及川雫「事務所でお泊り」 (32)
……事務所……
ちひろ『事務所に泊まる?』
P「はい。一応報告だけはしておこうと思いまして」
ちひろ『それは構いませんが……プロデューサーさんは直帰の予定じゃなかったんですか?』
P「そのつもりだったんですけど……」
ガタガタガタガタガタ!!
ちひろ『うわぁ、窓ガタガタいってますね。電車止まっちゃいました?』
P「ええ。大雨に暴風で電車は運休、駅は入場規制もかかってまして……」
ちひろ『それで直帰できなくなったから事務所に避難してきた、ということですか』
P「そういうことなんです。いやぁ……営業周りで疲れているところ、人混みでもみくちゃにされたのは正直しんどかったですよ……」
ちひろ『不運ですねぇ……』
P「今日のてんびん座は一位だったはずなんですけど……」
ちひろ『私が見た番組ではふたご座が一位でしたよ』
P「ええ……」
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ちひろ『ガス等気を付けて一晩過ごしてくださいね。火事で事務所全焼なんて笑えませんから』
P「もちろんです」
ちひろ『それではおやすみなさ……あ! 事務所にいるからといって遅くまで仕事しないでくださいね! ただでさえ働きすぎなんですから!』
P「わ、わかってますよいやだなーははははははは」ガサガサ
ちひろ『今広げていた書類片付けましたね? しかも結構な量がありましたね?』
P「ナンノコトデショウカー」
ちひろ『はあ……本当にお願いしますよ。我々だってアイドルたちと同じ、体が資本なのは変わらないんですから』
P「……わかりましたよ。今日はゆっくりさせてもらいます」
ちひろ『よろしい! それでは今度こそおやすみなさい。暖かくして寝てくださいね?』
P「ありがとうございます。おやすみなさい」
P「ふぅ……」
P(ああは言ったけど、出張もあって仕事が少し溜まってるし……)
P「……家でもやれた範囲だけならやっても怒られないかな」
P「まあ誰が見てるわけでもなし、か。ちゃちゃっと終わらせて白湯でも飲んで寝ることにしよう」
P「っと、今のうちに入り口の鍵だけはかけておきますか」ヨッコラセ
P「内側から鍵を閉めることなんて滅多にないから結構新鮮で」ガチャゴツン!
P「あ痛ぁ!?」
???「わっ、大丈夫ですか!?」
P「うおおおおおおああああああぁぁぁ……ひ、額に角ぉ……! 扉の角がぁ……! …………って、雫さん……?」
雫「はーい。及川雫ですよー」
P「こんな嵐の中どうし……ってびしょ塗れじゃないですか!」
雫「事務所に来るまで大変でしたー」
P「ちょっと待っててください! タオルと温かいものと……ってここで待たせちゃダメだ! 雫さんはとりあえずシャワー浴びてきてください! タオルは後で持って行きますから!」
雫「これくらい大丈夫ですよー。ほら、中までは濡れてませんし」ヌギヌギ
P「こっ、ここで脱がないでください!! ほら早くシャワー室へ!!」グイグイ
雫「あっ、あっ、押さないでくださいー!」
……雫入浴後……
雫「すっきりしましたー♪」ホカホカ
P「事務所備え付けのジャージしかありませんでしたが……サイズは大丈夫ですか? 寒かったりもしませんか?」
P(いや、サイズは明らかにあってないですけどね……主に胸部……)
雫「大丈夫ですよー。もぉー、プロデューサーさんは心配性ですねー」
P「事務所に入って来た時の自分の姿見ましたか? あんなにずぶ濡れだったら心配しない方がおかしいですよ」
雫「そんなに酷かったですかー?」
P「池に落ちたって言われても信じてしまうくらいには」
雫「でも下着は無事だったんですよ? ほら、濡れちゃったのは肌着までで……」
P「見せなくていいですから!!」
P「それでどうしたんです? こんな時間、こんな天気に」
雫「本当はこうなる前に帰る予定だったんですー。でも、ちょっと会話が弾んじゃって……」
P「会話?」
雫「はいー。実は今日、東京へ遊びに来ていた地元の友達とご飯を食べていたんですー」
P「……なるほど。久しぶりに会った友達とは沢山お話したいものですからね」
雫「本当ならもっと前に電車に乗って、今頃おうちに帰っていたんですけど……」
P「電車は止まっているし駅には入れない……そこで何とか辿り着ける事務所に避難してきたと」
雫「わぁー! プロデューサーさんよく分かりましたねー!」
P「ええまあ、同じ状況なので」
雫「?」
雫「なるほどー。プロデューサーさんも足止めされちゃったんですか……」
P「はい。なので事務所で一泊することにしました。一応ここは泊まれるように諸々揃っているので」
雫「それじゃあ今日は二人でお泊り会ですねー♪」
P「ぶふっ」
雫「?」
P「い、いやいやいや。お泊り会はまずいですって!」
雫「でもぉー、私も今日は帰れなさそうですし……」
P「そ、それはそうですけど……」
雫「それに、タクシーで帰ってもいつおうちに着くか分かりませんから、事務所で過ごす方が私としては楽なんですよー」
P「……うーん……」
雫「だめですか?」ズイッ
P「ちょ、近い近い! 近いですって!」
雫「?」
P(シャワー直後の火照りで紅潮した頬、わずかに残った湿り気で肌に張り付いた髪、ちょっと小さめのジャージの襟元から見える殺人級の谷間……!! 以前雪かきを手伝った時もかなり危険だったけれど……このシチュエーションの中、男の理性を叩き壊す要素てんこ盛りで迫られるのはまずい!!)
P「ずぁっ!!」ゴスッ!!
雫「えっ!? ど、どうしたんですかー!? いきなり自分の顔を殴って……」
P「ご心配なく、ちょっと顔がかゆくて」ダラダラ
雫「鼻血出てますよー!?」
雫「大丈夫ですかー?」
P「これくらい何ともありませんよ。鼻の骨が折れてるわけでもありませんしね」フキフキ
P「さて……雫さんも事務所に泊まるというのはもう仕方がないこととして、これからどうしましょうね」
雫「一緒に仮眠室行きましょうかー♪」
P「展開が早い!」
雫「もう少し後ならいいんですかー?」
P「そういうわけでもありません!!」
雫「同じベッドじゃありませんよ?」
P「当たり前です!!」
P「少しだけ書類整理をしようかと思っていたんですよ。しかしそれだと雫さんが一人で退屈に……」
雫「私のことは気にしなくても大丈夫ですよー。こっちも勉強道具がありますからお互い集中できるはずですー!」ババーン
P「なるほど、それなら問題なさそうですね」
雫「一緒に頑張りましょー♪」
P「あまり遅くなってもいけませんし、眠くなったら先に寝てくれていいですからね」
雫「いえ、プロデューサーさんが寝るまで待ってます。やりたいこともありますからー」
P「?」
……一時間後……
P「……」カタカタカタカタカタ
雫「……」カキカキ
P「……」カタカタカタ…チラッ
雫「うーん……」ノビー
P(集中できない!!)
P(肩が凝っているからか、今日が特段疲れているからかは分からないけれど……雫さんが目の前で定期的に体を逸らしてくる。胸が、ここぞとばかりに、主張、してくる!!)
P(目の保養としては申し分ない……しかし集中力が散漫してしまう!!)
P(まずい……やろうとしていたことの三分の一も終わってない……)
P(……ちひろさんの差し金かと疑いたくなりますよ、まったくもう……)
P「……観念しますか」
雫「あれ、終わりましたー?」
P「ええ、まあそこそこに。今日はもう仕事しないことにしました」
雫「そうですかー。じゃあ私も今日は勉強終わりにします」パタン
P「いいんですか?」
雫「課題じゃありませんからねー。それに、寝る前にプロデューサーさんとゆったりとお話したかったんですー。お互いリラックスできると思って」
P「……やりたいことって、そんなことだったんですか?」フフッ
雫「そんなことなんです♪ じゃあ、もぉーっとゆっくりお話しできるように、特製のホットミルクを淹れてきますねー!」
P「ありがとうございます。あ、私のは甘くなくていいですよ」
雫「わかりましたー♪」パタパタ
P「……リラックス、か」ポリポリ
P「我ながら恐ろしく単純な……。これはきっと耳が真っ赤になってますね。窓際で冷やしてきますか」
雫「淹れてきましたよー♪」パタパタ
P「ありがとうございます。毛布を用意しておきましたので、そちらにかけてください」
雫「……対面ですか?」
P「え?」
雫「折角二人掛けのソファなんですから、隣に座りましょー?」
P「………………いやそれは」
雫「ダメですかー……?」
P「……今日は寒いですし、いいですよ。こちらへどうぞ」ポンポン
雫「わぁーい♪」ポスッ
P(もう今日は何も拒めそうにない……こんな調子で大丈夫かなプロデューサー業……)
P「そうだ。大規模な雪像コンテスト、改めてお疲れさまでした」
雫「ありがとうございますー!」
P「結構な重労働だったはずですけど、どうでしたか?」
雫「とっても楽しかったです! 雪かきと違って決められたように削るのは新鮮でしたー!」
P「筋肉痛とかは……」
雫「ちょっとありましたけど、仕事に影響はありませんでしたよー?」
P「そ、そうですか」
P(雪国出身ってすごいなぁ……。私はかまくら作っただけでダウンしてしまったのに……)
雫「それに、私一人の力でできたものじゃありませんからー」
P「チームワーク抜群だったとうかがってますよ。ずっと付き添えなかったので伝聞になってしまいますが……構図や指定線を引いて芸術作品として昇華させた沙紀さん。雪像の最終イメージとなるアドバイスを提示し諸々のサポートに回ってくれた椿さん。監督のように細かい指示を出して雪像の完成度を高めた清美さん……そして、雪像の題材を見つけ出し雪かきの多くを担当した雫さん。完璧なお仕事だった、そう先方からお褒めの言葉をいただきました」
雫「そ、そうやって言葉にされると照れちゃいますー! でも、それはみんなにも言ってあげてくださいね?」
P「もちろんです。途中から別のお仕事に回ってしまったので、せめて労いの言葉だけはしっかりと言わせてもらいますよ」
雫「そういえば……別のお仕事って何だったんですかー?」
P「珠美さん、蘭子さん、奈緒さんのライブがあったんです。その表現練習に付き合ったり打ち合わせをしたりとしていました。比奈さんや春菜さんとも一緒だったんですよ」
雫「あれ? 比奈さんと春菜さんは雪像コンテストの審査員だったはずですけど……」
P「途中までこちらにいたんです。奈緒さんたちがFrostを歌うにあたってのイメージ作りに協力してもらってまして」
雫「そうだったんですねー。イメージ作りって、どんなことをしたんですか?」
P「Frostは恋の歌でしたから、恋する女の子のシチュエーションを体験してもらいました。まあ、相手が私だったのもあってあまり恋人っぽくはなりませんでしたけども」ハハハ
雫「え?」
雫「それはつまり、プロデューサーさんはみんなとデートしてたってことですかー……?」
P「デー……ごほん。比奈さんに言わせるとそんな感じだったみたいですけど、三人のやりたいことに付き合っていただけですよ」
雫「へぇー、そうなんですねー」
P「……? 雫さっ……!?」ビクッ
雫「むぅー」プクー
P(お、怒ってらっしゃる……)
雫「私たちが雪像作りに頑張っていた時に、プロデューサーさんはデートに夢中だったんですねー」
P「いや、イメージだけですからね! ちょっとカフェに行ったり雪だるまを作ったりはしましたが……」
雫「遊び倒してますねー」
P「うっ……」
P(しまった、逆効果……!)
雫「つーん」ツーン
P(ど、どうしましょう……)
P「す、すいません。どうしてもと頼まれたもので……いえ、それを言い訳にしてはいけませんね。申し訳ありません。北海道を満喫していました」ペコリ
雫「むぅー……」
P「私にできることなら何でもしますので、どうかそれで許していただけませんか?」
雫「……何でも、ですか?」
P「できる限りのことであれば」
雫「……それじゃあ、私たち四人ともデートしてください」
P「えっ」
雫「オフが合った日のどこかで一緒に買い物や映画やご飯に付き合ってください。奈緒ちゃんたちともできたんですから、私たちともできますよねー?」
P「あっ、いや、それは……」
雫「……」プクー
P「……わかりました。私でよければお付き合いします。他の三人にはまた別途何がいいか聞いておきますので……」
雫「多分ですけど、私と同じようなことでいいと思いますよー」
P「折角のオフなのに、ですか?」
雫「プロデューサーさんと一緒のオフを嫌がるアイドルなんていませんよー?」
P「そうでしょうか……」
雫「そうなんです♪」
雫「プロデューサーさんとご飯、楽しみですー♪」
P「行きたいお店があれば教えてくださいね。こちらで予約しておきますので」
雫「わかりましたー!」
P「あ、ご飯と言えば……今日は何を食べてきたんですか? お友達と一緒だったみたいですけど……」
雫「イタリアンですー。デザートビュッフェがあってとってもおいしかったですよー♪」
P「……一応プロデューサーとして聞いておきますけど、食べ過ぎてませんよね?」
雫「いつも食べてるくらいの量なので大丈夫ですよー」
P「それならいいんですけど……」
雫「あ、でもまたちょっと胸がきつくなったかもぉー……」ドタプン
P「………………ま、まじですか…………」
雫「あ、そうだ。友達に今度は地元でライブしてほしいってお願いされちゃいましたー」
P「岩手でのライブですか……ふむ、十分ありですね。全国ツアーで使うようなアリーナやライブホールもあったはずですし」
雫「考えておいてもらえますかー?」
P「ええ、企画としてしっかり練らせてもらいます」
雫「やったぁー! ありがとうございますー♪」
P「凱旋ライブは大事ですからね。やるとなったら盛大にやりましょう。何かやってみたいことはあったりしますか?」
雫「そうですねー……物販で牛乳を売ったりとか?」
P「牛乳単品の販売は流石に無理です」
雫「だったらあんぱんもつけましょー♪」
P「ライブ会場は刑事の張り込み現場じゃありませんよ」
雫「あれ、刑事さんも牛乳は一リットルパックでしたっけ?」
P「いやいや、刑事は大体片手で持てる二〇〇ミリリットルくらいの小さい……えっ!? 物販で一リットルパック牛乳売りたいって言ってたんですか!?」
P「もっとこう、ライブの演出面とかでですね」
雫「うーん、そうですねー……あ! 牛さん呼びたいですねー♪」
P「う、牛……どうやって呼び込むかは置いておきまして、どう活躍してもらうんですか?」
雫「まずお乳を絞ってー」
P「乳絞り!? ステージ上で!?」
雫「それを牛乳として出荷するまでの様子を実演して―」
P「出荷の様子を!? ステージ上で!?」
雫「出荷は冗談ですよー?」
P「乳絞りまでは本気だったんですか……!?」
…………
……三十分後……
P「結構アイデアが出ましたね……採用できるかどうかは置いておきまして」
雫「どれくらいできるんでしょー♪」
P「えー……残念ですけど、少なくともこの半数は没路線で…………くぁあああ……」
雫「大きなあくびですねー……プロデューサーさん、眠くなっちゃいましたか?」
P「おっと、すいません。今日は色々あったものですから……」
雫「眠くなったらいつでも寝ていいですからね?」
P(……これじゃあどちらが年上か分かりませんね……)
P「ええ、そうさせてもらいます。でもその前にこのアイデア群をまとめておかないと……牛の呼び込み方とか……」ウトウト
…………
……十分後……
P「んん……」コックリコックリ
雫「……プロデューサーさーん?」
P「ん…………」ポスッ
雫「あっ」
雫(肩に頭が……)
雫「プロデューサーさん、寝ちゃいましたねー」
雫「うーん……どうしましょー……」
雫「…………あっ、このまま寝ちゃえばいいかな」
雫「もうちょっと近くによって……」ヨジヨジ
雫「お休みなさいプロデューサーさん。明日からもお願いしますねー……」フフッ
…………
…………
P「んん……すぅ……」
雫「くぅ……くぅ……」
P「ん、んんぅ……」モゾモゾ
P「んがっ」ズルリ
P「…………すぅ……すぅ……」ポヨンポヨン
…………
……翌朝……
ちひろ「プロデューサーさん、ちゃんと休んでくれたかなぁ……」
ちひろ「……まさか朝まで起きてるなんてことはないでしょうね……」
ちひろ「戸締りは……しっかりしてますね。感心感心」カチャカチャ、ガチャッ
ちひろ「おはようございまーす! ……あれ、まだ仮眠室かな?」
ちひろ「そろそろ起きてもらわないと困るんですけど……仕方ない、起こしますか」スタスタ
ちひろ「ふふっ。まるで寝室に起こしに行くみたいで、なんだかちょっと新婚気ぶっ!?」ビクッ
雫「くぅ……」スヤスヤ
P「すぴー……」スヤスヤ
ちひろ(えっ、雫ちゃん……!? なんでこの時間の事務所に……)
ちひろ(まさか……二人きりで夜を明かした……!? 応接スペースで……!?)
ちひろ(というかプロデューサーさん……!!)
ちひろ(なんで雫ちゃんのおっぱいを枕にして寝てるんですか!? 座ったまま隣り合って寝るなら普通肩に頭乗せるでしょ肩に!!)
P「んんんぅ……」モゾモゾポヨポヨ
雫「んっ……」ピクッ
ちひろ(なんか寝ながらおっぱい揉んでるし!!)
ちひろ「ふっ、二人とも起きなさーい!! 事務所で何やってんですかー!!」
P「うわっ!?」ガバッ
雫「むにゃ……んん……?」
P「えっ、あっ、何ごとですか!?」アタフタ
ちひろ「それはこっちのセリフです!!」
P「あ、おはようございます」
ちひろ「はいおはようございます! まずはこの状況の説明をお願いします!」
P「状況……?」クルッ
雫「ふわぁ……おはようございますー……」ゴシゴシ
P「」
P(若干ジャージが乱れた雫さん。その隣、というかやたら密着して寝てた私。事務所で一人という報告はしたけど雫さんのことは伝え忘れていた。その雫さんと二人きりで一晩過ごす。アイドルとプロデューサーの逢瀬。週刊誌問題レベル……)ポクポクポクポク…
P(クビ!!)チーン
P「これは違うんです!! 聞いてください!!」
ちひろ「雫さんの胸に手を添えながらじゃ何言われても説得力ありませんよ」
P「おうわぁっ!?」ババッ
P「これは事故なんです!! そう、決して故意じゃないんです!! ほら、雫さんも何か言ってください!!」
雫「…………昨日は……(凱旋ライブのネタ出しが)激しくて、楽しかったですね……」ポケー
P「雫さん!?」
ちひろ「雫ちゃん大丈夫!? ああ、こんな小さめなジャージを着せられて……」
P「いやそのサイズしかなかっただけで」
雫「乳……乳を搾ろうって……」
ちひろ「乳を絞られたんですか!? というか出るんですか!?」
P「それはステージの演出の話で」
ちひろ「アイドルのステージで胸を揉む演出なんかあるわけないじゃないですか!!」
P「いい加減ちゃんと聞いてくださいよ!! アイドルじゃありません!! 牛の話です!!」
ちひろ「牛ぃ!? ステージに牛をどうやって呼び込むって言うんですか!?」
P「それは昨晩考えましたがまとまりませんでした!!」
ちひろ「雫ちゃん大丈夫? 本当に何もされてない?」
雫「はいー……プロデューサーさん、(タオルや着替えを用意してくれて)とても優しかったですし……プロデューサーさんの(隣で寝てたから)……あったかくて……」
P「言い方ぁ!!」
ちひろ「……念のために早苗さんとユッコちゃん呼んで色んなところ捻じ曲げてもらうから安心してね?」
P「お願いですから話を聞いてくださあああああああああああああああああい!!」
以上です。
雫ちゃんの無防備さに頭を悩ませたい人生でした。
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