【安価】男「そうだ、妖精を飼おう」(121)

男「あの~すみません」

店員「いらっしゃいませ、如何いたしましたか?」

男「妖精を飼おうと思ってるんですけど、なにぶん初めてなものでして」

男「初心者が飼うのに向いてる妖精とかいれば教えてもらいたいな~と思いまして」

店員「そうでしたか、そういった方にはこちらの子なんかがオススメですよ」

↓1
妖精の見た目、あれば種族など
大きさなどは一人暮らし用アパートで飼える範疇内とする

金髪ロリ巨乳「……♪」 フキフキキュッキュッ

店員「ブラウニーって種族の妖精で、お手伝い妖精なんて呼び方もあります。性格は温厚、飼育環境の整備が少なくて済む点も魅力の一つですね」

店員「普通は茶髪なんですけど、この子はちょっと珍しい金髪の個体で、一般的な成猫と同じくらいと種族の平均値としても小柄な方なので、お一人でお住いの方でも無理なく飼えるかと」

店員「そして何よりの特徴が、家にいるといつの間にか家事を手伝ってくれる点で、そう言った意味でも一人暮らしの方にオススメさせて頂いています」

店員「ただ、逆に人からあからさまにお世話される事や過度の接触を嫌がる性質があるので、密接な触れ合いを求めている方には物足りないかもしれません」

店員「如何いたしますか? 」

↓1
・この子に決める
・別の子も見てみる(妖精の見た目、種族など)

男「それじゃあ、この子でお願いします」

店員「畏まりました、因みにお引き取りは如何されますか?」

男「今日このまま連れてくのって可能ですか?」

店員「勿論です。ただその場合ですとお買い上げの前に幾つかの注意事項等のご案内をさせていただく必要が御座いますが、お時間宜しいでしょうか?」

男「大丈夫です、お願いします」

店員「畏まりました、それではあちらの席にお掛けになって少々お待ちください」

・・・

男「ただいま~っと」 ガチャッバタン

男「さてと、よっこいせ……ほら、着いたぞ出ておいで~」 トスンッ

金髪ロリ巨乳→金ブラ「……?」 ...キョロキョロ

男「籠の隙間から様子を伺ってるみたいだ、あまり構い過ぎるのも良くないみたいだし、さてどうするかな」

↓1 男の行動

男「それにしても……小柄とは言いつつアレだよな」

金ブラ「……」 キョロキョロ タユタユ

男「一部が、ご立派なんだよなぁ……これは個体差なのか種族全体がこうなのか」

男「服がわりのボロ切れがあるからモロ見えって訳じゃないんだけど……」

金ブラ「……」 ソロソロ...チラッ

男「いや、寧ろ布に形がくっきり出てる上に隙間から微妙にチラ見えするせいで何だか余計に、うん」

金ブラ「……ッ」 ヨジヨジ

男「籠から出ようとしてる、けど……胸がつっかえてうまくよじ登れないのかな?」

男「…………これは、そう、ちょっとだけ、ちょっと籠から出るのを手伝ってあげるだけ、ほんのちょっとならセーフ……だよな?」 ソーッ...ムンズ

金ブラ「……ッ!」 ヨジヨ...ビクッ

男「お、おぉっ……柔らかっ、指が胸に沈み込んで……うっわぁぁ」 ...モニモニ

金ブラ「ッ! ~~ッ!」 ジタバタ!

男「……はっ! ご、ゴメンゴメン! いま下ろす、いま下ろすから」 モニモ...スッ

金ブラ「ッ!!」 ピョイッ ピャーッ!

男「あっ、ちょっ」

金ブラ「~~ッ! …………」 ササーッ ゴソソッ

男「物陰に隠れちゃった……ちょっと最初から飛ばし過ぎたかな?」

金ブラ「…………」 ...ジィーッ

【ブラウニーは 警戒している】

↓1

男「……小一時間経つけど、物陰から出てこようとしない」

金ブラ「……」 ジィーッ

男「それでいて物凄く視線を感じる……どうしたものか……?」 カサッ

男「これは……あぁ、そう言えば店員さんがブラウニー飼育メモをくれたんだっけ……どれどれ」

男「えっと、家に連れてきた時にすべき事は、っと………………ふむ、成る程」 カサリ

男「よし、それじゃあまずは……夕飯の支度だな」

金ブラ「……?」 ジィッ

男「さてと……そうだな、今日は久し振りに揚げ物……よし、かき揚げ天ぷらにしてしまおうか」 カチャカチャ

金ブラ「……!」 ピクッ

金ブラ「薄力粉に片栗粉を混ぜて……おっとっと、粉が周りに舞って……いけないいけない」 モワワ

金ブラ「……!!」 ビクッ

男「よし、それではいざ……おっと、ジュワジュワと油が盛大に跳ねよるわ」 ジュワワワワッ

金ブラ「……!!!」 ビクンッ

男「よし、こんがりキツネ色だ……油を落としたペーパーは……まぁ、洗い物する時にやれば良いか」 ペイッ

金ブラ「!!!」 ザワッ

男「さぁ~て、それじゃあ頂きます……うむ、やっぱり天ぷらは天つゆと白飯に限る……っと、天つゆが跳ねちゃったか、いけないいけない」 ポチャポチャ

金ブラ「!!!!」 ザワワッ!

男「……あ~、食った食った……洗い物……面倒だな、気が向いたらやれば良いか」 カラランッ...ゴロンッ

金ブラ「ッ!!!!!」 ザワザワザワッ!

男「……あ~……シャワー浴びないとな……でもなんか腹一杯になったら眠くなってきちゃったな~……ん~」 ヌギヌギ ポイッ

男「ダメだ、ちょっと休憩~……一休みして、起きてから、やろ、う……」 ...ゴロンッ

金ブラ「…………」 ...ウズッ

金ブラ「………」 ソワソワ ウズウズ

金ブラ「……」 ソワソワ ウズウズ ソワソワ ウズウズ

金ブラ「!!!」 クワッ!!

・・・

男「……ん……? あれ、マズイ……本当に寝てしまっていたのか……えっと、時間時かn……?」 ゴシゴシ

キラキラ .。゚+..。゚+. 部屋 .。゚+..。゚+ キラキラ

男「お、おぉぉぉぉっ……これは、なんという事でしょう」(Before after的BGM)

男「天ぷら粉や跳ねた油でギトギトのベタベタになり果てたキッチン周りが……食べたまま放置して卓に跳ねた天つゆ諸共に乾くに任せていた食卓が……脱ぎ散らかし放題でシワまみれとなっていた衣服が……」

男「磨きに磨き抜かれ最早鏡面の如き輝きを放つシンク、買ったばかりの頃の艶やかさを思い出すコンロ、食器はその全てが手垢すら残さぬとばかりに洗い清め水気を拭い去られ、脱いだ服は或いは脱衣籠に或いは整然とハンガーに掛けられて……」

男「何という、何という……しかも、寝る前に見た時間から逆算するに……これら全てを小一時間でこなして見せたに相違ない……っ」

男「匠っ……! これぞ匠っ……! 否っ、これは最早その域に非ず……っ! これが世に名高きお手伝い妖精……っ!その真骨頂……っ! 我はいま歴史の生き証人となったのである……っ!」

男「…………ふぅ、それで肝心のブラウニーは……っと……」 キョロキョロ

金ブラ「……」 スヨスヨ

男「……さっきの物陰で寝てる……けど、なんだか満足そうだ」 ソロッ

男「……お礼の証の食べ物を、この辺に隠しておいてっと……よし、それじゃあシャワー浴びて寝ますか」

【ブラウニーは やり甲斐を感じている】

・・・一週間後・・・

男「ただいま~、っと」 ガチャッ バタン

金ブラ「……」 ヒョッコッ

男「あ」

金ブラ「……!」 ...ピャイッ

男「……う~ん、当初に比べると目を合わせていられる時間が少し増えた……かなぁ」 ヌギヌギ

キラキラ.。゚+..。゚+.キラキラ.。゚+..。゚+. 部屋 .。゚+..。゚+キラキラ.。゚+..。゚+キラキラ

男「部屋のキレイさはこの一週間加速し続けて入居時の状態を優に越えてあまりある域に達してしまった」

男「ここまでキレイになると、散らかす事に罪悪感を覚えるレベルなのだけれども」

金ブラ「……」 チラッ チラッ

男「……なんだか凄く物欲しげな視線を向けてくるようになったのは、関係性の構築の上で良い傾向と言えるのだろうけれども」

男「お世話されるのが嫌な性質とは言え、こちらからの関わりがお菓子をそれとなく部屋のどこかに配置する程度っていうのは、やっぱり物足りなく感じてしまうな」

↓1

男「……やはり、現状の維持だけでは更なる発展は望めない……となれば、こちらから仕掛けるべし」 ゴソゴソ

男「この一週間で、あの子のお菓子の好みはだいたい把握できたし、徐々にだけど物陰から覗いてる距離感も近付いてきている」 スッ

男「なればこそ……多少の障害(自分)が有ろうとも、このお菓子の放つ誘惑に抗えまい……!」 つ 高級焼き菓子詰合せ

・・・1日目

男「まずは小手調べ、ベッドのある反対側の棚の上……問題なく完食、特に変わった様子はなし」

金ブラ「……?」

・・・2日目

男「昨日の棚とベッドの中間にある座卓の上に配置するも手をつけた形跡なし、配置があからさま過ぎた可能性もあり更なる工夫の必要性あり」

金ブラ「……」 ジトッ

・・・3日目

男「PCラック脇にて配置し見事完食、昨日の配置からは少し遠のいてはいるものの、確実に前進していると確信」

金ブラ「……」 チラッ...フイッ

・・・4日目

男「お菓子をクッキーからフィナンシェに切り替え、同時に配置をベッド横のサイドテーブルの下とする、完食とはいかないまでも僅かに手を付けた形跡あり」

金ブラ「……」 ポケー

・・・5日目

男「昨日に引き続きサイドテーブル下に配置、尚且つフィナンシェにチーズクリームを添えたところ見事に完食、そして明らかに機嫌良くニヤケている姿を見ることが出来た」

金ブラ「……♪」 ニコニコ

・・・5日目 夜

男「本日は休みを利用した大規模清掃と衣替え(収納から取り出した後は放置)の実施、これを機に一挙に畳み掛けるべく、サイドテーブルの棚上即ちベッドの真横、自分の眠るすぐ隣にチーズケーキを配置」

男「常温で一晩放置してしまえば味が落ちるのは必至……そして今日の仕事量と合わせれば、決して不可能ではない、筈」

男「故に今夜こそが山場、可能な限り寝静まったフリをすることで間近で食べる様子の観察を行う事を目標とする」

男「とは言え、大規模清掃と衣替えに並行して行われた布団の天日干しによって誘眠力が強化されている現状、何処まで眠らずに耐えら……耐え……た、え……ら」 カクンッ

金ブラ「……………」 ...ソワッ

・・・

男(……はっ! これはいけない、寝てはいけないという意思とは裏腹に、襲い来た苛烈なる睡魔の誘いに屈してしまった)

男(時間は……今はいったい何時なんだ? 確かそう、時計はサイドテーブルに……) モゾッ

カタッ

男「……っ」 モゾリ

男(この、感じ……間違いない、いま正に目の前に……いる!)

男(ゆっくりと……こちらが起きてる事を悟らせないように……ゆっくりと薄眼を) ソロソロ

金ブラ「……ッ」 ヨジヨジ

男(これは……ベッドによじ登って、チーズケーキを取ろうとしているのか……何というタイミングの良さか)

金ブラ「……」 ...チラッ

男(! こちらの様子を伺って……落ち着いて、落ち着いて……体を緊張させればバレてしまう……平常心、平常心) ...スゥ スゥ

金ブラ「……♪」 ソロリ...カタッ

男(ほっ、気付かれなかったみたいだ……しかし、こんなに間近で見るのは連れてきた人ぶりではなかろうか)

金ブラ「……」 チラッ チラッ

男(……? なんだろうか、こっちの事を頻りに気にして……まさか、寝たふりがバレたか? いや、そんな筈は……) スヤスヤ

金ブラ「……♪」 ポスッ...モキュモキュ

男(お……おぉぉっ……まさか食事タイム、だと? なんという事だ、まさかこんな目の前で見られるとは)

金ブラ「……ッ♡」 ハグハグッ

男(……お菓子が好きだという話は聞いていたけれども、こんなにも幸せそうに食べていたとは……)

金ブラ「……♡」 モグモグ...ペロリ

男(もう食べきってしまった……体の大きさの割に随分と食べてるように見えるが、大丈夫なのだろうか)

金ブラ「……? ……」 ...スンスンスン

男(そう言えば一日で与える適切な食事量についてはメモにも特に記載がなかった……その他の事も含めて明日辺り一度あそこに顔を……? どうしたんだ?)

金ブラ「…………」 スンスン...スンスンスンッ

男(これは、匂いを嗅いでいる……のか? 初めて見る行動だけれども、これと言って匂いのする物は無かった筈なのだけれども)

金ブラ「……! ……」 ピタッ......チラッ

男(……? 横向きで寝ている自分の手の辺りで止まった……何だ? いったい何をするつもりが?)

金ブラ「……ッ」 ソロリソロリ...ペロッ

男(!!!?)

金ブラ「……ッ、ッ……♡」 ペロッペロッ...ペロリ

男(ゆ、ゆゆゆ指をな、舐め……っ、そうか、寝る直前にケーキを箱から出して皿の上に手掴みで配置した関係で、僅かながらチーズケーキが指に付着していたのか!)

金ブラ「……♡」 ペロペロ

男(舌先の感触が、むず痒い……それに、舐めるのに夢中なせいか、布越しに体の一部が手に押し付けられっ……何という魅惑の柔らかさ……っ)

金ブラ「……♪」 スッ...ヒョイッ トテテテッ

男(…………行った、か……危なかった、あれ以上続いていたら声が出てしまっていたかもしれない)

男(しかし、これは予想外……いや、予想以上の成果と言うべきか……あまり不審にならない程度にまたやってみても、良いかもしれない……な) ...スヤリ

【ブラウニーは 親しさを感じている】

↓1

1このまま続ける(行動、イベントなど)
2多頭飼いに挑戦(妖精の見た目、種族など)
3別の飼い主の話(妖精を飼おうと思った動機など)

男「あの~すみません」

店員「いらっしゃいませ、本日は如何いたしましたか?」

男「今日は幾つかお話を伺いたくて……実はですね」

・・・

店員「そうですか、それでは仲良く過ごせているんですね」

男「えぇ、ただもう少し直接的な関わりが取れないものかと思いまして……飼い方メモには避けた方が良いと有りましたが、実際どうなんでしょう?」

店員「そうですね、ブラウニーを飼う上で最も多い質問と言っても良いですが、かなり難しいと言うより他に有りませんね」

男「そんなに難しいものなのですか?」

店員「えぇ、特に数少ない交流の機会という事で、せめて御供えの品を直接渡したいという方が多いのですが……これが実は一番難しい事でして」

男「自分でも調べてみたんですが、それをした直後に家から逃げられた、なんて話も目にしたんですが……」

店員「実際のところ、そういう話も何度か聞きますね……最も個体差や多頭飼いによる影響からなのか、直接渡して嫌がられなかった、なんて話も極稀にありますが」

男「……そうですか」

↓1

男「ただいま~……?」 ガチャ

金ブラ「……!」 ササッ

男「……直接的な関わり、か……現状じゃあ、夢のまた夢としか……?」

金ブラ「……ッ」 モジ...モジ...

金ブラ「……オカエリ、ナサイ」 ...ニコッ

男「えっ…………!!?」

金ブラ「~~ッ」 トタタタタッ

男「あっ、まっ……いま、しゃべっ! ……は、はははは」

男(二週間経って、まともにコミュニケーションも取れてない状態で、更に上の段階の交流なんてどれだけ先の話になるのかとも思ったけれども)

金ブラ「……」 ヒョコッ...ジィッ

男「ひょっとしたら、そんなに遠い話じゃないのかもしれないな」 ...バタン



To Be Continued

別の飼い主

↓1 性別

↓2 妖精を飼おうと思った動機

ショタ「あ、あのぉ! すみませ~ん!」

店員「いらっしゃいませ、如何いたしましたか?」

ショタ「あ、あのっ! その、ボク……妖精さんを、飼いたいんです!」

店員「そうですか、今日は親御さんはご一緒ですか?」

ショタ「えっと、ボク一人です……け、けど! これ! この紙をお店の人に見せなさいって!」 ピラッ

店員「……成る程、承りました。 それでは、どの様な妖精をご所望か、お聞かせ頂いても?」

ショタ「友達に自慢できそうなの! なんかカッコ良かったり、キラキラしてたりするの!!」

店員「成る程、それでしたらこちらの子など如何でしょうか?」

↓1
妖精の見た目、種族など

純白雪妖精「……! ~~♪」 ニコニコ

店員「フロスティって種族の妖精で、地域によってはジャックフロストや雪ワラシなんて呼ぶ場合もあります。雪や霜、氷の妖精で飼育環境に難ありですが、こちらの書類通りの設備環境であれば問題なさそうです」

店員「イタズラ好きな性質なので、行動が活発化する冬場は特に注意が必要ですが……今の時期は比較的大人しめなので、今の内から仲良くなっておくと良いかもしれません」

ショタ「うわぁ~! 真っ白で雪みたい! ……でも、ちょっと地味っぽくない?」

純白雪妖精「…………♪」 フゥッ キラキラ

ショタ「……? 今なにかキラキラsって冷たっ!? えっ、なに背中冷たいっ!? うわっ、うわっうわっ!?」 バタバタ

店員「大人しめと言っても、この程度は軽い挨拶がわりと言った具合です。最も、本気で怒らせる様な事さえしなければ、そう酷いことにはなりません」

↓1
・この子に決める
・別の子も見てみる(妖精の見た目、種族など)

ショタ「う~ん……他にもっと凄そうなのっていない?」

店員「そうですね、見た目で言えばサラマンダーなんかは如何にもですし、大型の種類となれば他にも幾らか……」

???「もし……もし……そこな殿方、良ければ私などは如何ですか?」

ショタ「えっ……? あれ? 店員さん、いま声が聞こえたけど他に誰かいるの?」

店員「いえ、店内には私達以外は妖精だけです……今の声はその子のものですね」

???「うふふっ、驚かせてしまって御免なさいね? どうしても、お話がしたかったものだから」 フフッ

ショタ「えっ……えぇぇっ!? 店員さん! この妖精、いま話しかけてきたよ!? 妖精って喋れたの!!?」

店員「そうですね、全てではないですが人間の生活に近い生活の歴史を持つ種族は割と話せます。 最も、人間に聞き取れないだけで全ての妖精は妖精言語を話せますが」

???「ですが、人語を話せる種族の妖精でも、私ほどに流暢に話せる者となると、それほど多くはないかと」

ショタ「へぇ~、そうなんだ凄い……けど、店員さん? なんでこの妖精さんだけビンの中に入ってるの?」

店員「あぁ、それは見て分かる様にとても小さいのと、それなりに賢いこともあってちょっとの隙間からすぐ脱走しようとするので、管理上の問題で仕方がなく」

???→瓶詰めグラマラス妖精「私をネズミか何かの様に言わないでくださいます?……それに、そもそも私の部屋の隣にゴブリン妖精を配置するのがそもそもの問題ではなくって?」

ショタ「ねぇ店員さん、この妖精さんはどんな妖精さんなんですか?」

店員「この子ですか? そうですね、種族はエルフ……と聞くと人間と同じ大きさを連想がちですが、あれはハイエルフと呼ばれる別物で通常のエルフはこの通りお客様の手の平サイズ、そこから小妖精なんて通称もあります」

店員「他の身体的特徴と言えば有名な長くて尖った耳と、不死性を持つと言われる程の高い生命力を持っていて殺しても死なない様から一部からは美しきゴk」

瓶詰めグラマラス妖精→エルフ「美しく高貴かつ智慧深い妖精の中の妖精とも言うべき存在……ですわね?」 ニコッ

店員「……本来の生育環境は森や泉、井戸や地下など、ある程度の自然や水気があって薄暗さのある場所を好む点からもやはり一部からゴk」

エルフ「とは言え、植物園レベルでの環境は必須ではなく、ある程度の植物がある環境であれば充分と設備環境のハードルも通常の住環境で賄えるレベルな点は妖精との生活を続ける上での利点と言えますわ、そうでしょう?」 ヒククッ

店員「……今日は随分と饒舌じゃないですか」 ジッ

エルフ「あら、そうかしら?」 ニコニコ

店員「……まぁ、私がどうこう言うような事でもありませんしね」 ハァ

エルフ「えぇ、そう言っていただけて嬉しいですわ」 ニコニコ

ショタ「……えっと? あのぉ」

店員「あぁ、失礼いたしました。 それでは如何いたしますか? この子も、お客様のご要望に添える妖精と言えるかと思いますが?」

↓1

1さっきの子にする(フロスティ)
2この子にする(エルフ)
3他の子も見てみる(妖精の見た目、種族など)*ラスト

ショタ「う~~ん……お話しできるのは凄いけど、やっぱりもっとカッコイイ感じの妖精さんも見てみたいな」

店員「成る程、それでしたら先ほどご案内の致そうと思った子がいますのでこちらへ」

エルフ「あら、行ってしまわれるの? 残念ですわ……宜しければ、もしまたお越しになったらお話しさせて下さいましね?」 ニコリ

ショタ「あ、うん、それじゃあね瓶詰めのエルフさん」

店員「……」 クスッ

エルフ「……えぇ、またいつか」 ...ニコリ

赤色火の妖精「……」 ゴォォォッ

店員「サラマンダー、妖精の中でも特に有名な種族の一つです。 同名のトカゲがいるせいか、火のついたトカゲのイメージを持つ方が多いですが、他の多くの妖精とか同じく人に似た姿です」

店員「特徴としては、"火蜥蜴"の異名通り定期的な火炎浴が必要な事で、尻尾や体表の鱗状になっている箇所が火炎浴中にまるで宝石の様な輝きを放つ点がこの種族の人気の秘密ですね」

店員「火炎浴が必要な事から、専用のケージの設置が義務付けられていますが、火炎浴直後を避ければ素手で触れる事も可能ですし、性格も比較的温厚と言えます」

店員「火の系統の妖精だと、他にイフリータなどがいますが、飼育の際に特別な設備の設置や自治体への申請が必要になってくるのを考慮すると、一般家庭で飼育可能なボーダーラインの妖精とも言えるかと思います」

店員「こちらで今すぐにお客様にご案内が可能な妖精は以上になりますが、如何でしょうか?」

↓1

1最初の子にする(フロスティ)
2さっきの子にする(エルフ)
3この子にする(サラマンダー)
4一度帰って考える(飼い主を変更する)

ショタ「ん~~っ! ダメだ! 決められないよ……どうしよう」

店員「お悩みの様でしたら、一度お家にお帰りになって、ご家族とご相談されて見るのは如何でしょう。本日ご案内いたしました種族についての案内なども宜しければお渡ししますが」

ショタ「……じゃあ、それでお願いします。 今日はたくさん説明ありがとうございました!」 ペコッ

店員「これは丁寧に、こちらこそまたのお越しをお待ちしております」 ペコリ

・・・

???「あの~すみません」

別の飼い主

↓1性別 見た目など

↓2 妖精を飼おうと思った動機

店員「いらっしゃいませ、如何いたしましたか?」

少女「その妖精を飼ってみようと思ってて……あの、妖精は死なないって聞いたんですけど、本当ですか?」

店員「……そういった質問も多いですが、そんな事はありません寿命の長短はありますが、いつかは死ぬ定には変わりありません」

少女「そう、ですか……そうですよね、御免なさい変なことを聞いちゃって」

店員「いえ、お気になさらず……失礼ですがお客様は、もしやペットか何かを亡くされたりされて……?」

少女「……ついこの前、犬が……小さい頃から、一緒だったんですけど……っ、それで、わたし……妖精でも、飼ってみたらって……お母さんが」 グスッ

↓1
妖精の見た目、種族など
(既出かつ未購入の妖精も可)

店員「そうでしたか……でしたら、先ずは先入観なく店内の子達を一通りご覧いただくのが良いかもしれなません」

店員「ご覧頂いた上で、気になった妖精が御座いましたら詳しく説明させていただきます。 如何ですか?」

少女「そうですか……そう、ですね……それじゃあお願いします」

店員「畏まりました、それでは先ずこちらから……」

・・・

少女「……? あ……この子、キレイですね……なんて妖精なんですか?」

多彩クリオネ妖精「……」 フヨッ フヨッ

店員「この子は、ウィル・オ・ウィスプ、単にウィスプとも呼ばれます。 日本だと鬼火なんて呼び方もありますが、明るい所で間近だとそんな風に見えないですよね」

店員「墓場にいる妖精だとかいう俗説もありますが、特に墓場に限って現れる妖精って訳では無いんです。 むしろ普段は太陽の光を取り込む為に空の高い所をこうして浮かんでいるんですよ」

店員「日光浴が定期的に必要ですが、日光に長時間当て過ぎると体の透明度が上がって見えなくなってしまう危険もあるので、基本的には適度な人工光で充分です」

店員「他にはカラフルな羽に色付きライトを当てると色合いが変化したり、その色合いによって活発になったり大人しくなったりと、文字通り色々な表情が楽しめます」

店員「とは言え、元々の性質がかなり大人しい上に世話の手間が殆どかからない事から鑑賞用感覚で飼育してる方も多いと聞きます」

↓1
・この子に決める
・引き続き他の子を見る(妖精の見た目、種族など)

少女「……決めました、私この子にします」

店員「畏まりました、お引き取りのお日にちは如何いたしますか?」

少女「一度、お母さんに説明をしておきたいので、明日の夕方にお母さんと引き取りに来るのって出来ますか?」

店員「勿論、承りました。 それでは飼育の上での諸注意なども明日お母様とご一緒にお聞きいただく形で宜しいでしょうか」

少女「はい、それでお願いします」

店員「畏まりました、それではまた明日の夕方までに準備の上でお待ちしております」 ペコリ

・・・次の日

少女「よっこい、しょ……んと、これで大丈夫かな?」

少女「お待たせ、ほら出ておいで」 カチャンッ

多彩クリオネ妖精→ウィスプ「……」 フワリ

少女「えっと、お店で貰ったライトを……こう、かな?」 カチカチ パァァッ

ウィスプ「……♪」 フヨッ フヨッ

少女「喜んでる、のかな? ……えへへっ、なんだかちょっとカワイイ」 クスッ

↓1 少女の行動

少女「……ちょっとだけなら、触ってもイヤじゃないかな? ……えいっ」 ソーッ... ツンッ

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

少女「……特にイヤがってはいない……かな? ……もっかい」 ツンツンッ

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

少女「店員さんが言ってた通り、ホントに大人しいんだ……でも、触った感じは熱くも冷たくも無いし、柔らかくってなんだか……?」

ウィスプ「……」 ジィッ

少女「あ……目を開いて……?」 ドキッ

ウィスプ「……」 スッ...フヨッフヨッ

少女「あっ、また閉じちゃった……わぁ~、ずっと閉じてたからどんな目の色なのかと思ってたけど、真っ白? うぅん、もっと綺麗な……なんて言えばいいんだろ」 ドキドキ

少女「そう、雲の隙間から差した光みたいな……あ、でも……何で急に目を? つつかれたのがイヤだったのかな?」

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

少女「でも、私の方を見てたわけじゃなかったし……何だったんだろ? ……何かあったなら、教えてくれればいいのになぁ」

↓1

少女「えっと、確かこっちの方を見てた、かな? ……う~ん、特に何もないよねぇ……あると言ったら、押入れくらいしか……っ」

少女「…………たしかこっちの、少し下の方を見てた、よね……!」 ...ゴソゴソ

少女「あ……これ、あの子のリード……うそ、こんな所にしまって……?」

ウィスプ「……」 ジィッ

少女「……ただの偶然……だよね?」

ウィスプ「……」 スッ...フヨッフヨッ

↓1

母親「少女~! ご飯できたから降りてらっしゃ~い」

少女「あっ……は、は~い! いま行く~~!」

少女「そっか、もうそんな時間か……あ、そうだこの子にもご飯を……えぇっと、あった店員さんがくれたメモ」 ゴソゴソ...カサッ

少女「えっと……"ウィスプの本来の食事は太陽の光、その為室内飼育においては日に2回、専用のライトを用いて人工的に再現した朝日と夕日の光を当ててあげるのが望ましい"……か」

少女「えっとメモリをこうして……これで、よしっと」 カチカチ...カチンッ パァッ

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

少女「よし、タイマーもセット出来てるし、大丈夫かな」

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

少女「これで大丈夫……なんだろうけど、なんだか様子が違って見えないし……ご飯をあげてるって気がしないかも」

少女「……! そうだ……ちょっと待っててね!」 ガチャッタッタッタッ

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

少女「……お待たせっ! って別に待ってないか? ……この辺かな? ……うん、これでよし」 カロンッ

少女「これはね、あなたの先輩……って言うとおかしいかな? ……私の大好きな家族が使ってたお皿でね?」

少女「大っきな体なのに、小さな頃から使ってたこのお皿がお気に入りで……何度もお代わりを入れてあげたんだぁ……っ」 ...グスッ

少女「あなたには、必要ない物だと思うし、私の自己満足だと思うけど……」

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

母親「少女~? 早く降りてこないと冷めちゃうわよ~?」

少女「は~~い! ……えへへっ、それじゃあ私もご飯食べてくるね? それじゃあ、また後で」 ...パタンッ

・・・

少女「……はぁ……また、残しちゃったなぁ……お母さんに心配、させちゃってるよね」

少女「……いつまでも、こんなじゃダメなのに……はぁ」

少女「……妖精ちゃん、どうしてるかな? ……ちょっと覗いてみよっと」 ...ガチャッ

ウィスプ「……」 チョコン

少女「…………えっ……えっ? お皿の横に、座ってる……の?」

少女(この子って普段はずっとフワフワ飛んでる妖精なん、だよね? こんな、床に座り込んだりするものなの?)

ウィスプ「……」 ジィッ

少女(うぅん、それよりも……あれは、やっぱりなにかを見つめてる風に見えr)

ウィスプ「……」 フワッ...ヒュンッ

少女「へっ、わっ! あっ!? 部屋から出て……ま、待って!」 ダダッ

少女(あぁぁぁっ!! 私の、バカ!! 光に当たった後は動きが機敏になるって、聞いてたのに! お願い! 窓が空いてませんようにっ、それに外に出て行っちゃいませんよう……に?) タッタッタッ...ピタッ

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

少女「……私の、部屋の前? どうして……」

ウィスプ「……」 ジィッ

少女(私の部屋のドアをジッと見てるの? ……それとも、何か別の?)

少女「…………ほら、あなたのお部屋に戻ろう? 私の部屋には、あなたのご飯になるものなんてないよ?」

ウィスプ「……」 フヨッフヨッ

↓1

少女(……この子の、視線の方向……まさか、そんな事あるわけ……でも)

ウィスプ「……」 ジィッ

少女「……っ」 カチャッ

ウィスプ「……」 スゥッ...ポスッ

少女「……なん、で? ……ドアの前で、私のことを待ってて……開けてあげたら、私のベッドに……って」

少女「まさかあの子が……そこに、いるの……?」

・・・数日後

店員「いらっしゃいま……おや、これは先日の……本日は如何いたしましたか?」

少女「あ、あの! 妖精って、死んだ動物の幽霊が見えたりするんですかっ!?」

店員「は、はあ? 幽霊、ですか?」

少女「ゴメンなさい! 変なこと言ってるって、分かってるんです! で、でもあの子がしてたのと同じで! だってそうじゃないと説明できないって言うか!!」

店員「……分かりました。詳しくお話をお聞かせ頂きたいので、まずそちらにお掛け下さい……飲みものをお持ちいたしますので、少々お待ちください」

・・・

少女「……すみません……突然きてあんな……私、なんだか頭がワーッてしちゃって」

店員「いえ、お気になさらないでください。 何しろ妖精を取り扱っていますから、こう言ったことは珍しい事ではありません」 ニコリ

少女「……そう、ですか」

店員「それで、本日はお客様が引き取られた妖精に関してのお問い合わせ……という事で相違ありませんか?」

少女「はい……実は、引き取ったその日の夜の出来事なんですけど」

・・・

店員「……成る程、そのような事が」

少女「まるで、あの子が元気だった時の行動をなぞっているみたいで……姿が見えるわけじゃないのに、本当にそこにいる気がしてきちゃって」

店員「……」

少女「こんな事、聞かれても店員さんを困らせちゃうだけだと思うんです……けど、お願いします教えてください」

少女「あの妖精……ウィスプは、幽霊を見る事ができたりするんですか?」

店員「……"ウィスプが幽霊の存在を知覚できるか"という質問に対しては、私共としましても確たる答えをお返しする事はできかねます」

店員「そもそも幽霊が存在するのか、存在したとして知覚は可能なのか、"何か"を見たとしてそれが本当に幽霊なのか……それらを明らかにできないためです」

少女「それは……そう、ですよね……ゴメンなさい、私ったら本当に……っ」

店員「……ですが、何故ウィスプが一見して不可解な行動をとったのか、その理由に関してはお答えする事が可能です」

少女「……えっ? それは、どういう」

店員「結論から申し上げますと、ウィスプは空間に残留する思念……何らかの"思い"に惹かれる性質があるのです」

少女「……"思い"ですか?」

店員「これはあまり知られていない事ですが、普段は空の高い所にいるウィスプが墓場などで目撃される一因にもなっています」

店員「ウィスプは、それがどう言った方向性であれ強い"思い"に惹きつけられます。 また、雑多なものより一つに突出したものを好む事が分かっています」

店員「その為、沢山の"思い"に溢れている盛り場よりも、故人への強い悲しみや場の不気味さに対しての怖れなど"思い"が単一に近い場に現れやすい事が俗説が流れることになった理由です」

店員「現れる割合の他にも、墓場での目撃が多い事には環境要因や意識的要因など幾つかあるのですが……それは一先ず置いておきましょう」

少女「あ、あの! それじゃあ……ウィスプがあの子の生前の行動をなぞってるのは、そこに"思い"が残ってるからって事ですか?」

店員「伺った状況から考えて、そう思っていただいて良いかと思われます」

少女「そう、ですか……そっか、そういう事だったんだ」

店員「……その上で一つお聞かせいただきたいのですが、ウィスプの羽の色はどうなっていましたか?」

少女「……えっ? 羽の色、ですか? えっと……ごめんなさい、ちょっと思い出せないです」

店員「そうですか、ではお帰りの際に改めてご確認下さい……と言うのも、実はですね」

・・・

少女「……はぁっ、はぁっ! っ!」 タッタッタッ

『ウィスプの羽は色とりどりのカラフルな状態が基本となってます、ですが墓場などで目撃される時には単色の状態でいる事が殆どです』

少女「ただいまっ!」 ガチャッバタンッ!

『本来なら多色の羽が単色になるのか、これにはウィスプの羽がその場に残留する"思い"に強く影響を受けているためです』

少女「……っ……っ!」 トットットットッ

『悲しみが強く残る場所なら悲しみの色に、不気味さや恐ろしさが強いならその色に……これらが墓場で目撃される際に青や緑の単色で目撃される事が多い理由です』

少女「……っ……」 グッ

『先ほど申し上げた通り、ウィスプの行動は残された"思い"に反応したが故のものであるのは間違いありません』

少女「……………!」 ガチャッ

『ですが、その"思い"が何処から来た物なのか、誰が抱いていたどんな"思い"なのかについては一考の余地があるかと思います』

ウィスプ「……」 チョコン

.........ウォンッ......

『あ~! もう食べちゃったの!? 本当に食いしん坊なんだからぁ~……あ~、ハイハイ! お代わりね? あぁこらっ! 大人しく待っててってば~!』

......ッハッハッハ......

『も~……ま~た私の部屋の前に陣取ってぇ~……ほらどいて? そこに居たら私が入れないでしょ? ど~い~て~~!』

......クゥン......

『そんな顔してもだ~め! 私より広いお部屋もらってるんだから、そっちでのんびりすれば良いじゃない……ねっ? そっちで遊んであげるからさ?』

......フンッ......

『……あぁそう、その手には乗らないぞってこと? …………分かったよぉ、もうっ……入れたげるから、ほらっどいたどいた』

......ウォンッ!......

『あぁっ!も~っ! ベッドがグシャグシャ……はぁ~、やっと毛をきれいに取ったばっかだったのにぃ~……』

......ッハッハッハ......

『まったく、何歳になっても本当にお転婆さんなんだから……ベッドの上では大人しく、なんだからねっ?』

......クゥンッ クゥンッ......

『あははっ、くすぐったいったらっ! は~いはい、こうして欲しいのかなぁ~? ……よ~しよしよしっ♪』

......ォンッ......

『ほ~んと、大人しいのは撫でられてる時くらいなんだもんなぁ……気持ち良さそうにしちゃってまぁ』

......フスッ......

『って、もしかしてこのままお昼寝な流れ? ……も~、ここはアナタの寝る場所じゃないんですけどぉ~? まったく、しょうがないんだから』

少女「あ……ぁぁ……あぁぁあぁぁ」 ポロポロ

『もし、羽の色が青なら、先程の例に挙げたように強い悲しみや寂しさから……つまりお客様が抱えている"思い"に引かれたことによる行動の可能性が高いでしょう』

『しかしもしも、悲しみや寂しさを想起させる色と異なった場合……それが貴方にとって特別な意味を持つ色であった場合、きっとそこにある"思い"は……』

少女「っ……ぁっ……羽の、いろ…………やさしい、黄色…………あの子と、おんな……じっ……っ」

『私は妖精に関わる仕事をしていますが、霊魂といったものが存在するか否かについては個人的な意見の域を超えたものを持ちません……ですが』

少女「…………っ」

『たとえ目に見える形でなくとも、そこには確かに"思い"が残って、後に残されたものを支えてくれているのだと……そう信じています』

少女「……っ……そうだよね……そう、だったんだよね……っ」 グスッ

少女「あの子のこと、思い出すと悲しくなるからって、思い出しそうなものを、遠ざけて……見ないようにして……っ」

少女「あの子だってきっと、辛かったり、苦しかったりしたんじゃないかって……寂しい気持ちだったんじゃないかって……っ」

少女「でも、悲しいけど……寂しいけど、それよりも、もっともっとたくさん楽しかったし、幸せだったのかな……そうなのかな?」

少女「こんなに……こんなに、楽しかった……幸せだったなって、"思い"を、私の悲しい"思い"よりずっとずっと強く残していってくれたんだもんね……?」

少女「……本当のことは、分からないけど……もっと一緒にいたかったよ……けど……?」 ピトッ

ウィスプ「……」 ...ソッ

少女「涙を……拭いて……?」

......ウォンッ......

少女(……ありがとう、たくさんの思い出を……そして)

少女「……ありがと……改めて、これからもよろしくね? ウィスプちゃん」 ...ニコッ

ウィスプ「……♪」 フヨッフヨッ

・・・

エルフ「宜しかったんですの? あんな風に情報を教えてしまって」

店員「情報を? ……あぁ、ウィスプの件ですか……それなら問題ありませんよ? そもそも、そこまで一般に秘匿している情報という訳でもありませんし」

エルフ「そう、でしたの? でも、それなら何故あのように勿体ぶって話しましたの? 最初の説明で話しても宜しいでしょうに」

店員「……問題ない情報と言っても誰にでも教えて良いという訳ではありませんから……あの子には話しても問題がないと判断したから話した、それだけです」

エルフ「成る程、そうでしたか……私はてっきり貴女が情に絆されたものとばかり」

店員「情に……? まさか、どうしてそんな」

エルフ「……あんな風にずっと側に寄り添ってるものだから、最初は何かと思いましたが……あの子のことが、よほど心配だったのでしょうね」

店員「……さて、何のことやら」

エルフ「たとえ目に見える形でなくとも、でしたわね?……どうせなら、あの子にもっとハッキリした事を教えてあげても良かったのではありませんの?」

店員「あなたが何を言ってるのか私にはさっぱりですが……あれが私があの子に対してしてあげられる最善だったという意見は変わりません。 だって私は……」

店員「ただのフェアリーショップの店員だもの」 クスッ


To Be Continued

別の飼い主

↓1 性別 見た目など

↓2妖精を飼おうと思った動機

老人「あ~……そこのお姉さんや、ちょっと良いですかの?」

店員「いらっしゃいませ、如何いたしましたか?」

老人「ここに来たら妖精が買えるって聞いたんじゃが、あってますかの?」

店員「はい、こちらで間違いありませんが……本日は妖精のご購入にお越しということで宜しいですか?」

老人「はぁ、うちの孫がですな? 何やら最近は妖精とやらが流行ってるとかで、どんなものかと見に来ました次第でしてな」

店員「成る程そうでしたか、では何か気になる事がありましたら、私は其方におりますのでお気軽に声をお掛けください」

↓1
妖精の見た目、種族など
(既出かつ未購入の妖精も可)

老人「……ふむ? お姉さんや、ちょっと聞きたいんじゃが良いですかの?」

店員「はい、如何いたしましたか?」

老人「いやなに、あそこの扉に"妖精園"とあるんじゃが、あの向こうには何があるんですかの?」

店員「あぁ、あちらの扉の先は温室になっておりまして、植物に由来する妖精を主として開放展示させていただいております」

老人「ほほぅ、温室ですか成る程……少しそちらを見させてもらうのは可能ですかの?」

店員「勿論です。 ただ……中は少々入り組んでおりますので、ご案内の為に私もご一緒させていただきますね」 ...ガチャリ

......サァァァッ......

老人「ほう、これは……ちょっとした植物園といった様相ですのう」

店員「えぇ、植物に由来する妖精は多種多様な上に仲間意識が強いので、こうした形での展示にするのが一番なんです」

老人「成る程……それにしても、外から見た時と比べて随分と広く感じますのう」

店員「……実際の所よりも広く感じられるよう、展示の仕方に当店独自の工夫を行なっておりますので、その為かと」

老人「ははあ、なんとも素晴らしいですのう……しかし、肝心の妖精が見当たりませんがの?」

店員「此方の妖精は少し人見知りな所がありますので……ですが好奇心自体は旺盛なので暫くお待ちいただけると……」

......ヒョコッ......ヒョココッ......

老人「! おぉ、これは……」

妖精s「「「「「~~♫~~♫」」」」」 フワァッ

老人「……なんと……成る程、これは正しく妖精の園というに相応しい光景ですのう」

店員「はい……此方をご覧になった方は、皆様同じ様に仰られます……ただ、あまりにもイメージの中の妖精の住処然とした光景といったこともあってなのか」

老人「圧倒される、或いは満足して帰ってしまう……といった所ですかの?」

店員「……別段、ここまでの環境をご家庭でご用意いただく必要は無いのですが……やはり気にされる方もいらっしゃいます」

老人「でしょうな……いやしかし、これだけ華やかな妖精の乱舞する光景を目の当たりにすれば是非も……?」 ピタッ

店員「……? 如何いたしましたか?」

老人「あぁ、いや……あの端に置かれているのはただの苗木なんですかの?」

店員「あれは……いえ、確かに環境を整える上で配置しているただの草木も有りますが、あちらは妖精の宿る木の内の一本となっております」

老人「……あの葉の形は、ナラの木ですかの?」

店員「はい、その通りです……木の種類にお詳しいのですか?」

老人「いやなに、特別詳しいという訳でもありませんが、少しばかり馴染みがありましてのう……はて、あの木の妖精はどちらに?」

店員「そうですね……あの木からあまり離れられないので近くにいる筈ですが、あの子は特に人見知りなので」 キョロキョロ

老人「ほう? 特にという事は妖精にもそれぞれ性格の違いがあるものなのですかの?」

店員「えぇそれはもう、他の生き物と同様に……ダメですね、何処かに隠れてしまっているようです」

老人「ふむ、そうですかの」

店員「申し訳ありません、少々お待ちいただければ以前にこちらで撮影した画像であればお見せできますが」

老人「あぁいや、そこまでしていただかなくて大丈夫ですじゃ……ただ、少しあの木を近くで見させていただいても良いですかの?」

店員「妖精ではなく、木その物をですか? ……分かりました、それでは此方から……私の歩いた所を歩いて下さい」 スッ

老人「おや? しかしそのまま進むと妖精達が飛んでる所を横切る事になりそうですが、大丈夫なんですかの?」

店員「それは勿論、敷石の上を歩くように気をつけては頂きますが……それとも少し迂回して行きましょうか?」

老人「いやなに、妖精達に悪いかと思ったんじゃが、問題ないという事でしたら是非にも」

店員「そうでしたか、それではどうぞ足元にお気を付けて」

妖精s「「「「~~♬~~……?」」」」 フワンッ

老人「おぉ……これは、なんとも」 キョロキョロ

店員「……如何ですか?」

老人「目前を色とりどりの妖精達が舞い踊る様が……先ほど遠巻きに見たのとはまた違った趣で、この歳になってこのような体験ができるとは、いやはや」

店員「……お慶びいただけたのなら何よりです」

老人「ほっほ、店員さんには年甲斐のない姿をお見せしてしまいましたの」

店員「いえ、お気になさらず私は……私はお客様のそういったご様子を見たいが為に働いているようなものですから」 ニコリ

店員「……っと、どうぞ此方からはご自由にご覧ください」

老人「はい、有難うございますじゃ……どれどれ……ふむ、これは小さいながらも中々の枝ぶりですのう」

店員「……そう言えば、よく一目でこの木がナラだとお分かりになりましたね? 日本で一般的なナラとは葉の形が違ったと思うのですが」

店員「……お慶びいただけたのなら何よりです」→×

店員「……お喜びいただけたのなら何よりです」→○

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