■理樹の部屋
理樹「持ち歩くわけには行かないよね……」
理樹「もう少ししたら部屋にクドが遊びに来る予定だし……どこかに隠しておかないと」
理樹「とりあえず、『枕の中』にでも……」
理樹「っと。よし、これでひとまず安心かな」
理樹「……なんだか安心したらトイレに行きたくなってきた。クドが来る前に行っておこうっと」
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コンコン
ガチャ
クド「わふーっ! お邪魔しますです、リキ!」
クド「……」
クド「わふ? いないのですか……?」
クド「おトイレでしょうか?」
クド「……」
クド(ここがリキの部屋……)
クド(わふーっ! なんだかとてもどきどきします……)
クド(あれ? 『ベッドの下』から出てるものはなんでしょうか?)
クド(……リキには悪いですけどちょっと見てみましょう)
クド(どきどき)
クド(わふ? これは……)
クド(え、エッチな本!?)
クド(り、リキも年頃の男の子ですから……ぇ、えっ、えっちなことも興味津々でしょうし……こういうのを持っててもおかしくはないですが)
ガチャ
理樹「あ、クド。来てたんだ」
クド「リ、リキ!?」
ササッ
理樹「……何を慌ててるの?」
クド「その、えっと、あの、ですね、なんというか、えっと、その…… 」
理樹「さっき、何か隠さなかった?」
クド「……ごめんなさいです。見ちゃいました……リキが隠してたもの」
理樹「え!? み、見たんだ?」
クド「ごめんなさい……」
理樹「そっか……」
理樹「びっくりしたよね。あんなものが僕の部屋にあるなんて」
クド「は、はい……びっくりしました。私も本物は初めて見ましたし、リキがあんなものを持ってたなんて」
理樹「いや、これには深い事情があって……」
クド「えっと、リキも男の子ですから、当然こういったことに興味があるのはわかります」
クド「ですが、良くないと思います」
理樹「うん。驚かせてごめんね」
クド「私こそ勝手に見てごめんなさいです……」
理樹「……これだけは信じて欲しいんだクド」
クド「な、なんでしょうか?」
理樹「……使ったことはないよ」
クド「わふーーーっ!? し、知らないです! そんなこと!」
理樹「というか僕よりクドのほうが見たことあるよね?」
クド「な、なんてこと聞くんですかっ! その、見たことはありますが……」
クド「……自分で買ったのですか?」
理樹「そんなわけないよ!知り合いの女の子に貰ったんだ」
クド「なるほど。貰い物ですかー……って、お、女の子からですか!?」
クド「私、てっきりこういうのってコンビニとかで買うと思ってました……」
理樹「いやいやいや……いくらコンビニが便利だからって、さすがに買えるわけないよ……」
クド「そうですか。私はあんまり詳しくないので……」
理樹「で、その子と一緒に使ってるというか」
クド「い、一緒に使ってるのですか!」
理樹「その子が使ってる所をサポートしてあげるというか」
クド「さ、サポートってなんですか!」
理樹「うーん、指示したりとか」
クド「わふーっ!それ以上はダメです!」
コンコン
ガチャ
沙耶「お邪魔するわ……って、あら? 先客がいたのね」
理樹「沙耶!?」
沙耶「理樹君、お取り込み中悪いんだけど、急遽行かなければならなくなったの」
クド「い、イクって! な、な、何を言ってるのですか!」
理樹「ごめん沙耶。この前貰ったものがクドに見つかったんだ」
沙耶「ったく、理樹君には危機管理能力っていうものがゼロなの?」
理樹「まさか見られるとは思ってなくて」
沙耶「……仕方ないわね」
沙耶「あなた……能見さん、だったかしら?」
クド「な、なんでしょう?」
沙耶「申し訳ないけど、これはあなたとは縁が無い世界よ。だから忘れなさい」
クド「なっ!? し、失礼です! それは私がお子様ってことですか!」
沙耶「うーん、まあ、そうとも言えるかしら」
クド「たしかに他の皆さんに比べたらあんまり詳しくないかも知れませんが、少しくらいは知ってます!」
沙耶「あら、そうだったの?」
理樹「クドは海外にもいたからね」
クド「確かにテヴアでも売っていましたが……」
沙耶「……なら、あなたの腕前を見せてごらんなさい」
クド「わふ? ここでですか?」
沙耶「当たり前じゃない。それくらいできないと理樹君のパートナーは務まらないわよ」
理樹「ちょっ、ちょっと待ってよ! クドも参加させるの?」
沙耶「それが合理的だとは思わない? それとも彼女が忘れるくらいの痛みでも与えるつもり? 理樹君って変態なの?」
理樹「ええ……」
クド「わ、私がリキのパートナーになるのですか?」
沙耶「問題ある?」
理樹「クドがそれでいいなら……」
沙耶「決まりね。能見さん、あなたは今日から理樹君のパートナーよ」
クド「わ、私を選んでくれたことはとってもとっても光栄恐悦しごくではありますがっ」
クド「そ、それはつまりリキと一緒にするってことで……」
クド「そんなことをいきなりゆわれてもっ、私、その、あのっ……わふーっ!」
沙耶「ただ使い方は知っていても私たちみたいに毎晩使ってるわけじゃないと思うから、どの程度使えるかくらいは知っておきたいわね」
クド「ま、毎晩使ってるのですか!?」
沙耶「ええ、そうよ。理樹くんとね」
クド「や、やっぱりおふたりはそういう関係なのですね……」
理樹「まあここ最近の話だけどね」
沙耶「使い方はわかる?」
クド「その、なんとなくですけど……」
沙耶「コツを教えておいてあげる。そうね、だいたい左胸のあたりを狙えばいいわ」
クド「何を言ってるのですか!」
沙耶「もしくは頭でもいけるわね」
クド「あ、頭!? そんなやり方もあるのですか!」
沙耶「……わりと普通だと思うけど」
クド(……今度佳奈多さんに訊かないと駄目ですね)
沙耶「構えだけでもいいわ。やってみなさい」
クド「恥ずかしいですが……ら、らじゃーです……」
クド「……」
理樹「構えだけだからさ、ひとまずやってみようよ」
クド「わふ……」
ぬぎぬぎ
クド「……んっ」
理樹「……え!?」
沙耶「……えっと能見さん? なんで服を脱いで開脚しているのかしら? それに手に持っているそのエッチな本は何?」
理樹「うわああああ!!!!ど、どこでそれを!」
クド「……んっ、私がする所、ちゃんと見ててくださいね、リキ」
終わりです
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