夢と希望を見守ってやろう (8)



目をつむると
ふるいらくがき帳がみえた


目をつむると
そこにはうさみんという名前のアイドルが立っていた




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1525857190



目をつむると
小さな地下のライブハウスがみえた


目をつむると
客席にはひとり 魔法使いが立っていた



わたしたちは
目をあいて多くの絶望を見てきた


だが、目をつむりさえすれば
いつでも
夢と希望を見ることができた



夢と希望
それは一人の少女のかたちをかりて
プロデューサーたちの胸のなかから生まれた
約束のことばだ



目をあけて
夢と希望を見守ってやろう


目をあけて
おとぎ話の結末を見てみよう


二〇一八年は
答えを出すのにうってつけの年だ



大事なものを
自分ではなにひとつ終わらせなかった少女
安部菜々


大団円に幕を引いたとき きっと
「もう一回」の掛け声と共に
その先の物語がはじまる



それは一人のアイドルの綴る
わたしたち自身の
歴史なのだから





(原詩 寺山修司『走る希望を見守ってやろう』)



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