ルルーシュ「野球部だ!野球部に入るぞ」 (29)
ナナリー「お兄様何か考え事でも?」
ルルーシュ「ああ、別に大したことじゃないんだ、なんの部活に入ろうかと思ってな」
ナナリー「お兄様は生徒会の役員ですから、部活動に所属する必要はないはずじゃ..」
ルルーシュ「校則が変わってね、生徒会とか関係なく所属しなければならないらしいんだ」
ナナリー「そうなんですね、お兄様は頭を使うのが得意ですから、チェス部とかどうですか?」
ルルーシュ「ははは、チェスは確かに得意だ、しかし最近運動不足だからな、思い切って運動部に入ろうと思ってるんだ」
ナナリー「そうですね、でしたら野球はどうですか?」
ルルーシュ「ほう、しかしなぜ野球なんだ?」
ナナリー「私は野球が好きなんです。野球はまだ目が見えたころ見たことがあるので、どんな感じのスポーツなのかわかります。だからラジオで聞くだけでも見た気になれるんです」
ルルーシュ「そうか、なら俺は野球部に入ろう」
ナナリー「私のために無理に入らなくても...」
ルルーシュ「いいんだ、ナナリー、俺も野球がやりたくなってきたところだ」
ルルーシュ「俺がアッシュフォード学園もとい、ナナリーを甲子園につれてってやる!」
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アッシュフォード学園にて
ルルーシュ「すみません、野球部の活動場所ってここですか?」
部員「はい。そうですよ、って、副会長!?なにしに来たんですか?まさか、部費の削減!?」
ルルーシュ「いえいえ、そんなことしませんよ、ただ野球部に入部させてもらおうと思いまして」
部員「なんだ、そんなことでしたか、でしたら部長と顧問の先生に聞いてきますよ」
ルルーシュ「大丈夫ですよ。入部届は書いてあります」
部員「いやいや、入部テストの話です」
ルルーシュ「入部テスト?」
部員「身体能力とか、野球の技能とかのテストですよ、うちの部は最近力入れてて例外なくこのテストで入部の可否をきめてるんです」
ルルーシュ(まずい!俺は最近運動不足だから運動部に入ろうとしてるというのに、テストになんか受かるわけないだろう、ぐぬぬ、おのれ野球部めぇ面倒なことをしてくれたなぁ)
ルルーシュ「はい、わかりました、テストはいつやるんですか?」
部員「今日やりましょう!見たところ着替えも済ませてるようですし!」
ルルーシュ(しまった、こんなことなら着替えなど済ませてくるのではなかった、まぁいい、幾度となく死線を乗り越えてきた俺だ、テストなど適当に流して入部してやろう)
ルルーシュ「わかりました。ではやりましょう」
部員「では、部長を呼んできます」
数分後
部員「部長を呼んできました!」
ルルーシュ「こんにちはルルーシュランペルージです」
部長「やぁ、まさか、副会長が野球部に来てくれるなんてね、さっそくだけど、身体能力のテストからやらせてもらうよ」
ルルーシュ「わかりました」
部長「一通り終わったわけだが、驚いたな、足の速さ以外全国の高校生の平均を下回っている、これでは合格は厳しいかもしれないね」
ルルーシュ「まだ、技能の試験があるはずです。そちらで挽回してみせますよ」
部長「自信満々だね、経験者なのかい?」
ルルーシュ「いえ、全く」
部長「はは、そのメンタルだけは野球選手に向いているな!よし、バッティングの試験をやってもらおうか」
ルルーシュ「わかりました。打席に立てば良いんですね」スタスタ
部長「おい、バットを忘れているぞ」
ルルーシュ「すみません、ありがとうございます。よし、これで打席にはいれ...ば!?」
ルルーシュ(な、なんだこのバットとんでもなく重いぞ、おかしい、俺が持ってたバットはもっと軽かったぞ、なにか変な素材をつかってるんじゃないだろうな)
ルルーシュ「失礼ですが、このバットの素材おかしなものをつかってませんか?」
部長「おかしい?ふつうに金属だが」
ルルーシュ(金属だと?バットはプラスチックと相場が決まってるだろうが、ええぃ、こうなったらこのバットを使うまでだ、入部したらうちにあるプラスチックバットを持ってこよう)
部長「じゃあはじめるぞ、よし投げてくれ!」
数分後
ルルーシュ(くそ、当たらないかれこれ20球は投げられたぞ)
投手「フンッ!」シュゴォ
部長「ストライク!のこり9球だぞ!がんばれ!」
ルルーシュ(くそ、当たるわけがないだろう、こんなもの!やはり使うしかないのか、アレを!ギアスを!)
ルルーシュ「フハハハハハ」
投手「なんだ?当たらなすぎておかしくなったか?」
ルルーシュ「逆だよ、今度はお前が打たれすぎておかしくなる番だ!ルルーシュ ヴィ ブリタニアが命じる、貴様は30kmのストレートしか投げるな!」
投手「イエス ユア ハイネス! フンッ!」ちょろろーん
カッキーン
ルルーシュ「どうだ!」
部長「結局30球中9安打か、途中から投手が手を抜いたとはいえ、優秀な数字だ、よし!入部を認めよう」
ルルーシュ「ありがとうございます」
部長「ちなみに希望ポジションはどこだ?」
ルルーシュ「そうですね、1番頭を使うポジションがいいですね」
部長「なら、キャッチャーはどうだ?配球を組み立てたり、頭を使うことは多いぞ」
ルルーシュ「では、キャッチャーを希望させてもらいます」
部長「けど、足腰がよわいから厳しいかもな、当面は基礎トレーニングからだ!」
ルルーシュ「...」
部長「まぁ、習うより慣れろだ、キャッチャーの練習してみるか」
ルルーシュ(ほう、これは意外だなてっきり体育会系のお決まり事であるボール拾いなどの雑用をやらされるものだと思っていたが...)
ルルーシュ「はい!でもキャッチボールとかはやらなくて良いんですか?」
部長「さっきテストで死ぬほどやったろう、必要ない」
ルルーシュ「わかりました、ではキャッチャーの練習をしましょう」
部長「キャッチャーの先輩に教えてもらったほうがいいだろうから呼んでおいたぞ」
ルルーシュ「ありがとうございます...ってお前は!」
リヴァル「よう、新入り...あれ?ルルーシュじゃねぇか」
ルルーシュ「リヴァル!お前何しに来た!」
リヴァル「あれ?言ってなかったっけ?野球部入ってんだ、一応キャッチャーでスタメンなんだ」
ルルーシュ「つまり、なんだ、俺はお前に教わるということか?」
リヴァル「そうなるね」
ルルーシュ「ふっ、まあいい、手短にすませるぞ」
リヴァル「ほらルルーシュもっと腰低くしないと、ボール後ろにそらしちゃうぞ」
ルルーシュ「ええぃ、うるさい、わかっている、しかし...」
リヴァル「しかし?」
ルルーシュ「足腰が追いつかないんだよ、姿勢の維持もままならないくらいにな」
リヴァル「普段から運動してないからだよ、走り込みとかして下半身鍛えるしかないね」
ルルーシュ「そんな事は分かっている」
部長「わかってるなら走り込むか」
ルルーシュ「部長!いつのまに!?」
ルルーシュさん野球にはDHっていうバッティングだけで守備は一切やらなくてもいい夢のようなポジションがあるらしいですよ
冗談じゃなくてマジですって嘘は言ってないですよ
>>17
DHは高校野球だとないんじゃ...
数時間後
部長「今日の練習はこれで終わりだ」
ルルーシュ「ハァハァ、結局走り込みで終わってしまったな」
リヴァル「仕方ないだろ、ルルーシュ、守備練習もままならないんじゃあさ」
ルルーシュ「くっ、わかってるよ」
リヴァル「そういえば、明日練習試合がなんだよ」
ルルーシュ「なに?練習試合だと?」
リヴァル「東海大相撲高校がくるんだ」
ルルーシュ「相撲高校なのに野球をやってるのか?まあいい、俺のデビュー戦にはもってこいだな」
リヴァル「ルルーシュ出れるかわかんねーぞ」
ルルーシュ「いいや、俺はでるぞ」
リヴァル「どうやってでるんだよ?守備もできないのにさ」
ルルーシュ「俺は出れるんだよ、出ようと思えばいつでもな」
ルルーシュ(そう、俺にはギアスがあるから)
ルルーシュ宅にて
ルルーシュ「ふはははは、明日が楽しみだ」
c.c.「騒がしいと思ってきてみれば、お前だったのかルルーシュ」
ルルーシュ「ああ、俺だとも」
c.c.「慣れない運動をしたから頭がおかしくなったのか?」
ルルーシュ「おかしくなってなどいない!」
c.c.「しかし、そのプラバットを持って、独りでに笑い出す姿は滑稽と言わざるをえない」
ルルーシュ「ええい、だまれ!今に見てろプロ注目選手になってやる」
c.c.「その貧弱な体でどうやってプロになるというのだ?」
ルルーシュ「スポーツで使うのはなにも体だけじゃない、体格で劣る俺は頭を使って対等、いやそれ以上に戦ってみせるさ」
c.c.「ほう、それはおもしろい、ならば明日の練習試合見に行かせてもらうとしよう」
ルルーシュ「ああ、来るが良いさ、目にものを見せてやろう」
c.c.「そいつは楽しみだ、ピザでもとっていかせてもらおう」
ルルーシュ「明日は早い、俺はもう寝るぞ、お前も自分の部屋に戻れ」
c.c.「わかったよ」スタスタ
プルルルルルプルルルル
c.c.「もしもし、明日の朝七時アッシュフォード学園までピザを1枚頼む」
翌日
ルルーシュ「おはようございます。部長」
部長「おはよう、あれ?その子は?」
ルルーシュ「紹介が遅れてすみません、友達のスザクです」
スザク「枢木スザクです。よろしくお願いします」
部長「よろしく、この子は入部希望なのかい?」
ルルーシュ「いえ、そういう訳ではないのですが、必要かと思いまして」
部長「?...必要って?」
ルルーシュ「ピッチャーですよ、おそらくエースの方はまともに投げれないと思いますので」
投手「くそ!!」
部長「どうした?」
投手「球が遅いんだ、きのうのテスト中から遅くなって、明日になれば治るだろって思ったのに...」
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ルルーシュ「ほら、必要になったでしょう?」
部長「ああ、すまないが、頼めるかな?スザクくん」
スザク「はい、頑張ります!」
ルルーシュ「ちなみにスザクはアッシュフォード学園はおろか、日本国内での身体能力測定で歴代最高の数値を残しています、野球の腕前もおそらく申し分ないかと」
部長「期待できるな」
部長「ではスタメンを発表する」
アッシュフォード学園野球部
1番(遊)しょうと
2番(二)山田
3番(投)スザク
4番(三)部長
5番(一)投手
6番(捕)リヴァル
7番(中)真中
8番(右)来人
9番(左)左
部長「以上だ」
ルルーシュ「俺がはいってないのですが、なぜでしょうか?」
部長「守備もままならないし、相手も相手だ、今日は多分出れない」
ルルーシュ「おれは出たいです!出してください!」
顧問「うるせえ、新入り黙ってろ!守備も出来ないんだから、大人しく見てりゃいいんだよ」
ルルーシュ「いいのか?そんな口の聞き方をして?」
顧問「なにいってんだ?お前」
ルルーシュ「王子に向かってそんな口の利き方をしていいのかと聞いているんだ」
顧問「王子?」
ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる、今後スタメンの決定権は俺によこせ!!」シュイン
顧問「イエスユアハイネス、おい、部長、これからスタメンルルーシュくんに決めさせるから、よろしく」
部長「急にどうしたんですか?」
顧問「どうもしとらんよ、とりあえずよろしく」
部長「ふざけないでください!今まで俺に一任してきたじゃないですか!それで十分ですよ!第一あんな初心者に務まるはずが...」
顧問「顧問命令だ」
部長「くっ、わかりました...」
ルルーシュ(これでスタメンの決定権は俺のものだ、スタメンになりたい選手達は俺に協力的な姿勢をとってくれるに違いない、これから野球部を支配するのは部長、お前じゃない、この俺だよ)
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