ありす「今回も魔法少女で頑張ります」 (48)




『第3話 キュートでカワイイ、タチバナです』





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――東京都、千代田区、秋葉原(電気街)

魔物「ぴにゃっ!!」

ゆっこ「上に飛びましたよ、クールタチバナ!」

ありす「逃がしませんよ、ストロベリーキャプチャー!」

モワワワワワ……

魔物「ぴっ!?」ギシッ!


「うおおおおお! 空中に飛んだブサイクが縛られた!」


ゆっこ「今です!」

ありす「はい、ストロベリーフレグランス!」ジャキンッ!

ギュオオオオオオオッ!!

魔物「ぴにゃあああああ……」シュウウウウウ……

パアアアアアッ!

ジャラッ……

ありす「いちごの甘さで、浄化完了です」



「おおっ、ブサイクが消えていくぞ!」

「魔法少女だ! 魔法少女がやったんだ!」

「クールタチバナ! 最高! カワイイ!!」



ゆっこ「よし、スタージュエルは回収しました、撤収しますよ!」

ありす「わかりました。ゆっこさん、野次馬たちに催眠術とかを掛けておいてください」タタタタタタッ!

ゆっこ「了解です! サイキック催眠術!」ムムムムーン!!

ドサドサドサッ!

「……」スヤスヤ

文香「……」スヤスヤ

ゆっこ「あ、しまった。流れ弾が文香さんに……」

ありす「ちょっ、こんなところで文香さんを寝かせたままだと悪漢に襲われるじゃないですか……連れて行きませんと……」

ゆっこ「空飛べればいいんですけどねぇ」

ありす「うぐっ……もう、ユッコさんも手伝って、ほら……」

ゆっこ「はーい。それにしても、今回も結界が張られてなかった……うーん……」フワフワ



……
…………

――数日後、事務所

『いやー、それにしても物騒ですねぇ、あの謎の生物』

『ええ、都内での被害も増えてきていますし、あの化け物は一体どこから出てきているんでしょうかねえ?』

『そういえば、どこから出てきているかといえば、あの魔法少女!』

『そうそう! あの魔法少女、いやあ、まさか現代に魔法少女なんて!』


ありす「……」ピッ!

ゆっこ「あっ、チャンネルが」

ありす「あの姿でいる自分のことを報道されるのは、なんだか恥ずかしいので」ピッ、ピッ!

『さて、次の鉄骨渡りのチャレンジャーは……』

文香「新聞でも……クールタチバナの活躍が……写真と共に、掲載されていますね……」

ゆっこ「『怪物を倒す魔法少女! 子供のコスプレイヤーか!?』魔物なのか怪物なのか化け物なのか好き放題書かれてますね」フワフワ

ありす「何でも一緒です。まったく、どうせなら仕事で記事にされたいんですけど」

文香「……」チョキチョキチョキ

ゆっこ「何やってるんですか?」

文香「いえ、記事をスクラップしようかと……」


ガチャッ!


ゆっこ「むっ!? サイキックテレポート!」シュンッ!

P「ただいまー」

ありす「お疲れ様です」

P「打ち合わせも終わって、日程も……ん、何見てるんだ?」

文香「クールタチバナの……記事です」チョキチョキ

P「おお、その子って俺と文香を助けてくれたあの?」

ありす「え、Pさん覚えてるんですか?」

P「顔は良く見えなかったけど、服装やシルエットはな。可愛い子だったなって覚えていたからさ」

ありす「ロリコンですか」

P「おいおい……職業柄仕方ないだろ」

文香「はい……クールタチバナは、とても可愛らしく……」ペタペタ

P「平時で何もなかったら声掛けてたかもな。アイドルとか、見た目的にもやれそうだし」

ありす(そりゃ本職アイドルなんですから)

ありす「まったくそんな……可愛い可愛いって、どちらかと言えばクールじゃないですか……」

P「いや可愛いほうだと思うけど」

文香「可愛い」

ありす「むう……納得できませんね」

P「何でそんなクールタチバナが可愛いかどうかを気にしているんだ?」

ありす「えっ!? あ、いえ、別に……何となく、です」

P「ふうん……ま、お喋りはおしまいだ。次の仕事の話をするぞ」


……
…………

――数日後、神奈川県、横浜、サウザンドリバーランド

ありす「テーマパークのレポーター……かぁ」

ゆっこ「ん、嫌なんですか?」

ありす「いえ、嫌というわけじゃありませんが、少し子供っぽいかなと思いまして」

ゆっこ「まあまあ、今日は下見ですし、子供らしく遊びましょうよ」

文香「……」キョロキョロ

ありす「ん、どうしたんですか文香さん」

文香「いえ……その、遊園地には……はじめて、来たので……」

ゆっこ「あらー、一緒に行くお友達がいなかったんですね」

ありす「私も、あまり来たことはありませんが――」



幸子「フフーン! カワイイボクと一緒に仕事できるなんて、あなたはラッキーな人ですね!」



ありす「なんですかあなた。突然変なことを喚いて」

美穂「ご、ゴメンね? 幸子ちゃん、いつもこんな感じだから……」

幸子「なんですかって、せっかくの遊園地、お仕事とはいえボクたちも楽しまないと良いレポートにならないじゃないですか?」

幸子「カワイイボクと仕事が出来て、テーマパークで遊べる。これはホントにラッキーなことですよ」

ありす「仕事ですが」

美穂「今日は下見で、機材の設置とかも事前に確認するってお話だから、お仕事半分、お遊び半分ってトコかな?」

ありす「まあ、別にいいですけど」

ゆっこ『あの人たちが、他所の事務所のアイドルですか?』

ありす『はい、輿水幸子さんと小日向美穂さんです。別事務所と合同のお仕事ですけど、時間の都合がついたので下見も一緒にって』

ゆっこ『せっかく遊べるところに来たのに、お仕事なんて大変ですねぇ』

ありす『そういえば、ユッコさんは隠れなくていいんですか? 普段は事務所にいるとき、Pさんが来たら隠れてますよね?』

ゆっこ『ああそれ、何となくです。ありすちゃんみたいに魔法少女の素質がないと、そもそもユッコの姿は見えませんからね』

ゆっこ『会話もこうして念話でしておけばいいですし、それにユッコも行ってみたかったんですよねー』

ありす『仕事の邪魔はしないでくださいね』



P「おーい!」タッタッタッタッ

幸子「むっ、貴方達の事務所のプロデューサーさんが戻ってきましたね」

P「4人で待ってたのか。とりあえず機材の持ち込み準備も終わったから移動しようか」

美穂「今日はお世話になります」

P「よろしく。そっちの事務所の彼も、別件で同行できないのは仕方ないからね」

ありす「幸子さんたちの事務所のプロデューサーさんとはお知り合いなんですか?」

P「現場でよく顔を合わせることもあったしな。こういうときはお互いに融通利かせておかないと」


……
…………

――数十分後

「後ろ、枠に納めちゃうか?」

「幸子ちゃーん、ちょっとここに立ってもらえる?」

幸子「はーい」


P「ここからカメラ回すので当日のスペースは確保させて頂きますので、後はコースターに取り付けるカメラのほうも……」

「であれ時間的にも一旦は貸し切りにしておいたほうがいいかもしれませんね」

「他の客もいないと絵的に寂しいし、エキストラ入れるか、お客さんにも入ってもらったほうがいいんじゃないですか?」



ありす「敷地内はシーサイドブロック、スペースアドベンチャーブロック、ミステリーブロック、ジュラシックワールドブロック、ファンタジーブロックの5か所があって、中央には他ブロックを行き来するためのガーデンブロックがあるみたいですね」

美穂「遊園地が一緒になってるから、どこでも遊べそうだね。ロケハン終わったらどこか行ってみたいなぁ」

P「ここの撮影場所はオッケーと……後は構成と……」

文香「あの……プロデューサーさん……」

P「ん、どうした?」

文香「今回は……ロケハンということですが……普段から、私たちも参加するような、ものなのでしょうか……?」

P「普通はこの時点だとないかな。ただ、こういう遊園地とか、後は技術系の体験とか、本番一発だとちょっと難しいような仕事だと、どこかのタイミングで事前確認っていうのはやるから」

P「今回は撮影までの日程が詰まってるから、ロケハンに同行って形で来させてもらったって感じだよ」

文香「なるほど……」


「幸子ちゃん、もうちょっと噴水のほうに寄れる?」

幸子「もう少し下がりますか? どうです? カワイイボクと美しい噴水の組み合わせは絵に――」

ブシャアアアアアアッ!!

幸子「ブボボボボボボボッ!?」ゴボボボボボッ!

美穂「さ、幸子ちゃん!?」

ありす「そこの噴水、決まったタイミングで噴き出す水の量や位置が変わるみたいですね。地面から噴出するから気を付けてと、そこの看板にも書いてます」

「だ、大丈夫かい……」

幸子「フ……フフーン……水に濡れるボクも可愛いので、ご心配なく」

ありす「いえ、それは別に可愛くもなんとも……」

P「ははは……とりあえず着替えようか」

幸子「こんなこともあろうかと着替えは持ってきていますので少々お待ちを」


……
…………

――数時間後

P「よーし、ロケハンも終わって、少し遊んだし、今日はそろそろ引き上げるか」

幸子「いやぁ、楽しかったですね」

ありす「テーマパークですから当然です」

美穂「予習もできたから、本番のレポートも上手く出来るといいなぁ」

幸子「大丈夫ですよ! ボクの可愛さがあれば、何だって魅力的に見えてしまいますから!」

美穂「あ、ははは……幸子ちゃんは、大丈夫そうだよね……」

文香「……」

美穂「どうしたの、文香ちゃん?」

文香「いえ……今日は、乗りませんでしたが……本番で、アレに乗るのは……」

美穂「?」

P「遊園地だし、本番は楽しく収録できるようにな」

ありす「大丈夫です。任せてください」

……
…………

――夜、橘宅(ありすの部屋)

ガチャッ!

ゆっこ「ふぃー、気持ちよかった。お風呂はなんとかのなんとやらって言いますからねぇ」フワフワ

ありす「……」スッ、スッ

ゆっこ「んあ、タブレットで何調べてるんですか?」

ありす「今日行ったサウザンドリバーランドのことです」

ゆっこ「熱心ですねえ。今日行ったばかりなんですし、また明日でもいいじゃないですか」

ありす「レポーターの仕事で私が起用されたということは、テレビを見る視聴者にしっかりとした説明や感想を伝えることです」

ありす「リアクション担当は……まあ、幸子さんや美穂さんだと思いますし、適材適所です。台本は渡されますけど、自分でも調べておきませんと」

ゆっこ「さいですか……ふわぁ、それじゃゆっこは先に寝ますね」

ありす「はい。おやすみなさい」

ゆっこ「そんなことは気にしないで、楽しむときは楽しむのが一番だと思うんですけどねぇ」

ありす「仕事ですから」

……
…………

――数日後、本番当日、サウザンドリバーランド

美穂「今日来たサウザンドリバーランド、今月14日にオープンしたばかりの新しいテーマパークなのですっごく楽しみですっ!」

幸子「カワイイボクたちがお茶の間のみなさんに魅力を伝えることで、遊園地の収益アップ間違いなしですね!」

ありす「お金に絡む話はやめましょう。しっかりとレポートをして、今日は私たちも楽しみましょう」

文香「まず……最初は、ここガーデンブロックの施設について……順番に、見ていきましょう……」


「はいカットー!」

「それじゃパレード広場に移動しまーす!」


P「おつかれさん」

文香「終わった……」

ありす「最初はこんなものでしょう。撮り直しもなくてよかったです」

P「幸子ちゃん、最初からいきなり台本すっ飛ばしてきたな……次に話すのがありすでよかったけど」

幸子「小粋なジョークをカワイイボクがするからこそ、お茶の間のみなさんに笑顔を届けることが出来ますからね」

P「まあ、ありすや文香が淡々と収益アップなんて言い始めると絶妙な空気になりそうだし、アリっちゃアリか……」

ありす「私が言っても同じですよ」

P「うーん……難しいな」

ありす「そんなことは……」


「あ、美穂ちゃん、ちょっと幸子ちゃんとそこに立ってもらえる? 誌面用の1枚撮るから」

美穂「はーい、幸子ちゃんっ」

幸子「はいはいただいま。ここですか?」タタタタッ

「そうそう、はい撮るよー」

美穂「ピース♪」

幸子「フフーン!」

パシャンッ!

「オッケー、可愛いよ!」

美穂「ありがとうございますっ」

幸子「当然じゃないですか。ボクがシャッターに収まるなら、ゴミ屋敷にいてもカワイイ絵になりますからね」

「よっし、それじゃ移動しようか」


ありす「……」


……
…………



文香「シーサイドブロックでは、17世紀から18世紀初頭のカリブ海をモチーフにしたアトラクションが……また、歴史を読み解く為の資料館が置かれています」

ありす「ブロック内は港町をイメージにデザインされているようです。また、後ろに見える海賊船のオブジェクトは目玉のアトラクションとなっており……」



幸子「お2人は説明が上手ですねぇ」

美穂「レストランも酒場をイメージしてるって、パンフレットにも書いてるね」

P「ふーむ……」

幸子「む、どうしたんですか? 貴方、ご自分のアイドルのお仕事の様子で気になることでもあるんですか?」

P「いや、イメージしていた通りに出来てるかな。うん」

幸子「ふうん……」


「はいカット! ここで一度切っておこうか!」


ありす「わかりました」

文香「ふぅ……」


……
…………


美穂「ファンタジーブロックの中には、決まった時間にブロックの中を移動してくれる馬車があるみたいですね!」

幸子「あぁっ! いました、アレですよアレ! あー……実際の馬が引いてるわけじゃないんですね」

美穂「ほ、本物のお馬さんだと危ないから……かな? でも、馬車を引いてるのはロボットのお馬さんみたい」

幸子「すーみーまーせーん! カワイイボクからのインタビューがありますけどー!」タタタタッ!


ありす「この流れ台本にありましたか?」

文香「いえ……なかったような……」ペラッ、ペラッ


美穂「わぁ、お馬さんのロボットも可愛いですねっ。あのー……クマさんが引く馬車はないんですか?」

「いやあ、クマさんはないかな……」

幸子「ロボットなら突然蹴られる心配はないですよね? ないですよね?」



「もうちょっとカメラ回しときます?」

「いいタイミングまではこのままやっとくか」

P「ふーむ……可愛いな」

ありす「……」


……
…………

ありす「次はアトラクションの撮影ですか」

文香「……」ガクガクブルブル

美穂「スペースアドベンチャーブロックにあるのはジェットコースターと、宇宙船と……」

幸子「うーん、そろそろリアクションが試される頃ですね」

ありす「さすがにここでは可愛くはできませんか?」

幸子「そんなことありませんよ! どこにいてもボクはカワイイですからね。何をやってもそれだけは変わりません」

ありす「ジェットコースターで可愛いって……」

幸子「カワイイボクなら、どんな収録も可愛く魅力のある内容になりますからね!」

文香「ジェットコースター……乗るのは……乗らなければ、ならないのですか……」ガクガクブルブル

美穂「だ、大丈夫っ! 私もちょっと、怖いけど……」

ありす「最新の施設、ジェットコースター……嫌な予感がしますね」


「コースターのカメラの設置終わりましたー!」

P「それじゃみんな、仕事だけど楽しんでこいよ」

……
…………


ゴオオオオオオオオオオオッ!!!!!!

幸子「ひぎいいいいいいいいいいいっ!!!!!」

美穂「きゃあああああああああっ!」

文香「」(白目)

ありす「文香さん、ジェットコースターなんですから気絶してないで反応してください! 撮り直しになりますよ! 文香さん!」




P「ヒドイ絵だな……」(モニターで確認中)

「凄まじい顔で絶叫しているのと、可愛く叫んでるのと、白目剥いてるのと、隣を見て焦ってるメンバーか……」

P「まあ一周周って、これはこれでいいか……面白いし」

「一番手前が芸人過ぎるな……」

P「ていうかカメラ回ってるの忘れてないだろうな……」


……
…………

――午後、サウザンドリバーランド


「13時30分まで休憩でーす!」


ありす「はぁ……半分終わりましたね」

文香「」(白目)

ありす「文香さん、もうジェットコースターは終わったんですから、正気に戻ってください」

P「お疲れ様。ガーデンブロックのレストランで使えるチケットがあるみたいだから、ちょっともらってくるよ」

ありす「わかりました」


「幸子ちゃん、さっきの馬車のカット、いい顔してたよ」

幸子「当然ですよ。カワイイボクの顔であれば、どんなカットでもカワイイものに……」

「後でアトラクションの撮影するときは、リアクションのほうも期待してるからね」

幸子「任せてください!」

美穂「それ、可愛いっていうより面白いのを期待されてるんじゃ……」

ありす「……」

ゆっこ「何見てるんですか?」フワフワ

ありす「ああいえ、ちょっとあの2人を……って、いままでどこに行ってたんですか?」

ゆっこ「いやあ、ユッコは仕事じゃないので色々遊びまわってました。で、何見てるんですか?」

ありす「はい、少し考えていて……今日の撮影で、自分に足りないものがまだまだあるな、と思いまして」

ゆっこ「自分に足りないもの、ですか?」

ありす「はい。いまの私に、アイドルとして足りない何か……幸子さんと、美穂さんを見ていると、思うところがあって……」

ゆっこ「芸人魂ですか?」

ありす「いえ、それは違いますね」

ゆっこ「それじゃ、身長とか?」

ありす「ぶっ飛ばしますよ」

ゆっこ「あいや、すみません」

ありす「お2人が撮影しているときは、スタッフのみなさん、Pさんも可愛いと褒めているのをよく見ていて」

ありす「私や文香さんの撮影も、別に褒められていないというわけではありませんが、こう……なんというか……」

ゆっこ「そうですか? 私は、ありすちゃんも可愛いと思いますけど」

ありす「でも、この撮影の間は1度も可愛いとは言われてなくて……別に、言ってほしいというわけではありませんが」

ゆっこ「はいはい」

美穂「ありすちゃーん、文香さーん、チケット配られたから移動しましょうー」

P「2人の分も貰ってるから、ご飯にしようか」

ありす「あ、はい。文香さん、ほら、行きますよ」

文香「」(白目)

P「文香、大丈夫か?」タッタッタッ

ゆっこ(おっと)シュッ!

ありす「ジェットコースターにやられたみたいですね。まあ、大丈夫です」

P「それならいいか……午後の撮影もしっかりやらないとな」

ありす「……」

P「ご飯も食べて……ん、どうした、ありす?」

ありす「……いえ、少し気になって」

P「なんだ? 撮影で気になることがあるなら、早いうちに行ってくれたほうが助かるぞ」

ありす「……ぃ」

P「ん?」

ありす「か……わ、可愛い、く、と、撮れているのかなと、私たちが」

P「可愛い? ああ、可愛く撮れてると思うぞ」

ありす「本当ですか?」

P「ああ」


ありす「……スタッフのみなさんは、幸子さんや美穂さんばかりを可愛いって褒めていると思います。少なくとも、私と文香さんは今日1日、まだ言われてませんが」

ありす「幸子さんや美穂さんみたいに撮影してもらえば、可愛いと言われるのかな、と」

P「うーん……それじゃあ聞くけど、例えばありすが幸子ちゃんと同じような振る舞いをしたとして、可愛いって言ってもらえると思うか?」

ありす「私が、幸子さんと同じ……」


ありす『フフーン!』


ありす「ないですね、間違いなく」

P「まあ、そういうことだよ」

ありす「それじゃあ、私は可愛くないってことですか?」

P「そんなことはないぞ。そもそも、アイドルなんだから十分可愛いだろう?」

ありす「……納得できません」


P「そうか……それじゃあ、そうだな、みんな可愛いポイントが違うって言えばいいかな。幸子ちゃんは多分、自分でそこに気づいているんじゃないかな」

P「絵的な話をすると、幸子ちゃんは体当たりで色んなことに挑戦したりオチを作ったりする姿が可愛いって感じで、美穂ちゃんはもうそんな話以前に雰囲気が可愛いって言えばいいかな。ここら辺は個性というか、才能というか」

P「今回2人が起用されたのは場所がテーマパークってこともあるし、個人の見た目で分かる可愛さが求められているって部分もある」

P「と、ここまで話して……じゃあ俺が、ありすにこの仕事をやらせたのはどうしてだと思う?」

ありす「……分かりません。可愛さを求めているなら、私や文香さん以外のアイドルでいいような気がします。施設の説明役として呼ばれたわけではないんですか?」

P「それもあるけど、さっきも話した可愛いポイントだ。ありすには別の可愛さが求められているってこと。極端な話、幸子ちゃんが4人いたら可愛さを通り越してやかましい画面になりそうだろう?」

ありす「それには同意します」

P「ここら辺は自覚する前に教えてしまうと上手くいかなさそうだし……まあ、今回は普段通りに仕事をしてみてくれよ。多分、変なリテイクは起きないだろうから」

ありす「はぁ……?」

P「さてと、それじゃご飯だご飯。午後も頑張らないとな」

……
…………

――サウザンドリバーランド(ガーデンブロック)

文香「こういった場所の……レストランの食事は……しっかりとしたものなんですね……」モグモグ

幸子「そりゃそうですよ! 遊びにきたお客さんを舌でも満足させなきゃダメですからね。雰囲気作りからこだわるのが、テーマパークの食事処です」

ありす「個人で来ると、ちょっと高いなって思いますけどね」

ありす『ユッコさん、ユッコさん』

ゆっこ『はーい。それ、美味しいですか?』

ありす『はい。みんなが見てないところで摘まんでもいいですよ』

ゆっこ『もうやってます。で、どうしたんですか?』

ありす『ちょっと聞いていいですか?』

ゆっこ『はい』

ありす『私のことなんですけど、ユッコさんから見た私の印象はどんな感じですか?』

ゆっこ『子供なのに難しい言葉を使いたがる、頭でっかちで、無理やり背伸びをして上手くいってない子供、って感じですね!』

ありす『魔法少女の契約を解除したいんですが』

ゆっこ『嘘ですよ嘘!!』

ありす『具体的過ぎて嘘には聞こえませんね』

ゆっこ『あははは……もしかして、さっきプロデューサーさんと話してたことですか?』

ありす『はい。私にどんな可愛さが求められているのかと思いまして』

ゆっこ『そんなの難しく考えなくてもいいんじゃないですか? 子供は子供らしく、野山を駆け回ってご飯をたくさん食べる。それで十分可愛いですよ』

ありす『子供らしくですか。子供らしいの定義ってなんでしょうかね。私は子供らしくないということでしょうか』

ゆっこ『難しいですねぇ。遊園地で子供らしいといえば……』

美穂「ありすちゃんありすちゃん、ご飯の後のデザートも頼んでいいみたいだよ。何にしよっか?」

ありす「えっ? ええ、そうですね……それじゃあこのいち――」


――キィィィィィンッ!


ありす(この感覚!)ガタッ!

ゆっこ『むむっ!?』

美穂「ありすちゃん?」

ありす「す、すみません、お手洗いに行ってきます」

タタタタタッ!

幸子「おや、走って外に出ていくなんて忙しないですねぇ。まあ、お店のトイレも混んでるみたいですし、外のトイレに行ったほうがいいでしょうけど」

文香「……」

文香「……すみません、ありすちゃんが迷子になるといけませんし、追いかけてきます」ガタッ


……
…………

――サウザンドリバーランド(ファンタジーブロック)

ありす「たぶん、こっちのほうから……」タッタッタッ!

ゆっこ「こう人間が多いと、移動するのも大変ですねぇ」ヒューンッ

ありす「こんな人混みの中で魔物が出たら大変ですよ……結界が張られるといいんですけど……!」


「ちょっと君!」


ありす「えっ?」

「お嬢ちゃん、1人かい? お父さんやお母さんと一緒じゃないのか?」

ありす「え、あ、いえ……」

ゆっこ「ちょっとありすちゃん! 早く行きましょうよ!」

ありす『待ってください、警備の人に捕まってしまって……』

ありす「お手洗いに行ってたところです。父と母はレストランで待ってるので、いま戻ろうと思っていたところです」

「そうかい。それじゃあ迷子にならないようにね」

ありす「はい、ありがとうございます」タッタッタッタッ!


ゆっこ「面倒くさいですねぇ」

ありす「仕方がありません。子供が1人で歩いてるなら……あ、そうだ」

ゆっこ「はい?」


……
…………

――ファンタジーブロック(トイレ内)


ありす「これですよこれ、マジカルクローゼット。この前礼子さんからもらった衣装」

ゆっこ「ああ、セクシーのやつ」

ありす「手に入れた衣装、単品でも使えるんですか?」

ゆっこ「マニュアルに書いてましたけど、ベースの属性衣装を使わなかったら出来るみたいですよ」

ありす「なるほど、それじゃこれを使いましょう。スタージュエルは必要ですか?」

ゆっこ「んーと、マニュアルによると……魔法少女にならないのであれば使わないみたいですね」

ありす「わかりました。それでは」カチッ!

『セクシー!』

パアアアアアアッ!!!!

シュパアアアア……

ゆっこ「うーん……こう、手足が伸びていく様はちょっと見慣れないですね」

ありす「……ふぅ、どうですか?」

ゆっこ「パーティードレスを着た大人のお姉さんって感じですね。年齢は20代後半……30代前半っぽく見えるような」

ありす「大人の姿になれたのなら構いません。早く移動しましょう」

……
…………

――ファンタジーブロック(メルヘンキャッスル前)

ゆっこ「このお城の前に来るまでの間、めちゃくちゃ目立ちましたね」

ありす「まあ、パーティードレスを着てここに来る人なんていないでしょうし」

ゆっこ「おや? あそこにいるのは……」


文香「あ、ありすちゃん……どこ……どこですか……」フラフラ


ゆっこ「息も絶え絶えの文香さんがいますが」

ありす「私を追いかけてきたんですね、文香さん」タタタタッ

文香「は……はい、あの……どちら様でしょうか……」

ゆっこ「ありすちゃんですよ」

文香「えっ……あ、もしかして……その姿は……」

ありす「礼子さんからもらったセクシーの衣装を着て大きくなりました。こっちのほうが警備員に捕まらないと思ったので」


――キィィィィィンッ!


ゆっこ「おっと、お喋りはそこまでですよ。ペンデュラムの反応が強くなっています。このお城からです!」

文香「ファンタジーブロックの目玉のメルヘンキャッスル……今度はここが爆破されてしまうのですね……」

ありす「そうはさせませんよ。ここで何かあったら今日の撮影が全部無駄になります!」

ゆっこ「魔力が強くなってきます……来ますよ!」

パアアアアアッ!!

ありす「空に魔法陣……!」


美穂「ありすちゃーん、文香さーん!」

幸子「どこですかー! 携帯電話もお店に置きっぱなしで出ていかないでくださいよー!」

美穂「どこにいったんだろう……あ、文香さん!」



ありす「ええっ!?」

文香「お2人が……!」

ゆっこ「いやいや、もう来ますよ!」


魔物「ぴにゃあああああああっ!!」ズドォォォォンッ!!!!


幸子「のわああああああっ!?」

美穂「きゃっ!?」

幸子「あ、あれって……最近たまにニュースで見かけるブサイクなやつ……」

魔物「ぴにゃあああ……」

パアアアアアアッ!!

ゆっこ「おっ、今回は結界が張られますね。これなら少しは安心ですけど……」

ズズズズズズ……

幸子「おや? 周りの人たちが動かなくなりましたね? 時間停止か何かのドッキリですか?」

文香「お、お2人共……どうして……」

美穂「文香さんもありすちゃんも中々戻ってこないから探しに来てて……ありすちゃんは?」

文香「あ、ありすちゃんは……」チラッ

文香(偶然ですが、今回のありすちゃんは……大人の姿に変わっているので……気づかない、はず……)


ありす「私の近くにいたから幸子さんと美穂さんまで……ユッコさん!」

ゆっこ「はい! スタージュエルです!」ビュッ!


ありす「いきます、マジカルチェーンジ!!」

パアアアアアアッ!!!!

シュパアアアア……

幸子「あ、あれはもしや!?」

美穂「この前テレビで見た……」

文香「報道されるようになり……よく知られるようになりましたね……」

パアアアアア……

ありす「クールにいきます! マジデ・クール・マジカ・タチバナ!」

ゆっこ(ダサい)

文香(ダサい)

幸子「思ったよりダサいですね」

美穂「うーん……」

ありす「がくっ……外野も、変な評価をしないでください!」

文香「ク、クールタチバナ……ですね。ま、魔法少女が……本当にいたなんてー」

ゆっこ「棒読みが過ぎませんかねそれは」

幸子「ニュースの報道もやらせかと思ってましたよ」

ありす「3人は離れてください。魔物はお城の上……魔法の杖よ!」ジャキンッ!

ありす「ストロベリーショット!」ボボボボボンッ!

ドガアアアアアンッ!!

魔物「ぴにゃっ!?」

ゆっこ「おお、効いてますよ!」

ありす「練習しましたからね……このまま弱らせて一気に……」

魔物「ぴにゃああああ!!」カッ!

ありす「は?」

ゆっこ「魔法陣から大量のうさぎのぬいぐるみが……クールタチバナ、避けてください! 多分あれ爆弾か何かですよ!」

ありす「え、ちょっと、でも後ろの3人が……シールド!」サッ!

ドガアアアアアアアンッ!!!!

美穂「きゃあああああっ!!」

ありす「くっ……!」

魔物「ぴにゃっ! ぴにゃっ! ぴにゃっ!」ドスンッドスンッ!

ドガアアアアアアアンッ!! ドガアアアアアアアンッ!!!!

幸子「あ、あのブサイク……めちゃくちゃ暴れてますけど……!」

ありす「こんなに爆弾をばら撒かれていたら近づけません。どうすれば……シールドも張り続けているわけには…!」

魔物「ぴにゃっ!」

ドガアアアアアアンッ!!

文香「お城が……」

ゆっこ「あわわわ……目玉の施設がバラバラに……」

ありす「そんな……」

幸子「ちょっとあなた、はやくあのブサイクをやっつけてくださいよ!」

ありす「いや、この爆風の状況でどうしろと……」

幸子「あんなブサイクにカワイイ魔法少女が負けてどうするんですか! 可愛さが限界突破しているボクが魔法少女なら、あんなブサイク一発ですよ!」

ありす「メチャクチャなこと言って……残念ながら、私は幸子さんみたいな可愛さを持っていないので無理な話です。というか、可愛さと魔法少女は関係ありません」

幸子「はぁー……魔法少女も大したことないんですねぇ。その見た目の可愛さは飾りですか?」

ありす「は?」

美穂「さ、幸子ちゃん……邪魔しちゃダメだよぉ……」

幸子「何を言ってるんですか! カワイイは正義、カワイイは頂点! 魔法少女なんてカワイイが服を来て歩いているような方が、こんなブサイクに負けてどうするんですか!」

ゆっこ「ホントめちゃくちゃですねこの人」

幸子「仕方がないですねぇ……カワイイの定義そのもののボクと、美穂さんの純粋な可愛さを分けてあげられるといいんですが……」

パアアアアアアアッ!!!!

ありす「はい?」

美穂「えっ、な、なに?」

幸子「な、なんでボクの体が光ってるんですか!? 美穂さんの体も……」

美穂「えええええ……?」

文香「この光は、もしや……」

幸子「もしかして……ボクと美穂さんの可愛さが化学反応を起こして、不思議な現象が……!」

ありす「いやそういうのいいですから。とにかくこれは……もらえるものはもらっておきます!」ビュッ!

パアアアアアアッ!!

ゆっこ「ええええ……礼子さんのときと同じように、お2人の光がクールタチバナのマジカルクローゼットに……」

ピカッ!

ありす「この状況ではどうしようもありませんし、使わせてもらいます!」カチッ!

『キュート!』

『カワイイ!』


ありす「ヴァリアブルパフォーマンス!」

パアアアアアアッ!!!!

シュパアアアア……

幸子「まぶしっ!?」


『キュート・カワイイ!』


ありす「可愛くいきますよ! マジデ・キュート・カワイイ・タチバナ!」

美穂「あれ、この前私がステージで着た時の衣装……?」

>>38訂正

ゆっこ「ええええ……礼子さんのときと同じように、お2人の光がクールタチバナのマジカルクローゼットに……」

ピカッ!

ありす「この状況ではどうしようもありませんし、使わせてもらいます!」カチッ!

『キュート!』

『カワイイ!』


ありす「ヴァリアブルパフォーマンス!」

パアアアアアアッ!!!!

シュパアアアア……

幸子「まぶしっ!?」


『キュート・カワイイ!』


ありす「可愛くいきますよ! マジデ・キュート・カワイイ・タチバナ!」

美穂「あれ、この前私がステージで着た衣装……?」

幸子「ちょっと! ボクのカワイイを借りておきながらボクの要素がないじゃないですか!」

ありす「フフーン! カワイイ私の手にかかれば、あんなブサイクもメロメロにしてあげますよ!」

文香「……ありましたね」

幸子「あるならいいです」フンスッ!

美穂「いいんだ……」

ありす「爆弾には爆弾で対抗ですよ! キュートカワイイボイス!」

『カワイイ!』

『カワイイ!』

『カワイイ!』

『カワイイ!』

ゆっこ「ああっ!? 質量と化したカワイイの弾幕が魔物に!」

魔物「ぴにゃあああああっ!?」ドガアアアアアアンッ!!

幸子「可愛さが爆発してますね!」

美穂「あんなのでいいんだ……」

ありす「このまま一気にいきますよ!」カチッ!


『クール!』

『マジデ・クール・マジカ・タチバナ!』

ありす「終わりです! ストロベリーフレグランス!」ジャキンッ!

ギュオオオオオオオッ!!

魔物「ぴにゃあああああ……」シュウウウウウ……

パアアアアアッ!

ジャラッ……

ありす「いちごの甘さで、浄化完了です」

美穂「すごいすごいっ!」パチパチパチッ!

幸子「ま、可愛さ70点といったところでしょうかね」

文香「結界が……消えていきますね」

ありす(おっと)

ありす「さてと……それでは失礼します。みなさんも、早く戻らないとプロデューサーさんが心配しますよ」ヒュッ!

ゆっこ「退散退散っと」ヒューンッ

美穂「あ、ちょっと待ってください!」


ありす「」タタタタタタタッ!


幸子「そこは走って帰るんですね」

美穂「魔法少女なのに空は飛ばないのかな……」


……
…………

――数時間後、夕方、サウザンドリバーランド(ガーデンブロック)

ありす「とりあえず、収録が中止にならなくてよかったですね」

P「そうだなぁ。ガーデンブロックは午前中に半分終わらせてたし、壊れたお城は修理に時間が掛かるみたいだけど」

ありす(ま、今回Pさんは結界の外にいて魔物を見ていませんし、そこまで心配はしていないみたいですね)

P「他に収録した分で上手く編集してくれるだろうから……ん、ほらありす、アレアレ」

ありす「なんですか?」

P「ほら、文香と美穂ちゃんが売店の横に移動してる。そろそろ入る頃じゃないか?」



美穂「というわけで、パレードが始まる前に売店にお邪魔しています!」

文香「パレードの前なので、空いている時間ですね……どんな品物が、あるのでしょうか……」




ありす「おっと、それじゃあ行ってきます」

P「しっかりな」

P(……まったく)

ありす「遊園地のお土産は買うものに悩みますね。ペンやメモ帳とかでも、買ってから日常で使うかと言われると……」

文香「……では、この緑の事務員キーホルダーは、どうでしょうか。ありすちゃんの、持ってきている鞄にも合いそうな……小さいサイズです」

美穂「わぁ、いいんじゃないかな? ほら、鞄の後ろのほうに合わせると丁度いいかも!」

幸子「テーマパークのマスコットが事務員って……まあ、ボク程ではありませんけど、カワイイと思いますよ」

文香「はい……良いと、思います」

ありす「ほ、本当ですか? それじゃあ……買っちゃおうかな……」



「画面、もうちょいありすちゃんのほうに寄せて」

「ここらへんか。おーおー、あんなの買って喜んで、可愛い顔してまぁ」


P「……ま、そのうち本人も気付くか。自分が武器にする可愛さなんだし」


……
…………

ゆっこ「ふーむ……この前の志乃さんのときや、幸子ちゃん、美穂ちゃんの衣装」

ゆっこ「なーんでこの3人がマジカルクローゼットに衣装を渡すことができたんでしょうか……?」スッ


『報告内容:調査中』


ゆっこ「王国のほうも、ライトプランの仕様は分かってるはずなのに調査中から進んでいないし……何か、条件があるんでしょうかね」

ゆっこ「ま、新しい衣装が増えるのは魔法少女のパワーアップイベントですし、たくさんあって困ることはないんすけどね」

ゆっこ「まさか……あの3人に特別な力……サイキックパワーが……!」

ゆっこ「いやいや、ないない。ユッコもそんな気配を感じてないですし、もしそうなら――」


――!


ゆっこ「……?」ピクッ

ゆっこ「……気のせいですね。何か変な気配を感じたような……それより、もう少しでありすちゃんたちの仕事も終わりみたいですし、ユッコももう少し遊んでおきませんと!」ヒューンッ





??「いや~おかしいぞ☆ こっちに寄こしたぴにゃこら太がちらほら行方不明になってると思ったケド……悪い子がいるんじゃなぁい? いるだろ? おい☆」

??「そんな悪い子、見つけ次第デストローイしてお仕置きしてやるぞ☆ 覚悟しろよ?」

シュッ!


つづく


……
…………

『次回予告!』


P「今年の事務所対抗アイドル大運動会だが、実績が良いこともあってうちの事務所にも声が掛かった」

ありす「事務所としては初参加ですね」

文香「運動……会……」


――事務所対抗の運動会に出場することになったありすたち。


茜「さあ、一等賞目指して燃えていきましょう! ボンバー!!」

志乃「この歳で全力で走るのも……キツイわね……」

ありす「怪我をするのもいけませんし、ほどほどに頑張りましょうか」


――事務所の看板を掲げ、全力を尽くす茜。


茜「ありすちゃん、文香さん! 限界に挑み、爽やかな汗を流しましょう! そして燃え尽きましょう!!」

ありす「いえ、燃え尽きるのはちょっと。明日も仕事ありますし」

文香「」(白目)

茜「根性です! トラーイ!!!!」


――最後まで諦めない茜の姿を見て、ありすの中に灯る光とは……!


『第4話 パッション爆発タチバナです!!』


ゆっこ「もしもし、王国ですか? え……ありすちゃんを?」

ありす「なんだか……自分が自分じゃないような、そんな気がします」


『次回もお楽しみに!』


――
――――

シャニマスは楽しいなあああああああ!!!!

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