ラフィエル「はぁ~」
ガヴリール「どうした、ラフィ?」
ラフィエル「ガヴちゃん…」
…………………………
ガヴリール「なぁーんだ。またマルティエルの話か。」
ラフィエル「なぁーんだ、じゃありませんよ、ガヴちゃん!?」
ラフィエル「執事なのに、私の下着は盗む、入浴中に覗いてくる、トイレに入ってる所を盗撮するんですよ!?」
ガヴリール「毎度の事だろ?」
ラフィエル「そうかもしれませんが、もう正直うんざりなんですよ!! 今度こそ解雇にしましょうか!」
ガヴリール「…だったら、解雇する前にラフィの執事をマルティエルじゃなくて別の人物で想像してみたら?」
ラフィエル「えっ?」
ガヴリール「ほら、マルティエルを解雇した所で後悔する可能性もあるし、それに新しく雇う執事はどんな人物が良いかを決めるにもちょうどいいだろ!」
ラフィエル「まぁ、後悔するは別として確かに新しい執事はどのようなタイプが好ましいかを把握しておくのは大事ですし、その案に乗りましょう」
ガヴリール「じゃあ、まず私のようなめんどくさがり屋の執事だったら………」モワモワ
※回想
ラフィエル「ただいま~」
シーーーーーーーン
ラフィエル「おかしいですね…。ただいま~~」
スタスタ
執事「ふわぁ~、たらいま、お嬢ちゃま」ボサボサ、ポリポリ
ラフィエル「また居眠りでもしてましたか?」
執事「うん。だってお嬢ちゃまが帰ってくるまで暇だもん」
ラフィエル「タメ口になってますよ!? それにお嬢ちゃまって私は子供じゃありませんし、貴方も子供のように「だもん」って語尾も止めなさい」
執事「ふわぁ~、それよりお手紙」
ラフィエル「あ、それはご苦労d」
執事「が来てましたが、面倒なんで全部捨てました」
ラフィエル「何してるんですか、貴方は!? 確かに私は読まないかもしれませんが、たまに良いのもあるのですからまず見せないと駄目じゃないですか!!」
執事「面倒だな……」
ラフィエル「あぁ~……」ガックシ
※終了
ラフィエル「ガヴちゃん、これは駄目ですよ!? 大体、めんどくさがり屋なら執事なんて務まりませんし、向こうだって選びませんよ!?」
ラフィエル「それにめんどくさがり屋の執事なんて聞いた事も見た事もありませんよ!!?」
ガヴリール「やっぱ、無理か」
ラフィエル「無理です。もう少し、真面目で、お願いしますよ? あっ、マルティエルのようなはナシで?」
ガヴリール「分かった。じゃあ、真面目な執事だったら……」モワモワ
ラフィエル「ただいま~」
執事「おかえりなさいませ、お嬢様!」
ラフィエル「お父様、お母様、サラちゃんは?」
執事「ご両親はパーティーに、妹様はご親友のお家に遊びに行かれました」
ラフィエル「そうですか。」
執事「お疲れでしょう。お風呂を沸かしておきました故、どうぞご入浴下さいませ」
ラフィエル「ありがとう」
執事「では、お嬢様ごゆっくり」バタン
ラフィエル「……今度の執事は、マルティエルのような感じは無しですね」
※回想終了
ラフィエル「いいじゃないですか!!」
ガヴリール「あっ、だけど…」
※回想
ラフィエル「あっ、サターニャさぁ~ん♪」
執事「お待ちください、お嬢様」
ラフィエル「貴方は…いつの間に下界にっ!?」
執事「お嬢様の危機を察知しました。お嬢様、あのような汚らわしい悪魔に近付いたり、仲良くしてはいけません……悪影響です!!」
ラフィエル「あ、悪影響!? 大丈夫ですよ、サターニャさんh」
執事「少々手荒ですが、お嬢様に近付けないようにあの悪魔を懲らしておきます」
ラフィエル「あ、お待ちなさい!?」
執事「悪魔ーーー、覚悟おおおぉぉーーーーっ!!」
ラフィエル「サターニャさあああぁぁーーーーん!!?」
※終了
ラフィエル「真面目過ぎます、却下です!?」
ガヴリール「そりゃあ、そうだな」
ラフィエル「それに、もしそのような事になってサターニャを失う事になったら、私は……」
ガヴリール「ラフィ…そこまでサターニャを……」
ラフィエル「玩具が無くなって、導ってあげられなくなり、下界での楽しみが減って退屈になるではありませんか!!?」
ガヴリール「あっ……やっぱそっちかぁ。」
ガヴリール「じゃあ、大雑把に想像していくぞ……」
※オネエ系の執事の場合
ラフィエル「ただいま~」
執事「お嬢様~~、おかえり~ん♪」クネクネ
※終了
ラフィエル「なんでオネエ系なんですか!? しかも気持ち悪いですよ!!」ゾゾッ
※大人のお姉さんのような執事の場合
ラフィエル「ただいま~」
執事「お・じ・ょ・う・さ・まぁ~、お・か・え・り・な・さ・い・ま・せぇ~♡」
※終了
ラフィエル「そういう執事、見た事も聞いた事もありませんが…。しかも色っぽいとはいえ、言い方も一文字一文字区切り過ぎて、イライラしますよ…。」
※おじいさんの執事の場合
ラフィエル「ただいま~」
執事「おかえりなさいませ~、お嬢様」
ラフィエル「爺や、いつもお出迎えありがとう」
執事「いいえ。あっ、イタタ…!?」
ラフィエル「どうしましたか?」
執事「いえ、何でもありません。ただ、最近腰の方が…」
ラフィエル「それはいけませんね。どうか、お大事に」
※終了
ラフィエル「う~ん、悪くはないのですが、逆に気を遣うのもどうかと…。」
※若くてカッコいい執事の場合
ラフィエル「ただいま~」
執事「お嬢様、おかえりなさいませ」ビシッ
ラフィエル「今日は変わった事はありませんでしたか?」
執事「特に無しでございます。ただ…」
ラフィエル「ただ、なんですか?」
執事「今日もラフィエルお嬢様はお美しい。」アゴ、クイッ
ラフィエル「っ!?」
執事「ですから、今から私と楽しい事でも、しませんか?」フッ
※終了
ラフィエル「なんですかこれ…どこの少女漫画ですか!!? 執事とお嬢様のイケない関係みたいになって、方向性が違くなってますよ!?」
ガヴリール「どの執事のタイプも駄目か…」
ラフィエル「というか、ガヴちゃん、大雑把過ぎるのでは?」
ガヴリール「で、結局の所、一通り想像して結論は?」
ラフィエル「そうですね……。ひとまず保留とし、今はまだマルティエルのままという事にしましょう」
ガヴリール「変態でもいいのか、本当に?」
ラフィエル「うんざりですが、もう少し様子を見ましょう…。」
~天界~
マルティエル「千里眼でお嬢様の様子を窺っていたら、そこで私の話。そして、私は解雇されると思い、少しヒヤヒヤしましたが…」
マルティエル「どうやら、心配する必要はないようですね。お嬢様が私の件を保留にして頂き、正直感謝でいっぱいです」
マルティエル「ふふふ、お嬢様はやはりお優しい。私は、これからもお嬢様の傍にいられるなんてありがたき幸せです///」ゾクゾク
~下界~
ラフィエル「っ!?」ゾクッ
ガヴリール「どうした?」
ラフィエル「いえ、なんでもありません。」
ガヴリール「?」
ラフィエル(なんでしょう……ちょっとだけ変な視線を感じたような……。)
おしまい
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