億泰(なんかよく分からねーけど、承太郎さんに頼まれてイタリアに来たら)
億泰(ブチャラティってヤツと知り合って、仲間に挨拶することになっちまったぜ……)
億泰(それにしても、頭のわりーおれでもイタリア語ペラペラになるなんて)
億泰(岸辺露伴の能力は便利だよなァ~)
アバッキオ「ブチャラティ、誰だそいつは」
ブチャラティ「さっきそこで知り合ってな」
ブチャラティ「別にギャングになるわけじゃあないが、面白い奴なんで紹介することにした」
ブチャラティ「愛想よくしてやってくれ」
アバッキオ「…………」
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億泰「おれ、虹村億泰ッス! 日本の高校生ッス! え~と……よろしく!」
アバッキオ「…………」ジョロジョロ
ジョロジョロジョロジョロ…
ミスタ「!」
フーゴ「!」
ナランチャ「!」
アバッキオ「いいですとも」
アバッキオ「億泰君だっけ? 立ってるのも何だからここ座んなよ」
アバッキオ「お茶でも飲んで話でもしようや……」ジョボジョボ…
億泰「あ、ども! いただくッス!」
ミスタ「ハハ……」
フーゴ「ブッ!」
ナランチャ「へへへ……」
億泰「…………!」
アバッキオ「どうした? お前はいただくって言った――」
億泰「ちょうどノド渇いてたんスよね~」グィィィィッ
アバッキオ「えッ!」
億泰「ゥンまああ~いっ!!!」
アバッキオ「ハァ!?」
億泰「おれ……こんなうまい紅茶、生まれてこのカタ飲んだことねーッスよぉ!」
億泰「なんつーか下品に満ちた茶っつーか」
億泰「たとえると海底を優雅に漂うクラゲが吸い込みたがる味っつーか」
億泰「ピリッとした濁りが口の中で弾けるっつーか」
億泰「新米にも容赦しない『本場のギャング』っつー感じの味ッスよー!」
億泰「おかわりもらっていいスか?」
アバッキオ「あ、ああ」
億泰「やっぱトニオさんの故郷だけあるぜェ~、紅茶の味も一味もふた味も違うっつーかよぉー」グィィィッッ
億泰「ンまあーいっ!!!」
ナランチャ「お前マジに飲んだのかよ!?」
フーゴ「バカな、能力に決まってるッ!」
ミスタ「だがよ、スタンド出すそぶりはなかったぜ……!」
ブチャラティ「?」
アバッキオ(知らなかった……)
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
アバッキオ(『オレの』はそんなに……うまいのか……)
アバッキオ(ちょっと飲んでみるか……)
アバッキオ(ちょっとだけ……)
グイイッ
……
…………
アバッキオ「ここは……」
アバッキオ「そうだ! あのバスに乗らなくては……オレは仲間のところに戻らなくては!」
警官「忘れたのかアバッキオ?」
警官「お前はあれに乗ってここに来たのだ……ここは終点なんだ……」
警官「もう戻ることはできない……」
アバッキオ「あんたは……! そうだ、あんたはッ!」
アバッキオ「あんたはオレがワイロを受け取ったせいで撃たれて殉職した……!」
警官「アバッキオ、お前はりっぱに飲んだのだよ……」
警官「そう……わたしが誇りに思うくらいりっぱにね……」
― 完 ―
アニメでアバ茶を見ることができて嬉しかったです
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