長……一番の出世頭。名前すら貰ってないチョイ役なのに、いつの間にか重要人物に。



次回からは勇者2の時代に戻ります。第三王子と出会った勇者2はどうなっちゃうのか。また明日以降!

おはようございます。やっていくぜ。

勇者2「だ、第三王子……!」

勇者2「えっと……! あ、あの時は私……いや私じゃなくてユウシャなんだけど……!」

勇者2「と、とにかく……ごめんなさいっ!」ペコッ!!

第三王子『……驚いたな。まさか君から謝罪の言葉があるとは』

第三王子『安心しろ。恨みが……無いわけではないが、もう18年も前のことだ。今さらとやかくは言わない』

勇者2「ほ、ホントに……!?」

第三王子『ああ。その代わり……今度こそ魔王を倒すために力を貸してもらうぞ』

勇者2「うぐっ……!」

勇者2「す、すごいね……本当に世界を救いたいんだ……」

第三王子『当たり前だ。この世界を魔王の手になんか落としてはならない……誰もが思っているだろう』

第三王子『お前が……いや、ユウシャが処刑された時から情勢はだいぶ変わりつつある』

第三王子『……残念ながら、魔王軍の優勢に違いないがな。それでも前よりは良い。女王シャリーのおかげだ』

勇者2「シャリーかぁ……そんなに強いとはねぇ……」

勇者2「みんな元気かなぁ……」

ハスター「ええ……隊長やジャコさん、ローレンスさん……それにシャリーさんも元気ですよ」

ハスター「ローレンスは流石にそろそろ体が厳しいようですが……それでもあの年齢とは到底思えないほど身軽です」

勇者2「……あれ? ハツモトは?」

ハスター「……ハツモトさんですか」

ハスター「彼は……いなくなってしまいました」

勇者2「えっ……」

ハスター「何やらやることができたとかで……引き止めたのですが、ハツモトさんはなかなか難しい性格の人でしたから……」

勇者2「そうだねぇ、性格悪かったもんね」

ハスター(……ユウシャさんの方が悪かったような……)

ハスター「……は、ハツモトさんは怪我や呪いで体が傷ついていたので、本当はもう少し療養してほしかったのですがね……」

ハスター「あれから十数年……どこで何をしているのでしょう……」

勇者2「元気だといいなぁ……」

ハスター「そうですねぇ……」

第三王子『……おい、ユウシャ』

勇者2「違うよ、私は勇者2! それは前の周回の名前でしょ!」

第三王子『それはすまない……で、勇者2』

勇者2「なに?」

第三王子『まだ力を貸すかどうか返事を貰っていないんだが……話を変えて誤魔化そうとしていないか?』

勇者2「…………」

勇者2「ソ、ソンナコトナイヨー」

ククル「ウソ下手だな」

第三王子『何だ……そんなに手を貸したくないのか?』

勇者2「ち、違うよ! 前回の私はそうだったけど、今回は違う理由で手を貸せないの!」

勇者2は、自分が短命の呪いを掛けられていることを話した。

第三王子『……呪いか……』

勇者2「そうだよー、なんか第三王子のところで呪いの箱開けてから呪いばっかりだよー」

第三王子『……? そんな物あったか? 覚えていないな……』

勇者2「え? じゃあ、アレって第三王子の持ち物じゃなかったんだ……」

第三王子『さぁな……18年も前の記憶など当てにならん』

第三王子『特に僕は……自力で何年も掛けて実体化した幽霊だ。人格こそあれ、記憶も曖昧だし能力も持たない……』

第三王子『あるのは……世界を救いたいという気持ちだけだ』

勇者2(すごい執念だなぁ……)

ククル「呪いか……ハスター先生なら解呪できるのでは?」

ハスター「それは何とも……取り敢えず、見せていただけますか?」

勇者2「うん」



コンマ二桁判定。コンマ80以上、またはゾロ目でハスター先生の解呪が成功します。

↓1

すげええええええマジか!? 解いちゃったよ!!

ハスター「……はい、解呪できましたよ」

勇者2「え?」

第三王子『ん?』

ククル「は?」

ハスター「……いや、だから、あの……」

ハスター「勇者2さんの短命の呪いを解呪することができました」

勇者2「…………」

勇者2「えええええええええっ!?」

勇者2「ほ、ほほほほホントに!? ホントなのっ!?」

ハスター「え、ええ……思ったよりも簡単な呪いでしたので……」

ククル「ハスター先生の実力が高いのもありますが……」

ククル「……もしかして、ヒノモトの司祭って力が弱いのですかね?」

勇者2「か、神主様を馬鹿にしないでよっ!」

ハスター「おそらくですが……大陸の呪いとヒノモトの呪いでは毛色が違うのだと思われます」

ハスター「鎖国体制のヒノモトには大陸の呪いを解呪できる方法は伝わっていなかった……そう考える方が妥当かと」

第三王子『……ということは、妖怪王とやらは……ヒノモトのものではない呪いをかけたのか』

第三王子『その妖怪王……怪しいな。まさか、ヒノモトの外から来たモンスターじゃないのか?』

勇者2「わ、分かんないよ……」

ククル「……じゃあ……」

勇者2「……ん?」

第三王子『これで、本当に力を貸してくれるんだろうな……!?』

勇者2「わわっ、ちょ、ちょっと待ってよ!」

勇者2「こ、こんなことになると思ってないから、あ、頭が追いついてなくて……!」

ハスター「……実は、そうも言っていられないんですよ」スッ……

勇者2「あ……『預言の書』……」

ハスター「ここに……これから起こる世界の危機が書かれているんですが……」



安価です。『預言の書』に書かれている内容安価。基本的にどんな内容でも構いませんが、預言っぽいと嬉しい。

↓3まで採用

救済の唄紡ぎし者、黒き龍によりその身を裂かれる

超チート剣が世界のどこかで生まれる。人魔どちらに渡るかは不明

>>1の権限でちょっと預言っぽくするぜ。大丈夫、どんな預言でも頑張れば解決できるし、死ぬ時は死ぬ。そして勇者3へと……

ハスター「この書物には様々な預言が記されていますが、その中でも重要な物は赤い血のような文字で浮かび上がってきます」

勇者2(怖い……)

ハスター「そして、更にその中で私が気になったのは、この2つ……」

ハスター「『───救済の唄紡ぎし者、黒き龍によりその身を裂かれる』」

勇者2「……! そ、それって……!」

ハスター「はい。『救済の唄紡ぎし者』は……おそらくシャリーです」

ハスター「今まで黒き龍が誰のことか分からなかったのですが……勇者2さんの話を聞いてハッキリしました」

勇者2「妖怪王が……シャリーを、殺す……!?」

第三王子『マズイな……ゴーン神聖帝国の元首が死ぬことは、人類の士気低下と魔王軍の活性化を意味するぞ……!』

ハスター「それだけではありません……もっと一大事があります」

ハスター「私たちがヒノモトに来たのは、ユウシャさん……勇者2さんを探しに来ただけではないのですよ」

勇者2「……えっ?」

ハスター「『───長い秋から三日目、太陽の沈む頃、日の出ずる国にて全ての命が失われる』」

勇者2「……!?」

勇者2「それって……ヒノモトが危ないってこと!?」

ククル「他の小さい預言を読み解いた結果、ヒノモトに大規模な生命吸収魔法を掛けられているのだろうと予測できました」

ククル「それを用いて……ヒノモトの人々を殺すつもりなのでしょうね」

勇者2「ど、どうしよう!? どうすればいいの!?」

第三王子『……勇者2は、ヒノモトを救いたいのか?』

勇者2「当たり前じゃんっ!!」

第三王子(……変わったな。僕を殺した時とは大違いだ……良い人間に転生した)

第三王子『よし……ならば、まずはその預言から何とかしよう。誰の仕業か知らんが、人が死ぬところを黙って見ておくわけにはいかない……!』

ハスター(『凡ゆる力を込められた剣、×××にてうまれる。だが、それはどちらでもない』……この預言も気になりますが、今では無いでしょう)

ハスター(まずは……ヒノモトの危機を何とかせねば)

ハスター「ククル、生命吸収魔法がどこに仕掛けられているかは分かりましたか?」

ククル「はい、当然です」

ククル「仕掛けられているのは───ヨコハマです」

勇者2「……! もしかして、だからヨコハマに行こうって言ってたの!?」

ククル「そうですが……」

勇者2「ウソばっかじゃん!!」

ククル「説明が面倒だったので」

ハスター「ククル……お前はそういうところが良くない。聖職者なのだからウソはやめなさい」

ククル「……すいません」

ハスター「日付は?」

ククル「おそらく……三日後かと」

勇者2「三日後!? ヤバイよ!! もうヤバイって!!」

ハスター「お、落ち着いてください。我々も対策はしています」

ハスター「私たちゴーン神聖帝国大教会の人間は、預言の解読と解決のために尽力していました」

ハスター「今回のヒノモトの件を解決するため、ククルを含めた何人かの人間をヒノモトに送り込んでいます」

ハスター「……彼らはヨコハマに?」

ククル「ええ、おそらく……」



キャラクター安価。ヒノモトに送り込まれたチームメンバーの名前・性別・年齢・固有スキル・職業・性格・容姿・その他特徴を募集します。

同時にコンマ判定でキャラクターの特徴を付け足します。コンマ十桁は【特に秀でたステータス】、一桁は【職業の熟練度】。熟練度が10だと上位職になるかも。

↓5まで

>638-642を採用。登場はちょい待ち。

ククル「ヤツらは優秀ですが……扱うのが難しい連中ばかりです。本当に大丈夫なんでしょうか?」

ハスター「問題ありませんよ。優秀であれば、どんな人間だろうと関係ありません」

第三王子『ああ……その通りだ……』

勇者2「こ、こっち見ないでよ! 悪かったって!」

ハスター「では……早速ヨコハマに向かいましょう。時間が無いので、向かいながら色々説明をします」



再び安価とコンマ二桁判定。

↓1のコンマ25以上でヨコハマの大規模生命吸収魔法が仕掛けられている場所が判明

↓1~5までヨコハマの説明。どういう町なのかを様々な観点から説明してください。それを合わせます

海外の異文化を吸収して独自の文化としている

>>644-648を採用。まとめてくるので町の描写自体は後日。

ハスター「ヨコハマは……本当に異様な町ですよ。良い意味でも悪い意味でもね」

ハスター「あの町は海外の異文化を取り入れ、自国の独自の文化として昇華しています。毎月色んなお祭りも開催されていますし、その辺りは良い点だと思います」

ククル「……やかましくて私は苦手ですけど」ボソッ

ハスター「ただ……やはりその分キナくさい部分も多いんですよ。用途不明のビルや巨大商会の支部があるなど……」

ハスター「発展はしていますが、あまりにも急速なので付け込まれるところがありすぎるんです」

ククル「そうなんですよ……そのせいでいまだ魔法が仕掛けられている正確なポイントを特定できていません」

勇者2「そんな……!」

ハスター「ヨコハマで活動する怪しげな組織も少なくないですし……」

勇者2(み……三日で何とかなるかなぁ!?)



更に再び安価です。ヨコハマで活動する組織を募集します。危険思想を持つ組織からちゃんとした組織、ネタ組織でもオッケー。

↓3まで。コンマの一番高いものが逆月の所属組織

逆月からファイザー商会に参加していることが決まったところで今日はここまで。次回からヒノモトを救うためにヨコハマを駆け回ります。果たして救えるのか? 勇者2はせっかく呪いが解けたのにここで死んでしまうのか? 続きは明日以降。

>>1は豚骨醤油ラメンが好き。やっていくぜ!

【数時間後:ヨコハマ】

勇者2「うわぁー……」ボーッ……

勇者2は、ヨコハマの雰囲気に圧倒されていた。

見たこともないくらい高い建物や不思議な匂いの料理、初めて見るような格好をしている人々……初めて来る勇者2でも、一目でヨコハマが活気に満ち満ちている場所であることが分かった。

第三王子『おい、ボーッとするな。道の真ん中で止まると危険だぞ』

勇者2「あ、う、うん」

勇者2は第三王子と一緒にいた。ハスターとククルは別行動である。

曰く、

ハスター「魔法の捜索は私たちが行います。他の五人とも連携を取らなければなりませんからね。それまで待機していてください」

……とのことだ。

勇者2「いいのかなぁ……時間が無いのに何もしなくて……」

第三王子『仕方ないだろう。君には魔法を探す力は無いんだ』

第三王子『だからここに僕がいる。何かあったらハスターから連絡が来るさ。それまで落ち着いて待っていればいい』

勇者2「うーん……」

確かに第三王子の言う通りだ。勇者2は魔法を捜索するような能力は無い。戦闘の機会があるまで大人しくしているのが無難な判断だろう。

だが、あと三日でヒノモトが無くなってしまうかもしれないというのに、何もしないというのも収まりが悪い。

勇者2「どうしようかな……」



選択してください。

1.お祭りやってるみたい。会場に行ってみよう!
2.町の中心にある巨大な建造物を見に行こう!
3.なんか良い匂いがする……何の食べ物かな? 探しに行こう!
4.港に行って海でも見よう!
5.やることも無いしそこら辺で休もう!

↓1

3選択

勇者2「……あれ?」

勇者2(なんか良い匂いする……どこからだろ?)

勇者2(……コレかな?)

匂いの原因は、近くの屋台にある謎の食べ物だった。良い匂いのするスープの中に蕎麦……よりも太めの麺が入っており、色んな具が乗っている料理だ。

「おっ、お嬢ちゃん! 食べるかい!?」

勇者2「これって……?」

「ラメンだよ。知らないかい?」

勇者2「ラメン……?」

「知らないのか……よし! 一杯食べてもらおうじゃないか!」

勇者2「あ、でも、私お金無くて……」

「いいって! サービスさぁ!」



安価です。店のおっちゃんがサービスしてくれたラメンの種類を選んでください。選択によって会える人が変わります。

1.味噌ラメン
2.塩ラメン
3.豚骨ラメン
4.醤油ラメン
5.豚骨醤油ラメン
6.煮干ラメン
7.その他のラメン(上以外の好きなラメン書いてください)

↓1

5選択→逆月と遭遇

「ヘイ! 豚骨醤油お待ちィ!」

勇者2「これが……ラメン……」ゴクリ……

勇者2「お、美味しそう……!」

勇者2「い、いただきます……!」ズルッ……

勇者2「!!?!!?」

勇者2「お、美味しいっ!!」

「おおっ、そうかいそうかい! そいつぁ良かった!」

勇者2「ホントに……ホントに美味しいっ!!」ズルズルッ!!

「ヘッ、良い食べっぷりじゃねぇか! ラメン屋冥利に尽きるねぇ!」

勇者2(いいなぁ……ヨコハマの人はこれが毎日食べられるのか……!)

勇者2(……ヨコハマ住んじゃおうかな!)

第三王子『……おい、勇者2』

勇者2「? 第三王子も食べる?」

第三王子『僕は食べられないだろう……。そんなことはどうでもいいんだ、見ろ』

勇者2「へ?」

逆月「…………」ズルズル……

第三王子『……あの男がさっきからこちらを見ている。知り合いか?』

勇者2「ううん……違うけど……」

第三王子『なら、気をつけた方がいいな……。あいつ、勇者2を狙っているかもしれない』

勇者2「えっ!? 何で!?」

第三王子『分からない……だが、用心に越したことは無い。この町は賑やかだが、その分治安も悪いからな……』

勇者2「…………」



安価です。行動を選択してください。

1.逆月に話しかけてみる
2.席を立ち、走って逃げる
3.席を立ち、警戒しながら何事もないように歩く
4.替え玉を頼む
5.その他(上以外で何かあれば書いてください)

↓1

4選択。餃子食べたいな~~~

勇者2「……よし」

勇者2「替え玉くださいっ!!」

第三王子『なにぃーっ!?』

「へいよ!! もちろん替え玉もサービスだぜ!!」

「よっ! 大将太っ腹ぁ!」

「あ、俺も替え玉! サービスで!」

「馬鹿野郎! オメーはさっさとツケ払いやがれっ!」

勇者2「ふふ……賑やかな店だなぁ」

第三王子『お、おい……! 何を考えている!』

勇者2「?」

第三王子『お前も狙っているヤツかもしれないと言っているんだぞ!?』

勇者2「うん……たとえそうだとしても、替え玉は譲れないよ」

勇者2「私は今、ラメンの虜になっているんだっ!!」

第三王子『知るかっ!』

「ヘイお待ち!! 替え玉一丁!!」

勇者2「わーい!!」

第三王子『わーいじゃない!!』

「餃子もオマケしとくぜ!!」

勇者2「ギョーザ……?」

第三王子『ダメだコイツ……』

逆月「…………」スッ……

第三王子『!』

逆月「…………」カツ、カツ、カツ……

第三王子(……出ていった)

第三王子(……僕の、気のせいだったのか?)

逆月「…………」

逆月「…………」ゴソゴソ……

逆月は、懐から音魔法の札を取り出す。

逆月「…………」プルル……

逆月「…………出ないか……」

逆月「……やはり総帥には本部経由で連絡した方がいいか……」



ファイザー「私に何か用ですか?」

逆月「……!?」ゾクッ……!!

逆月(い、いつの間に……!?)

逆月(……ファイザー商会の総帥、か。やはり得体が知れないな……)

逆月「……はい、勇者2の件ですが……」

ファイザー「怖気づきましたか?」

逆月「……いえ、そうではありません。俺が彼女を連れ去ることは現実的ではない。他の人にやってもらった方が合理的かと」

ファイザー「ふむ……まぁ、いいでしょう」

ファイザー「どうやらネズミが紛れ込んでいるみたいですし……警戒はした方がいいかもしれませんね」

ファイザー「あなたは安全な場所で待機、実行の時まで連絡を待っていてください」

ファイザー「では、誰に任務をしてもらいましょうかね……」



コンマ二桁判定です。逆月の任務を代わりにするキャラを決めます。

↓1のコンマ偶数で紫電、コンマ奇数で炎髪、コンマゾロ目でレヴィーナ

コンマ偶数のため、紫電が来るぜ

ファイザー「……紫電、来なさい」

紫電「はっ……!」シュン!!

逆月「!」

逆月(速い……飛脚か?)

ファイザー「聞いていましたね? 勇者2を捕らえてきなさい」

紫電「はっ……!」シュン!!

逆月(消えた……)

ファイザー「さて……後は彼女に任せて、あなたは任務を遂行しなさい」

逆月「…………」

逆月「……はい」

【その頃ラメン屋台では】

勇者2「はぁ~……食べた食べた」

あの後、店主や常連たちから気に入られた勇者2は、色んな物をご馳走になった。

勇者2「もうお腹いっぱいで動けないよー」

第三王子『……そんなにだらけてどうする。さっきあと三日しかないのにとか言ってなかったか?』

勇者2「さっきはさっきだよ!」

第三王子『……ユウシャとは違う厄介さがあるなコイツ』

第三王子『まぁ、確かに今の勇者2にはやることは無いが……』

第三王子『……ん?』



コンマ二桁判定。コンマ30以上で勇者2は紫電の存在に気づきます。それ以下だと気づかず連れていかれます。

↓1

勇者2はちゃんと気づくぜ

第三王子『……!』

第三王子(何か来る……!)

第三王子『勇者2……!』

勇者2「───うん、分かってるよ」スッ……

勇者2「はぁっ!!」ブンッ!!

紫電「うぐっ……!?」ドサッ!!

勇者2の振るった薙刀が、見えないほど素早く動いていた紫電を正確に捉え、吹き飛ばす。

ガシャァン!!

「きゃああああっ!!」

「な、何だぁ!?」

紫電は屋台の列に突っ込んだ。客や店主たちは驚き、その場から離れていく。

紫電「チッ……!」

紫電(この私が動きを見切られるとは……不覚!)

勇者2「何者!? 私に何の用なの!!」

紫電「…………」

紫電「退散……!」シュン……!!

第三王子『消えた……!?』

勇者2「……いや、あそこだ! あそこにいるよ!」

勇者2(どうする……!? 追った方がいいのかな!?)



安価です。選択してください。

1.紫電を追う
2.追わないで周りを見る
3.一度ハスターと連絡を取ってみる

↓1

すいません、寝てました。続きやります。

2選択

勇者2「…………」キョロキョロ

第三王子『……どうした!? 追わないのか!?』

勇者2「……いたっ!」

逆月「…………」

勇者2(さっきの男の人だ……! 第三王子の言う通り、私を狙ってる……!?)

勇者2(今の女の子を差し向けたのもあの人かも……!)

逆月「…………」スッ……

勇者2「!」

勇者2(逃がしちゃダメだ……! そんな気がする……!)



コンマ二桁判定。コンマ40以上で逆月を確保。

↓1

44なので結構なピンチかも

勇者2「……!」グン……!!

逆月「……!」

逆月(気づかれたか……!)ダッ!!

逆月「……何!?」

逆月(どこにもいない……さっきまで俺を追っていたはずなのに……)

勇者2「───捕まえたっ!」グニョン!!

逆月「!?」

逆月(影の中から出てきた……!? これは……!)

逆月「閃影の……!?」

勇者2「!? 閃影様を知ってるの!?」

勇者2「まぁいいや……捕まえれば分かるよね!」

勇者2「『影縛り』!!」タンッ……!!

逆月「ぐっ……!?」

逆月(体が、動かない……!)

勇者2「よし、決まった!」

勇者2「さぁ、話してくれるよね? どうして私を……」



ファイザー「───失礼します」トンッ……

突如現れたファイザーが、勇者2の首に手刀を落とす。

勇者2「……!?」ガクン……

勇者2はなす術なく気絶してしまった。

ファイザー「助かりました、逆月さん。あなたがいてくれたおかげで彼女に気づかれずに済みました」

逆月「総帥……! どうして……!?」

ファイザー「いえ……気が変わりましてね」





ファイザー「大規模な生命吸収魔法の展開……あれ、今日にしましょうか」

逆月「!?」

ファイザー「三日も待たなければならないというのが、急に億劫になりましてね。時間は有限ですから早めに終わらせましょう」

逆月「そ、それは……!」

ファイザー「大丈夫ですよ、約束通り勇者2さんの命は守ります」

ファイザー「ですから……逆月さんは、安心して死んでくださいね」パチンッ!!

逆月「……!!」ドクン……!!

ファイザーが指を鳴らすと、逆月の体が震え始めた。鼓動と共に明滅し、そのまま倒れ込む。

そして……逆月を中心に、魔法陣が地面に向けて急速に展開していく。

ザワッ……!!!

「な、何だこれ……!?」

「祭りの出し物かぁ?」

「こんなの聞いてねぇぞ!? 大丈夫か!?」



第三王子『ま、マズイ……! マズイぞこれは……!』

第三王子『とにかくハスターに伝えねば……!』

ハスター「……!? この魔法陣……!」

ククル「バカな……預言は三日後のはずじゃあ!?」

第三王子『ハスター!!』

ハスター「第三王子さん……!」

第三王子『分かっていると思うが、生命吸収魔法が展開した! このままでは一日もしないうちにヒノモトが終わる!!』

第三王子『首謀者は見覚えのあるヤツだった……ファイザー商会の総帥・ファイザーだ!!』

ハスター「何ですって……!? どうしてその人物が……!」

第三王子『分からん……それと、勇者2がファイザーにさらわれてしまった!』

ハスター「!? そんな……!」

ククル「考えられる限り最悪の事態ですね……!」

ハスター「……諦めるわけにはいかない。預言は変わってしまうこともあるが、自らの手で変えることだってできる……!」

ハスター「第三王子さん! 私を魔法の中心点に連れていってください!」

ハスター「ククルはあの人たちに連絡を! 勇者2さんを連れ戻してください……!」

ククル「分かりました……!」

ハスター(何とか、何とかしないと……!)



安価です。どっちの場面から見るかを選択してください。

1.魔法を何とかするチーム
2.勇者2を助けるチーム

↓1

また寝てしまった。やります。

2選択

【ククルSIDE】

ククル「この状況で必要なのは……!」

ククル「アイン! ビート! ダフク! 聞こえますか!?」

アイン『おう、聞こえんぜ!』

ビート『どうしたぁ? 俺の仕事はまだだと思ったんだがなぁ』

ダフク『いやいや、そうもいかないみてぇだぜ』

ダフク『見ろよ、地面にどんどんと魔法陣が描かれていきやがる』

アイン『うわ、ホントだ……。三日後じゃなかったのかよ』

ククル「事情が変わったんです! 今ハスターさんが向かっています!」

ククル「我々はとある女性を助けなければなりません! 名前は勇者2! ファイザーにさらわれました!」

アイン『ファイザー!? マジ!? そんな大物出てくんの!?』

ダフク『これは大変なことになってきたようだなぁ……!』

ククル「おそらくファイザーは港です! 港に一番近いのは誰ですか!?」



安価です。勇者2を助けるための行動を選択してください。

1.アイン……ファイザーの乗り込む船に潜入する
2.ビート……ファイザーの乗り込む船をバズーカでブッ壊す
3.ダフク……ファイザーの乗り込む船の船員に会話を交わし、出航を遅らせる

↓1

1選択

アイン『あー……多分俺が一番近いぜ。何をすればいい?』

ククル「ファイザーを見つけられますか!?」

アイン『んー……』

アイン『! いた!』


ファイザー「…………」ゴゴゴ……


アイン『アイツの担いでるのが勇者2って子か……?』

アイン『……すごいなアイツ。全然隙が無い。ホントにタダの商人かよ……?』

ククル「……ファイザーから取り返すのは厳しいですか?」

アイン『ああ、そりゃ無理だな』

アイン『船の中に潜入してみるよ。コッソリ勇者2ちゃんも取り返してくる』

ククル「ええ……! お願いします……!」

ククル「ビートとダフクは港で待機していてください!」

ダフク『いいのか? ハスターさんのところには向かわなくて』

ククル「問題ありません。そちらにはアンリとフレアが向かってますから……!」

【ハスターSIDE】

ハスター「これは……!?」

魔法陣の中心に向かったハスターは、驚きを隠せなかった。中心には、一人の男が苦しみながら倒れていたからである。

第三王子『彼の体から魔法陣が広がっていったんだ』

ハスター「……人柱か!」

ハスター(ヒノモトを滅ぼすほど大規模な魔法をどうやって展開するのかと思っていたが……人間の命を使うとは……!)

ハスター「こんなの……許されない……!」ギリッ……!!

ハスター「アンリさん! どうですか!?」

アンリ「うーん、無理そうっすねー」

アンリは命の吸収や分配を行う固有スキルを持つ。彼女の力で生命吸収魔法を鎮静化させられないかと考えたのだが、それは難しいようだ。

アンリ「ウチがスキルでうまーくやったとしても、半日しか誤魔化せないっすよ多分」

ハスター「くっ……! やはりそうですか……!」

ハスター「……仕方ありません」

ハスター「フレアさん、お願いします」

フレア「……了解」

フレア「……『凍結』!」

フレアが手をかざすと、逆月の体が一瞬で凍結した。彼の動きが止まり、それと同時に魔法陣の展開も止まる。

第三王子『……これで解決したのか?』

ハスター「いえ、これも時間稼ぎにしかなりません。このままの状態では魔法陣は展開を徐々に再開し、最終的には元通りになるでしょう」

アンリ「ウチのスキルでこの男を殺すのはどうっすか?」

ハスター「過激なことを言いますね……」

アンリ「でも、コイツの命で魔法が動いてんなら、殺すってのは悪くない選択肢だと思うっすけど」

ハスター「……いえ、そうとも言えません」

ハスター「確かにこの魔法は彼を軸に構成されているのだと思いますが、彼の魔力だけではこの魔法を維持できないでしょう。殺したところで止まりませんよ」

ハスター「どこかに魔力を供給する装置がある……! それを破壊できれば勝機はあります!」

フレア「……ヨコハマで、まだわたしたちが調べていない怪しい場所は一つしかない」

フレア「……あれ」スッ……

ハスター「……例の高層ビルですか……!」

フレア「でも、あの場所は……ヨコハマのしょーぐん? が入るのを許可していない……」

フレア「……どうする?」

ハスター「……致し方ありません。潜入するしかないでしょう……!」

アンリ「了解っす!」

アンリ「早速見張りをぶっ飛ばしに行くっすよー!」

ハスター「……ん?」

フレア「ぶっ飛ばす……了解」

ハスター「い、いや……潜入です! 潜入! なるべく穏便に!」

フレア「……分かった。穏便にぶっ飛ばす」

ハスター「ぜ、全然分かってない……!」

第三王子『……だ、大丈夫だろうな……!? 頼むぞ……!』



コンマ二桁判定。コンマ40以上で勇者2が目覚めます。

↓1

勇者2が目覚めないので、アインの視点でやっていきます。

【アインSIDE】

アイン(よっと……)

アイン(潜入は簡単だったな……侵入されることを想定してないのかもな)

アイン(でも、この船デカイな……ちまちま探してたら一生見つかんないぜこれ)

アイン(ここは……『直近未来視』!)



安価です。この後起こる未来を自由に記述してください。ただし、コンマが低いと解釈でその未来が変更されることも。

↓2

魔法陣の発動トリガーになる装置を見つける

>>701を採用。ただしコンマが低めなので厄介なことに……

アイン「……!?」

アイン「どういうことだよ……!?」

アインが見たのは、魔法陣の発動トリガーであろうと思われる装置だった。見たことも無い機械がいくつも並び、スクリーン上に魔法陣のような物が表示されている。

その装置が設置されている部屋に、アンリとフレアが突入してくる。

だが……問題はそこではない。

アイン「何で……」


アイン「何でファイザーがその部屋にいるんだ……!?」


そう、ファイザーがその装置の近くに立っているのである。アンリとフレアが突入したということは、さっきの連絡に間違いがないならば、例の高層ビルのはずだ。

アイン「この一瞬で移動したってのか……!?」

アイン「クソッ、あいつら……無事ならいいけど……!」

アイン「……ともかく俺は勇者2ちゃんを探すしかないか……!」

【ハスターSIDE】

ハスター「……!?」

アンリとフレアの後を追ったハスターは目を疑った。そこに、勇者2と共に船に乗ったはずのファイザーがいたからである。

ファイザー「どうも、皆さんこんにちは」

ファイザー「ここはヨコハマ将軍が立ち入り禁止区域にしていたはずですが……?」

アンリとフレアは言葉通り見張りをぶっ飛ばしていったので、ハスターは後で将軍の元で平謝りすることを覚悟しながら、ビルに入っていた。

中には誰もおらず、がらんどうとしていた……が、かすかに何かの駆動音が聞こえたため、その音が聞こえる場所に向かったのである。

……まさか、そこにファイザーがいるとは思わなかったが。

ファイザー「侵入者がいるという情報は得ていましたが……あなたたちは一体どちら様ですか?」

ハスター「それに答える前に……その装置を止めていただけますか」

ファイザー「……何故?」

ハスター「誤魔化す必要はありません……あなたがヒノモトに大規模な生命吸収魔法を展開していることは分かってるんです!」

ハスター「さっさとその装置を止めなさい!!」

ファイザー「……どこからその情報を得たのか気になるところですが……まぁ、それは後でいいですかね……」

ファイザー「装置ですが、止めるわけにはいきませんね。クライアントの意向なもので」

アンリ「クライアント……これが仕事ってわけっすか」

ファイザー「ええ。私は報酬を貰えるならば何でもしますから」

ハスター「……では、報酬を払うのでその装置を止めてくださいっ!」

ファイザー「それは……難しいんじゃないでしょうか。こっちのクライアントよりも価値のある報酬をあなたたちが提供できるとは思えませんね」

ハスター「……それは分からないじゃないですか。一体そちらのクライアントはどんな報酬を?」

ファイザー「世界を支配した後、私が今まで通り商売をやれる権利です」

全員「!?」

フレア「……まさか、アンタのクライアントって」

ファイザー「ご察しの通り、魔王軍ですよ」

第三王子『魔王……!』

ハスター「……あなたが魔王軍と取引しているという噂……本当だったんですね」

ファイザー「そうです。まぁ……正直あまり隠してもいませんが」

ファイザー「魔王はいつの日か必ず我々人類を支配するようになるでしょう。だから、今のうちに関係を保っているだけです」

ファイザー「魔族が跋扈する世界になろうとも、商売が無くなることは無いでしょうから」

ハスター「くっ……! それなら……!」

ファイザー「あなたたちが魔王軍を倒す、とでも言うつもりですか?」

ハスター「……!」

ファイザー「本気で言っているんですか? 本当に……本気で、人類が魔王に勝てると?」

ハスター「……ええ、我々はそのつもりですよ」

ファイザー「…………」



コンマ二桁判定。コンマゾロ目だと、ファイザーがハスターたちのことを信じるかもしれません。

↓1

ホントに!?! ハスターさんの時ゾロ目めちゃくちゃ出るね!?!

展開ガッツリ変わるので、しばしお待ちください。

よくよく考えたらハスター本当にすごいな。続きをやります。

ファイザー「…………」

ファイザー「……少し時間をいただけますか?」

ハスター「……? 何を……」

ファイザー「いくつか体験するだけです。何もしませんからご安心を」

ファイザー「……………………」

ファイザー「……ふふ、ふふふふふ……」

ファイザー「はははははははは!」

全員「!?」

ファイザー「ふふふ……ふは……!」

ファイザー「いやはや……参りましたね。困ったな……」

ファイザー「……分かりました。止めましょう」

ハスター「……え?」

ファイザー「生命吸収魔法の展開を止めましょう……そう言っているんです」

ハスター「えっ……!?」

ファイザー「? 不服ですか?」

ハスター「い、いや、そういうわけでは……!」

ファイザー「そうでしょうね。では止めます」ガコン!!

そう言うと、ファイザーは機械のレバーを動かす。小気味良い音がしたと思うと、目の前の機械は運動を停止した。

ファイザー「これでいいですね。後は、起点となる逆月さんの体から魔法陣の種を取り出す必要があるな……」

フレア「……その男なら氷で固めてしまったが」

ファイザー「おや、それはマズイですね。魔法陣の展開が終わった今、魔力の供給が無くなった体はどんどん冷えていきますよ」

ファイザー「放置したら死んでしまうでしょうね」

ハスター「……い、今すぐ彼の凍結を解いてください!」

フレア「……りょ、了解した……!」

アンリ「あ、ウチも行くっす!」

タタタッ……!!

ハスター「……これで、止められた……のか?」

ファイザー「はい。これでヒノモトが消滅することはありません」

第三王子『どういうことだ……? 何か裏があるんじゃ……?』

ファイザー「何もありませんよ、第三王子さん」

第三王子『……! 僕が見えているのか……!?』

ファイザー「霊的存在は見えていた方が商売の役に何かと立ちますからね」

第三王子『そ……そうなのか?』

ファイザー「まぁ、それはともかく……あなたたちは私の心変わりを不審に思っていることでしょう。ご安心ください、きちんと説明します」

ファイザー「まずは……私の固有スキルについて話しましょう」

ファイザー「私の固有スキルは『死に戻り』です。死んだ時にその時の記憶を保有したまま、任意の時間に戻ることができます」

ファイザー「このスキルのおかげで、どんなに危険な商売でもこなすことができました。間違って死んだら戻ればいいだけですので」

ハスター(強力なスキルだ……勇者2さんにも引けを取らない……!)

ファイザー「このスキルを使い、私は魔王軍とも取引をしていましたが……」

ファイザー「……あなたのせいでそれができなくなりました」

ハスター「……え? 私……ですか?」

ファイザー「あなた……お名前は?」

ハスター「ハスター……と言います」

ファイザー「ハスター……ハスターさん……」

ファイザー「私は、あなたが世界を救うと言った時の目を見てしまった。そのせいで、私の心の中に生まれてしまったのです」

ファイザー「この人と一緒にいれば世界を救えるかもしれない……そんな淡い希望が」

ハスター「!」

ファイザー「バカバカしいことです。そんなことあるわけないのに……」

ファイザー「あるわけないんですが……一度心に生まれた希望というのはなかなか消えないものですね」

ファイザー「あなたたちは覚えていないと思いますが、私は何回かヒノモトを滅ぼしています」

第三王子『何……!?』

ハスター「……なるほど、『死に戻り』を使ったんですね」

ハスター「でも、どうして時間を戻ったんですか?」

ファイザー「それが……何度やり直しても、私は魔王軍に殺されてしまうんですよ」

ハスター「!?」

ファイザー「やり直してどう上手く立ち回っても……最終的には魔王の部下に殺されてしまいます」

ファイザー「あなたのせいで私が希望を抱いたからです。魔王軍の誰かがその希望を見抜いて、私を不穏分子として殺すのですよ」

ファイザー「……もう今までのように動くことはできません。私は魔王軍との取引を止め、あなたたちの味方になるほか道は無いのです」

ファイザー「それがおそらく……私が生き残る唯一の道だから」

ファイザー「……信じられないかもしれませんが、これが私があなたたちに協力する理由です」

ハスター「ファイザーさん……!」

ハスター「……事情は分かりました」

ハスター「私は……あなたを信じ、そして歓迎します」

第三王子『!? い、いいのかハスター!?』

ハスター「私は……彼の言葉にウソは無いと思いますよ。もちろん、警戒はさせてもらいますが」

ファイザー「賢明な判断です。すぐに人を信じる商人はすぐ身を滅ぼしますからね」

ファイザー「……では、信じてもらうためにもう少しお話ししましょう。魔王軍が何故ヒノモトを滅ぼそうとしているのか……その理由をお教えします」

ファイザー「このヒノモトに、妖怪王と呼ばれるモンスターがいることはご存知ですか?」

ハスター「! はい、知っています」

ファイザー「ならば話が早い」


ファイザー「魔王軍は、この魔法を展開することで妖怪王を消し去ろうとしたのです」


ハスター「……!?」

第三王子『つまり……妖怪王は魔王軍と敵対しているのか!?』

ファイザー「敵対……どうでしょうね、少なくとも魔王軍はかなり警戒しているようです」

ファイザー「妖怪王は知能の高いモンスターに過ぎませんが、魔王軍の幹部に匹敵する力を持っています」

ファイザー「そして、妖怪王は縛られることを嫌うようで……魔王軍の傘下に入ることを拒否したらしいのです」

ハスター「だから殺してしまおうとした……と」

ファイザー「ええ、正攻法では損害が大きいですからね」

ハスター(……ということは、『救済の唄紡ぎし者、黒き龍によりその身を裂かれる』という預言は一体……)

ハスター(……いや、魔王軍の敵だからと言って、こちらの味方とは限りませんね)

ハスター「……ありがとうございます。では、一度皆を集めてもいいですか?」

ファイザー「分かりました。私も勇者2さんを解放しなければなりませんね」

ハスター「……何故彼女を?」

ファイザー「ああ……人質ですよ。魔法陣の起点となる例の男……逆月さんに言うことを聞かせるためのね」

ファイザー「どうやら、彼は過去に彼女の父親の部下だったようでね。人質として使うのに好都合だったまでです」

ハスター「な、なるほど……」

第三王子『……本当にいいのか? こいつを仲間に引き入れて』

ハスター「だ……大丈夫でしょう」

ハスター(……多分)

【ヨコハマの港:ファイザー所有の船の中】

ハスターによって集められた面々は、ヒノモトの危機が去ったこと、それからファイザーと魔王軍に立ち向かう共闘関係になったことを伝えた。

ククル「……しょ、正気ですか先生!?」

ククル「彼の話の言う通りなら、魔王に与しヒノモトを滅ぼそうとした張本人と手を組むことになるんですよ!?」

ファイザー「まぁ、そう興奮しないでくださいよ」

ククル「アンタね……!」

ファイザー「あなたの考えることは分かります。敵だった人間がいきなり味方になる……危険ですし、信用できないでしょう」

ファイザー「ですが、私もあなたたちに協力するしか道が無いのでね。無理にでも信用していただきますよ」

ファイザー「商人の信用は現物でお見せしないといけませんが……」

ファイザー「その前に、ここにいる人の気持ちを確認しておきたいところですね。私も慎重にいきたいので」

ビート「俺とアインは問題ねぇぞ。俺たちは帝国の軍人だからな、上官であるハスターに従うさ」

ビート「まぁ……ここにヒノモトの酒でもあれば、もっと信用してやるがなぁ……」

ファイザー「いいでしょう。早速用意させます」

ビート「ガッハッハッハッ! 今日からお前はダチだなぁ!」

アイン「仕事中に飲もうとするなよ……まぁ、ビートの言う通りだ。俺も従うよ」

アイン「任務はヒノモトを救うことだったが、これで終わりってわけじゃないんだろ? ハスター」

ハスター「ええ……任務内容を変え、このまま続行するつもりです」

フレア「……なら、報酬の上乗せを要請する。それを認めるならば、わたしも文句は言わない」

ファイザー「傭兵の方ですか? 話が早くて助かりますね」

ファイザー「私の情報を信用してくれるならば報酬は今の倍は出しましょう」

フレア「……一生ついていく」

ダフク「それでいいのかいフレアの嬢ちゃん!?」

ダフク「あー……俺はハスターさんが信じるなら信じるよ。ハスターさんが俺を雇ってくれなかったら飢え死にしていたろうからな……恩人のことは信じるさ」

ファイザー「……なるほど、ハスターさんの信頼を勝ち取ることが皆から信用される近道というわけですね」

ハスター「そ、そういうわけではないと思いますが……」

逆月「……なぁ、俺は帰ってもいいのか?」

フレア「……助けてやったのに、その言い草は何だ」

逆月「いや、それは感謝してるが……計画が無くなったのなら、俺がここにいる意味は無いだろう?」

ファイザー「どうせですからあなたも手伝いなさい、逆月さん」

逆月「……俺にはもう従う理由は無いんですよ、総帥」

ファイザー「そんなことはありませんよ。このチームには勇者2さんがいます。守りたいのではないですか?」

逆月「……!」

勇者2「?」

逆月「…………」

逆月「……給料は出るんでしょうね」

ファイザー「ええ、もちろん。通常通りに」

逆月「……分かりましたよ。お手伝いします」

逆月「手伝いついでに……アンタ」

アンリ「ん? ウチっすか?」

逆月「アンタ……多重スパイだろう」

全員「!?」

アンリ「……ほー、よく分かるっすね!」

逆月「俺の職業は間者だからな」

アンリ「はー、なるほど。同業者っすかー……」

ククル「す、スパイ……なんですかアンリ……!?」

アンリ「あー、大丈夫っすよ。ちょっと事情話すの面倒っすけど、別にあんたたちを裏切ってるわけじゃないんで」

アンリ「それより、ファイザーとやらの話を聞いた方がいいんじゃないっすか? そっちの方が重要でしょ」

ハスター「……後で必ず訳を話してくださいよ」

アンリ「話すっす、話すっす」

アイン「軽くね?」

勇者2(……逆月さんって人、私の知り合いなのかな? 後で教えてもらおう……)

ハスター「……では、ファイザーさん。色々と教えていただきますよ」

ファイザー「私が教えられるものであれば、何なりと」



安価です。ファイザーから色んな情報を教えてもらいましょう。何を教えてもらうか安価してください。

↓3まで

一つずつ処理していきます。

ハスター「では……こちらの『預言の書』を見ていただきたいのですが……」

ファイザー「! 実在したのですか……」

ハスター「私たちはこの書物によってヒノモトの破滅が迫っていることを知りました」

ハスター「魔王軍と取引をしていたファイザーさんであれば、私たちにはできなかった預言の解釈が可能かもしれません」

ファイザー「なるほど……では、失礼して……」



安価とコンマ二桁判定です。

↓1のコンマ30以上で>>628>>630の預言の情報を獲得

↓2、3で更なる預言を募集。コンマ50以上で採用します

また寝てしまいました。続きやるぜ。

ファイザー「…………なるほど」

ファイザー「この『救済の唄紡ぎし者』というのは、シャリー女王のことではありませんね」

ハスター「……! やはり……!」

ファイザー「黒き龍の方は妖怪王か……? この辺りは微妙なところですが、ともかくシャリー女王が妖怪王によって殺されるという預言では無さそうです」

ファイザー「彼女が危険な立場にいることには変わりありませんがね」

ファイザー「そして、この剣についてですが……存在する場所が分かりますよ」

ククル「! 本当ですか?」

ファイザー「ええ……この剣は、魔王軍も目をつけているのでね」

第三王子『……!』

ハスター「それは、一体どこに……?」



安価です。チートな剣はまだ行ったことの無いエリアに存在します。下から選択してください。

1.獣人族が支配する谷
2.エルフ族が支配する森
3.人魚族が支配する海

↓1

2選択

ファイザー「エルフ族の支配する森です」

全員「……!?」

ハスター「それはまた何というか……厄介な場所にありますね……」

勇者2「そうなの?」

ハスター「ご存知ありませんか? まぁ、それも仕方ないかもしれませんね……」

ハスター「エルフ族とは、『森の賢者』とも呼ばれる種族です。森に生き、森と共生しながら暮らしています」

ハスター「男女共に美形で、エルフ族と言えば皆が羨望の眼差しで見るような種族だったんですよ」

勇者2「……だった?」

ファイザー「その能力値の高さから、魔王が最も危険視した種族なんです。そのため、魔王軍はどの種族よりも先にエルフ族の撲滅を優先しました」

勇者2「……!」

ハスター「そのせいでエルフ族の数は減り、前にも増して排他的になりました。当然ですけどね……」

ククル「そんな場所にある剣など、手に入るのでしょうか?」

ハスター「……ですが、魔王軍に渡すことは避けねばなりません。エルフ族との対話も考えなければ……」

ファイザー「……! これは……」

ハスター「どうしました?」

ファイザー「……皆さん、預言が追加されましたよ」

全員「!?」

アイン「えー、なになに……?」

アイン「『闇を打ち払う一人のツワモノ現れ、各国を束ね、人々を導くであろう』……だってさ」

ビート「うむむ、これだけじゃ抽象的すぎて何も分からんな」

第三王子『……お前の出番じゃないのか』ジー……

勇者2(こ、こっちを見ないでよ! そんな大層なことできないって……!)

ハスター「これは後々解析しましょう……他にも聞きたいことがありますからね」

ハスター「例えば……魔王軍の幹部の情報など、です」

ファイザー「……確かに、それは私しか知らないでしょうね」



安価です。魔王軍には十体の幹部がいます。その魔族の名前・性別・属性・容姿・特徴をお願いします。>>586-589の中から採用する可能性もあるので、いくつか幹部には選ばれませんが、そのうちどこかで出します。

属性は>>175の十個の中から選んでもいいし、オリジナルの属性でもオッケー。特徴ではその魔族の戦い方とか性格とかを。

↓10まで

今さらなんですが、アイリの名前を「アンリ」と表記してました。ごめんなさい。脳内で変換しておいてください。あと、この世界では「名前・名字」の形式です。アメリカ式。

キャラ安価ですが、長くてダメってわけじゃないですよ。設定が多すぎると生かしきれない可能性もあるかなーというだけで。

ではやるぜ。

ファイザー「……いいんですか? 本当に聞いても」

ククル「……もちろんですよ。知らなければ倒せないでしょう」

ファイザー「そうですか……」

ファイザー「……個人的には、知らない方が良いこともあると思いますがね」

ファイザー「では……お教えしましょう」

ファイザー「魔王軍には十体の幹部が存在しますが、十つの席全てが埋まったのは数年前のことです。今までは様々な理由で空席があったので」

ファイザー「その中でも……雷の女帝・麒麟后、暴虐の炎魔・アズール、殺戮の大賢者・ベルゼ、闇使いの悪魔・アルシエルは特に危険です」

ファイザー「彼らは昔から魔王に仕えており、忠誠心が強く、そして……桁外れに強い」

ファイザー「また、アルシエルはそうでもありませんが、麒麟后、アズール、ベルゼは人類を嫌っており、殺戮を好みます」

ファイザー「私も機嫌を損ねて何度殺されたことか……」

ダフク「……何度殺されても諦めんのは、流石は世界一の商会の総帥といったところか」

ファイザー「最近入ってきたのは三体。スライムマン、怒海天、そしてクスノキです。スライムマンと怒海天は実力で幹部までのし上がってきました」

ファイザー「ですがスライムマンは……まぁ、正直幹部の中では最弱でしょうね。強いモンスターといったところですか」

ファイザー「しかし、ゴーン神聖帝国に並々ならぬ敵意を持っていましてね……」

ファイザー「誰だったかな……帝国にいる有名なビーストテイマーは確か……」

ハスター「……もしかして、ジャコさん?」

ファイザー「ああ、そうそう。その人です」

ファイザー「ジャコを絶対に殺してやるんだと息巻いてましたよ。何か恨みでもあるんでしょうか?」

ハスター「さ、さぁ……?」

勇者2(……勇者を助けてくれた時のモンスターだっけ。まだ怒ってるんだ……)

ファイザー「問題はクスノキですね……。彼は元々ヒノモト出身で、妖怪王の説得に失敗した魔王が直々にスカウトしたんです」

ファイザー「彼は人間だったんですが、強さを求めて修業しているうちに『半仙人』となり、魔族と認められて魔王軍に入隊しました」

ファイザー「元人間の彼を快く思ってない者もいるようですが……彼の強さには並の魔族じゃ敵いませんからね。何も言えないというのが実情のようです」

ククル「幹部から袋叩きにあったりはしないんですかね……」

ファイザー「魔王が認めてますからね。幹部の多くは魔王に従いますから」

ファイザー「幹部の一人・ベルゼも元人間ですが、魔王に認められて幹部入りし、今では魔族の仲間入りです。幹部たちと楽しく人間をブチ殺していますよ」

アイン「怖いな……!」

逆月「……ちょっと待て、クスノキと言ったか!?」

ファイザー「? ええ、言いましたが」

逆月「…………」

ハスター「どうかしましたか?」

逆月「……俺の知り合いに、剛拳という男がいる。そいつも仙人のような暮らしをしているんだが……」

逆月「そいつの知り合いにクスノキという名の男がいたはずだ……!」

勇者2「!」

ファイザー「なるほど……その人に話を聞ければ彼の攻略に一歩近づけるかもしれませんね」

ファイザー「残りの三体は……まぁいいですかね」

ビート「何でだよ!? ここまで来たら教えてくれよぉ!」

ファイザー「いや……彼らに関してはどう説明していいものか……」

ファイザー「一体はエリシア・ドリーマー。『夢の王』と呼ばれる魔族ですが、彼女は魔族とか人類とか……そういう区別が無いんですよ」

ファイザー「ただ、幸せな夢の中のように平和にいつまでも暮らせれば……そういう考えなんです」

フレア「何だ……良いヤツじゃないか」

ファイザー「触れた相手を夢の中に引きずり込み、一生目覚めないようにしたとしても、ですか?」

フレア「……前言撤回だ」

ファイザー「でしょうね」

ファイザー「もう一人は地獄の料理人・ククパド。どんな相手でも調理して『料理』にしてしまう恐怖のおじさんです」

勇者2「こわっ!」

ファイザー「ですが、全然厨房から出てこないんですよね……。なのでどれだけ強いのかは不明です。幹部なので弱いとは思いませんが」

ファイザー「そして、最後の一体は……エス。彼は……よく分かりません」

ファイザー「魔王軍の参謀として指示を出しているのですが、どういう存在なのかいまいち掴めないんですよね……」

ファイザー「私が会った時は、モヤモヤした白い霧の中に赤い眼のような光が2つ漂っていただけでした」

ハスター「…………」ゴクリ……

ファイザー「……以上が十幹部の全容です。理解していただけましたか?」

ファイザー「より詳細なデータは後々お知らせしますが、全員が規格外に強いということが分かっていれば問題ありません。スライムマンでさえね」

ファイザー「ハスターさんなら知っていますかね……隊長と交戦したエターナルという元幹部をご存知ですか?」

ハスター「! はい」

ファイザー「彼、最近復活したようですよ」

ハスター「……!?」

ファイザー「新たな召喚者が現れたらしいです。しかし、彼は幹部にはならなかった」

ファイザー「……他の幹部に比べ、圧倒的に弱すぎたからです」

全員「……!!」

ファイザー「そして……魔王はその幹部が束になっても敵わないほど強いのですよ」

ファイザー「だから私は魔王軍に逆らうことを止めたんです。絶対に勝てるとは思えなかったので」

ファイザー「……ハスターさんに会ってしまったのが運の尽きですね。魔王に勝とうとしなければならないなんて……」

ハスター「いいえ……そのうちに良かったと思うようになるでしょう。我々の仲間になって、ね」

ファイザー「……だと良いんですが」

ファイザー「……話は戻りますが、十幹部に勝つことはほぼ不可能だと言わざるを得ません」

ファイザー「ですが、いつかはきっと勝たなければならないでしょう。魔王軍から世界を救うつもりなら」

ファイザー「そこで……勇者2さん」

勇者2「えっ、あ、はい!」

ファイザー「あなたが一縷の希望になると思われます」

勇者2「わ、私が!?」

ファイザー「先程誘拐して分かったのですが、あなたは強い。そこらの魔族なら余裕で屠ることができるでしょう」

ファイザー「……理由は分かりませんが、ハスターさんたちが目を掛けているようですし。何か特別な力を持つのでしょうね」

ファイザー「勇者2さん、あなたには……エルフ族の森に行って、最強の剣を手に入れてほしいのです」


ファイザー「そして───幹部の一人・クスノキを倒したください」


勇者2「!?」

逆月「な……何を言うんですかっ……!?」

ファイザー「そもそも魔王軍がその剣を手に入れようとしているのは、クスノキが倒される危険性があるためです」

ファイザー「彼は『最強の武』を目指しています。チートな剣には興味が無いようですが、その剣を手に入れた者と戦いたいと考えているようです」

ククル「……そうなると、クスノキの方が負ける公算が高いわけですか」

ファイザー「ええ……だから魔王軍は先手を打とうとしています」

ファイザー「誰かが剣を手に入れ、クスノキと交戦し、勝つ。それで魔王軍に大打撃を与えましょう」

ファイザー「いいですか……そもそも我々だけで魔王軍を倒すことはできません。必ず各国との連携が必要なんです」

ファイザー(……私もヨコハマ将軍と話をする必要がありますね。それはともかく……)

ファイザー「魔王軍の幹部を一体撃破したとなれば、手を貸してくれる勢力は格段に増えます。これを狙わない手は無いでしょう」

勇者2「わ、私にできるかな……」

第三王子『少なくとも、この中では勇者2が一番適任だろう』

ハスター「勇者2さん……私たちがサポートします。やってくれませんか?」

勇者2「……うんっ、分かった!」

勇者2「私……頑張ってクスノキっていう人を倒すよ!」

勇者2「その前に、まずはすごい剣ってのを手に入れないとね!」



【勇者2の短期的な目標】妖怪王を倒し、自らにかけられた呪いを解く

↓変更

【勇者2の短期的な目標】エルフ族の住む森に行き、チートな強さを持つ剣を手に入れ、クスノキを倒す

勇者「……それで、すぐ行くの? 私、神主様に挨拶とかしないと……」

ファイザー「どれくらいの猶予があるか……ヒノモトを消滅させる任務をこなさないわけですから、私がどこまで魔王軍を誤魔化せるかですね……」



コンマ判定です。コンマ一桁の数だけ、○週魔王軍を誤魔化せます。ゾロ目だと倍。

↓1

7週間、つまり一ヶ月以上猶予があります。割と色々できそう。

ファイザー「……そうですね、実行日を一ヶ月ずらしたことにしましょう。そうすれば7週間ほどは誤魔化せると思います」

ハスター「そ、そんなに誤魔化せますか?」

ファイザー「おそらく問題ないかと。今までの実績がありますからね。誰も私が裏切るとは思っていないはずです」

ファイザー「……魔王の庇護が無いとなると、私も商売のやり方を変えねばなりません。しばらくは商会のあれこれで忙しくなると思います」

ハスター「ありがとうございます……! ファイザーさんのおかげで、綿密に計画を立てることができそうだ!」

ファイザー「……礼には及びません。私は自分の利益のためにあなたたちについただけですから」

ファイザー「拠点は私の船を使うと良いでしょう。ヨコハマ内よりも安全かと」

ククル「……そういえば、幹部たちはどこを拠点にしてるんですか?」

ファイザー「基本は世界の北西側……魔王軍が支配を拡大しているエリアにいますよ。彼らは魔王の指示が無い限りほとんど動きませんから」

ファイザー「……ああ、でも、スライムマンは実績を上げようと色んなところに行ってるようですが」

ククル「なるほど……何か無い限りは動かないんですね」

ファイザー「そうですね。正直、幹部たちは我々人類を舐め腐っています。だから未だ本気を出してないとも言える」

ファイザー「……そして、敢えて言うならばそこが狙い目かもしれません」

第三王子『ふむ……』

ハスター「……では、ファイザーさんの話も一段落したところで……」

ハスター「話していただけますか、アイリさん」

アイリ「ん? 何っすか?」ゴクゴク

ククル「何を飲んでるんだお前は……!」

ビート「おおっ! これ美味いなぁファイザー!」

ファイザー「ああ、それはヒノモトのニーガタ産ですからね。米が違いますから美味しいでしょう」

アイン「いつの間にビートも!」

ククル「何じゃないだろう、何じゃ! お前がスパイだという話だぞ!?」

アイリ「ああ、その話っすか。完全に忘れてたっす」

アイリ「うーん、そうっすねぇ……何て言えばいいのかなぁ……」

アイリ「ウチは元々帝国の残党に向けて送られたエージェントなんす。知ってます? ゴーン帝国の残党のこと」

ハスター「……話には聞いたことがあります」

ハスター「魔王軍に占領された時は任務で他の場所にいたゴーン帝国の軍人たちが、現帝国を良く思っていないとか……」

アイリ「んで、ウチがそこに送り込まれたわけなんすけど……その組織のスパイもしたりしてるんすよね。今の帝国の情報を横流ししてたっす」

ダフク「か、軽くないかい?」

アイリ「いいんす。だって、ウチが忠誠誓ってるの他のところなんで」

全員「!?」

ファイザー「……ゴーン神聖帝国でも帝国の残党組でも無いのですか?」

アイリ「そうっす」

勇者2「い、一体どこに……!?」



コンマ一桁判定です。一桁の数によって忠誠を誓う相手が変わります。それにより交流できる種族が増えるかも。ゾロ目だとボーナス。

↓1

ゾロ目出すぎ! ゾロ目のため、砂漠の王国に住む獣人族との交流が深くなります。

アイリ「……真面目なとこだし、真面目になった方がいいっすね」


アイリ「───ハスター殿」

ハスター「!」

アイリ「私は東南にある砂漠の国から、ゴーン神聖帝国へと送り込まれたエージェントです」

アイリ「任務は『ゴーン神聖帝国が協力に値するかどうかを見極める』というものです」

アイリ「潜入の結果、ゴーン神聖帝国は協力に値する国であると判断しました」

アイリ「近いうちに、我が王国に使者をお送りください。正式な同盟の手続きを行います」


全員「……!?」

ハスター「な、何と……!」

ファイザー「……まさかこの段階で同盟を持ち掛けるところがあるとは」

アイリ「……まぁ、そんな感じっす。余裕あったら連絡ヨロっす」

フレア「……真面目なアイリの方が好きだな」

アイリ「えー、でも疲れるんすよねぇ」

ハスター「こ、これは……! やることが山積みだな……!」

ハスター「皆にもかなり働いてもらうことになります。よろしくお願いしますね……!」

全員「はいっ!!」

アイリ「……あ、最後にいいっすか? ずっと気になってたんすけど」

ククル「どうした?」

アイリ「ファイザーって……男? 女?」

全員「!?!」

全員(み……皆聞きたくても聞けなかったことを!)

ファイザー「…………」

ファイザー「どっちがいいですか?」

アイリ「へ?」

ファイザー「男と女、どっちがいいですか?」

↓5まで多数決。3票集まった方の性別になります。決まらなかったらコンマの高い方を採用

多数決の結果、男になりました。

アイリ「じゃあ……男?」

ファイザー「……はい、なりました」

アイリ「え?」

ファイザー「私は今から男です」

ダフク「せ……性別ってそういうものだったか!?」

ハスター「ははは……相変わらず不思議な人だ」

ハスター「では、今日は解散しましょう。明日から忙しくなりますから」

ハスター「繰り返しになりますが、皆さんよろしくお願いしますね」

全員「はいっ!!」

そんなわけで本日はここまで。次回からは色々やらなきゃいけないことがたくさんですね。

ちなみにファイザーは、勇者が何度転生しても厄介な敵役として登場させるつもりでした。まさかこんなことになるとは。

まだまだ世界を救う足掛かりができたくらいなので、これから勇者の活躍はあると思います。多分。皆さんの安価やコンマで何とかよろしくお願いします。ではまた明日以降。

おはようございます。やります。

翌日。

勇者2たちは行動を開始した。ファイザーのおかげで7週間の猶予ができたとは言え、やることは山積みだからである。ハスターの指示のもと、皆はやることをしっかりとやっていく。

そんな中、勇者2は逆月と話し、彼が懐刀の一人・逆月その人であることを知った。

勇者2「あなたが……逆月様!?」

勇者2「私を守ろうと……?」

ファイザー「ええ。ヒノモトを消す起点となるのは構わないが、勇者2だけは助けてくれと言われましてね」

ファイザー「適性を持つ人物が彼しかいなかったので、条件を飲んだわけです」

逆月「……ただの罪滅ぼしさ。俺は裏切り者だからな」

勇者2「その……裏切り者っていうのはどういう……?」

逆月「……知る必要は無い。知ったところで何も変わらない、非合理だ」

ファイザー「……そんなことはありませんよ」

逆月「!」

逆月「……意外ですね、総帥がそんなこと言うなんて」

ファイザー「私は、ハスターさんの意志を知って確実に人生の歩む道が変わりましたよ。あなたもそうなる可能性はある。ならないかもしれませんが」

逆月「…………」

勇者2「教えて……くれませんか。知りたいんです、父上のことや、他の懐刀の皆さんのこと……」

勇者2(……私が、まだユウシャのことを知らなかった頃のことを)

逆月「…………はぁ、分かったよ」

逆月「言わなきゃ帰してもらえなそうだしな……」



コンマ二桁判定です。妖怪王はそこまで悪くないテイなわけですが、どこまで良い存在なのか。コンマが高いほど良いヤツ。ゾロ目だと守り神的な。

↓1

昨日はすいません。続きをやっていきます。

コンマ87……妖怪王、実はめちゃくちゃ良いヤツ

逆月「……勇者2、ヒノモトに妖怪がどれだけいるか知ってるか?」

勇者2「へ? よ、妖怪?」

逆月「ヒノモトの人口と約同数だ。これは大陸における妖怪……モンスターのことだな、そっちの数を考えても異常に多い」

ファイザー「そうですね。ヒノモトにおけるモンスターの数はかなり多いです」

勇者2「そ、そうなんだ……」

逆月「だが、その反面ヒノモトでは妖怪による事件は少ない……。これがどういうことか分かるか?」

勇者2「……妖怪王が、他の妖怪たちを統制してるってこと?」

逆月「そうだ。妖怪の中でも危険なヤツは抑え、ある程度の自由を許し、人間たちに迷惑を掛けないように繁栄していく……」

逆月「妖怪王はそうやって人間と妖怪の中立を保ってきたんだ」

勇者2「逆月様は、そのことをどうして……?」

逆月「……勇者2父様はダテという城下町の将軍に仕えていた。その町は昔から妖怪王と交流があったんだよ。俺はそのことを知ってる唯一の懐刀だった」

勇者2「……! じゃあ、御父様は妖怪王のことを知ってて……!?」

勇者2「それじゃあどうして私に呪いなんか……!」

逆月「……魔王のヤツのせいだ」

勇者2「!?」

逆月「勇者2父様は、勇者2が生まれたくらいに一線を退かれた。子育てに専念したいと言ってな。俺たち懐刀もそれを受け入れ、共に暮らしていた」

逆月「そんな時だ、魔王が妖怪王のスカウトに来たのは」

逆月「妖怪王に拒否された魔王は……あろうことかヒノモトに呪いを掛けた。ヒノモトの人間たちがバケモノになる呪いをな」

逆月「名前は何だったかな……体が腐敗しながら生きているバケモノだったはずだが……」

ファイザー「……ゾンビですか?」

逆月「ああ、それだ。魔王は俺たちにゾンビになる呪いを掛けやがったのさ」

勇者2「ゾンビ……!」

勇者2(この周回でもゾンビが……!)

逆月「勇者2父様は、それを妖怪王から聞き……苦渋の決断を為された」

逆月「……ゾンビの呪いを勇者2父様の住む村にだけ凝縮することにしたんだ」

ファイザー「! それは……ヒノモトを救うために犠牲になった……と?」

逆月「……そうだ。妖怪王は呪いを消すことはできなかったが、一箇所にまとめることはできたんだ」

逆月「……俺が裏切り者と呼ばれるのはここからさ」

逆月「俺は……勇者2父様から命令を受け、懐刀たちを騙して村の外に出したんだ。あいつらを救うためにな……」

逆月「だが……あいつらからしたら、俺がゾンビになりたくなくて逃げ出したとしか思えない。妖怪王のことは知らないんだからな。嫌われて当然だ」

勇者2「そ、そんな……! 別に逆月様が悪いわけじゃ……!」

逆月「いいんだ……。結局は俺が主君を置いて逃げたことに変わりは無い」

逆月「勇者2のことだって、ゾンビ化が進んでいたから置いてきたんだ。何故か妖怪王が短命の呪いを掛けて人間にしたみたいだけどな」

勇者2「!」

勇者2(じゃあ……この呪いは私を助けるために……? どうして妖怪王は私にだけ……)

勇者2(……ううん、そんなことより……)

勇者2「……話に行こうよ。そのことを他の懐刀の人たちに!」

逆月「!? バカな、何を今さら……」

勇者2「だって、皆仲間だったんでしょ? それが仲悪いままだなんて……御父様も悲しむよ」

逆月「しかし、それは……」

ファイザー「悪くないと思いますよ」

逆月「!? ファイザー総帥……!?」

ファイザー「勇者2父さんは非常に強い侍だったと聞いています。彼の懐刀があなたと和解し、もしこちらの味方になってくれるとしたらかなりの戦力になるでしょう」

ファイザー「それに、あなたが勇者2父さんへの不義理を悔い、侍であることを止め、銃を持ったことは知っています。そろそろいいのでは?」

逆月「……!」

勇者2「私をついてるし……きっと皆許してくれるよ!」

逆月「…………」

逆月「……ここで意地になっても意味が無いか」

逆月「……分かったよ。久しぶりにあいつらに会ってみるよ」

勇者2「! うんっ!」

逆月「しかし……いいんですか? 俺たちだけ私的な理由で動いて」

ファイザー「身辺の問題をきちんとしておくのも戦いの前には大切なことです。こちらの味方になるかもしれないという利益もある」

ファイザー「ただ、その代わりと言ってはなんですが……妖怪王とのコンタクトも取ってほしいところですね」

逆月「!」

逆月「……試してはみますよ」

勇者2「じゃあ、早速行こっ! 懐刀の皆のところに!」



コンマ二桁判定です。今から残りの懐刀9人に会いに行きます。コンマ50以上でこちらの仲間になります。なお、閃影だけは自動成功。

コンマなので、人少なそうだったら連投あり。

↓1 風切
↓2 玉藻前
↓3 剛拳
↓4 大樹
↓5 白鷺
↓6 雷蔵
↓7 紅蓮
↓8 弱

コンマの結果、協力してくれるのは剛拳、大樹、白鷺、雷蔵、紅蓮の5人。ここに閃影と逆月を足して7人の懐刀が協力してくれることとなりました。そこら辺の描写はもうちょい後で。

勇者2「行ってきます! 後のことよろしくねっ!」

ファイザー「はい、分かりました」

勇者2「まずは神主様のところに行かないと! 呪い解けたこと教えてあげるんだ! 早く早く!」グイッ

逆月「わ……分かった! 分かったから引っ張るな……!」



ファイザー「行きましたか……」

ポスドク「おい!」

ファイザー「おや……これは珍しい。あなたが研究室から出てくるなんて」

ポスドク「おやもクソもあるかよ! どういうことだ!」

ポスドク「オレの開発した大規模生命吸収魔法を使わねーだと!?」

ファイザー「……地獄耳ですねぇ」

ポスドク「ふざけんなよ! あの開発にどれだけ注ぎ込んだと思ってんだ!」

ポスドク「オレの共同制作者たちも黙ってねーぞ!」



コンマ二桁判定。コンマ30以上で○○○○が、60以上で○○○と○○○○が登場。

↓1

コンマ39のため、デューカ再登場。ちなみに60以上だとザナフとメアリィも出てました。

ポスドク「なぁ、そうだろう!? デューカ!」

デューカ「フハハハハ! ここが東洋の魔地か! 思わず三度目の堕天を陥りそうなほどの美しさだ……!」

デューカ「……ムム! この芳香は……噂に聞く人を地獄に落とす悪魔の料理・ラメンではないか!?」

デューカ「こうしてはおれん……ボクの右手に封じ込められた悪魔の六六六柱の一体・≪悲劇の堕天使(ルシフェル)≫が疼いて仕方がない……!」

デューカ「ではさらばだ! 狂気の研究者に亡者の総帥よ! フハハハハー!」ダダダッ!!

ポスドク「あっ、おい! 何ちゃっかりメシ食いに行ってんだ!!」

ファイザー「……相変わらず自由な方だ」

ポスドク「魔法使いとしてはかなりの素質があるんだけどな……コミュニケーションが全然取れねぇ」

ポスドク「……あいつはあんな感じだったが、自分の研究が使われねぇことに怒ってるはずだ! そうに違いねぇ!」

ファイザー「使わないとは言ってませんよ?」

ポスドク「え?」

ファイザー「もっとも……使い道は魔王軍の殲滅に変更しますが」

ポスドク「は?」

ファイザー「ああ、言い忘れてましたね。私は生き方を変えたんです。これからは魔王軍を倒す正義の商人になろうかなと」

ポスドク「…………」

ポスドク「はああああああっ!?」

ポスドク「お、おいおいおいおいおいおいおいおい!!」

ファイザー「うるさいですね……。契約解除しますよ」

ポスドク「お、お前なぁ! 分かってんのかよ!?」

ポスドク「オレはお前の元にいりゃあ安全に研究できると思って契約したんだぞ!?」

ファイザー「そう言われても事情が変わったのだから仕方ありませんよ。諦めて協力してください」

ポスドク「がああああっ! クソォ! マジかよ!」

ポスドク(でもコイツがスポンサーになってくれてるおかげで助かってるからなぁ……!)

ポスドク「……分かったよ。協力すりゃいいんだろ!」

ファイザー「理解が早くて助かります」

ポスドク「チクショー……! オレもラメン食ってくるっ!」ドスドスドス……!!

ファイザー「……行きましたか。あの方も割と自由ですね……」

ファイザー「……では、私も向かいますか」

ファイザー「話をしなければならない人は私にもいるのでね……」



【ヨコハマ城:天守閣】

ファイザー「……お久しぶりですね、ヨコハマ将軍」

ヨコハマ将軍「…………」



安価です。ヨコハマ将軍の性格募集。

↓2

そういえばデューカは33歳だったね。これは大変だ……まぁいいか。

ヨコハマ将軍「…………」

ヨコハマ将軍「…………」サッ……

ファイザー「……顔を隠さないでもらえますか」

ヨコハマ将軍「…………」サラサラサラ……

ヨコハマ将軍『仕方ないであろう。私は恥ずかしがり屋なのだ』

ファイザー(相変わらず筆談なんですね……)

ファイザー「……まぁ、いいでしょう」

ファイザー「今日来たのは、ヨコハマ将軍にお話しなければならないことができたからです」

ヨコハマ将軍『何だ。言うてみい』サラサラ……

ファイザー「ヨコハマで私が行うはずだった計画ですが……中止が決定しました」

ヨコハマ将軍「…………」



安価とコンマ二桁判定です。ゾロ目だとなんかいいことあるよ。

↓1のコンマ偶数でヨコハマ将軍は計画を知っていた、奇数で知らない
↓2のコンマ偶数でヨコハマ将軍はファイザーに友好的、奇数で敵対的
↓3で中心部に立っている高層ビルは何のためにあるのかを安価で募集。

みんなラメン好きだなぁ。美味しいもんね。

ヨコハマ将軍『計画?』

ファイザー「……ああ、そういえば説明してませんでしたね」

ファイザー(私がヒノモトを消そうとしていたと知ったら流石に怒るかもしれないな……)

ファイザー(黙っておきますか)

ヨコハマ将軍『あのラメン工場の一部を使って行っていたものか?』

ファイザー「ええ、そうです。しかし、もう終わったことなので……一応ご報告までに」

ファイザー「……あの場所ってラメン工場なんですか」

ヨコハマ将軍『そうだ。代々伝わる秘伝のラメン工場だぞ。我が町で一番重要な場所だ!』サラサラサラ!!

ファイザー(興奮している……ヨコハマの人たちは本当にラメンが好きですね)

ファイザー「そして……ここからが本題なのですが……」

ファイザー「私、そして私の率いるファイザー商会は……魔王軍と敵対することを決定しました」

ヨコハマ将軍「!!」

ヨコハマ将軍「…………」サラサラ……

ヨコハマ将軍『真か?』

ファイザー「はい」

ヨコハマ将軍「…………」サラサラサラ……

ヨコハマ将軍『貴殿のことだ。その決断がどんな結末を意味するか分からないわけでもあるまい』

ヨコハマ将軍『それでもやると言うのか』

ファイザー「……はい」

ヨコハマ将軍「…………」フゥ……

ヨコハマ将軍『あのファイザーともあろう人物が、まさかそんな決意をするとなぁ……。人とは分からないものだな』

ファイザー「自分でも驚いていますよ」

ファイザー「……そこで……」

ヨコハマ将軍『分かっておる。私たちにも手伝えというのだろう?』

ヨコハマ将軍『確かに鎖国しているとはいえ、ヒノモトにとっても魔王軍は脅威であるしな』

ファイザー「ええ……」



コンマ二桁判定です。ヨコハマ将軍は手伝おうかなーと思っていますが、他の将軍はどうでしょう。

↓1のコンマ50以上でオーエド将軍は勇者2たちに協力。ここが一応ヒノモトの総意となります

↓2のコンマ50以上でキョート将軍は勇者2たちに協力。また、↓1と↓2のコンマ一桁を足した数だけ他の城下町の将軍が協力

ゾロ目なのでオーエドもキョートも協力してくれるし、ヒノモト全体も「魔王軍倒すで御座る」って感じです。

再び安価です。他に手伝ってくれる城下町は3つです。城下町の名前と特徴をお願いします。名前はオーエド、キョート、ヨコハマ、ダテ以外。特徴はシンプルでオッケー。

↓3まで

ヨコハマ将軍『貴殿は運が良い』

ヨコハマ将軍『数週間前、将軍たちの秘密裏の会議にて、ヒノモト全体が魔王軍に対抗するために鎖国を一時的に中断することを決定した』

ファイザー「! それは……本当ですか!?」

ヨコハマ将軍『発案者はオーエド将軍だ。ヒノモトを治める将軍が言うことだ、誰も反対しなかった』

ヨコハマ将軍『ただし、全ての城下町が一度に魔王軍と対抗するわけではない。自国の防衛が第一だからな』

ヨコハマ将軍『まずは第一陣として、オーエドにキョート、我がヨコハマ……そしてイガ、サツーマ、ビワの六つが兵を送ることになっている』

ヨコハマ将軍『そちらの協力者は?』

ファイザー「ゴーン神聖帝国です」

ヨコハマ将軍「何……!?」

ヨコハマ将軍「あ……」

ヨコハマ将軍「……!」サラサラサラ!!

ヨコハマ将軍『失礼した。それは真か?』

ファイザー(別に喋ったっていいのに……)

ファイザー「はい、本当です。疑うなら使者を呼びますが?」

ヨコハマ将軍『いや、構わない』

ヨコハマ将軍『ゴーン神聖帝国の噂はこちらに入っている……強国が協力者というのは心強い。早速オーエド将軍に飛脚を飛ばそう』

ファイザー「飛脚ですか……ウチのを使いますか?」

紫電「お呼びで」シュン……!!

ヨコハマ将軍『……いや、申し訳ないが飛脚は自分のを使う』

ファイザー「おや、そうですか」

ファイザー「では紫電、帰りなさい」

紫電「…………はい」シュン!!

ヨコハマ将軍(可哀想に……)

ヨコハマ将軍『話は終わりか? ならば失礼する。貴殿らとの連携を進めるため、家老にも話を通さねば』

ヨコハマ将軍『そちらも帝国の使者に話を通しておいてくれ。いつか会合を開きたいのでな』

ファイザー「分かりました。話しておきましょう」

ファイザー(……ハスターさんは、今何をしているところでしょうか)



【その頃:ファイザー所有の船にて】

ハスター「よし……このルートなら安全にエルフ族のところに行けそうですね」

ククル「はい、調整は私がやっておきます」

ククル「……砂漠の王国への使者はどのように?」

ハスター「そちらは、帝国側で決めるようです」

ハスター「……あちらも話が盛り上がっていることでしょうね」

【ゴーン神聖帝国:シャリーの部屋】

シャリー「まぁ……! ユウシャが!?」

シャリー「それは良かった……! 無事に会えたのですね!」

隊長「はい、そのようです」

隊長「しかし……にわかには信じられないな。『輪廻転生』のスキルとは……」

ジャコ「オレはユウシャちゃんに会えんなら何でもいいな! 覚えてっかなぁオレのこと……!」

ジャコ「でも今のユウシャちゃんは12歳なんだっけ? オレ今年で38だから厳しいか……?」

フェニックス「……この男は相変わらずであるな」

ローレンス「全くだ。年齢を考えろ、ジャコ」

ジャコ「う、うるせぇな! お前だってもうジジイだろうが、ローレンス!」

ローレンス「なにぃ!? 俺はまだまだ現役だぞ!」

シャリー「ふふふ……」

ローレンス「何を笑っているんだシャリー……」

ジャコ「お前がジジイすぎて笑えるんじゃね?」

ローレンス「そんなわけあるか!」

シャリー「いえ……久しぶりに皆さんに会えて嬉しいのです。このところ、忙しくて皆が集まることはありませんでしたから」

シャリー「これでハスターとハツモトが揃えば、もっと良いのですけれど」

ジャコ「あー、ハスターはともかく……ハツモトはなぁ。一体どこに行きやがったんだか……」

ローレンス「あの男のことだ。どうせ魔族やモンスターを屠っていることだろう」

隊長「ははっ、そうだな。また会えるといいけどな……」

シャリー「祈りなさい……そうすれば、いつか会える。わたしはそんな気がするのです……」

ジャコ「おお、聖女様の祈りは効果がありそうだぜ」

ローレンス「茶化すんじゃない……」

隊長「しかし、ハスターさんはお手柄だな……。まさかあのファイザーを味方につけるとは」

ジャコ「その分余計な仕事増やしやがってよぉ……」

フェニックス「何だ、貴様が行くのか」

ジャコ「お前も行くんだよ!」

フェニックス「えー」

ジャコ「えー、じゃねぇ!」

ローレンス「そうか、砂漠の王国にはジャコと隊長が行くんだったか」

隊長「ああ、増員もあるかもしれないが、使者としては我々が行く」

隊長「……シャリー女王がゴーン帝国を救ってから18年。ようやく魔王軍から世界を救う足掛かりが見えてきた」

隊長「この仕事、必ずや遂行してみせる……!」

ジャコ「ったく、昔から変わんねぇなホントに。真面目だぜ隊長は」

ジャコ「……まぁ、オレもきちんとやってくるよ。女王のためにな」

シャリー「ありがとうございます」ニコ……

シャリー「……では……」



シャリー「おなかすいたー! ろーれんすー! ごはーん!」ぐでーん!

ローレンス「こ、コラコラ、はしたないぞ床に寝転がるなんて……!」

ジャコ「……うーむ、10歳の頃は良かったが、28歳の女が幼女の振る舞いをしてるとなると……」

シャリー「なにか……?」

ジャコ「きゅ、急に聖女モードになるなよ!」

隊長「はいはい、準備しに行くぞジャコ」

ジャコ「何でオレがあしらわれてんの!?」



安価です。アイリが忠誠を誓う砂漠の王国についての設定を募集。少しだけ決まっているので、そこには矛盾しないものをお願いします。

<今ある砂漠の王国の設定>
・人間族と獣人族が共存している
・過酷な環境を生き抜くためか、国民たちは皆バイタリティがある
・交易が盛ん

↓1~5まで設定を募集。また、同時に王国の名前もお願いします。コンマの一番高いものを採用

純度の高い魔石が多く採れる広大な鉱山を保有している

国名 カワキスタン

王国名:ベル王国
特徴:強さによる階級が存在する強さ至上主義国

安価をもらったところで本日はここまで。名前は>>828を採用。でもせっかくゾロ目なので>>830もどこかで出すかも。

勇者2が全然出てきませんが、次回は勇者2のターンになると思われます。多分。エルフ族のところに行けると思うし。ではまた明日以降。

おそらくですが、スライムマンは魔王軍のいる北西部まで逃げに逃げ、体がほとんど無くなりながらも何とか逃げ切ったと思われます。めっちゃ素早く動くモンスターに変化したりして。

懐刀たちのくだりが思ったよりも長くなって遅くなりました。やっていくぜ。

【ヒノモト:勇者2が居た神社】

その頃、勇者2と逆月は神主様のいる神社へと戻ってきていた。

神主様「」ポカーン……

勇者2「か、神主様!? 大丈夫!? 気をしっかり!!」

神主様「……はっ!!」

神主様「い、いかんいかん……危うく逝ってしまうとこじゃった」

神主様「えーっと、ちょっと待ってくれ、整理させてくれんかの……」

神主様「つまり……ハスターとやらのおかげで呪いは解け、勇者2は『輪廻転生』というスキルの持ち主で、実は妖怪王は良い存在で、逆月は裏切り者ではなく、ヒノモトは間一髪で救われ、魔王軍の幹部を倒しに行くために勇者2は異国の森に向かうんじゃな?」

勇者2「うん、まぁ、そういうこと」

神主様「…………」

神主様「」ポカーン……

勇者2「か、神主様ーっ!?」

神主様「……はっ!! いかんいかん……」

神主様「じゃが……短命の呪いが解けたことは本当に良かった。良かったぞい……」ホロリ……

神主様「魔王軍に刃向かうなど止めなさい……と言いたいところだが、言っても聞かんじゃろうな」

勇者2「うん……。何て言ったらいいか分かんないけど、私は世界を救うために頑張らなきゃいけないと思うんだ」

勇者2「私の周りの……皆の期待に応えるためにも」

神主様「うんうん……勇者2父も昔から頑固じゃったからのお。よく似ているぞい」

勇者2「それで……神主様にお願いがあるんだけど……」

神主様「何じゃ?」

勇者2「……あれ、何とかできない?」



閃影「テメェどのツラさげて私の前に現れてんだこの野郎!! 帰れ帰れ帰れ帰れ死ね死ね死ね!!」ドガガガガガッ!!!

閃影「つーか何私に許可無く勇者2様の隣歩いてんだよ!! おい!! ズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルいズルい!!」ドガガガガガッ!!!

逆月「ま……待て!! 話を聞いてくれ!! 少しは話を聞こうとしてくれよ!!」

謎の嵐によって勇者2と離ればなれになった閃影は、取り敢えず神主様のところに戻っていた。

そしてこれから勇者2を探しに行こうとした矢先、憎き逆月と勇者2が現れてしまい、怒り狂っているのである。

神主様「……まぁ、そのうち落ち着くじゃろ。好き勝手やらせた方が良い」

神主様「逆月も強者じゃ。簡単にやられはせんからのお」

勇者2「そ、そうかな……」

その後、勇者2はようやく落ち着いた閃影に今までの経緯を話した。

ただし、『輪廻転生』のスキルのことは話していない。お世話になった神主様には伝えたが、他の人たちには極力黙っておこうと考えたのだ。

勇者2(色んな人に話してハスターに迷惑掛けられないし……)

閃影「…………」

逆月「……と、言うわけなんだが……」

閃影「ふーん……」

閃影「で? まさか今さら許してもらおうって?」

逆月「……いや、そういうわけではない。ただ……勇者2と話して、やはり皆に伝えておくべきだと思い直したんだ」

閃影「ふーーーん…………」

勇者2「せ、閃影様……許してあげて? 逆月様も悪いことをしたわけじゃ……」

勇者2「あと、できれば私たちを手伝ってほしいなーって……」

閃影「もちろん手伝うわよ。勇者2様のためだもの」

閃影「魔王軍だか何だか知らないけど、勇者2様には指一本触れさせないわ……!」ゴゴゴ……!!

閃影「でも、アンタのことは許さないわよ逆月。たとえ勇者2様の頼みでもね」

逆月「…………」

勇者2「そ、そんな……!」

閃影「妖怪王の件が本当だとして……アンタは私たち懐刀に何も言わず、しかも勝手にいなくなったのよ」

閃影「それって私たちのこと信じてなかったわけでしょ? そんなヤツ信用できない」

逆月「……言い訳はしない」

逆月「ウソをつきでもしなければ、お前たちは勇者2父様から離れなかっただろう。あの時の判断が間違っていたとは思わん」

閃影「ほら、やっぱり全然信じてない……」

逆月「……だが、あの時他にも選択肢があったんじゃないのか……そうも思うさ」

閃影「……!」

閃影「……別に、もう怒ってはいないわよ。昔の話だし」

逆月「さっきあんなに怒ってたじゃないか……」

閃影「あれはアンタが勇者2様に馴れ馴れしいからよ……!」

逆月「す、すまない……」

閃影「……まぁいいわ。アンタは紅蓮よりは信頼できるし。勇者2様をよろしくね」

逆月「……どういうことだ?」

閃影「? 剛拳のとこに行くんじゃないの? クスノキとか言うヤツの話聞きに」

逆月「それはそうだが……あいつがどこにいるのか……」

閃影「知ってるわよ」

閃影「フジノヤマ……そこで修業してるんだって。昔から元気な人よね」

逆月「!? 何故知って……!?」

閃影「さっき飛脚が来たのよ。剛拳からの手紙を持って」

閃影「そろそろ訪ねてくる頃だろうから、居場所を伝えておく……だってさ」

逆月「……相変わらず喰えない爺さんだ」

閃影「まったくね」

閃影「アンタは勇者2様を連れてフジノヤマへ……そしてそのままキョートに行っちゃいなさい」

閃影「私はオーエドの方にいるヤツらと話してくるから」

逆月「……了解した」

閃影「勇者2様、逆月をよろしくね。コイツ馬鹿だから、すぐに自分を犠牲にしようとするのよ。馬鹿だから」

逆月「馬鹿馬鹿言うな……」

勇者2「はい、私が逆月様を守ります!」

閃影「……ちょっと逆月、役割変わりなさいよ。私も守られたい」

逆月「お前は本当に昔から変わらないな……悪い意味で」

閃影「何ですってぇ……!?」

ギャーギャー……!!

勇者2(また始まっちゃった……)

神主様「勇者2よ……」

勇者2「! はい」

神主様「これから他の懐刀たちを訪ね、そして……そのまま行ってしまうのだな」

勇者2「……はい」

神主様「……気をつけるんだよ」

神主様「何かあったらいつでも帰ってきなさい。たとえ……勇者2じゃなくなったとしてものお」

勇者2「……!」

神主様「仮にワシが生きておらんとしても、この神社はお前の家じゃ。分かったかの?」

勇者2「……はいっ!!」

【フジノヤマ:樹海の中】

神社を発って数日後。勇者2と逆月はフジノヤマの樹海にいた。

勇者2「すごい森……こんなところにいるの?」

逆月「ああ、剛拳は世捨人だからな。こういうところで修業して能力を高めているんだ」

逆月「……剛拳! いるんだろ! 出てきてくれ!」





剛拳「呼んだ?」

二人「うわあああっ!?」ビクゥ!!

勇者2「い……いつの間に!」

逆月「心臓に悪いから普通に現れてくれ……」

剛拳「ほっほっほっ……久しぶりなのだからいいじゃろ。サプライズじゃ、サプライズ」

剛拳「それにしても……勇者2ちゃん、大きくなったのお……」

剛拳「しかも、クスノキを倒しに行くなんて大きなことをしようとしておる……」

勇者2「!? 何で……!?」

逆月「……こいつの固有スキルだよ」

逆月「剛拳のスキル『真実の瞳』は、あらゆることを見通せるんだ。それで知ってるんだろう」

勇者2「す、すごいスキル……!」

剛拳「そんなことも無いわい。人よりちょっとだけ物事を知っておるだけじゃ。年の功じゃな」

剛拳「例えば勇者2ちゃんの固有スキルのこととかも……知っておるぞ」ニッコリ

勇者2「……!」ドキッ……!!

勇者2「そ、そんなことより……!」

剛拳「分かっておる。クスノキのことと……わしに手伝ってほしいということじゃろ?」

剛拳「もちろん協力するぞ、勇者2ちゃんのためじゃからのお」

剛拳「そして、クスノキのことじゃが……」



コンマ二桁判定です。コンマが高いほど剛拳はクスノキと親しい。

↓1

剛拳「……何にも分かりません」

逆月「……は?」

剛拳「いやぁ、わしがフジノヤマに来た頃にはもうクスノキはいなくてのお……本当に名前を知ってるくらいなんじゃ。すまんのお」

逆月「何だよ……何か知ってると思ったんだがな……」

剛拳「仙人仲間に聞いても知ってる者はおらんし……」

勇者2「仙人仲間……!?」

剛拳「さて……せっかくフジノヤマに来たんじゃ。勇者2よ、修業でもするか?」

勇者2「へ?」

剛拳「今からこの木の棒を投げる。それを取ってきなさい」

逆月「犬じゃないんだぞ……」

勇者2「や……やります!」

逆月「やるのか……」

勇者2「最近何だかたるんでる気がするので!」

剛拳「では……取ってきなさいっ!」ブンッ!!!

勇者2「えっ」

剛拳が投げた棒は音速で飛んで行き……樹海の奥へと消えていった。

勇者2「あ……あれを取ってくるんですか!?」

剛拳「そうじゃよ。頑張れ頑張れ」ほっほっほっ……

勇者2「ううう……が、頑張ります!」ダダッ!!




剛拳「……逆月よ」

逆月「……何だ。勇者2を遠ざけてまで言いたいことでもあるのか」

剛拳「やはり気づいていたかの」

逆月「当たり前だ。分かりやすすぎるぞ」

剛拳「……気をつけなさい」

逆月「……どういうことだ」

剛拳「これから勇者2を中心にとんでもないことが起こる……それに巻き込まれすぎないように、ということだ」

剛拳「勇者2はもちろん、逆月や閃影……わしだって無事でいられるか分からぬ」

逆月「……!? 一体、何が起こるんだ……!?」

剛拳「知っているだろう。わしは人より物事が少し分かるだけじゃ。全て分かるわけでは無い」

剛拳「特に……これからのことは、わしにもほとんど分からぬよ……」

逆月「…………」

逆月(剛拳にも分からないような未来が待ってるってのか……!?)

逆月(……勇者2だけは守らないとな)

逆月(頼むぞ閃影……懐刀たちを呼んできてくれ……!)

【オーエド】

風切「よっ、そこのお嬢ちゃん!」

「あら、私? お嬢ちゃんなんて歳じゃないよぉ」

風切「そうなのかい? こんなに綺麗なのに……」

「まぁ……///」

『ホント……顔は綺麗だけど手がね……』

「……ん?」

風切「え?」

「……何か言ったかい?」

『やっぱり年齢は手に出るよねぇ……』

「は?」

風切「ん?」

「……最低だねアンタ! からかうのもいい加減にしなっ!」バシッ!!

風切「うごっ!?」

風切「……行っちまった」

風切「……おい。いるんだろ閃影。出てこいよ」

閃影「相変わらずナンパ者ねぇ」ニュ……!!

風切「お前こそ、久しぶりに来たと思ったら影に入って邪魔しやがって……!」

閃影「しょうがないでしょう。あんな女と一夜を共にされたら話ができないもの」

風切「……何かあったのか?」

【場所を移して:風切剣術道場】

風切「……そんなことが……」

閃影「ええ、だから、あなたにも手伝ってほしい……」

風切「それは断る」

閃影「……!」

風切「俺の主君は勇者2父様だ。勇者2様を守ろうとは思わねぇ」

閃影「風切……!」

風切「それはこいつも同じだと思うぜ」

風切「なぁ、弱?」

弱「……うん」

閃影「うわっ……!? い、いたの……?」

弱「……うん。ずっと掃除してたよ」

閃影「相変わらず影薄いわね……」

風切「掃除してるのも相変わらずさ。勇者2父様に最期に言われたからってな」

弱「……主君の言葉は、絶対。主君の命令があるまで僕は掃除を続ける……」

閃影「にしても限度があるでしょ……」

弱「勇者2ちゃんのことは……好きだけど、主君じゃない。だから、僕は掃除を止めない……」

風切「……そういうわけだ。悪いが他を当たってくれ」

風切「俺にはこの道場や門下生を守るっていう大切な仕事もあるしな。他のことに構ってらんねぇよ」

閃影「チッ……! 頼り甲斐の無いヤツら!」

風切「まぁそう言うなって。代わりと言っちゃあ何だが、他の懐刀たちを連れてきてやるよ」

閃影「! 他の……雷蔵?」

風切「と、もう一人いる。白鷺さ」

風切「弱、雷蔵と白鷺を連れてきてくれ」

弱「……僕は掃除中だ」

風切「ああ、そうだったな……。じゃあ、確かそろそろ石鹸が切れる頃だから買ってきてくれ。掃除に必要だろ?」

風切「そのついでに雷蔵と白鷺を持ってこい」

弱「……分かった」スッ……!!

閃影「……音も無く消えた……足捌きは昔と変わらないわね。実力があるのにもったいない」

風切「しょうがねぇさ。俺の道場にいれば再び剣を持ちたくなるかとも思ったんだがな」

風切「……頑固なヤツだよ、アイツは」

しばらくして、弱は無精髭を生やした男と似合わない質素な服を着た美女を連れてきた。雷蔵と白鷺である。

……白鷺の方は、麻縄で縛られていた。

閃影「……何で縛られてるの?」

雷蔵「フン、この女が逃げようとするからだ」

白鷺「だって、突然弱が現れて連れていこうとするからじゃないか! アタシを奉行所に突き出すつもりなのかと思ったのさ!」

弱「……別に突き出してやってもいいけど」

白鷺「何だってぇ!?」

風切「コイツは相変わらず小狡いことで金を稼いでるからなぁ……勇者2父様が死んでからは特に酷い」

雷蔵「主君が死んでからすぐに悪の道に逆戻り……嘆かわしいことだ」

閃影「白鷺が小狡いのは想定内だわ。そんなことより、話したいことがあるのよ」

雷蔵「……深刻なことなのか」

閃影は、先程風切に話したことをもう一度話した。

雷蔵「…………」

閃影「どうかしら? この二人は血も涙も無かったけど、あなたたちは違うでしょう?」

風切「おい」

雷蔵「……風切の言うことは分からないでもない」

閃影「!」

雷蔵「俺たちの主君は勇者2父様だ。俺たちは勇者2父様に惚れ、あのお方に命を渡したも同然。今さら他の主君に仕えようなどとは思わん」

雷蔵「……ましてや、逆月が言うには我々は勇者2父様に生かされたようではないか。懐刀が主君に命を助けられてしまったのだぞ」

雷蔵「ならば……恥を忍んで天寿を全うするのが、せめてもの主君への報いだ」

風切「お堅いねぇ……」

雷蔵「お前らもそうだろう。風切、弱」

風切「……どうだかね」

弱「……僕は、掃除をするだけ」

雷蔵「……だが、勇者2様に手は貸そう」

風切「!?」

閃影「ほ、本当……!?」

風切「どういうことだ雷蔵……」

雷蔵「……勘違いするな。俺は勇者2様というより、勇者2様の勢力に力を貸すのだ」

雷蔵「知り合いから聞いたのだが……近々オーエドは、魔王軍に向けて兵を差し向ける」

全員「!?」

雷蔵「俺がヒノモトの裏社会と繋がっていることは知ってると思うが……そいつらから聞いてな」

雷蔵「本来ならば御奉行様の御厄介になるようなヤツらさえ、実力があればオーエド将軍は派遣するつもりでいるようだ」

雷蔵「これには勇者2の……大陸の帝国も一枚噛んでいるとのことだぞ」

雷蔵「俺は鍛冶屋だからな、前線に立つことは無いだろうが……ヒノモトを守るためだ、力になるさ」

白鷺「ふぅん、そんなことになってんの」

白鷺「あ、一応言っとくとアタシも手伝うから」

雷蔵「……意外だな、利害でしか動かないお前が」

風切「ひょっとして、勇者2様に手を貸せば奉行所に行かなくて済むからか?」

白鷺「好き勝手言ってくれるねぇ……まぁ、そういう魂胆が無いとは言わないけど」

白鷺「……エルフ族と交流するんだろう? だったらアタシは役に立つよ」

白鷺「アタシは……エルフ族だからね」

閃影「……! そういえば昔そんなようなことを言っていたような……」

風切「ああ、アタシは妖精だとかなんとか……ババアの戯言だと思ってたが、本当だったんだな」

白鷺「この若造共め……!」

白鷺「……まぁいい。ちょっと事情があってヒノモトの勇者2父にお世話になってたのさ。借りを返すにはちょうどいい」

閃影「……アンタたちは心変わりしないの?」

風切「しないね。魔王軍とやり合うってんなら、なおさらここから離れられねぇ」

風切「オーエドを守る人材も必要だろ?」

弱「……僕は、掃除夫だから」

閃影「……気持ちは分かったわ。もう言わないわよ」

閃影(……こっちは全員参加とはいかなかった。キョートの方も……どうかしらね……)

【キョート】

勇者2「ここがキョート……」

逆月「……胡乱な雰囲気だろう? 俺はここが苦手なんだ……」

逆月「迷路みたいな町並み、妖しげな装飾、数多の妖怪たち……おまけに住んでるヤツらも何を考えてるのか分からないのばかりだ」

剛拳「ほっほっほっ……キョートは良い町なんじゃが、昔から逆月は肌に合わんかったのお……」

勇者2「へぇ……」

勇者2「……ん?」


執事の格好をした河童(以下、執事河童)「お待ちしておりました。勇者2様、逆月様、剛拳様」


勇者2「!?」

逆月「……河童だ。しかも西洋の服を着ている……」

執事河童「私は昔、ヨコハマに住んでいたことがあるのでございます。そこでこの服を手に入れ、色々あってキョートに流れ着きました」

執事河童「今の御主人……玉藻前様がお待ちです。どうぞこちらに……」

逆月「……アイツか」

勇者2「もしかして……懐刀の一人?」

剛拳「そうじゃ。わしが連絡しておいたのじゃよ。話がスムーズに進むようにのお」

勇者2「なるほど……」

執事河童「どうぞこちらに……玉藻前様はあまり気の長い方でありませんので……」

【場所を移して:玉藻前の屋敷】

玉藻前「お久しぶりですねぇ……残念ながらお元気なご様子で」

逆月「お前も元気そうだな……色んな意味で」

玉藻前「は?」ピキッ……

執事河童「た、玉藻前様! お、落ち着いて!」

逆月(相変わらず煽り耐性の無いヤツだ……)

逆月「剛拳から話を聞いているということは、事の顛末も分かってるってことだよな?」

玉藻前「ええ、もちろん。こちらの腹の内も決まっております」

玉藻前「……勇者2ちゃんを助ける気は毛頭ありません」

玉藻前「突然来て手を貸せだなんて……虫の良い話。育ちが知れますわ」

勇者2「えっ……」

逆月「……やっぱりな。そう言うと思ったよ」

逆月「心配するな勇者2。コイツはガキなんだよ」

逆月「玉藻前は勇者2父様のことが好きでな……勇者2父様と結婚した勇者2母様のことを未だに許せないでいるんだ」

逆月「だからその子どもである勇者2を心から受け入れられない……一体いくつなんだよお前は」

玉藻前「し、失礼しますわっ! 年齢は関係ないでしょう!?」

玉藻前「そ、それに勇者2父様を好きだなんて……! お、おおおおおお慕い申し上げてるだけですわ!」

逆月「はぁ……? お前、勇者2父様に振り向いてもらおうとして呪符を……」

剛拳「逆月、やめておくといい」

玉藻前「…………」ゴゴゴ……

剛拳「それ以上暴露すると、大変なことになるからのお……」

逆月「……そうだな、やめておこう」

勇者2(ちょっとめんどくさい人みたいだね……)

玉藻前「ふんっ、せっかく他の人たちを見つけておきましたのに……」

勇者2「他の人?」

玉藻前「……他の懐刀たちのことですわ。キョートには後二人いるので、呼んでおいたのです」

逆月「……何だ、協力する気あるんじゃないか」

玉藻前「ち、違いますわよ!」

剛拳「ほっほっほっ……玉藻前にも色々と事情があるからのお……」

玉藻前「うぐっ……! そ、その何でもお見通しな感じ、気にいらないですわ!」

玉藻前「…………わたくしは、キョートから離れられないのです」

玉藻前「妖怪たちが騒いでいるのですわ……ヒノモトに脅威が訪れそうだと」

逆月「! それは……」

大樹「玉藻前はキョートを守るのに必要な人材だからなぁ! キョートから離れさせるわけにはいかんのだ!」

大樹「話は聞かせてもらっている! 代わりに俺が力になろう!!」

逆月「大樹……!」

大樹「そしてもう一人! 紅蓮も協力するとのことだ!」



紅蓮「ムー……!! ムムー……!!」ジタバタ

逆月「……何で縛られてるんだ?」

大樹「邪な考えを持っていたのでな! 封印させてもらったぞ!」




紅蓮「……まぁ、簡単に抜けられるんだけどねー」

大樹「ぬおーっ!? 何故だー!?」

紅蓮「大樹が甘ちゃんなんだよ。俺も封印したいならもっとガッツリ結界とかしないとな!」

玉藻前「そうですわね……」スッ……

紅蓮「おっとっと……玉藻前の封印はシャレにならんて……」

紅蓮「それよりも……」クルッ!!

勇者2「?」

紅蓮「勇者2ちゃあああああんっ!!」ダダッ!!

勇者2「!?」

逆月「くっ……やっぱりかコイツ!」



紅蓮「───せいっ!!」ブンッ!!

勇者2「……!」


ガキィン!!!


紅蓮「……へぇ?」

紅蓮「俺の剣を止めるなんて……結構やるじゃん?」

勇者2「…………」

勇者2(び、ビックリした……! 突然斬りかかってくるなんて……!)

逆月「どういうつもりだ紅蓮!? 幼子に興奮した色狂いかと思えば、突然殺そうとするなんて……!」

紅蓮「失礼だなぁ。殺そうとなんてしてねーって。試験だよ、試験」

紅蓮「合格だ、勇者2ちゃん。アンタに手を貸してやるよ」

勇者2「は、はぁ……」

逆月「何を偉そうに……!」

剛拳「まぁまぁ……紅蓮は懐刀の中でも入る経緯が異質じゃからの」

剛拳「何せ勇者2父様に挑んだ男じゃ……そこそこの実力が無ければ手助けできんと言うことじゃろ」

紅蓮「まっ……そういうことにしていてやるよ」

紅蓮「本当はもうちょい勇者2ちゃんとイチャイチャしたいとこだが、玉藻前から話があるみてーだぜ?」

玉藻前「……妖怪王のことですわ」

逆月「!」

玉藻前「逆月は妖怪王のことを知っていたのが自分だけだと思ってるみたいですけど……わたくしだって知ってましたのよ? ダテ随一の陰陽師だったのですから」

逆月「……! そうだったのか……」

玉藻前「何も言わず悲劇の主人公気取りで去っていくのが気に食わなくて黙っていましたけれど」

逆月「ぐっ……! 返す言葉も無い……」

玉藻前「まぁ、そんなことはどうでもいいですの。わたくしはキョートから離れない代わりに……妖怪王との橋渡しを試してあげますわ」

勇者2「!」

玉藻前「といっても上手くいくは分かりませんけれど……妖怪王は勇者2父様の一件依頼、前にも増して表に出なくなりましたから」

逆月「頼む……試すだけ試してくれないか」

玉藻前「……そのつもりですわよ」



コンマ二桁判定。コンマ30以上で妖怪王とのコンタクト成功。

↓1

コンマが高かったので、妖怪王に会った時のSAN値チェックは無し

玉藻前「……! これは……」

逆月「……どうした?」

玉藻前「……妖怪王が、勇者2ちゃんとの対話を望んでおりますわ」

全員「!?」

勇者2「わ……私と!?」

玉藻前「……勇者2ちゃん。この呪符を額に貼ると、妖怪王のいる精神世界に行くことができますわ」

玉藻前「わたくしたちに友好的とはいえ、妖怪は妖怪……それもこの国一番の妖怪です。くれぐれも気をつけて」

大樹「お、俺たちは行けないのか!?」

玉藻前「駄目ですわ。妖怪王の機嫌を損ねて対話できなくなったらどうするのです?」

大樹「うぐぐっ……!」

剛拳「勇者2ちゃんを信じるしかあるまいのお……」

紅蓮「…………」

勇者2「じゃ、じゃあ……行ってきます……!」ペタリ

グググググ……

勇者2「……!?」

勇者2(体が……気持ち悪い……!?)

勇者2(何か、体が、いや……空間全体が引き延ばされているような……!)

【???】

勇者2「…………」

勇者「……ん!? え、あれ!?」

勇者2(い、いつの間にこんなところに……!?)

勇者2がいたのは、上下左右全てが黒に塗り潰された世界だった。気を抜くと平衡感覚が壊れてしまいそうだ。生き物の気配は無い。



妖怪王『……よく来たな』

勇者2「……!!」

どこからともなく、威圧感のある声が聞こえてきた。

妖怪王『……我輩に話があると?』

聞いているだけで体が押し潰れそうだが、勇者2は気力を振り絞って答えた。

勇者2「は、はい……! いくつかお聞きしたいです……!」

妖怪王『……良いだろう。言ってみたまえ』



安価です。妖怪王に聞きたいことやお願いを募集。勇者2に関することでも世界のことでもオッケー。

↓3まで

一個ずつやってくぜ。

勇者2「あ……あの……」ゴクリ……

勇者2「私たちの仲間になってもらえませんかっ!?」

妖怪王『…………ほう?』

妖怪王『妖怪の長である我輩に、そのようなことを言うとはな……』

勇者2「わ……私は、妖怪王さんが悪い妖怪だとは思いません! 私を助けてくれたみたいだし……!」

妖怪王『……随分と好意的な解釈をするものだ。我輩は御主に短命の呪いを掛けたのだぞ?』

勇者2「そ、それでも……私が助かったのは間違いありません」

妖怪王『……ふん、我輩が助けたわけではない。御主の父親だ』

勇者2「!」

妖怪王『彼奴は我輩に御主を助けるように懇願してきたのだ……それはもうしつこくな」

妖怪王『御主を人間にするために力を使い過ぎたせいで、長い間この空間で過ごさねばならなくなった……』

勇者2「……! だからずっとここに……!?」

勇者2「……あれ? でも、確かオーエドの近くで妖怪王さんっぽいのを見たような……」

妖怪王『……ああ、それはおそらく我輩の夢だ』

勇者2「夢?」

妖怪王『我輩でも時々外界の夢を見るのだ。そうすると、我輩の幻が外界に顕現するらしい。まぁ、気にするな』

勇者2(迷惑な夢だ……!)

勇者2「そ、それでその……仲間になってくれる件は……?」

妖怪王『……そうだな……』



コンマ二桁判定。コンマ50以上で手を貸してくれる。コンマ80以上、またはゾロ目で勇者2たちに同行してくる。

↓1

残念ながら妖怪王は手を貸してはくれない。

妖怪王『……止めておこう。我輩は人間と妖怪の仲を保つ存在……必要以上に人間と関わるべきではない』

勇者2「そんな……」

妖怪王『安心しろ。ヒノモトに危機が迫った時は我輩も動く。御主らには借りもあるしな』

勇者2「? 借り?」

妖怪王『ヒノモトを滅ぼそうとする魔法から我輩を救ってくれたであろう? アレは我輩の力でも対処の難しい異国の物であったからな、助かったぞ』

勇者2(救ったっていうか、元凶が味方になっただけなんだよねぇ……)

勇者2「……じゃあ、他に手を貸してくれそうな妖怪はいませんか? 妖怪王さんの伝手で」

妖怪王『ふむ……そうであるな……』



安価です。力になってくれる妖怪を募集。強そうなヤツをお願いします。容姿とか特徴とかも簡単に追記していただければ。

↓3まで

雪女
髪も目も肌も服も白い雪女だけど心は熱い姉御肌
トオーノという地で付近の妖怪たちをまとめてる

もったいないので>>879まで採用します。

妖怪王『呪いに長けた九尾や神速の天魔などは、我輩からの言付けだと言えば力を貸すだろう。キョートにいるはずであるしな』

妖怪王『トオーノにいる雪女もヒノモトを守るためなら力を貸してくれるだろう……』

妖怪王『後はそうだな……白龍という妖怪がいる。此奴は遥か昔に我輩と戦い、そして敗れたものだ。我輩に妖怪王の地位を取られたことを未だに根に持っておる』

妖怪王『……まぁ、力を貸してくれるだろう』

勇者2「ほ……ホントですか!? そんなことしたのに!?」

妖怪王『彼奴は我輩の次に強いが……非常にちょろい。我輩の存在を匂わせれば簡単に靡くぞ』

勇者2(妖怪王の次に強いのに……?)

妖怪王『……そろそろ御別れのようだな』

勇者2「えっ!? あ、じゃ、じゃあ最後に……!」

勇者2「魔王と敵対している国や種族とかありますか!?」

妖怪王『……魔王と敵対していないものなどいないのではないか?』

勇者2「……それもそうかも」

妖怪王『……ただ、一つ懸念はあるな。話は少し変わるが……』

妖怪王『御主は、半魔族という種族を知っているか?』

勇者2「半魔……?」

妖怪王『魔族と他の種族の混血種族だ。数は少ないがな』

妖怪王『彼奴らは……魔族からも迫害され、他の種族からも迫害されている。誰も味方のいない種族なのだ』

妖怪王『気をつけると良い。彼奴らの怒りは……もしかすると他の種族を凌駕しているかもしれん……』

勇者2「…………」ゴク……

妖怪王『……それではな。御主の旅に幸があることを祈っておる』

勇者2「! はいっ!!」

グググググ……!!

勇者2(! この感じ……!)





妖怪王『…………行ったか』

妖怪王『……我輩も彼奴らに乗じたいところだがな……』

妖怪王『ヒノモトの危機は、まだ終わっておらぬのだ……』



【キョート:玉藻前の屋敷】

勇者2「…………はっ!?」

逆月「勇者2……! 大丈夫か!?」

勇者2「か……帰ってきたんだ……」

玉藻前「……どうでしたの?」

勇者2「う、うん……色々と教えてもらったよ……!」

逆月「よし……それは帰り道で聞こう」

逆月「そろそろヨコハマに戻り、エルフ族の森に戻らなければな……!」



安価です。これから勇者2はエルフ族の森に向かいます。他にどのメンバーが来る? 下から選択してください。なお、閃影は勇者2から絶対に離れまいと影に入り込むので自動参加。

<選べるキャラクター>
ハスター、ククル、第三王子、アイン、ビート、ダフク、フレア、ファイザー、紫電、逆月、雷蔵、大樹、紅蓮、剛拳、白鷺

↓5まで。一レスに三キャラお願いします。そこから多数決で票の多い順に3人採用

逆月……4
第三王子……4
ククル……2
ファイザー……2
ハスター……2
ビート……2
白鷺……1
紅蓮……1

逆月と第三王子は決定。ククル、ファイザー、ハスター、ビートが同票のため再安価。

↓5まで。一レスにつき一キャラお願いします。3票集まったキャラを採用。決まらなかった場合はコンマの一番高いものを採用

そっか、入れたキャラ以外に入れてねとか言った方が良かったですね。すいません。

ともあれ、ファイザーを採用。メンバーは勇者2、閃影、逆月、第三王子、ファイザーとなります。漢字が多い。


ハスター「では……勇者2さん、準備はいいですね?」

勇者2「う……うん、大丈夫っ!」

ハスター「勇者2さんの護衛には逆月さんに閃影さん……そしてファイザーさんがつきます」

ファイザー「よろしくお願いします」

逆月「……いいんですか? 総帥でしょう?」

ファイザー「構いません。むしろ、数多の交渉をくぐり抜けてきた私がいた方がスムーズに事が進むのでは?」

ファイザー「また、私は音魔法を得意とするため、エルフ族の情報を白鷺さんから聞くこともできますし」

白鷺「おー、みんな頑張りなー」

逆月「やる気を出せお前は……!」

第三王子『……勇者2、僕も共に向かうぞ』

勇者2「うん、よろしくね!」

ファイザー「よろしくお願いします」スッ……

第三王子『音も無く忍びよるな……!』

閃影「……ねぇ、あなた。あなたは男?」

ファイザー「? そうですが」

閃影「警戒対象ね……! 勇者2に必要以上に近づかないように……!」

ファイザー「何故……?」

逆月「気にしないでください。こいつは少しおかしいんです」

閃影「何ですってぇ……!?」

勇者2(大丈夫かなぁ……)



安価です。いよいよ森に向かいます。エルフ族の森の名前と、向かう途中で起こるイベントを募集。

↓1 エルフ族の森の名前
↓1~3 エルフ族の里に向かう途中で起こるイベント。コンマ50以上で発生

エターナルが襲ってくる

世界を旅する究極の焼きそば屋台に遭遇する

寝ちゃった。やります。

エルフ族の里「リョジョク」に向かう途中、>>897>>898が起こります。

【大陸に向かう海上:ファイザーの船】

勇者2たちは、ファイザーの所有する船を借りて大陸に向かっていた。大陸までは一週間ほどかかるため、魔王軍がヒノモトの現状に気づくまで約3週間である。

勇者2(それまでに何とかチートな剣を手に入れないと……)

逆月「……ん?」

逆月「おい、何か来るぞ」

第三王子『……!』

船を運転していた逆月が、前方から現れた小舟に気づいた。

ファイザー「この海を小舟で……? 一体何者ですか……?」

閃影「何か……書いてあるわ。船に旗が……」

閃影「あれは…………」

閃影「……『焼きそば』?」

逆月「は? 焼きそば?」

ファイザー「焼きそば……?」

第三王子『やきそば……』

勇者2「ヤキソバ……?」

焼きそば職人「おおっ! ニイちゃんネエちゃん! ええところにあったわ!」

焼きそば職人「今ちょうど焼きそばできたところやねん! 食べていかへん!?」

逆月「……気をつけろ、どんなヤツか分からないからな……」

勇者2「食べるーっ!」

逆月「お、おい!?」

閃影「勇者2様が食べるなら私も食べるわ!」

ファイザー「食べて死んだらまた戻ればいいだけですし」

逆月「お、お前らまで……!」

第三王子『僕は食べれないからなぁ……』



コンマ二桁判定。焼きそばは美味しい。ですが、ラメンより美味しいかどうか。コンマが高いほどラメンよりも好きになっちゃう。

↓1

ここでゾロ目!? 美味すぎてラメンよりも焼きそばが好きになります。

勇者2「いただきます……」ズゾゾ……

勇者2「…………」

焼きそば職人「どや? ウマイやろ?」

勇者2「…………店長」

焼きそば職人「何や?」

勇者2「いや…………師匠!」


勇者2「私も焼きそば職人になりたい! 弟子にしてください!!」


全員「!?!」

逆月「な、何を言ってる!?」

第三王子『そ、そうだ! お前はラメンが好きではなかったのか!?』

ファイザー「……そこはどうでもいいのでは?」

第三王子『はっ……! そ、そうだ! お前は勇者なんだぞ!? 世界を救いに行くんだ!』

勇者2「私……分かったんだ。私が今まで生きていた理由……」

勇者2「それは焼きそばを食べるためだっ!!」

全員「違うわっ!!」

焼きそば職人「なっはっはっはっ! 嬉しいなぁ、そんなに喜んでくれるとは!」

焼きそば職人「しかし悪いなぁ……ワイ、弟子は取らない主義やねん」

勇者2「えーっ!?」

閃影「えーっ!? じゃないわ! 目を覚まして勇者2様!」

勇者2「まぁまぁ、そんなこと言わずに! 食べてみてよ!」

閃影「……まぁ、勇者2様が言うなら……」ズルズル……

逆月「……そうだな……腹は減ってるし……」ズルズル……

ファイザー「食べましょう食べましょう」ズルズル……

焼きそば職人「ほい、アンタも食えや。ワイの焼きそばは幽霊でもいけんで!」

第三王子『!? それは本当か……!?』ズルズル……



全員「!?」



全員「う……!」



全員「うまい……!!」

焼きそば職人「せやろせやろ! ワイの焼きそばは世界一やからなぁ!」

焼きそば職人「しかし弟子入りしたいとまで言われるのは初めてやわぁ……嬉しいなぁ……」

焼きそば職人「よし来た! アンタには特別にプレゼントや! 頭貸してみぃ!」

勇者2「? こう?」

焼きそば職人「それっ!」ポオ……!!

勇者2「!? こ、これは……!?」

焼きそば職人「アンタには世界のどこにいても、ワイの屋台がある場所が分かる能力を授けたで! これでいつでも食べに来れるわ!」

第三王子『こ……こいつ、何者なんだ……!?』ズルズル……

第三王子『……美味いな!』ズルズル……!!

焼きそば職人「それじゃあ皆さん方! また会ったら食ってってや!」

そう言って、焼きそば職人は笑いながら去っていた。

きっと、これからも彼は焼きそばを作り続けていくのだろう……

逆月「……焼きそばは美味かったが、何だったんだアイツは?」

ファイザー「不可解な人でしたね……」

勇者2「美味しかったなぁ……もう焼きそば以外の麺食べられないかも……」

第三王子『まさか幽霊になってからあんなに美味い物が食べられるとはな……生きていてよかった……』

ファイザー「死んでますよ?」

第三王子『い、いいじゃないか。その辺りは雰囲気だよ』

閃影「……今さらなんだけど、そこに幽霊がいるの?」

ファイザー「ええ、割と最初の方から……」

逆月「説明しててくれよ……!」

それから数日後。一行は大陸へと辿り着いた。

逆月「やっと着いたか……思ったよりもかかったな」

ファイザー「ここから真っ直ぐ進んだところに森があります。そこはまだエルフ族の領地ではありません。その先にあるのが……エルフ族の森『リョジョク』です」

勇者2「リョジョク……」

ファイザー「気をつけてくださいね。彼らは誇り高き種族であり、魔王軍に狙われている経緯から警戒心が強いです。下手なことをすると殺されますよ」

閃影「その時はあなたを盾にするわ」

ファイザー「ほう、それは悪くないアイデアだ」

第三王子『いいのか?』



第三王子『……! 何か来る……!』

第三王子『勇者2!!』

勇者2「分かってる! 皆、気をつけて!!」


ドスーン……!!


突如、空から何かが降ってきた。

その物体は人型であり、甲冑のような物を身に纏い、巨大な剣を背負っていた。

ファイザー「こいつは……エターナル!」

逆月「! 過去魔王軍の幹部だったヤツか……!?」

逆月「どうしてここに……!?」

ファイザー「分かりません……しかし、私たちの現況がバレている可能性は否めませんね……!」

閃影「……いえ、それは早計よ。ただのこいつの単独行動かも……!」

逆月「どちらにせよ、ここで倒さないとマズイな……!」

勇者2「うん……!」



安価です。エターナルとの戦闘を行います。下から勇者2の行動を選択してください。

1.エターナル本体と一戦交える
2.エターナルは他に任せ、自分は召還者を探す
3.その他。それっぽいので

↓1

2選択

ファイザー「勇者2さん! ここは私たちが引きつけます!あなたは召還者を!」

勇者2「わ……分かった!」

逆月「! 総帥、危ない!」

ファイザー「!」

エターナルが、言葉を発したファイザーに向けて大剣を横薙ぎに振るう。

勇者2「ファイザーさん……!」



ファイザー「───この程度、造作もありません」ガシッ!!

エターナル「……!?」

……だが、ファイザーはエターナルの剣を素手で止めた。

閃影「……あなた、本当にタダの商人?」

ファイザー「商人には強靭な肉体も求められますから」

閃影「そうかしら……? まぁいいわ、そのまま抑えてて……!」

閃影「『影打ち』!!」バキッ!!

閃影の蹴りが、エターナルの影に決まる。

エターナル「……!?」ビキッ!!

すると、エターナルの鎧の前面部が砕けた。しかし、中身は空洞だ。

逆月「コイツが操り人形なのは変わらないようだな……!」

第三王子『勇者2! 今のうちだ!』

勇者2「う、うん!」



コンマ二桁判定。コンマ10以上で召還者を発見。

↓1

コンマ19のため、召還者を感知

勇者2「召還者は……!」キョロキョロ……

勇者2「……!」

召還者「…………」

勇者2(いた……! フード被ってて顔は見えないけど、あの人が召還者だ……!)

召喚者「……!」ダッ!!

勇者2「! 待て!!」ダダッ……!!



コンマ二桁判定。コンマ40以上で成功。下3までコンマ判定をし、成功した回数に応じて召還者の正体が変わります。

↓3まで

>>920はゾロ目なので成功扱い。よって召還者を捕まえられます。さらに……

勇者2「待てぇーっ!」ダダダッ……!!

召喚者「……!!」ダッダッダッ……!!

勇者2「ぐっ……待てって言ってるでしょ!」ガシッ!!

召喚者「うわっ……!?」ドサッ!!

勇者2「捕まえた……! この、顔を見せなさい……!」バッ!!

勇者2「……えっ?」



フードを外した召喚者の顔は、勇者2の……いや、『ユウシャ』の見覚えのある顔だった。





メアリィ「くっ……!」

勇者2「メア、リィ……!?」

メアリィ「!? 何で知って……!?」

メアリィ「……そんなことどうでもいい、死んで!!」ボオッ……!!

メアリィがかざした掌に、火球が作られていく。

勇者2(マズイ、回避しないと……!)



コンマ二桁判定です。

・コンマ50以下……ダメージを負い、メアリィ?にも逃げられる
・コンマ51~80……回避はできるが、メアリィ?に逃げられる
・コンマ81~00、ゾロ目……回避もでき、メアリィ?も無力化できる

↓1

コンマ5により、ダメージも負うし逃げられます。重症とまではいかないけど。

メアリィ「『陽の玉』……!!」ボウ!!

勇者2「うぐっ……!!」ドガッ!!!

炎の塊をマトモに受けた勇者2は、そのまま後ろの木に叩きつけられる。

勇者2「ガハッ……!!」ドゴッ……!!

メアリィ「…………」

メアリィ「…………」ザッザッザッ……

勇者2「ま……待って……!」

勇者2「ゴホッ!! ゴホッ……!!」

勇者2「ぐっ……!」

逆月「勇者2! 大丈夫か!?」

勇者2「逆月様……」

勇者2「私は大丈夫だけど、メア……召還者には逃げられちゃった……」

逆月「そうか……だが、エターナルも逃げたんだ。勇者2が召還者を追ったおかげだろう」

逆月「あいつの意図は分からんのが困ったがな……」

勇者2「…………」

勇者2(メアリィ……一体どうして……)




メアリィ「ハァ……ハァ……」

メアリィ「……しくじった……顔を見られた……!」

メアリィ「……まぁ、いいや。切り替えよう……」

メアリィ「あいつらよりも早く……あの剣を……!」



安価です。これからリョジョクに踏み入るわけですが、そこで起こるイベントを募集。コンマ50以上、またはゾロ目で発生。

↓3まで

ハツモトと再会

突如何体か超巨大な妖怪が町を襲ってきた

>>929>>930を採用したところで本日はここまで。砂漠の国「カワキスタン」やヒノモトの描写もありますが、それはまた後ほど。ではまた明日以降。明日は多分来れないです。

やっていきます。今日はコンマ判定が多いかも。

エターナルとの戦闘後、勇者2たちは森の中に入っていった。先程の一件があったので警戒はしているが、追手や待ち伏せがいるような気配は無い。

勇者2「イテテ……」

閃影「勇者2様……!? 大丈夫!?」スリスリ

勇者2「だ、大丈夫……火傷は大したことないんだけど、ちょっと体が痛くて……」

逆月「騒ぎすぎなんだよお前は……勇者2なら大丈夫だろう」

閃影「何よその言い方は……! あなたには勇者2様を庇護したいって欲望は無いの!?」スリスリ

逆月「お前のような薄汚れた欲望は断じて無い……!」

閃影「私の欲望のどこが薄汚れてるって言うのよ! 言ってみなさい!」スリスリ

逆月「それ! それだよ! さっきからずっと勇者2をスリスリしてるだろ!?」

閃影「何よ……あなたもスリスリしたかったの?」

逆月「違う……!」

ファイザー「……そろそろリョジョクに入るというのに……愉快な人たちですね」

第三王子『緊張感が感じられないな……』

第三王子『……どうだ? この森に変なところはあるか?』

ファイザー「いえ……今のところは感じませんね……」

第三王子『そうか……。だが、エターナルがいたということは魔王軍に動きを察知されている可能性があるからな……警戒はしないと……』

第三王子『……一応聞くが、お前は何も言っていないよな?』

ファイザー「まさか……私も死にたくはないので」

ファイザー「しかし……魔王軍に我々の動きが察知されているとは考えにくいんですよね。やはりエターナル及び召喚者の単独行動では……」



全員「……!!」ゾクッ……!!!

逆月「な、何だこの気配は……!?」

閃影「恐ろしい化物の気配……!? 何かいるの!?」

第三王子『……この辺りには見えないぞ!?』

ズズーン……!!!

ファイザー「! この先です! 何かが森の中で暴れている……!」

勇者2「この先って……エルフ族の里があるんじゃないの!?」

全員「……!!」

勇者2「……急ごう!」

走って森を抜けた勇者2たちは、エルフ族の里に行くために通る森「リョジョク」の入口に着いた。

だが……そこは酷い有様だった。

勇者2「これは……!?」

入口付近の木々はへし折られ、エルフ族と思われる遺体が数体ある。奥では火事も起きているようだ。

ファイザー「一体何が……!?」

勇者2「……!」

勇者2(何か来る……!)

突如、森の奥から何者かが走ってこちらにやってきた。

「……チッ! 新たな刺客か……!」

「何でもいいが……死ね!!」ブンッ!!!

勇者2「うわっ!?」キィン!!!

慌てて剣を受けるが、力が強い。押し負けそうだ。切先から出る禍々しい気配にもやられそうであり……

勇者2「……ん!?」

勇者2(この雰囲気……っていうかこの顔!)

「なかなかやるな……少しは楽しませてくれるんだろうなぁ!?」バッ……!!

勇者2「は……ハツモト!? ハツモトだよね!?」

ハツモト「あ……? 俺を知ってるのか?」

勇者2「わ、私! 私だよ! ユウシャ!!」

ハツモト「…………」ジロジロ

ハツモト「妄言を吐くな。殺すぞ」

勇者2「相変わらず怖いね!」ガーン!!

閃影「勇者2様を、殺す……!?」

閃影「アンタ……言ったからには返り討ちにあう覚悟はあるんでしょうねぇ……!?」ピキッ……!!!

ハツモト「……何だお前は。人間のようだが……邪魔立てするなら殺すぞ……!」

ハツモト「……ちょっと待て、そいつ……ファイザーか!?」

ハツモト「魔族に加担する憎きクソ人間……! ここであったが好機、ブチ殺してくれる……!!」

ファイザー「おや、困りましたね」

勇者2「わーっ! 待ってってハツモト!」

ハツモト「俺の名前を馴れ馴れしく呼ぶな……!」

勇者2(えっとえっと……ハツモトが信じてくれるエピソードとか無いかな……!)

勇者2(……そうだ!)

勇者2「ほ、ほら! 二人で火の番したじゃん! そこで期待してるって言ってくれたでしょ!」

ハツモト「はぁ……?」

勇者2「後は……あれだ、シャリーを崖から突き落として怒られたり!」

ハツモト「!? お前、何で……!?」

勇者2「だから私はユウシャなんだって!」

ハツモト「…………そうか。そういやハスターがそんなことを言ってたな……。本当だったってことか……」

勇者2「そうそう! そして今私はハスターと一緒に色々やってるの! ここにいるのは皆同じ仲間だよ!」

閃影「どういうこと……? 勇者2様、知り合いなの……?」

勇者2「ちょっとね!」

ファイザー「ちなみに私はもう魔王軍には加担していませんので。信じられないかもしれませんが」

ハツモト「…………まぁいい。今は信じてやる。ウソだったから殺せばいいだけだ」

逆月(コイツ怖いな……)

ハツモト「お前がユウシャなら話は早い。俺を手伝え」

勇者2「な、何かあったの!?」

ハツモト「ああ……エルフ族の里が襲われているんだ!!」

全員「……!?」



安価です。エルフ族の里を襲っている巨大な妖怪たちを募集。名前・容姿・特徴をお願いします。特徴はシンプルに戦い方や特性などを。

下5まで募集。コンマ30以上だと登場します。30以上が一つだけ、または全て30以下だった場合は、コンマの高い順に採用し、最低でも2体は登場させます。

↓5まで

まさか全て登場するとはね。エルフ族の里、ヤバイな。

ドゴォン!!!

ハツモト「くっ……またか!」

勇者2「な、何か上から降ってきたよ!?」

逆月「上空からの攻撃か……!」

逆月「!? あれは……フレスベルクか!?」

ハツモト「! 貴様、知っているのか!?」

逆月「ウチの国に生息する『妖怪』というモンスター群の一つだ! どうしてこんなところに……!?」

逆月「アイツは基本常に滞空し、下に向かって鎌鼬を放つんだ! 知能が高いから簡単な陽動は効かない……!」

ハツモト「なるほどな、どおりで何をしても降りてこないわけだ……!」

ハツモト「だがな、アイツが放っているのはそれだけじゃない……見ろっ!」

魚雷おじさんたち「ヒッヒッヒッヒッー!!」

勇者2「魚雷みたいのがいっぱい鷲の上に乗ってる!」

逆月「あれは……魚雷おじさん!?」

ファイザー「そのまんまですね」

逆月「ああ、だがアイツたちは脅威だ! 何せ猛スピードで突っ込んで自爆しやがる!」

逆月「おまけにしばらくすると破片同士が合体して復活するんだ!」

ハツモト「何だと……!?」

逆月「アイツを殺すにはきちんと破片も壊さないとダメだ! 壊しているか!?」

ハツモト「いや、していない……! 伝えてくる!」

逆月「待て! もし他にも妖怪がいるなら教えてくれ! 何か教えられるかもしれない!」

ハツモト「他には……髪の毛が真っ赤な青鬼がいる! ヤツは巨大なクセに機敏でな、俺でも手に負えん……!」

逆月「紅葉鬼だ! そいつがリーダーかもしれないな……!」

ハツモト「それと、デカイニワトリがいる! 産んだ卵をぶつけてくるんだが、それが爆発するんだよ!」

閃影「何よそいつ!?」

逆月「ニワトリオバケだ……!」

ハツモト「他には……何か大きなタヌキがいるな。特に何もしないんだが、下腹部に巨大な何かがついている」

勇者2「? それってタダのキン」

閃影「わーっ! わーっ!!」

閃影「そ、そのタヌキは無害そうね!」

第三王子『急にどうしたこの女は……』

逆月「……おい、お前本当か!? そのタヌキがいるのか!?」

ファイザー「何かマズイんですか?」

逆月「マズいも何も……そいつが一番危険だ! 睾丸が核弾頭になっているアトミック狸だ!」

全員「!!?」

閃影(言いやがったわねコイツ!)

逆月「まさか実在するなんて……! 伝説の存在だと思っていた!」

逆月「一説には、ヒノモトが島国なのはアトミック狸によって陸地が破壊されたからだとも言われているんだ!」

勇者2「そ、そんな危ないヤツがここに!?」

勇者2「と……というか、何か爆発するヤツばっかだね!?」

ファイザー「……この森を跡形もなく無くしてしまおうとしているのかもしれませんね……!」

ハツモト「俺は訳あってエルフ族の厄介になっている。今、里を潰されるわけにはいかないんだ……!」

ハツモト「お前らの事情は知らんが、きっとエルフ族に用があるんだろう!? 手を貸せ!! 俺がエルフ族には話をつける!!」

勇者2「わ、分かった!!」

勇者2「皆……行こう!!」

逆月「ファイザー総帥、これは……!」

ファイザー「ええ、あまり考えたくはありませんが……我々の情報が魔王軍に漏れているということでしょう……!」

第三王子『何てことだ……!』

閃影「一体誰が……!?」

ファイザー「……一度ハスターさんに報告をすべきですね……!」ピッ

ファイザー「ハスターさん! 聞こえますか!?」



ここでちょっと場面の違う安価です。砂漠の王国「カワキスタン」には隊長、ジャコ、アイリが向かいますが、それ以外に2人メンバーを決めます。下から選んでください。

<選べるキャラクター>
ククル、雷蔵、白鷺、大樹、紅蓮、剛拳、アイン、ビート、ダフク、フレア、紫電

↓5まで募集。一レスに2つ書いてください。多数決で票の多いキャラ2名を採用

フレアと紫電が同票なのでコンマ二桁判定で決めます。

↓1 偶数でフレアが、奇数で紫電がカワキスタンに向かう

これ敵襲撃安価取ればいくらでもピンチにできるやんけーと思うのだけど、現状がその手の安価の採用の余地があるくらい情報ダダ漏れってだけで安全になれば制限かかるのかね

>>959
その通りです。仮に敵襲安価が無かったとしても、どの道遅かれ早かれこういう感じになっていました。

偶数のためフレアを選択。カワキスタンにはククルとフレアも向かいます。

そして裏切り者に関するコンマ判定。コンマ50以下で……

↓1

コンマ92のため、ハスターの周りにいた裏切り者が暴れるのを防ぐことはできました。

ファイザー「ハスターさん! 聞こえますか!?」

ザッ……ザザッ……!!

ガンッ!!!

ファイザー「!?」

ファイザー「ハスターさん……! ハスターさん!!」

ハスター『……ハァ、ハァ……』

ハスター『き……聞こえますか? こちらハスターです』

ファイザー「! 良かった……無事だったようですね」

ハスター『ええ、何とか……。そちらは大丈夫ですか?』

ハスター『実は裏切り者が我々の中にいまして……捕まえたところなんです』

ファイザー「! やはり……!」

逆月「それは一体誰なんだ!?」

ハスター『……それは…………』

ハスター『……今から尋問をするので、聞いていただければ分かるでしょう』

【ヨコハマ:ハスターSIDE】

ハスター「では……話していただけますね? 何故我々を裏切ったのか……」



ハスター「───紅蓮さん」



紅蓮「…………」

大樹「紅蓮……! お前一体どうして……!?」

大樹「答えてくれ! 俺は昔の仲間に手荒な真似はしたくない……!」

紅蓮「…………」

白鷺「やっぱりねぇ……おかしいと思ってたんだよ。アンタみたいなのがここにいることがね」

白鷺「いくらアンタが幼い子どもに欲情する変態野郎だとしても、勇者2のために動くとは思えん」

白鷺「アンタが唯一仕えたのは勇者2父なんだからね……」

紅蓮「……フン」

紫電「……拷問しますか?」

ダフク「まぁまぁ、そんな必要は無いぜ? 俺に任せとけ」

ダフク「なぁ、アンタ、そうそっぽを向くなって。いいじゃねぇか、話してくれよ」

ダフク「別に何でもかんでも洗いざらい話せってわけじゃねぇんだ。裏切った経緯だけでも教えてくれよ~」

紅蓮「…………チッ、うるせぇな……」

紅蓮「……分かったよ。話しゃあいいんだろ。だから近づくなジジイ」

ダフク「多分同い年くらいじゃねぇかなぁ!?」

ハスター(……そうか、ダフクさんの固有スキルか……!)

ハスター(警戒心を解いて紅蓮さんに話をしてもらおうと……!)

紅蓮「……そもそも俺は、はなからアンタたちの仲間なんかじゃない」

紅蓮「俺はアンタらを裏切るために仲間になったんだからな」

全員「……!?」

大樹「それは……懐刀にいる頃からか!?」

雷蔵「そんなわけないだろう……。お前の裏切りはつまり……」

雷蔵「勇者2が訪ねてくる前から、魔王側の人間だったということか」

紅蓮「……まっ、そういうことだ」

紅蓮「ある日……目ん玉だけのバケモノみたいのが訪ねてきたんだよ。魔王の味方になれってな」

紅蓮「何年か後に必ず指示を出す、だからその時は従え……って」

ハスター「……!」

ハスター「それは……幹部のエスですか!? まさかエスには未来を知る力が……!?」

アイン「……俺でさえ少し先の未来くらいなら分かるからな。魔族ならなおさら……」

ファイザー『……すいません、そこまでは把握していませんでした……』

紅蓮「……そいつがお前らの言ってるヤツがどうかは知らねぇが、俺は言われたんだよ」

紅蓮「仲間になれって言われるだろうから、仲間のフリして内側から全員殺せってな」

紅蓮「……失敗しちまったけどさ」

ビート「何故だ!? あのファイザーですら改心したのに、お前は何故魔王の味方を!?」

白鷺「……こいつの考えることはいつも単純だよ。今回もそうだろう」


白鷺「なぁ紅蓮? アンタ……勇者2父を復活させるから手伝えとでも言われたんだろ?」


全員「!?!」

紅蓮「…………」

白鷺「それを信じたのかい? バカだね……どの世界でも死者が蘇ることはないんだよ……!!」

紅蓮「……いや、蘇るさ」

白鷺「!?」

紅蓮「俺には分かる。魔王は俺たちとは比べものにならねぇ力を持つんだ。あいつならできる……!」

紅蓮「俺は勇者2父様が生き返るなら何でもするさ!! たとえ俺が死んだとしても……他のヤツらが死んだとしてもなぁ!!」


ズゴゴゴ……!!!


全員「……!?」

剛拳「……! しまった……!」

紅蓮「ハハハ……! 剛拳のジジイには見えたようだなぁ! 滅びの未来が!」

紅蓮「俺の反乱なんてなぁ、魔王にとっては保険に過ぎねぇんだよ! 俺の失敗なんてさして関係ねぇんだ!」

紅蓮「俺が魔王軍にお前らの情報を渡した時点で、お前らの負けは決まってる!」


ズゴゴゴ……!!!


紅蓮「ヒノモトは……いや……」

紅蓮「───この世界は、今日で終わるんだよ!!!」

【ヒノモト海上】

ヒノモトの海に、とてつもない大きさの海蛇が現れた。山10個分ほどの巨躯は、田舎訛りで困ったように語り出す。

怒海天『いんやぁ……魔王さんには好き勝手やっていいって言われたけんちょも……』

怒海天『ほんとにええんかなぁ……オラが本気出したら……』

怒海天『ヒノモトなんて跡形も無くなっちまうんだども……』ゴゴゴ……!!

怒海天『……まぁええか。人間なんて別にどうでもいいしなぁ』ズズズ……!!!

怒海天の周りの海が持ち上がり、怒海天の半分ほどの大きさの津波がそこにできあがる。

怒海天『しかたねぇ、魔王さんの指示通り……』

怒海天『取り敢えずオーエドからヨコハマまで津波で潰してやっかぁ……!!』


【キョート】

アルシエル「はぁ~……何でこのオレが、こんな僻地まで来なきゃならないのかねぇ……」

麒麟后「おや、命令違反かい? 殺してやろうか?」

アルシエル「怖いこと言うなよな! ちゃんとやるって!」

アルシエル「そっちこそ、ちゃんと命令分かってる? 人間殺したくてウズウズしちゃってるでしょ? 魔王様の命令忘れたりしてない?」

麒麟后「殺す」バチバチ……!!

アルシエル「じょ、冗談だって!」

アルシエル「やれやれ……よりもよって冗談通じないタイプと仕事かぁ……」

アルシエル「ていうかウチの幹部連中、冗談通じないヤツばっかりなんだよな……困るよマジで……」

アルシエル「しゃーね、さっさと済ますかぁ……」

アルシエル「早いとこ妖怪王ブチ殺そうぜ……!!」

【カワキスタン】

カワキスタンは、砂漠の中にある王国だ。過酷な環境だが国民たちには活気があり、いつも国内には活発的な雰囲気が漂っている。

だが……今日はいつもと状況が違う。

ジャコ「おいおい……どうなってんだこりゃ……」

カワキスタンは……魔王軍によって今まさに侵攻されていた。まるで昔のゴーン帝国のようである。唯一違うのは、逃げ惑う市民が存在するということだろうか。

フレア「町が……!」

ククル「これは……一体……!?」

アイリ「……!」ダダッ!!

隊長「! 待つんだアイリさん!」

隊長「くっ……ジャコ! ここは任せた! 俺は彼女を追い、そのまま国王と合流する!」

隊長「ククルさんとフレアさんは私についてきてください!」

ククル「りょ……了解しました!」

フレア「…………」コクリ……

ジャコ「わ、分かった!」

隊長「生きていてくれよ……!」ダッ……!!

ジャコ「……任せたって言われてもな……この惨状どうすりゃいいってんだ……」

ジャコ「とにかく魔族を片っ端からブッ潰せばいいか……」

ジャコ「……!!」

ジャコ「危ねぇ……!!」スッ……!!

避けた瞬間、ジャコがいた場所に銃弾のような物が撃ち込まれる。

ベチャ!!

弾は地面を穿ち、いやに粘着質な音を放つ。

ジャコ「何だぁ、これ……?」



ジャコ「……スライム?」

スライムマン「あーっはっはっはっはっ! その通り!」

スライムマン「ぼくだよジャコ! ここで遭ったが百年目、絶対にブチ殺してやるからねっ!」

ジャコ「…………誰?」

スライムマン「なにぃーっ!?」ガーン!!

スライムマン「ほ、ぼくだよぼく! スライムマンだよーっ!!」

ジャコ「……んー?」

ジャコ「…………ああっ、あのザコか!」

スライムマン「」ブチッ!!!

スライムマン「お、おおおおお……」

スライムマン「お前───っ!!」ゴゴゴ……!!

ジャコ「!? 何だぁ!? どんどんデッカくなりやがる……!」

スライムマン「ぼくはなぁ、魔王様から力を頂いたんだ! 強大な力をな! ゴーレムほどの大きさになったぼくはぁ……!」シュ……!!

ドゴォン!!!

スライムマン「拳一つで建物をブッ壊せるんだよぉ……!」

ジャコ「……はっ、何だか偉そうに言ってるが、要はデッケェスライムってことだろ!?」

ジャコ「出てこいフェニックス!」カチ

フェニックス「おおっ……何じゃ、我の力が必要か?」

ジャコ「ああ、ザコはザコでも、厄介なザコみてーでな。手早く済ませたいんだ」

スライムマン「お、お前えええええっ! ザコザコ言うな! ぼくは魔王軍幹部だぞ!?」

ジャコ「……えっ、お前が? マジ?」

スライムマン「そ、その言い方腹立つ! 腹立つなお前!」

スライムマン「絶対に殺してやるからなぁーっ!!」

ジャコ「やれるもんならやってみな、ザコスライム!!」

隊長「……くっ、マズいな。見失った……!」

隊長「何としても王のところには行かなきゃならんが……この状況では人に尋ねることはできないし……」

隊長「雑兵の魔族を倒したところで疲れるだけだ。統率しているリーダーを叩かねば……!」

ズズーン……!!!

アズール「よぉ! 俺様をご所望か!?」

隊長「……!?」ゾクッ……!!!

隊長(何だこの雰囲気は……! 明らかに他の魔族とは格が違う……!)

隊長「まさか……幹部!」

アズール「御名答! 俺様は『炎魔』アズール! カワキスタンを灰に変える魔族だ!」

フレア「アズール……! つい最近聞いた気がする……!」

ククル「そりゃそうでしょうね! 十幹部のことを聞いたばかりですから!」

アズール「この辺りではお前が一番強そうだなぁ……いや、そこの女も悪くねぇな?」

アズール「……よしっ! 俺様にお前たちまとめて殺させろっ!!」

フレア「……交戦する?」

隊長「くっ……やるしかないか……!!」

隊長「ククルさん! あなたは国王のもとへ……!」

ククル「わ……分かりました!」ダダッ!!

ククル(クソッ……! 一体何がどうなってんだよ!? わけわかんねぇぞ!?)


【ゴーン神聖帝国】

ベルゼ「うふふふふ……」

ローレンス「!? 貴様……いつからそこに!? どこから入った!?」

ローレンス「いや、それより……貴様、魔族か!?」

ベルゼ「タダの魔族じゃないわぁ……魔王軍十幹部の一人・ベルゼよ」

シャリー「……!」

ローレンス「幹部だと……!?」

ベルゼ「えいっ♪」ズッ……!!!

シャリー「ガハッ……!!」ドゴッ!!!

ボゴォン!!!

ローレンス「シャリー!!」

ローレンス(何が起きた!? この女が黒い塊を出したと思ったら、そいつがシャリーを壁に吹き飛ばした……!?)

ベルゼ「あらあら……もう死んじゃったかしら?」

ローレンス「くっ……!」

ローレンス(シャリーの『自己再生』があれば今ので死ぬことは無い……きっと大丈夫だ)

ローレンス(……外はおそらく魔王軍に侵攻されているだろうな……!)

ローレンス(だが……俺がやるべきはやるべきことは一つだ)

ローレンス「貴様を……倒す!!」

【リョジョク入口】

逆月「何てこった……」

閃影「……紅蓮のヤツが……!?」

勇者2「ど、どうしよう……私が仲間になってって言いに行かなければ……!」

ファイザー「いえ、それは関係ないでしょう」

ファイザー「……これは私のミスだ。完全に魔王軍を見くびっていた……」

ハツモト「……おい、何を落ち込んでいるんだ!」

ハツモト「貴様らの事情なんてどうでもいいんだよ! 早くあのバケモノたちをブチ殺しに行くぞ!」

勇者2「……!」

勇者2「うん……そうだよね! まずは目の前の相手に集中しないと……!」

ハツモト「……お前ホントにユウシャか? 爽やかすぎて気持ち悪いな」

閃影「気持ち悪いですって……!?」

勇者2「い、今はいいから! 早く行こう!」

ザッザッザッ……!!

逆月「俺も早く行かねば……!」

ファイザー「…………」

第三王子『……どうしたファイザー?』

ファイザー(紅蓮が裏切り者なのは分かったが……おかしい、彼には妖怪を操る力など無いはずだ……)

ファイザー(他にいるとすれば玉藻前だが……彼女が裏切り者なら妖怪王に合わせる意味が無い。魔王の不利益になる)

ファイザー(なら……他にあれだけの妖怪を使役できる人物……)

ファイザー「…………!」

ファイザー(キョートの将軍か!!)

ファイザー「ということは……マズい!!」ピッ

【ヨコハマ】

ファイザー『ヨコハマ将軍! 聞こえますか!?』

ファイザー『緊急事態です! 突然の音魔法失礼致します……!』

ヨコハマ将軍「……構わない……貴殿の用件は、分かっている……」

ヨコハマ将軍「……キョート将軍のことだろう?」

ファイザー『!』

ヨコハマ将軍「ヤツは我々ヒノモトを裏切った……! 妖怪を使役し、多くの城下町を攻め落とそうとしている……!」

ヨコハマ将軍「私も先程襲われたところでな……なに、命は大丈夫だ……」

ヨコハマ将軍「……はは、人というのはやればできるものだな。今、私は筆談ではなく、直で話して……いる、ぞ……」

ヨコハマ将軍「…………」

ファイザー『将軍! ヨコハマ将軍!』



ファイザー「切れてしまった……! 大丈夫なのか……!?」

逆月「総帥! 我々も行かなければ……!」

ファイザー「……そうですね。まずは目の前の妖怪たちを倒さねば」

ファイザー「……本気でね……!」



安価です。魔王軍幹部が複数攻めてきました。安価やコンマ判定で迎え撃ちましょう。絶望的な状況ですが、まだ希望はあります。どの場面からやるか選択してください。

1.リョジョクの対妖怪戦
2.怒海天の津波
3.アルシエルと麒麟后の妖怪王との接触
4.ジャコvsスライムマン
5.隊長、フレアvsアズール
6.カワキスタンのアイリとククル
7.ローレンスvsベルゼ

↓1

7選択

ローレンス(ベルゼ……ハスターの情報では、元人間の大賢者だとか……)

ローレンス(闇・火・水・土・風の魔法を操り、残虐性は他の幹部をも凌ぐと……!)

ローレンス(様子を見てる場合ではない、一気に行くぞ……!!)



安価です。ローレンスは今からベルゼに攻撃しますが、その方法を募集。コンマ50以上で有効、ゾロ目だと致命的ダメージを与える。

技名は「○○拳」でお願いします。実際にあるヤツでも創作でもオッケー。創作の場合は簡単な説明をお願いします。

↓3まで

ローレンス「我が魔力を込めた技『聖拳』……それを十年掛けて強化した『聖輝拳』! 受けてみよ!」コオオ……!!!

ローレンス「破ァ!!」ドゴッ!!!

光属性の魔力を込めた拳が、ベルゼの体に突き刺さる。

ローレンス「……!? 何!?」

ベルゼ「ふふふ……私にそんな攻撃が当てられるとでも?」

……突き刺さったと思われたが、ローレンスの拳はすんでで止められていた。ベルゼが両手で生み出した闇の塊によって。

ベルゼ「殴り合いをしたいのなら……この魔法はどうかしら?」

ベルゼ「『亡者共の手』……!」ズズズ……!!!

闇の塊からいくつもの腕が作り出され、触手のようにうねりながらローレンスを殴打する。

ローレンス「うぐっ……!」

ローレンス(フニャフニャした腕だというのに……何て重い拳だ! マトモに受けてはやられる……!)

ローレンス「『受け流し』……!」

ローレンスは、熟練の技で数多の触手を捌いていく。

ベルゼ「……チッ、人間風情が気に入らないわぁ……!」

ローレンス「お前も人間だっただろうが! 同じ種族で争って恥ずかしくないのか!?」

ベルゼ「……!!」ブチィ!!!

ベルゼ「……知ったような口をきくなっ!!」

ベルゼの叫びと共に、何本もの腕がまとまって一本の剛腕へと変化する。

ドゴォ!!!

ローレンス「ガッ……!!」

剛腕は、ローレンスの腹を的確に打ち抜いた。

ベルゼ「私は……人間のヤツらに迫害されたんだ! ただ人より魔法が少しできたくらいで……それだけであいつらは差別しやがった!」

ベルゼ「魔女狩りのようなものよ……実の親まで私を殺そうとした!」

ベルゼ「魔王様に救われてから、私が何をしたと思う!? そいつらを皆殺しにすることよ!」

ベルゼ「その日から私は人間をやめて魔族になったの! キサマみたいな汚れた種族と一緒にするなっ!!」

ドゴォ!!! ドゴォ!!! ドゴォ……!!!

ローレンス「ぐう……!!」

ベルゼが叫ぶたびに、亡者の剛腕がローレンスを殴りつける。ローレンスは受け流すこともできず、ただずっと殴られたままだ。

ローレンス「……確かに、貴様のその境遇……同情に値する……」

ローレンス「だが……!」ボオ……!!

ローレンス「だからといって虐殺をしていい理由にはならんっ!!」バキャッ!!!

ベルゼ「!?」

ベルゼ(『亡者共の手』が破壊された……!? そんなバカな……!)

ベルゼ「……! その手は……!?」

ローレンスの腕は、赤・青・緑・茶の輝きに包まれていた。

ローレンス「ふうううう…………!」

ローレンス「これは火・水・風・土の属性の魔力を帯びたまま、相手に攻撃できる技……『四魔拳』!」

ローレンス「大量の魔力を消費するが、貴様を倒せるならば魔力が空になっても構わん!」

ローレンス「噴ッ!!」ブンッ!!!

ローレンスの振るった拳は赤く輝き、その光を強くしながらベルゼの火の魔導球を狙う。

パキィン……!!!

ベルゼ「……!? なっ……!?」

ベルゼ「わ……私の魔導球があああああっ!?」

ローレンス「やはりな……! 赤い魔導球は火の魔導球だったか!」

ローレンス「火属性には火属性を! 強い魔力同士は打ち消し合う! 高い耐久力を持つという魔導球もこうすれば脆く儚いものよ!」

ローレンス「貴様の魔法はその魔導球で強化されている! 一つずつ壊していき、最後は貴様自身を仕留めてやる!!」

ベルゼ「き……キサマアアアアアアアッ!!」ゴオオッ!!!

ローレンス「ぬおっ……!?」

バァン!!!

ローレンス「うぐっ……!」

ベルゼの怒りにより生み出された強風が、ローレンスを壁に叩きつける。

ベルゼ「魔王様から……魔王様から頂いた大切な魔導球を……!!」

ベルゼ「キサマアアア……! コロス……殺してやるっ!!」ブンッ!!!

ズバババババッ……!!!

ローレンス「グハッ……!!」

ベルゼは両腕を振り、黒い鎌鼬をローレンスに放つ。不可視の刃は避けることができず、彼の体は切り刻まれていく。

ローレンス(これはマズい……! このままでは致命傷を負ってしまう……!)



シャリー「…………ううっ……」

ローレンス「……!」

ベルゼ「!」

ベルゼ「…………」ニヤリ……

ローレンス「! 貴様、待て……!!」

ベルゼ「待つわけないでしょう!!」ガシッ!!

シャリー「ガッ……!?」

ベルゼはシャリーの首を掴み、そのまま持ち上げる。ベルゼが少し浮かんでいるため、シャリーもまた宙に浮かぶこととなる。

シャリー「クッ……ガッ……!」

ベルゼ「この子がシャリー……聖女と呼ばれる娘ね……」

ベルゼ「そして……あなたの大切な人でしょうねぇ!?」バキィ……!!!

シャリー「ガアッ……!?」

ローレンス「や……やめろ!!」

ベルゼ「やめろ……!? あなたは私の大切な魔導球を一つ壊したのよ!? その報いは受けてもらうわっ!!」

ベルゼ「さっきのでは殺せなかったみたいだから……ちゃあんと首の骨を握り潰してあげるわねぇ……?」バキバキ……!!!

シャリー「……!!」ジタバタ

ローレンス「シャリー……! ぐっ……!!」

ローレンス(情けない……! こんなところで体が……!)

ローレンス(ダメだ、シャリーを救わなくては……! 彼女はこの国の希望なのだ……)

ローレンス(……いや、それ以前に……!)

ローレンス「俺の一番大切な子だ……!!」

ローレンス(……この手しかあるまい。シャリーは怒るかもしれんが……)

ローレンス「シャリーを救えるのならば、この命、惜しくはないっ!!」

ローレンス「『生命波動拳』!!」パキパキ……!!

ベルゼ「何……? うるさいわねぇ……!」

ベルゼ「安心しなさい、この子を殺したらあなたも殺し……」

ベルゼ「……!?」

ローレンス「…………」ゴゴゴ……!!!

ベルゼ(な、何なの……!? 体はボロボロなのに、さっきと明らかに雰囲気が違う……!?)

ローレンス「……!」シュ!!!

ベルゼ「!? 消えっ……!?」




ローレンス「破ァァァァァァァァァァァ!!!」ドゴォ!!!

ベルゼ「ゴハァッ……!!!」

ローレンスの渾身の力を込めた拳が、ベルゼの体に突き刺さる。今回は防御する暇も無い。



コンマ二桁判定です。ベルゼとローレンスに関する判定。ゾロ目は良いことがある。

↓1 コンマ30以上でベルゼは戦略的撤退。50以上で戦線離脱。80以上で死亡。
↓2 コンマ30以上でこの場で死ぬのは回避。50以上で死なないが戦線離脱。80以上で意外と大丈夫。

痛み分けといったところでしょうか。

ベルゼ「ガッ……!!」ドサッ……

パリィン……!!!

倒れた瞬間に、もう一つの魔導球も割れてしまう。

ベルゼ「あ……あああああああっ……!!」

ベルゼ「私……私は……!!」

ベルゼ「……!!」ズズズ……!!!

ベルゼは苦悶に表情を歪めながら、手をかざして床に闇色の穴を作る。

そして、その中に入って姿を消してしまった。

ローレンス「待て……!! 逃げる気か……!!」

ローレンス「ぐっ……!!」

ローレンス(……流石に限界か!)

ローレンス(だが、まだやるべきことは残っている……!)

ローレンス「シャリー! 無事か!?」

シャリー「ゴホゴホッ……!! え、ええ、何とか……」

ローレンス「それなら良かった……! しかし、すまない……まだ休むべき時ではない……!」

ワー……!!! キャー……!!!

ローレンス「幹部は消えたが、まだ外には魔王軍がいる。戦っている兵士たちの指揮を取る者が必要だ……!」

ローレンス「俺が行きたいところだが、もう体が、な……!」

ローレンス「シャリー、頼む……!」

シャリー「……もちろんです。私は……この国のトップですから」

ローレンス「!」

シャリー「待っててください……! すぐに帰ってきますから……!」タッタッタッ……!!

ローレンス「…………」

ローレンス「フッ、立派になったな……」

ローレンス「もう少し、守って、やり、たかった、が……」

ドサッ…………



安価です。どの場面をやるか選択してください。

1.リョジョクの対妖怪戦
2.怒海天の津波
3.アルシエルと麒麟后の妖怪王との接触
4.ジャコvsスライムマン
5.隊長、フレアvsアズール
6.カワキスタンのアイリとククル
7.シャリーの魔王軍掃討

↓1

4選択で本日はここまで。スレがギリギリだ! 続きは次スレ立ててやります。残りは埋めちゃってください。無理なものでなければ>>1000の安価が叶うかも。

>>1000ならシャリーは死なない程度に酷い目にあって欲しい

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