清楚組の準レギュラー・ルキトレちゃん。いつも通りの浅ましいささみです。
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(事務所)
P「さて、うちの事務所では毎週末に身長体重スリーサイズの測定をしているわけだけど、かな子」
かな子「…はい」
P「今日、ここに呼び出された理由。わかるよな?」
かな子「…」
P「これが今回の測定の結果です」
ピラッ
【体重+2kg・ウェスト+2cm】テテ-ン!
P「お前ェ! 先週からずいぶんと肥えたじゃねえかァ!」バ-ン!
かな子「ひぃっ! ど、どどどどどうして増えてしまったのでしょうね!?」
P「目が泳ぎまくってるぞ。さてはまた食べ過ぎて…」
かな子「食べて過ぎていません!」カッ!
P「ほう。ちから強いまなこだ。じゃあどうして増えたんだろうな?」
かな子「し、しいて言うならば、先週の金曜日の撮影の合間にちょっぴりラーメンを食べただけで…」
P「ちょっぴりってどれくらい?」
かな子「15…こほん…10杯は食べてません。それに熱いスープまで飲み干すことによってカロリーはすべて熱エネルギーに変換されたので実質カロリーはゼロです」キリッ
P「ツッコミどころしかねえぞォ! そんな言い訳が通用すると思っているのかァ」モミモミモミモミモミ!
かな子「ヒィィィィィ! ご、ごめんなさい! ラーメンが美味しいのがいけないんです! ご飯もお代わり自由なのがいけないんです! お腹周りのお肉を揉まないでください!」ヒ-ン!
P「今週は食事制限込みのダイエットだ! 覚悟しておけ!」カッ!
かな子「嫌ァァァァァ!」ブンブンブン!
慶(ルーキートレーナー)「…」
慶「!」ピコーン!
(しばらくして)
P「と、いうわけで。食事面と運動面でかな子専用のダイエットメニューを考えて欲しいんだ。慶ちゃん」
慶「ええ。それは構いませんけど…プロデューサーさん。ダイエットメニューを与えるだけでいいのでしょうか」
P「うん?」
慶「今回の件は無節制であったかな子さんが全面的に悪いです。罰は与えられて然るべきだと思っています」
P「はい」
慶「しかし。単に罰を与えるだけでは『再犯』を起こしかねません。罰によって本人は反省したつもりでも、根本的な部分は何も変わっていませんからね」
P「いたずら小僧を叱っても、反省するのはその場限りなのと同じようなものかね」
慶「まさに。ただ罰を与えるだけでは再犯のリスクがあります」
P「じゃあダイエットメニューで食事制限させたり、痩せるための運動をさせたりするだけじゃなく、何か追加でケアをした方がいいってことかな」
慶「私はその方がいいと考えました」
P「なるほど…何かアイデアはあるの?」
慶「よくぞ聞いてくれました! ずばり! プロデューサーさんもかな子さんと苦楽を共にするのが良いと思います!」バ-ン!
P「苦楽を共にするというのは」
慶「要はかな子さんと一緒にダイエットをするということです。例えば、かな子さんが空腹で苦しんでいる時に『俺も腹が減っているから一緒に耐えよう!』と声をかければかな子さんも頑張れるでしょう」
慶「そして、プロデューサーさんが自分のせいで苦しんでいるすがたを見ることで『自分が自堕落な生活を送るとプロデューサーさんまで罰を受けてしまうんだ』と欲望にブレーキがかかるようになるのです」
慶「こうしてかな子さんのスタイルへの意識が改善されるという論法です! どうですかこのパーフェクトなアイデアは♪」キラ-ン
P「果たして。あのかな子の食欲が改善されるだろうか」
慶「きっとなりますとも。信じましょう」
P「…」
P「そういうことなら…慶ちゃんを信頼してその方法でやってみようかな」
慶「よっしゃ♪」グッ
P「よっしゃ?」
慶「な、何でもありません。ダイエットメニューについては大船に乗ったつもりでいてください。私が全力でサポートしますから」
P「うん。ありがとう」
慶「そしてこんなこともあろうかと、すでにダイエットメニューを考えておきました。どうぞ」スッ
P「どういう事態を想定してたのよ。まあいいや、どれどれ…」ペラッ
P「…」
慶「どうですか。プロデューサーさん」
P「うん。食事のメニューはいいんだけどさ」
慶「はい」
P「ここに『プロデューサーさんの家に泊まって朝食と夕食作り』って項目があるんだけどこれは一体」
慶「食事も私が管理します。なので私がプロデューサーさんの家に泊まることは必須なのです♪」キラ-ン
慶「(ふふふ…これでごく自然な流れでプロデューサーさんと2人きりで寝泊りを…♪)」
P「却下ァ」
慶「私の完璧なプランが!」ガ-ン!
P「完璧どころか穴しかないよ。トムとジェリーに出てくるチーズのごとく穴だらけだよ」
慶「仕方ありません…ではプロデューサーさんが私の家に泊まるということで」シュ-ン
P「リスクが4倍になってるじゃねえかァ」
慶「安心してください。お姉ちゃんたちに見つからないようにこっそり私の部屋に監き…ごほん。かくまいますから♪」
P「それを聞いて泊まりに行くとでも?」
慶「え…泊まりはなしですか?」
P「なしです。そもそもダイエットなんだから互いの家に泊まるだの、泊まらないだのをするものじゃないでしょ」
慶「…そ、そうですね」シュ-ン
慶「(くぅ…ダイエットにかこつけて色々出来ると思ったのに…)」
慶「では。毎朝のランニングデー…ごほん。ランニングと筋トレと食事のメニューに関しては私の指示通りにしてくださいね」
P「了解。信頼してるよ」
慶「(信頼…!)」パァァァァァ
慶「は、はいっ♪」
(次の日)
ジリリリリリリリ...!
P「…ふぁぁぁ、さて、支度してランニングしにいくかぁ」ノビ-
慶「ええ。頑張りましょう♪」ニコリ
P「おはよう。ちょっと待ってて…いま着替えるから…」
慶「ゆっくりでも大丈夫ですよ。朝食の準備は私がしておきますからね」
P「うん。ありがとう」
P「…」
P「なぜ部屋の中にいる」ガシッ
慶「一緒にランニングするからでしょう?」キョトン
P「そこじゃなくて鍵。鍵ィ。鍵がないのにどうやって開けたの!?」
慶「合鍵ですけど」チャラリ-ン
P「ですけどじゃないんですけど!?」
カチャ
フレデリカ「おやおや、今日は部屋の鍵が開いてるね? あ、おはよう。慶ちゃん。プロデューサー。早起きだねー♪」ニコ-
P「なんで普通に入ってきてるの!?」ガ-ン!
フレデリカ「この前、部屋に眼鏡とジュース忘れちゃったのに気付いてさ。今日は学校あるし、取りに行かなきゃと思って♪」
P「いつ部屋に入ったのかはさておき、俺が寝てたらどうしてたのよ」
フレデリカ「大丈夫。合鍵あるから。こっそり起こさないように取ってくよ♪」チャリン
P「当たり前のように持ってるゥ」
慶「というか持っていない人いましたっけ?」
フレデリカ「どーだろ? 志希ちゃんのラボに行けば複製したやつを無料で配っ…げふんげふん。持っていない人もいるんじゃないかな」
P「あの化学にゃんこは後で折檻だな」
(しばらくして・ランニングコース)
P「なんか…朝から疲れた」ハァ
慶「とんだハプニングでしたね」フフフ
P「他人事のように言ってるんじゃないよ。元凶でしょうが」
慶「ナンノコトデショウ」
P「…ま、いいや。それよりも。ほら」スッ
慶「…手を出してどうしました?」
P「いや鍵。回収するから」
慶「ふーん。聞こえません」プイー
P「いやとぼけてないで」
慶「ふーん」
P「こんにゃろ! オラァ。鍵返せェ」グイグイグイ
慶「ふんふーん」ギュム-
P「鍵を握りしめる力がとても強い!」
慶「ふふん。絶対に離しませんよ。というよりプロデューサーさん。今日はダイエットのために運動をしに来ているんですよね? 鍵の問題とダイエットの問題は全く別の話です。今は運動に集中すべきであると思います」キリッ
P「いやでも鍵は」
慶「ストレッチを始めましょう」キリッ
P「…」
慶「返事はどうしましたか! プロデューサーさん!」カッ!
P「…後で返しなさいよ?」
慶「もちろんです。でも、この場では私が先生ですからね。指示には従ってください」
P「はい」
慶「それでは始めましょう。まずは全身をほぐす運動。その場でジャンプをしまーす。手足を開いて…1、2、1、2」ピョコピョコピョコピョコ
P「ほっ、ほっ、ほっ、ほー」ピョンピヨン
慶「ダラダラやっていては意味がありませんよ。つま先を意識してー」ピョコピョコピョコピョコ
P「ウス」ピョコピョコピョコピョコ
慶「続いては私と肩を組んで腕伸ばしー」
P「せーい」ノビ-
慶「円を描くように上半身を回してー」グルー
P「ぐぅー」グニ-
慶「はい。ここで1度パートナーを強くハグしましょう」スッ
P「はい」ギュム-
慶「力を緩めずにしっかりハグですよー。頭を胸に抱き寄せて。1、2、1、2」
P「1、2、1、2」ギュ-
慶「♪」ムフー
P「…」
P「おや、慶ちゃんこれはストレッチじゃ」
慶「無駄なお喋りはいけませんよ。次は手首足首の運動です」キリッ
P「あ、はい」
慶「では手首足首をぶらぶらしてほぐしましょう。1、2、1、2」ブラブラブラブラ
P「1、2、1、2」ブラブラブラ
慶「怪我をしないことが1番大切なことですからね。次は身体をひねる運動。両手を横に1、2、1、2」
P「1、2、1、2」グッグッグッグッ
慶「その場で軽いスキップ。リズム良くです」トットトットトット
P「ほっほっほ」トットトットトット
慶「では最後にパートナーをハグしながら大きく深呼吸です」スッ
P「…」
慶「さあハグです!」スッ
P「はい」ギュム-
慶「大きく息を吸って…深呼吸♪」ムフ-
P「…」ス-ハ-
慶「♪」ハスハスハス
P「やっぱりこれ何かおかしくない?」
慶「何がです?」スリスリスリ
P「ハグはストレッチじゃない気がするんだ」ギュ-
慶「まったく…いいですかプロデューサーさん」
P「何でしょう」
慶「私はトレーナーです。やることなすこと全てにはちゃんと意味があるんです。一見意味のなさそうなことでも、意味がある可能性があるのです。ダイエットの件は私を信頼して指示どおりにしてください」キリッ
P「はい」
慶「わかったらもう一度ハグを♪」スッ
P「もう考えるのが面倒臭くなってきたな…」ギュ-
慶「♪」ムフー
P「…」ギユ-
慶「♪」ムフフ-
P「…もうそろそろ大丈夫でしょ」パッ
慶「あ、ちくしょう」
P「いまちくしょうって」
慶「き、気のせいです。名残惜しいですが…これでストレッチは終わりです。さて、走りに行きますよ」
P「これ毎日?」
慶「もちろん毎日です♪」ニコ-
コソリ
美波「…何をしているのかしら。あの浅ましいささみは」ゴゴゴゴゴ
(しばらくして)
慶「…」タッタッタッタッ
P「…」タッタッタッタッ
慶「…かな子ちゃん。遅いですね」タッタッタッタッ
P「…約束の時間は7時半だったのに」タッタッタッタッ
慶「もう50分です。8時30分には切り上げる予定なのですが…このままでは充分な運動ができずに終わってしまいますよ」タッタッタッタッ
P「そうしたら追加で『スターレッスン』かなぁ」ハハハ
慶「ですね。容赦なく『スターレッスン』送りにしますよ」ハハハ
【スターレッスン】
デレステにおいて「同じアイドルのカードを重ねる」もの。1枚重ねるたびにスターランクが1上昇する。
SSRは最大20まで、SRは15まで、Rは10まで、Nは5まで上げることができる。スターランクが上がったアイドルを編成してライブを行うと獲得できるファン数、アイテム数、マニーの量が増加する効果がある。
もっとも増加量は大きくない上にスキルやステータスへの変化があるわけではないので、イベント報酬以外のアイドルのスターランクを狙って上げようとするのは趣味の領域。
担当アイドルのガチャ更新に狂喜乱舞してリアルマネーを躊躇いなくぶちこみ「よし」と嬉々としてTwitter上で報告する猛者も稀によくいるが良い子は真似してはいけない。確実に数十万円はかかる。
SS上における「スターレッスン」はマストレの特別レッスン送りを意味している。
(少しして)
ダッダッタッダッ
かな子「遅れてすみませ~ん!」ブンブンブン
P「やっとこさ来たな。どうしたの?」
かな子「い、いえ。ちょっと寝坊しちゃって…あはは」
P「朝強いのに珍しいな」
慶「ですね」
かな子「目覚まし時計をセットするのを忘」
P「口元にケチャップ付いてるぞ?」
かな子「…」
慶「…」
P「…昨日、智絵里にかな子の食生活について何か変わった習慣はないかって聞いたんだ」
慶「…へぇ。なんて言っていましたか?」
P「『最近かな子ちゃんは朝ごはんを駅前のパン屋さんで食べることが多いんです。ホットドッグと菓子パン3つを必ず買って食べています』って言ってたのよ」
慶「…へぇ」ゴゴゴゴ
かな子「…あ、あのこれは、その」
P「そのパン屋。開店時間が7時30分らしいよなぁ。食べてここまで来たらちょうどその時間になるよなぁ。かな子ぉ」
かな子「…ド、ドウデショウネ」
P「朝、パン食べちゃった?」
慶「…」
かな子「…」
P「いままでの習慣でつい食べちゃうことだってあるもんな。怒らないから言ってごらん」ニコリ
かな子「…」
かな子「ち、ちょっぴり…」
慶「ちょっぴりとは?」
かな子「…ひ、ひとつだけです。ホットドッグをひとつだけ」
P「ジャージに『パイ生地のかす』が付いてるけど?」
かな子「…」ビクッ
慶「ホットドッグにパイ生地のパン…最低2つは食べたわけですねぇ…しかも両方脂質たっぷりの高カロリー食品…」ゴゴゴゴゴ
かな子「ご、ごめんなさい。で、でも怒らないんじゃ…」オソルオソル
P「怒らないとも」ニコリ
かな子「ほっ」
P「でもスターレッスンは受けてもらう」ニコリ
かな子「」
慶「朝もキツいメニューに変更です」ニコリ
かな子「」
2人「「始めようか」」ガシッ
イャァァァァァァァァァァァァ!!
【こうして地獄のダイエットは始まった】
慶「さぁ! 走るのです! 狂った犬のように! 馬車馬のように! 走るのです!」ペシ-ン!
かな子「ヒィィィィィィィ! ペースが早い! 早いです!」ダッダッダッダッ
慶「プロデューサーさんも! 遅い!」スパ-ン!
P「グォォォォォォ。そういや俺も巻き込まれてるんだったァ。かな子恨むぞォ!」ダッダッダッダッ!
かな子「ごめんなさい〜!」ダッダッダッダッ!
慶「無駄口を叩く余裕があるとは驚きです! ペースをあげますよ!」カッ!
P「」
かな子「」
ウァァァァァァァァァ!
【ダイエットは甘ったれた性根を叩き直し】
慶「腹筋100回! ほらほらほら! まだ60回ですよー!」ピ-!
P「ヌォォォォォォ!」フンフンフンフンフン!
かな子「ひぬぅ…ひぬぅ…」プルプルプル
慶「かな子さん! 休み休みやるなら20回追加です!」パ-ン!
かな子「ヒィィィィ! 頑張ります! 続けますぅ!」フンフンフンフンフン!
慶「意識してお腹周りを絞るのです!」
P「」パタリ
慶「100回終わったようですね。しかしダイエットらまだ終わりではありませんよ! プロデューサーさん! 私は鬼教官ですから! さあ、私にすぐにハグです!」スッ
P「ぬぅぅ…はい…」ギュ-
慶「ヨシ!」ムフ-♪
P「このちょいちょい挟んでくるハグの意味は」
慶「必要不可欠なものなんですよ♪」ニマ-
かな子「…ぷ、プロデューサーさん。後で私にも」プルプルプル
慶「かな子ちゃんはよそ見をしない! 腹筋30回追加です!」カッ!
かな子「ひーん! 暴君です! 横暴です! 職権濫用です!」フンフンフンフン
【身も心も引き締めていった】
P「…お昼ご飯これだけ?」
【ささみときゅうりの胡麻和え】チョコ-ン
慶「バナナ一本と(ハム、ポテサラ抜きの)コンビニサラダもどうぞ。ヨーグルトも無糖なら食べていいですよ」スッ
P「ぐぬぅ…味気ない…物足りない」
かな子「サラダはおかわり自由ですか?」
慶「ドレッシングをかけないならば」
かな子「では10個ほど買ってきます!」
慶「それは高いので『キャベツ』をかじって飢えをしのぐといいですよ」
(5日後)
P「」クテ-
かな子「」キュ-
慶「2人とも。夕方のトレーニングを始めますよ」パンパン
P「…お腹減った」キュルルルルル
慶「こんにゃくゼリー食べます?」スッ
P「カロリーゼロはもう欲しくないよ! ちくしょう。こんなもん身体のエネルギーにならねぇ! あ、でも美味しっ」モチュモチュ
慶「美味しいですよね。これ」モチュモチュ
かな子「…」ヂュルルルルルルルルルルル
P「かな子ォ。高速でこんにゃくゼリーを開封して食い漁ってんじゃねぇぞォ」
かな子「ステーキが食べたいです!」バ-ン!
慶「わかりました。夕食はこんにゃくステーキにしましょう」
かな子「そうではなくて!!!」
慶「ささみと豆腐のハンバーグとか?」
かな子「そうではなくて! 肉です! サシの入った肉! ツヤツヤの白いご飯! お味噌汁! がっつり食べさせてください!」カッ!
P「俺はカツ丼が食べたいです」キュルルル-
慶「もちろんダメです」ニコリ
かな子「うわぁぁぁ! 酷い! 慶さんは鬼です!」ヒ-ン!
P「あの。俺はそろそろダイエットをやめようかなー…なんて」チラリ
慶「いけません。かな子さんのためですから」キッ
P「oh」
慶「まったく。甘えたことを言った罰です。プロデューサーさんはハグをしてください」スッ
P「ぐぅぅ…かな子ォ…痩せてくれ…暴飲暴食をやめてくれぃ…」ギュ-
慶「このままダイエットを続けても私はいいですけど…♪」ムフ-
P「ん?」ギュ-
慶「いえ何でも。それよりもっと強くお願いします」
P「はい」ギュ-
かな子「プロデューサーさん…すみません…ダイエットに付き合わせてしまって」ズ-ン
P「謝るなら肉を削ぎ落としなさいな」
かな子「はい…」クスン
P「…」
P「かな子。最後まで一緒に頑張ろう。ちゃんと痩せたら甘いもん買ってあげるから」
かな子「…ぷ、プロデューサーさん」
P「やるか!」
かな子「はい!!!」
ガシッ!
慶「(青春ですね…)」ギュム-
P「あの。慶ちゃんそろそろ離れてくれる?」
慶「…」ガシ-
P「がっちりホールドするんじゃない! コアラかよ!」
【2人の結束は揺るぎないものとなりダイエットは続いた】
かな子「ふんふんふんふんふんふん!」タタタタタタタタ
P「ほほほほほほほほほほ!」タタタタタタタタタタ
慶「さあさあ! そのペースで高速縄跳びですよ! 有酸素運動! 脂肪燃焼! 汗をかいて代謝を良くしましょう!」
かな子「もっと早く!」カッ!
P「より激しく!」カッ!
慶「プロデューサーさん! ハグを!」カッ!
P「もうしないよ」
慶「どうしてですか!」ガ-ン!
【そして2週間後】
かな子「アイムシェイプアップ」キラ-ン!
P「ほい体重計」
かな子「はい♪」スッ
ギシッ...ピッ!
【3キロの減量】テッテレ-♪
P「かな子ォ」ガシ-
かな子「やりました…やりましたー!」ガシ-
P「本当によく頑張ったな…かな子」クスン
かな子「私のために付き合ってくれて…本当にありがとうございます…プロデューサーさん」クスン
慶「…」
慶「プロデューサーさん。私にもハグを♪」スッ
P「はい。慶ちゃんも付き合ってくれてありがとう」ギュ-
慶「♪」ムフ-
かな子「はー、ようやくこれで美味しいものが好き勝手好きなだけ食べられますね」ムシャムシャ
P「いやそうじゃないでしょうが。節制というものを知って食事のコントロールを…って、もうドーナツ食ってるゥ」
かな子「ふふふふふふふ♪」モグモグ
P「…ま、今回だけはいいか」
慶「ええ。よく付いてきてくれました。プロデューサーさんもです」
P「もう2度とやらねぇ」ハハハ
慶「リバウンドしたら付き合ってあげてくださいよ」ハハハ
慶「…」
慶「と、ところでプロデューサーさん。これからも朝のランニングだけは習慣にしませんか?」
P「習慣?」
慶「そうです。健康のためにも身体を引き締めるためにも運動は大事です。是非とも2人きりでランニングを…♪」
ニュッ
美波「そこまでよ。ささみ」ガシッ
慶「!?」ビクッ
P「おや清楚たちだ。3人揃ってどうしたの?」
美波「かな子ちゃんのお祝いにきたんです。無事ダイエット成功したみたいね。おめでとう♪」ニコリ
夕美「おめでとう。これはささやかなプレゼントだよ♪」スッ
文香「中身はどら焼きです…油分少なめの和菓子が良いかと思いまして…」フフフ
かな子「わぁ…美味しそう。ありがとうございます♪ ところでどうして慶さんの首根っこを掴んでいるんですか?」
3人「「「それはもちろん抜け駆けをしたから」」」
慶「」
美波「プロデューサーさん。慶さんお借りしますね」グイッ
夕美「あ、そうそう。朝のランニングの話は無しだから」ズリズリ
文香「どうしてもするならば…我々もお付き合いします…」
P「あ、はい」
慶「ぷ、プロデューサーさん助けーーー」
美波「はい。口にガムテープ」ペタッ
慶「んー!!!」ジタバタジタバタ
ズリズリズリ...
かな子「…連れていかれちゃいましたね」
(その後)
バタン!
美波「ふふふ…ダイエットをダシにして何度も何度も何度もハグをしてもらって…楽しそうだったわね…」ユラリ
夕美「ずるいなー。慶さんばっかりずるいなー」ズイッ
文香「…」ゴキゴキゴキ
慶「あ、あれはその…」
3人「「「問答無用」」」
慶「」
ゴメンナサァァァァァァァァァァイ!!!
終わり
おまけ
智絵里「…ダイエットからまだ1週間しか経ってないのに…また増えちゃったんですか?」
かな子「し、しーっ! この件は内緒に!」
P「何を?」
かな子「だ、だからリバウンドをしてしまったこーーー」
P「ほほう」
かな子「」
P「今度はマストレさんとマンツーマンでダイエットな」ニコリ
かな子「」
イヤァァァァァァァァァァァ!
【2週間後に5キロ痩せました】
以上です。お読みいただきありがとうございました。
サンドウィッチマンのカロリーゼロ理論が死ぬほど好き。
このSSまとめへのコメント
うーん、このあさましさがたまらない……。
え、肥えてるって……ちょ、ちょっと待っ…!!
ちひ〇さん、ダ、ダメっ、その財布はダイエットさせちゃらめええええええええぇぇ……