ゼロツー「部屋替え?」 (28)

イチゴ「そうよ。いつまでも一人部屋ってのもね」

ゼロツー「んー、ボクは気にしないよ?」

ミク「えー? 誰かと一緒の方が、楽しいよー?」

ゼロツー「そうかなぁ」

ココロ「夜、眠くなるまでお喋りしたりとか!」

ゼロツー「あっ! それはかなり魅力的かも!」


イクノ「……」

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イチゴ「それに、誰かと相部屋だったらアンタも悪さしないでしょ」

ゼロツー「悪さって?」

ミク「ゼロツー……アンタ、自覚なかったの?」

ゼロツー「何が?」

ココロ「へっ、部屋にヒロくんを……男子を入れたり、とか」

ゼロツー「それの何が問題なの?」


イクノ「大問題よ」

ゼロツー「んー、どうして?」

イクノ「ねえ、どうして男子と女子で部屋が別れてると思う?」

ゼロツー「それは……決まりだから、かな」

イクノ「ねえ、決まりは守るべきだって、言ったわよね?」

ゼロツー「……うん、そうだね」


ゼロツー「まあ、そういう事なら、仕方ないかな」

ゼロツー「良いよ、部屋替えしよう!」


イチゴ・ミク・ココロ「うんっ!」

イクノ「……」ニヤリ

ゼロツー「ねえねえ! それじゃ、誰と誰が一緒になる?」

ミク「アンタ、そうと決めたら急に乗り気になったわね」

ゼロツー「だってさ、何だって楽しんだほうが得でしょ?」ニコッ

ココロ「ふふっ、確かにそうだね」

ゼロツー「でしょー♪ それでそれで、どうしよっか?」

イチゴ「ゼロツーが悪さしないよう見張るんだから……わt」


イクノ「待って。この組み合わせは、慎重に決めましょう」


イチゴ「……イクノ?」

イクノ「何?」

イチゴ「う……ううん、何でも無い」

イクノ「まず、ゼロツーに相部屋の楽しさを知ってもらう必要があると思うの」

ゼロツー「相部屋の楽しさ、かぁ」

イクノ「だから、最初にゼロツーの意見を聞いてみるべきじゃない?」

ゼロツー「ボクの意見……?」

イクノ「そう。ねえ、ゼロツーは、誰と相部屋なら楽しめると思う?」

ゼロツー「そうだなぁ……」


ゼロツー「……ミク! ミクなら、楽しめると思う!」


ミク「えっ? み、ミク?」

ゼロツー「うんっ!」

イクノ「……」ニヤリ

ゼロツー「ボク、女子で一番仲良いのはミクだと思ってるんだよね」

ミク「そ、そうなの? へ……へぇ、そう思ってたんだ」

ゼロツー「うん! だって、ミクって可愛いし」

ミク「ちょっ、ちょっとゼロツー!?///」

ゼロツー「こういう所とか」ニンマリ

ミク「んもー!/// ゼロツー、ミクをからかって楽しい!?///」

ゼロツー「へへへ、凄く楽しい♪」


イチゴ「……確かに、二人って仲良いよね」

ココロ「うん! 相性バッチリって感じだよね!」


イクノ「……」ニヤリ

イチゴ「それじゃあ……二人と三人になったし、これd」


イクノ「待って。ゼロツーとミクだけじゃ、ちょっと不安」


ゼロツー「ボク達だけじゃ……」

ミク「……不安?」

イクノ「二人だけだと、ずっとお喋りしてそう」

ゼロツー・ミク「……あー」


イクノ「だから……ゼロツーとミク」

イクノ「そして、もう一人注意出来る人が居たほうが、バランスが良いと思う」

イクノ「……違う?」


女子達「……なるほど」

イクノ「フフ……」ニヤリ

イチゴ「注意出来る人、か」

ゼロツー「えー? でもボク、えらそうにされるの嫌なんだけどなぁー」

イチゴ「あのね、私の方を見ながら言わないでくれる?」


イクノ「つまり……注意されるのは嫌、ってことね」ニヤァ


ゼロツー「そうだね」

イクノ「なら、優しく言われるのは?」

ゼロツー「あっ! それならちゃんと言うこと聞くと思うよ! 多分!」

ミク「それでも多分なのね……」


イクノ「フフフ……」ニタァッ

イチゴ「優しく言えるのは……」

ココロ「えっ? 私?」

ゼロツー「うん! ココロの言うことなら、聞かなきゃって気になるかも!」

ココロ「そ、そう? 自分じゃ、よくわからないんだけど……」

ミク「困らせるのが悪いなー、って気になるのよね」

ココロ「私……別に、そんなに困った事無いけどなぁ」

ゼロツー・ミク「ほら、優しい」

ココロ「もっ、もう!/// 二人共、からかわないで~!///」


イチゴ「……確かに、女子の中で一番優しいのって、ココロだよね」


イクノ「待って。それは違うよ、イチゴ」


女子達「……えっ?」

イクノ「一番優しいのは、イチゴだよ」

イチゴ「ちょっ、ちょっとイクノ? 何言って……」


イクノ「優しさっていうのは、常に甘やかす事じゃないの」

イクノ「時に、厳しく言うのが、本当の優しさ」

イクノ「だから、一番優しいのはイチゴだから」


イチゴ「あ……ありがと」

ゼロツー「なるほど……確かに、言われてみればそう思えてきた」

ミク「ま、まあ……リーダーだし、厳しい事も言うわよね」

ココロ「私……改めて、イチゴちゃんの事尊敬しちゃった」


イクノ「……と、その話は置いておいて」

イクノ「ココロが適任だと、私は思うな」


女子達「置いておくの!?」

ゼロツー「今の話の流れだと、ボク、ミク、イチゴの三人じゃないの!?」

ミク「ミクも、完全にそういう流れだと思ったよ! ココロは!?」

ココロ「わ、私もそう思った……イチゴちゃんは?」

イチゴ「私だって同じだよ! ねえ、イクノ……何を考えてるの?」


イクノ「…………」

イクノ「……ふへっ」ニヘラッ


女子達「その笑い方、何!?」


イクノ「……何も考えてないよ?」

イクノ「強いて挙げるなら、今後の事くらい」


女子達「……!?」

イクノ「とりあえず、話を戻そう?」

イクノ「えっと……イチゴの魅力についてだったよね?」

イチゴ「違うから!」

イクノ「待って。イチゴ、話を聞いて」

イチゴ「イクノ? ねえ、イクノ?」

イクノ「……えっ? 何?」


女子達「……」ジッ


イクノ「……」

イクノ「だから、部屋割りはゼロツー、ミク、ココロが良いと思う」

イクノ「ココロは優しいし……その、優しいし、優しいから」


女子達「雑!」

ココロ「イクノちゃん!?」

イクノ「何?」

ココロ「あのね、その褒められ方は、なんか……なんかなんかだよ!?」

イクノ「そう……だね。確かに、その通りだった、ごめん」

ココロ「私って……優しい以外に、何も無いのかな!?」

イクノ「そんな事無い……よ?」


イクノ「その……あれ」

イクノ「いつもつけてる、その髪のが……うん、優しい感じがする」


ココロ「せめて! せめて、装飾品以外で!」

ゼロツー「なんか……問題が発覚してない?」

ミク「うん……ミク、ちょっとまずい気がしてきた」

イチゴ「あの二人って、仲悪かったっけ……?」


ココロ「イクノちゃんは、私のことどう思ってるの!?」

イクノ「気持ちわ」

ココロ「……」

イクノ「……えっと……髪がモジャモジャしてる」

ココロ「それだけ!? しかも、何か言いかけたよね!?」

イクノ「……チッ」

ココロ「舌打ち!?」


ゼロツー・ミク・イチゴ「……」

  ・  ・  ・

イチゴ「……とりあえず、ココロには部屋に戻って貰ったけど」

ゼロツー・ミク「……」

女子達「……」ジッ


イクノ「……ごめん、つい」


女子達「……つい」


イクノ「とりあえず、部屋替えの話に戻りましょう」

イクノ「後ろを向いてちゃ、明日は来ないから」


女子達「……」

イチゴ「さっきの流れで……うん、なんとなくわかった」

ゼロツー「ココロとイクノは……別の部屋が良いかもね」

ミク「うん……それが、一番平和な気がする」


イクノ「!」

イクノ「そうそう! つまり!?」フンス!


ゼロツー「今は、ココロのフォローが必要だよね」

ミク「そうだね。何人かで、なぐさめてあげなきゃ」

イチゴ「私もそう思う。一人じゃ、ちょっと厳しいだろうから」


イクノ「!!」

イクノ「うんうん! つまり!?」フンスー!


イクノ「部屋割りは、どうなる!?」

  ・  ・  ・

ココロ「ねえ……私って、優しいだけしか取り柄がないかな?」

ゼロツー「そんな事無いよ、ココロ」

ミク「うん! ココロは、い~っぱい良い所あるから!」

ココロ「……本当に、そう思う?」

ゼロツー・ミク「うんっ!」

ココロ「……えへへ、ありがとう、二人共」ニコッ


ゼロツー「――と、言うことでぇ……味も見てみようかなぁ」ニンマリ

ココロ「ふえっ!?」

ミク「あのねぇ……ま、スキンシップだと思って諦めたら?」

ゼロツー「んっふっふ! そういう事♪」ニンマリ

ココロ「そっ、そんなぁ~!?」


イチゴ「こーらっ! ココロが困ってるでしょ!」

イチゴ「それに、夜はあんまり騒がない!」


女子達「……はーい」

  ・  ・  ・

イクノ「……」

イクノ「……何故?」

イクノ「……」

イクノ「……私とゼロツーが、交代しただけ?」

イクノ「……」

イクノ「……でも、ゼロツーのベッド……」スンスン

イクノ「……」


イクノ「……」スンスンクンカクンカスーッハーッスーッハーッ!

ごろごろごろごろっ……!


ヒロ「……――い、イクノ……!?」


イクノ「!?」

ヒロ「な、何してるんだ……?」


イクノ「待って。誤解しないで」


ヒロ「ここはゼロツーの部屋……だよ、ね?」


イクノ「ちょっと、部屋替えをしたの」


ヒロ「そ……そうなんだ」

ヒロ「ノックをしても返事が無いから……その……なんか、ごめん」


イクノ「ねえ、勘違いはやめて」


ヒロ「う、うん……えっと……」

ヒロ「おっ、俺! 自分の部屋に戻るね!?」


イクノ「聞いて」


ヒロ「……はい」

ヒロ「でも……聞くって……何を?」


イクノ「ゼロツーは、良い匂いがするでしょ?」

イクノ「それに、綺麗だし……オデコ当てられた時、ドキッとした」


ヒロ「あ、はい」


イクノ「だから、ちょっと黄血球がアレしただけ」

イクノ「スタンピード・モードしちゃっただけなの」

イクノ「ゼロツーのパートナーなら、わかるでしょ?」


ヒロ「……お、俺! 部屋に戻るから! 全部忘れるから!」


イクノ「だから、今のは私のせいじゃないのよ」

イクノ「部屋替えはしたけど――」


イクノ「鞍替えはしてない」




おわり

こんなくだらないもん最後まで読んでくれてありがとう
HTML化依頼出しときます

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