【ミリマス】偶然の出会い、懐かしい調べ、それとレトロなゲームハード (28)


春の訪れを感じさせる日差しの中、広場を吹き抜ける風は最上静香の髪を無邪気にさらって流して行く。

右を向いても左を向いても賑々しい人々の声が満たす空間。

今、静香の手には我らが765劇場の長とも言うべき人物より授けられたお金の入ったがま口が。

「それで今日は、どういった物を探せばいいのかしら?」

そうして、現在財布の紐を握っている静香に問いかけたのは桜守歌織その人である。

彼女はこの場所に来るのが初めてだ。「ドコだ?」と問われれば答えよう。

いわゆるここは蚤の市、人々が思い思いに商品を持ち寄り販売している自由市場(フリーマーケット)の会場だ。

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静香は並んで歩く歌織に視線をやりながら。

「そうですね。プロデューサーからは次回の公演で使用できそうな小道具を――
具体的には古い洋館に置いてそうな、アンティークな装飾品を探して来て欲しいと言われています」

「アンティーク?」

「ええ。それもできればお皿や食器なんかじゃない、写真立てや人形みたいな置き物を」

すると歌織は、その細く美しい指を自身の顎にそっと添え。

「なるほど。だから静香ちゃんたちはこうしてフリーマーケットに」

「はい。レンタルなんかもありますけど、自分たちで用意できるものは自分たちで用意するのが765の方針らしいですから」


静香が質問に答えると、今度は歌織とは反対の側を歩いていた望月杏奈がこう続けた。

「……ロコがね、作る時も……あるよ? でも、たいてい……ヘンなのができる」

そうして、彼女は周りの出店に忙しそうに目をやりつつ

「取ってがついてる傘立て……とか。真っ直ぐにならない砂時計……とか」

「でもロコはロコなりに劇場のために作ってるんじゃない」

「……ヘン、なのに?」

「それこそ個性、芸術よ!」

擁護する静香の語気は熱い――そういえば、と杏奈は思い出していた。
静香とロコ、この両者はお互いにシンパシーを感じていたフシがあったことを。

つまりそれは、静香のセンスも杏奈的に言って「ヘンなの」同士という話。


「ん……個性、大事だね」

「分かったならいいの」

「でも本当に、ロコちゃんってば器用よね。私はそれほどでもないから」

そんな会話を交わしながら、三人はフリマの中を覗いて行く。

だがしかし、お目当てのアンティークは中々見つからず、
たまにそれらしい物を扱っている店があっても値段の面で折り合いがつかず。


「全く、どうしてあんな古い人形に信じられない値段がついてるのか……」

静香が空を見上げて嘆息し、額に流れる汗を拭う。

三人は随分と市場を回った後、今は広場の中心にあるベンチに腰を下ろして休んでいた。


だがそれでも、この会場に出店している半分も回り切ってはいない。

歌織が胸元の汗をハンカチで拭い、ふぅっと一息ついて口を開く。

「それにしたって凄い人」

すると静香も「ですね」と軽く相槌をうち。

「休日っていうのもありますけど、本当、人が波みたいに」

「杏奈も……疲れちゃった。今は、動くの……面倒」

グロッキーな杏奈の呟きに、ならどうしてついた来たのかと静香は心の中で思ったが。

「二人とも、なにか飲み物を飲んで休憩しようか? 私がそこで買って来てあげる」

そう歌織から言われて首を振る。

「そんな! 歌織さんこそ座っててください。財布を持ってるのは私ですから、私が買って来ますから!」

「……でもそれ、静香……」

「なに? 杏奈」

「そういうのに使っても……いいお金?」


言って、杏奈はちょこんと小首を傾げて見せた。
その仕草はとても可愛らしく、思わず胸ときめいた歌織が言う。

「大丈夫。二人のお金は私が出すから、大人の私に払わせて!」

しかし、静香はこの申し出に驚いたように慌てながら。

「そっ、そういうワケにはいきません!
それにプロデューサーならこういう時、予算から出すのを躊躇ったりはしないハズです!」

「でも予算からって、静香ちゃん――」

「……いわゆる……経費……かな?」

「それ、ちゃんと通るのかしら? 自動販売機はレシート出したりしないわよね」

「わ、分からないですけど……。最近の自販機はハイテクですからもしかすると――」

戸惑う静香に杏奈が言う。

「ん……杏奈はジュース代、あるよ」

そう、彼女の言う通り。

静香と歌織が視線をやると、杏奈のお手てには五百円玉が光っていた。

輝く硬貨をチラつかせ、杏奈は二人に笑いかける。

とりあえず眠いのでここまで。


さて、ここで唐突だが静香たち劇場アイドルの間で定められているとある戒律を紹介しよう。

俗に「奢ったもん勝ち」と呼ばれるルールである。

これは全員が同期であるものの、年齢差が大きい劇場組が話し合いの結果作り出した画期的な支払いルールであり、

とにかく何かしらの奢りを誰がするかで揉めた際、
いの一番に現金を取り出した者に「奢ってあげる」優先権利が発生するといったものだ。


これにより劇場では練習合間の休憩中、自販機の前で得意気に「フフン、今日は桃子の奢りだから!」と
一緒にレッスンしていた大人組の皆々にジュースを振る舞う桃子の姿――なんて光景が見られるようにもなっていた。


もちろん、この時に支払われたジュース代は後々利子と一緒になって返って来る。

先の桃子の例えで言うならば、焼きたてのホットケーキがお礼として彼女に贈られたり、素敵なシールセットが渡されたり。


そうして今、三人の中でこの権利を手に入れたのが杏奈だった。

彼女は握った五百円を静香の手へと渡しながら

「だから今は……杏奈が持つ、ね? 杏奈、グレープ・オ・レが飲みたい……です」

「か、買いに行くのは私なのね」

「……ん、溶けちゃう」

目当ての飲み物を静香に伝え、宣言通りベンチの上にとろけだす杏奈。
彼女はへにゃへにゃとした動作で隣に座る歌織の膝に頭を置いた。

……驚いたのは歌織である。

「はぁっ!!?」

ぴくり、肩を跳ね上げ固まった歌織のその様は、
普段は愛想の悪い野良猫が膝の上に乗って来た時の風花の反応に瓜二つ。

その後に撫でてもいいのかどうかと両手をフラフラさせるところまでそっくりだ。


「それで歌織さんは?」

「私!? 私は、えぇっと――」

オロオロと慌てふためいてしまう歌織。
その脳裏では彼女の意思決定を司る三人のプチ歌織が円卓を囲んで決を採る。

「かおり、たんさんじゅーすがのみたいな! コーラっ!」と好奇心の歌織が口を開けば。

「ジュースなんてダメっ、子どもっぽい。……大人だもの。ここはブラックコーヒー一択よ!」なんて自立心の歌織が異を唱え。

「でもブラックなんて飲めないじゃない。ここは間をとって紅茶にしましょう?
ミルクティーなら甘いし上品で美味しいわ♪」そう母性の歌織が三人の意見をまとめ上げる。


結果、歌織は静香にこう頼んだ。

「私は――炭酸コーヒーのミルクティーを」

「分かりました。歌織さんは炭酸コーヒー……えっ!? たっ、炭酸コーヒー!?」

当然、静香によってこの奇っ怪な注文は訊き返されることになったのだが。

「凄い! ……歌織さん、本気?」

膝枕の上から飛び起きて、杏奈が驚きの声を上げる。……そう! 歌織の口走った炭酸コーヒーのミルクティー。

それは飲料メーカーご乱心シリーズとして販売されているゲテモノ味の商品で、

一口飲めばパチパチ弾ける炭酸と、コーヒーの苦みに混ざって
甘ーいミルクティーの喉越しが喉を締め付ける凶悪さで世間に知られるシロモノだ。


「まさか、そんな、無謀すぎる!」と静香の頬に汗が伝う。なぜなら彼女は知っていた。

かつて劇場の怖いもの知らずたちが集って行われた自動販売機チキンレース。

度胸試しとして行われたソレで、挑戦者たちを待ち受けていた
刺客の一つでもあった炭酸コーヒーの猛攻に、幾多の喉自慢たちが無惨に倒れ果てて逝ったことを。


「ほ、本当に炭酸コーヒーでいいんですか?」

自分の聞き間違いだったかもしれない。
そう思った静香は一応の確認を取ってみた。

ところが歌織は笑顔を浮かべて頷くと。

「ええ。あの癖になる味が割と好きなの」

「嘘……信じられない!」

「そんな人、いたんだ……!」

これには杏奈もビックリだ。

彼女は畏敬の眼差しを歌織に向け、と同時に親友の口癖を思い出していた。

「ほら、いつも言ってるよね? "事実は小説より奇なり"だよ杏奈ちゃん!」

===

それからしばらく。

一向が飲み物休憩を終わらせて次なるお店を探しに行こうと
腰を上げたとほぼ同時に、杏奈が「あっ!」と一声目を見開くと近くの出店を指さした。

「ゲーム、あのお店でゲーム売ってる!」

なるほど、確かに言う通り。

その店先には沢山のゲームソフトやハードが箱に入って売られており、
見るからにオタクと分かるお客たちが、静香に言わせればガラクタの山を熱心に物色しているようであった。

だがしかし、ゲーム大好き杏奈から見ればガラクタは宝の山であり、箱は宝箱と同義である。


「ねえ歌織さん。……杏奈、少しだけ……覗いて来ても、いい?」

その後の杏奈の行動は素早かった。
おまけに鋭くこの場の状況も読んでいた。

彼女は真っ先に年長者である歌織に許可を求めることで、
静香による「ダメよ杏奈! 私たちには遊んでる時間なんてないでしょ?」と言われるリスクを回避した。

案の定、杏奈に「お願いお願い!」としがみつかれた歌織は
「あっ、やだ、困っちゃう」と全然困ってない笑顔でたじろぐと。


「うーん……。そうね、少しだけなら構わないわ」

「歌織さん! 杏奈を甘やかさないでくださいっ!」

「でも静香ちゃん。杏奈ちゃんからはジュースもご馳走してもらったし……」

「何言ってるんですか! 私たちには遊んでる時間なんてないんですよ?」

「ん……歌織さん。杏奈のこと、信じて? ……杏奈、ね……チラッと覗けば満足、です」

言って、杏奈は遠慮がちに三本指を立てたのである。

「具体的には……三分」


おお! なんと慎ましく奥ゆかしい少女の要求なのだろうか!

この言葉に歌織は優しく微笑むと、広場の時計に目をやりこう言った。

「杏奈ちゃん、こんな時に遠慮なんてしちゃダメよ。たったの三分でなにが探せるって言うの?」

杏奈が「まさか!」と笑顔になる。静香が「まさか……」と顔を歪める。
歌織はそんな二人に向かってパンと両手を合わせて見せると。

「今からちょうど三十分後に、私たちとココで待ち合わせしましょ?
……それならきっと杏奈ちゃんも、満足いくまで探せるわよね!」


――全く今日はなんて厄日。

市場の中を歩きながら、静香は歳に似合わない大きなため息を一つつく。

その横では心労の原因でもある歌織がキョロキョロ周りを眺めながら。

「見て、静香ちゃん。可愛いお洋服があんなにたくさん!」

「衣装は必要ありません」

「素敵なお皿にティーセット♪」

「カンペキに予算オーバーです」

「……だったらあそこのお人形は?」

「市松人形や信楽焼を洋館のドコに置くんですか!」

歌織があれこれ提案する度に、静香はそれら全てを容赦なく切って捨てて行った。

これでも常日頃から未来や翼といったトラブルメーカーに振り回され慣れていると
自負していた静香だったのだが、今回のような年上相手では随分と勝手も違って感じられる。

……すると静香の脳裏にチラつく影。


「おやおやおや? それってつまりもがみんは、普段から茜ちゃんのことを年上扱いしてないワケ?」

「分かる! 私だって茜ちゃんを年上扱いはできないかな~」

「そりゃ、麗花ちゃんから見れば茜ちゃんは正真正銘年下じゃん……」

「あれれ? そう言えばそうだっけ?」


「――ああもう二人とも! 人の頭の中に勝手に登場しないでくださいっ!!」

言って、静香は二つの幻影を振り払うように頭を振った。全く七面倒な年上達。

そんな彼女たちに比べれば――彼女を素直に褒めるのは酷く癪だが――
まだ志保の方が幾分、大人の目線と立場を持つだろう。

まぁ、そんなことを面と向かって彼女に言えば
「……なにか悪い物でも口にした?」と怪訝気に返されるのも目に見えるが。


だがしかし、そう考えれば隣に立つ歌織の扱い方も分かって来るのだから不思議なもの。

静香は眉間の皺を伸ばしながら。

「歌織さん、私からも提案です。まずは目的を一つ決めましょう」

「目的? ……でも、目的ならアンティークを探すのが――」

「ええ、はい、そうですけど。その目的をさらに具体的な物へと変えるんです」

言って、静香は人差し指をピッと立てた。

「例えばそう、レコードとか。……歌織さんも、音楽関係ならもう少し目利きができますよね?」


すると歌織はたちまち顔をほころばせて。

「ええ勿論! それなら私にも自信があるわ!」

私に任せて欲しいと喜ぶ姿は知り合いの少女と被って見える。

……あれは確か、贈り物にする紅茶を選んでほしいと自分が相談した時の話であり、彼女も笑顔で言ったものだ。

「静香さんに頼って貰えて、わたし、とっても嬉しいです!」

静香はホッと胸を撫でおろすと、前に立って歩き出した歌織の背中に呟いた。

「やっぱりそう。……星梨花のような子が大人になると、歌織さんみたいな人になるのかしら?」

===

「ん……そろそろ」――時間になる。

杏奈が視線を上げた時、広場の時計はちょうど三人が別れてからきっかり三十分後の時刻を指し示した。

すると杏奈が座るベンチの周り、人波の中からようやく待ち人は現れ出で。

なんとも言えない渋い表情の静香と共にホクホク顔の歌織が袋を抱えて近づいて来る。

「お待たせ杏奈ちゃん」

「……それで、ゲームは存分に見られたの?」

歌織と静香に尋ねられた杏奈は意気揚々と今回の戦利品を二人に見せる。

それは一昔以上前の携帯ゲーム機とソフトであり、
今や骨とう品と言っても差し支えないモノクロ時代の傑作機。

「これ、ね。古いけど……限定品の型で、珍しくって……」

「懐かしい! 私も昔遊んでたわ」

「ようは掘り出し物を見つけたのね。……良かったんじゃない?」

「ん、そう。……そっちはなに……見つけた?」


杏奈が二人に尋ねると、今度は歌織が嬉しそうに抱えていた袋をベンチに置く。

「ふふっ、実は私も懐かしい物を見つけたわ」

そうして中から出て来たのは一台の小さなピアノだった。

グランドピアノを模したソレは、いかにも女の子が好みそうな
ピンク一色で塗られており、一目で玩具と分かるちゃちな作りをしていたが。

「これはね、私が初めて買ってもらったピアノと同じ玩具のピアノなの」

「歌織さんの、初めて?」

杏奈が「そうなの?」と尋ねるように首を傾げる。
すると二人のやり取りを聞いていた静香も腕を組み。

「ついでに私も……ね」

自嘲するようにそう言うと、静香はやれやれと小さく肩をすくめた。

「要らないって分かってはいたんだけど、つい見つけちゃったものだから」

「思いで話をするうちに、私がなんだか欲しくなっちゃって」

結局、その場の勢いで買っちゃったのと歌織が悪びれなく笑う。

その表情は仕舞ってあったアルバムを偶然見つけたようでもあり、
懐かしい写真を眺めながら思いを馳せるようでもある。


「この玩具のピアノで遊んでたから、私は音楽の道を選んだのだし。その延長として今はアイドルをやっている」

そうして、歌織はピアノの表面を撫でるようにして指でなぞり。

「そう考えたらどうしてもね。今日、この場所で出会ったのも何かの縁かもしれないなって。……だけど」

その指がトンと鍵盤に乗せられた。……だがピアノは音を鳴らしはしない。

「壊れてる?」杏奈が不安そうに問いかけると、歌織の代わりに静香が「違うわ」と首を振った。

「この玩具は電池式なのよ。……今はほら、ソレが入っていないから」

「でも本当に壊れてるかもしれないわ。すぐには確認できないけど、使えない物でも売っているのがこの場所だって静香ちゃんが」

「……うっ。いえ、それは単に可能性の一つとして言っただけで」

すると、二人の会話を聞いていた杏奈が歌織に向かってこう言った。


「……ね? そのピアノ、杏奈もよく見ていい……ですか?」

「ピアノを? ええ、別に構わないわよ」

杏奈が渡されたピアノを黙ってあちこち調べ出す。
その間、歌織と静香の二人は彼女の行動を怪訝そうに見守って。

「ん……もう、いいよ」

杏奈がピアノを歌織に返す。
「何がしたかったの?」と静香が彼女に問いかける。

すると杏奈は悪戯っ子のような微笑みを二人に見せるとおもむろに鍵盤へ指をかけた。


ポーンッ! ……と、電子音が辺りに弾け飛ぶ。
その後も杏奈が指を動かすたび、ピアノはデタラメなメロディを広場の中に響かせて。

「壊れてなくて、良かったね。……電池なら、杏奈が持ってたのをあげた……よ」

そっと杏奈は囁くと、種明かしだとでも言うように二人の前にある物を出した。

それは先ほど彼女が遊んでいた古いゲーム機本体であり、その電池ケースが今は空っぽになっている。

「……同じ電池、使ってたから」

満足そうに笑う杏奈。そんな彼女に歌織が訊く。

「でもいいの? 杏奈ちゃんはゲームがしたいんじゃ……」

「う、ん。今はゲームよりも――」

杏奈はピアノを弾いていた手を止めると、今度は鍵盤を歌織の方へと向けて言った。

「歌織さんの演奏、聴きたい……な♪」

――断る理由は何一つない。

歌織は目の前の少女に頷くと。

「じゃあ、少しの間だけ青空の下で演奏会ね。……杏奈ちゃんも一緒に歌ってくれるかしら?」


――さて。

こうして春の訪れを感じさせる風に乗せて、懐かしい電子のメロディと、
楽し気で美しい歌声のハーモニーが広場中、さらには市場中に奏でられることとなったのだが。

「……ちょ、ちょっと。二人ともそれぐらいで」

当然、人の多い場所でそんなことをすれば注目を集めるのは必至。

おまけに彼女たちはアイドルの端くれ。
そうでなくても人目を引くほどには華のある三人連れなのだ。

ガヤガヤと集まり始めたギャラリーの数に混乱の未来を予想した静香は二人に必死に声をかける。

「やめましょう……って、聞いてない。あっ! だ、ダメです。写真は撮らないで!
歌織さん、杏奈! 早くこの場を離れましょう――!!」

だが、無情にも時は既に遅し。

逃げ道を失くした静香は「厄日だ」と観念したように天を仰ぎ、
この世で一番頼りにしたくない男へとヘルプの電話をかけるのだった。

===
以上おしまい。歌織さんの誕生日になんとか間に合って良かったです。おめでとうございます!

では、お読みいただきありがとうございました。

飲み物で迷う歌織先生かわいい、乙です

桜守歌織(23)An
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http://i.imgur.com/HjgOTKn.png

望月杏奈(14)Vi/An
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最上静香(14)Vo/Fa
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